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発明の名称 外装材および役物の施工方法、ならびに外壁開口部用役物
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−32054(P2007−32054A)
公開日 平成19年2月8日(2007.2.8)
出願番号 特願2005−215605(P2005−215605)
出願日 平成17年7月26日(2005.7.26)
代理人 【識別番号】100093230
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 利夫
発明者 大門 俊文
要約 課題
外装材を先行施工し役物を後施工することを可能ならしめるとともに、役物と外装材端部との間に隙間が発生するのを防ぐことができる、外装材および役物の施工方法、ならびに外壁開口部用役物を提供する。

解決手段
外壁1の開口部11にサッシ2を取り付けた後、外壁1を構成する外装材13および該外装材13の端部を隠す役物3を施工する方法であって、役物3として、平板部31とその一端から立設した第一立板部32および他端から第一立板部31とは反対方向に立設した第二立板部33とからなる略階段状の断面形状を有するものを用い、まず外装材13を、その端部とサッシ2との間に役物取付用空間4を確保するように施工し、次いで役物3を、その第一立板部32および平板部31を役物取付用空間4に挿入して、第二立板部33により外装材13の端部を隠すように施工する。
特許請求の範囲
【請求項1】
外壁の開口部にサッシを取り付けた後、外壁を構成する外装材および該外装材の端部を隠す役物を施工する方法であって、
役物として、平板部とその一端から立設した第一立板部および他端から第一立板部とは反対方向に立設した第二立板部とからなる略階段状の断面形状を有するものを用い、
まず外装材を、その端部とサッシとの間に役物取付用空間を確保するように施工し、次いで役物を、その第一立板部および平板部を役物取付用空間に挿入して、第二立板部により外装材の端部を隠すように施工することを特徴とする外装材および役物の施工方法。
【請求項2】
役物取付用空間に挿入された第一立板部および平板部とサッシとの間に形成された空間に、シーリング材を充填することを特徴とする請求項1記載の外装材および役物の施工方法。
【請求項3】
外壁の開口部へのサッシ取付後に該開口部周囲に取り付けられて、外壁を構成する外装材の端部を隠す役物であって、
平板部とその一端から立設した第一立板部および他端から第一立板部とは反対方向に立設した第二立板部とからなる略階段状の断面形状を有しており、
第一立板部および平板部は、先に施工した外装材の端部とサッシとの間に確保された役物取付用空間に挿入され、この挿入状態にて第二立板部は、外装材の端部を隠すことを特徴とする外壁開口部用役物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本願発明は、建物の外壁を構成する外装材と、外壁における窓等の開口部周囲にて外装材の端部を隠す役物とを施工する方法、およびそれに用いられる役物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、建物の外壁に窓枠等のサッシを取り付ける場合、外壁の適宜位置に形成された開口部にて、その開口端面に沿って窓枠等のサッシを取り付けることがしばしばある。
【0003】
具体的には、たとえば図9〜図11に例示したように、外壁1におけるモルタル仕上げされた既存外壁等の下地外壁10に設けられた開口部11の周端面に、サッシ2の上下左右枠を取り付ける。このサッシ2には様々な種類があり、図9および図10では外付タイプ、図10および図11では半外付タイプのサッシ2を用いている。
【0004】
ここで、外壁1を構成する下地外壁10には、胴縁12を介して外装材13が取り付けられており、この外装材13の端部には、略U字状または略逆U字状の断面形状を有する見切り縁等の役物3が取り付けられている。
【0005】
かかる場合、まず役物3をサッシ2を取り付けた開口部11周囲に取り付け、そして外装材13をその端部が役物3の受け部30に納まるようにして取り付ける。つまり、外装材13の施工前に役物3を先行施工する。
【0006】
このような役物3および外装材13を用いた外壁1は、たとえば下記特許文献1にも記載されている。
【特許文献1】特開2001−152655号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記のとおりに、役物3が先行施工されていると、外装材13を所定の位置まで施工し難い場合があった。
【0008】
すなわち、たとえば図9や図11に例示したように、複数枚の外装材13を互いに上下に嵌合接合Aさせる場合、サッシ2の下枠2aの下方に位置する役物3と外装材13に関しては、上側の外装材13を役物3の受け部30内にて一旦上に持ち上げてから下に降ろすことにより、下側の外装材13との嵌合接合Aを行わなければならず、そうすると、上側の外装材13の上端部と役物3の受け部30との間に隙間Bが生じて、外装材13の正確な位置決めが難しくなる。
【0009】
そこで、以上のとおりの事情に鑑み、本願発明は、外装材13を先行施工し役物3を後施工することを可能ならしめるとともに、役物3と外装材13端部との間に隙間が発生するのを防ぐことができる、外装材および役物の施工方法、ならびに外壁開口部用役物を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本願発明は、上記の課題を解決するものとして、第1には、外壁の開口部にサッシを取り付けた後、外壁を構成する外装材および該外装材の端部を隠す役物を施工する方法であって、役物として、平板部とその一端から立設した第一立板部および他端から第一立板部とは反対方向に立設した第二立板部とからなる略階段状の断面形状を有するものを用い、まず外装材を、その端部とサッシとの間に役物取付用空間を確保するように施工し、次いで役物を、その第一立板部および平板部を役物取付用空間に挿入して、第二立板部により外装材の端部を隠すように施工することを特徴とする。
【0011】
第2には、前記施工方法において、役物取付用空間に挿入された第一立板部および平板部とサッシとの間に形成された空間に、シーリング材を充填することを特徴とする。
【0012】
また、本願発明は、第3には、外壁の開口部へのサッシ取付後に該開口部周囲に取り付けられて、外壁を構成する外装材の端部を隠す役物であって、平板部とその一端から立設した第一立板部および他端から第一立板部とは反対方向に立設した第二立板部とからなる略階段状の断面形状を有しており、第一立板部および平板部は、先に施工した外装材の端部とサッシとの間に確保された役物取付用空間に挿入され、この挿入状態にて第二立板部は、外装材の端部を隠すことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
上記第1の発明によれば、上記のとおりの施工を行うことで、外装材を先行施工し役物を後施工することが可能になり、且つ、役物と外装材端部との間に隙間が発生することを防ぐことができる。また、たとえば外壁の改装時においても、正確で且つ簡易な外装材の先行施工及び役物の後施工が可能となり、改装施工の省力化が実現される。
【0014】
上記第2の発明によれば、上記第1の発明と同様な効果が得られ、また、上記のとおりのシーリング材充填を行うことで、役物とサッシとの間に形成された空間からの漏水を防ぐことができる。
【0015】
また、上記第3の発明によれば、上記第1の発明と同様な効果が得られる、外壁開口部用役物が実現される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
[第一の実施形態]
図1〜図4は、各々、本願発明の一実施形態を示したものである。
【0017】
本実施形態では、外壁1の開口部11に対して外付タイプのサッシ2が取り付けられ、且つモルタル仕上げされた既存外壁等の下地外壁10および胴縁12が施工されている状態において、まず外壁1の化粧層として機能する外装材13を取り付ける。
【0018】
このとき、外装材13は、下地外壁10表面の胴縁12に対して釘打ち等によって固定するが、外装材13の端部とサッシ2との間に、次述する役物3を取り付けるための空間(役物取付用空間と呼ぶこととする)4を確保するように、外装材13の端部をサッシ2から少し離した位置とする。
【0019】
より具体的には、開口部11の下方に位置する外装材13aにあっては、その上端面131aとサッシ2の下枠2aとの間に役物取付用空間4を確保し、開口部11の上方に位置する外装材13bにあっては、その下端面131bとサッシ2の上枠2bとの間に役物取付用空間4を確保する。
【0020】
続いて、この状態において、外装材13の端部を表側から見えないように隠す見切り縁として機能する役物3を取り付ける。
【0021】
使用される役物3は、帯板状の平板部31と、平板部31における奥側に位置する一端縁から垂直に立設した第一立板部32と、平板部31における手前側に位置する他端縁から第一立板部32とは反対方向に垂直に立設した第二立板部33とを備え、それらにより構成される略階段状の断面形状を有している。
【0022】
この役物3を、外装材13の取付後に、上記役物取付用空間4に第一立板部32および平板部31を挿入して取り付ける。
【0023】
このとき、第一立板部32は、役物取付用空間4内にて胴縁12の端部表面に当接し、平板部31は、第一立板部32から役物取付用空間4を抜けて外装材13の端部表面よりも前方に突出し、そして平板部31の突出端から下方に又は上方に延びた第二立板部33は、外装材13の端部表面をその前方に位置して隠すようになる。
【0024】
以上により、外装材13を先行施工し役物3を後施工することができ、しかも役物3の後施工も役物取付用空間4内への挿入だけで良く、施工の省力化を図ることができる。さらに、従来例のように上側と下側の外装材13を嵌合接合させる場合においても、役物3を取り付ける前に嵌合接合を行うことができるので、役物3と外装材13の端部との間に隙間Bが発生することもなく、外装材13を所定位置に正確に施工できるようになる。
【0025】
後は、役物取付用空間4に挿入した状態の役物3を固定するために、固定ネジ5を前方から捩じ込み、第一立板部32を胴縁12に対してネジ止めすればよい。
【0026】
そしてさらに、固定状態の第一立板部32および平板部31とサッシ2との間に形成された空間に対して、シーリング材6を充填してもよい。本実施形態では、バックアップ材7を先に充填し、残りの空間にシーリング材6を充填している。これによれば、役物3とサッシ2との間に形成された空間からの漏水を、効果的に防ぐことができる。
【0027】
本実施形態では、水密材8を役物3の裏側に設けて、第二立板部33と外装材13との間からの漏水をも防ぐようにしている。水密材8は、スポンジパッキン状のものであり、図2および図3に例示したように、役物3の第二立板部33裏面に設けられた取付部331に取付片81が嵌入されて、取り付けられる。図3は取付部331および取付片81の形状の一バリエーションを示している。
【0028】
[第二の実施形態]
図5〜図8は、各々、本願発明の別の一実施形態を示したものである。
【0029】
本実施形態では、上記第一の実施形態と基本構成は同じであるが、役物3が、第一立板部32の先端からさらに第二の平板部34が延設されて、二段の断面略階段状のものとなっており、この平板部34が、役物取付用空間4への挿入時に胴縁12とサッシ2との間にある隙間に挿入されている。この隙間は胴縁12の下地外壁10への施工時に予め確保しておいたものである。
【0030】
その他の形状や構成は上記第一の実施形態とは何等異ならず、同等な効果を実現できる。
【0031】
一点、図8では、下側の役物3に対するシーリング材6を、バックアップ材7を用いずに直接充填している。この場合でも防水効果を実現できることは言うまでもない。
【0032】
[他の実施形態]
以上の第一および第二の実施形態ではサッシ2が外付タイプとなっているが、本願発明は、図11や図12における半外付タイプや図示していない内付タイプのサッシ2を用いる場合にももちろん適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本願発明の一実施形態を示した断面図。
【図2】役物の一実施形態を示した分解断面図。
【図3】役物の別の一実施形態を示した分解断面図。
【図4】本願発明の一実施形態を示した拡大断面図。
【図5】本願発明の別の一実施形態を示した断面図。
【図6】役物の一実施形態を示した分解断面図。
【図7】役物の別の一実施形態を示した分解断面図。
【図8】本願発明の別の一実施形態を示した断面図。
【図9】一従来例を示した斜視図。
【図10】一従来例を示した断面図。
【図11】一従来例を示した断面図。
【図12】一従来例を示した断面図。
【符号の説明】
【0034】
1 外壁
10 下地外壁
11 開口部
12 胴縁
13,13a,13b 外装材
131a 上端面
131b 下端面
2 サッシ
2a 下枠
2b 上枠
3 役物
30 受け部
31 平板部
32 第一立板部
33 第二立板部
331 取付部
34 平板部
4 役物取付用空間
5 固定ネジ
6 シーリング材
7 バックアップ材
8 水密材
81 取付片
A 嵌合接合
B 隙間




 

 


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