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発明の名称 コンクリートはつり装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−154443(P2007−154443A)
公開日 平成19年6月21日(2007.6.21)
出願番号 特願2005−347579(P2005−347579)
出願日 平成17年12月1日(2005.12.1)
代理人 【識別番号】100098246
【弁理士】
【氏名又は名称】砂場 哲郎
発明者 木村 克彦 / 木村 博 / 浦野 真次 / 田蔵 隆 / 村上 一夫
要約 課題
コンクリート表面をはつるコンクリートはつり装置において、高電圧パルス放電によるコンクリート破砕の際に生じる衝撃波によって容器が破損するのを防止する。

解決手段
コンクリート表面1上に設置された筒状容器11内に絶縁水12を満たすとともに、筒状容器11内に組み込まれた支持部材31,33に支持させるとともに、電極間距離Lを保持するスペーサ32により放電電極13、13を位置決めして立設する。そして放電電極13に付与される高電圧パルスをコンクリート表面1から内部に伝播させて、放電電極13,13間のコンクリート表面1を薄層状にはつりとる。
特許請求の範囲
【請求項1】
コンクリート表面上に設置された筒状容器内に絶縁水を満たすとともに、前記筒状容器内に組み込まれた支持部材に支持させるとともに、電極間距離を保持するスペーサにより放電電極を位置決めして立設し、前記放電電極に付与される高電圧パルスを前記コンクリート表面から内部に伝播させて、前記放電電極間のコンクリート表面を薄層状にはつりとることを特徴とするコンクリートはつり装置。
【請求項2】
前記筒状容器の下端周縁と前記コンクリート表面との間にシール部材を介装して前記絶縁水の漏水を防止することを特徴とする請求項1に記載のコンクリートはつり装置。
【請求項3】
コンクリート壁面に向けて押圧した状態で設置され絶縁水が満たされた筒状容器内に組み込まれた支持部材に支持させるとともに、電極間距離を保持するスペーサにより放電電極を位置決めして立設し、前記放電電極に付与される高電圧パルスを前記コンクリート壁面から内部に伝播させて、前記放電電極間のコンクリート壁面を薄層状にはつりとることを特徴とするコンクリートはつり装置。
【請求項4】
前記支持部材と前記スペーサとの間に付勢バネが介装され、前記放電電極の端子先端が前記コンクリート表面ないし壁面に常時当接できるようにしたことを特徴とする請求項1または請求項3に記載のコンクリートはつり装置。
【請求項5】
前記筒状容器の先端周縁と前記コンクリート壁面との間にシール部材を介装して前記絶縁水の漏水を防止することを特徴とする請求項3に記載のコンクリートはつり装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明はコンクリートはつり装置に係り、高電圧パルス放電によるコンクリート破砕の際に生じる衝撃波による容器の破損等を確実に防止できるようにしたコンクリートはつり装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、高電圧パルス放電を利用した岩石やコンクリートの破砕工法が提案されている(特許文献1参照)。この種の高電圧パルス放電を利用したコンクリートの破砕作業は、たとえば絶縁流体で覆われたコンクリート表面に、所定の離れをもって配置された放電端子およびアース端子を接触させ、放電端子側に高電圧パルスを印加させ、放電端子およびアース端子が接触しているコンクリートの表面を所定範囲にわたり、破砕するものである。この高電圧パルス放電によってコンクリートを破砕する原理としては、通常は絶縁体として作用せず、高電圧パルスを作用させたときにあたかも絶縁体として作用する水(以下、本明細書では、常時は導体であるが、高電圧パルス作用時にあたかも絶縁体として用いる水を「絶縁水」と呼ぶ。)でコンクリート表面が満たされることにより、放電は微細な空気泡などを含有するコンクリート内部を通り、放電経路内部が高圧プラズマ化し、コンクリートが破砕されるメカニズムからなりたっているものである。
【0003】
なお、本明細書では、大きな岩石やコンクリートを小割りのブロックに破砕させるような芯抜き破砕作業等に対して、特にコンクリートの表面の所定の範囲を数mm〜十数cmの範囲で薄層に割り、剥がすように破砕する作業を「はつり」と呼んでいる。したがって、本明細書では、破砕、はつり、破砕する、はつる等の語を、ほぼ同義に用いている。
【0004】
【特許文献1】特開平9−119283号公報。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、絶縁流体としてディーゼルオイル、水、海水、グリース、作動油等を用いて、立設された電極を破砕対象である岩石等の内部に向かって進行するように構成されている。そしてその破砕された空間内に絶縁流体を貯留させて、連続した破砕作業を行うようにしているが、コンクリートはつり作業等を想定した場合、高電圧パルスの絶縁材料として水が用いられているが、水等は非圧縮性流体であるため、高電圧パルスがコンクリート内を伝播した際の衝撃波が水中にも伝播する。その際、高電圧パルスを発生させた放電電極は、銅線を樹脂被覆した比較的柔軟性を有した棒状部材であるため、衝撃波を受けて、端子先端を接触させていたコンクリートが破砕してしまうと、棒状の端子は容易に移動してしまう。
【0006】
このような状態で複数回の高電圧パルス放電を行うたびに、移動した放電電極をもとの位置に戻し、所定のコンクリート表面位置にセットし直す作業が必要になる。また、このような移動と修正を繰り返していると、放電電極の端子の芯材としての銅線が傷んで折損したり、コンクリート表面上で端子位置がずれて予定以外の位置をはつってしまうおそれもある。
【0007】
このように、従来の放電電極の構造では、連続的な高電圧パルス破砕作業が行えなかったので、放電電極の端子が複数回の高電圧パルス破砕を経ても、その端子間距離や高さに狂いが生じないような放電電極の端子の保持構造とすることが求められていた。
【0008】
そこで、本発明の目的は上述した従来の技術が有する問題点を解消し、高電圧パルスによるコンクリートはつり作業において、放電電極部分の端子の構造を強化してコンクリートはつり作業を連続的に行えるようにし、はつり作業の効率化を確保できるようにした装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明はコンクリート表面上に設置された筒状容器内に絶縁水を満たすとともに、前記筒状容器内に組み込まれた支持部材に支持させるとともに、電極間距離を保持するスペーサにより放電電極を位置決めして立設し、前記放電電極に付与される高電圧パルスを前記コンクリート表面から内部に伝播させて、前記放電電極間のコンクリート表面を薄層状にはつりとることを特徴とする。
【0010】
このとき前記筒状容器の下端周縁と前記コンクリート表面との間にシール部材を介装して前記絶縁水の漏水を防止することが好ましい。
【0011】
コンクリート壁面のはつり作業に対応する装置として、コンクリート壁面に向けて押圧した状態で設置され絶縁水が満たされた筒状容器内に組み込まれた支持部材に支持させるとともに、電極間距離を保持するスペーサにより放電電極を位置決めして立設し、前記放電電極に付与される高電圧パルスを前記コンクリート壁面から内部に伝播させて、前記放電電極間のコンクリート壁面を薄層状にはつりとることを特徴とする。
【0012】
これらの装置において、前記支持部材と前記スペーサとの間に付勢バネが介装され、前記放電電極の端子先端が前記コンクリート表面ないし壁面に常時当接できるようにすることが好ましい。
【0013】
また、前記筒状容器の先端周縁と前記コンクリート壁面との間にシール部材を介装して前記絶縁水の漏水を防止することが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、放電電極の端子が確実に保持されるため、コンクリートのはつり作業において、端子の位置が安定し、効率のよい精度の高いはつり作業を行うことができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明のコンクリートはつり装置の実施するための最良の形態として、以下の実施例について添付図面を参照して説明する。
【実施例1】
【0016】
図1は、本発明のコンクリートはつり装置10(以下、単にはつり装置10と記す。)の一実施例を示している。図2は、その概略平面図を示している。図1は、はつり装置10の本体部内の放電電極の設置状態がわかるように、装置の一部を断面で示した概略全体構成図である。図1に示したように、はつり装置10の本体部は、はつり作業の対象となるコンクリート表面上に載置され水12が満たされた筒状容器11と、この筒状容器11内には、図2に示した支持梁25に保持された2本の放電電極13が、所定の電極間間隔を保持した状態で設置されている。
【0017】
公知の高電圧パルス発生装置5から導出された導線6が接続された2本の放電電極13(陽極電極端子13+、陰極電極端子13−)の先端を、コンクリート表面1に所定の離れをあけて接触させ、一定の時間間隔をあけて発生させる高電圧パルスを陽極端子13+側からコンクリート表面1に放電させ、パルス電流を、陰極端子13−側までコンクリート内を導通させることで生じる衝撃力をコンクリート内に伝播させることで、2本の放電電極間で、所定の幅、深さまでのコンクリート表面1を薄い塊状に剥離して破砕させることができる。本実施例では、放電電極13は、端子先端13aを構成するφ5mmの銅線の周囲を高密度ポリエチレン樹脂被覆材13bで絶縁被覆した自立可能な棒状体から構成されている。なお、本実施例では、高電圧パルス発生源として、200kV,400kV程度の高電圧電源と、この高圧電源を所定のパルス電圧として対象に印加可能な電荷容量のコンデンサを備えた公知の高電圧パルス発生装置5が用いられている。
【0018】
この放電電極13を収容する筒状容器の直径は、はつり範囲を規定する放電電極13の端子間距離Lに応じて決定することができる。容器の高さは、上述したように、コンクリート側での破砕が確実に行われるように、絶縁体としての水12が所定の水深Dだけ確保される際、放電電極間距離Lの1/2倍程度の水深を確保することができる程度の寸法にすることが好ましい。
【0019】
本実施例では、図1に示したように、この棒状体からなる放電電極13の端子の支持構造として上部支持梁31と、スペーサプレート32とが放電電極13の端子が所定の端子間距離を保持して筒状容器11内で支持されるようになっている。上部支持梁31は、図2に示したように、筒状容器11内の直径方向の対向する内周面にガイド柱33が固着されている。このガイド柱33は、上部支持梁31が筒状容器11内で水平を保持するように上部支持梁31の両端を支持する。このとき上部支持梁31には、2個の支持孔が形成され、この支持孔に放電電極13が挿通されるようになっている。さらに放電電極13の下端にもスペーサプレート32が取り付けられており、この上部支持梁31とスペーサプレート32とにより、2本の放電電極13の鉛直性、端子間距離が確実に保持されるようになっている。
【0020】
一方、筒状容器11の下端にはコンクリート表面1との密着性を高めるためのシール部材20が固着されている。本実施例では、このシール部材20として、コンクリート表面1の凹凸に追従して変形可能な材質を有する弾性成形部材としてシリコーン樹脂が用いられているが、たとえば自己接着性を示す非加硫ブチルゴム等の軟質合成ゴム、各種軟質ゴムエラストマー系、ウレタン系エラストマー、ゲル状を呈する軟質ウレタン樹脂等、筒状容器11と、凹凸形状のあるコンクリート表面1との間の隙間を閉塞可能な各種材料を用いることができる。
【0021】
また、筒状容器11内には、図示しない水供給管が配管されており、外部貯水容器内(図示せず)に貯留されている絶縁水12が、破砕作業に先立って外部ポンプ等の稼働によって筒状容器11内の所定水深まで供給される。そして、破砕作業後、筒状容器11内のコンクリート破砕片が混ざった絶縁水12は再度、外部貯水容器に還流される。
【0022】
この筒状容器11内に貯水される水12は、通常の水道水をベースとし、所定割合の増粘剤が添加され、水12の粘性がわずかに高めることが好ましい(以下、この水を粘性水12と呼ぶ)。この結果、コンクリート表面1に接触する筒状容器11の下端とコンクリートはつり面との隙間から粘性水12の流出する量を低減できる。本実施例では、粘性水12は、水道水に対して増粘剤を添加してJロート流下時間が5〜15秒になるように製造することが好ましい。
【0023】
増粘剤としては、使用水道水に添加して容易に溶ける、セルロース系水溶性高分子、アクリル系高分子、植物性高分子材料等が好適である。なお、コンクリート表面1が平滑で、シール部材20による水密性が十分確保できる状態であれば、増粘剤を添加することなく、通常の水道水を使用することができることはいうまでもない。
【0024】
図3には、上部支持梁31とスペーサプレート32との間に圧縮バネ35を介在させた状態が示されている。同図に示したように、上部支持梁31は両端がガイド柱33に固定支持される一方、放電電極13はこの上部支持梁31に対して上下方向にスライド可能な支持孔を介して鉛直方向性が保持されている。一方、放電電極13はスペーサプレート32に対しては一体的に固定されている。このとき放電電極13を支持するスペーサプレート32は、圧縮バネ35によって下方に付勢された状態にある。このため、たとえば高電圧パルスによるはつり作業が行われた場合でも、放電電極13の端子が破砕により凹んだコンクリート表面1に当接することができる。すなわち、放電電極13はスペーサプレート32とともに下方に付勢され、放電電極13の端子先端13aは常にコンクリート表面1に接触ことができ、これにより、はつり装置10により連続的なはつり作業を行うことができる。
【0025】
図4(a)には、図3に示したスペーサプレート32に代えて、それぞれの放電電極13にバネ受け部材36がそれぞれ固定されている。そして並列位置にあるバネ受け部材36間には、連結片37が両端ピン状態で結合されている。したがって、各放電電極13はバネ受け部材36が連結片37で連結され、可動する範囲で独立してバネ35の付勢力で鉛直方向に移動できる。これにより、同図(b)に示したように、コンクリートはつりにより凹んだコンクリート表面1に不陸が生じ、放電電極13間に位置の差が生じた場合でも、各放電電極13は独立してコンクリート表面1に当接することができる。
【0026】
図5は、コンクリート壁面7のはつり作業にはつり装置10を適用した例を示した説明図である。同図に示したように、水密性を有する脱着可能な蓋部15を有した筒状容器11の内部には、上述の上部支持梁31、ガイド柱33と同様の構成からなる支持フレーム37と、スペーサプレート32と、このスペーサプレート32を付勢する圧縮バネ35とで、放電電極13がほぼ水平状態を保持されている。これにより、コンクリート壁面7のはつり作業においても、バネ付勢力により、放電電極13はコンクリート壁面7に連続して当接できる。
【0027】
なお、本実施例では筒状容器11をコンクリート壁面7に固定するその他の固定機構として、ブーム操作により各種作業が可能な重機のブーム(図示せず)先端のアタッチメントとしての架台38上に筒状容器11が載置固定されている。そして、ブーム操作による適度な押圧力(矢印方向)によってはつり装置10を、対象となるコンクリート壁面7の所定位置に固定保持させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明のコンクリートはつり装置の全体構成を示した一部断面図。
【図2】図1に示したはつり装置の平面形状を示した概略平面図。
【図3】放電電極の支持構造の一実施例を模式的に示した部分拡大図。
【図4】放電電極の支持構造の他の実施例を模式的に示した部分拡大図。
【図5】はつり装置をコンクリート壁面に適用した例を示した説明図。
【符号の説明】
【0029】
1 コンクリート表面
5 高電圧パルス発生装置
7 コンクリート壁面
10 はつり装置
11 筒状容器
12 絶縁水(粘性水)
13 放電電極
20 シール部材
31 上部支持梁
32 スペーサプレート
33 ガイド柱
35 圧縮バネ




 

 


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