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発明の名称 地下埋設型雨水貯留施設
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−70840(P2007−70840A)
公開日 平成19年3月22日(2007.3.22)
出願番号 特願2005−257196(P2005−257196)
出願日 平成17年9月6日(2005.9.6)
代理人 【識別番号】100082670
【弁理士】
【氏名又は名称】西脇 民雄
発明者 武田 慎一
要約 課題
停電時にも手動ポンプにより貯留水を使用でき、また、手動ポンプが日常的に邪魔になることなく土地の有効利用を図ることが可能であり、かつ、災害時など停電したときにも、手間取ることなく取水可能な地下埋設型雨水貯留施設を提供すること。

解決手段
雨水を貯留する雨水貯留槽1が地下に埋設され、雨水貯留槽1の上部に接続されたマス2,3,4が、開口部2a,3a,4aを地表に開口可能に配置して埋設された地下埋設型雨水貯留施設であって、格納マス4に手動ポンプ7を分解して格納した。これにより、通常は、雨水貯留槽1の上を有効利用でき、一方、災害時など停電時でも、手動ポンプ7を組み立てて、水を汲み上げることができる。
特許請求の範囲
【請求項1】
雨水貯留槽が地下に埋設され、
この雨水貯留槽の上部に接続されたマスが、上端の開閉可能な開口部を地表に開口可能に配置して埋設された地下埋設型雨水貯留施設であって、
前記マスに手動ポンプが格納されていることを特徴とする地下埋設型雨水貯留施設。
【請求項2】
前記マスが複数設置され、これらのマスには、前記雨水貯留槽から水を汲み上げる電動ポンプが接続された取水マスが含まれることを特徴とする請求項1に記載の地下埋設型雨水貯留施設。
【請求項3】
前記複数のマスとして、前記手動ポンプを格納する格納マスと、前記取水マスと、がそれぞれ独立して設けられていることを特徴とする請求項2に記載の地下埋設型雨水貯留施設。
【請求項4】
前記取水マスに、集水キャップが装着され、
この集水キャップに、前記雨水貯留槽と外部の地上施設とを接続する配管を挿通する連通孔が1または複数設けられていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の地下埋設型雨水貯留施設。
【請求項5】
前記取水マスの側面には、流出管・流入管などの接続用管を接続可能な受口が形成され、
前記集水キャップが、前記接続用管の接続口径と同一の接続口径に形成され、かつ、前記受口に装着されていることを特徴とする請求項4に記載の地下埋設型雨水貯留施設。
【請求項6】
前記集水キャップの連通孔に挿通された配管が、電動ポンプに接続されたポンプ配管、前記雨水貯留槽に外部から補給水を供給する補給水用配管、前記雨水貯留槽に殺菌用の流体を供給する殺菌用配管のいずれかを含むことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の地下埋設型雨水貯留施設。
【請求項7】
前記手動ポンプは、前記マス内に格納された状態では、地表から全没し、一方、使用状態では、地上に露出されることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の地下埋設型雨水貯留施設。
【請求項8】
前記手動ポンプは、格納状態では、前記マスから雨水貯留槽に跨って格納されていることを特徴とする請求項7に記載の地下埋設型雨水貯留施設。
【請求項9】
前記手動ポンプが、複数に分割可能に構成され、分割して前記マスに格納した状態で、地表から全没し、分割部品を接続し前記マスに固定した使用状態で、地表に露出することを特徴とする請求項7または請求項8に記載の地下埋設型雨水貯留施設。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、雨水などを貯留する地下埋設型雨水貯留施設に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の都市型水害および渇水への備えとして、宅地敷地内への雨水などを貯水する機運が高まってきている。
【0003】
このような雨水などを貯水する施設の中で、貯留水を散水・トイレなどに利用するものとして、100L〜200L程度の地上設置型のタンクが一般的である(例えば、特許文献1参照)。しかし、100L〜200L程度では、災害および渇水対策としては不十分である。
【0004】
また、土地が狭い都市部の宅地では、そのタンクを設置するスペースを確保することが難しく、また、確保できた場合でも、外観との調和、および光による水質の悪化などの理由で、導入が進んでいないのが現状である。
【0005】
そこで、この問題を解決するものとして、大型の雨水貯留槽を地下に埋設し、雨水や生活排水を取り込むとともに、生活排水は減菌して貯留し、さらに、貯留水を電動式ポンプにより汲み上げて、水洗トイレ用水、洗車、散水など日常的に貯留水を利用するようにしたものが知られている(特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2002−266381号公報
【特許文献2】特許第3530441号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献2に記載されたような、電動ポンプにより貯留水の汲み上げを行う技術では、災害などで停電した場合には、貯留水を汲み上げることができなくなるという問題があった。
【0007】
このような停電時の対策として、雨水貯留槽の水を手動で汲み上げる手動ポンプを設置することが考えられるが、手動ポンプを雨水貯留槽の上部に常設すると、雨水貯留槽の上部を駐車場などに利用したい場合に、手動ポンプが邪魔になり、土地の有効利用が制限される。
【0008】
そこで、簡易的な着脱式の手動ポンプを設定し、通常は、手動ポンプを別途保管しておくことも考えられるが、災害時において、保管場所が倒壊するなど、手動ポンプを取りに行くことが困難な状況に成り得るもので、この場合、実際に取水が可能となるまで時間を要する。
【0009】
そこで、本発明は、災害時などの停電時にも手動ポンプにより貯留水を汲み上げて使用可能で、また、手動ポンプが日常的に邪魔になることなく土地の有効利用を図ることができ、かつ、手動ポンプによる取水を、手間取ることなく短時間に可能とする地下埋設型雨水貯留施設を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上述事情に鑑みなされたものであって、請求項1に記載の発明は、雨水を貯留する雨水貯留槽が地下に埋設され、この雨水貯留槽の上部に接続されたマスが、上端の開閉可能な開口部を地表に開口可能に配置して埋設された地下埋設型雨水貯留施設であって、前記マスに手動ポンプが格納されていることを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の地下埋設型雨水貯留施設において、前記マスが複数設置され、これらのマスには、前記雨水貯留槽から水を汲み上げる電動ポンプが接続された取水マスが含まれることを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の地下埋設型雨水貯留施設において、前記複数のマスとして、前記手動ポンプを格納する格納マスと、前記取水マスと、がそれぞれ独立して設けられていることを特徴とする。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項2または請求項3に記載の地下埋設型雨水貯留施設において、前記取水マスに、集水キャップが装着され、この集水キャップに、前記雨水貯留槽と外部の地上施設とを接続する配管を挿通する連通孔が1または複数設けられていることを特徴とする。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の地下埋設型雨水貯留施設において、前記取水マスの側面には、流出管・流入管などの接続用管を接続可能な受口が形成され、前記集水キャップが、前記接続用管の接続口径と同一の接続口径に形成され、かつ、前記受口に装着されていることを特徴とする。
【0015】
請求項6に記載の発明は、請求項4または請求項5に記載の地下埋設型雨水貯留施設において、前記集水キャップの連通孔に挿通された配管が、電動ポンプに接続されたポンプ配管、前記雨水貯留槽に外部から補給水を供給する補給水用配管、前記雨水貯留槽に殺菌用の流体を供給する殺菌用配管のいずれかを含むことを特徴とする。
【0016】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の地下埋設型雨水貯留施設において、前記手動ポンプは、前記マス内に格納された状態では、地表から全没し、一方、使用状態では、地上に露出されることを特徴とする。
【0017】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の地下埋設型雨水貯留施設において、前記手動ポンプは、格納状態では、前記マスから雨水貯留槽に跨って格納されていることを特徴とする。
【0018】
請求項9に記載の発明は、請求項7または請求項8に記載の地下埋設型雨水貯留施設において、前記手動ポンプが、複数に分割可能に構成され、分割して前記マスに格納した状態で、地表から全没し、分割部品を接続し前記マスに固定した使用状態で、地表に露出することを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
請求項1に記載の地下埋設型雨水貯留施設では、手動ポンプを、雨水貯留槽の上部に埋設されたマスに格納したため、日常は、手動ポンプが邪魔になることなく、雨水貯留槽の上部の土地を駐車場などに有効利用することができる。
【0020】
また、雨水貯留槽上部のマスに格納した手動ポンプにより電気を用いずに水を汲み上げることができる。この場合、手動ポンプを雨水貯留槽から離れた場所に取りに行く必要が無いため、手間取ることなく短時間で取水可能とすることができ、災害時などの緊急時に素早く取水可能となる。
【0021】
請求項2に記載の発明では、通常時は、電動ポンプにより取水マスから雨水貯留槽の水を汲み上げる。災害時など、電動ポンプによる汲み上げが不能な停電時には、手動ポンプにより汲み上げ可能である。
【0022】
請求項3に記載の発明では、手動ポンプを格納する格納マスと、電動ポンプにより取水を行う取水マスとをそれぞれ独立して設けたため、電動ポンプにより揚水するための配管などと、格納した手動ポンプとが、干渉するおそれが無く、手動ポンプの格納が容易であるとともに、手動ポンプと、取水用の配管あるいは配線などと、が干渉することが無く、施工が容易であるとともに、高い設置自由度が得られる。
【0023】
請求項4に記載の発明では、取水マスに装着された集水キャップに設けられた連通孔に、雨水貯留槽と外部の地上施設とを接続する配管を挿通するようにしたため、雨水貯留槽や取水マスに接続用の加工が不要であり、取水マスとして既存のマスを用いることができ製造が容易であるとともに、施工時の工数を抑えることができ施工の容易化が可能である。
【0024】
さらに、連通孔として複数の連通孔を設定したものでは、外部の地上施設などの仕様に応じ、集水キャップに貫通させる配管などの増減が容易であり、設置の際の設計自由度に優れるとともに、設置後の設備変更に対する対応性にも優れる。
【0025】
上記効果に加え、請求項5に記載の発明では、集水キャップは、取水マスに形成された受口に接続する接続管と同一の接続口径に形成したため、取水マスおよび受口として、既存の接続管を接続するマスおよび受口を使用でき、汎用性を高めることができ、かつ、集水キャップの取付作業が容易であるとともに、集水キャップと受口とのシール性の確保が容易である。
【0026】
請求項6に記載の発明では、集水キャップを通じて、電動ポンプによる汲み上げ、外部からの補給水の供給、雨水貯留槽内の水の殺菌、のいずれかあるいは全てが可能となる。
【0027】
請求項7に記載の発明では、手動ポンプが、格納状態では、地表から全没してマス内に格納されているのに対し、使用時には、地上に露出されることから、全没したままで使用するのに比べて、使い勝手に優れる。
【0028】
請求項8に記載の発明では、手動ポンプを、マスから雨水貯留槽の内部に跨って格納したため、全長の長い手動ポンプの格納が容易となる。すなわち、雨水貯留槽内の水を全て汲み上げるには、手動ポンプの吸入口を雨水貯留槽の底部に配置する必要があり、そのようにすると、手動ポンプの全長が長くなる。そこで、手動ポンプをマスのみに格納するのではなく、マスと雨水貯留槽に跨らせて格納することで、全長の長い手動ポンプの格納が容易となる。
【0029】
上記効果に加え、請求項9に記載の発明では、手動ポンプを、分割して格納したため、全長の長い手動ポンプであっても、限られたスペースに格納するのが容易となり、かつ、使用時には、必要な長さを得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0031】
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1の地下埋設型雨水貯留施設Aを示している。
【0032】
まず、全体の構成の概略を説明する。
【0033】
図1に示すように、実施の形態1の地下埋設型雨水貯留施設Aは、地下に埋設した雨水貯留槽1と、雨水貯留槽1の上部に取り付けられた流入マス2、取水マス3、格納マス4の3つのマスと、雨水貯留槽1に対して上水の補給、貯留水の殺菌および雨水貯留槽1の貯留水の汲み上げを行う地上施設5と、を備えている。
【0034】
まず、雨水貯留槽1の構造について説明する。この雨水貯留槽1は、雨水などの自然水を一時貯留するためのもので、略直方体形状に形成され、地面Gを掘り下げて埋設されている。
【0035】
本実施の形態1では、雨水貯留槽1は、図2に示すように、複数の充填部材11を上下方向および水平方向に連続的に並べて結合し、最上段の充填部材11の上面を天板材10で塞ぎ、最下段の充填部材11の下面を底板材14で塞ぎ、その外側面を、側板部材15で塞ぎ(図1参照)、さらに、その外周面を図示を省略した遮水シートで覆うことで、所定の容量に形成されている。
【0036】
なお、本実施の形態1では、充填部材11は、上下方向に3個重ねられ、水平方向は、図3の平面図に示すように、図中矢印Xで示す縦方向には、4個連続して並べられ、矢印Yで示す横方向には、3個連続して並べられている。
【0037】
ここで充填部材11について説明すると、充填部材11は、雨水貯留槽1の貯留空間の内周を支持する骨格を形成するとともに、雨水などを所定の方向へ誘導するもので、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレートなどのプラスチックを成形して製造されたもので、図4に示すように、上方から見て略正方形の傾斜板11aと、この傾斜板11aの四隅に一体に形成され、上方からの荷重を下方の部材を介して伝達する4本の脚部11bと、を有している。
【0038】
なお、傾斜板11aは、水平面に対して所定の傾斜角度(この実施の形態1では5度程度)で傾斜されており、傾斜の下がり方向が取水マス3を向くように配置されている。すなわち、図3の平面図において、二等辺三角形の角度の狭い頂点の方向が、傾斜板11aの傾斜の下がり方向を示しており、取水マス3との設置位置と印Y方向で同じ列の充填部材11は、下がり方向が取水マス3の方向を向くよう矢印Y方向に向けられている。また、取水マス3と矢印Y方向で異なる3列の充填部材11は、それぞれ下がり方向が取水マス3を向くよう矢印X方向に向けられている。
【0039】
また、図4に示すように、脚部11bの上部には、後述する連結部材12を嵌め合わせるための、上面視略直角二等辺三角形状に下方へ凹設された上側嵌合部11cが形成され、一方、脚部11bの下部には、後述する連結部材12あるいは第2連結部材13を嵌め合わせるための、下面視略直角二等辺三角形状に上方へ凹設された下側嵌合部11dが形成されている。
【0040】
また、充填部材11において、取水マス3および格納マス4の下方に配置されたものの傾斜板11aには、図3および図5に示すように、傾斜板11aの中央に、取水マス3および格納マス4と略同径の貫通穴11fが開口されている。
【0041】
充填部材11の上下方向および水平方向の結合は、連結部材12により成されている。この連結部材12は、充填部材11の連結および上下方向の荷重の伝達を行うもので、図6に示すように、上面視直角二等辺三角形を形成する3つの垂直面12aを有し、直交する2枚の垂直面12a,12aの一方に接合凸部12bが水平方向に突出形成され、他方に接合凸部12bを嵌合可能な接合凹部12cが形成されている。
【0042】
さらに、連結部材12の上部に、上側接続部12dが形成され、連結部材12の下部に、上側接続部12dと上下逆の下側接続部12eが形成されている。そして、この連結部材12は、図2に示すように、上側接続部12dを、その上方に位置する充填部材11の脚部11bの下側嵌合部11dに嵌合させ、一方、下側接続部12eを、その下方に位置する充填部材11の脚部11bの上側嵌合部11cに嵌合させることを繰り返すことで、充填部材11が連結部材12により上下方向に連結されている。
【0043】
また、充填部材11の水平方向の結合は、これら充填部材11の上下間に介在された連結部材12どうしを結合させることで行っている。すなわち、隣り合う連結部材12の一方の接合凸部12bを、他方の連結部材12の接合凹部12cに差し込み係合させることを繰り返すことで、水平方向に連結されている。
【0044】
さらに、最上段の充填部材11の上面と、最下段の充填部材11の下面とには、それぞれ天板材10と、底板材14とが結合されている。これら天板材10と底板材14とは、それぞれ同じものを上下の向きを変えて使用されている。天板材10は、図7に示すように、水平板10bと、水平板10bの下方周囲に形成された側板10cと、を有しており、水平板10bと側板10cとで囲まれた空間内に補強リブ10d(図2の底板材14参照)が縦横に形成されている。底板材14は、上述したように、この天板材10を上下逆にしたものであるので、構造の説明は省略する。
【0045】
そして、天板材10は、連結部材12を介して最上段の充填部材11と連結されている。一方、底板材14は、図8に示す第2連結部材13を介して、最下段の充填部材11と連結されている。なお、第2連結部材13は、その上部に充填部材11の下側嵌合部11dに差し込み可能な上側接続部13aが形成され、一方、その下部に底板材14のコーナ部に差し込み可能な下側接続部13bが形成されている。
【0046】
なお、天板材10のうち、流入マス2、取水マス3、格納マス4が取り付けられる部位に配置されるものの水平板10bには、図9に示すように、各マス2,3,4と略同径の開口10eが形成されている。
【0047】
さらに、上述のように連結された充填部材11のうちで、外側に配置された充填部材11には、側板部材15が取り付けられて、充填部材11の側面の開口部分が塞がれている。これら側板部材15の充填部材11への取り付けは、本実施の形態1では、連結部材12に凸設した接合凸部12bを、側板部材15に形成された図示を省略した穴あるいは凹部へ差し込むことで行われている。なお、この側板部材15の取り付けにおいて、接合の凸と凹との関係は、実施の形態1とは逆にしてもよく、すなわち、側板部材15に形成した凸部を連結部材12の接合凹部12cに差し込むようにしてもよいし、あるいは、ピン、ボルトなどを用いたり、溶着、接着など他の手段を用いたりしてもよい。
【0048】
次に、流入マス2、取水マス3、格納マス4について説明する。これらのマス2,3,4としては、既存の規格品である同径のマスが用いられている。
【0049】
流入マス2は、雨水などの自然水を雨水貯留槽へ流入させるもので、図1に示すように、天板材10の開口10eに接続され、側部に設けられた2つの受口21,22には、一方の受口21に雨水などの自然水が流入する接続管としての流入管23が挿入状態で接続され、もう一方の受口22に、雨水貯留槽1の満水時にオーバフローさせる接続管としての流出管25が挿入状態で接続されている。
【0050】
なお、流入マス2の上端には、地表に開口され図示を省略したマス蓋により開閉可能な開口部2aが設けられている。また、流入管23は、例えば、図16に示す、建物24の屋根24aに降った雨を集める軒樋24bに接続された竪樋24cなどに接続され、建物24に降った雨を集めるように構成されている。
【0051】
取水マス3は、雨水貯留槽1に貯まった水を取水するもので、上端に地表に開口されて図外のマス蓋により開閉される開口部3aが形成され、かつ、側部には、受口21,22と同規格の既存の受口31が設けられている。そして、この受口31の内部に集水キャップ6が装着されている。
【0052】
この集水キャップ6は、雨水貯留槽1と外部の地上施設5とを接続する配管を貫通させて、雨水貯留槽1と外部とを接続させるための手段であって、図10および図11に示すように、受口31の内周に挿入して接続可能な接続口径(実施の形態1では外径)を有した外筒61と、この外筒61の内部を塞いだ蓋部62と、この蓋部62を貫通され、3つの連通孔63a,64a,65aを形成する3本の連通パイプ63,64,65と、が一体に形成され、外筒61を受口31の内周に接着あるいは溶着して固定されている。これら連通孔63a,64a,65aは、不要なものは、図示を省略したキャップで任意に塞ぐことができる。本実施の形態1では、全ての連通孔63a,64a,65aが開口されており、後述するポンプ吸入配管(ポンプ配管)51a、補給水用配管52a、殺菌用配管53aの3本の管が挿通されている。
【0053】
格納マス4は、手動ポンプ7を格納するためのもので、上端に地表に開口されて図外のマス蓋により開閉される開口部4aが形成され、かつ、下端部に、支持板41が取り付けられている。
【0054】
支持板41は、上面視で略円形に形成された円板で、格納マス4の内部を横断して固定されており、図12に示すように、取水用外管固定用穴41aと、吐出外管格納用穴41bと、ポンプ部格納用穴41cと、が開口され、手動ポンプ7の各部が格納される。
【0055】
手動ポンプ7は、図13および図14に示すように、円筒形の外管71と、この外管71の内部を往復運動可能な図示を省略したポンプ部材と、このポンプ部材の下端に連結されてポンプ部材の往復動に応じて汲み上げ作動を行う図示を省略した二段弁構造部と、を備えている。
【0056】
そして、外管71の上端部には、汲み上げた水を吐出する吐出口72が一体に形成され、さらに、外管71の上端部には、ポンプ部材に連結されて上下動させることで二段弁構造を汲み上げ作動させるハンドル部73が設けられている。なお、このような構造の手動ポンプとしては、特許第3457301号公報に記載のものが知られている。
【0057】
また、外管71は、下側の取水用外管71aと、上側の吐出口72を備えた吐出外管71bとに、上下に二分割されており、かつ、取水用外管71aの上端部と、吐出外管71bの下端部とが、両者に形成された雌ネジと雄ネジなどの結合手段により結合可能に形成されている。そして、下側の取水用外管71aは、その上端部が支持板41の取水用外管固定用穴41aに固定され、格納マス4の下端部から、雨水貯留槽1の底部まで延在されている。一方、吐出外管71bは、格納マス4と雨水貯留槽1とに跨った状態で、支持板41の吐出外管格納用穴41bに抜き差し可能に挿通された状態で格納されている。
【0058】
そして、図示を省略したポンプ部材が、上下に二分割され、二段弁構造部から切り離されたポンプ上部は、吐出外管71bの内部に保持され、二段弁構造部を有したポンプ下部が支持板41のポンプ部格納用穴41cに挿通された状態で格納されている。上記図示を省略したポンプ下部とポンプ上部とは、外管71と同様にネジなどの結合手段により結合可能に構成されている。
【0059】
したがって、手動ポンプ7を組み立てる際には、まず、吐出外管71bに保持されたポンプ上部と、支持板41に保持されたポンプ下部とを結合させてポンプ部材を組み立てた後、ポンプ部材を支持板41に固定された取水用外管71aに挿入させ、さらに、吐出外管71bを取水用外管71aに結合させ、組立を終える。この組立状態において、手動ポンプ7は、図14に示すように、支持板41に保持され起立した状態で地上に露出されることになる。
【0060】
次に、地上施設5について説明する。
【0061】
本実施の形態1では、地上施設5は、図1に示すように、取水部51と、上水補給部52と、殺菌部53と、を備えている。
【0062】
取水部51は、雨水貯留槽1に貯められた水を汲み上げ、トイレや散水用の中水として中水管54へ供給するもので、内部に電動ポンプ51b(図17参照)を有するとともに、この電動ポンプ51bの吸入側に接続されたポンプ吸入配管51aを有している。そして、ポンプ吸入配管51aは、前述した集水キャップ6の連通孔63aを貫通して、取水マス3から雨水貯留槽1の下部まで延在されている。
【0063】
なお、ポンプ吸入配管51aの先端は、雨水貯留槽1の底部から所定の高さの位置に配置されている。したがって、雨水貯留槽1の底部には、ポンプ吸入配管51aの先端よりも下方に、取水部51の電動ポンプ51bで汲み上げることのできない、緊急用の水を確保する緊急用水空間1aが設けられている。なお、雨水貯留槽1において、緊急用水空間1aの上側は、日常的に中水として使用するための水を貯留する日常用水空間1bである。
【0064】
上水補給部52は、雨水貯留槽1の水が不足した場合に上水を補給するためのもので、上水道55と補給水用配管52aとが接続され、補給水用配管52aが集水キャップ6の連通孔64aを貫通して取水マス3内に延在され、上水道55の上水を雨水貯留槽1へ供給可能に構成されている。
【0065】
この上水補給部52における上水の供給と供給停止との切換は、フロート52bに接続されたフロートバルブ52cにより成される。すなわち、図15に示すように、取水マス3の上部に配置された補給水用配管52aの先端に、この先端を開閉するフロートバルブ52cが取り付けられている。このフロートバルブ52cは、フロート52bに接続されており、フロート52bが水に浮いてその重量がフロートバルブ52cに作用しない状態ではフロートバルブ52cが閉弁されて雨水貯留槽1への上水の補給を停止する。一方、雨水貯留槽1の水位が日常用水空間1bの底部まで下がって、フロート52bが水面から離れてその重量がフロートバルブ52cに作用すると開弁されて雨水貯留槽1へ上水が補給される構造になっている。
【0066】
したがって、渇水などで雨水貯留槽1に雨水などの供給が長期間成されず、雨水貯留槽1の水位が緊急用水空間1a付近まで低下したときには、フロートバルブ52cが開弁して上水補給部52による上水の供給が成され、雨水貯留槽1の水位が、常に、緊急用水空間1aよりも高い位置に保たれる。
【0067】
殺菌部53は、雨水貯留槽1内の水を生活水として使用可能な程度に殺菌あるいは減菌するもので、流入側に中水管54に接続された中水供給管53bが接続され、流出側に集水キャップ6の連通孔65aを貫通して取水マス3の上部に先端が配置された殺菌用配管53aが接続されていて、取水部51の作動時に中水管54に供給される中水の一部が殺菌部53を通って殺菌用配管53aから雨水貯留槽1へ戻されるようになっている。そして、この殺菌部53では、雨水貯留槽1へ戻される中水に塩素などの殺菌・減菌剤を、接触あるいは注入する。
【0068】
すなわち、図17は、殺菌部53の一例の概略を示すもので、殺菌部53は、水を貯留可能な溶解器53cを備え、この溶解器53cに、中水供給管53bから中水が供給される。中水供給管53bは、中水管54から分岐され、途中に、電動ポンプ51bの駆動に連動して開閉する電磁弁53dが設けられ、電動ポンプ51bが汲み上げを行う際に、これに連動して、駆動開始から一定時間だけ開弁して、貯留水の一部を溶解器53cへ導入する。
【0069】
また、溶解器53cの内部には、薬筒53eが設けられている。この薬筒53eには、水溶性の殺菌剤53fが設けられていて、この殺菌剤53fの溶解液が殺菌用配管53aを介して、雨水貯留槽1へ戻される。
【0070】
次に、実施の形態1の地下埋設型雨水貯留施設Aの作用について説明する。
【0071】
建物24の屋根24aなどで集められた雨水などの自然水は、流入管23を通って流入マス2に流れ込んだ後、雨水貯留槽1に貯められる。このように、雨水が雨水貯留槽1へ一時貯留されるため、河川や下水施設などが豪雨によって急激に増水することが抑制される。
【0072】
また、雨水貯留槽1へ貯められた貯留水は、必要に応じて、取水部51において電動ポンプ51bを駆動させることで、中水管54へ揚水され、トイレの水洗や散水・洗車などに利用される。
【0073】
なお、ポンプ吸入配管51aの先端は、緊急用水空間1aの上端位置に開口されているため、取水部51は、緊急用水空間1aの貯留水を汲み上げることはない。
【0074】
さらに、雨水貯留槽1の貯留水を使用して雨水貯留槽1の水位が低下し、水位が緊急用水空間1aの近傍まで低下したときには、フロート52bが水面から離れる。これにより、フロートバルブ52cが開弁して上水補給部52を介して上水が雨水貯留槽1に供給される。なお、この上水の供給は、雨水貯留槽1の水位が上昇して、フロート52bが水面に浮いた状態になった時点で、フロートバルブ52cが閉弁して停止される。
【0075】
したがって、渇水が続くなどして雨水などの供給が長期間成されない場合でも、緊急用水空間1aの貯留水は確保される。
【0076】
次に、災害時など、上水の供給が停止され、かつ、停電した時には、以下に述べるようにして、雨水貯留槽1の貯留水を手動ポンプ7により汲み上げて使用することができる。
【0077】
すなわち、停電して電動ポンプ51bによる取水ができなくなった時には、格納マス4のマンホール蓋を開けて、支持板41に格納保持された手動ポンプ7のポンプ上部と吐出外管71bを取り出し、これらをそれぞれポンプ下部および取水用外管71aに接続して図14に示すように、手動ポンプ7を組み立てて、地上に起立して露出した状態で支持板41に保持固定された状態とすることができる。
【0078】
そして、この状態でハンドル部73を上下に往復動させると、雨水貯留槽1に貯留された水が汲み上げられ、吐出口72から吐出され、この水を使用することができる。
【0079】
以上説明したように、実施の形態1の地下埋設型雨水貯留施設では、緊急時などに手動で汲み上げを行う手動ポンプ7を、雨水貯留槽1の上部に埋設した格納マス4に地表から全没させた状態で格納するようにしたため、日常は、手動ポンプ7が邪魔になることなく、雨水貯留槽1の上部を駐車場などに有効利用することができる。
【0080】
また、災害時などの停電時において、電動ポンプ51bにより雨水貯留槽1の水を汲み上げることができなくなった場合は、格納した手動ポンプ7を組み立てて、電気を用いずに水を汲み上げることができる。しかも、手動ポンプ7は、雨水貯留槽1の上部の格納マス4に格納しているため、雨水貯留槽1から離れた場所に格納した場合のように、手動ポンプ7を取りに行くことができない状況に成り難く、取水を容易に行うことができる。
【0081】
さらに、手動ポンプ7を格納マス4内に格納するにあたり、手動ポンプ7を分解して格納したため、限られたスペースに格納することが容易となる。しかも、この格納時には、手動ポンプ7を分解した取水用外管71a、吐出外管71b、ポンプ下部などを格納マス4と雨水貯留槽1とに跨らせて格納しているため、雨水貯留槽1の底部までの長さを有した手動ポンプ7の格納が容易となる。
【0082】
取水マス3の受口に取り付けられた集水キャップ6の連通パイプ63,64,65に、雨水貯留槽1と外部の地上施設5とを接続するポンプ吸入配管51a、補給水用配管52a、殺菌用配管53aの3本の配管を貫通して取り付けた構造としたため、雨水貯留槽1や取水マス3に接続用の加工が不要であり、製造が容易である。
【0083】
さらに、地下埋設型雨水貯留施設Aの仕様に応じて、集水キャップ6に貫通させる配管など増減が容易であり、設置の際の設計自由度に優れるとともに、設置後の設備変更に対する対応性にも優れる。
【0084】
集水キャップ6は、取水マス3の受口31に接続する接続管(流入管23、流出管25)の接続口径と同一の接続口径に形成したため、取付作業が容易であり、かつ、高いシール性を得ることができ、さらに、受口31として既存のものを用いて低コスト化を図ることができる。
【0085】
また、格納マス4に、手動ポンプ7を格納し、取水マス3に、ポンプ吸入配管51a、補給水用配管52a、殺菌用配管53aの3本の管を取り付けるとともに、フロート52bを設置するようにしたため、同一のマスに格納した場合のように、フロート52bなどが、格納した手動ポンプ7と干渉するおそれが無く、手動ポンプ7の格納が容易であり、かつ、手動ポンプ7が、フロートバルブ52cの作動に悪影響を与えることがなく、しかも、手動ポンプ7が、接続手段としてのポンプ吸入配管51a、補給水用配管52a、殺菌用配管53aの設置の障害となることもない。
【0086】
さらに、手動ポンプ7を、分割して格納したため、全長の長い手動ポンプを限られたスペースに、格納することが容易となる。
【0087】
また、手動ポンプ7を、格納マス4から雨水貯留槽1の内部に跨って格納したため、全長の長い手動ポンプ7を少ない分割で格納することができ、構造の簡略化を図ることができる。
【0088】
(他の実施の形態)
以下に、他の実施の形態について説明する。なお、これら他の実施の形態の説明にあたり、実施の形態1と同一あるいは均等の構成には、実施の形態1と同一の符号を付けてその説明を省略する。
【0089】
(実施の形態2)
実施の形態2の地下埋設型雨水貯留施設を図18に基づいて説明する。
【0090】
この実施の形態2の地下埋設型雨水貯留施設は、図18(a)に示すように、地上施設5として、取水部51のみを設けた形態である。したがって、集水キャップ6は、図18(b)に示すように、3本の連通パイプ63,64,65のうち1本の連通パイプ63のみに連通孔63aを開口して、ポンプ配管としてのポンプ吸入配管51aを挿通させ、残りの2本の連通パイプ64,65の連通孔64a,65aは図示を省略したキャップにより塞いだ未使用状態となっている。なお、図において未使用状態は、連通孔64a,65aを黒く塗りつぶすことで表記している。
【0091】
なお、ポンプ吸入配管51aは、図示のように、直線状のパイプ51c,51c,51cと、略90度に曲がったエルボ51d,51dと、を接続して配管されている。
【0092】
他の構成、すなわち、雨水貯留槽1、流入マス2、格納マス4、および格納マス4に格納された手動ポンプ7などについては、実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
【0093】
このように、集水キャップ6は、連通パイプ63,64,65の連通孔63a,64a,65aに配管などを挿通させて使用したり、未使用のものはキャップなどで塞いだりすることで、1つの仕様の集水キャップ6を種々の地下埋設型雨水貯留施設の仕様に対応させて用いることができる。
【0094】
(実施の形態3)
実施の形態3の地下埋設型雨水貯留施設を図19に基づいて説明する。
【0095】
この実施の形態3の地下埋設型雨水貯留施設は、雨水貯留槽1の底部に水中ポンプ300を設置した例である。
【0096】
この水中ポンプ300は、雨水貯留槽1内の貯留水を吸入し、ポンプ配管としてのポンプ吐出配管351aを介して、外部の地上施設としての中水管54に吐出する。したがって、本実施の形態3では、集水キャップ6は、2つの連通孔63a,65aが開口状態で使用され、ポンプ吐出配管351aおよび水中ポンプ300に電力を供給する地上施設としての電源に接続された電源コード301と、が連通孔63a,65aに挿通されている。なお、集水キャップ6において、残りの連通パイプ64の連通孔64aは、図示を省略したキャップで塞がれた未使用状態となっている。
【0097】
以上のように、集水キャップ6は、1つの仕様で、地下埋設型雨水貯留施設の複数の仕様に対応することができる。
【0098】
他の構成については、実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
【0099】
(実施の形態4)
実施の形態4の地下埋設型雨水貯留施設を図20に基づいて説明する。
【0100】
この実施の形態4の地下埋設型雨水貯留施設は、地上施設5において取水部51と上水補給部52を設け、殺菌部53を設置していない例である。
【0101】
したがって、集水キャップ6では、3本の連通パイプ63,64,65のうち2本の連通パイプ63,65の連通孔63a,65aが使用されて、ポンプ吸入配管51aと補給水用配管52aが挿通されおり、連通パイプ64の連通孔64aは、未使用となっている。
【0102】
以上のように、集水キャップ6は、1つの仕様で、地下埋設型雨水貯留施設の複数の仕様に対応することができる。
【0103】
他の構成については、実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
【0104】
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態1ないし4について詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態1ないし4に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
【0105】
すなわち、実施の形態1〜4では、雨水貯留槽1の上部に埋設するマスとして、流入マス2、取水マス3、格納マス4の3つのマスを有するものを示したが、マスは、最低1つ有していればよい。この一例としては、雨水貯留槽が、その上部に雨水を流入させる流入マス2を有し、雨水を一旦貯留した後、緊急用水のみを残し、他の貯留した水は徐々に地下に浸透させる構造としてもよい。このような構造では、通常は貯留水を取水しないので取水マス3は不要である。また、この場合、手動ポンプ7は、流入マス2内に格納してもよいし、格納マス4に格納してもよい。
【0106】
また、マスを複数埋設した場合であっても、手動ポンプ7は、格納専用の格納マス4に格納してもよいし、上記のように流入マス2や、あるいは取水マス3に格納するようにしてもよい。
【0107】
集水キャップ6は、受口31に挿入して装着した例を示したが、受口31の外側に装着するようにしてもよい。あるいは、マスの側面に形成した開口に装着してもよい。
【0108】
さらに、集水キャップ6に形成する連通孔として、連通パイプ63,64,65に連通孔63a,64a,65aを形成した例を示したが、これに限定されず、蓋部62に直接連通孔を開口するなど、他の態様としてもよい。また、連通孔の数としては、最低1つ有ればよく、複数設ける場合でも実施の形態で示した3に限定されない。
【0109】
さらに、連通孔63a,64a,65aは、あらかじめ開口しておき、未使用のものはキャップで塞ぐ態様を示したが、これに限定されるものではなく、これとは逆に、連通孔は、製造時には、一体に形成した薄い蓋などで塞いでおき、施工時に、必要な数の連通孔を開口して使用するようにしてもよい。
【0110】
さらに、実施の形態では、外部の地上施設5と雨水貯留槽1とを連通する配管を、受口31に装着した集水キャップ6の連通孔63a,64a,65aを通過させて配管した例を示したが、集水キャップ6を使用せずに、配管を通すようにしてもよい。この場合、配管を、受口31にそのまま通過させることもできるし、あるいは、受口31を有していないマスの側面に施工前あるいは施工時に直接連通孔を開口し、この連通孔に配管を通すようにしてもよい。
【0111】
また、手動ポンプとしては、実施の形態で示した手動ポンプ7に限定されるものではなく、要は手動で雨水貯留槽1内の水を汲み上げることができ、かつ、マスに格納できるものなら、どのような構造のものを用いてもよい。
【0112】
また、手動ポンプは、実施の形態では、分割してマス内に格納し、使用時には、組み立てて、雨水貯留槽の上部に突出するものを示したが、これに限定されない。
【0113】
例えば、マスに格納した状態のまま使用するものを用いてもよい。この場合、手動ポンプの吐出側に可撓性を有したホースあるいは伸縮可能な構造を設け、吐出口をマスの外部に配置可能に構成し、かつ、汲み上げ操作を行う操作手段(実施の形態のハンドル部材に相当するもの)も、マスの外部に延在可能としたり、あるいは、長尺の操作手段を接続したりして、操作手段をマスの外部に配置可能とすることで、手動ポンプ本体は、マスに格納したままで使用できる。
【0114】
また、手動ポンプは、マスから取り出して地表から突出した状態で使用する構成であっても、実施の形態で示したような分解・組立を行う手段以外の手段を用いることができる。例えば、手動ポンプをマスから取り出す際に、雨水貯留槽内に配置された吸い込み側の管が、伸長する構造を有したものや、吸い込み側の管が、可撓性を有したホースで形成されたものであれば、手動ポンプをマスから引き出しても、その吸い込み口は、雨水貯留槽1の底部に配置された状態を維持でき、分解や組立が不要である。
【0115】
また、雨水貯留槽1は、実施の形態では、複数の充填部材11を結合したものを示したが、これに限定されず、周知のタンク状のものを埋設してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0116】
【図1】本発明の実施の形態1の地下埋設型雨水貯留施設Aを示す全体図である。
【図2】本発明の実施の形態1の地下埋設型雨水貯留施設Aの雨水貯留槽1を構成する充填部材11の連結構造を説明する分解斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態1の地下埋設型雨水貯留施設Aにおける充填部材11の結合状態および傾斜板11aの傾斜の向きを示す平面図である。
【図4】本発明の実施の形態1の地下埋設型雨水貯留施設Aに用いた充填部材11を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態1の地下埋設型雨水貯留施設Aに用いた充填部材11を示す斜視図である。
【図6】本発明の実施の形態1の地下埋設型雨水貯留施設Aに用いた連結部材12を示す斜視図である。
【図7】本発明の実施の形態1の地下埋設型雨水貯留施設Aに用いた天板材10を示す斜視図である。
【図8】本発明の実施の形態1の地下埋設型雨水貯留施設Aに用いた第2連結部材13を示す斜視図である。
【図9】本発明の実施の形態1の地下埋設型雨水貯留施設Aに用いた天板材10を示す斜視図である。
【図10】本発明の実施の形態1の地下埋設型雨水貯留施設Aに用いた集水キャップ6を示す正面図である。
【図11】本発明の実施の形態1の地下埋設型雨水貯留施設Aに用いた集水キャップ6を示す断面図であって、図10のS11−S11線で切った状態を示す。
【図12】本発明の実施の形態1の地下埋設型雨水貯留施設Aに用いた支持板41を示す平面図である。
【図13】本発明の実施の形態1の地下埋設型雨水貯留施設Aの手動ポンプ7の格納状態を示す説明図である。
【図14】本発明の実施の形態1の地下埋設型雨水貯留施設Aの手動ポンプ7の使用状態を示す説明図である。
【図15】本発明の実施の形態1の地下埋設型雨水貯留施設Aの要部を示す断面図である。
【図16】本発明の実施の形態1の地下埋設型雨水貯留施設Aの雨水の収集状態を示す説明図である。
【図17】本発明の実施の形態1の地下埋設型雨水貯留施設Aの殺菌部53の構造を示す断面図である。
【図18】本発明の実施の形態2の地下埋設型雨水貯留施設を示す説明図であって、(a)は要部の断面図、(b)集水キャップの正面図である。
【図19】本発明の実施の形態3の地下埋設型雨水貯留施設を示す説明図であって、(a)は要部の断面図、(b)集水キャップの正面図である。
【図20】本発明の実施の形態4の地下埋設型雨水貯留施設を示す説明図であって、(a)は要部の断面図、(b)集水キャップの正面図である。
【符号の説明】
【0117】
1 雨水貯留槽
2 流入マス
2a 開口部
3 取水マス
3a 開口部
4 格納マス
4a 開口部
5 地上施設
6 集水キャップ
7 手動ポンプ
23 流入管(接続用管)
25 流出管(接続用管)
31 受口
41 支持板
51 取水部
51a ポンプ吸入配管
51b 電動ポンプ
52 上水補給部
52a 補給水用配管
53 殺菌部
53a 殺菌用配管
54 中水管(地上施設)
55 上水道
63a 連通孔
64a 連通孔
65a 連通孔
300 水中ポンプ
301 電源コード
351aポンプ吐出配管
A 実施の形態1の地下埋設型雨水貯留施設
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