米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 固定構造物 -> 松下電工株式会社

発明の名称 入退室管理システム
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−107194(P2007−107194A)
公開日 平成19年4月26日(2007.4.26)
出願番号 特願2005−296447(P2005−296447)
出願日 平成17年10月11日(2005.10.11)
代理人 【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
発明者 數野 浩基 / 菊池 忠一
要約 課題
入退室許可者が保持しているタグから発信される電波を受信してドアを開錠する入退室管理システムにおいて、無許可者の入室を可及的に排除することにより、セキュリティの信頼性を向上させる。

解決手段
本発明の入退室管理システム1において、入退室管理サーバ6は、タグリーダ3によって検出されたIDタグ2の固有IDが入室を許可されており、進入検知センサ4によって物体が検出され、さらに加速度センサ36によって入退室許可者の動作が停止していると判定された場合にのみ出入口のドアを開錠する。
特許請求の範囲
【請求項1】
部屋の出入口に設置されたドアの開錠及び施錠を行なって入退室者を管理する入退室管理システムであって、
前記部屋への入退室が許可された入退室許可者により保持され、当該入退室許可者の動作状態を検出する動作検出手段と、本IDタグに設定された固有IDおよび前記動作検出手段の検出結果を送信する送信手段とを有するIDタグ、
前記出入口の内側と外側に設置されるとともに、当該IDタグとの通信範囲が前記出入口の内側又は外側に設定され、前記IDタグから送信された固有IDおよび前記動作検出手段の検出結果を受信するタグリーダ、
当該タグリーダの通信範囲が設定されている側と同一側であって、前記出入口の近傍に物体の検出範囲が設定され、物体を検出する物体検出手段と、当該物体検出手段の検出結果を送信する送信手段とを有する進入検知センサ、
前記タグリーダから送信された前記IDタグの固有IDおよび前記動作検出手段の検出結果、および前記進入検知センサから送信された前記検出手段の検出結果をそれぞれ受信し、前記IDタグの固有IDが入室を許可されたIDであり、前記進入検知センサの検出結果が物体を検出したことを示しており、さらに前記動作検出手段の検出結果が前記入退室許可者の動作が停止したことを示している場合は、前記出入口のドアを開錠する入退室管理手段、
を備えることを特徴とする入退室管理システム。
【請求項2】
前記出入口を通過する入退室者を検知する通過検知手段を備え、
前記入退室管理手段は、前記通過検知手段によって検知された前記入退室者の数をカウントするとともに、当該カウント数と前記出入口を通過したIDタグの移動数とに基づいて異常の有無を判定することを特徴とする請求項1に記載の入退室管理システム。
【請求項3】
前記入退室管理手段は、前記ドアを開錠しているときに前記IDタグを保持する入退室許可者が前記出入口を通過することなく前記タグリーダの通信範囲から外れ、このときに前記通過検知手段によって入退室者が検知されたときには異常と判定することを特徴とする請求項2に記載の入退室管理システム。
【請求項4】
前記タグリーダを前記出入口の内側と外側にそれぞれ複数設置し、前記複数のタグリーダの通信範囲を重ね合わせることにより、前記IDタグを保持する入退室許可者のいる位置を特定することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の入退室管理システム。
【請求項5】
前記通過検知手段は、垂直方向に複数設置されていることを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の入退室管理システム。
【請求項6】
前記入退室管理手段は、前記タグリーダによって前記IDタグを検出した時刻と、前記進入検知センサによって物体を検出した時刻とを比較し、前記進入検知センサによる検出時刻のほうが早い場合には前記出入口のドアを開錠しないことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の入退室管理システム。
【請求項7】
前記入退室管理手段は、前記IDタグを保持する入退室許可者が停止していることを検出した時刻と、前記進入検知センサによって物体を検出した時刻とを比較し、前記進入検知センサによる検出時刻のほうが遅い場合には前記出入口のドアを開錠しないことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の入退室管理システム。
【請求項8】
前記入退室管理手段は、前記タグリーダによって前記IDタグを検出した時刻と、前記進入検知センサによって物体を検出した時刻との時刻差が設定値未満のときには前記出入口のドアを開錠しないことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の入退室管理システム。
【請求項9】
前記入退室管理手段は、前記進入検知センサによって物体を検出した時刻と、前記動作検出手段で入退室許可者の動作が停止したことを検出した時刻との時刻差が設定値以上のときには前記出入口のドアを開錠しないことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の入退室管理システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、保安を要する特定領域への人の立ち入りを管理する入退室管理システムに関し、特にドアが開いた際に、無許可者が進入することを防止する入退室管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、企業内のセキュリティ管理のために、社員にIDタグを携帯させることが行われている。そして、各部屋へ入退室する際にドアの近傍に設けられたカードリーダに、そのIDタグを近づけることによってIDタグからIDを読み取り、入退室許可者かどうかを判別して、ドアの開閉制御を行う入退室管理装置が知られている。この入退室管理装置にあっては、カードリーダにIDタグを近づける必要があるため、特に荷物等でIDタグを直ぐに近づけることができない時などには、読み取りの操作が煩雑になる。そこで、IDタグをカードリーダに近づけることなしに、ドアの近傍の近づいただけでドアを開錠させるものが提案されている(特許文献1)。
【特許文献1】特開平9−41744号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述した特許文献1に開示された従来例では、IDタグはキーの役割しか果たしていなかったので、1人の入退室許可者がドアを開錠すると、タグデータを読み込ませていない他の入退室許可者も入室できてしまい、室内に誰が存在しているのか管理することができないという問題があった。
【0004】
また、ドアの前にIDタグを携帯した者が通過するだけで、IDが認証されて開錠してしまうことがあるため、無許可者が容易に入室することができるというう問題があった。
【0005】
本発明の目的は、セキュリティの信頼性を向上させた入退室管理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明の入退室管理システムは、部屋の出入口に設置されたドアの開錠及び施錠を行なって入退室者を管理する入退室管理システムであって、前記部屋への入退室が許可された入退室許可者により保持され、当該入退室許可者の動作状態を検出する動作検出手段と、本IDタグに設定された固有IDおよび前記動作検出手段の検出結果を送信する送信手段とを有するIDタグ、前記出入口の内側と外側に設置されるとともに、当該IDタグとの通信範囲が前記出入口の内側又は外側に設定され、前記IDタグから送信された固有IDおよび前記動作検出手段の検出結果を受信するタグリーダ、当該タグリーダの通信範囲が設定されている側と同一側であって、前記出入口の内側と外側に設置されるとともに、前記出入口の近傍に物体の検出範囲が設定され、物体を検出する物体検出手段と、当該物体検出手段の検出結果を送信する送信手段とを有する進入検知センサ、前記タグリーダから送信された前記IDタグの固有IDおよび前記動作検出手段の検出結果、および前記進入検知センサから送信された前記検出手段の検出結果をそれぞれ受信し、前記IDタグの固有IDが入室を許可されたIDであり、前記進入検知センサの検出結果が物体を検出したことを示しており、さらに前記動作検出手段の検出結果が前記入退室許可者の動作が停止したことを示している場合は、前記出入口のドアを開錠する入退室管理手段を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る入退室管理システムでは、タグリーダによってIDタグが検出されてIDタグの固有IDが入室を許可されており、且つ進入検知センサによって物体が検出され、動作検出手段によって入退室許可者の動作が停止していると判定された場合にのみ出入口のドアを開錠するので、IDタグを携帯した者がドアの前を通過するだけでIDが認証されて開錠してしまうことを防ぐことができる。したがって、セキュリティの信頼性を向上させた入退室管理システムを実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明に係わる入退室管理システムの実施例を図面を参照しながら説明する。
【実施例1】
【0009】
図1は、実施例1に係る入退室管理システムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施例の入退室管理システム1は、入退室許可者によって保持されたRFID(Radio Frequency Identification)タグ(以下、IDタグまたはタグという)2と、そのIDタグ2との通信範囲を部屋の出入口の外側に設定してあるタグリーダ3Aと、タグリーダ3Aとは反対の、部屋の出入口の内側を通信範囲として設定してあるタグリーダ3Bと、当該通信範囲よりも狭い範囲であって、出入口近傍の外側を検出範囲として設定してある進入検知センサ4Aと、その進入検知センサ4Aとは反対の、出入口近傍の内側を検出範囲として設定してある進入検知センサ4Bと、出入口を通過する入退室者を検知する通過検知センサ(通過検知手段)5と、予め設定された条件に合致した場合は、出入口に設置されたドア(図示せず)を開錠して入退室者の入退管理を行う入退室管理サーバ(入退室管理手段)6とを備えている。
【0010】
IDタグ2は、無線でIDを送信する機器であり、図2(a)に示すようにタグ自身に電池を持たせて単独でIDをタグリーダ21に送信するアクティブタグ22と、図2(b)に示すようにパッシブタグリーダ23から電源となる電波を受信して電気を生成し、IDを送信する電池不要のパッシブタグ24とがある。また、IDタグには、ラベル型、カード型、コイン型、スティック型など様々な形状があり、用途に応じて選択する。
【0011】
本実施例では、IDタグ2としてUHF帯パッシブタグを用いた場合を例として説明をする。IDタグ2は、タグリーダ3からUHF帯の電波を受け取り、その電波を利用して発電し、IDタグ2が個々に持っている固有のタグID(以下、適宜にIDと略称する)と、タグに内蔵された加速度センサ(動作検出手段)からの信号を、タグリーダ3に送信する。
【0012】
次に、上述したIDタグ2の構成を図3に基づいて説明する。図3に示すように、電力発電部31は、タグリーダ3から送信された電波の誘導電磁界によって、アンテナ32に発生する誘起電力を蓄積し、その蓄積された電力によってタグを動作させる。タグリーダ3から送られるリーダIDなどのデータはアンテナ32で受信され、受信部33で波形を取り出して信号変換部34でアナログ・デジタル変換を行なう。制御部35はタグリーダ3から受信したデータからリーダIDを抽出して保持するとともに、加速度センサ(動作検出手段)36の情報と、記憶部37に格納されているタグIDにリーダIDを付加した情報とを信号変換部34に送り、信号変換部34ではデジタル信号からアナログ信号にデータを変換し、変換されたデータを送信部38がアンテナ32を介して無線でタグリーダ3に送信している。
【0013】
加速度センサ36は、速度が単位時間当たりどれだけ変化したかを検出する装置であり、これによりIDタグ2を保持している入退室許可者の動作を検出することができる。したがって、検出された加速度が0のときには、入退室許可者は立ち止まっていると判定することができる。ただし、本実施例ではIDタグ2を保持する入退室許可者の動作を検出するための装置として、加速度センサを用いているが、入退室許可者の動作を検出できる装置であれば、その他の装置でもよく、例えば振動センサを用いることもできる。加速度センサの代わりに振動センサを利用すれば、IDタグ2のコストを下げることができるとともに、消費電力を節電することもできる。
【0014】
タグリーダ3は、IDタグ2から発信される無線IDを受信する機器であり、本実施例のタグリーダは、図2(b)に示すようなタグリーダ自身からIDタグ2の電源となる電波を常に発信してタグデータを読み取るタイプである。
【0015】
ここで、図4に基づいてタグリーダ3の構成について説明する。図4に示すように、タグリーダ3は、IDタグ2から送られてくるタグIDと加速度センサ36の情報とをアンテナ41で受信し、受信部42で波形を取り出し、信号変換部43でアナログ・デジタル変換を行なう。デジタル信号に変換された信号は制御部44で保持され、入退室管理サーバ6からの保持データ送信要求を待つ。そして、通信部45を介して入退室管理サーバ6から保持データ送信要求を受信すると、保持していたデータを入退室管理サーバ6に送信する。一方、送信部46はIDタグ2が必要とするUHF帯の電波エネルギーを送信する。
【0016】
上記のように構成されたタグリーダ3は、図1に示すように配置されている。 室外のタグリーダ3Aは、通信範囲(図中、破線の範囲)の境界線がドアの境界線上にかかるように配置されている。室内のタグリーダ3Bの配置も同じようにドアの境界線上に通信範囲の境界線がかかるように配置されている。
【0017】
進入検知センサ4は、人体や物体がドアの近傍へ進入したことを検知するための検知手段であって、投光と受光による能動的な赤外線センサ、焦電素子を用いた受動的な赤外線センサ、超音波センサの他、タイムオブフライト原理を使用した測距センサ、例えば距離画像センサなどを用いても良いものである。この進入検知センサ4の配置としては、図1に示すように、人体や物体がドアを開けようとして停止する位置に検出範囲(図中、破線の範囲)がかかるように配置されている。ただし、IDタグ2とタグリーダ3との通信が高速であり、また通信範囲を上述した検出範囲と同等の範囲に設定できる場合には、必ずしも進入検知センサ4を設ける必要はなく、タグリーダ3を進入検知センサとして用いても良いものである。
【0018】
通過検知センサ5は、人体や物体がドアを通過したかどうかを検知するための検知手段であって、一例として、上述の能動的な赤外線センサが用いられる。通過検知センサ5の設置例を図5に示す。図5は、出入口に設置されている通過検知センサ5を上から見た図である。通過検知センサ5は、赤外線ビームを照射するビーム照射部25と、このビーム照射部25から照射された赤外線ビームを受光する受光部26とで構成されている。通過検知センサ5の設置位置は高さを10〜20cmとし、図5に示すように、通過検知センサ5を2つ並行に配置することにより、赤外線ビームAと赤外線ビームBを通過する順番により通過者の歩行する方向を判定することができる。また、赤外線ビームA、Bを何本の足が通過したかによって歩行人数を算出することも可能である。その際、複数人が、異なった方向に歩いても通過人数を把握することは可能である。
【0019】
入退室管理サーバ6は、CPU、ROM、RAM、入出力装置、ハードディスクなどを備えたコンピュータシステムからなり、上述したタグリーダ3A、3B、進入検知センサ4A、4B、および通過検知センサ5との間で通信し、後述する入退室管理処理を実行してドアの開錠及び施錠をコントロールして入退室者を管理している。本実施例における入退室管理サーバ6では、登録されている室内及び室外のIDタグ2のIDをすべて把握している。
【0020】
次に、本実施例の入退室管理システム1による入退室管理処理を図6のフローチャートに基づいて説明する。ただし、ここでは室外から室内へ入室する場合について説明する。室外へ退室する場合は、室内と室外を読み替えるようにすればよい。
【0021】
図6に示すように、入退室管理サーバ6は、登録されているIDタグが室内にあるのか室外にあるのかを確認しており(S1)、室外のタグリーダ3AがIDタグを検知したか否かを判定する(S2)。
【0022】
そして、IDタグを検知していなければステップS1に戻り、IDタグを検知したら、検知したIDタグXの固有IDが入室を許可されているIDであるか否かを判定する(S3)。
【0023】
ここで、入退室管理サーバ6には、入退室許可者のIDが登録されているので、登録されているIDを受信した場合には、「ID合格」とし、登録されていないIDを受信した場合には、「ID不合格」と判定する。
【0024】
こうしてIDの登録が確認され、入室を許可されていなければステップS1に戻り、入室を許可されていれば、次に進入検知センサ4がONになっているか否かを判定する(S4)。
【0025】
ここで、進入検知センサ4が人体を検知した場合を「進入検知センサON」とし、人体を検知していない場合を「進入検知センサOFF」とする。
【0026】
そして、進入検知センサ4がOFFであればステップS1に戻り、進入検知センサ4がONになっていれば、次に、検知したIDタグXの加速度センサ36がOFFになっているか否かを判定する(S5)。
【0027】
ここで、IDタグに内蔵されている加速度センサ36が速度を感知している場合、すなわちIDタグXを携帯した入退室許可者が歩行するなど移動している場合には「加速度センサON」とし、速度を感知していない場合、すなわちIDタグXを携帯した入退室許可者が立ち止まっている場合には「加速度センサOFF」とする。
【0028】
こうして加速度センサ36のON、OFFが確認されて加速度センサ36がONになっていればステップS1に戻り、加速度センサ36がOFFになっていれば、ドアを開錠するための条件式
「タグID合格」AND「進入検知センサON」AND「加速度センサOFF」
を満たしたと入退室管理サーバ6が判定し、ドアを開錠する(S6)。
【0029】
ドアが開錠されると、通過検知センサ5により通過人数をカウントする(S7)。そして、ドアが施錠されたかどうかを判定し(S8)、施錠されていなければ、入室を許可されたIDタグXを室内のタグリーダ3Bで検知したか否かを判定する(S9)。ここで、IDタグXを室内のタグリーダ3Bで検知した場合には、検知したIDタグXを一定時間内に室外のタグリーダ3Aで検知したか照合する(S10)。このステップでは、入室した入退室許可者がドアが開いている間に再び退室したかどうかを照合している。そして、入退室管理サーバ6は検知したIDタグXが室内へ移動したことを登録して(S11)、ステップS8に戻る。
【0030】
一方、ステップS8でドアが施錠されると、入退室管理サーバ6は通過検知センサ5で検知した通過人数と入室を許可したIDタグの数が等しいかどうかを判定し(S12)、等しくなった場合には正常に処理を終了し、等しくならなかった場合には異常を検出して本実施例の入退室管理システム1による入退室管理処理を終了する。
【0031】
次に、上述した入退室管理処理を実施した場合の具体例を説明する。
【0032】
(1)入室する場合
入退室管理サーバ6に登録されているIDタグXは、現在、室外に存在していることを入退室管理サーバ6が把握している。
【0033】
ここで、IDタグXを携帯した入退室許可者が入室しようとしてドアに近づくと、IDタグXはドアの前のタグリーダ3AからUHF帯電波を受信する。そして、IDタグXは受信した電波から電力を得て、固有のID情報と、加速度センサON(移動中)という情報をタグリーダ3Aに送信する。しかし、このときは開錠条件式に一致しないので開錠はされない。
【0034】
そして、IDタグXを携帯した入退室許可者がドアの前で停止すると、ドアの前の進入検知センサ4Aが進入検知センサONの情報を入退室管理サーバ6に送信し、IDタグXからは加速度センサOFFの情報が送信される。これにより開錠条件式が満たされるためにドアが開錠される。
【0035】
そして、IDタグXがドアを通過すると、通過検知センサ5で検知されて通過者のカウントが「1」となり、室内のタグリーダ3BでIDタグXを検知し、IDタグXが室内にいることを入退室管理サーバ6が登録する。その後、ドアが施錠されると、入退室管理サーバ6は、通過人数と入室を許可したタグの数が等しいかどうかを調べる。ここでは、通過したカウント数が「1」、室外から室内へのIDタグの移動数もIDタグXのみで「1」となり等しくなるので、正常に終了する。
【0036】
(2)複数人が入室する場合
入退室管理サーバ6に登録されているIDタグX、Y、Zは、現在室外に存在していることを入退室管理サーバ6が把握している。
【0037】
ここで、IDタグXを携帯した入退室許可者が入室しようとしてドアに近づくと、ドアの前のタグリーダ3AからUHF帯電波を受信する。そして、IDタグXは受信した電波から電力を得て、固有のID情報と、加速度センサON(移動中)という情報をタグリーダ3Aに送信する。しかし、このときは開錠条件式に一致しないので開錠はされない。
【0038】
そして、IDタグXを携帯した入退室許可者がドアの前で停止すると、ドアの前の進入検知センサ4Aが進入検知センサONの情報を入退室管理サーバ6に送信し、IDタグXからは加速度センサOFFの情報が送信される。これにより開錠条件式が満たされるためにドアが開錠される。
【0039】
このとき、IDタグXはドアを通過し、続いてIDタグYもタグリーダ3Aに検知されてドアを通過するが、IDタグZはタグリーダ3Aに検知されたがそのまま通り過ぎて入室しなかったとする。
【0040】
これにより、通過検知センサ5で検出される通過者のカウント数は「2」となり、室内のタグリーダ3BでIDタグX、Yを検知し、IDタグX、Yが室内にいること、IDタグZはそのまま室外にいることを入退室管理サーバ6が登録する。その後、ドアが施錠されると、入退室管理サーバ6は、通過人数と入室を許可したタグの数が等しいかどうかを調べる。ここでは、通過したカウント数が「2」、室外から室内へのIDタグの移動数も「2」となり等しくなるので、正常に終了する。
【0041】
(3)複数人+無許可者
入退室管理サーバ6に登録されているIDタグX、Y、Zは、現在室外に存在していることを入退室管理サーバ6が把握している。
【0042】
ここで、IDタグXを携帯した入退室許可者が入室しようとしてドアに近づくと、IDタグXはドアの前のタグリーダ3AからUHF帯電波を受信する。そして、IDタグXは受信した電波から電力を得て、固有のID情報と、加速度センサON(移動中)という情報をタグリーダ3Aに送信する。しかし、このときは開錠条件式に一致しないので開錠はされない。
【0043】
そして、IDタグXを携帯した入退室許可者がドアの前で停止すると、ドアの前の進入検知センサ4Aが進入検知センサONの情報を入退室管理サーバ6に送信し、IDタグXからは加速度センサOFFの情報が送信される。これにより開錠条件式が満たされるためにドアが開錠される。
【0044】
このとき、IDタグX、Y、Zがドアを通過するとともに、無許可者もドアを通過して入室したとする。
【0045】
これにより、通過検知センサ5で検出される通過者のカウント数は「4」となり、室内のタグリーダ3BでIDタグX、Y、Zを検知し、IDタグX、Y、Zが室内にいることを入退室管理サーバ6が登録する。その後、ドアが施錠されると、入退室管理サーバ6は、通過人数と入室を許可したタグの数が等しいかどうかを調べる。ここでは、通過したカウント数が「4」、室外から室内へのIDタグの移動数が「3」となり一致しないので、無許可者が入室して異常であることを検出して終了する。
【0046】
(4)入室者+退室者
入退室管理サーバ6に登録されているIDタグXが現在室外に存在し、IDタグYが現在室内に存在していることを入退室管理サーバ6が把握している。
【0047】
ここで、IDタグXを携帯した入退室許可者が入室しようとしてドアに近づくと、ドアの前のタグリーダ3AからUHF帯電波を受信する。そして、IDタグXは受信した電波から電力を得て、固有のID情報と、加速度センサON(移動中)という情報をタグリーダ3Aに送信する。しかし、このときは開錠条件式に一致しないので開錠はされない。
【0048】
そして、IDタグXを携帯した入退室許可者がドアの前で停止すると、ドアの前の進入検知センサ4Aが進入検知センサONの情報を入退室管理サーバ6に送信し、IDタグXからは加速度センサOFFの情報が送信される。これにより開錠条件式が満たされるためにドアが開錠される。
【0049】
このとき、IDタグXはドアを通過して入室し、入れ替わりにIDタグYがドアを通過して退室したとする。
【0050】
これにより、通過検知センサ5で検出される通過者のカウント数は入室1と退室1で「2」となり、室内のタグリーダ3BでIDタグXを検知してIDタグXが室内にいることと、室外のタグリーダ3AでIDタグYを検知してIDタグYが室外にいることを入退室管理サーバ6が登録する。その後、ドアが施錠されると、入退室管理サーバ6は、通過人数と入室を許可したタグの数が等しいかどうかを調べる。ここでは、通過したカウント数が「2」、IDタグの移動が室外から室内への移動が「1」と、室内から室外への移動が「1」で合わせて「2」となり等しくなるので、正常に終了する。
【0051】
(5)入室者+無許可者+退室者
入退室管理サーバ6に登録されているIDタグXが現在室外に存在し、IDタグYが現在室内に存在していることを入退室管理サーバ6が把握している。
【0052】
ここで、IDタグXを携帯した入退室許可者が入室しようとしてドアに近づくと、ドアの前のタグリーダ3AからUHF帯電波を受信する。そして、IDタグXは受信した電波から電力を得て、固有のID情報と、加速度センサON(移動中)という情報をタグリーダ3Aに送信する。しかし、このときは開錠条件式に一致しないので開錠はされない。
【0053】
そして、IDタグXを携帯した入退室許可者がドアの前で停止すると、ドアの前の進入検知センサ4Aが進入検知センサONの情報を入退室管理サーバ6に送信し、IDタグXからは加速度センサOFFの情報が送信される。これにより開錠条件式が満たされるためにドアが開錠される。
【0054】
このとき、IDタグXはドアを通過して入室し、入れ替わりにIDタグYがドアを通過して退室するとともに、さらに無許可者がドアを通過して室内へ入室したとする。
【0055】
これにより、通過検知センサ5で検出される通過者のカウント数は入室2と退室1で「3」となり、室内のタグリーダ3BでIDタグXを検知してIDタグXが室内にいることと、室外のタグリーダ3AでIDタグYを検知してIDタグYが室外にいることを入退室管理サーバ6が登録する。その後、ドアが施錠されると、入退室管理サーバ6は、通過人数と入室を許可したタグの数が等しいかどうかを調べる。ここでは、通過したカウント数が「3」となるのに対して、IDタグの移動が室外から室内への移動が「1」と、室内から室外への移動が「1」で合わせて「2」となり一致しないので、無許可者が入室して異常であることを検出して終了する。
【0056】
上述したように、実施例1の入退室管理システム1では、タグリーダ3によってIDタグ2が検出されて固有IDが入室を許可されており、進入検知センサ4によって物体が検出され、加速度センサ36によって入退室許可者の動作が停止していると判定された場合にのみドアを開錠するので、IDタグ2を携帯した者がドアの前を通過するだけでIDが認証されて開錠してしまうことを防ぐことができる。これにより、セキュリティの信頼性を向上させた入退室管理システムを実現することができる。
【0057】
また、実施例1の入退室管理システム1では、通過検知センサ5によって検知された入退室者の数をカウントするので、入室を許可されていない者の入退室を正確に検出することができる。なお、IDタグXは、開錠条件式に合致していなくても、タグリーダ3AからのUHF帯電波を受信することで、加速度センサONという情報を送信すると説明したが、条件で合致した時のみ送信する構成としても良いものである。
【実施例2】
【0058】
次に、本発明の実施例2を図7に基づいて説明する。上述した実施例1では、ドアを通過する許可を持つIDタグXがタグリーダ3の通信範囲内でドアから離れた場所で停止しているときに、ドアを通過する許可を持たない人や物が進入検知センサ4で検知されるとドアは開錠してしまう。
【0059】
そこで、本実施例の入退室管理システムでは、このようにして開錠してしまったことを即座に検知してドアを施錠する前に、警報などによってその内容を通知するようにしたものである。ただし、本実施例の入退室管理システムの構成は実施例1と同一なので説明は省略する。
【0060】
ここで、本実施例の入退室管理システムによる入退室管理処理を図7のフローチャートに基づいて説明する。ただし、ここでは室外から室内へ入室する場合について説明する。室外へ退室する場合には、室内と室外を読み替えるようにすればよい。また、実施例1と同様のフローチャートについては、必要な箇所を除いて同一の符号を付して説明を省略し、本実施例の特徴的な部分を中心に説明することとする。
【0061】
図7に示すように、ステップS1〜ステップS7までは実施例1と同様の処理である。本実施例が実施例1と異なるのは、施錠処理(S8)の前に、室外のタグリーダ3AがIDタグXを検知しているか否かを判定しており(S70)、IDタグXを検知しなくなりドアが施錠されているか判定した後(S8)、施錠されていなければ、入室を許可したIDタグXを室内のタグリーダ3Bで検知したか否かを判定し(S9)、IDタグXを室内のタグリーダ3Bで検知しなかった場合には通過検知センサ5で検出されたドアの通過カウントが「1」で、なお且つ開錠から一定時間が経過したか否かを判定する(S90)。そして、この条件を満たさない場合にはステップS8に戻り、条件を満たす場合にはIDタグXを携帯した入退室許可者は入室することなくタグリーダ3Aの通信範囲外へ出てしまい、ドアが開錠している間に入室を許可されていない者が入室した可能性があると判定して警報などによってその内容を通知し、異常を検出して本実施例の入退室管理システム1による入退室管理処理を終了する。
【0062】
このように、実施例2の入退室管理システムでは、ドアを開錠しているときにIDタグXを保持する入退室許可者が出入口を通過することなくタグリーダ3Aの通信範囲から外れ、このときに通過検知センサ5によって入退室者が検知されると検知内容を通知して異常を検出するので、誤ってドアが開錠されたときに無許可者が入室してしまった場合でも、施錠されるのを待たずに即座に異常を検出することができ、リアルタイムで厳密に入退室を管理することができる。
【実施例3】
【0063】
次に、本発明の実施例3を図8に基づいて説明する。図8は本実施例に係る入退室管理システムの構成を示すブロック図である。
【0064】
図8に示すように、本実施例の入退室管理システム81は、複数のタグリーダ82A〜82Dを出入口に設置し、各タグリーダ82A〜82Dの通信範囲を重ね合わせることにより、IDタグを保持する入退室許可者がいる位置を特定できるようにしたものである。すなわち、1つのタグリーダ82Aだけでは、一般に通信範囲が広く、入退室許可者が出入口近傍にいるのか特定することは難しいが、複数のタグリーダ82A〜82Dの通信範囲を重ね合わせて、当該タグリーダ82Aだけが単独でIDタグと通信できる領域を出入口近傍に設定することにより、タグリーダ82AだけがIDタグを読み取った際、IDタグ、すなわち入退室許可者が当該位置にいることを特定することが可能となる。その他の構成は実施例1と同一なので説明を省略する。
【0065】
例えば、図8の斜線で示した領域にIDタグを携帯した入退室許可者がいる場合には、タグリーダ82B、82Dでは検出されずにタグリーダ82Aのみで検出されることになる。このため、タグリーダ82AのみでIDタグが検出された場合には、入退室許可者がドアの近傍にいると特定することができる。
【0066】
ただし、図8ではドアの外側のみが図示されているが、ドアの内側にも同様に複数のタグリーダを設置することによりIDタグの位置を特定することができる。
【0067】
そして、ドアを開錠するための条件式にIDタグがドアの近傍にいるという条件を加えることにより、より厳しい条件を満たした場合にのみドアを開錠するように設定することができる。
【0068】
実施例1では、タグリーダ3の通信範囲内でドアから離れた位置でIDタグが停止していると、許可されていない人や物が進入検知センサ4で検出された場合にドアが開錠してしまう場合があった。そこで、本実施例では開錠条件式をより厳しくすることにより上述したような誤作動を防ぐことができる。
【0069】
このように、実施例3の入退室管理システム81では、タグリーダを出入口の両側にそれぞれ複数設置し、複数のタグリーダの通信範囲を重ね合わせることにより、IDタグを保持する入退室許可者のいる位置を特定することができるため、入退室許可者がドアの近傍にいる場合にのみドアを開錠するように設定することができ、これによって入退室管理システム81の信頼性を向上させることができる。
【実施例4】
【0070】
次に、本発明の実施例4を図9に基づいて説明する。図9は本実施例に係る入退室管理システムの通過検知センサの構成を説明するための図である。
【0071】
図9に示すように、本実施例の入退室管理システムに設置された通過検知センサ91は、部屋の出入口に垂直方向へ複数設置されている。その他のタグリーダや進入検知センサなどの構成は実施例1と同一なので説明を省略する。
【0072】
実施例1では、入退室者が台車などとともに出入口を通過しようとすると台車をカウントしてしまい、入退室者の数を誤ってカウントしてしまうことが考えられる。そこで、出入口の壁に高さ1mくらいまで約3cm〜5cm程度の間隔で通過検知センサを垂直に並べ、台車がドアを通過する際には台車の水平部分を通過検知センサで検出し、検出している間は境界線を通過している者のカウントを行なわないようにする。
【0073】
このように、実施例4の入退室管理システムでは、通過検知センサ91を垂直方向に複数設置したので、台車などを誤ってカウントすることがなくなり、入退室者の数を正確にカウントすることができる。
【実施例5】
【0074】
次に、本発明の実施例5を図10に基づいて説明する。上述した実施例1では、ドアを通過する許可を持つIDタグが、タグリーダ3の通信範囲内で且つドアから離れた場所で停止しているときに、ドアを通過する許可を持たない人や物が進入検知センサ4で検知されるとドアが開錠してしまう。
【0075】
そこで、実施例5の入退室管理システムでは、タグリーダ3によってIDタグを検出した時刻よりも進入検知センサ4によってIDタグを検出した時刻のほうが早い場合にはドアを開錠しないようにしている。
【0076】
さらに、IDタグを保持する入退室許可者が停止したことを検出した時刻よりも進入検知センサ4によってIDタグを検出した時刻のほうが遅い場合にはドアを開錠しないようにしている。
【0077】
このような制御を行うことにより、誤ってドアが開錠されたときに無許可者が入室してしまうことを防ぐことができる。ただし、本実施例の入退室管理システムの構成は実施例1と同一なので説明は省略する。
【0078】
ここで、本実施例の入退室管理システムによる入退室管理処理を図10のフローチャートに基づいて説明する。ただし、ここでは室外から室内へ入室する場合について説明する。室外へ退室する場合には、室内と室外を読み替えるようにすればよい。また、実施例1と同様のフローチャートについては、必要な箇所を除いて同一の符号を付して説明を省略し、本実施例の特徴的な部分を中心に説明することとする。
【0079】
図10に示すように、ステップS1〜ステップS3、ステップS6〜ステップS12までは実施例1と同様の処理であるが、本実施例が実施例1と異なるのは、ステップS3の後、入室が許可されていた場合に、IDタグXは新たに検知されたか否かを判定し(S30)、新たに検知されたものである場合には検知時刻t1をセットする(S31)。
【0080】
次に、進入検知センサ4がONになっているか判定し(S4)、進入検知センサ4がOFFであればステップS1に戻る点も同様であるが、本実施例では、進入検知センサ4がONになっていれば、当該センサがONになった時刻をt2としてセットする(S40)。
【0081】
そして、検知したIDタグXの加速度センサ36がOFFになっているか否かを判定する点もまた同様であるが、本実施例では、加速度センサ36のON、OFFが確認されて加速度センサ36がONになっていればステップS1に戻り、加速度センサ36がOFFになっていれば、次にIDタグXの加速度センサ36は新たにOFFになったのか否かを判定する(S50)。
【0082】
そして、新たに加速度センサがOFFになったのであれば、加速度センサがOFFになった時刻t3をセットする(S51)。
【0083】
こうして時刻t1〜t3がセットされると、次に各時刻が
t1<t2≦t3
の関係になるか否かを判定し(S52)、この関係にならない場合にはステップS1に戻り(ここでは開錠されない)、この関係になる場合にはt1〜t3をリセットしてから(S53)、ドアを開錠するための条件式
「タグID合格」AND「進入検知センサON」AND「加速度センサOFF」
を満たし、且つt1<t2≦t3の関係を満たしたと入退室管理サーバ6が判定して、ドアを開錠する(S6)。
【0084】
このようにしてドアの開錠を判定することにより、開錠条件式を満たした場合でも、タグリーダ3によってIDタグXが検出された時刻t1よりも進入検知センサ4によってIDタグXが検出された時刻t2のほうが早い場合にはドアを開錠しないようにすることができ、さらにIDタグXを保持する入退室許可者が停止したことを検出した時刻t3よりも進入検知センサ4によって人体が検出された時刻t2のほうが遅い場合にはドアを開錠しないようにすることができる。
【0085】
このようにしてドアが開錠されると、通過検知センサ5により通過人数をカウントする(S7)。そして、ドアが施錠されたかどうかを判定し(S8)。施錠されていなければ、入室を許可したIDタグXを室内のタグリーダ3Bで検知したか否かを判定する(S9)、ここで、IDタグXを室内のタグリーダ3Bで検知した場合には、検知したIDタグXを一定時間内に室外のタグリーダ3Aで検知したか照合する(S10)。そして、入退室管理サーバ6は検知したIDタグXが室内へ移動したことを登録して(S11)、ステップS8へ戻る。
【0086】
一方、ステップS8でドアが施錠されたときには、入退室管理サーバ6は通過検知センサ5で検出した通過人数と入室を許可したIDタグの数が等しいかどうかを判定し(S12)、等しくなった場合には正常に処理を終了し、等しくならなかった場合には異常を検出して本実施例の入退室管理システム1による入退室管理処理を終了する。
【0087】
次に、上述した入退室管理処理を実施した場合の具体例を説明する。
【0088】
(1)複数人+無許可者
入退室管理サーバ6に登録されているIDタグX、Y、Zは、現在室外に存在していることを入退室管理サーバ6が把握している。
【0089】
ここで、無許可者がドアの前に立って進入検知センサ4AをONにし、その後にIDタグX、Yを携帯した入退室許可者が入室しようとしてタグリーダ3Aの通信範囲に入って立ち止まると、IDタグX、Yはタグリーダ3AからUHF帯電波を受信する。そして、IDタグX、Yは受信した電波から電力を得て、固有のID情報と、加速度センサOFFという情報をタグリーダ3Aに送信する。
【0090】
このとき、開錠条件式の要件は一致するものの、その順番を満たしていない。すなわち、IDタグX、Yがタグリーダ3Aに検出された時刻(t1)よりも進入検知センサ4AがONになった時刻(t2)のほうが先なので、ドアは開錠されない。開錠するためには、無許可者が進入検知センサ4Aから離れて進入検知センサ4AをOFFにしてから入室することになる。
【0091】
なお、開錠条件式の要件と順番を満たしている場合に、さらに検知時刻の差が設定値以上ある場合のみ開錠するようにしてもよい。すなわち、入退室許可者が入室しようたときには、タグリーダ3Aの通信範囲に入ってからドアの前に立って進入検知センサ4AをONにするまでには若干の時刻差が生じると考えられるため、検知時刻の差が設定値以上あり、なお且つ下記の式(1)
時刻(t2)−時刻(t1)>0・・・(1)
の条件を満たす場合のみ開錠する。これによれば、IDタグXを携帯した入退室許可者が入室しようとしてタグリーダ3Aの通信範囲に入って立ち止まるのに合わせて、無許可者がドアの前に立って進入検知センサ4AをONにしても、上記のような検知時刻の差が所定値以上ないためにドアは開錠されないことになる。
【0092】
このように、開錠条件式の要件と順番に加えて、検知時刻の差を指定することにより、ドアの開錠をより厳格に管理することができる。
【0093】
(2)複数人+無許可者
入退室管理サーバ6に登録されているIDタグX、Y、Zは、現在室外に存在していることを入退室管理サーバ6が把握している。
【0094】
ここで、IDタグX、Yを携帯した入退室許可者が入室しようとしてタグリーダ3Aの通信範囲に入って立ち止まると、IDタグX、Yはタグリーダ3AからUHF帯電波を受信する。そして、IDタグX、Yは受信した電波から電力を得て、固有のID情報と、加速度センサOFFという情報をタグリーダ3Aに送信する。その後、無許可者がドアの前に立って進入検知センサ4AをONしたとする。
【0095】
このとき、開錠条件式の要件は一致するものの、その順番を満たしていない。すなわち、加速度センサがOFFになった時刻(t3)よりも進入検知センサ4AがONになった時刻(t2)のほうが後なので、ドアは開錠されない。開錠するためには、無許可者が進入検知センサ4Aから離れて進入検知センサ4AをOFFにしてから入室することになる。
【0096】
なお、開錠条件式の要件と順番を満たしている場合に、さらに検知時刻の差が設定値未満である場合のみ開錠するようにしてもよい。すなわち、入退室許可者がドアの前に立って進入検知センサ4AをONにすると、ほぼ同時に加速度センサもOFFになると考えられるため、検知時刻の差が設定値未満で、なお且つ下記の式(2)
時刻(t3)−時刻(t2)≧0・・・(2)
の条件を満たす場合のみ開錠する。これによれば、IDタグXを携帯した入退室許可者が入室しようとしてタグリーダ3Aの通信範囲に入ってもすぐに立ち止まらず、無許可者がドアの前に立って進入検知センサ4AをONにした後で入退室許可者が立ち止まった場合でも、進入検知センサ4AがONしてから入退室許可者が立ち止まって加速度センサがOFFするまでに時間差があるときには、上記のような検知時刻の差が所定値未満にならないためにドアは開錠されないことになる。
【0097】
このように、開錠条件式の要件と順番に加えて、検知時刻の差を指定することにより、ドアの開錠をより厳格に管理することができる。
【0098】
以上のように、実施例5の入退室管理システムでは、タグリーダ3によってIDタグ2を検出した時刻(t1)よりも進入検知センサ4によって物体を検出した時刻(t2)のほうが早い場合にはドアを開錠しないので、無許可者がドアの前で待機しているような場合に、誤って開錠してしまうことを防ぐことができ、これによって入退室管理システムの信頼性を向上させることができる。
【0099】
また、本実施例の入退室管理システムでは、IDタグ2を保持する入退室許可者が停止していることを検出した時刻(t3)よりも進入検知センサ4によって物体を検出した時刻(t2)のほうが遅い場合にはドアを開錠しないので、無許可者がドアの前で待機しているような場合に、誤って開錠してしまうことをさらに防ぐことができ、これによって入退室管理システムの信頼性をより向上させることができる。
【0100】
また、開錠条件式の要件と順番を満たしている場合に、さらに検知時刻の差が設定値以上(または未満)である場合のみ開錠するようにした場合は、無許可者がドアの前で待機して入退室許可者の移動に合わせて進入検知センサをONさせたとしても開錠されることがないため、ドアの開錠をより厳格に管理することができる。
【0101】
以上、本発明の入退室管理システムについて、図示した実施例に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は同様の機能を有する任意の構成のものに置き換えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0102】
【図1】本発明の実施例1に係る入退室管理システムの構成を示す図である。
【図2】(a)、(b)は本発明の入退室管理システムで利用されるIDタグとタグリーダを説明するための図である。
【図3】本発明の入退室管理システムで利用されるIDタグの内部構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の入退室管理システムで利用されるタグリーダの内部構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の入退室管理システムで利用される通過検知センサの構成を示す図である。
【図6】本発明の実施例1に係る入退室管理システムによる入退室管理処理を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施例2に係る入退室管理システムによる入退室管理処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施例3に係る入退室管理システムの構成を示す図である。
【図9】本発明の実施例4に係る入退室管理システムで利用される通過検知センサの構成を示す図である。
【図10】本発明の実施例5に係る入退室管理システムによる入退室管理処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0103】
1 入退室管理システム
2 IDタグ(IDタグ)
3A、3B タグリーダ
4A、4B 進入検知センサ
5 通過検知センサ(通過検知手段)
6 入退室管理サーバ(入退室管理手段)
31 電力発電部
32 アンテナ
33 受信部
34 信号変換部
35 制御部
36 加速度センサ(動作検出手段)
37 記憶部
38 送信部
41 アンテナ
42 受信部
43 信号変換部
44 制御部
45 通信部
46 送信部




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013