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発明の名称 二重床構造
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−77770(P2007−77770A)
公開日 平成19年3月29日(2007.3.29)
出願番号 特願2005−270883(P2005−270883)
出願日 平成17年9月16日(2005.9.16)
代理人 【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
発明者 平田 修 / 上田 卓実
要約 課題
現場においてより容易に施工することができ、かつ、より平坦な床面を確保することができる二重床構造を得る。

解決手段
床スラブ1上に可撓性のフレキシブルシート20を載置し、そのフレキシブルシート20に、複数の支持脚10を所定間隔で突設する。各支持脚10を、フレキシブルシート20に固定される支柱11と、この支柱11にスペーサ12を介して高さ調整可能に取り付けられてパネル部材2を載置する上下可動部材13と、によって構成する。
特許請求の範囲
【請求項1】
基礎床とパネル部材との間に空間を形成する二重床構造において、
基礎床の表面形状に倣って撓む可撓性のベース部材と、
前記ベース部材上に所定間隔で複数突設される支柱と、
前記支柱にその上下位置を可変設定可能に支持される上下可動部材と、
を備え、
前記上下可動部材上に前記パネル部材を載置するようにしたことを特徴とする二重床構造。
【請求項2】
前記支柱と上下可動部材との間に着脱可能に介装されるスペーサを備えることを特徴とする請求項1に記載の二重床構造。
【請求項3】
前記スペーサを前記支柱または前記上下可動部材に係止する係止機構を設けたことを特徴とする請求項2に記載の二重床構造。
【請求項4】
前記ベース部材の端縁に突設される支柱分割体を複数合体させて一つの前記支柱が形成されるようにしたことを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか一つに記載の二重床構造。
【請求項5】
前記ベース部材をシートとして構成したことを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか一つに記載の二重床構造。
【請求項6】
前記支柱に、上方に向けて突出する雄ネジ部を設け、
前記上下可動部材を、前記雄ネジ部に螺合する雌ネジとして構成したことを特徴とする請求項5に記載の二重床構造。
【請求項7】
基礎床に上に設置されてパネル部材を載置する二重床構造用の支持脚であって、
支柱と、
前記支柱にその上下位置を可変設定可能に固定される上下可動部材と、
前記支柱と上下可動部材との間に着脱可能に介装されるスペーサと、
を備えることを特徴とする支持脚。
【請求項8】
前記スペーサを前記支柱または前記上下可動部材に係止する係止機構を設けたことを特徴とする請求項7に記載の支持脚。

発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、基礎床とパネル部材との間に空間を形成する二重床構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、基礎床とパネル部材との間に空間を形成し、当該空間内で電気配線や電話線、LANケーブル等を配索できるようにした二重床構造が知られている。
【0003】
かかる二重床構造として、基礎床となる床スラブ上に支持脚を立設し、この支持脚の上端に設けた床受け部によってパネル部材を支持するようにしたものが知られている(支持脚方式;例えば、特許文献1参照)。
【0004】
かかる方式では、支持脚が床受け部の高さ調整機能を備えており、複数の支持脚について床受け部の高さを適宜に調整することで、床スラブに不陸(凹凸)が生じていた場合にも、パネル部材の上面としては平坦面を確保できるという利点がある。
【0005】
また、別の二重床構造として、床スラブ上に扁平な矩形ブロックを敷き詰めるものが知られている。このブロックには、適宜閉蓋可能な溝部が形成されており、この溝部内に配線を配索することができるようになっている(ブロックパネル方式;例えば、特許文献2参照)。
【0006】
かかる方式では、ブロックを並べて敷き詰めることで、極めて容易に二重床構造を構築できるという利点がある。
【特許文献1】特開2004−270315号公報(第3頁、第4図)
【特許文献2】特開2003−3655号公報(第4−5頁、第4図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1に開示されるような支持脚方式では、施工現場において、床スラブ上に所定間隔で支持脚を並べ、当該支持脚の台座を床スラブ上に直接的に接着等して固定するという作業を要し、上記ブロックパネル方式と比較して、現場での施工に手間がかかるという問題があった。
【0008】
一方、上記特許文献2に開示されるようなブロックパネル方式では、高さ調整機能を有しないため、敷設したベース部材が床スラブの不陸に倣いやすく、上記支持脚方式と比較して、平坦面を形成し難いという問題があった。
【0009】
そこで、本発明は、現場においてより容易に施工することができ、かつ、より平坦な床面を確保することができる二重床構造を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1にあっては、基礎床とパネル部材との間に空間を形成する二重床構造において、基礎床の表面形状に倣って撓む可撓性のベース部材と、上記ベース部材上に所定間隔で複数突設される支柱と、上記支柱にその上下位置を可変設定可能に支持される上下可動部材と、を備え、上記上下可動部材上に上記パネル部材を載置するようにしたことを特徴とする。
【0011】
請求項2にあっては、上記支柱と上下可動部材との間に着脱可能に介装されるスペーサを備えることを特徴とする。
【0012】
請求項3にあっては、上記スペーサを上記支柱または上記上下可動部材に係止する係止機構を設けたことを特徴とする。
【0013】
請求項4にあっては、上記ベース部材の端縁に突設される支柱分割体を複数合体させて一つの上記支柱が形成されるようにしたことを特徴とする。
【0014】
請求項5にあっては、上記ベース部材をシートとして構成したことを特徴とする。
【0015】
請求項6にあっては、上記支柱に、上方に向けて突出する雄ネジ部を設け、上記上下可動部材を、上記雄ネジ部に螺合する雌ネジとして構成したことを特徴とする。
【0016】
請求項7にあっては、基礎床に上に設置されてパネル部材を載置する二重床構造用の支持脚であって、支柱と、上記支柱にその上下位置を可変設定可能に固定される上下可動部材と、上記支柱と上下可動部材との間に着脱可能に介装されるスペーサと、を備えることを特徴とする。
【0017】
請求項8にあっては、上記スペーサを上記支柱または上記上下可動部材に係止する係止機構を設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
請求項1の発明によれば、ベース部材を基礎床に載置することで、複数の支柱が所定間隔で設置された状態を得ることができる。また、各支柱について、上下可動部材の設置高さを調整することができる。よって、支持脚を基礎床上に並べる作業や接着等の固定作業が不要になる分、施工現場における作業性が向上するとともに、パネル部材の支持点において基礎床の不陸を相殺する高さ調整が可能となって、パネル部材の上面(使用床面)としては平坦面を確保することができる。
【0019】
請求項2の発明によれば、高さ調整機構をより簡素な構成として具現化することができ、厚さの異なるスペーサを複数種類準備しておくことで、より容易にかつより精度良く、上下可動部材の高さ位置を調節し、ひいては、パネル部材の平坦性を向上することができる。
【0020】
請求項3の発明によれば、振動入力等によってスペーサが脱落するのが抑制され、二重床構造(支持脚構造)の信頼性を向上することができる。
【0021】
請求項4の発明によれば、支柱分割体を突き合わせて合体させることで、相互に隣接する複数のベース部材を位置決めすることができる。
【0022】
請求項5の発明によれば、シートとして構成されるベース部材を巻き取ることができる分、運搬性や収納性が向上するとともに、巻き取ったベース部材を基礎床上に拡げることで、極めて容易に複数の支柱が所定間隔で設置された状態を得ることができる。
【0023】
請求項6の発明によれば、上下可動部材の設置および高さ調整を容易に行うことができるようになるという利点がある。
【0024】
請求項7の発明によれば、二重床構造の支持脚において、高さ調整機構をより簡素な構成として具現化することができるとともに、厚さの異なるスペーサを複数種類準備しておくことで、より容易にかつより精度良く、上下可動部材の高さ位置を調節し、ひいては、パネル部材の平坦性を向上することができる。
【0025】
請求項8の発明によれば、二重床構造の支持脚において、振動入力等によってスペーサが脱落するのが抑制され、支持脚構造の信頼性を向上することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0027】
(第1実施形態)図1は、本実施形態にかかる二重床構造の支持脚の断面図、図2は、二重床構造の分解斜視図、図3は、二重床構造のベース部材の斜視図、図4は、ベース部材の端縁に突設される支柱の分解斜視図、図5は、基礎床に支持脚を介してパネル部材を敷設した状態を示す断面図である。
【0028】
本実施形態にかかる二重床構造は、図1に示すように、基礎床としての床スラブ1に支持脚10を介してパネル部材2を敷設し、それら床スラブ1とパネル部材2との間に所定の空間Sを形成してなるものである。この空間S内に電気配線や電話線、LANケーブル等の配線が配索される。また、パネル部材2の表面(上面)にはカーペット3が敷設される。
【0029】
ここで、本実施形態では、ベース部材を、樹脂やゴム等からなる薄いシート状のフレキシブルシート20として構成している。このフレキシブルシート20は、非使用時には巻き取っておくことができるため、収納しやすく、かつ運搬しやすいという利点がある。
【0030】
このフレキシブルシート20には、図2にも示すように、支柱11,11Aが複数突設され、各支柱11,11Aによって、上下可動部材13が支持されている。このとき、支柱11,11Aと上下可動部材13との間には、スペーサ12が介装されており、このスペーサ12によって、支柱11,11Aに対する上下可動部材13の取付高さ位置を可変設定できるようにしてある。
【0031】
また、このフレキシブルシート20は、図3に示すように、所定幅Wの帯状に形成されており、複数のフレキシブルシート20の端縁20a同士を相互に突き合わせることで、床スラブ1上に、複数のフレキシブルシート20を隙間無く敷き詰めることができるようになっている。
【0032】
さらにまた、フレキシブルシート20には、図3に示すように、複数の支柱11,11Aが、所定間隔で配置されている。本実施形態では、支柱11,11Aは、縦横等間隔(スパンL)の直交マトリクスの交点となる位置に整列配置されている。
【0033】
支柱11は、略立方体状の外形を呈する一方、上下可動部材13は、支柱11の外側を囲繞するように下側が開放された箱形に形成されており、上下可動部材13が支柱11の外周に上下摺動可能に嵌合される。
【0034】
また、上下可動部材13の相互に対向する一対の側壁には、それぞれ開口部13aが形成されており、スペーサ12を、当該一対の開口部13aを貫通するように上下可動部材13の凹部内に挿入することで、支柱11と上下可動部材13との間にスペーサ12を介装できるようにしている。なお、本実施形態では、開口部13aは、中央部下側が下方に切り欠かれてT字状の開口形状となっているが、これを、切欠の無い穴として形成してもよい。
【0035】
この上下可動部材13の上壁の略中央部には、断面円形の開口13bが形成されるとともに、その開口13bの周縁部に環状突起13cが突設され、さらに、当該環状突起13cから外方に向けて十字状にリブ13dが突設されている。
【0036】
そして、開口13bから挿通した取付ボルト14を、支柱11の上面中央部に形成した雌ネジ穴11aに締め付けることにより、上下可動部材13を支柱11に固定できるようになっている。
【0037】
なお、取付ボルト14は、頭部14aを円盤状に形成してその中央部に十字溝14bを形成してあり、プラスドライバ等を用いて取付ボルト14を締め付けると、頭部14aの円盤部分によって、パネル部材2の角部Cを上下可動部材13の上面に固定できるようになっている。
【0038】
すなわち、図2に示すように、パネル部材2の角部Cには、環状突起13cの外周に沿う段差部2aを設けた円弧状段部2bが形成されており、その円弧状段部2bを上下可動部材13の上面のリブ13dで区画された1つに載置して、取付ボルト14を締め付けることで、頭部14aの円盤部分と上下可動部材13の上面との間に、段差部2aを挟み込んで固定することができる。
【0039】
また、スペーサ12は、支柱11と上下可動部材13との間に着脱可能に介装できるようになっている。
【0040】
本実施形態では、スペーサ12は、図2に示すように、所定の厚さtをもって全体として略U字状に形成されおり、そのU字状の両端部には外方に突出する係止手段としての鉤部12aがそれぞれ形成される一方、折曲部分(中央部)の両側には係止手段としての突起部12bが形成される。
【0041】
このスペーサ12は、その両端部が互いに近接する方向(すなわちU字の開口幅を狭める方向)に弾性変形可能に構成されている。よって、スペーサ12のU字の先端部を上下可動部材13の図2中手前側の開口部13aに挿入すると、鉤部12aが開口部13aの両側から反力を受けて、両端部が撓み、その開口幅が狭まって当該開口部13aを通過することができる。さらに、そのままスペーサ12を押し込むと、両端部は同様にして他方側(図2中奥側)の開口部を通過して拡開し、鉤部12aが当該開口部の両側の縁に係止される。このとき、手前側の開口部13aの両側の縁には、突起部12bが係止される。こうして、スペーサ12は、上下可動部材13に係止される。このとき、スペーサ12の弾性力によってスペーサ12と上下可動部材13とががたつくことなく相対的に固定されるようにするのが好適である。
【0042】
また、このスペーサ12に関しては、同一厚さtのもの以外にその厚さtが異なるものが複数準備されており、床スラブ1の不陸の大きさに応じて使用するスペーサ12の種類や数を適宜に選択することができるようにしてある。
【0043】
ところで、支柱11Aは、フレキシブルシート20の端縁(本実施形態では幅方向端縁)20aに配置されるとともに、複数のフレキシブルシート20の端縁20a同士を突き合わせた状態で、隣接するフレキシブルシート20の支柱11A同士を合体させて、一つの支柱11が形成されるようにしてある。
【0044】
本実施形態では、支柱11Aは、フレキシブルシート20の中央部に突設される支柱11に対しては、半割状態(二分割した支柱分割体)となっている。そして、支柱11A同士の突き合わせ面(分割面)11Aaには、二つの支柱11A同士が合体することで断面円形となる断面半円形状の凹部11Abが、上下方向に延設されている。
【0045】
また、この支柱11Aは、対応する支柱11A,11A同士が合体した際に一対の凹部11Abによって形成される断面円形の凹部に、円柱状の挿入部材15を嵌挿できるように構成されている。この挿入部材15の中心軸上には、取付ボルト14を螺合する雌ネジ穴15aが形成されている。したがって、支柱11A,11A同士を合体させてなる支柱に対しても、支柱11の場合と全く同様にして、取付ボルト14を螺合することができる。
【0046】
なお、挿入部材15の外周には一対の突起部15bが突設され、この突起部15bが凹部11Abの周縁に形成した一対の凹設部11Acに係合することによって、挿入部材15の回転が規制されるようになっている。
【0047】
そして、本実施形態では、対応する支柱11A,11A同士を合体させてなる支柱の外形状を、中央部の支柱11の外形状とほぼ同一となるようにしてあるため、支柱11の場合と共通の上下可動部材13を取り付け、この上下可動部材13にスペーサ12を係止することができる。
【0048】
以上の構成により、本実施形態にかかる二重床構造によれば、二重床を構築するにあたってフレキシブルシート20を床スラブ1上に載置することで、複数の支持脚10を所定間隔で配置した状態を得ることができ、その支持脚10の上下可動部材13にパネル部材2を設置することで二重床を構成することができる。なお、本実施形態では、パネル部材2の表面上にはカーペット3が敷設される。
【0049】
すなわち、本実施形態によれば、支持脚10を床スラブ1上に配置するにあたっては、フレキシブルシート20を拡げるだけで済むため、施工現場では、各支持脚10を床スラブ1に接着等して固定する作業が不要となり、現場での施工作業が著しく簡素化されて、迅速な二重床工事が可能となる。なお、フレキシブルシート20に多数の支持脚10を設けるとともに、面積を広く確保しておけば、フレキシブルシート20を床スラブ1に敷設するのみで、接着等による固定を不要とすることができる。
【0050】
また、フレキシブルシート20は可撓性であるため、図5に示すように床スラブ1の表面の不陸形状(凹凸形状)に追従して密着性を高めることができるとともに、パネル部材2を設置した前記上下可動部材13は、フレキシブルシート20に固定した支柱11,11Aに対してスペーサ12の厚さtや枚数を適宜調節して上下位置調節可能であるため、床スラブ1の不陸を相殺して、前記パネル部材2の平坦性や水平性を精度良く出すことができる。したがって、フレキシブルシート20については、床スラブ1上に載置した状態で、その自重によって、あるいは支柱11,11Aからの荷重によって、床スラブ1の表面から浮き上がることなく、当該表面形状に倣って撓む程度の可撓性を有するよう、材質や厚み等のスペックを設定するのが好適である。さらに、拡げて特に力を加えない状態(自由状態)では、折れ曲がることなく、相互に隣接する支柱11,11A間で皺等が寄らない程度の弾性を与えるようにするのが好適である。
【0051】
もちろん、スペーサ12による支持脚10の高さ調整はパネル部材2を敷設する前段階で行い、その高さ調整が完了した後にパネル部材2の角部Cを上下可動部材13の上面に順次載置して取付ボルト14で固定することになる。
【0052】
また、本実施形態にあっては、支柱11と上下可動部材13との間に介装するスペーサ12を用いて支持脚10の高さ調整を行うようにしたため、高さ調整機構をより簡素な構成として具現化することができ、厚さの異なるスペーサ12を複数種類準備しておくことで、より容易にかつより精度良く、上下可動部材の高さ位置を調節し、ひいては、パネル部材2の平坦性を向上することができる。
【0053】
さらに、スペーサ12は、所定の厚さtをもった略U字状に形成して、そのU字状となった両端部に鉤部12aをそれぞれ形成するとともに、折曲部分(中央部)の両側には突起部12bを形成して、スペーサ12を挿入することで鉤部12aおよび突起部12bが上下可動部材13に係止されるようにしたため、二重床の施工後に地震やパネル部材2から入力される振動入力等によってスペーサ12が脱落したり、振動したりするのが抑制され、二重床構造(支持脚構造)の信頼性を向上することができる。
【0054】
さらにまた、フレキシブルシート20の端縁(本実施形態では幅方向両側の端縁)20aに配置される支柱11Aは、隣接する別のフレキシブルシート20に設けられる支柱11Aと合体して1つの支柱11となるように構成したため、複数のフレキシブルシート20を床スラブ1に設置する際に、分割した支柱11A同士を合わせることにより、隣接するフレキシブルシート20との位置合わせを、極めて簡単にかつ精度良く行うことができる。
【0055】
また、支柱11,11Aを取り付けるベース部材をフレキシブルシート20で形成したため、当該フレキシブルシート20を支柱11,11Aを固定したままの状態で巻き取ることができ、ベース部材の収納性や運搬性を向上できるとともに、ベース部材の設置時には巻き取ったフレキシブルシート20を巻き戻すのみであるため、ベース部材の設置作業を著しく簡素化することができる。
【0056】
ところで、本実施形態では支持脚10の高さ調整は、スペーサ12の数や厚さtの異なるものを用いて微調節するようになっているが、床スラブ1の不陸が非常に大きい場合等には、高さの異なる上下可動部材13を用意しておき、スペーサ12による高さ調整と合わせて上下可動部材13による高さ調整を併用することにより、支持脚10の高さ調整幅を大幅に増大することができる。さらに、支柱11,11Aをフレキシブルシート20に対して着脱可能に構成しておき、高さの異なる支柱11,11Aと交換できるようにすれば、支持脚10の高さ調整幅をさらに増大することができる。
【0057】
また、フレキシブルシート20の端部に配置される支柱11Aは、図4に示したように突き合わせ面11Aaに凹部11Abを形成して、雌ネジ穴15aを形成した挿入部材15を嵌合したが、これに限られるものではなく、例えば、図6に示すように、互いに突き合わされる一方の支柱11Aの突き合わせ面11Aa′に断面半円状の凹部11Adを形成し、他方の支柱11Aの突き合わせ面11Aa″に断面半円状の蒲鉾状凸部11Aeを形成し、それら凹部11Adと蒲鉾状凸部11Aeとを互いに係合させるようにしてもよい。この場合、雌ネジ穴15aは蒲鉾状凸部11Aeの中心部に形成される。
【0058】
また、本実施形態では、可撓性のベース部材としてフレキシブルシート20を用い、そのフレキシブルシート20に支柱11,11Aを一体に成形してあるが、それら支柱11,11Aはフレキシブルシート20と別体に形成しておき、例えば現場に搬入する以前に接着やネジ止め等により一体に結合することも可能である。
【0059】
さらにまた、ベース部材は、例えば図7に示すような、複数の支柱11,11Aを帯状かつ薄板状の部材で連結する可撓性フレーム21であってもよい。
【0060】
(第2実施形態)図8は、本実施形態にかかる二重床構造の分解斜視図である。なお、本実施形態にかかる二重床構造は、上記第1実施形態にかかる二重床構造と同様の構成要素を有している。よって、対応する同様の構成要素については共通の符号を付与するとともに、重複する説明を省略するものとする。
【0061】
本実施形態にかかる二重床構造は、基本的には第1実施形態と略同様の構成を有している。すなわち、ベース部材としてのフレキシブルシート20には、所定間隔で配列された複数の支持脚10Aが突設され、支持脚10Aは、フレキシブルシート20に固定される支柱30と、この支柱30に上下移動自在に取り付けられてパネル部材2を載置する上下可動部材31と、を備えている。
【0062】
ただし、高さ調整機構が、上記第1実施形態とは別の構成となっている。すなわち、本実施形態では、支柱30と上下可動部材31とを互いに螺合するネジ部32によって高さ調整が行われる。
【0063】
具体的には、支柱30を円柱状に形成する一方、上下可動部材31を上端が閉止される有底筒状に形成し、支柱30の外周に形成した雄ネジ部30aと、上下可動部材31の内周に形成した雌ネジ部31aと、によってネジ部32を形成して、それら雄ネジ部30aと雌ネジ部31aとを互いに螺合した状態で上下可動部材31を回転することにより、支柱30に対する上下可動部材31の上下位置を適宜に調整できるようになっている。
【0064】
また、上下可動部材31の上面の中央部には、第1実施形態と同様に開口31bが形成され、その開口31bから挿通した取付ボルト33を、支柱30の中心軸上に形成した雌ネジ穴30bに締め付けることにより、上下可動部材31を支柱30に固定できるようになっている。
【0065】
さらに、上下可動部材31の上面には、第1実施形態と同様に、環状突起31cおよび十字状のリブ31dが突設され、パネル部材2の角部Cに形成した円弧状段部2bを十字状のリブ31dによって区画された1つに載置して、取付ボルト33を締め付けることにより、取付ボルト33の頭部33aの円盤部分と上下可動部材31の上面との間に段差部2aを固定できるようになっている。
【0066】
したがって、本実施形態によれば、上記第1実施形態と同様の作用効果を奏するのはもちろんのこと、ベース部材をフレキシブルシート20で形成し、高さ調整機構を、支柱30と上下可動部材31とを互いに螺合するネジ部32としたので、上下可動部材31を回転するだけでパネル部材2の上下位置を極めて容易にかつより精度良く調整できるとともに、ベース部材がフレキシブルシート20であるため、運搬性や設置作業性を向上することができるという利点を有するものである。
【0067】
ところで、上記各実施形態では支持脚をベース部材に取り付けた場合を開示したが、ベース部材を用いることなく支持脚を床スラブ1に取り付ける場合にも、当該支持脚10を、第1実施形態(図2参照)に示したものと同様の支柱11と、この支柱11にその上下位置を可変設定可能に固定される上下可動部材31と、支柱11と上下可動部材31との間に着脱可能に介装されるスペーサ12とを備えたものとして構成すれば、より容易にかつより精度良く、上下可動部材31の高さ位置を調節し、ひいては、パネル部材の平坦性を向上することができる。
【0068】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で他の実施形態を各種採用することができる。
【0069】
例えば、上記実施形態では、スペーサが上下可動部材に係止される構成を開示したが、スペーサを支柱に係止させるように構成してもよい。この場合、例えば、支柱側に、上方に開口する凹部を形成し、当該凹部内に上下可動部材を挿入するように構成するとともに、凹部内にスペーサを介装させるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる二重床構造の支持脚の断面図。
【図2】本発明の第1実施形態にかかる二重床構造の分解斜視図。
【図3】本発明の第1実施形態にかかる二重床構造のベース部材の斜視図。
【図4】本発明の第1実施形態にかかるベース部材の端縁に突設される支柱の分解斜視図。
【図5】本発明の第1実施形態にかかる基礎床に支持脚を介してパネル部材を敷設した状態を示す断面図。
【図6】本発明の第1実施形態にかかる二重床構造の支柱の変形例の分解斜視図。
【図7】本発明の第1実施形態の変形例を示すベース部材の斜視図。
【図8】本発明の第2実施形態にかかる二重床構造の分解斜視図。
【符号の説明】
【0071】
1 床スラブ(基礎床)
2 パネル部材
10,10A 支持脚
11,30 支柱
11A 支柱(支柱分割体)
12 スペーサ
13,31 上下可動部材
20 フレキシブルシート(ベース部材)
21 可撓性フレーム(ベース部材)





 

 


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