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対震ブレース - 清水建設株式会社
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発明の名称 対震ブレース
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−191988(P2007−191988A)
公開日 平成19年8月2日(2007.8.2)
出願番号 特願2006−13737(P2006−13737)
出願日 平成18年1月23日(2006.1.23)
代理人 【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
発明者 真瀬 伸治
要約 課題
1つのブレースが、耐震機能及び制震機能を有し、ブレース設置空間が限定されている構造物に対するブレース設置数を低減させることができる対震ブレースを提供することを目的としている。

解決手段
構造物の構造体間に斜めに設置される対震ブレースであって、両端が構造体にそれぞれ固定される帯板状の心材10と、心材10の両面側にそれぞれ配置されて心材10に沿ってそれぞれ延在するとともに両端が構造体にそれぞれ固定される粘弾性ダンパー11,11とが備えられ、心材10を粘弾性ダンパー11,11で挟んだ構成になっている。
特許請求の範囲
【請求項1】
構造物の構造体間に斜めに設置される対震ブレースであって、
両端が構造体にそれぞれ固定される帯板状の心材と、心材の両面側にそれぞれ配置されて心材に沿ってそれぞれ延在するとともに両端が構造体にそれぞれ固定される粘弾性ダンパーとが備えられ、
前記心材を前記粘弾性ダンパーで挟んだ構成になっていることを特徴とする対震ブレース。
【請求項2】
請求項1記載の対震ブレースにおいて、
前記粘弾性ダンパーが、心材一端部に沿って配置されて心材一端側の基端が構造体に固定される一方の鋼板と、心材他端部に沿って配置されて心材他端側の基端が構造体に固定される他方の鋼板と、双方の鋼板間に架け渡した状態で双方の鋼板の外面側に配置された鋼材と、鋼材と双方の鋼板との間にそれぞれ介在された粘弾性体とを備えた構成からなり、
両側の粘弾性ダンパーの鋼材同士が、綴り材によって連結されていることを特徴とする対震ブレース。
【請求項3】
請求項1または2記載の対震ブレースにおいて、
前記心材は、中央部が縮幅されて括れていることを特徴とする対震ブレース。
【請求項4】
請求項1から3の何れかに記載の対震ブレースにおいて、
前記粘弾性ダンパーは、中小地震時の地震エネルギーを吸収するものであり、
前記心材は、中小地震時に作用する軸力に対して弾性に留まり大地震時に作用する軸力によって塑性化する鋼板からなることを特徴とする対震ブレース。
【請求項5】
請求項1から3の何れかに記載の対震ブレースにおいて、
前記粘弾性ダンパーは、中小地震時の地震エネルギーを吸収するものであり、
前記心材は、中小地震時及び大地震時に作用する軸力に対してそれぞれ弾性に留まる鋼板からなることを特徴とする対震ブレース。
【請求項6】
請求項1から3の何れかに記載の対震ブレースにおいて、
前記心材は、中小地震時に作用する軸力によって塑性化する鋼板からなり、
前記粘弾性ダンパーは、心材が塑性化する際の地震エネルギーよりも小さい地震エネルギーを吸収するものであることを特徴とする対震ブレース。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、構造物に設置される対震ブレースに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、地震に対する建築構造物の性能(以下、対震性能という。なお、本発明における「対震」とは、耐震および制震を含む概念である。)を向上させる技術として、座屈拘束されたブレースを建築構造物の架構内に斜めに組み込む技術が提供されている。上記したブレースを大別すると、中小地震時には弾性に留まり大地震時には塑性化を許容する耐震ブレースと、中小地震時に塑性化して地震エネルギーを吸収する制震ブレースとに分けられる。
【0003】
制震ブレースには、エネルギー吸収材として鋼材を用いるものがあり、例えば、両端が架構に固定された低降伏点鋼からなる帯板状の心材と、心材の座屈を拘束する拘束部材とからなる制震ブレースがある。拘束部材は、2つの溝形鋼のウェブで心材を両面側から挟み込み、平鋼を介して両側の溝形鋼のフランジを連結した構成からなっている。このような制震ブレースによれば、中小地震時に心材が塑性化して地震エネルギーが吸収されて制震効果が発揮される(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
また、制震ブレースには、エネルギー吸収材として粘弾性体を用いるものがあり、例えば、第一鋼板と第二鋼板とを互い違いに積層させるとともにこれらの鋼板の間に粘弾性体を介在させて構成からなるブレース本体と、ブレース本体に外装されてブレース本体の座屈を拘束する拘束部材とからなる制震ブレースがある。拘束部材の一端からは第一鋼板の端部が張り出されており、張り出された第一鋼板の端部は一方の構造体(柱や梁等)に固定されている。一方、拘束部材の他端からは第二鋼板の端部が張り出されており、張り出された第二鋼板の端部は他方の構造体に固定されている。このような制震ブレースによれば、中小地震時に粘弾性体が地震エネルギーを吸収して制震効果が発揮される(例えば、特許文献2参照。)。
【特許文献1】特開2002−235380号公報
【特許文献2】特開2001−164790号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記した従来の耐震ブレースや制震ブレースでは、それぞれ単機能の部材であるため、建築構造物に対して耐震ブレースの機能(耐震機構)と制震ブレースの機能(制震機能)とをそれぞれ付与させる場合、耐震ブレースと制震ブレースとを別々の空間にそれぞれ取り付ける必要がある。建築構造物において、上記ブレースを取り付けることが可能な空間は限られているため、上記した従来の耐震ブレースや制震ブレースでは、建築構造物に対して両方の機能を付与することが困難であり、容量も不十分になるという問題がある。
【0006】
本発明は、上記した従来の問題が考慮されたものであり、1つのブレースが、耐震機能及び制震機能を有し、ブレース設置空間が限定されている構造物に対するブレース設置数を低減させることができる対震ブレースを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載の発明は、構造物の構造体間に斜めに設置される対震ブレースであって、両端が構造体にそれぞれ固定される帯板状の心材と、心材の両面側にそれぞれ配置されて心材に沿ってそれぞれ延在するとともに両端が構造体にそれぞれ固定される粘弾性ダンパーとが備えられ、前記心材を前記粘弾性ダンパーで挟んだ構成になっていることを特徴としている。
【0008】
このような特徴により、地震或いは風等による振動が発生した際、心材によって耐震機能や制震機能が発揮されるとともに、粘弾性ダンパーによって制震機能が発揮される。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の対震ブレースにおいて、前記粘弾性ダンパーが、心材一端部に沿って配置されて心材一端側の基端が構造体に固定される一方の鋼板と、心材他端部に沿って配置されて心材他端側の基端が構造体に固定される他方の鋼板と、双方の鋼板間に架け渡した状態で双方の鋼板の外面側に配置された鋼材と、鋼材と双方の鋼板との間にそれぞれ介在された粘弾性体とを備えた構成からなり、両側の粘弾性ダンパーの鋼材同士が、綴り材によって連結されていることを特徴としている。
【0010】
このような特徴により、両側の粘弾性ダンパーをそれぞれ構成する鋼材と両側の鋼材同士を連結する綴り材とによって、心材の座屈が拘束される。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の対震ブレースにおいて、前記心材は、中央部が縮幅されて括れていることを特徴としている。
【0012】
このような特徴により、心材が降伏した時の変位は、括れた中央部の区間長さに応じて決定される。
【0013】
請求項4記載の発明は、請求項1から3の何れかに記載の対震ブレースにおいて、前記粘弾性ダンパーは、中小地震時の地震エネルギーを吸収するものであり、前記心材は、中小地震時に作用する軸力に対して弾性に留まり大地震時に作用する軸力によって塑性化する鋼板からなることを特徴としている。
【0014】
このような特徴により、中小地震時には、心材によって耐震機能が発揮されるとともに粘弾性ダンパーによって制震機能が発揮され、大地震時には、心材及び粘弾性ダンパーによって制震機能が発揮される。
【0015】
請求項5記載の発明は、請求項1から3の何れかに記載の対震ブレースにおいて、前記粘弾性ダンパーは、中小地震時の地震エネルギーを吸収するものであり、前記心材は、中小地震時及び大地震時に作用する軸力に対してそれぞれ弾性に留まる鋼板からなることを特徴としている。
【0016】
このような特徴により、中小地震時だけでなく大地震時にも、粘弾性ダンパーによって制震機能が発揮されるとともに心材によって耐震機能が発揮される。
【0017】
請求項6記載の発明は、請求項1から3の何れかに記載の対震ブレースにおいて、前記心材は、中小地震時に作用する軸力によって塑性化する鋼板からなり、前記粘弾性ダンパーは、心材が塑性化する際の地震エネルギーよりも小さい地震エネルギーを吸収するものであることを特徴としている。
【0018】
このような特徴により、中小地震時に、心材及び粘弾性ダンパーによって制震機能が段階的に発揮される。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係る対震ブレースによれば、地震或いは風等による振動が発生した際、心材によって耐震機能や制震機能が発揮されるとともに、粘弾性ダンパーによって制震機能が発揮されるため、1つの対震ブレースによって複数の対震機能を発揮することができる。したがって、本発明に係る対震ブレースを用いることで、ブレース設置空間が限定されている構造物に対するブレース設置数を低減させることができる。
【0020】
また、粘弾性ダンパーが、心材一端部に沿って配置されて心材一端側の基端が構造体に固定される一方の鋼板と、心材他端部に沿って配置されて心材他端側の基端が構造体に固定される他方の鋼板と、双方の鋼板間に架け渡した状態で双方の鋼板の外面側に配置された鋼材と、鋼材と双方の鋼板との間にそれぞれ介在された粘弾性体とを備えた構成とし、且つ、両側の粘弾性ダンパーの鋼材同士が綴り材によって連結された構成とすることにより、鋼材と綴り材とによって心材の座屈が拘束されるため、心材の座屈を拘束するための部材を別途設ける必要がなく、対震ブレースの小型化(薄厚化)を図ることができるとともに、部品数が低減されてコストダウンを図ることができる。
【0021】
また、心材の中央部が縮幅されて括れている構成とすることにより、心材が降伏した時の変位は、括れた中央部の区間長さに応じて決定されるため、心材中央部の括れた部分の区間長さを調整することで、心材が降伏するときの対震ブレースの変位を自在に調整することができる。
【0022】
また、粘弾性ダンパーが、中小地震時の地震エネルギーを吸収するものであり、心材が、中小地震時に作用する軸力に対して弾性に留まり大地震時に作用する軸力によって塑性化する鋼板からなる構成とすることにより、中小地震時だけでなく大地震時にも、粘弾性ダンパーによって制震機能が発揮されるとともに心材によって耐震機能が発揮されるため、1つの対震ブレースによって、構造物に対して耐震機能と制震機能の両方を付与することができる。
【0023】
また、粘弾性ダンパーが、中小地震時の地震エネルギーを吸収するものであり、心材が、中小地震時及び大地震時に作用する軸力に対してそれぞれ弾性に留まる鋼板からなる構成とすることにより、中小地震時に粘弾性ダンパーによって制震機能が発揮されるとともに、中小地震時だけでなく大地震時にも、心材によって耐震機能が発揮されるため、構造物に対して高性能の対震性能を発揮させるこができる。
【0024】
また、心材が、中小地震時に作用する軸力によって塑性化する鋼板からなり、粘弾性ダンパーが、心材が塑性化する際の地震エネルギーよりも小さい地震エネルギーを吸収するものである構成とすることにより、中小地震時に、心材及び粘弾性ダンパーによって制震機能が段階的に発揮されるため、1つの対震ブレースによって、構造物に対して2段階に分けて制震機能を付与することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明に係る対震ブレースの第一、第二、第三の実施の形態について、図面に基いて説明する。
[第一の実施の形態]
まず、第一の実施の形態について説明する。
図1は本発明に係る対震ブレースが設置された構造物を表す側面図である。
図1に示すように、構造物には、隣り合う柱1,1(構造体)と、柱1,1の間に架設され上下で対向する梁2,2(構造体)とからなる架構フレーム3が形成されている。架構フレーム3の内側には、斜めに延在する2本の対震ブレース4,4がハ字状に設置されている。架構フレーム3の上枠を形成する梁2の中央部には、第1のガセットプレート5が垂設されており、架構フレーム3の下枠を形成する梁2の両端部と柱1,1との入隅には第2のガセットプレート6,6がそれぞれ設けられている。第1のガセットプレート5には対震ブレース4,4の一端(後述する心材10の一端および第一鋼板20の基端)が取り付けられており、第2のガセットプレート6,6には対震ブレース4,4の他端(後述する心材10の他端および第二鋼板20の基端)が取り付けられており、対震ブレース4,4は、第1のガセットプレート5と第2のガセットプレート6,6との間に介装されている。
【0026】
図2は対震ブレース4の平面図であり、図3は図2に示すA−A間の断面図であり、図4は図2に示すB−B間の断面図であり、図5は図2に示すC−C間の断面図であり、図6は図2に示すD−D間の断面図である。
図2,図3,図4,図5,図6に示すように、対震ブレース4には、帯板状の心材10と、心材10に沿ってそれぞれ延在する一対の粘弾性ダンパー11,11と、両側の粘弾性ダンパー11,11同士を繋ぐカバープレート12,12(綴り材)とが備えられており、対震ブレース4は、心材10を2つの粘弾性ダンパー11,11で挟んだ構成になっている。
【0027】
心材10は、その中央部10aが縮幅されて括れている長尺の鋼板からなり、その両端部には、軸方向に延在するリブプレート13,13が両面にそれぞれ垂直に溶接されている。
【0028】
2つの粘弾性ダンパー11,11は、心材10の両面側にそれぞれ配置されているとともに、心材10に沿ってそれぞれ延在している。粘弾性ダンパー11は、心材10の一端部10bに沿って配置された第一鋼板14(一方の鋼板)と、心材10の他端部10cに沿って配置された第二鋼板15(他方の鋼板)と、第一鋼板14と第二鋼板15との間に架け渡した状態で配置された溝形鋼16(鋼材)と、溝形鋼16のウェブ16aと第一鋼板14との間、及び溝形鋼16のウェブ16aと第二鋼板15との間にそれぞれ介在された粘弾性体17,17とから構成されている。
【0029】
第一鋼板14および第二鋼板15は、全長に亘って同じ幅の長尺の板状部材である。第一鋼板14および第二鋼板15の幅寸法(短手方向の寸法)は、それぞれ心材10と同等であり、第一鋼板14および第二鋼板15の長さ寸法(長手方向の寸法)は、それぞれ心材10の半分よりも短い。心材10の一端側に位置する第一鋼板14の端部(基端14a)、及び心材10の他端側に位置する第二鋼板15の端部(基端15a)には、心材10に付設されたリブプレート13,13を通すための軸方向に延在するスリット(切欠き)14b,15bがそれぞれ形成されている。
【0030】
上記した第一鋼板14,14は、心材10の一端部10bの両面側にそれぞれ配置されており、心材10の一端部10bと2枚の第一鋼板14,14とは重ね合わせられている。
また、上記した第二鋼板15,15は、心材10の他端部10cの両面側にそれぞれ配置されており、心材10の他端部10cと2枚の第二鋼板15,15とは重ね合わせられている。
【0031】
重ね合わせられた心材10の一端部10bと2枚の第一鋼板14,14の基端14a,14aには、互いに穴合わせされた複数のボルト穴10d…,14d…がそれぞれ形成され、また、心材10の一端部10bに付設されたリブプレート13,13にも、複数のボルト穴13a…が形成されており、心材10の一端および第一鋼板14,14の基端14a,14a(粘弾性ダンパー11の一端)は、図1に示す第1のガセットプレート5に図示せぬスプライスプレートを介して高力ボルトにより2面摩擦接合されることで構造物に対して固定されている。
【0032】
また、重ね合わせられた心材10の他端部10cと2枚の第二鋼板15,15の基端15a,15aには、互いに穴合わせされた複数のボルト穴10d…,15d…がそれぞれ形成され、また、心材10の他端部10cに付設されたリブプレート13,13にも、複数のボルト穴13a…が形成されており、心材10の他端および第二鋼板15,15の基端15a,15a(粘弾性ダンパー11の他端)は、図1に示す第2のガセットプレート6に図示せぬスプライスプレートを介して高力ボルトにより2面摩擦接合されることで構造物に対して固定されている。
【0033】
溝形鋼16は、ウェブ16a外側面を第一鋼板14および第二鋼板15に対向させた向きで心材10に沿って双方の鋼板14,15の外面側に配置されており、一対の粘弾性ダンパー11,11の各溝形鋼16,16は、心材10や第一鋼板14,14、第二鋼板15,15を間に挟んで平行に配置されている。溝形鋼16の中間部分には、軸方向と直交する方向に延在するリブプレート18…が中央およびその両側に間隔をあけてそれぞれ溶接されており、間隔をあけて配置されたリブプレート18,18間には軸方向に延在するリブプレート19,19がそれぞれ溶接されている。
【0034】
粘弾性体17,17は、ゴムアスファルト系や高減衰ゴム系(ウレタン系ゴム、ジエン系ゴム、シリコン系ゴム)、アクリル樹脂系等の材料からなる薄板状の部材であり、第一鋼板14と溝形鋼16一端のウェブ16aとの間に介在されているとともに、第二鋼板15と溝形鋼16他端のウェブ16aとの間に介在されている。粘弾性体17の外側の面は溝形鋼16のウェブ16aに接着接合されており、内側の面は第一鋼板14や第二鋼板15に接着接合されている。
【0035】
カバープレート12,12は、2本の溝形鋼16,16のフランジ16b,16bに沿って延在する平鋼からなる。カバープレート12,12は、2本の溝形鋼16,16の両側方に、2本の溝形鋼16,16のフランジ16b,16bにそれぞれ接面した状態で配置され、溝形鋼16,16のフランジ16b,16bに対して複数の綴りボルト20…によってそれぞれ接合されている。つまり、2本の溝形鋼16,16と2枚のカバープレート12,12とは、矩形筒状に組み立てられており、その内部には、断面視矩形状の閉鎖空間Eが形成されている。
【0036】
上記した心材10は、両端をそれぞれ張り出させた状態で前記した閉鎖空間E内に挿装されており、心材10を両面側から挟み込む2本の溝形鋼16,16と、両側の溝形鋼16,16同士を連結するカバープレート12,12とが、心材10の座屈を拘束する座屈拘束部材として機能する。また、上記した2枚の第一鋼板14,14は、それらの基端14a,14aをそれぞれ張り出させた状態で前記した閉鎖空間E内に差し込まれている。また、上記した2枚の第二鋼板15,15は、それらの基端15a,15aをそれぞれ張り出させた状態で前記した閉鎖空間E内に差し込まれている。
【0037】
図7は第一の実施の形態における対震ブレース4に作用する軸力と心材10および粘弾性ダンパー11の軸変形との関係を示したグラフである。なお、図7に示すδyは心材10が降伏するときの変位量であり、図7に示すPyは心材10が降伏するときの軸力である。
【0038】
図7に示すように、心材10は、中小地震時に作用する軸力に対して弾性に留まり、大地震時に作用する軸力によって塑性化する鋼板からなる。具体的には、心材10には、降伏応力が235〜325N/mmの鋼材が用いられる。一方、粘弾性ダンパー11,11は、中小地震時の地震エネルギーを吸収するものである。具体的には、中小地震が発生して対震ブレース4に軸力(圧縮力や引張力)が作用すると、粘弾性ダンパー11を構成する2つの粘弾性体17,17がそれぞれ断面平行四辺形状に変形して、対震ブレース4に作用する軸力を吸収し、構造物の振動を減衰させるものである。
【0039】
上記した構成からなる対震ブレース4によれば、心材10を2つの粘弾性ダンパー11,11で挟んだ構成になっているため、地震或いは風等による振動が発生した際、心材10によって耐震機能が発揮されるとともに、粘弾性ダンパー11,11によって制震機能が発揮され、構造物に対して複数の対震機能を付与することができる。具体的には、心材10が中小地震時に作用する軸力に対して弾性に留まり大地震時に作用する軸力によって塑性化する鋼板からなり、粘弾性ダンパー11,11が、中小地震時の地震エネルギーを吸収するダンパーからなるため、中小地震時には、心材10によって耐震機能が発揮されるとともに粘弾性ダンパー11,11によって制震機能が発揮され、大地震時には、心材10及び粘弾性ダンパー11,11によって制震機能が発揮される。つまり、上記した対震ブレース4は、耐震ブレースの機能と制震ブレースの機能とを併せ持ったブレースである。これによって、1つの対震ブレース4を設置するだけで、耐震ブレースと制震ブレースとをそれぞれ設けた場合と同様の機能を構造物に対して付与することができ、ブレース設置空間が限定されている構造物に対するブレース設置数を低減させることができる。
【0040】
また、粘弾性ダンパー11,11が、心材10の一端部10bに沿って配置された第一鋼板14と、心材10の他端部10cに沿って配置された第二鋼板15と、第一鋼板14と第二鋼板15との間に架け渡した状態で配置された溝形鋼16と、溝形鋼16と第一鋼板14との間および溝形鋼16と第二鋼板15との間にそれぞれ介在された粘弾性体17,17とを備えた構成からなり、一対の粘弾性ダンパー11,11の溝形鋼16,16同士が、カバープレート12,12によって連結されていることにより、両側の溝形鋼16,16とそれらを連結するカバープレート12,12とが座屈拘束部材として機能し、心材10の座屈が拘束される。これによって、心材10の座屈を拘束するための部材を別途設ける必要がなく、対震ブレース4の小型化(薄厚化)を図ることができるとともに、部品数が低減されてコストダウンを図ることができる。
【0041】
また、心材10の中央部10aが縮幅されて括れている構成となっているため、括れた中央部10aの区間長さに応じて、心材10が降伏した時の変位が決定される。したがって、心材10の中央部10aの括れた部分の区間長さを調整することで、心材10が降伏するときの対震ブレース4の変位を自在に調整することができる。
【0042】
[第二の実施の形態]
次に、第二の実施の形態について説明する。なお、第二の実施の形態の構成は、下記する点以外は上述した第一の実施の形態における構成と同様であるため、その説明を省略する。
図8は第二の実施の形態における対震ブレース4に作用する軸力と心材10および粘弾性ダンパー11の軸変形との関係を示したグラフである。なお、図8に示すδy’は心材10が降伏するときの変位量であり、図8に示すPy’は心材10が降伏するときの軸力である。
【0043】
図8に示すように、心材10中央に配置された心材10は、中小地震時だけでなく大地震時に作用する軸力に対しても弾性に留まる鋼板からなる。具体的には、心材10には、降伏応力が400N/mm以上の鋼材が用いられる。一方、粘弾性ダンパー11,11は、上記した第一の実施の形態と同様に、中小地震時の地震エネルギーを吸収するものである。
【0044】
上記した構成からなる対震ブレース4によれば、粘弾性ダンパー11,11が、中小地震時の地震エネルギーを吸収するものであり、心材10が、中小地震時及び大地震時に作用する軸力に対してそれぞれ弾性に留まる鋼板からなるため、中小地震時だけでなく大地震時にも、粘弾性ダンパー11,11によって制震機能が発揮されるとともに心材10によって耐震機能が発揮される。これによって、構造物に対して高性能の対震性能を発揮させるこができる。
【0045】
[第三の実施の形態]
次に、第三の実施の形態について説明する。なお、第三の実施の形態の構成は、下記する点以外は上述した第一の実施の形態における構成と同様であるため、その説明を省略する。
図9は第三の実施の形態における対震ブレース4に作用する軸力と心材10および粘弾性ダンパー11の軸変形との関係を示したグラフである。なお、図9に示すδy”は心材10が降伏するときの変位量であり、図9に示すPy”は心材10が降伏するときの軸力である。
【0046】
図9に示すように、対震ブレース4を構成する心材10および粘弾性ダンパー11,11は、共に構造物の振動を減衰させる制震要素となる部材である。心材10は、中小地震時に作用する軸力によって塑性化する鋼板からなる。具体的には、心材10には、降伏応力が235N/mm以下の鋼材が用いられる。一方、粘弾性ダンパー11,11は、心材10が塑性化する際の地震エネルギーよりも小さい地震エネルギーを吸収するものである。
【0047】
上記した構成からなる対震ブレース4によれば、心材10が、中小地震時に作用する軸力によって塑性化する鋼板からなり、粘弾性ダンパー11,11が、心材10が塑性化する際の地震エネルギーよりも小さい地震エネルギーを吸収するものであるため、粘弾性ダンパー11,11は小さい変形から地震エネルギーを吸収し、心材10は、粘弾性ダンパー11,11のときよりも大きい降伏変位以上で地震エネルギーを吸収する。つまり、中小地震時に、心材10及び粘弾性ダンパー11,11によって制震機能が段階的に発揮される。これによって、1つの対震ブレース4によって、構造物に対して2段階に分けて制震機能を付与することができる。
【0048】
以上、本発明に係る対震ブレースの実施の形態について説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、上記した実施の形態では、粘弾性ダンパー11が、第一鋼板14と第二鋼板15と溝形鋼16と粘弾性体17,17とからなるとともに、両側の粘弾性ダンパー11,11の溝形鋼16,16同士が、カバープレート12,12によって連結された構成となっており、粘弾性ダンパー11を構成する溝形鋼が、心材10の座屈を拘束する機能を果たしている、本発明は、粘弾性ダンパーを構成する部材とは別に、心材の座屈を拘束するための座屈拘束部材を別途設けてもよい。例えば、上記した実施の形態における溝形鋼16に代えて平鋼を用いて粘弾性ダンパーを構成し、両側の粘弾性ダンパーの外側に溝形鋼をそれぞれ配置し、これらの溝形鋼によって、両側の粘弾性ダンパーと心材とをまとめて挟み込む構成としてもよい。
【0049】
また、上記した実施の形態では、架構フレーム3の内側に2本の対震ブレース4,4がハ字状(K状)に設置されているが、本発明は、対震ブレースが架構フレームの内側にX状或いはノ字状(Z状)に設置されていてもよい。また、上記した実施の形態では、対震ブレース4が、梁2と柱1梁2の入隅との間に架け渡されているが、本発明は、上下の梁間に架け渡されていてもよく、隣り合う柱間に架け渡されていてもよい。
【0050】
また、上記した実施の形態では、心材10は中央部10aが縮幅されて括れている構成になっているが、本発明は、心材が全長に亘って同じ幅に形成されていてもよい。
【0051】
また、上記した実施の形態では、粘弾性ダンパー11を構成する鋼材として溝形鋼16が用いられ、両側の鋼材同士を繋ぐ綴り材として溝形鋼16に沿って延在する平鋼からなるカバープレート12,12が用いられているが、本発明は、溝形鋼以外の鋼材からなる粘弾性ダンパーであってもよく、例えば山形鋼やH形鋼、I形鋼等の鋼材を用いて粘弾性ダンパーが構成されていてもよい。また、綴り材として平鋼以外の部材を用いてもよく、例えば複数の鉄筋材やプレートによって両側の鋼材同士を繋いでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の実施の形態を説明するための対震ブレースが設置された構造物を表す側面図である。
【図2】本発明の実施の形態を説明するための対震ブレースを表す平面図である。
【図3】図2に示すA−A間の断面図であって、本発明の実施の形態を説明するための対震ブレースを表す断面図である。
【図4】図2に示すB−B間の断面図であって、本発明の実施の形態を説明するための対震ブレースを表す断面図である。
【図5】図2に示すC−C間の断面図であって、本発明の実施の形態を説明するための対震ブレースを表す断面図である。
【図6】図2に示すD−D間の断面図であって、本発明の実施の形態を説明するための対震ブレースを表す断面図である。
【図7】本発明の第一の実施の形態を説明するための対震ブレースに作用する軸力と心材および粘弾性ダンパーの軸変形との関係を示したグラフである。
【図8】本発明の第二の実施の形態を説明するための対震ブレースに作用する軸力と心材および粘弾性ダンパーの軸変形との関係を示したグラフである。
【図9】本発明の第三の実施の形態を説明するための対震ブレースに作用する軸力と心材および粘弾性ダンパーの軸変形との関係を示したグラフである。
【符号の説明】
【0053】
1 柱(構造体)
2 梁(構造体)
4 対震ブレース
10 心材
10a 中央部
10b 一端部
10c 他端部
11 粘弾性ダンパー
12 カバープレート(綴り材)
14 第一鋼板(一方の鋼板)
14a 基端
15 第二鋼板(他方の鋼板)
15a 基端
16 溝形鋼(鋼材)
17 粘弾性体




 

 


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