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装飾パネルの製造方法 - 積水化学工業株式会社
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発明の名称 装飾パネルの製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−46334(P2007−46334A)
公開日 平成19年2月22日(2007.2.22)
出願番号 特願2005−231945(P2005−231945)
出願日 平成17年8月10日(2005.8.10)
代理人 【識別番号】100091096
【弁理士】
【氏名又は名称】平木 祐輔
発明者 中山 勝
要約 課題
製造が容易で、コストパフォーマンスが高く、表面に固定したタイル等の化粧材が剥がれにくい装飾パネルの製造方法を提供する。

解決手段
下地となる板状材であるパネル基板2の面上に、接着剤等の粘性剤の層を形成し、この層によりタイル3等の化粧材を接着固定する装飾パネルの製造方法は、パネル基板2の上に、貫通部を有するスペーサとして金網11と貫通部である空間12とを有する金網スペーサ10を載置し、その上から接着剤4Aを塗布して均し均一な厚みの接着剤層4を形成し、その後、金網スペーサ10を取り除き、この接着剤層4上に化粧材としてタイル3を接着固定する。スペーサは、網目スペーサや、基板となるシートに多数の貫通孔を配列して形成したパンチングシートが好ましい。
特許請求の範囲
【請求項1】
下地となる板状材の面上に、塗料等の粘性剤の層を形成する装飾パネルの製造方法であって、
前記板状材の面上に、貫通部を有するスペーサを載置し、該スペーサの上から粘性剤として塗料を塗布し、該塗料を前記スペーサの表面に沿わせて均し均一な厚みの塗膜層を形成し、その後、前記スペーサを取り除くことを特徴とする装飾パネルの製造方法。
【請求項2】
下地となる板状材の面上に、接着剤等の粘性剤の層を形成し、該層によりタイル等の化粧材を接着固定する装飾パネルの製造方法であって、
前記板状材の面上に、貫通部を有するスペーサを載置し、該スペーサの上から粘性剤として接着剤を塗布し、該接着剤を前記スペーサの表面に沿わせて均し均一な厚みの接着剤層を形成し、その後、前記スペーサを取り除き、前記接着剤層上に前記化粧材を接着固定することを特徴とする装飾パネルの製造方法。
【請求項3】
前記スペーサは、網目スペーサであることを特徴とする請求項1または2に記載の装飾パネルの製造方法。
【請求項4】
前記スペーサは、シート材に多数の貫通孔を形成したパンチングシートであることを特徴とする請求項1または2に記載の装飾パネルの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物等の外壁材等に使用される装飾パネルの製造方法に係り、特に、下地となる板状材の表面に塗膜層を形成する装飾パネルの製造方法や、タイルや窯業建材、セラミック板、陶板等の化粧材を下地となる板状材の表面に接着剤を用いて固定する装飾パネルの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
通常、建物の外壁面等にタイルを形成する場合、壁面に接着剤、モルタル等を塗り、その表面にタイルを貼り付けるが、これには多大な労力と時間を必要とする。近年は、これを解決するのに工場であらかじめタイルを固定したタイルパネルを製作し、現場施工する方法がとられるようになってきている。工場でタイルパネルを作る際は、下地パネルを平置きして、タイルを貼り付けられるので、タイルの並び精度、生産性等が向上する。また、下地となる板状材の表面に塗料を塗布して塗膜層を形成し、基板となるパネル等の表面を装飾した装飾パネルを製造している。
【0003】
このように、予め下地パネルの表面にタイル等を貼り付け、建物の外壁などに用いられる外壁材としては、パネル基板に、変成シリコーン樹脂を含む弾性を有する接着剤層でもってタイルを接着するタイル貼りパネルがある(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1には、弾性を有する接着剤層が変成シリコーン樹脂を30重量%以上含むものが好ましく、接着剤層の厚みが150μm以上のものが好ましいことが記載されている。
【0004】
【特許文献1】特開平2−157348号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、前記のようなタイル貼りパネルを工場生産する際、タイルは接着剤にて貼り付けられるが、その接着剤を塗布する方法として、ロールコーターやダイコーター等機械によるもの、手で塗り広げる方法などがある。この用途に使用する大抵の接着剤は高粘度で流動性を持たないので、均す工程を増やすなどしても塗布厚みの均一化には限界があり、生産性にも劣っていた。接着剤厚み精度がないことは、すなわち、部分的に薄い箇所が存在することを意味し、パネル内に耐久性のばらつきが生じていることを示す。耐久性付与は接着剤の最低膜厚を基準に設定するため、パネル全体に接着剤を過剰気味に塗布せざるを得ず、接着剤に無駄が生じていた。また、下地となる板状材の表面に塗膜層を形成する場合、形成される塗膜層の厚みが均一にならないと塗膜層の薄い部分の見栄えが低下し、耐久性も低下するという問題点が生ずる。
【0006】
本発明は、前記のような従来の問題点を解決するため、鋭意検討した結果、案出したものであって、その目的とするところは、製造が容易で、コストパフォーマンスの高い装飾パネルの製造方法を提供することにある。また、ベースとなる板状材の表面に安定した状態でタイル等の化粧材を接着固定でき、接着強度が安定して化粧材が剥がれにくく、耐久性に優れた装飾パネルの製造方法を提供することにある。さらに、下地となる板状材の表面に均一に塗膜層を形成でき、見栄えを向上できると共に耐久性をも向上できる装飾パネルの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成すべく、本発明の請求項1に記載の発明の装飾パネルの製造方法は、下地となる板状材の面上に、塗料等の粘性剤の層を形成する装飾パネルの製造方法であって、前記板状材の面上に、貫通部を有するスペーサを載置し、該スペーサの上から粘性剤として塗料を塗布し、該塗料を前記スペーサの表面に沿わせて均し均一な厚みの塗膜層を形成し、その後、前記スペーサを取り除くことを特徴としている。
【0008】
前記の如く構成された請求項1に記載の発明による装飾パネルの製造方法は、板状材の表面にスペーサを載置し、その上から塗料等の粘性剤を塗布しヘラ等の均し具を用いて塗布された塗料等の粘性剤をスペーサの表面に沿わせて均して均一な厚さの塗膜層を形成するため、塗膜層の形成されない部分や塗膜層の厚さの薄い部分がなくなり、装飾パネルの品質を一定に保って質感を向上することができ、耐候性に優れた装飾パネルを製造することができる。
【0009】
本発明の請求項2に記載の発明の装飾パネルの製造方法は、下地となる板状材の面上に、接着剤等の粘性剤の層を形成し、該層によりタイル等の化粧材を接着固定する装飾パネルの製造方法であって、板状材の面上に、貫通部を有するシートを載置し、その上から粘性剤として接着剤を塗布し、該接着剤をスペーサの表面に沿わせて均し均一な厚みの接着剤層を形成し、その後、前記スペーサを取り除き、前記接着剤層上に前記化粧材を接着固定することを特徴としている。
【0010】
このように構成された請求項2に記載の発明による装飾パネルの製造方法は、下地となる板状材の面上に貫通部を有するスペーサを載置し、このスペーサの上から接着剤等の粘性剤を塗布しヘラ等を用いてスペーサ表面上を均し、貫通部を通してスペーサの肉厚分に相当する厚さの均一な接着剤等の粘性剤の層を板状材の表面に形成する。そして、スペーサを板状材の表面から取り除くと、板状材の表面には均一な厚さの接着剤層が残って形成されるので、この層にタイル等の化粧材を安定した状態で接着固定することができる。これにより、タイル等の化粧材の剥がれを防止でき、装飾パネルの耐久性を向上できる。また、接着剤等の粘性剤をスペーサの厚みに合わせて塗布できるため、接着剤等の粘性剤の使用量を削減できる。
【0011】
また、本発明の請求項3に記載の発明の装飾パネルの製造方法としては、前記スペーサは、網目スペーサであることを特徴としている。金網のような網目スペーサを、水平状態に置いた板状材の上に載置してから、この網目スペーサ上に塗料や接着剤等の粘性剤を塗布し、網目スペーサの表面に沿わせてヘラやローラを用いて粘性剤を均すことで、均一な厚みの塗膜層や接着剤層等の粘性剤層を形成することができる。この塗膜層により耐候性に優れた装飾パネルを製造できる。また、接着剤層の上にタイル等の化粧材を載せて接着固定するため、接着状態が安定して剥がれ等を防止した装飾パネルを製造することができる。
【0012】
さらに、本発明の請求項4に記載の発明の装飾パネルの製造方法としては、前記スペーサは、シート材に多数の貫通孔を形成したパンチングシートであることを特徴としている。パンチングシートは、基板となるシート材として、例えば金属板、樹脂板等を用い、このシート材に多数の貫通孔を開けて形成する。この構成によれば、装飾パネルの基板となる板状材を水平な状態に置き、この上にパンチングシートを載置し、その上から塗料や接着剤等の粘性剤を塗布して均すと、貫通孔を通して板状材の表面に均一な厚みの塗膜層や接着剤層等の粘性剤層を塗布でき、パンチングシートを取り除くと板状材の表面に厚みの均一な塗膜層や接着剤層を形成できる。そして、均一な厚みの塗膜層により装飾パネルの耐候性を向上でき、均一な厚みの接着剤層にタイル等の化粧材を押付けて板状材の表面に接着するため、接着強度が一定となって耐久性に優れた装飾パネルを製造することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明の請求項1に記載の装飾パネルの製造方法は、網目スペーサや、パンチングシート等の貫通部を有するスペーサを下地となる板状材の上に載置し、スペーサ上に、塗料等の粘性剤を塗布して均すことで、均一な厚みの塗膜層を形成できる。そして、スペーサを取り除くと均一な厚みの塗膜層のみが形成でき、生産性が高く、容易に表面に均質な塗膜層を形成することが可能で、意匠性に優れた軽量な装飾パネルを得ることができる。また、塗料等の粘性剤の使用量を削減して、品質の安定した装飾パネルを製造できる。
【0014】
また、請求項2に記載の装飾パネルの製造方法は、網目スペーサや、パンチングシート等の貫通部を有するスペーサを下地となる板状材の上に載置し、スペーサ上に、粘性剤として接着剤を塗布して均すことで、均一な厚みの接着剤層を形成できる。そして、スペーサを取り除いた接着剤層上に複数のタイル等の化粧材を目地を形成して接着することにより、生産性が高く、容易に製造することが可能で、意匠性に優れた軽量な装飾パネルを得ることができ、建物の外壁面等に容易に施工してタイル等の化粧材を固定した壁面を形成させることができる効果を有する。また、接着剤の使用量を削減して、化粧材を強固に固定できる。
【0015】
請求項3に記載の装飾パネルの製造方法は、網目スペーサにより均一な厚みの塗膜層や接着剤層を下地の板状材の表面に容易に形成することができる。
請求項4に記載の装飾パネルの製造方法は、パンチングシートにより均一な厚みの塗膜層や接着剤層を下地の板状材の表面に容易に形成することができる。均一な厚みの塗膜層により、板状材の表面に耐久性に優れた塗膜を形成することができる。また、均一な厚みの接着剤層により、タイル等の化粧材を板状材の表面に一定の接着強度で接着固定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の請求項2に記載の発明に係る装飾パネルの製造方法の一実施形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る装飾パネルの製造方法で製造された外壁パネルの要部斜視図、図2は、図1のA−A線断面図、図3は、図1,2の装飾パネルの製造方法で用いるスペーサの要部正面図と要部断面図、図4は外壁パネルの製造工程を示す要部断面図、図5は、図4に続く製造工程を示す要部断面図である。
【0017】
図1,2において、本発明に係る装飾パネルの製造方法で製造された外壁パネル1は、下地となる板状材であるパネル基板2の表面に、化粧材として複数のタイル3が接着剤を塗布して形成した接着剤層4により固定されている。タイル3は接着剤(粘性剤)によって固定されているため、接着剤の塗布状態が均一でなく、塗布厚さが一定でなく、例えば薄い接着層の場合や、接着剤が行き渡らない場合には接着強度が小さくなり、下地のパネル基板2から剥がれやすく落下するおそれがある。
【0018】
板状材であるパネル基板2は、特に制限されるものはなく、たとえば、硬質木片セメント板、軽量発泡コンクリート(ALC)板、金属板、合板等やそれらの複合板を使用することができる。板状材の厚みにも制約はなく、パネルの重量や強度、耐久性、コストで選択される。
【0019】
パネル基板2の表面に固定される化粧材としては、タイル3の他に、スライスした石材や、セラミック板、金属板等を適宜使用することができる。特に、化粧材は、建物の外壁材として使用されるため、劣化しにくく、耐候性に優れたものが好ましい。タイルとしては、磁器質タイル、半磁器質タイル、陶器質タイル、レンガ質タイル等を適宜使用することができる。化粧材としては前記の例の他に、シリカ−アルミナ系の粉末を、機械的エネルギーを加える等して活性化し、珪酸カリウム等のアルカリ金属珪酸塩水溶液と反応させて硬化させたアルミノシリケート系の化粧板を用いてもよい。
【0020】
粘性剤として使用され、タイル3等の化粧材をパネル基板2に接着する接着剤としては、特に限定されるものでなく、エポキシ樹脂系接着剤、シリコーン樹脂系接着剤、アクリル樹脂系接着剤、ウレタン樹脂系接着剤等の有機系接着剤の他に、モルタルや水ガラス等の無機系接着剤を適宜選択することができる。接着剤は、通常高粘性のものが用いられ、例えば変成シリコーン樹脂系接着剤のように、接着後に弾性を有する接着剤を用いてもよい。なお、接着剤の粘性の調節は、有機系の場合、溶剤やフィラーの配合量、樹脂の分子量の調節、無機系の場合は骨材の添加量の調節により行うことができる。
【0021】
ここで、図3を参照して、パネル基板2の表面に、粘性剤層として接着剤層を均一な厚みで形成するための治具として使用するスペーサについて説明する。図3に示す網目スペーサとしての金網スペーサ10は、金属ワイヤを縦横に編んで形成した金網11から形成され、網目構造の金網11には貫通部として空間12が形成されている。この金網スペーサ10の上から接着剤を塗布すると、接着剤は貫通部である空間12を通過することができる。そして、金網スペーサ10の厚みはtに設定されており、編み上げた状態の厚みtは形成しようとする塗膜層や接着剤層の厚みに設定される。例えば、接着剤層の厚みが1mm程度必要な場合は、厚みtは1mm強に設定すると好ましい。
【0022】
また、網目スペーサは、金属製、樹脂製どれでもよく、網目の大きさは接着剤の種類、性質厚みによって適宜選択され、特に制限されるものでない。大きさは、下地となるパネル基板2とほぼ同じ大きさのもの、あるいはパネル基板2の大きさより僅かに大きい寸法を有するものが、作業上好ましい。網目スペーサのメッシュは適宜設定されるが、塗付される粘性剤の粘度が大きい場合にはメッシュは粗いほうが作業が容易となって好ましい。
【0023】
前記の如く構成された装飾パネルの製造方法について図4,5を参照して以下に説明する。図4aに示されるように、下地となるパネル基板2を水平状態に置き、その上に接着剤層を一定厚みに保つための網目構造を有する金網スペーサ10を載置する。金網スペーサ10は、前記のように接着剤が通過できる空間12を有する金網11から構成される。
【0024】
つぎに、図4bに示されるように、パネル基板2上に載置された金網スペーサ10の上に、粘性剤として接着剤4Aを塗布する。金網スペーサ10は金属線以外の部分は貫通した空間12となっており、塗布された接着剤は空間12を通してパネル基板2上に到達することができる。接着剤4Aは適量をビード状もしくは、塊状、平面状にて塗布された後、ヘラ15やローラー(図示せず)等の均し具を使い、金網スペーサ10面より上にある余剰の接着剤をかきとるように均し、パネル基板2の表面全体に塗り広げる。このように、金網スペーサ10の表面に沿わせて接着剤を均してかきとることで、接着剤層の厚さを網目シートの厚さと同等に均一に設定することができる。図4cは、金網スペーサ10の空間12に接着剤が均された状態を示している。
【0025】
このようにして、パネル基板2の表面に金網スペーサ10の厚さを基準として接着剤を塗布したあと、図4dに示すように、金網スペーサ10を端部から徐々に取り除く。金網スペーサ10を外すと接着剤層のみとなり、金属線から構成される金網11が抜かれた接着剤のくぼみは徐々に平坦となり、ほぼ平坦となった状態で接着剤層4の厚みは一定となる。このように、金網スペーサ10を取り除くと、パネル基板2の表面には均一な厚さの接着剤層4が形成され、接着剤の塗布されていない部分や接着剤の薄い部分は形成されない。
【0026】
金網スペーサ10を外す際、巻き込んだ気泡により接着剤表面に凹凸ができる場合があるが、接着剤が未硬化の状態でパネル面全体に送風することで、気泡による凹凸を除去して接着剤層を平坦な状態とすることができる。なお、この送風については、温風の方が効果的である。
【0027】
つぎに、図5aに示すように、厚みが均一に形成された接着剤層4上に複数のタイル3を所定間隔の目地を形成させて、縦横に整列させて接着する。このとき、図5bに示されるようにタイル3を上方から押付けて、タイル3の端面部分に接着剤の目地部4Bを形成してもよい。接着剤層4を適宜時間で加熱硬化させることにより、複数のタイル3がパネル基板2の表面に接着固定された外壁パネル(タイルパネル)1を得ることができる。加熱硬化は、接着剤の硬化促進のために行うもので、湿気硬化作用のある接着剤の場合は、自然放置による硬化でも構わない。
【0028】
このあと、必要に応じて、目地部4Bの意匠品質向上、耐候性向上のため、砂まき等の措置を施してもよい。目地部表面に砂を付着することで外壁パネル1の質感を向上させることができる。すなわち、タイル等の化粧材を接着固定したあと、目地部分に接着剤が露出していると質感を損ねるが、接着剤の表面に砂をまぶすことで表面に固定した化粧材と共に外壁パネル1の質感を向上できる。
【0029】
このように本実施形態のタイルパネルの製造方法は、金網等の網目(メッシュ)構造を有する金網スペーサ10を用いて、均一な厚さで容易に接着剤を塗布して接着剤層4を形成することができ、複数枚のタイル3をパネル基板2の表面に接着固定することで、生産性の高いコストパフォーマンスの高いタイルパネルを製造することができる。また、化粧材を接着する接着剤層4の厚さが一定であるため、タイル3等の化粧材を凹凸の少ない状態で接着でき、接着強度を高めることができると共に、外装パネル1の見栄えを向上して品質を高めることができる。さらに、接着剤は金網スペーサ10を用いて均されるため、過剰に使用されることがなく、接着剤の使用量を削減することができる。
【0030】
本発明の装飾パネルの製造方法で使用するスペーサの他の実施形態を図6に基づき詳細に説明する。図6a,b,cはそれぞれスペーサの他の実施形態の要部正面図である。なお、これらの実施形態で接着剤を均一に塗布するために使用するスペーサは、前記した実施形態の金網スペーサに対し、薄板状のシートに複数の貫通孔を形成したパンチングシートを用いることを特徴とする。そして、他の実質的に同等の構成については同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
【0031】
図6aに示す実施形態の接着剤層を均一な厚さに形成するためのスペーサとしてのパンチングシート20は、金属製や樹脂製の基板シート21に、貫通孔22を多数個形成したものである。貫通孔22は本実施形態では円形のものであるが、どのような形状でもよい。基板シート21に対する貫通孔22の面積は大きいことが好ましい。すなわち、シート表面積に対する開口面積を大きくすることで、形成された接着剤層の凹凸を少なくすることができ、均一性を高めることができて、接着固定されるタイル等の化粧材の接着強度を高めることができる。基板シート21の厚さはパネル基板2の表面に形成する接着剤層4の厚みに対応して適宜設定される。
【0032】
また、接着剤層の厚みを設定するスペーサとして、図6bに示されるパンチングシート25を用いてもよい。このパンチングシート25は基板シート26に四角形状の貫通孔27を配列して形成している。さらに、図6cに示されるパンチングシート30を用いてもよい。このパンチングシート30は基板シート31に六角形状の貫通孔32をハニカム状に配列して形成している。このように、多角形状の貫通孔27,32を配列すると、基板シート26,31の面積に対して貫通孔27,32の開口面積を大きくすることができ、このパンチングシート25,30を用いて形成する接着剤層4の厚みを均一にできて好ましい。
【0033】
前記のように、この発明に係る装飾パネルの製造方法は、下地となる板状材の表面に貫通部を有するスペーサを載置する工程と、載置されたスペーサ上に粘性剤として接着剤を塗布する工程と、ヘラやローラ等の均し具を用いてスペーサに沿って接着剤を均して接着剤層の厚さを均一にする工程と、スペーサを取り除く工程とを備えており、さらに厚さが均一化された接着剤層にタイル等の化粧材を固定する工程を有する製造方法である。
【0034】
この製造方法において、図7aに示すように、スペーサ10表面に粘着テープ等のマスキング材16を用いてマスキングを行い、そのあと接着剤を塗布して厚さを均一に均したあとスペーサを取り去ると、図7bに示されるようにマスキングされた部分の接着剤層5の一部を除去することができる。そして、接着剤層の形成された部分のみにタイル等の化粧材を固定することができるため、化粧材を部分的に固定することができる。このように、パネル基板2の任意の部分にタイル等の化粧材を固定することができるため、単調な外壁パネルの表面に変化を与えることができる。
【0035】
また、図7cに示すように、接着剤層の除去された部分に別の接着剤を塗布して接着剤層6を形成することで、例えば有機系接着剤の接着層と無機系接着剤の接着層とを形成して2種類の接着剤により化粧材を接着固定することができる。このように、異なる接着剤を用いて化粧材を接着固定すると、例えば火災等が発生して接着剤層が加熱されると、有機系接着剤は接着強度が低下して化粧材は剥がれやすくなるが、無機系接着剤は加熱による接着強度低下が小さいため、加熱による化粧材の剥がれに耐えることができ、延焼を防止することができる。
【0036】
さらに、タイルの他に化粧材として他の材質のものを接着固定する場合、それぞれの化粧材の接着に最適な接着剤を選択して塗り分けることができ、接着強度を高めて化粧材の脱落を防止することができる。例えば、タイルに適した接着剤と、金属板に適した接着剤を塗り分け、両方の化粧材を強固に固定することができる。また、タイル等の化粧材を接着するとき、タイル裏に相当する部分と目地に相当する部分で接着剤を塗り分けることができる。接着剤を塗り分けることで、タイル裏では接着強度の大きい接着剤を使用し、目地部分では防水機能を得るような接着剤を使い分けることができる。
【0037】
本発明の他の実施形態について以下に説明する。この実施形態は、本発明の請求項1に記載の発明に相当するもので、前記の実施形態ではパネル基板2の表面に粘性剤として接着剤を塗布していたが、この実施形態では粘性剤として粘度の高い塗料を用いて、下地となる板状材の面上に塗膜層を形成することを特徴としている。
【0038】
すなわち、図4において、パネル基板2を水平状態に置き、その面上に金網スペーサ10を載置する。このスペーサの上から、前記の実施形態の接着剤の代わりに粘度の高い塗料4Aが塗布される。そして、粘性剤である塗料を金網スペーサ10の表面に沿わせてヘラ15等の均し具で均し、均一な厚みの塗膜層4を形成し、その後、金網スペーサ10を取り除くことにより、パネル基板2の表面に均一な厚みの塗膜層4を形成し、装飾された外壁パネル1を製造することができる。
【0039】
このように、金網スペーサ10は、パネル基板2の表面に形成される塗膜層4を一定厚みに保つために使用される。外壁パネル1は表面に均一な厚みの塗膜層が形成され、装飾パネルとして製造される。このように製造された外壁パネル1は、表面に形成された塗膜層が一定の厚みで均一に形成されており、塗膜の厚い部分や薄い部分がなくなり、塗りむらが無くなって表面状態が均質となり、品質が向上すると共に耐候性が向上する。また、前記の実施形態で示したように、金網スペーサ10の表面にマスキングすることで、塗料を部分的に塗布できると共に、塗られていない部分に他の塗膜層を形成して塗り分けることも可能となる。この実施形態でも、塗膜層の厚みを設定するスペーサとして、金網スペーサ10の他に、パンチングシート20,25,30を用いて均し具で均すようにしてもよいことは勿論である。
【0040】
前記のように、請求項1に記載の発明では、下地となる板状材の面上に、粘性剤として塗料を用いて均一な厚みの塗膜層を形成し、装飾パネルを製造することができる。また、請求項2に記載の発明では、下地となる板状材の面上に、粘性剤として接着剤を用いて均一な厚みの接着剤層を形成し、この接着剤層にタイル等の化粧材を接着固定して装飾パネルを製造することができる。そして、このように製造された装飾パネルは、意匠性に優れていると共に耐候性、耐久性にも優れており、建物等の建築物の外壁パネル等に最適な装飾パネルとすることができる。
【0041】
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。例えば、接着剤層の厚さを設定するスペーサの基板として、樹脂板や金属板の例を示したが、接着剤が貫通して所定の厚さを設定できる機能を有していれば、布製のシートを用いることも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明の活用例として、装飾パネルの製造方法を用いて内壁パネルに化粧材を接着固定することができ、この内壁パネルを室内の壁面に取り付けることによって室内の装飾の用途にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明に係る装飾パネルの製造方法で製造された外壁パネルの一実施形態の要部斜視図。
【図2】図1のA−A線断面図。
【図3】本実施形態の製造方法で使用するスペーサとして網目スペーサの要部正面図と、その要部断面図。
【図4】本発明に係る装飾パネルの製造方法の製造工程を示す要部断面図。
【図5】図1の製造工程に続く工程を示す要部断面図。
【図6】(a),(b),(c)はそれぞれ本発明に係る装飾パネルの製造方法で使用するスペーサの他の実施形態の要部平面図。
【図7】本発明に係る装飾パネルの製造方法の他の製造工程を示す要部平面図。
【符号の説明】
【0044】
1:外壁パネル(装飾パネル)、2:パネル基板(板状材)、3:タイル(化粧材)、4:接着剤層、塗膜層(粘性剤の層)、4A:接着剤、塗料(粘性剤)、10:金網スペーサ(網目スペーサ)、11:金網、12:空間(貫通部)、15:ヘラ(均し具)、20,25,30:パンチングシート(スペーサ)、21,26,31:基板シート、22,27,32:貫通孔(貫通部)




 

 


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