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発明の名称 谷埋め盛土部の耐震補強構造
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−239202(P2007−239202A)
公開日 平成19年9月20日(2007.9.20)
出願番号 特願2006−59507(P2006−59507)
出願日 平成18年3月6日(2006.3.6)
代理人 【識別番号】100058479
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦
発明者 安形 良一
要約 課題
地震時において、盛土法面を有する谷埋め盛土部全体の地すべり的斜面変動、滑動崩落を防止する耐震補強構造を得る。

解決手段
盛土法面6を有する谷埋め盛土部1に、谷部方向に沿って盛土内に区画壁2を形成する。区画壁2は谷部方向に直行する方向の所定間隔で複数列形成する。区画壁2は、セメント系固化材、又は石灰系固化材を盛土に添加して固めて形成する。谷埋め盛土部1の谷部方向に直行する方向の横断面において、盛土部1の個々の幅を小とし、盛土が接する側面(地山と区画壁)の長さの比率を高め、盛土部全体のせん断抵抗力を増大させ、谷埋め盛土部の変形、滑動を効果的に防止する。
特許請求の範囲
【請求項1】
盛土法面を有する谷埋め盛土部において、谷部方向に沿って盛土内に区画壁を形成した、
谷埋め盛土部の耐震補強構造。
【請求項2】
前記区画壁を谷部方向に直交する方向の所定間隔で複数列形成した、請求項1に記載の谷埋め盛土部の耐震補強構造。
【請求項3】
前記区画壁が、セメント系固化材を盛土に添加して固めた、請求項1に記載の谷埋め盛土部の耐震補強構造。
【請求項4】
前記区画壁が、石灰系固化材を盛土に添加して固めた、請求項1に記載の谷埋め盛土部の耐震補強構造。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば大規模住宅地造成地などにおけるような、谷埋め盛土部での耐震補強構造に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、大規模住宅地造成地などでの地盤災害が問題視されている。平成7年の阪神・淡路大震災においても、平成16年の新潟県中越地震においても、特に谷埋め盛土部での盛土部全体の地すべり的斜面変動、滑動崩落の発生が問題化している。
【0003】
これまで比較的地震活動が少ない時期に、傾斜地盤上に切土と盛土を組み合わせて、多くの大規模住宅地などが造成されてきている。このような谷埋め盛土部造成地においては、いわゆる急傾斜がけ地と違い、比較的平坦、ゆるい傾斜の土地であることから、外見上一見して危険な土地であるとの印象はない。しかし、大規模地震の発生が懸念される中、このような谷埋め盛土部造成地は全国に存在し、対応が求められている。
【0004】
これまで盛土部の耐震構造として、一般的には、地山表層付近のせん断強度の低い土砂を撤去し、盛土と地山のなじみを良くするために、いわゆる段切りを行って、水平層を転圧し、境界面付近の盛土の均一性と締め固め度を確保することが行われている。
【0005】
さらにそれ以外に、例えば下記特許文献1に記載されているものでは、盛土の間に引張強度の高い、いわゆるジオテキスタイルと称する補強材を敷設し、盛土の側面にその補強材と連結したブロック体を位置させて擁壁を形成するように構成されている。
【特許文献1】特開平2−167926号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記段切りにおいては、ある程度の耐震性は認められるものの、十分なる盛土の変形拘束性を期待できないとの問題点があった。又、前記特許文献1の盛土部の耐震構造においてもその耐震性に有効性があることが認められているものの、いわゆるジオテキスタイルと称する補強材やブロック体を構成することから構成が複雑となるとの問題点があった。さらに、既存の造成地に対しての施工の適用が容易でないとの問題点もあった。
【0007】
これまでの検討において、谷埋め盛土部での盛土部全体の地すべり的斜面変動、滑動崩落の原因としてはいくつかの分析がなされている。その一つとして、すべり面に沿った盛土部のせん断抵抗力の低下があるとされている。地震動により生じる盛土部の滑動力、変位が、そのすべり面に沿った限界となる抵抗力より大となることにより発生するとされている。
【0008】
そして、そのせん断抵抗力の低下の原因には、例えば地下水位の上昇に伴う飽和地下水あるいは過剰間隙水圧の発生が考えられている。したがって、盛土部内の地下水位を下げることは一つの有効な手段とされている。
【0009】
本発明は、このような地下水位とは別の観点から行うもので、盛土法面を有する谷埋め盛土部の盛土内に、谷部方向に沿って区画壁を形成することで、すべり面に沿った盛土部のせん断抵抗力を積極的に増大させることにより、解決しようとするものである。
【0010】
本発明の目的は、比較的簡素な構成で、谷埋め盛土部での変形、滑動に対する安定性を向上させた耐震構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の谷埋め盛土部の耐震補強構造は、盛土法面を有する谷埋め盛土部において、谷部方向に沿って盛土内に区画壁を形成した構成を具備している。
【0012】
本発明の好ましい形態では、前記区画壁を谷部方向に直行する方向の所定間隔で複数列形成した構成を具備している。
【0013】
本発明の好ましい形態では、前記区画壁が、セメント系固化材を盛土に添加して固めた構成を具備している。
【0014】
さらに、本発明の好ましい形態では、前記区画壁が、石灰系固化材を盛土に添加して固めた構成を具備している。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、谷埋め盛土部の谷部方向に直行する方向の横断面において、盛土部の個々の幅を小とし、盛土が接する側面(地山と区画壁)の長さの比率を高め、盛土部全体のせん断抵抗力を増大させることにより、盛土部の変形、滑動を効果的に防止することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下に本発明の一実施形態に係る盛土部の耐震補強構造としての区画壁について、図1〜図8を参照して説明する。
【0017】
図1は本発明に係る盛土法面を有する谷埋め盛土部の耐震補強構造としての区画壁の一実施形態の平面図であり、図2は図1、及び図3のA−A断面図であり、図3は図1のB−B断面図である。
【0018】
この谷埋め盛土部1は、その側部の三方を山岳や丘陵等の地山7に囲まれて一方の側部が開放された、いわゆる谷部に形成される。その谷部の開放側を盛土法面6で形成しながら谷部の長手方向で下り傾斜している地盤線4上に盛土造成されて住宅用地などに利用される。3は段切り線、5は造成計画線を示し、造成計画線5まで盛土を行い、盛土部1を形成する。造成計画線5のうち盛土法面6は、法枠や植栽あるいは一部に擁壁を施して崩壊防止処置がとられている。2は本実施形態に係る盛土内部に形成される区画壁である。区画壁2は本実施形態では谷部の長手方向に沿って形成されているが、谷部の幅が広い場合は、長手方向と言えない場合もあるので、区画壁2の形成方向は盛土法面6が形成される谷部の開放側に向かう方向(長手方向)を谷部方向とすれば、この谷部方向に沿って形成されるとする。そして、区画壁2は谷部方向に直交する方向の所定間隔で複数列配置されている。
【0019】
区画壁2は、例えばセメント系固化材や石灰系固化材を盛土に添加して締め固めて形成する。あるいは、すでに施工された盛土部に対して、セメント系固化材などのスラリーの高圧噴射攪拌を行ったり、モルタルなどと盛土を混合処理機を用いての攪拌混合を行って固化処理をすることにより形成する。特に、このような高圧噴射攪拌や攪拌混合によると、既存の谷埋め盛土部に対しても,適用することができる。
【0020】
このように形成した盛土法面を有する谷埋め盛土部の耐震補強構造としての区画壁による作用について説明する。
【0021】
谷埋め盛土部における、地震時の地すべり的斜面変動、滑動崩落には、特に、谷の地山も含めた横断面形状が影響を与えるとされている。具体的には、盛土を行う谷の幅と盛土部の深さの比率が一定値を上回ると、特に発生しやすいことが知られている。換言すると、盛土を行う谷の幅が、盛土部の深さに比べ大きい場合、これらの現象が発生しやすいことを示している。
【0022】
本発明は、盛土法面を有する谷埋め盛土部の盛土内に、谷部方向に沿って区画壁を形成することで、谷埋め盛土部の谷部方向に直行する方向の横断面において、盛土部の個々の幅を小とし、盛土が接する側面(地山と区画壁)の長さの比率を高め、盛土部全体のせん断抵抗力を増大させることにより、谷埋め盛土部の変形、滑動を効果的に防止する。
【0023】
次に、本発明に係る盛土法面を有する谷埋め盛土部の耐震補強構造としての区画壁を形成する施工の一つの実施形態について、図4〜図8を参照して説明する。
【0024】
図4は本発明に係る盛土法面を有する谷埋め盛土部の耐震補強構造としての区画壁を形成する施工の一実施形態の第1段階の状況を示す模式図であり、図5は本発明に係る盛土法面を有する谷埋め盛土部の耐震補強構造としての区画壁を形成する施工の一実施形態の第2段階の状況を示す模式図であり、図6は本発明に係る盛土法面を有する谷埋め盛土部の耐震補強構造としての区画壁を形成する施工の一実施形態の第3段階の状況を示す模式図であり、図7は本発明に係る盛土法面を有する谷埋め盛土部の耐震補強構造としての区画壁を形成する施工の一実施形態の第4段階の状況を示す模式図であり、図8は本発明に係る盛土法面を有する谷埋め盛土部の耐震補強構造としての区画壁を形成する施工の一実施形態における施工後の状況を示す模式図である。
【0025】
まず、傾斜地盤線4に沿った地山7の表層付近のせん断強度の低い土砂等を撤去して、いわゆる段切りを行う。段切り高さとして、通常1.5m程度の高さが想定できる。形成した水平層の締め固めを行った後、1回目の盛土イを行う(図4)。
【0026】
次いで、1回目の盛土部の横断面幅方向の所定間隔に、区画壁aを形成する(図5)。
【0027】
以下同様に、2回目の盛土ロを行い(図6)、ついで先に形成した区画壁aに接続して区画壁bを形成する(図7)。最終的に、盛土法面を有する谷埋め盛土部1の盛土内に、谷部方向に沿って区画壁2を形成する。そして、その区画壁2を谷部方向に直交する方向の所定間隔で複数列形成する(図8)。
【0028】
なお、上記で説明した施工順序はあくまでも一つの実施形態であり、この施工順序によらない方法も可能である。上記の説明では、下り傾斜方向の下部より段切りを行い、順次上部に向って施工を行っているが、逆に上部から順次下部に向って施工を行うことも可能である。又、いったん盛土部の施工のみを先に行い、すでに完了したその盛土部に対して、セメント系固化材などのスラリーの高圧噴射攪拌を行ったり、モルタルなどと盛土を混合処理機を用いての攪拌混合を行って固化処理をすることにより、盛土部の耐震補強構造としての区画壁を形成することも可能である。特に、このような高圧噴射攪拌や攪拌混合によると、既存の谷埋め盛土部に対しても,適用することができる
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明に係る盛土法面を有する谷埋め盛土部の耐震補強構造としての区画壁の一実施形態の平面図
【図2】図1、及び図3のA−A断面図。
【図3】図1のB−B断面図。
【図4】本発明に係る盛土法面を有する谷埋め盛土部の耐震補強構造としての区画壁を形成する施工の一実施形態の第1段階の状況を示す模式図。
【図5】本発明に係る盛土法面を有する谷埋め盛土部の耐震補強構造としての区画壁を形成する施工の一実施形態の第2段階の状況を示す模式図。
【図6】本発明に係る盛土法面を有する谷埋め盛土部の耐震補強構造としての区画壁を形成する施工の一実施形態の第3段階の状況を示す模式図。
【図7】本発明に係る盛土法面を有する谷埋め盛土部の耐震補強構造としての区画壁を形成する施工の一実施形態の第4段階の状況を示す模式図。
【図8】本発明に係る盛土法面を有する谷埋め盛土部の耐震補強構造としての区画壁を形成する施工の一実施形態における施工後の状況を示す模式図。
【符号の説明】
【0030】
1・・・盛土部
2・・・区画壁
3・・・段切り線
4・・・地盤線
5・・・造成計画線
6・・・盛土法面
7・・・地山




 

 


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