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発明の名称 鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁との接合構造およびその施工方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−23495(P2007−23495A)
公開日 平成19年2月1日(2007.2.1)
出願番号 特願2005−202907(P2005−202907)
出願日 平成17年7月12日(2005.7.12)
代理人 【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
発明者 日向野 登
要約 課題
鉄骨材の加工手間を軽減させるとともにFABでの加工を不要とすることでコストダウンを図ることを目的する。

解決手段
鉄筋コンクリート柱1に鉄骨梁2を接合させるための接合構造であって、鉄骨梁2は、鉄骨梁2の全長に亘って延在された一本の鉄骨材5からなり、鉄骨材5は、その端部が、先に構築された梁下の鉄筋コンクリート柱1又は梁下の柱型枠の上端面に載置された状態で鉄筋コンクリート柱1の仕口部6内に挿設され、且つその端部に仕口部6の側面に沿って配置されて仕口部6を囲う塞ぎ鋼板7a,7bが付設されている。
特許請求の範囲
【請求項1】
鉄筋コンクリート柱に鉄骨梁を接合させるための接合構造であって、
鉄骨梁は、該鉄骨梁の全長に亘って延在された一本の鉄骨材からなり、
該鉄骨材は、その端部が、先に構築された梁下の前記鉄筋コンクリート柱又は梁下の柱型枠の上端面に載置された状態で前記鉄筋コンクリート柱の仕口部内に挿設され、且つその端部に前記仕口部の側面に沿って配置されて該仕口部を囲う塞ぎ鋼板が付設されていることを特徴とする鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁との接合構造。
【請求項2】
請求項1記載の鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁との接合構造において、
前記仕口部内には、該仕口部内に挿設された前記鉄骨材端部を囲うように鉄筋材が配筋されていることを特徴とする鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁との接合構造。
【請求項3】
請求項1または2記載の鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁との接合構造において、
前記仕口部内には、複数の鉄骨材がそれぞれ挿設されており、
該複数の鉄骨材同士は、各々の端部にそれぞれ溶接された連結部材を介して接合されていることを特徴とする鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁との接合構造。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか記載の鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁との接合構造において、
前記鉄骨材の端部と、先に構築された梁下の前記鉄筋コンクリート柱又は梁下の柱型枠の上端との間に、適宜上下に伸縮させることができるレベル調整具が介在されていることを特徴とする鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁との接合構造。
【請求項5】
鉄筋コンクリート柱に鉄骨梁を接合させるための接合構造の施工方法であって、
鉄骨梁として鉄骨梁の全長に亘って延在される一本の鉄骨材を使用し、
該鉄骨材の端部に前記鉄筋コンクリート柱の仕口部の側面に沿って配置されて該仕口部を囲う塞ぎ鋼板を付設しておき、
前記鉄骨材の端部を、先に構築された梁下の前記鉄筋コンクリート柱又は梁下の柱型枠の上端面に載置させることで前記鉄骨材を支持させ、
前記塞ぎ鋼板で囲まれた中にコンクリートを打設して前記鉄骨材の端部を前記仕口部内に挿設させることを特徴とする鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁との接合構造の施工方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁とを接合させるための接合構造およびその施工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ラーメン構造物として、柱が鉄筋コンクリート造で形成されて、梁が鉄骨造で形成された複合構造物が提供されている。この複合構造物の場合、鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁との接合構造は、パネルゾーン(仕口部)に鉄骨梁のパネルゾーンユニットが設置され、このパネルゾーンユニットに、鉄骨梁の中間部を構成する鉄骨部材をボルト接合させる構成からなり、鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁とを剛接合させる構成が一般的である。パネルゾーンユニットは、例えば鉄骨梁の端部を構成する鉄骨部材を十字状に組み合わせ、その中央部に仕口部を囲うように閉塞する閉塞部材を付設させた構成からなる。そして、このようなパネルゾーンユニットを用いる場合、パネルゾーンユニットを所定位置に設置した後、その側方に鉄骨梁の中間部を構成する鉄骨部材を配置し、鉄骨梁の中間部を構成する鉄骨部材と鉄骨梁の端部を構成する鉄骨部材とをボルト接合させることで、複合構造物が構築される(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
また、パネルゾーンユニットとしては、仕口部を囲うように閉塞する筒状の閉塞部材の外周面に、鉄骨梁の中間部を構成する鉄骨部材の端部にハイテンションボルト(HTB)等でボルト接合される梁接合部が突設された構成からなるものがあり、このようなパネルゾーンユニットを用いる場合、パネルゾーンユニットを所定位置に設置した後、その側方に上記した鉄骨梁の中間部を構成する鉄骨部材を配置し、鉄骨部材の端部を梁接合部にボルト接合することで、複合構造物が構築される(例えば、特許文献2参照。)。
【0004】
また、近年では、鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁とを剛ピン接合させる接合構造が提案されている。これは、鉄骨梁端部のフランジにボルト孔を形成しておき、このボルト孔に柱主筋の上端部を挿通させるように鉄骨梁端部を配置する。そして、ボルト孔に挿通された柱主筋に、フランジを上下から挟み込む一対のナットを螺合させ、この一対のナットを締結させることでフランジと柱主筋とを固定させる。また、仕口部内に複数の鉄骨梁の端部を配置し、各々の鉄骨梁端部のウェブにそれぞれボルト接合されるガセットプレートを介して複数の鉄骨梁の端部同士を連結させる構成となっている(例えば、特許文献3参照。)。
【特許文献1】特開昭61−206536号公報
【特許文献2】特開平10−219828号公報
【特許文献3】特開平10−280542号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記した従来のパネルゾーンユニットを用いた鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁との接合構造を形成する場合、鉄骨梁を構成する鉄骨材をファブリケータ(FAB)に一旦運び込み、FABでパネルゾーンユニットを製作する必要がある。このようにパネルゾーンユニットの製作には相当のコストがかかり、またFABを経由させて現場に鉄骨材を運ぶとコストが嵩むため、従来の接合構造には施工費用が高くなるという問題がある。
【0006】
また、現場で各部品を溶接接合させてパネルゾーンユニットを形成させる場合であっても、ボルト接合させるためのボルト孔をあける孔あけ加工や、突合せ溶接する箇所の鉄骨端面を斜めにカットする開先加工を行う必要があり、これらの加工を行うために、鉄骨材を一旦FABに運び込んで加工を施した後、現場に搬入させる必要がある。上記のように孔あけ加工や開先加工には相当のコストがかかり、またFABを経由させて現場に鉄骨材を運ぶとコストが嵩むため、従来の接合構造には施工費用が高くなるという問題がある。
【0007】
また、上記した従来の剛ピン接合させる鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁との接合構造では、鉄骨梁を構成する鉄骨材の端部のフランジに柱主筋を挿通させるための孔をあける必要があり、また、ガセットプレートを介して複数の鉄骨梁の端部同士を連結する場合には、ウェブにボルト孔をあける必要があり、これらの加工を行うために、鉄骨材を一旦FABに運び込んで加工を施した後、現場に搬入させる必要がある。上記の孔あけ加工には相当のコストがかかり、またFABを経由させて現場に鉄骨材を運ぶとコストが嵩むため、従来の接合構造には施工費用が高くなるという問題がある。
【0008】
本発明は、上記した従来の問題が考慮されたものであり、鉄骨材の加工手間を軽減させるとともにFABでの加工を不要とすることでコストダウンを図ることができる鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁との接合構造およびその施工方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1記載の発明は、鉄筋コンクリート柱に鉄骨梁を接合させるための接合構造であって、鉄骨梁は、該鉄骨梁の全長に亘って延在された一本の鉄骨材からなり、該鉄骨材は、その端部が、先に構築された梁下の前記鉄筋コンクリート柱又は梁下の柱型枠の上端面に載置された状態で前記鉄筋コンクリート柱の仕口部内に挿設され、且つその端部に前記仕口部の側面に沿って配置されて該仕口部を囲う塞ぎ鋼板が付設されていることを特徴としている。
【0010】
このような特徴により、鉄骨梁を構成する鉄骨材に開先加工や孔あけ加工を施す必要がなく、鉄骨材は、その端部が、先に構築された梁下の鉄筋コンクリート柱又は柱型枠上端面に載せられただけとなっている。また、鉄骨材の端部が仕口部内に挿設された構成となっているため、端部でもモーメントを負担できる。さらに、鉄骨材の端部には塞ぎ鋼板が付設されているため、塞ぎ鋼板が仕口部のコンクリート型枠となるとともに、塞ぎ鋼板が構造材となって仕口部がコンクリート充填鋼管造(CFT造)となる。
【0011】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁との接合構造において、前記仕口部内には、該仕口部内に挿設された前記鉄骨材端部を囲うように鉄筋材が配筋されていることを特徴としている。
【0012】
このような特徴により、鉄骨材の端部固定度(鉄骨梁と鉄筋コンクリート柱との一体性)が向上される。
【0013】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁との接合構造において、前記仕口部内には、複数の鉄骨材がそれぞれ挿設されており、該複数の鉄骨材同士は、各々の端部にそれぞれ溶接された連結部材を介して接合されていることを特徴としている。
【0014】
このような特徴により、他の鉄骨材に連結された鉄骨材の端部固定度が向上される。また、連結部材は鉄骨材端部に溶接されることで鉄骨材に接合されているため、鉄骨材に孔あけ加工は不要であり、また、連結部材と鉄骨材とを突合せ溶接する場合であっても、連結部材に開先加工が施されていればよいため、鉄骨材に開先加工を施さなくてもよく、つまり、鉄骨材に加工は不要である。さらに、鉄骨材と連結部材との溶接箇所は仕口部内になるため、溶接部が破壊の弱点となることはない。
【0015】
請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれか記載の鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁との接合構造において、前記鉄骨材の端部と、先に構築された梁下の前記鉄筋コンクリート柱又は梁下の柱型枠の上端との間に適宜上下に伸縮させることができるレベル調整具が介在されていることを特徴としている。
【0016】
このような特徴により、レベル調整具を上下に伸縮させることで、鉄骨材の高さ(レベル)調整が行われる。
【0017】
請求項5記載の発明は、鉄筋コンクリート柱に鉄骨梁を接合させるための接合構造の施工方法であって、鉄骨梁として鉄骨梁の全長に亘って延在される一本の鉄骨材を使用し、該鉄骨材の端部に前記鉄筋コンクリート柱の仕口部の側面に沿って配置されて該仕口部を囲う塞ぎ鋼板を付設しておき、前記鉄骨材の端部を、先に構築された梁下の前記鉄筋コンクリート柱又は梁下の柱型枠の上端面に載置させることで前記鉄骨材を支持させ、前記塞ぎ鋼板で囲まれた中にコンクリートを打設して前記鉄骨材の端部を前記仕口部内に挿設させることを特徴としている。
【0018】
このような特徴により、鉄骨梁を構成する鉄骨材に開先加工や孔あけ加工を施す必要がなく、鉄骨材は、その端部が、先に構築された梁下の鉄筋コンクリート又は梁下の柱型枠の上端面に載せられただけとなっており、さらに、塞ぎ鋼板が仕口部のコンクリート型枠となるとともに、塞ぎ鋼板が構造材となり、仕口部がコンクリート充填鋼管造(CFT造)となる。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係る鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁との接合構造およびその施工方法によれば、鉄骨梁は一本の鉄骨材からなり、この鉄骨材は、その端部が、先に構築された梁下の鉄筋コンクリート柱又は柱型枠の上端面に載置された状態で仕口部内に挿設され、且つその端部に塞ぎ鋼板が付設されている構成からなり、鉄骨梁を構成する鉄骨材は、その端部が、先に構築された梁下の鉄筋コンクリート柱又は柱型枠の上端面に載せられただけとなっているため、鉄骨材に孔あけ加工や開先加工が不要であり、鉄骨材の加工手間を軽減させることができる。そして、鉄骨材に孔あけ加工や開先加工を行わないため、FABでの加工が不要となり、鉄骨材の運搬費用が軽減させることができ、コストダウンを図ることができる。
さらに、鉄骨材の端部に付設された塞ぎ鋼板が仕口部のコンクリート型枠となるため、仕口部のコンクリート型枠を軽減或いは省略することができる。また、塞ぎ鋼板が構造材となって、仕口部がCFT造となるため、仕口部が優れた耐力、変形性能、耐火性能を発揮することができるとともに、仕口部内のフープ筋が不要となり、鉄骨材の孔あけ加工が不要となる。塞ぎ鋼板の取り付けであれば、現場でも可能であるため、FABでの鉄骨材の加工を不要にすることができる。
【0020】
また、仕口部内において鉄骨材端部を囲うように鉄筋材が配筋された構成とすると、この鉄筋材によって鉄骨材の端部固定度が向上されるため、鉄骨梁の端部でより大きな曲げモーメントを負担することができ、鉄骨梁の撓みを低減させることができる。
【0021】
また、仕口部内にそれぞれ挿設された複数の鉄骨材同士が、各々の端部にそれぞれ溶接された連結部材を介して接合された構成とすると、他の鉄骨材に連結された鉄骨材の端部固定度が向上されため、鉄骨梁の端部でより大きな曲げモーメントを負担することができ、鉄骨梁の撓みを低減させることができる。
また、連結部材は鉄骨材端部に溶接されることで鉄骨材に接合されているため、鉄骨材に孔あけ加工や開先加工が不要となり、鉄骨材の加工手間およびFABへの運搬を省略することができる。
さらに、鉄骨材と連結部材との溶接箇所は仕口部内になるため、溶接部が破壊の弱点となることはない。
【0022】
また、鉄骨材の端部と、先に構築された梁下の鉄筋コンクリート柱又は柱型枠の上端との間にレベル調整具が介在された構成とすると、レベル調整具を上下に伸縮させることで鉄骨材の高さ(レベル)調整が行われるため、鉄骨材を正確な高さに容易に配置させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明に係る鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁との接合構造およびその施工方法の第一,第二,第三の実施の形態について、図面に基いて説明する。
【0024】
[第一の実施の形態]
まず、第一の実施の形態について説明する。
図1は本実施の形態に係る鉄筋コンクリート柱(以下、RC柱1と記す。)と鉄骨梁(以下、S梁2と記す。)との接合構造の概要を表した斜視図であり、図2はRC柱1とS梁2との接合構造の平面図であり、図3はRC柱1とS梁2との接合構造の縦断面図である。
【0025】
図1,図2,図3に示すように、RC柱1は、鉄筋コンクリート造の構造体であり、鉛直方向に延在する四角柱形状の柱コンクリート体3と、この柱コンクリート体3内に埋設されて鉛直方向に延在する複数の柱主筋4…と、柱主筋4…に直交する方向に延在して柱主筋4…を囲う図示せぬフープ筋とから構成されている。柱主筋4…は、後述する鉄骨材5…端部の側方を通るように配筋されており、また、図示せぬフープ筋は、仕口部6の範囲内には配筋されてなく、上下のS梁2間の範囲にのみ配筋されている。
S梁2は、隣り合うRC柱1間に架設されて水平方向に延在する鉄骨造の構造体であり、S梁2の全長に亘って延在された一本の鉄骨材5からなっている。
【0026】
RC柱1の仕口部6には、複数(本実施の形態では4本)のS梁2…が接合されており、それらのS梁2…をそれぞれ構成する鉄骨材5…は、仕口部6の中央を中心にして平面視十文字状に配置されている。複数の鉄骨材5…は、各々の端面同士がそれぞれ離間された状態で配置されているとともに各々の端部がRC柱1のコンクリート打継面A(先に構築された梁下のRC柱1の上端面)の上にそれぞれ載置された状態で仕口部6内に挿設されている。
【0027】
また、仕口部6内にそれぞれ挿設される鉄骨材5…の端部には、仕口部6の側面に沿って配置されて仕口部6を塞ぐ板状の塞ぎ鋼板(以下、塞ぎ板7a,7bと記す。) がそれぞれ付設されている。塞ぎ板7a,7bは鉄骨材5のウェブ9を挟んで両側方にそれぞれ設けられており、それぞれの鉄骨材5…に付設された塞ぎ板7a,7b同士がジョイントされ、仕口部6を囲うように筒状に形成されている。
【0028】
具体的には、一方向(図2における横方向)にそれぞれ延在する鉄骨材5a,5aに付設された塞ぎ板7aは、平面視L字状に屈曲された形状の鋼板からなっており、この塞ぎ板7aの長辺側の一端部は、鉄骨材5の上下のフランジ8a,8bおよびウェブ9にそれぞれ溶接接合され、短辺側の他端部には、所定数の図示せぬボルト孔があけられている。また、前記鉄骨材5a,5aに直交する他方向(図2における縦方向)に延在する鉄骨材5b,5bに付設された塞ぎ板7bは、矩形状の鋼板からなっており、この塞ぎ板7bの鉄骨材5b側の一端部は、鉄骨材5の上下のフランジ8a,8bおよびウェブ9にそれぞれ溶接接合され、鉄骨材5bから外に張り出された他端部には、所定数の図示せぬボルト孔があけられている。上記した矩形状の塞ぎ板7bの他端部とL字状の塞ぎ板7aの他端部とは、L字状の塞ぎ板7aを内側にして(矩形状の塞ぎ板7bを外側にして)互いに重ね合わせられるとともに、それぞれに形成された図示せぬボルト孔が孔合わせされ、ハイテンションボルト(HTB)などからなるボルト10,10でボルト接合されている。
【0029】
次に、上記した第一の実施の形態における構成からなるRC柱1とS梁2との接合構造の施工方法について説明する。
【0030】
まず、鉄骨材5…を現場に搬入し、現場にて、搬入された鉄骨材5…の端部に塞ぎ板7a,7bを溶接接合する。このとき、L字状の塞ぎ板7aは、定着長さL分だけ鉄骨材5aの端面から離した位置に溶接し、矩形状の塞ぎ板7bは、定着長さLにL字状の塞ぎ板7aの厚さを足した長さ分だけ鉄骨材5bの端面から離した位置に溶接する。
【0031】
一方、施工場所では、柱主筋4…および図示せぬフープ筋を組み立てて、籠状の柱鉄筋を組み立てる。このとき、柱主筋4…は上階のフロアラインBの上方まで延在させておき、フープ筋は梁底レベルまで配筋しておく。そして、柱鉄筋の配筋後、その周りに図示せぬ柱型枠を建て込み、この柱型枠の中にコンクリートを打設して柱コンクリート体3を形成する。このとき、梁底レベルまでコンクリート打設を行い、天端面(コンクリート打継面A)を水平に均しておく。上記した梁底レベルまでRC柱1の構築を各柱に対して行なう。
【0032】
次いで、梁底レベルまで構築されたRC柱1の柱コンクリート体3の固化後に、その隣り合うRC柱1の間に、塞ぎ板7a,7bが付設された鉄骨材5を配置し、鉄骨材5の端部をコンクリート打継面Aの上に載せて鉄骨材5を支持させる。このとき、L字状の塞ぎ板7aが付設された鉄骨材5aは、塞ぎ板7aの外面(梁中央側の面)が柱コンクリート体3の側面と面一になるように配置する。また、矩形状の塞ぎ板7bが付設された鉄骨材5bは、塞ぎ板7bの内面(梁端側の面)が柱コンクリート体3の側面と面一となり、上記したL字状の塞ぎ板7aの他端部と接面されるように配置する。なお、L字状の塞ぎ板7aが付設された鉄骨材5aを設置させた後、矩形状の塞ぎ板7bが付設された鉄骨材5bを設置する。
【0033】
次いで、上記した矩形状の塞ぎ板7bの他端部とL字状の塞ぎ板7aの他端部とを、ボルト10,10でそれぞれボルト接合し、仕口部6を囲うような筒状の枠を形成する。
【0034】
次いで、図示せぬスラブ型枠やデッキを建て込み、そのスラブ型枠等の上に図示せぬスラブ鉄筋を配筋する。また、塞ぎ板7a,7bの下の隙間を図示せぬ板材等で塞いでおく。そして、塞ぎ板7a,7bで囲まれた中にコンクリートを打設するとともに、図示せぬスラブ型枠等の上にコンクリートを打設し、鉄骨材5…の端部をコンクリート内に埋設させて仕口部6に挿設させる。
以上の工程によって、1フロア分の躯体が施工される。なお、複層階の建物の場合は、上記した工程を繰り返すことで構築される。
【0035】
上記した構成からなるRC柱1とS梁2との接合構造およびその施工方法によれば、S梁2は一本の鉄骨材5からなり、この鉄骨材5はその端部がコンクリート打継面Aの上に載置された状態で仕口部6内に挿設され、且つその端部に塞ぎ板7a,7bが付設されている構成からなり、鉄骨梁2を構成する鉄骨材5は、その端部がコンクリート打継面A上に載せられただけとなっているため、鉄骨材5に孔あけ加工や開先加工が不要であり、鉄骨材5の加工手間を軽減させることができる。さらに、鉄骨材5…に孔あけ加工や開先加工を行わないため、FABでの加工が不要となり、鉄骨材5…の運搬費用が軽減させることができ、コストダウンを図ることができる。
【0036】
さらに、鉄骨材5…の端部に付設された塞ぎ板7a,7bが、仕口部6のコンクリート型枠となるため、仕口部6のコンクリート型枠を軽減或いは省略することができる。また、塞ぎ板7a,7bが構造材となって、仕口部6がCFT造となるため、仕口部6が優れた耐力、変形性能、耐火性能を発揮することができるとともに、仕口部6内のフープ筋が不要となり、鉄骨材5…の孔あけ加工が不要となる。また、鉄骨材5…端部への塞ぎ板7a,7bの取り付け(溶接)は現場でも可能であるため、FABでの鉄骨材5…の加工を不要にすることができる。
【0037】
[第二の実施の形態]
次に、第二の実施の形態について説明する。ただし、上記した第一の実施の形態と同じ構成については、同一の符号を付すことで、その説明を省略する。
図4はRC柱1とS梁2との接合構造の平面図であり、図5はRC柱1とS梁2との接合構造の縦断面図である。
【0038】
図4,図5に示すように、仕口部6内にそれぞれ挿設された複数の鉄骨材5…は、RC柱1のコンクリートが打設されるまでの間、各々の端部がRC柱1の梁下柱型枠Kの上端面にそれぞれ載置された状態で支持され、また、必要に応じて鉄骨材5の下フランジ8bの下方に配置されたサポートSによって支持される。無論、この柱型枠KやサポートSは、コンクリート固化後は脱型されて撤去されるものである。
【0039】
仕口部6内には、仕口部6内に挿設されている鉄骨材5の端部を囲うように複数の鉄筋材12…が配筋されている。この鉄筋材12…は、反転U字形状(門形)に形成されており、中間部が鉄骨材5の上面(上フランジ8a)に沿って延在して両端部が鉛直下方に延在する形状になっている。鉄筋材12の両端は、鉄骨材5の下面(下フランジ8b)の下方まで延在されており、梁下の柱コンクリート体3内まで延在している。また、鉄筋材12…は、鉄骨材5の軸線方向に所定のピッチで複数配筋されている。
【0040】
次に、上記した第二の実施の形態における構成からなるRC柱1とS梁2との接合構造の施工方法について説明する。
【0041】
まず、第一の実施の形態と同様に、鉄骨材5…を現場に搬入し、現場にて、搬入された鉄骨材5…の端部に塞ぎ板7a,7bを溶接接合する。
【0042】
一方、第一の実施の形態と同様に、施工場所では、柱主筋4…および図示せぬフープ筋を組み立てて籠状の柱鉄筋を組み立み、柱鉄筋の配筋後、その周りに梁下の柱型枠Kを建て込む。このとき、柱型枠Kの上端面が梁底レベルになるように高さを調整しておく。
【0043】
次いで、隣り合うRC柱1の柱型枠Kの間に、塞ぎ板7a,7bが付設された鉄骨材5を配置し、鉄骨材5の端部を柱型枠Kの上端面の上に載せて鉄骨材5を支持させる。このとき、L字状の塞ぎ板7aが付設された鉄骨材5aは、塞ぎ板7aの外面(梁中央側の面)が柱型枠Kの内側面と面一になるように配置する。また、矩形状の塞ぎ板7bが付設された鉄骨材5bは、塞ぎ板7bの内面(梁端側の面)が柱型枠Kの内側面と面一となり、上記したL字状の塞ぎ板7aの他端部と接面されるように配置する。なお、柱型枠Kの上端面のうち、鉄骨材5が載せられる箇所だけを下フランジ8bの厚み分だけ下げた形状(凹形状)に形成し、この凹部に鉄骨材5の端部を嵌め込むようにしてもよい。これによって、塞ぎ板7a,7bの下に隙間がなくなり、コンクリート打設前に隙間を塞ぐ作業を行わなくてよくなる。
【0044】
次いで、第一の実施の形態と同様に、上記した矩形状の塞ぎ板7bの他端部とL字状の塞ぎ板7aの他端部とを、ボルト10,10でそれぞれボルト接合し、仕口部6を囲うような筒状の枠を形成した後、鉄骨材5端部の周りに鉄筋材12…を配筋し、図示せぬスラブ型枠やデッキを建て込み、そのスラブ型枠等の上に図示せぬスラブ鉄筋を配筋する。そして、上記した柱型枠K内にコンクリートを打設するとともに、塞ぎ板7a,7bで囲まれた中にコンクリートを打設し、さらに、図示せぬスラブ型枠等の上にコンクリートを打設し、梁下のRC柱1と仕口部6とスラブのコンクリート打設を一度に行う。
【0045】
上記した構成からなるRC柱1とS梁2との接合構造およびその施工方法によれば、仕口部6内において鉄骨材5端部を囲うように鉄筋材12が配筋された構成となっており、この鉄筋材12によって鉄骨材5の端部固定度が向上されるため、S梁2の端部でより大きな曲げモーメントを負担することができ、S梁2の撓みを低減させることができる。
【0046】
[第三の実施の形態]
次に、第三の実施の形態について説明する。ただし、上記した第一,第二の実施の形態と同じ構成については、同一の符号を付すことで、その説明を省略する。
図6はRC柱21とS梁2との接合構造の平面図であり、図7はRC柱21とS梁2との接合構造の縦断面図である。
【0047】
図6,図7に示すように、RC柱21は、梁下部分がプレキャストコンクリートからなる構造体であり、このPCa柱部材22の上端面からフロアラインBまでの範囲だけが現場打ちコンクリート工法で構築される。
【0048】
PCa柱部材22の上下端面は、それぞれ水平に形成されており、上端面は梁底レベルよりも50〜100mm程度下がった位置にあり、また、下端面はフロアラインBの位置にある。PCa柱部材22の上下端面からは、PCa柱部材22のコンクリート内に埋設された複数の柱主筋23…の端部がそれぞれ鉛直に突出されている。PCa柱部材22の上端面から突出する柱主筋23…の上端部は、上階のPCa柱部材22の下端面から突出する柱主筋23…の下端部に機械継手具24を介して継手されており、PCa柱部材22の下端面から突出する柱主筋23…の下端部は、下階のPCa柱部材22の上端面から突出する柱主筋23…の上端部に機械継手具24を介して継手されている。
【0049】
上端面から突出した柱主筋23…の端部(上端部)の長さは、機械継手具24が取り付けられる程度の長さを有するとともに、後述する上下のジョイントプレート(連結部材)25a,25bと上下のフランジ8a,8bとの溶接作業の邪魔にならない程度に短くなっており、具体的には、下側のフランジ8b付近まで延在されている。また、PCa柱部材22の下端面から突出する柱主筋23…の端部(下端部)の長さは、機械継手具24を介して下階のPCa柱部材22の柱主筋23…上端部に継手される程度の長さを有しており、下階のPCa柱部材22の柱主筋23…上端部の付近まで延在されている。
【0050】
また、PCa柱部材22上端部の四方側面には、複数のフクロナット状のインサートアンカー35…(後述する図9に示す)がそれぞれ埋め込まれている。これらのインサートアンカー35…は、各面毎に3つづつ設けられており、これら3つのインサートアンカー35…は、三角形状に配設されている。
【0051】
S梁2…をそれぞれ構成する鉄骨材5…は、各々の端面同士がそれぞれ離間された状態で配置されているとともに各々の端部がRC柱21のPCa柱部材22の上端面(先に構築された梁下のRC柱21の上端面)の上に後述するレベル調整具31を介してそれぞれ載置された状態で仕口部26内に挿設されている。
【0052】
仕口部26内にそれぞれ挿設される鉄骨材5…の端部には、仕口部26の側面に沿って配置されて仕口部26を塞ぐ塞ぎ板27a,27bが、鉄骨材5のウェブ9を挟んで両側方にそれぞれ付設されている。ウェブ9の両側に設けられた塞ぎ板27a,27bは、矩形状の鋼板からそれぞれなっており、鉄骨材5側の一端部が鉄骨材5の上下のフランジ8a,8bおよびウェブ9にそれぞれ溶接接合され、鉄骨材5から外に張り出された他端部には上下二箇所の図示せぬボルト孔があけられている。一方向の鉄骨材5aに付設された塞ぎ板27aの他端と他方向の鉄骨材5bに付設された塞ぎ板27bの他端とは離された状態になっており、これらの塞ぎ板27a,27bの他端の間には、L字状の角部塞ぎ板28が介装されている。
【0053】
具体的には、角部塞ぎ板28は、その両端部内側面を双方の塞ぎ板27a,27bの他端部外側面にそれぞれ接面させた状態で配置され、それらの接面した箇所(角部塞ぎ板28の両端部と双方の塞ぎ板27a,27bの他端部)をハイテンションボルトなどのボルト10,10でボルト接合することで塞ぎ板27a,27bにジョイントされている。このように、複数の鉄骨材5…にそれぞれ付設された塞ぎ板27a…,27b…と上記した角部塞ぎ板28とがジョイントされることで、仕口部6を囲う矩形筒状の枠が形成されている。
【0054】
仕口部26にそれぞれ挿設された複数の鉄骨材5…同士は、各々の端部にそれぞれ溶接接合された上下2枚のジョイントプレート25a,25bを介して連結されている。これらのジョイントプレート25a,25bは、対向する鉄骨材5,5の端面の間隔寸法よりも若干小さい寸法の矩形鋼板からなり、各鉄骨材5…に対向する四辺には、開先加工がそれぞれ施されている。
【0055】
上側のジョイントプレート25aは、複数の鉄骨材5…の上フランジ8a…の間に配設されており、四辺が各鉄骨材5…の上フランジ8a…の端面にそれぞれ溶接接合されている。なお、ジョイントプレート25aの四辺と上フランジ8a…の端面との溶接箇所の裏(下方)には、ジョイントプレート25aと上フランジ8aとの隙間を塞ぐ裏当金29…がそれぞれ配設されている。この裏当金29は、例えばノンスカーラップ工法用の裏当金等からなり、溶接箇所に沿って延在する長方形の鋼板などが用いられる。
【0056】
また、上側のジョイントプレート25aには、当該ジョイントプレート25aをフランジ8aと面一にさせるレベル決め具30が付設されている。このレベル決め具30は、半リング状の鋼製プレートからなり、ジョイントプレート25aの四辺よりそれぞれ張り出されているとともに、ジョイントプレート25aとフランジ8aとの溶接箇所を跨ぐように鉛直に配置されており、一端がジョイントプレート25aの上面に溶接接合されて、他端が各鉄骨材5…の上フランジ8a…の上面に載置されている。
【0057】
図8はRC柱21とS梁2との接合構造における仕口部26の平断面図である。
図7,図8に示すように、下側のジョイントプレート25bは、複数の鉄骨材5…の下フランジ8b…の間に配設されており、四辺が各鉄骨材5…の下フランジ8b…の端面にそれぞれ溶接接合されている。なお、ジョイントプレート25bの四辺と下フランジ8b…の端面との溶接箇所の裏(下方)には、ジョイントプレート25bと下フランジ8bとの隙間を塞ぐ裏当金29…がそれぞれ配設されている。
【0058】
また、鉄骨材5…の下フランジ8b…とPCa柱部材22の上端面との間、および下側のジョイントプレート25bとPCa柱部材22の上端面との間には、適宜上下に伸縮させることができるレベル調整具31…がそれぞれ介在されている。このレベル調整具31は、鉄骨材5…の下フランジ8b…や下側のジョイントプレート25bに付設されたフクロナット32と、このフクロナット32に螺合されるとともに頭部33aがPCa柱部材22の上端面に当接されるレベル調整ボルト33とから構成されている。
【0059】
フクロナット32は、下フランジ8b…やジョイントプレート25bの下面に溶接された長ナット状の部材であり、下フランジ8bには、鉄骨材5の幅方向に間隔をあけて少なくとも二箇所設けられており、また、下側のジョイントプレート25bには、少なくともジョイントプレート25bの四隅にそれぞれ設けられている。レベル調整ボルト33は、フクロナット32に適宜締め込まれる部材であり、このレベル調整ボルト33を適宜回すことでレベル調整具31が上下に伸縮され、鉄骨材5…および下側のジョイントプレート25bの高さ(レベル)が調整される。
【0060】
次に、上記した第三の実施の形態における構成からなるRC柱21とS梁2との接合構造の施工方法について説明する。なお、図9はRC柱21とS梁2との接合構造の施工工程を表した図である。
【0061】
まず、図6,図7,図8,図9に示すように、鉄骨材5…を現場に搬入し、現場にて、搬入された鉄骨材5…の端部に塞ぎ板27a,27bをそれぞれ溶接接合するとともに、鉄骨材5…の端部の下フランジ8bにフクロナット32,32をそれぞれ溶接し、これらのフクロナット32,32にレベル調整ボルト33,33をそれぞれ螺合させておく。
【0062】
また、四辺が開先加工されたジョイントプレート25a,25bを現場に搬入し、上側のジョイントプレート25aの上面の各辺中央部には、レベル決め具30…をそれぞれ溶接接合させておき、また、下側のジョイントプレート25bの下面四隅には、フクロナット32…をそれぞれ溶接接合させ、そのフクロナット32…にレベル調整ボルト33を螺合させておく。また、ジョイントプレート25a,25bの下面の四辺には、裏当金29…をそれぞれ溶接接合させておく。
【0063】
一方、施工場所では、PCa柱部材22が所定の位置に立設された状態になっている。
このとき、PCa柱部材22の上端部の四方の側面には、それぞれの鉄骨材5…を所定の位置に案内するガイド34…がそれぞれ取り付けられている。ガイド34は、PCa柱部材22の上端部側面に沿って配置される基板36と、基板36に付設された鉛直方向に延在する2本のガイドロッド37,37とから構成されている。
【0064】
基板36は、後述する隙間型枠38と同じ厚さの部材であり、基板36の上端がPCa柱部材22の上端面から数cmから十数cm程度下がった位置になるように配置されている。また、基板36には、インサートアンカー35…に対向する位置に水平ルーズホール36a…が形成されており、インサートアンカー35…と水平ルーズホール36a…とを孔合わせした後にボルト39を水平ルーズホール36a…に挿通させて更にインサートアンカー35…に締め込むことで、基板36はPCa柱部材22の側面に取り付けられる。また、ガイドロッド37,37は、下端が基板36にそれぞれ溶接接合され、上端が外側に向けてそれぞれ折られた形状になっており、ガイド34は、上端がテーパー状に拡がった形状になっている。また、ガイドロッド37,37は、PCa柱部材22の上端面より上方に突出される部分が鉄骨材5の梁成よりも長くなるような長尺のアングル材等からなっている。
【0065】
上記したように、ガイド34…が取り付けられた状態になっているPCa柱部材22に、梁下の隙間を塞ぐ隙間型枠38を取り付ける。具体的には、PCa柱部材22上端部の側面とガイドロッド37,37との間に、ベニヤ板などからなる隙間型枠38を挟み込ませる。隙間型枠38は、下端が基板36の上端に載せられて上端が梁底レベルになるような大きさの板部材であり、隙間型枠38のコーナー部分はガムテープで止めてもよく、釘打ちしてもよい。
【0066】
次いで、塞ぎ板27a,27bが付設された鉄骨材5を、四方の側面にガイド34…がそれぞれ取り付けられたPCa柱部材22(梁下のRC柱21)の上方に吊るし上げ、この鉄骨材5の端部をガイド34内に嵌入させ、ガイドロッド37,37に沿って吊り降ろし、鉄骨材5の端部をPCa柱部材22の上端面に載せて支持させ、隣り合うPCa柱部材22,22間に鉄骨材5を架設させる。このとき、鉄骨材5…の下フランジ8bに付設されたレベル調整具31によって鉄骨材5…の高さを調整する。
【0067】
次いで、仕口部26内にそれぞれ挿設された複数の鉄骨材5…の端面間に、上下のジョイントプレート25a,25bをそれぞれ配置させ、当該ジョイントプレート25a,25bを複数の鉄骨材5…の端部にそれぞれ溶接接合させる。
【0068】
具体的には、まず、下側のジョイントプレート25bを下フランジ8b…間に配置し、ジョイントプレート25bに付設されたレベル調整具31によってジョイントプレート25bの高さ調節を行う。そして、塞ぎ板27a,27bの他端の間にあけられた隙間から手を入れて、下側のジョイントプレート25bの四辺と各鉄骨材5…の下フランジ8b…の端面とをそれぞれ溶接する。次に、上側のジョイントプレート25aを上フランジ8a…間に配置する。このとき、ジョイントプレート25aに付設されたレベル決め具30…の先端を上フランジ8aの上面に載置させることで、ジョイントプレート25aは上フランジ8aと面一になる高さ位置で仮支持される。そして、塞ぎ板27a,27bの上から手を入れて、上側のジョイントプレート25aの四辺と各鉄骨材5…の上フランジ8a…の端面とをそれぞれ溶接する。
【0069】
次いで、仕口部26の上方に、上階のPCa柱部材22を配置させ、PCa柱部材22の柱主筋23…と上階のPCa柱部材22の柱主筋23…とを機械継手具24を介して継手させる。その後、塞ぎ板27a,27bの他端部間の隙間に角部塞ぎ板28…を被せ、ボルト10,10でそれぞれボルト接合し、仕口部26を囲うような筒状の枠を形成する。
【0070】
次いで、上記した第一,第二の実施の形態の場合と同様に、図示せぬスラブ型枠等を建て込んだ後、図示せぬスラブ鉄筋を配筋し、コンクリート打設を行う。
【0071】
上記した構成からなるRC柱21とS梁2との接合構造およびその施工方法によれば、仕口部26内にそれぞれ挿設された複数の鉄骨材5…同士が、各々の端部にそれぞれ溶接されたジョイントプレート25a,25bを介して接合された構成となっていることで、他の鉄骨材5…と連結された鉄骨材5…の端部固定度が向上されため、鉄骨梁5の端部でより大きな曲げモーメントを負担することができ、鉄骨梁5…の撓みを低減させることができる。また、ジョイントプレート25a,25bは鉄骨材5…端部に溶接されることで鉄骨材5…に接合されているため、鉄骨材5…に孔あけ加工や開先加工が不要となり、鉄骨材5…の加工手間およびFABへの運搬を省略することができる。さらに、鉄骨材5…とジョイントプレート25a,25bとの溶接箇所は仕口部26内になるため、溶接部が破壊の弱点となることはない。
【0072】
また、鉄骨材5の端部とPCa柱部材22の上端面との間にレベル調整具31,31が介在された構成となっていることで、レベル調整具31,31を上下に伸縮させると鉄骨材5の高さ(レベル)調整が行われるため、鉄骨材5を正確な高さに容易に配置させることができる。
【0073】
また、PCa柱部材22にガイド34を付設させ、このガイド34によって鉄骨材5を所定位置に案内させる構成となっていることで、鉄骨材5を所定位置に確実に配置することができるとともに、PCa柱部材22の上端面に載置された鉄骨材5の転倒を防止することができる。
【0074】
また、鉄骨材5…に付設される塞ぎ板27a,27bを矩形状のものにし、塞ぎ板27a,27bの他端部間の隙間に角部塞ぎ板28を被せ付ける構成となっているため、鉄骨材5…を設置した後に、塞ぎ板27a,27bの他端部間の隙間から仕口部26内の作業が行うことができ、容易に仕口部26内の作業を行うことができる。
また、ガイドロッド37,37とPCa柱部材22の側面との間に隙間型枠38を挟み込む構成とすることで、梁下の隙間を容易に塞ぐことができる。
また、RC柱21がPCa柱部材22から構成されているため、鉄骨材5…を載せる部分のレベル出しを容易にすることができる。
【0075】
以上、本発明に係る鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁との接合構造およびその施工方法の第一,第二,第三の実施の形態について説明したが、本発明は上記した第一,第二,第三の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、上記した第一,第二,第三の実施の形態では、一本のRC柱1,21に対してS梁2が4本接合されており、仕口部6,26には鉄骨材5…が十文字状に配置されているが、本発明は、一本のRC柱に対して1〜3本のS梁が接合されている場合でもよく、或いは5本以上のS梁が接合されている場合でもよい。
【0076】
また、上記した第一,第二の実施の形態では、一方向に延在する鉄骨材5aには、ウェブ9を挟んで両側に、L字状の塞ぎ板7a,7aがそれぞれ付設されており、他方向に延在する鉄骨材5bには、ウェブ9を挟んで両側に、矩形状の塞ぎ板7b,7bがそれぞれ付設されているが、本発明は、一方向に延在する鉄骨材および他方向に延在する鉄骨材のそれぞれについて、ウェブを挟んだ一方側にL字状の塞ぎ板を付設させ、他方側に矩形状の塞ぎ板を付設させた構成にしてもよい。
【0077】
また、上記した第二の実施の形態では、U字形状の鉄筋材12が仕様されているが、本発明は、鉄骨材の端部を囲うようなロ字形状(閉鎖型スタラップ等)の鉄筋材でもよく、そのほか、直線的な鉄筋材を鉄骨材の周りに井字状に配筋させてもよい。
【0078】
また、本発明は、第一の実施の形態における構成のうち、現場打ちコンクリート工法によって形成されるRC柱1に代えて、第三の実施の形態の構成のように、PCa柱部材を使用したRC柱を適用し、PCa柱部材の上端面を梁底レベルの位置に形成させてもよい。
また、本発明は、第一の実施の形態における構成のうち、RC柱1のコンクリート打継面Aを梁底レベルに形成し、鉄骨材5…をコンクリート打継面Aに直接載置させる構成に代えて、第三の実施の形態の構成のように、コンクリート打継面を梁底レベルから50〜100mm程度下げた位置に形成し、S梁とコンクリート打継面との間にレベル調整具を介在させて載置させる構成にしてもよい。
また、本発明は、第二の実施の形態における鉄筋材12を、第一の実施の形態に加えてもよく、例えば、上記したようにコンクリート打継面を梁底レベルから50〜100mm程度下げた位置に形成し、ロ字形状の鉄筋材を鉄骨材5の周りに配筋させる構成としてもよい。
また、本発明は、第三の実施の形態における構成のうち、プレキャストコンクリートからなるRC柱21の梁下部分に代えて、第一,第二の実施の形態の構成のように、RC柱21の梁下部分が現場打ちコンクリート工法(在来工法)によって形成されてもよい。
また、本発明は、PCa柱部材22を使用してRC柱21を構築する第三の実施の形態におけるガイド34を、現場打ちコンクリート工法によってRC柱1を構築する第一の実施の形態における施工方法に用いてもよく、例えば、梁底レベルまで構築されたRC柱1の上部側面にナット状のインサートを埋め込み、このインサートにボルト接合させることで、梁底レベルまで構築されたRC柱1の側面にガイドを取り付け、このガイドに沿って鉄骨材5…を吊り降ろして所定位置に配設させてもよい。
上記の他に、本発明は、上記した第一,第二,第三の実施の形態における構成を適宜組み合わせてもよい。
【0079】
さらに、本発明は、その主旨を変更しない範囲で、上記した実施の形態の材料や形状を適宜変更することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本発明に係る鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁との接合構造の第一の実施の形態を説明するための斜視図である。
【図2】本発明に係る鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁との接合構造の第一の実施の形態を説明するための平面図である。
【図3】本発明に係る鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁との接合構造の第一の実施の形態を説明するための縦断面図である。
【図4】本発明に係る鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁との接合構造の第二の実施の形態を説明するための平面図である。
【図5】本発明に係る鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁との接合構造の第二の実施の形態を説明するための縦断面図である。
【図6】本発明に係る鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁との接合構造の第三の実施の形態を説明するための平面図である。
【図7】本発明に係る鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁との接合構造の第三の実施の形態を説明するための縦断面図である。
【図8】本発明に係る鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁との接合構造の第三の実施の形態を説明するための平断面図である。
【図9】本発明に係る鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁との接合構造の第三の実施の形態を説明するための施工状況を表した図である。
【符号の説明】
【0081】
1,21 RC柱(鉄筋コンクリート柱)
2 S梁(鉄骨梁)
5 鉄骨材
6,26 仕口部
7a,7b,27a,27b 塞ぎ板(塞ぎ鋼板)
12 鉄筋材
25a,25b ジョイントプレート(連結部材)
31 レベル調整具
K 柱型枠




 

 


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