米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 固定構造物 -> 清水建設株式会社

発明の名称 隣接構造物の連結構造
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−16467(P2007−16467A)
公開日 平成19年1月25日(2007.1.25)
出願番号 特願2005−198547(P2005−198547)
出願日 平成17年7月7日(2005.7.7)
代理人 【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
発明者 福喜多 輝
要約 課題
隣接する構造物間のスペースが狭い場合にも設置でき、しかも取り付け部の補強が不要な隣接構造物の連結構造を提供する。

解決手段
隣接する構造物A、Bは異なる固有周期を有しており、構造物Aと構造物Bは連結装置1によって連結されている。連結装置1は、粘性を有する液体5が封入された袋体からなる弾性容器2と、同液体5を貯留する貯槽3とを、弾性容器2および貯槽3より細径の連通管4で接続したものである。弾性容器2は、隣接する構造物A、Bの対向する壁面Aw、Bwにそれぞれ鋼板6を介して固着され、貯槽3は、構造物Aの屋上に設置される。
特許請求の範囲
【請求項1】
粘性を有する液体が封入された袋体からなる弾性容器が、隣接する構造物の対向する壁面にそれぞれ固着されて当該構造物間に介装されるとともに、前記液体を貯留する貯槽が前記一方の構造物上に設置され、前記弾性容器と前記貯槽とが連通管を介して接続されていることを特徴とする隣接構造物の連結構造。
【請求項2】
前記弾性容器が、前記液体が封入された複数の袋体からなり、隣接する前記袋体同士が連通管を介して接続されていることを特徴とする請求項1に記載の隣接構造物の連結構造。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、隣接構造物の連結構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、隣接する建物同士をダンパーなどの連結装置で連結して、地震や風などの外乱による建物の揺れを抑える技術が知られている。例えば、特許文献1では、構造的に分離された構造物同士をエキスパンションジョイントによって連結した構造物間の連結部について、構造物とエキスパンションジョイントとの間をダンパーで水平方向に連結する発明が開示されている。
【特許文献1】特公平4−49632号公報 (第2−3頁、第1−11図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、都市部の密集地域では、隣接する建物間のスペースが狭いため、建物同士を連結する連結装置を設置するスペースを十分に確保できないことが多い。また、隣接する建物間のスペースが十分ある場合でも、連結装置を取り付ける部位に大きな力がかかるため、連結装置を取り付ける部位の補強が必要となることが多い。
【0004】
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、隣接する構造物間のスペースが狭い場合にも設置でき、しかも取り付け部の補強が不要な隣接構造物の連結構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、本発明に係る隣接構造物の連結構造は、粘性を有する液体が封入された袋体からなる弾性容器が、隣接する構造物の対向する壁面にそれぞれ固着されて当該構造物間に介装されるとともに、前記液体を貯留する貯槽が前記一方の構造物上に設置され、前記弾性容器と前記貯槽とが連通管を介して接続されていることを特徴とする。
【0006】
隣接する構造物が地震や風などの外乱でそれぞれ揺れると、隣接する構造物間の間隔が変化するため、弾性容器は収縮と膨張を繰返すことになる。この動きに伴って、弾性容器内に封入されている液体が、細い連通管内を移動してエネルギーが消費され、減衰効果が発揮される。この際、移動する液体が粘性を有しているため、減衰効果が増幅されることになる。わかりやすくいえば、隣接する構造物間に介装された弾性容器が、構造物の振動を和らげるクッションのような役目を果たし、構造物の振動エネルギーを吸収して双方の構造物の応答が低減されるのである。
本発明の場合、粘性を有する液体が封入された袋体からなる弾性容器を、隣接する構造物の対向する壁面にそれぞれ固着することにより、隣接する構造物同士を連結する構造としているため、隣接する構造物間のスペースが狭い場合にも設置することができ、取り付け部の補強も不要となる。
【0007】
また、本発明に係る隣接構造物の連結構造では、前記弾性容器が、前記液体が封入された複数の袋体からなり、隣接する前記袋体同士が連通管を介して接続されていてもよい。
本発明では、弾性容器を、複数の袋体を連通管で接続した構成とすることにより、連通管内を移動する液体の量が増加し、より大きな減衰効果を得ることができ、また弾性容器の軽量化も可能となる。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る隣接構造物の連結構造では、粘性を有する液体が封入された袋体からなる弾性容器を、隣接する構造物の対向する壁面にそれぞれ固着する構造であるため、隣接する構造物間のスペースが狭い場合にも設置することができ、取り付け部の補強も不要となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明に係る隣接構造物の連結構造の実施形態について図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る隣接構造物の連結構造の実施形態の一例を示したものである。
隣接する構造物A、Bは異なる固有周期を有しており、構造物Aと構造物Bは連結装置1によって連結されている。
【0010】
連結装置1は、粘性を有する液体5が封入された袋体からなる弾性容器2と、同液体5を貯留する貯槽3とを、弾性容器2および貯槽3より細径の連通管4で接続したものであり、弾性容器2は隣接する構造物A、B間に介装され、貯槽3は構造物Aの屋上に設置されている。
【0011】
弾性容器2を構成する袋体の材質は、変形自在で高耐力のものであればよく、ゴムなどの弾性体を利用することができる。また、粘性を有する液体5は、適度な粘性があればよく、例えば、水に不凍液を混ぜた液体やオイルなどを利用することができる。
【0012】
弾性容器2は、隣接する構造物A、Bの対向する壁面Aw、Bwにそれぞれ鋼板6を介して固着される。具体的には、ボルト(図示省略)等で壁面Aw、Bwに取り付けられた鋼板6に弾性容器2を接着する。
【0013】
隣接する構造物A、Bに地震や風などの外乱が作用すると、構造物A、Bはそれぞれの固有周期で振動し、構造物A、B間の間隔が変化する。この動きに伴い、弾性容器2が収縮および膨張を繰返し、弾性容器2内に封入されている粘性を有する液体5が、細い連通管4内を移動する。その結果、振動エネルギーが消費され、大きな減衰効果が発揮される。即ち、弾性容器2が、構造物A、Bの振動を和らげるクッションの役目を果たすのである。
なお、連結装置1の減衰は、連通管4の径および長さや、液体5の粘度に加えて、連結装置1内の圧力を変化させることにより調節することができる。
【0014】
次に、本発明に係る隣接構造物の連結構造の応答低減効果を検証するために行った地震応答解析について説明する。
図2に解析モデルを示す。構造物Aは水平方向の1次固有周期1秒の8階建て構造物とし、構造物Bは水平方向の1次固有周期1.5秒の12階建て構造物とした。構造物A、Bはそれぞれバネ−マス・モデルに置換し、各マスMの重量は1000ton、バネKの水平剛性は頂部1に対して基部2.5の比率を有する台形分布とした。また、減衰定数は2%のレーレー型減衰とした。
連結装置1はダッシュポットCに置換し、構造物Aと構造物Bの各マスM、M同士をダッシュポットCで連結した。そして、ダッシュポットCの減衰係数を0〜50ton・s/cmまで変化させて地震応答解析を実施した。
【0015】
上記解析モデルによる地震応答解析結果を図3に示す。縦軸を階数、横軸を応答値として、(a)に構造物Aの最大加速度、(b)に構造物Bの最大加速度、(c)に構造物Aの最大変位、(d)に構造物Bの最大変位をそれぞれ示している。解析に用いた入力波は、El Centro NS波(最大速度50cm/sに基準化)である。同図より、構造物Aと構造物Bを連結装置1で連結することにより、構造物A、B双方の応答、特に固有周期の短い構造物Aの応答が大きく低減されることがわかる。
【0016】
本実施形態による隣接構造物の連結構造では、粘性を有する液体5が封入された袋体からなる弾性容器1を、隣接する構造物A、Bの対向する壁面Aw、Bwにそれぞれ鋼板6を介して固着する構造であるため、隣接する構造物A、B間のスペースが狭い場合にも設置することができ、取り付け部の補強も不要となる。
【0017】
図4は、本発明に係る隣接構造物の連結構造の他の実施形態を示したものである。
本実施形態では、構造物Aと構造物Bとの間に介装する弾性容器12を、袋体12aおよび袋体12bと、その間を接続する連通管12cとで構成している。鉛直方向に所定距離をおいて袋体12a、12bを、構造物A、Bの対向する壁面Aw、Bwにそれぞれ鋼板16を介して固着し、袋体12aと袋体12bとを連通管12cで接続するとともに、袋体12aと貯槽13とを連通管14で接続するのである。
これにより、連通管内を移動する液体15の量が増加し、より大きな減衰効果を得ることができ、また弾性容器12の軽量化も可能となる。
なお、直列する3個以上の袋体を連通管で接続した構成としてもよい。
【0018】
以上、本発明に係る隣接構造物の連結構造の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、上記の実施形態では、弾性容器と貯槽あるいは袋体同士をそれぞれ1本の連通管で接続しているが、並列する複数の連通管で接続してもよい。要は、本発明において所期の機能が得られればよいのである。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明に係る隣接構造物の連結構造の実施形態の一例を示す概略立面図である。
【図2】本発明による構造物の応答低減効果を検証するための解析モデルの図である。
【図3】上記解析モデルによる地震応答解析結果を示し、(a)は構造物Aの最大加速度、(b)は構造物Bの最大加速度、(c)は構造物Aの最大変位、(d)は構造物Bの最大変位である。
【図4】本発明に係る隣接構造物の連結構造の他の実施形態を示す概略立面図である。
【符号の説明】
【0020】
1、11 連結装置
2、12 弾性容器
3、13 貯槽
4、14 連通管
5、15 液体
6、16 鋼板




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013