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発明の名称 杭と構造物基礎との接合構造
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−100337(P2007−100337A)
公開日 平成19年4月19日(2007.4.19)
出願番号 特願2005−289739(P2005−289739)
出願日 平成17年10月3日(2005.10.3)
代理人 【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
発明者 杉本 裕志
要約 課題
杭と構造物の基礎との接合構造における曲げモーメントを低減させ、構造物の基礎と鋼材柱との接合部の鉄筋量を低減させて基礎の厚さを薄くしてコストの低減を図るようにした。

解決手段
内径寸法がPHC杭1より大きくなるように内径差を有した接合鋼管3をPHC杭1の頂部端板7に固定させ、接合鋼管3内に鋼管柱2の柱脚部2bを差し込ませて接合鋼管3内に充填されたコンクリート4により柱脚部2bを接合鋼管3に対して固着させる。コンクリート4と頂部端板7との係合により柱軸力がPHC杭1に伝達可能となり、鋼管柱2の内部にコンクリート4を充填させ、鋼管柱2の上部2aをフーチング5に埋設させている。
特許請求の範囲
【請求項1】
内径寸法が杭より大きくなるように内径差を有した接合鋼管が前記杭の杭頭部に固定され、前記接合鋼管内に鋼材柱の柱脚部が差し込まれて、前記接合鋼管内に充填されたコンクリートにより前記柱脚部が前記接合鋼管に対して固着され、前記コンクリートと前記杭頭部との係合により柱軸力が杭に伝達可能とされ、
前記鋼材柱の上部が構造物の基礎に埋設されている又は前記基礎を貫通していることを特徴とする杭と構造物基礎との接合構造。
【請求項2】
前記鋼材柱の内部にはコンクリートが充填されていることを特徴とする請求項1に記載の杭と構造物基礎との接合構造。
【請求項3】
前記接合鋼管内への前記柱脚部の差し込み長さが前記柱脚部の柱幅寸法の1.5倍以上に設定され、前記柱脚部と前記杭頭部との間には杭径の1/4以上の寸法が確保されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の杭と構造物基礎との接合構造。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、PHC杭などを鋼材柱を接合した基礎を介して構造物に接合するための杭と構造物基礎との接合構造に関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように構造物の杭と柱は基礎(フーチングや基礎梁等)を介して接合されるものであるが、近年では、基礎の配筋を簡素化して施工性及び経済性を向上させることを目的とする接合構造が試みられている。
このような構造として、例えば特許文献1や特許文献2に示されるように、杭として中空杭を採用してその杭頭部に柱脚部を差し込み、杭頭部にコンクリートやモルタルを充填して杭頭部と柱脚部を一体化し、さらに柱脚部の上部を基礎に埋め込んで接合するものが提案されている。これによると、柱脚部の断面が杭断面の寸法より小さいため、基礎と柱脚部との接合部における曲げモーメントを低減でき、この基礎の配筋を簡易化することで鉄筋量を低減できる効果がある。
特許文献1は、フーチング(基礎)と鋼管杭とを連結する接続部鋼管(柱脚部)を設けた接合構造である。接続部鋼管内にはコンクリートが充填されることで、接続部鋼管とフーチング及び鋼管杭がコンクリートを介して接合した構造である。
特許文献2は、基礎梁(基礎)を上下方向に貫通させた鉄骨の下端を場所打ちコンクリート杭の杭頭部に挿入させた状態で、場所打ちコンクリート杭の内側及び鉄骨の周囲にコンクリートを打設したものである。これにより、鉄骨コンクリート柱(柱脚部)を介して杭と基礎梁とが接続されている。
【特許文献1】特開2001−159142号公報
【特許文献2】特開2000−144904号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1および特許文献2では、いずれも杭頭部に接続部鋼管や鉄骨コンクリート柱などの柱脚部を差し込む構造であり、杭と柱脚部との接合部は、剛性を高めて接合しておく必要があるために杭全体の径を必要以上に大きくしたり、あるいは杭頭部を拡径したりする必要があるうえ、杭頭部の鉄筋量が増えるといった欠点があった。このように、杭頭部の外径が大きくなると杭頭曲げモーメントが大きくなることから、構造上の改善の余地があった。
【0004】
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、杭と構造物の基礎との接合構造における曲げモーメントを低減させ、構造物の基礎と鋼材柱との接合部の鉄筋量を低減させて基礎の厚さを薄くしてコストの低減を図るようにした杭と構造物基礎との接合構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、本発明に係る杭と構造物基礎との接合構造では、内径寸法が杭より大きくなるように内径差を有した接合鋼管が杭の杭頭部に固定され、接合鋼管内に鋼材柱の柱脚部が差し込まれて、接合鋼管内に充填されたコンクリートにより柱脚部が接合鋼管に対して固着され、コンクリートと杭頭部との係合により柱軸力が杭に伝達可能とされ、鋼材柱の上部が構造物の基礎に埋設されている又は基礎を貫通していることを特徴としている。
本発明では、杭頭部に接合鋼管を固定し、その内部に鋼材柱の柱脚部を差し込んでコンクリートにより固着する構造であるので、極めて単純にして明快な構造で鋼材柱と杭とを確実に剛接合することができる。とくに、杭と接合鋼管との内径寸法差により生じる段差によってコンクリートが杭頭部に係合し、杭頭部の頂部端部が支圧面となることで柱軸力をコンクリートを介して確実に伝達することができる。また、杭と柱脚部との接合に接合鋼管を使用した構造とすることで、従来のように杭に柱脚部を直接的に接合する場合と比べて杭頭部を拡径したり、杭全体の外径を大きくしたりすることが無くなる。さらに、鋼材柱の外径が杭径より小さいことから、構造物の基礎に生じる曲げモーメントを小さくして応力伝達を図ることができる。このため、構造物の基礎と鋼材柱との接合部の配筋を簡易化して鉄筋量を低減することができる。
【0006】
また、本発明に係る杭と構造物基礎との接合構造では、鋼材柱の内部にはコンクリートが充填されていることが好ましい。
本発明では、鋼材柱をコンクリートを介して接合鋼管に強固に固着させることができる
【0007】
また、本発明に係る杭と構造物基礎との接合構造では、接合鋼管内への柱脚部の差し込み長さが柱脚部の柱幅寸法の1.5倍以上に設定され、柱脚部と杭頭との間には杭径の1/4以上の寸法が確保されていることが好ましい。
本発明では、接合鋼管内への柱脚部の差し込み長さを柱幅寸法の1.5倍以上に設定し、柱脚部と杭頭との間には杭径の1/4以上の寸法を確保したので、接合鋼管およびコンクリートを介して鋼材柱と杭との間で軸力のみならず曲げおよび剪断も有効に伝達することができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明の杭と構造物基礎との接合構造によれば、杭と柱脚部との接合に接合鋼管を使用した構造とすることで、従来のように杭に柱脚部を直接的に接合する場合と比べて杭頭部を拡径したり、杭全体の外径を大きくしたりする必要が無くなる。そして、鋼材柱の外径が杭径より小さくなるため、杭頭曲げモーメントを小さくでき、杭頭部における鋼材柱との接合部の配筋を簡易化して鉄筋量を低減することができる。
また、鋼材柱の外径が杭径より小さいことから、構造物の基礎に生じる曲げモーメントを小さくして応力伝達を図ることができる。このため、構造物の基礎と鋼材柱との接合部の配筋を簡易化して鉄筋量を低減することができることから、基礎の厚さを薄く(小さく)でき、コストの低減を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の杭と構造物基礎との接合構造の第一の実施の形態について、図1又は図2に基づいて説明する。
図1は本発明の第一の実施の形態による杭とフーチングとの接合構造を示す立断面図、図2は図1に示す接合構造の水平断面図であって、(a)はそのA−A線断面図、(b)は同じくB−B線断面図である。
【0010】
図1に示すように、本第一の実施の形態では、杭としてPHC杭1(プレテンション方式遠心力プレストレストコンクリートパイル)を採用するとともに、PHC杭1に連結する柱として円筒形状をなす鋼管柱2(鋼材柱)を採用し、それらPHC杭1と鋼管柱2とを接合鋼管3を介して接合するようにしたものである。
さらに、鋼管柱2は、その上部2aをフーチング5(構造物基礎)の内部に所定長さをもって埋設され、フーチング5を介してフーチング上部5aに設置された柱6に接続されている。
なお、フーチング5の下端5bと接合鋼管3の上端3bとの間には、隙間Dが確保されている。これにより、隙間Dに位置する鋼管柱2を介してその上下部夫々にPHC杭1とフーチング5とが接合された状態となっている。
【0011】
図1に示すように、PHC杭1は中空円筒状をなし、その上端には例えばスチールなどの鋼製材料からなる環状の頂部端板7が設けられ、中空部全体には杭孔内の土とセメントミルクが懸濁したソイルセメント8が充填されている。また、鋼管柱2の下端には、鋼管柱2より大きな断面の円盤状のベースプレート9が設けられている。
【0012】
図2(a)及び(b)に示すように、接合鋼管3は、外径φ1がPHC杭1の外径φ2と同一とされ、この接合鋼管3はPHC杭1と同軸でその下端3aが頂部端板7に直接的に溶接されて接合されている(図1参照)。
【0013】
そして、図1に示すように、その接合鋼管3の内部に鋼管柱2の柱脚部2bが差し込まれ、接合鋼管3の内部全体にコンクリート4が打設充填されるとともに、鋼管柱2の内部にもコンクリート4が充填され、そのコンクリート4により鋼管柱2が接合鋼管3に対して強固に固着されたものとなっている。
ここで、図1に示すように、接合鋼管3内への鋼管柱2の差し込み長さは外径φ3(図2(a)参照)の1.5倍以上に設定され、柱脚部2bと杭頭部1aとの間にはPHC杭1の杭径φ2(図2(b)参照)の1/4以上の寸法が確保されている。
【0014】
接合鋼管3の肉厚tsはPHC杭1の肉厚tpよりも小さい(薄い)ことから、接合鋼管3がPHC杭1に接合された状態ではその接合部の内側にそれらの肉厚差δt(tp−ts)に相当する段差、即ち接合鋼管3とPHC杭1との内径寸法差が生じ、したがって接合鋼管3内に充填されたコンクリート4がその段部に係合し、頂部端板7が支圧面となってコンクリート4からPHC杭1へ軸力が確実に伝達されるようになっている。
【0015】
上記の接合構造によれば、PHC杭1の杭頭に接合した接合鋼管3内に鋼管柱2の柱脚部2bを差し込んでコンクリート4により固着するので、鋼管柱2をPHC杭1に対して確実に剛接合でき、充分な接合強度を確保することができる。とくに、鋼管柱2にはベースプレート9が設けられているとともに、接合鋼管3とPHC杭1との接合部にはそれらの肉厚差によってコンクリート4が係合する段部が自ずと形成されるので、図1に矢印で示すように柱軸力が鋼管柱2からコンクリート4を介してPHC杭1に確実に伝達される。
また、接合鋼管3に対する柱脚部2bの差し込み長さと、柱脚部2bと杭頭部1aとの間の寸法を上記のように設定していることにより、コンクリート4および接合鋼管3を介して鋼管柱2とPHC杭1との間で曲げ及びせん断も有効に伝達される。
【0016】
そして、接合鋼管3としてPHC杭1の杭径φ2と同一外径寸法のものを用いており、それを頂部端板7に対して直接的に溶接しているので、鋼管柱2が差し込まれる接合鋼管3の内径寸法はPHC杭1の内径寸法より大きくなり、従来のように杭径φ2を必要以上に大きくしたり、杭頭部1aを拡径する必要がなく、そのため、従来のようにPHC杭1に生じる杭頭曲げモーメントが必要以上に大きくなることがない。
【0017】
また、フーチング5に埋設される鋼管柱2の外径φ3が杭径φ2より小径となっているため、杭頭部1aをフーチング5に埋設させる接合構造と比較して、フーチング5への埋設深さが短くてよく、フーチング5内に埋設された鋼管柱2の上方におけるフーチング5の被り厚さを小さくできる。このため、フーチング5の厚さ、大きさを小さくすることができる。このように、PHC杭1とフーチング5とを効率よく伝達できる接合構造を実現できる。
【0018】
上述した本第一の実施の形態による杭と構造物基礎との接合構造では、PHC杭1と柱脚部2bとの接合に接合鋼管3を使用した構造とすることで、従来のように杭に柱脚部を直接的に接合する場合と比べて杭頭部1aを拡径したり、杭全体の外径φ2を大きくしたりする必要が無くなる。そして、鋼管柱2の外径φ3が杭径φ2より小さくなるため、杭頭曲げモーメントを小さくでき、杭頭部1aにおける鋼管柱2との接合部の配筋を簡易化して鉄筋量を低減することができる。
また、鋼管柱2の外径φ3が杭径φ2より小さいことから、構造物の基礎に生じる曲げモーメントを小さくして応力伝達を図ることができる。このため、フーチング5と鋼管柱2との接合部の配筋を簡易化して鉄筋量を低減することができることから、フーチング5の厚さを薄く(小さく)でき、コストの低減を図ることができる。
【0019】
次に、本発明の第二の実施の形態について、図3に基づいて説明するが、上述の第一の実施の形態と同一又は同様な部材、部分には同一の符号を用いて説明を省略し、第一の実施の形態と異なる構成について説明する。
図3は本発明の第二の実施の形態による杭とフーチングとの接合構造を示す立断面図である。
図3に示すように、第二の実施の形態は、構造物の柱として鋼管柱2を使用する場合であり、接合鋼管3の内側に差し込ませて接合した鋼管柱2をフーチング5に貫通させ、その上方に突出させた接合構造である。鋼管柱2は、この貫通箇所でフーチング5に接合されている。
第二の実施の形態についても、杭頭部1aと鋼管柱2との接合構造は第一の実施の形態と同様であり、杭頭曲げモーメントを従来と比較して小さくすることができ、第一の実施の形態と同様の効果を奏する。
【0020】
以上、本発明による杭と構造物基礎との接合構造の第一及び第二の実施の形態について説明したが、本発明は上記の第一及び第二の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、第一及び第二の実施の形態ではPHC杭1としているが、これに限らず例えばSC杭(外殻鋼管付きコンクリート杭)やRC杭(遠心力鉄筋コンクリート杭)などの既製コンクリート杭に使用してもよい。
また、第一及び第二の実施の形態では鋼管柱2に円形断面のものを採用しているが、円形に限定されることはなく、例えば角型鋼管柱やH型鋼などの適宜断面の鋼材柱の場合にも同様に適用可能であることはいうまでもない。また、鋼管柱2を採用する場合には、上記第一及び第二の実施の形態のように、その柱脚部2bにコンクリート4を充填することが好ましいが、鋼管柱2の肉厚が大きいような場合にはコンクリート4の充填を省略してもよい。
また、第一及び第二の実施の形態ではベースプレート9の有無は任意である。なお、必要であれば、接合鋼管3の内面や柱脚部2bに、コンクリート4に対するずれ止めとしてのスタッド等を付加してもかまわない。
さらに、第一及び第二の実施の形態では接合鋼管3をPHC杭1の頂部端板7に溶接することとしたが、溶接に代えてボルト締結により嵌合接合する等、他の固定手段によることでもよい。そして、SC杭などの場合には、頂部端板7を設けずにSC杭の外殻鋼管に接合鋼管3を直接固着するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の第一の実施の形態による杭とフーチングとの接合構造を示す立断面図である。
【図2】図1に示す接合構造の水平断面図であって、(a)はそのA−A線断面図、(b)は同じくB−B線断面図である。
【図3】本発明の第二の実施の形態による杭とフーチングとの接合構造を示す立断面図である。
【符号の説明】
【0022】
1 PHC杭
1a 杭頭部
2 鋼管柱
2b 柱脚部
3 接合鋼管
4 コンクリート
5 フーチング(構造物基礎)
6 柱
7 頂部端板
9 ベースプレート





 

 


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