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発明の名称 杭と柱の接合構造および接合工法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−126877(P2007−126877A)
公開日 平成19年5月24日(2007.5.24)
出願番号 特願2005−320561(P2005−320561)
出願日 平成17年11月4日(2005.11.4)
代理人 【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
発明者 磯田 和彦 / 大槻 明
要約 課題
杭と柱とを接合鋼管を介して合理的に接合するための有効な手法を提供。

解決手段
杭1と柱6とを杭頭接合部材10およびその内部に充填したコンクリート15を介して接合する。杭頭接合部材は、杭径φよりも大径の接合鋼管11の下端内側に円環状のリング部材12が溶接され、接合鋼管の少なくとも上端部内側にずれ止め13が設けられたものであり、リング部材の内側に杭頭部が緩挿されて接合鋼管の下端部が杭頭部にラップする状態で杭頭部に装着され、その杭頭接合部材の上部内側に柱脚部が差し込まれて柱脚と杭頭とが離間状態で対向配置され、杭頭接合部材の内側にコンクリート15が打設充填されている。
特許請求の範囲
【請求項1】
杭と柱とを杭頭接合部材およびその内部に充填したコンクリートを介して接合する構造であって、
杭頭接合部材は、杭径よりも大径の接合鋼管の下端内側に円環状のリング部材が溶接され、かつ接合鋼管の少なくとも上端部内側にずれ止めが設けられてなり、
該杭頭接合部材のリング部材の内側に杭頭部が緩挿されて接合鋼管の下端部が杭頭部にラップする状態で杭頭接合部材が杭頭部に装着され、
該杭頭接合部材の上部内側に柱脚部が差し込まれて柱脚と杭頭とが杭頭接合部材の内側において離間状態で対向配置され、
該杭頭接合部材の内側にコンクリートが打設充填されていることを特徴とする杭と柱の接合構造。
【請求項2】
請求項1記載の杭と柱の接合構造であって、
杭頭接合部材における接合鋼管の径が杭径の略1.5倍とされ、該接合鋼管の下端部と杭頭部とのラップ寸法が杭径の1/2以上とされ、杭頭接合部材の内側における柱脚と杭頭との間の離間寸法が杭径の1/3以上とされ、杭頭接合部材の内側およびその上部に一体に打設されるコンクリート中への柱脚部の埋設寸法が柱成の1.5倍以上とされていることを特徴とする杭と柱の接合構造。
【請求項3】
請求項1〜2のいずれかに記載の杭と柱の接合構造であって、
杭頭端板にアンカー筋が溶接されていることを特徴とする杭と柱の接合構造。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の杭と柱の接合構造であって、
杭頭接合部材における接合鋼管の外側に、基礎梁としての鉄骨を接合するためのブラケットが溶接されていることを特徴とする杭と柱の接合構造。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の杭と柱の接合構造であって、
柱は鋼管柱とされ、その柱脚にはベースプレートが設けられ、該ベースプレートには中心孔が形成されていることを特徴とする杭と柱の接合構造。
【請求項6】
請求項5記載の接合構造により杭と柱とを接合するための工法であって、
接合鋼管の下端内側にリング部材を溶接し上端部内側にずれ止めを設けた杭頭接合部材を予め製作しておき、
杭の施工後に杭頭部を露出させて、その露出部に杭頭接合部材を装着して位置決めし、
予め仮設ブラケットを取り付けた鋼管柱の下端部を杭頭接合部材の内側に差し込み、該鋼管柱を仮設ブラケットを介して杭頭接合部材により仮支持するとともにその位置決めを行い、
しかる後に、杭頭接合部材の内側にコンクリートを打設充填するとともに、鋼管柱のベースプレートに設けられている中心孔を通して鋼管柱の下端部内側にもコンクリートを充填することを特徴とする杭と柱の接合工法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の施工に際して杭と柱とを接合するための簡易にして合理的な構造、およびその工法に関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば地上階のみで地下階がなく基礎梁も不要であるような比較的小規模な鉄骨造の建物の場合、鉄骨柱と基礎との接合を簡略に行うことを目的として、鉄骨柱を基礎中に直接埋設する(埋め込み柱脚)、柱脚部を所定高さまで鉄筋コンクリートで被覆する(根巻き柱脚)、鋳物等で製作された既製のベース部材を柱脚に一体化してアンカーボルトにより基礎に対して固定する、といった構造が用いられている。
【0003】
しかし、埋め込み柱脚では柱脚部と基礎鉄筋との干渉が不可避であって施工が面倒であり、根巻き柱脚は柱脚部の柱断面が大きくなってしまう問題がある。また、既製のベース部材は高価格であるばかりでなく、太径のアンカーボルトを必要とするので施工性が必ずしも良くないし、耐力的にも必ずしも満足できないものも多い。
【0004】
また、さらに他の接合構造として、杭と柱とをそれらよりも大径の鋼管を使用して接合する工法も提案されている。たとえば特許文献1には、鋼管杭の外径より大径の内面突起付鋼管を杭頭部に装着し、その内部に鋼管柱の下端部を挿入してコンクリートを充填することによって鋼管杭と鋼管柱とを接合するという構造が開示され、特許文献2には同様の構造による基礎の施工方法についての開示がある。
【特許文献1】特開2000−355938号公報
【特許文献2】特開2001−288755号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1や特許文献2に示される構造や工法によれば、基本的には従来一般の接合手法に比べて充分な簡易化を実現でき、かつ構造的な安定性や信頼性も充分に確保できるものであるが、いずれも杭頭部に装着される鋼管長が大きく、鋼管をかぶせるために杭の周囲を深く掘削する必要があった。そこで、この種の接合構造を真に有効なものとしてさらなる普及を図るためには、施工性のより一層の改善やさらなる工費の削減、より効果的な応力伝達を可能とするための改良も必要である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記事情に鑑み、本発明の接合構造は、杭と柱とを杭頭接合部材およびその内部に充填したコンクリートを介して接合する構造であって、杭頭接合部材は、杭径よりも大径の接合鋼管の下端内側に円環状のリング部材が溶接され、かつ接合鋼管の少なくとも上端部内側にずれ止めが設けられてなり、該杭頭接合部材のリング部材の内側に杭頭部が緩挿されて接合鋼管の下端部が杭頭部にラップする状態で杭頭接合部材が杭頭部に装着され、該杭頭接合部材の上部内側に柱脚部が差し込まれて柱脚と杭頭とが杭頭接合部材の内側において離間状態で対向配置され、該杭頭接合部材の内側にコンクリートが打設充填されていることを特徴とする。
【0007】
本発明の接合構造においては、杭頭接合部材における接合鋼管の径を杭径の略1.5倍とし、該接合鋼管の下端部と杭頭部とのラップ寸法を杭径の1/2以上とし、杭頭接合部材の内側における柱脚と杭頭との間の離間寸法を杭径の1/3以上とし、杭頭接合部材の内側およびその上部に一体に打設されるコンクリート中への柱脚部の埋設寸法を柱成の1.5倍以上とすることが最も好ましい。
【0008】
また、本発明の接合構造においては、杭頭端板にアンカー筋を溶接することが好ましく、基礎梁を設ける場合には杭頭接合部材における接合鋼管の外側に基礎梁としての鉄骨を接合するためのブラケットを溶接すると良く、柱を鋼管柱とする場合にはその柱脚にベースプレートを設けるとともにベースプレートには中心孔を形成することが好ましい。
【0009】
本発明の接合工法は、上記構造によって鋼管柱と杭とを接合するに際し、接合鋼管の下端内側にリング部材を溶接し上端部内側にずれ止めを設けた杭頭接合部材を予め製作しておき、杭の施工後に杭頭部を露出させて、その露出部に杭頭接合部材を装着して位置決めし、予め仮設ブラケットを取り付けた鋼管柱の下端部を杭頭接合部材の内側に差し込み、該鋼管柱を仮設ブラケットを介して杭頭接合部材により仮支持するとともにその位置決めを行い、しかる後に、杭頭接合部材の内側にコンクリートを打設充填するとともに、鋼管柱のベースプレートに設けられている中心孔を通して鋼管柱の下端部内側にもコンクリートを充填することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明の接合構造によれば、杭頭接合部材とその内部に打設充填されたコンクリートとが実質的にフーチングとして機能して杭と柱とを構造的に確実強固に接合することができることはもとより、杭頭接合部材を接合鋼管とリング部材とにより構成し、接合鋼管にはずれ止めを設けたから、従来の単なる接合鋼管による場合に比べて杭と接合鋼管との間でより確実かつ効果的な応力伝達が可能となり、従来に比べて接合鋼管と杭頭部とのラップ長さを大幅に低減できる。
【0011】
特に、接合鋼管の径を杭径の略1.5倍、接合鋼管と杭頭部とのラップ寸法を杭径の1/2以上、柱脚と杭頭との間の離間寸法を杭径の1/3以上、杭頭接合部材の内側のコンクリート中への柱脚部の埋設寸法を柱成の1.5倍以上とすることが、構造的にも施工的にも最も合理的かつ効果的である。
【0012】
また、杭頭端板にアンカー筋を溶接することにより杭頭接合部材に対して杭を確実に定着することができる。また、接合鋼管の外側に基礎梁を接合するためのブラケットを溶接しておくことにより、鉄骨のある基礎梁を設ける場合にも支障なく対応できるし、施工性にも優れる。さらに、柱を鋼管柱としてその柱脚に中心孔を有するベースプレートを設けることにより、杭頭接合部材へのコンクリート充填の際に柱内へも自ずとコンクリート充填がなされ、空気溜まりが生じることもなく、コンクリートと柱との応力伝達もより一層確実になされる。
【0013】
本発明の接合工法によれば、杭頭接合部材を杭頭部に単に被せるようにして装着し、その杭頭接合部材に対して柱を仮設ブラケットにより仮支持して位置決めし、杭頭接合部材の内部にコンクリートを打設充填するものであるから、その施工は何等面倒ではないし、何等特殊な材料や工具、施工機械を必要とせず、現場溶接も不要であり、鉄筋が複雑に錯綜するようなこともなく、従来の各種工法に比べて充分な施工性の改善と省力化を実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明は、鋼管を主体として製作した杭頭接合部材の内部にコンクリートを打設充填し、それを実質的にフーチングとして機能せしめて杭と柱とを接合することを主眼とするものである。以下、接合対象の杭と柱がそれぞれSC杭と鋼管柱であり、さらに杭頭接合部材に対してH形鋼からなる鉄骨造の基礎梁を接合する場合の実施形態について図1〜図3を参照して説明する。
【0015】
符号1は接合対象の杭であり、本実施形態では杭1として外殻鋼管2内にコンクリート3を遠心成型してなる公知の構造のSC杭(外殻鋼管付遠心成型コンクリート杭)を用いており、その上端に設けられている環状の杭頭端板4には複数のアンカー筋5を植設している。符号6は接合対象の柱であり、本実施形態では柱6として角形断面の鋼管柱を使用しており、その下端(柱脚)にはベースプレート7を設け、ベースプレート7には中心孔8を形成してある。
【0016】
符号10は杭頭接合部材であり、本実施形態における杭頭接合部材10は所定長さの接合鋼管11の下端内側にリング部材12を溶接してなるものである。接合鋼管11はその径φ1が杭1の杭径φの1.5倍程度とされており、リング部材12は杭径φよりやや大きい内径の中心孔を有する円環状のものである。なお、接合鋼管11の径φ1が杭1の杭径φの1.5倍よりも充分に小さい場合にはあまり効果的ではなく、逆に充分に大きくすることは無駄であるので、上記のように1.5倍程度(略1.5倍)とすることが好ましい。
【0017】
また、上記の接合鋼管11の上端部内側には鋼材(たとえば断面寸法が25mm×12mmのフラットバー)からなるずれ止め13が上下2段にわたって環状に溶接されて設けられている。この杭頭接合部材10は、リング部材12の内側に杭頭部が緩挿されて接合鋼管11の下端部が杭頭部に所定寸法ラップする状態で杭頭部に装着され、その状態ではリング部材12の中心孔と杭1の外周面との間に若干のクリアランス14が確保されるようになっている。
【0018】
そして、そのようにして杭頭部に装着された杭頭接合部材10の内部に、柱6の下端部(柱脚部)が差し込まれて柱脚と杭頭とが若干の間隔をおいて離間状態で対向配置されたうえで、杭頭接合部材10の内部全体および柱6の柱脚部の内部にコンクリート15が充填され、これにより杭頭接合部材10およびその内部のコンクリート15は実質的にフーチングとして機能するものとなっており、それを介して杭1と柱6とは構造的に一体に接合されている。ここで、図1(a)に示すように、杭1の杭頭部と杭頭接合部材10の下端部とのラップ寸法は杭径φの1/2以上とされ、柱脚と杭頭との間の離間寸法は杭径φの1/3以上とされ、杭頭接合部材10への柱6の柱脚部の差し込み長さは柱成Bの1.5倍以上(スラブ上面からの寸法)とされている。
【0019】
また、符号20は基礎梁であり、本実施形態では基礎梁20をH形鋼からなる鉄骨造としており、杭頭接合部材10の接合鋼管11の外周面には基礎梁20を接合するためのブラケット21が溶接されている。すなわち、接合鋼管11の外周面には基礎梁20としてのH形鋼の上下のフランジに対応する位置にそれぞれ溶接された外ダイヤフラム22と、それら外ダイヤフラム22の間に垂直に溶接されたウェブプレート23からなるブラケット21が設けられていて、そのブラケット21に対して基礎梁20がスプライスプレート24を介してボルト締結されるようになっている。なお、図1(b)に示すように、本実施形態における基礎梁20は地表部に形成した溝25内に配置され、かつその溝25を型枠(ソイルフォーム)としてその内部に打設充填した無筋のコンクリート26によって被覆されたものとなっているが、そのような無筋コンクリートによる被覆を省略して防錆塗装した基礎梁20の周囲を単に埋め戻すことでも良い。
【0020】
上記構造の施工手順を図3に示す。杭1を通常の工法により施工した後、(a)に示すようにその周囲地盤を掘削して杭頭部を少なくとも杭頭接合部材10を装着する範囲まで(すなわち杭頭接合部材10のリング部材12の下面レベルまで)露出させ、同時に基礎梁20を配置するための溝25を形成する。また、杭1には杭頭端板4にアンカー筋5を溶接して植設し、杭1の中空部にはコンクリート止めとなる杭頭部底板27を設けておく。
【0021】
(b)に示すように、予め製作しておいた上記構造の杭頭接合部材10を杭頭部に装着して位置決めする。その際、杭頭接合部材10を杭1の直上位置から徐々に吊り下ろしていき、リング部材12の内側に杭頭部を挿通させた状態で杭外周に予め一体化された円環状フラットバーからなる自重受け材の上に設置したり、あるいはそのまま根切り面上に配置して仮止めするだけで良く、杭1に対して溶接したり格別強固に固定する必要はない。
【0022】
(c)に示すように、柱6には中心孔8を有するベースプレート7を溶接しておくとともに、柱脚部の外周面には予め仮設ブラケット30を放射状に取り付けておき、その柱6を杭1の直上位置から吊り下ろして柱脚部を杭頭接合部材10の内側に差し込んでいき、仮設ブラケット30を介して杭頭接合部材10により仮支持することにより、柱脚を杭頭に臨ませて対向配置した状態で柱6の位置決めを行う。また、相前後して基礎梁20を溝25内に配置してブラケット21にボルト締結することにより杭頭接合部材10に対して接合する。
【0023】
しかる後に、スラブ配筋を行い、杭頭接合部材10の内部にコンクリート15を打設する。これにより、杭頭部底板27の位置までの杭頭内部、および杭頭接合部材10の内部全体にコンクリート15が打設充填され、かつ、その際にはベースプレート7の中心孔8を通して柱6内にも自ずと一定レベルまでコンクリート15が一体に充填されていき、同時にベースプレート7の下方から中心孔8を通して空気抜きも支障なくなされて空気溜まりが生じることもない。杭頭接合部材10へのコンクリート15の打設に連続して、そのままスラブコンクリートを打設してスラブ31(図1参照)を形成するとともに、基礎梁20を配置した溝25内にもコンクリート26を打設して基礎梁を被覆する。なお、必要であれば杭頭接合部材10内に充填するコンクリート15と、スラブ31を形成するためのコンクリート15や基礎梁20の周囲に打設するコンクリート26の強度を変えても良く、特に杭頭接合部材10内に充填するコンクリート15としてはより高強度のコンクリートを用いることも好ましく、その場合はそれらのコンクリートを打ち分けて段階的に打ち継げば良い。また、柱6に取り付けておいた仮設ブラケット30はそのままスラブ31内に埋め殺してしまって差し支えない。
【0024】
以上で説明した本実施形態の接合構造および接合工法によれば、杭頭接合部材10とその内部に打設充填したコンクリート15とが実質的にフーチングとして機能して、杭1と柱6とを構造的に確実強固に接合することができる。特に、杭頭接合部材10にずれ止め13を設け、杭頭にはアンカー筋5を設け、柱6にはベースプレート7を設けているから、それらによってコンクリート15に対する杭頭接合部材10と杭1と柱6の定着強度がいずれも充分に確保されて引張力も有効に伝達でき、構造的な一体性を充分に確保することができるものとなっている。
【0025】
しかも、本実施形態の接合構造によれば、接合鋼管11の下端にリング部材12を設けた形態の杭頭接合部材10を用い、その杭頭接合部材10を杭1と柱6に対して上記のような寸法関係で組み合わせたことにより、そのようなリング部材12のない従来のこの種の接合構造による場合に比べて杭1と柱6との間でより確実かつ効果的な応力伝達が可能となり、したがって接合鋼管11の高さを従来一般の場合よりも短縮することが可能であるし、それに伴って部材コストの削減のみならず、地盤掘削深さの低減による施工性の改善、工費削減も図ることができる。
【0026】
また、本実施形態の接合工法は、杭頭接合部材10を杭頭部に単に被せるようにして装着してその内部にコンクリート15を打設充填するものであるから、その施工は何等面倒ではないし、何等特殊な材料や工具、施工機械を必要とせず、特に杭頭接合部材10の装着に際しては現場溶接が一切不要であるし、従来一般のフーチングを施工する場合のように多数の鉄筋が複雑に錯綜するようなこともないから、従来の各種工法に比べて充分な施工性の改善と省力化を実現できる。
【0027】
さらに、杭1の施工誤差に対しては、リング部材12と杭1との間に確保されるクリアランス14の範囲内での杭頭接合部材10の位置決めの微調整と、杭頭接合部材10に対する柱6の位置決めの微調整とにより容易に対応でき、それにより施工精度も充分に確保することができる。
【0028】
以上で本発明の一実施形態を説明したが、上記実施形態はあくまで好適な一例であって本発明は上記実施形態に限定されるものでは勿論なく、細部の構成や各部の寸法関係その他については本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜の設計的変更が可能であることは言うまでもない。以下、補足的な説明と変形例、応用例について列挙する。
【0029】
上記実施形態はSC杭と鋼管柱とを接合する場合の適用例であるが、本発明の接合構造は柱6を角形鋼管柱に限らず円形鋼管柱や任意断面の鉄骨柱とすることも可能であることはもとより、他の構造の杭1と柱6とを接合するための構造としても同様に適用できるものである。たとえば図4(a)は杭1を鋼管杭としたものであって、この場合にはアンカー筋5の下半部をずれ止め13を設けた杭頭部内に差し込んで定着すれば良い。また、図4(b)は柱6をRC柱としたものであって、この場合は柱筋32を杭頭接合部材10内に差し込むようにすれば良い。勿論、鋼管杭とRC柱とを接合することはもとより、杭頭接合部材10を介して接合できるものであればさらに他の構造の杭1と柱6とを任意に組み合わせることも可能である。
【0030】
上記実施形態は基礎梁20を設ける場合の適用例であるが、基礎梁20が不要な場合には省略して差し支えなく、その場合には上記実施形態においては杭頭接合部材10に設けたブラケット21は省略すれば良い。
【0031】
杭頭接合部材10における接合鋼管11の上端部内側に設けるずれ止め13は、内部に充填されるコンクリート15に対する所望のずれ止め効果が得られるように設ければ良く、その限りにおいてずれ止め13の具体的な構成は任意であって、上記実施形態のようにフラットバーを2段の環状に溶接することに代えて一連のスパイラル状に溶接することでも良いし、あるいはスタッド等の適宜の部材を内面側に突出させて溶接することでも良く、さらにはずれ止め13として機能するような溶接ビードを盛ったり、内面リブを形成した内面リブ付き鋼管を接合鋼管11として使用することでも良い。
【0032】
杭頭接合部材10の下端内側に溶接しておくリング部材12は、それ自体をはじめから円環状に形成することでも良いが、円環を2分割〜4分割したような扇形に製作した部材を継ぎ合わせて溶接して円環状としても勿論良く、その方が製作が容易であるし素材の無駄も少なくて済む。
【0033】
杭頭端板4に設けるアンカー筋5としては各種のパイルスタッドを用いれば良く、特に上記実施形態において図示したもののように先端部を拡径した定着頭部を有する形態のものが好適に採用可能であるが、特に限定されるものではないし、コンクリート15に対する杭頭部の定着強度が鉄筋なしでも自ずと確保できるような場合にはアンカー筋5は必ずしも設けることなく省略しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の接合構造の実施形態を示す側断面図である。
【図2】同、平断面図である。
【図3】同、施工手順を示す図である。
【図4】同、他の実施形態を示す図である。
【符号の説明】
【0035】
1 杭(SC杭)
2 外殻鋼管
3 コンクリート
4 杭頭端板
5 アンカー筋
6 柱(鋼管柱)
7 ベースプレート
8 中心孔
10 杭頭接合部材
11 接合鋼管
12 リング部材
13 ずれ止め
14 クリアランス
15 コンクリート
20 基礎梁
21 ブラケット
22 外ダイヤフラム
23 ウェブプレート
24 スプライスプレート
25 溝(ソイルフォーム)
26 コンクリート
27 杭頭部底板
30 仮設ブラケット
31 スラブ
32 柱筋
φ 杭径
φ1 接合鋼管の径
B 柱成




 

 


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