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発明の名称 まくら木設置構造、並びに、まくら木の設置方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−107346(P2007−107346A)
公開日 平成19年4月26日(2007.4.26)
出願番号 特願2005−301784(P2005−301784)
出願日 平成17年10月17日(2005.10.17)
代理人 【識別番号】100100480
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 隆
発明者 大西 国昭
要約 課題
道床を横断するように形成された溝に、まくら木を設置する場合に、設置しやすく、十分に支持することができるまくら木設置構造、並びに、まくら木の設置方法を提供する。

解決手段
本発明のまくら木設置構造1は、レール90に対して横断するように溝93が形成されており、溝93を形成する部材である壁部93a、93bの上側にまくら木10が設置されている。壁部93a、93bの上側は不陸であり、壁部93a、93bとまくら木10との間には、挟んで形成される不陸調整層12が配置している。そして、不陸調整層12により、まくら木10を安定させながら載せることができる。
特許請求の範囲
【請求項1】
レールに対して横断するように溝が形成されており、溝を形成する部材の上側にまくら木が設置されるものであり、溝を形成する部材の上側は不陸であり、溝を形成する部材とまくら木との間には、挟んで形成される不陸調整層が配置していることを特徴とするまくら木設置構造。
【請求項2】
レールに対して横断するように溝が形成されており、溝を形成する部材の上側にまくら木が設置されるものであり、溝を形成する部材の上側は不陸であり、溝を形成する部材と、まくら木との間には、不陸調整層、土台部及び高さ調整部が配置しており、土台部の上に位置する高さ調整部の厚みを変えることによりまくら木の高さ方向の位置を変更することができるものであり、不陸調整層は溝を形成する部材と土台部によって挟んで形成されるものであることを特徴とするまくら木設置構造。
【請求項3】
不陸調整層は、液体樹脂を含浸させた変形体を挟むことにより変形させ、変形させた状態で液体樹脂を固化させて形成するものであることを特徴とする請求項1又は2に記載のまくら木設置構造。
【請求項4】
変形体は、連続気泡のスポンジが用いられていることを特徴とする請求項3に記載のまくら木設置構造。
【請求項5】
不陸調整層には、繊維製のシートである強化部が設けられ、強化部は変形体の表面に配置していることを特徴とする請求項3又は4に記載のまくら木設置構造。
【請求項6】
不陸調整層には、耐摩耗性を有するシートである耐摩耗部が設けられ、耐摩耗部は不陸調整層の最下部、又は、最下部及び最上部に配置していることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のまくら木設置構造。
【請求項7】
不陸調整層には位置決め部材が設けられ、位置決め部材は平板部と、平板部の両縁に位置して上向きに突出する2ヵ所の突出部とを有しており、突出部の間に形成される空間にまくら木又は土台部が配置されていることを特徴とする請求項3〜6のいずれかに記載のまくら木設置構造。
【請求項8】
レールに対して横断する溝を形成する部材の上側に、液体樹脂を含浸させた変形体を配置する工程と、前記変形体の上側にまくら木を配置して、まくら木を所定の位置となるようにしながら、溝を形成する部材とまくら木とによって変形体を押しつけて不陸調整層を形成しながらまくら木を設置する工程を有することを特徴とするまくら木の設置方法。
【請求項9】
レールに対して横断する溝を形成する部材の上側に、液体樹脂を含浸させた変形体を配置する工程と、前記変形体の上側に土台部を配置して、溝を形成する部材と土台部とによって変形体を押しつけて不陸調整層を形成しながら土台部を設置する工程と、土台部の上側に高さ調整部を載せ、さらに、高さ調整部の上側にまくら木を載せて、まくら木の高さ方向の位置を調節しながら設置する工程を有することを特徴とするまくら木の設置方法。
【請求項10】
レールに対して横断する溝を形成する部材の上側に不陸調整層を形成しつつ、不陸調整層の上側に土台部を設置する工程と、土台部の上側に高さ調整部を載せ、さらに、高さ調整部の上側にまくら木を載せて、まくら木の高さ方向の位置を調節しながら設置する工程を有することを特徴とするまくら木の設置方法。
【請求項11】
レールに対して横断する溝を形成する部材の上側に、液体樹脂を含浸させた変形体を配置する工程において、レールに対して横断する溝を形成する部材と、液体樹脂を含浸させた変形体との間に、耐摩耗性シートからなる耐摩耗部を配置するものであることを特徴とする請求項8又は9に記載のまくら木の設置方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、まくら木設置構造、並びに、まくら木の設置方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に用いられるまくら木は長手方向の長さが軌間より長い長尺状であり、レール方向に対して長尺方向をほぼ垂直に配置し、各まくら木は2本のレールと締結されている。
そして、レール上を列車が通過する場合には、両側の車輪から受ける力をそれぞれのレールを介して同じまくら木が受けている。
【0003】
まくら木は、バラストなどで形成される道床の上に配置されている。そして、このような道床は、特許文献1などに記載されている。
【特許文献1】特開2003−206501号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
道床を横断するように、小川や水路などの溝がある場合、レールはこの溝の上を横断するように設置される。そして、溝付近のまくら木は、通常、溝の上に配置されており、まくら木の間隔が広くならないようにしている。
このような溝は、簡易的なものが多く、例えば不定形な石などを用いて形成されたりするため、上部が平面状となっていない。そのため、溝の上に配置されるまくら木は、不安定になりやすく、充分に支持することができない。
【0005】
また、溝自体を強度のある構造物として、溝の縁の形状を平面上として、まくら木を支持できるようなものとすることが考えられるが、大掛かりな工事となってしまう。
【0006】
そして、一般的なコンクリート製橋台の場合でも、橋台の上面が平面でなく、波打ち、段差、傾斜等が含まれる場合があり、単純な形状のパッキン材でまくら木本体の高さ調整が行いにくい場合があり、このような場合にも適用させたい。
【0007】
そこで、本発明は、道床を横断するように形成された溝に、まくら木を設置する場合に、設置しやすく、十分に支持することができるまくら木設置構造、並びに、まくら木の設置方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そして、上記した目的を達成するための請求項1に記載の発明は、レールに対して横断するように溝が形成されており、溝を形成する部材の上側にまくら木が設置されるものであり、溝を形成する部材の上側は不陸であり、溝を形成する部材とまくら木との間には、挟んで形成される不陸調整層が配置していることを特徴とするまくら木設置構造である。
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、レールに対して横断するように溝が形成されており、溝を形成する部材の上側にまくら木が設置されるものであり、溝を形成する部材の上側は不陸であり、溝を形成する部材とまくら木との間には、挟んで形成される不陸調整層が配置しているものであるので、不陸調整層によりまくら木を安定させながら載せることができ、また、不陸調整層を溝を形成する部材の上側の形状に合わせることが容易となる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、レールに対して横断するように溝が形成されており、溝を形成する部材の上側にまくら木が設置されるものであり、溝を形成する部材の上側は不陸であり、溝を形成する部材と、まくら木との間には、不陸調整層、土台部及び高さ調整部が配置しており、土台部の上に位置する高さ調整部の厚みを変えることによりまくら木の高さ方向の位置を変更することができるものであり、不陸調整層は溝を形成する部材と土台部によって挟んで形成されるものであることを特徴とするまくら木設置構造である。
【0011】
請求項2に記載の発明によれば、レールに対して横断するように溝が形成されており、溝を形成する部材の上側にまくら木が設置されるものであり、溝を形成する部材の上側は不陸であり、溝を形成する部材と、まくら木との間には、不陸調整層、土台部及び高さ調整部が配置しており、土台部の上に位置する高さ調整部の厚みを変えることによりまくら木の高さ方向の位置を変更することができるものであり、不陸調整層は溝を形成する部材と土台部によって挟んで形成されるものであるので、不陸調整層により土台部を安定させながら載せることができ、高さ調整部の厚みを変えることによりまくら木の高さ方向の位置を変更してまくら木の位置調整を容易に行うことができる。
【0012】
請求項3に記載の発明は、不陸調整層は、液体樹脂を含浸させた変形体を挟むことにより変形させ、変形させた状態で液体樹脂を固化させて形成するものであることを特徴とする請求項1又は2に記載のまくら木設置構造である。
【0013】
請求項3に記載の発明によれば、不陸調整層は、液体樹脂を含浸させた変形体を挟むことにより変形させ、変形させた状態で液体樹脂を固化させて形成するものであるので、不陸調整層の形成を容易に行うことができる。
【0014】
請求項4に記載の発明は、変形体は、連続気泡のスポンジが用いられていることを特徴とする請求項3に記載のまくら木設置構造である。
【0015】
請求項4に記載の発明によれば、変形体は、連続気泡のスポンジが用いられているので、液体樹脂の含浸を行いやすく、また、含浸された液体樹脂の保持がされやすい。
【0016】
請求項5に記載の発明は、不陸調整層には、繊維製のシートである強化部が設けられ、強化部は変形体の表面に配置していることを特徴とする請求項3又は4に記載のまくら木設置構造である。
【0017】
請求項5に記載の発明によれば、不陸調整層には、繊維製のシートである強化部が設けられ、強化部は変形体の表面に配置しているので、形成された不陸調整層を高強度とすることができる。
【0018】
請求項6に記載の発明は、不陸調整層には、耐摩耗性を有するシートである耐摩耗部が設けられ、耐摩耗部は不陸調整層の最下部、又は、最下部及び最上部に配置していることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のまくら木設置構造である。
【0019】
請求項6に記載の発明によれば、不陸調整層には、耐摩耗性を有するシートである耐摩耗部が設けられ、耐摩耗部は不陸調整層の最下部に配置しているので、まくら木上を列車が通過する際の振動などによる、不陸調整層の摩耗を防止することができ、耐久性の向上を図ることができる。
【0020】
請求項7に記載の発明は、不陸調整層には位置決め部材が設けられ、位置決め部材は平板部と、平板部の両縁に位置して上向きに突出する2ヵ所の突出部とを有しており、突出部の間に形成される空間にまくら木又は土台部が配置されていることを特徴とする請求項3〜6のいずれかに記載のまくら木設置構造である。
【0021】
請求項7に記載の発明によれば、不陸調整層には位置決め部材が設けられ、位置決め部材の突出部の間に形成される空間にまくら木又は土台部が配置されているので、まくら木又は土台部の交換作業を行いやすい。
【0022】
そして、レールに対して横断する溝を形成する部材の上側に、液体樹脂を含浸させた変形体を配置する工程と、前記変形体の上側にまくら木を配置して、まくら木を所定の位置となるようにしながら、溝を形成する部材とまくら木とによって変形体を押しつけて不陸調整層を形成しながらまくら木を設置する工程を有するまくら木の設置方法を採用することができ、溝上にまくら木を設置する場合に、設置しやすく、確実に支持することができる(請求項8)。
【0023】
また、レールに対して横断する溝を形成する部材の上側に、液体樹脂を含浸させた変形体を配置する工程と、前記変形体の上側に土台部を配置して、溝を形成する部材と土台部とによって変形体を押しつけて不陸調整層を形成しながら土台部を設置する工程と、土台部の上側に高さ調整部を載せ、さらに、高さ調整部の上側にまくら木を載せて、まくら木の高さ方向の位置を調節しながら設置する工程を有するまくら木の設置方法を採用することができ、溝上にまくら木を設置する場合に、設置しやすく、確実に支持することができ、さらに、まくら木の高さ方向の位置を容易に調節することができる(請求項9)。
【0024】
レールに対して横断する溝を形成する部材の上側に不陸調整層を形成しつつ、不陸調整層の上側に土台部を設置する工程と、土台部の上側に高さ調整部を載せ、さらに、高さ調整部の上側にまくら木を載せて、まくら木の高さ方向の位置を調節しながら設置する工程を有するまくら木の設置方法を採用することができ、まくら木の高さ方向の位置を容易に調節することができる(請求項10)。
【0025】
また、請求項8又は9に記載のまくら木の設置方法において、レールに対して横断する溝を形成する部材の上側に、液体樹脂を含浸させた変形体を配置する工程において、レールに対して横断する溝を形成する部材と、液体樹脂を含浸させた変形体との間に、耐摩耗性シートからなる耐摩耗部を配置するようにすることができる(請求項11)。そして、この構成によれば、列車通過時の摩耗を低減することができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、道床を横断するように形成された溝に、まくら木を設置する場合に、設置しやすく、確実に支持することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下さらに本発明の具体的実施例について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態におけるまくら木設置構造を示した斜視図である。図2は、図1に示すまくら木設置構造の正面図である。図3は、図2に示すまくら木設置構造のA−A断面図である。図4、図5は、図1に示すまくら木設置構造の分解斜視図である。
【0028】
本発明の第1の実施形態のまくら木設置構造1は図1、図2、図3に示されており、レール90を支持するまくら木10が設けられ、まくら木10はバラスト91により形成される道床92に配置されている。
また、道床92を横断するように、溝93が形成されている。そして、レール90は溝93の上側に配置しており、レール90と溝93とは互いを横断する関係である。また、バラスト91により形成される道床92は、溝93により分断されている。この溝93は水路などに用いられているものであり、本実施形態の溝93の内幅は400〜600mm程度である。
【0029】
溝93は、図2に示されるように、2ヵ所の壁部93a、93bと底部93cによって形成されるものであり、開口部分が上方に形成されている。そして、2ヵ所の壁部93a、93bは互いに対向しており、溝93の全体形状はコ字状である。また、溝93を形成する部材として石が用いられており、2ヵ所の壁部93a、93bや底部93cは、石が並べられて形成されている。そのため、壁部93a、93bの上側は、平面状となっておらず不陸状態である。なお、溝93を形成する部材としては、石以外のものが用いられていてもよい。
【0030】
そして、2ヵ所の壁部93a、93bの上側に、まくら木10が位置しているが、壁部93a、93bとまくら木10の間には、不陸調整層12が配置している。不陸調整層12の下側の面である下面30は、壁部93a、93bの上側の面31に合わせられた形状となっており、壁部93a、93bと不陸調整層12とは接触している。また、不陸調整層12の上側の面である上面32は、まくら木10の下側の面33に合わせた形状であり、具体的には平面状となっている。
なお、図示していないが、壁部93a、93bの上側以外の位置にも、まくら木10が設置されており、このまくら木10についてもレール90の下側に位置している。
【0031】
まくら木10の材質は、特に限定されるものでなく、木製のもの、コンクリート製のもの、ウレタン発泡樹脂を長繊維で強化した合成まくら木などを用いることができる。
【0032】
不陸調整層12は、壁部93a、93bの上側の面の形状に合わせて形成することが必要であるため、それぞれの壁部93a、93bの形状に応じて製作される。
不陸調整層12は、図4に示されるように、固化が可能であって固化によって所定の硬さを発現する液状樹脂12aと、この液状樹脂12aを含浸することができるものであって変形可能な変形体12bと、強化部12cによって製作される。本実施形態では、液体樹脂12aはポリエステル樹脂が用いられており、変形体12bは連続気泡の発泡体であるスポンジが用いられており、強化部12cは繊維製のシートであるガラスマットやガラスクロス等が用いられている。変形体12bは液状樹脂12aを含浸することができればウレタン、ゴム、ポリエチレンシート等や、その他の素材でも良く、また、不織布なども利用できる。
【0033】
そして、変形体12bに液状樹脂12aを含浸させて、液状樹脂12aを含浸させた変形体12bの表面に強化部12cを配置する。具体的には、強化部12cは2枚用いられており、液状樹脂12aを含浸させた変形体12bの上下に配置されている。
【0034】
さらに、液状樹脂12aを含浸させた変形体12bと、強化部12cとを壁部93a、93bの上側の面の上に載せ、この上にまくら木10を載せる。そして、液状樹脂12aが固化する前の不陸調整層12を壁部93a、93bとまくら木10とによって挟む。そうすると、変形体12bの下側は壁部93a、93bに押しつけられて、壁部93a、93bに応じた形状に変形し、変形体12bの上側はまくら木10に押しつけられて、まくら木10の形状に応じて変形した状態となる。
具体的には、強化部12cを壁部93a、93bの上に載せ、その上に変形体12bを配置し(図5)、さらに、強化部12cと、まくら木10を載せる。
【0035】
この状態でまくら木10がずれないようにしながら、液状樹脂12aを固化させ、不陸調整層12を形成する。このとき、まくら木10の高さ方向の位置を、まくら木10が使用される状態の位置としておく。
また、通常の軌道構造と同様に、まくら木10と、まくら木10の上側に配置されるレール90とを締結する。
【0036】
形成された不陸調整層12の下面30は、壁部93a、93bの上側の面に合う形となり、上面32はまくら木10の下面30に合う形状となる。そのため、不陸調整層12は壁部93a、93b上で安定した状態となり、不陸調整層12の上に配置されるまくら木10を安定した状態で支持することができる。
また、強化部12cが不陸調整層12の下面30や上面32などの表面に配置されることにより、不陸調整層12が強化され、使用時に不陸調整層12の変形が発生しにくく、高強度とすることができる。さらに、必要に応じて、不陸調整層12とまくら木10との固定が行われ、かかる場合には、不陸調整層12とまくら木10とのずれを防止することができる。
【0037】
まくら木設置構造1を形成した後に、まくら木10を交換する場合、不陸調整層12をそのまま用い、まくら木10のみを交換することができ、かかる方法を採用することにより、容易に作業することができる。
【0038】
次に、本発明の第2の実施形態におけるまくら木設置構造2について説明する。
図6は、本発明の第2の実施形態におけるまくら木設置構造を示した斜視図である。図7は、図6に示すまくら木設置構造の正面図である。図8は、図7に示すまくら木設置構造のA−A断面図である。図9は、図6に示すまくら木設置構造の分解斜視図である。
【0039】
まくら木設置構造2は、図6〜図9に示されており、上記したまくら木設置構造1と同様に、不陸調整層12を有しており、さらに、これに加えて土台部40及び高さ調整部41を有した構造である。
【0040】
まくら木設置構造2においても、まくら木10は、壁部93a、93bの上側に位置しているが、まくら木10と壁部93a、93bとの間には、不陸調整層12、土台部40及び高さ調整部41が配置されている。
【0041】
不陸調整層12は壁部93a、93bと接触している。そして、上記した実施形態と同様に、不陸調整層12の下面30は、壁部93a、93bの上側の面31に合わせた形状となっている。
【0042】
また、不陸調整層12の上側には土台部40が配置され、不陸調整層12と土台部40が接触している。土台部40は、角柱棒状であって上下の面が平面状となったものであり、まくら木10とほぼ同じ長さ・幅ものが用いられている。
そして、不陸調整層12の上面32は、土台部40の下側の面43に合わせた形状となっており、具体的には平面状となっている。
【0043】
土台部40の材質は、特に限定されるものでなく、木製のもの、コンクリート製のもの、ウレタン発泡樹脂を長繊維で強化した合成まくら木などを用いることができ、さらに、まくら木10と同じ材質、同じ形状のものを用いることができる。
【0044】
土台部40の上側には、板状の高さ調整部41が設けられている。高さ調整材41は土台部40の長尺方向の両側となる位置に、2枚配置しており、土台部40とまくら木10との間隔を調節するものである。
そして、高さ調整部41の上にまくら木10を載せ、まくら木10と土台部40との間に高さ調整部41が挟まれるような状態となる。
また、高さ調整部41が配置される位置は、図6に示されるように、レール90の真下に位置しており、レール90からの荷重をより確実に支えることができる。
【0045】
高さ調整部41の厚みは、土台部40の上面44の位置やまくら木10の厚みなどに応じて、変えることができる。また、2枚の高さ調整部41の厚みを変えたものを用い、まくら木10を傾斜させることができる。
この高さ調整部41の厚みは、通常10〜30mmのものとなる様、土台部40の厚みを決定すれば良い。なお、まくら木10の厚みは通常のものを用いることができ、その厚みは標準的なものである。
【0046】
不陸調整層12の形成は、上記した実施形態のものと同様であり、変形体12bに液状樹脂12aを含浸させて、液状樹脂12aを含浸させた変形体12bの表面に強化部12cを配置して行われる。本実施形態では、不陸調整層12の上側には土台部40が配置されているので、液状樹脂12aが固化する前の不陸調整層12を壁部93a、93bと土台部40とによって挟んで行われる。
なお、本実施形態の場合には、土台部40の高さ方向の位置を正確に合わせた状態とすることは不要であり、まくら木10の高さ調整は、高さ調整部41を用いて行うことができる。
【0047】
そして、土台部40の上に、高さ調整部41とまくら木10を載せ、高さ調整部41によってまくら木10の高さや傾斜を調整する。
また、通常の軌道構造と同様に、まくら木10と、まくら木10の上側に配置されるレール90とを締結する。
【0048】
まくら木設置構造2では、上から、まくら木10、高さ調整部41、土台部40、不陸調整層12、溝93の壁部93a、93bの順に並んでいる。
そして、必要に応じて、まくら木10、高さ調整部41、土台部40及び不陸調整層12の間で固定が行われ、この固定が行われた場合には、ずれを防止することができる。
【0049】
また、まくら木設置構造2を形成した後に、まくら木10を交換する場合には、不陸調整層12をそのまま用い、まくら木10のみを交換することができ、かかる方法を採用することにより、容易に作業することができる。
また、土台部40や高さ調整部41は、必要に応じて交換することができ、まくら木10の交換の際に交換しても良く、交換しなくても良い。なお、この場合、まくら木10の厚みが変わる場合には、厚みの異なる高さ調整部41に交換したり、高さ調整部41の枚数を変えるなどして、高さ調整部41の厚みを変えることによりまくら木10の高さ方向の位置を調整することができる。
【0050】
さらに、図10〜図12に示される本発明の第3の実施形態におけるまくら木設置構造3や、図13〜図16に示される本発明の第4〜第7の実施形態におけるまくら木設置構造4を採用することができる。
図10は、本発明の第3の実施形態におけるまくら木設置構造を示した分解斜視図である。図11は、図10に示すまくら木設置構造を拡大した正面図である。図12は、図10に示すまくら木設置構造を拡大した分解状態を示す正面図である。図13〜図16は、本発明の第4〜第7の実施形態におけるまくら木設置構造を示した分解斜視図である。
【0051】
まくら木設置構造3は、上記した第2の実施形態におけるまくら木設置構造2と比較して、不陸調整層12のみが異なるものであり、他の構造は同じである。
【0052】
まくら木設置構造3の不陸調整層12には、液状樹脂12a、変形体12b、強化部12c及び位置決め部材45が設けられている。そして、強化部12cは変形体12bの下側にのみ配置され、変形体12bの上側には、位置決め部材45が配置している。
位置決め部材45は、図10に示されるように、平板部45aと、平板部45aの両縁に設けられ、上向きに突出する2ヵ所の突出部45bとを有しており、位置決め部材45の上側には、突出部45bの間にできる空間45cが形成される。そして、2ヵ所の突出部45b同士の間の幅は、土台部40の幅とほぼ等しく、土台部40を位置決め部材45に形成される空間45cに配置することができ、土台部40を空間45cに配置すると、位置決め部材45の平板部45aの上側と、土台部40の下側の面43とが接触する。
【0053】
位置決め部材45の材質は、特に限定されるものでなく、ウレタン発泡樹脂を長繊維で強化したものを加工したものや、鋼板を折り曲げたもの、FRP製などを用いることができる。また、位置決め部材45の平板部45aは、ある程度剛性を有したものが用いることにより、不陸調整層12を高強度とすることができる。
【0054】
そして、不陸調整層12には位置決め部材45が用いられているので、土台部40を交換する場合に、古い土台部40を取り外して新たな土台部40を不陸調整層12の上に載せる時に、位置決めなどの作業を容易に行うことができる。
【0055】
なお、本発明の第1の実施形態における不陸調整層12に、第3の実施形態の不陸調整層12と同じものを用い、まくら木10を位置決め部材45の上に配置することもできる。かかる場合には、まくら木10の設置を容易にすることができる。
【0056】
次に、本発明の第4の実施形態におけるまくら木設置構造4について説明する。
まくら木設置構造4は、図13に示されており、上記した第1の実施形態におけるまくら木設置構造1に対して、不陸調整層12が異なるものである。そして、まくら木設置構造4の不陸調整層12には、耐摩耗用部12dが設けられている。
【0057】
耐摩耗部12dはシート状であり、耐摩耗部12dの位置は下側に配置される強化部12cの下側であり、不陸調整層12の最下部に位置している。そして、この耐摩耗部12dは、耐摩耗性を有するシートであり、適度な柔軟性を有するゴムシートが用いられている。
【0058】
そして、まくら木設置構造4においても、上記した第1の実施形態におけるまくら木設置構造1と同様に、変形体12bに液状樹脂12aを含浸させ、上側から押しつけて変形体12bを変形させた状態で液状樹脂12aを固化させて形成される。
本実施形態のまくら木設置構造4では、溝93の壁部93a、93bと、液体樹脂12aを含浸させた変形体12bとの間に耐摩耗部12dが配置されているので、変形体12bに含浸された液状樹脂12aの一部が下側に流れることを防止することができる。また、耐摩耗部12dは適度な柔軟性を有しているので、壁部93a、93bの上側の面31に合わせて変形させることができる。
【0059】
まくら木設置構造4においては、不陸調整層12の最下部に耐摩耗部12dが設けられているので、不陸調整層12と溝93の壁部93a、93bとの摩耗を低減させることができ、まくら木設置構造4を長期間使用することができる。
【0060】
また、図14に示される第5の実施形態におけるまくら木設置構造5のように、不陸調整層12の最上部と最下部の両方に配置することができる。そして、まくら木設置構造5では、不陸調整層12と、溝93の壁部93a、93bとの摩耗やまくら木10との摩耗を低減させることができ、まくら木設置構造5を長期間使用することができる。
【0061】
さらに、図15に示される第6の実施形態におけるまくら木設置構造6のように、上記した第2の実施形態におけるまくら木設置構造2の不陸調整層12に、耐摩耗部12dを追加することもできる。
【0062】
また、図16に示される本発明の第7の実施形態におけるまくら木設置構造7は、上記したまくら木設置構造1と比較して、まくら木10が異なるものが用いられている。
まくら木設置構造7に用いられるまくら木10は、長尺状の本体部10aと、本体部10aの下方に位置する2枚の突起板10bとを有している。
【0063】
まくら木10の突起板10bは、本体部10aの長尺方向の両側に配置している。そして、不陸調整層12も、突起板10bの位置に対応して2ヵ所に配置されており、不陸調整層12は、長尺方向の全体に配置されていない。
【0064】
したがって、本実施形態のまくら木設置構造7は、上記したまくら木設置構造1と比較して、不陸調整層12を形成する場合に、液状樹脂12aや変形体12bを少ない量とすることができる。
【0065】
また、不陸調整層12の上側に離型層を設けて、不陸調整層12と、まくら木10や土台部40との間で取り外しが容易となるようにすることができる。この離型層の具体例としては、ゴムシートなどを用いることができる。
【0066】
上記した実施形態では、不陸調整層12は、変形体12bと液状樹脂12aとを用い、液状樹脂12aを変形体12bに含浸させて液体樹脂12aを固化させて形成するものであったが、当初は変形可能であって、固化することができるものであれば、他のものを採用することができる。
例えば、充填系接着剤などの、当初は半固体状(粘土状)で変形可能であって、変形後に固化する材質のものを用いることができる。
【0067】
このように、本発明のまくら木設置構造1、2、3、4、5、6、7では、まくら木10を設置しやすく、十分に支持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明の第1の実施形態におけるまくら木設置構造を示した斜視図である。
【図2】図1に示すまくら木設置構造の正面図である。
【図3】図2に示すまくら木設置構造のA−A断面図である。
【図4】図1に示すまくら木設置構造の分解斜視図である。
【図5】図1に示すまくら木設置構造の分解斜視図である。
【図6】本発明の第2の実施形態におけるまくら木設置構造を示した斜視図である。
【図7】図6に示すまくら木設置構造の正面図である。
【図8】図7に示すまくら木設置構造のA−A断面図である。
【図9】図6に示すまくら木設置構造の分解斜視図である。
【図10】本発明の第3の実施形態におけるまくら木設置構造を示した分解斜視図である。
【図11】図10に示すまくら木設置構造を拡大した正面図である。
【図12】図10に示すまくら木設置構造を拡大した分解状態を示す正面図である。
【図13】本発明の第4の実施形態におけるまくら木設置構造を示した分解斜視図である。
【図14】本発明の第5の実施形態におけるまくら木設置構造を示した分解斜視図である。
【図15】本発明の第6の実施形態におけるまくら木設置構造を示した分解斜視図である。
【図16】本発明の第7の実施形態におけるまくら木設置構造を示した分解斜視図である。
【符号の説明】
【0069】
1、2、3、4、5、6、7 まくら木設置構造
10 まくら木
12 不陸調整層
12a 液体樹脂
12b 変形体
12c 強化部
12d 耐摩耗部
40 土台部
45 位置決め部材
41 高さ調整部
90 レール
93 溝
93a、93b 壁部




 

 


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