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発明の名称 シークイン送り装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−14600(P2007−14600A)
公開日 平成19年1月25日(2007.1.25)
出願番号 特願2005−200171(P2005−200171)
出願日 平成17年7月8日(2005.7.8)
代理人 【識別番号】100077539
【弁理士】
【氏名又は名称】飯塚 義仁
発明者 田島 郁夫
要約 課題
縫止孔がシークインの中心から偏心したシークインでも送り出し動作に好適なシークイン送り装置を提供する。

解決手段
シークイン送り装置において、送りレバー18に取り付けた調整部材100は、その調整片100aにてロックレバー33に当接してロックレバー33の揺動タイミングを規制する部材であって、調整片100aの相対位置に応じて揺動タイミングを任意に調整可能である。これにより、係合爪33aがシークインに係合するタイミングを任意に調整できる。また、支承板8には、シークイン連結体が真直ぐ送り出されるように案内するシークイン送り出し案内部材102が取り付けられている。案内部材102は、その側辺を支承板8の側壁に当接させた状態で支承板8に固定するだけで位置決めされるので格別の位置調整を行なわなくて良く、交換作業が容易である。
特許請求の範囲
【請求項1】
シークイン連結体を送り部材の動きによって所定ピッチずつ送り出す送り機構と、
前記シークイン連結体に係合して該シークイン連結体を移動不能にロックするための係合突起を有するロック手段と、
前記送り部材による前記シークイン連結体の送り出し移動行程における前記係合突起の係合タイミングを調整する調整手段と
を具えることを特徴とするシークイン送り装置。
【請求項2】
前記調整手段は、前記ロック手段に当接して該ロック手段の動きを規制する調整片を有する部材によって構成され、前記調整片と該ロック手段の相対位置に応じて前記係合突起の係合タイミングを調整することを特徴とする請求項1に記載のシークイン送り装置。
【請求項3】
シークイン連結体を所定の送り出し位置に整合させた状態で送り部材の動きによって送り出す送り機構と、
シークイン連結体が真直ぐ送り出されるように案内するシークイン送り出し案内手段であって、送り出すシークイン連結体に対応した案内用の経路と、前記案内手段を所定の固定位置に着脱可能に取り付ける取付手段を有し、前記固定位置において前記所定の送り出し位置と前記経路とが整合するよう構成された案内手段と
を具えることを特徴とするシークイン送り装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、シークイン連結体からシークインを切断しつつシークインを被縫製体に縫着するミシンにおけるシークイン送り装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ミシンにおけるシークイン送り装置の従来技術としては、例えばリールから繰り出されて支承板の上面に載置されたシークイン連結体を送り出す送りレバーと、送りレバーによるシークイン送り動作の終了時に該シークイン連結体を移動不能にロックするロックレバーを備えるものが知られている(例えば、下記特許文献1を参照)。この種のシークイン送り装置において、送りレバーは、その先端に具わる引掛け部をシークインの縫止孔に係合させて前進させることでシークイン送り動作を行うものであって、該送りレバーの前進及び後退動作を繰り返すことで、シークイン連結体における前記送りレバーの引掛け部が係合したシークインを一つずつ送り出すよう構成されていた。一方、ロックレバーは、送りレバーの近傍にて揺動可能に支持されたものであり、該ロックレバーの先端に設けられた係合爪が送りレバーに形成された透孔を貫通するよう配設されると共に、その係合爪がシークインの縫止孔に係合するようバネ部材等により回動付勢されている。送りレバーによるシークイン送り出し動作終了時に、該ロックレバーの係合爪がシークインの縫止孔に係合することで、シークイン連結体を移動不能にロックすることができる。送りレバーとロックレバーの動作の関係を簡単に述べると、それは次の通りである。送りレバーが後退するときには、送りレバーの透孔の口縁がロックレバーに当接してこれを押動することで、該ロックレバーの係合爪によるシークインの縫止孔に対する係合が解除される。反対に、送りレバーが前進するときは、該透孔の口縁がロックレバーから離れることでロックレバーが揺動自由な状態となり、付勢力によって揺動されたロックレバーの係合爪がシークインの上面に当接し、該送りレバーが前進する間、該シークインの上面に当接した係合爪は当該シークインの上面を相対的に摺動する。そして、送りレバーが送り出しを終了したときに係合爪がシークインの縫止孔に係合して、シークイン連結体を移動不能にロックする。
【特許文献1】特開2004−167097
【0003】
上記の構成においては、ロックレバーは、送りレバーの透孔の口縁に対して当接することで、送りレバーの後退動作に応じてシークインから離れる方向に揺動し、送りレバーの前進動作に応じてシークインに接近する方向に揺動していた。言い換えれば、送りレバーの前進つまりシークイン送り出し行程において、送りレバーの透孔の口縁はロックレバーの係合爪が落下(シークインに接近する方向への揺動)するタイミングを規制する機能を果たしていた。ここで、送りレバーの前進及び後退動作(シークイン連結体を送り出す動作)の1ストロークのピッチは、使用するシークイン連結体のシークインのサイズに応じて異なる。これに対して、送りレバーの透孔の大きさは、種々のサイズのシークインに対応しうるよう、大きめ(シークイン送り方向に対して長手)に形成されており、シークインのサイズに応じて係合爪の落下タイミングを調整することを考慮していない。従って。従来のシークイン送り装置では、前述の通り、送りレバーの前進動作時つまりシークイン送り出し動作時において、ロックレバーは送りレバーの透孔の口縁から離れた時点で自由状態となり、その係合爪がシークインの上面を相対的に摺動していた。このため、シークインの材質によっては前記係合爪による摺動跡が付いてしまうという不都合があった。
【0004】
また、シークインには色々な形状のものがあり、近年ではシークイン縫着体の装飾性をより高めるために、図14(a),(b)に示すように縫止孔をシークインの中心から偏心させて設けたシークインを見受けるようになってきた。しかしながら、図14(a),(b)に示すような縫止孔がシークインの中心から偏心したシークインを従来のシークイン送り装置にて送り出すときには以下の不具合があった。すなわち、送りレバーに設けられた透孔が大きめ(送り方向に対して長手)に形成されていたため、シークインのサイズによっては、送りレバーの前進行程において各シークインの接合部より手前の位置でロックレバーが自由状態になってしまう場合があった。このときの状態を図15に示している。同図(a)は縫止孔が中心にあるシークインを送る場合、(b)は縫止孔が中心から偏心しているシークインを送る場合をそれぞれ示している。図15(a),(b)においては、ロックレバー33の係合爪33aがシークインの上面に弾接(バネ等の付勢力によって当接)しており、送りレバーが前進すると、シークイン連結体は矢印A方向へ送り出され、係合爪33aはシークインの上面を相対的に矢印B方向に摺動する。このとき、縫止孔が中心にあるシークインであれば、係合爪33aはシークインの接合部上を通過して、後続のシークイン上面に移行する(図15(a)を参照)。これに対して、図15(b)の縫止孔が中心から偏心しているシークインの場合は、ロックレバー33の係合爪33aがシークイン中心から偏心した縫止孔に適合するよう位置調整されているので、該係合爪33aはシークインの接合部から外れた(シークイン間が離間している)C部上を摺動することになってしまう。このため、係合爪33aは、該C部上に位置したときに、ロックレバー33に与えられている回動付勢によって当該離間部分(C部)に入り込んでしまう。この状態で、送りレバーが更に前進すると、当該離間部分(C部)に入り込んだ係合爪33aが後続のシークインの縁部に干渉するので、シークイン連結体は係合爪33aから逃げるように蛇行、もしくは変形してしまう。
【0005】
また、従来の技術では、送りレバーの先端を縫止孔に係合させる1点のみを支点としたシークインの送り出し動作を行っていたため、縫止孔がシークインの中心から偏心したシークイン、特に、その縫止孔がシークイン連結体の送り方向と直交する方向に偏心しているものである場合(図14(a),(b)などがそれに相当する)、シークイン連結体を各シークインの接合部あたりを中心に回転させようとする力が働き、該接合部が変形してシークインに傾き(鉛直軸周りに)が生ずることになってしまう。この点については、シークイン連結体を真直ぐ送るための案内部材を備えるシークイン送り装置の構成が周知である。従来の案内部材としては、シークイン連結体の左右端を規制する側壁を備え、この両側壁が一体的に固定されたもの、或いは、分割式で調整可能なもの等が知られている。両側壁が一体的に固定されたタイプの案内部材では、シークインのサイズに応じて案内部材を交換するようになっており、両側壁が分割式で調整可能なタイプの案内部材では、その間隔を調整するようになっている。しかしながら、これら従来の案内部材には以下の不具合がある。すなわち、両側壁が分割式で調整可能なタイプの案内部材においては、シークインのサイズに応じて両側壁の間隔を調整するのは非常に手間が掛かり、特に縫止孔が偏心しているシークインでは両側壁の間隔を調整するとともに、縫止孔を針落ち位置へ合致させなければならず調整作業が非常に面倒である。更に、多頭ミシンではそのような調整作業を全頭分行わなければならないので時間がかかり作業効率が悪かった。また、両側壁が一体的に固定されたタイプの案内部材においては、各シークインのサイズに対応した案内部材を用意する必要があり、その分コストが嵩み不経済である等の不都合はあるものの、前記両側壁分割式の案内部材で調整を行うよりも案内部材の交換の方が作業を短時間で済ますことができる可能性がある。しかしながら、このタイプの案内部材として従来から知られるものでは、少なくとも固定位置の調整作業を行う必要があり、また、交換作業もそれほど容易に行えるものではなかったため、やはり使用に際して手間がかかってしまい面倒であった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この発明は、上述の点に鑑みてなされたもので、サイズ、形状等の異なる種々のタイプのシークインに対応可能であって、特に、縫止孔がシークインの中心から偏心したシークインの送り出し動作に好適なシークイン送り装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、シークイン連結体を送り部材の動きによって所定ピッチずつ送り出す送り機構と、前記シークイン連結体に係合して該シークイン連結体を移動不能にロックするための係合突起を有するロック手段と、前記送り部材による前記シークイン連結体の送り出し移動行程における前記係合突起の係合タイミングを調整する調整手段とを具えることを特徴とするシークイン送り装置である。
【0008】
また、この発明は、シークイン連結体を所定の送り出し位置に整合させた状態で送り部材の動きによって送り出す送り機構と、シークイン連結体が真直ぐ送り出されるように案内するシークイン送り出し案内手段であって、送り出すシークイン連結体に対応した案内用の経路と、前記案内手段を所定の固定位置に着脱可能に取り付ける取付手段を有し、前記固定位置において前記所定の送り出し位置と前記経路とが整合するよう構成された案内手段とを具えることを特徴とするシークイン送り装置である。
【0009】
【発明の効果】
【0010】
この発明によれば、シークイン送り装置が、シークイン連結体を送り部材の動きによって所定ピッチずつ送り出す送り機構と、シークイン連結体に係合してシークイン連結体を移動不能にロックするための係合突起を有するロック手段と、送り部材によるシークイン連結体の送り出し移動行程における係合突起の係合タイミングを調整する調整手段とを具えることで、調整手段により、ロック手段の係合突起がシークイン連結体に係合するタイミングを任意に調整できるようになる。これにより、ロック手段の係合突起がシークインの上面を摺動することを無くすか、あるいはそれを極短い距離とすることができる。従って、シークインの上面に係合突起の摺動跡が付くことを防止でき、また、縫止孔が中心から偏心したシークインにおいては、シークイン連結体の送り出しが係合突起に干渉されることがなくなるので、確実に送り出し動作が行えるようになるという優れた効果を奏する。
また、この発明に係るシークイン送り装置によれば、送り機構により、シークイン連結体を所定の送り出し位置に整合させた状態で送り部材の動きによって送り出すときに、案内手段が前記シークイン連結体を真直ぐ送り出すよう案内することで、縫止孔が中心から偏心しているシークインの接合部あたりを中心に回転させる力が働いても、これを真直ぐ確実に送り出すことができる。この送り出し案内手段が、送り出すシークイン連結体に対応した案内用の経路と、前記案内手段を所定の固定位置に着脱可能に取り付ける取付手段を有し、前記固定位置において前記所定の送り出し位置と前記経路とが整合するよう構成されているので、該取付手段により該案内手段を所定の固定位置に取り付けるだけで、該案内手段の位置決めを行なうことができる。従って、この発明に係る送り出し案内手段は、煩雑な固定位置の調整作業を行なうことなく容易に着脱することができる。このため、シークインの形状やサイズに応じて送り出し案内手段を交換する作業も容易に短時間で行なうことができるという優れた効果を奏する。
従って、この発明に係る調整手段及び/又はシークイン送り出し案内手段を具えたシークイン送り装置は、サイズ、形状等の異なる種々のタイプのシークインに対応可能であって、特に、縫止孔が中心から偏心しているシークインの送り出し動作に好適である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、添付図面を参照してこの発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。
図1は、4つのミシンヘッドを有する4頭立て刺繍ミシンにおける本発明の一実施例を示す。各ミシンヘッドに対応して針棒ケース2が設けられており、各ミシンヘッドの針棒の下方に針板50が配置されている。
シークイン縫いユニット1は各針棒ケース2の左サイド及び/または右サイドにそれぞれ装着されるようになっており、本実施例では左サイドにのみ装着されている。各針棒ケース2は多針構成からなり、本実施例のようにシークイン縫いユニット1を針棒ケース2の左サイドに装着する場合は、針棒ケース2内の最左側の針がシークイン縫い用の針として使用される。通常知られているように、刺繍枠51は縫いデータに応じて横方向(X方向)及び前後方向(Y方向)に駆動される。各シークイン縫いユニット1には、シークイン連結体を巻回したリール5がそれぞれ具備される。
【0012】
図2はシークイン縫いユニット1の部分を拡大して示す側面図である。図3は該シークイン縫いユニット1におけるシークイン送り装置6の部分を更に拡大して示す側面図、図4はシークイン送り装置6の部分の斜視図、図5はシークイン送り装置6の要部を更に拡大して示す一部切欠斜視図、である。
図2に示すように、シークイン縫いユニット1は、取付けベース4において、シークイン連結体3を巻回したリール5とシークイン送り装置6を支持して構成される。取付けベース4は図示外のリンクを介して、針棒ケース2に対して昇降動可能に装着されている。図2及び図3には、取付けベース4が下降位置に降ろされ、シークイン縫いが可能な状態となっている姿勢を示す。一方、シークイン縫いを実行しないときは、通常の刺繍縫いの邪魔にならないように取付けベース4を上方位置に退避させるようになっている。その昇降駆動は、図示しないエアシリンダにより、各ヘッドで同時に行う。なお、刺繍ミシンが1頭機のようにミシンヘッド数の少ないものである場合は手動で昇降させるようにしてよい。
シークイン連結体3を巻回したリール5は、取付けベース4の上部に形成したアーム部4aの上端に回転自由かつ、着脱可能に装着されている。リール5に巻回されたシークイン連結体3がシークイン送り装置6に対して繰り出される。シークイン連結体3は一定幅の合成樹脂製のフィルムから打ち抜くことで、多数の円形のシークインSを接合部S1を介して連結した形としたもの(図4参照)である。この実施例において、各シークインSには、前述の図14(a)に示すように縫止孔(針通し用の孔)3aがシークインの送り方向と直交する方向に偏心して形成されている。すなわち、この実施例に示すシークインSは縫止孔3aがシークインの中心から偏心したものである。
【0013】
シークイン送り装置6の構成例につき詳しく説明する。
シークイン送り装置6は、取付けベース4の下方に取付けられた支持プレート7に組み付けられている。支持プレート7の下端にはシークインを支承するための支承板8が水平に形成されている。リール5から繰り出されたシークイン連結体3はテンションローラ45及び転向ローラ46(図2参照)を介して取付けベース4に沿って垂下され、ブラケット11の後面に取り付けられたガイド部12(図2、図3を参照)を経て、支承板8上に導かれ、刺繍ミシンの正面から見て後方に送り出される。なお、シークイン縫いユニット1に関する以下の説明において、説明の便宜上、前後方向を刺繍ミシンにおける前後関係とは逆に記述するものとする。すなわち、シークインの送り出し方向の指向方向(刺繍ミシンの正面から見て後方:図2において右側)を「前方」とする。
【0014】
支承板8には、シークイン送り出し方向(前後方向)に沿って所定の長さで適宜の幅のスリット8a(後述図7参照)が設けられており、このスリット8aは後述する送りレバー18の先端の引掛け部18a及びロックレバー33の係合爪33a(図5参照)の食い込みを許すために設けられている。ガイド部12は、左右方向の位置調整可能に設けられており、支承板8上に導かれたシークイン連結体3の各シークインSの縫止孔3aが前記スリット8aに整合されるよう前記位置調整がなされている。また、ガイド部12は、板材を折曲して断面コ字形の案内部12aを2つ形成したものであり、セットされたシークイン連結体3の幅に応じて交換可能である。このガイド部12を取付けたブラケット11の前面には押え部材44が取付けられている。押え部材44は、バネ鋼鈑のような弾力を有する板材で形成されており、シークインSの幅と同等もしくは若干幅広で所定長を有している。押え部材44の一端側がブラケット11に固定され、中央部が円弧状に曲成されつつ他端側が支承板8の上面に弾接する。ガイド部12を介して支承板8上に繰り出されたシークイン連結体3は、該支承板8とその上面に弾接する押え部材44との間に挿通されることになる。
【0015】
図3に示すように、支持プレート7の中央部には軸心を左右方向(図1のX方向)に沿わせた回動軸15が回動自由に支持されている。回動軸15には揺動アーム16がネジ17により固定される。また、回動軸15には上記揺動アーム16の隣に従動レバー20がネジ21により固定されており、この従動レバー20と揺動アーム16とは結果としてベルクランク状に一体となっている。回動軸15に嵌装したトーションバネ22の一端が支持プレート7に固定され、他端が従動レバー20に掛けられており、これにより、揺動アーム16が図3において反時計方向に揺動付勢されている。トーションバネ22により、反時計方向に揺動付勢された揺動アーム16は、支持プレート7に設けたストッパ25に当接することで、図2〜図5に示す姿勢で保持される。なお、ストッパ25は、支持プレート7に固定したブラケット26に螺着されたネジ棒からなり、ナットの締め付けによりロックされるもので、その後端に揺動アーム16が当接する。図2〜図5に示す揺動アーム16の姿勢は、詳しくは後述する1つのシークイン送り出し動作が終了した状態に対応する。1つのシークイン送り出しが終了した状態においては、図4に示すように、先頭と先頭から2番目のシークインSの間の接合部が、支承板8の前端縁に形成された固定刃8bの刃先に位置している。支持プレート7の下部には可動刃27がピン28により回動自由に支持されており、トーションバネ30により、常には固定刃8bから上方に離間した退避姿勢に保持されている。可動刃27は針棒31が下降したときその下端の針抱き32により押動されるようになっている。可動刃27は、該針抱き32による押動に応じてトーションバネ30の弾力に抗して下方へ揺動し、固定刃8bと協働してシークインSの接合部S1を切断する。針棒31とともに針抱き32が上昇すると、可動刃27はトーションバネ30の復元力により退避姿勢に戻る。
【0016】
揺動アーム16の自由端には、送りレバー18が軸19により回動自由に支持されている。軸19に嵌装されたトーションバネ(図示省略)の一端は揺動アーム16に固定され、他端は送りレバー18に掛けられている。このトーションバネにより、送りレバー18は時計方向に回動付勢されることで、送りレバー18の先端側は常に支承板8に接近する方向に付勢される。
送りレバー18の先端には引掛け部18aが形成されている。送りレバー18はその先端の引掛け部18aを支承板8の上面に載置されたシークイン連結体3のシークインSの縫止孔3aに引っ掛けた状態で前進動作することで、シークイン連結体3を前方に所定ピッチで送り出す動作を行う部材である。追って詳しく説明するように揺動アーム16の揺動に応じて送りレバー18が前進及び後退動作を行い、シークイン連結体3を前方に所定ピッチずつ順次送り出すようになっており、該揺動アーム16及びこれを揺動させる機構が、該送りレバー18に前進及び後退動作を行わせる送り機構、に相当する。揺動レバー16と一体である上記従動レバー20の自由端は連結リンク37を介して駆動レバー38の自由端に連結されている。駆動レバー38は、取付けベース4の左側面に固定されたモータ36の出力軸40に固定されている。モータ36の駆動により、駆動レバー38を所定角度範囲で往復揺動駆動することにより、連結リンク37及び従動レバー20を介して揺動アーム16を揺動せしめ、該揺動アーム16の揺動に応じて送りレバー18を前進及び後退駆動することで、シークイン連結体3の送り出し動作が行われる。
【0017】
図4及び図5に示すように、送りレバー18には、送りレバー18によるシークイン連結体3の送り出し移動行程において、後述する係合爪がシークインに係合するタイミングを調整するための調整手段として、調整部材100が配設されている。図6は送りレバー18に対する調整部材100の取付構造を示す図である。同図に示すとおり、調整部材100はネジ101により送りレバー18に対して取り付けられており、その取付孔は送りレバー18の動作方向に沿う長孔状に形成されている。調整部材100は、全体として送りレバー18の動作方向に沿って長手に延びる部材であって、その端部において調整片100aが形成されている。調整片100aは、調整部材100が送りレバー18に取り付けられた際に、該送りレバー18の透孔18b上を横切るように延びることで該透孔18bの一部を被うことができる。また、調整部材100を送りレバー18に対して取り付けるための取付孔が送りレバーの動作方向に沿う長孔状に形成されていることから、調整部材100の送りレバー18に対する固定位置は取付孔に沿って調整可能である。調整部材100の送りレバー18に対する固定位置を調整することで、調整片100aの透孔18bに対する相対位置を位置調整することができる。
この調整片100aが後述するロックレバー33の当接部として機能するため、調整片100aの固定位置に応じて、ロックレバー33の動きを規制して、その端部(係合爪)がシークインに係合するタイミングを任意に設定することができる。なお、この点については後述のシークイン送り動作の説明において詳細に述べるものとする。
【0018】
図5に示すとおり、支承板8の上面には、支承板8上に導かれたシークイン連結体3が送りレバー18の送り出し動作に従って真っ直ぐ送り出されるよう該シークイン連結体3を案内する手段としてシークイン送り出し案内部材102が配設されている。図7は支承板8に対する送り出し案内部材102の取付構造を説明するための図であって、支承板8と送り出し案内部材102を斜め上側から見た斜視図である。送り出し案内部材102は、支承板8に対してネジ103により固定されるもので、シークイン連結体3のシークインSの左右縁部を規制する一対の案内壁102a、102bを備える。案内壁102aと102bの間隔はガイドすべきシークインSの幅より少しだけ大きく設定されており、この案内壁102a、102bの間にシークイン連結体3を通すことで、該連結体3を真っ直ぐ送り出すようガイドすることができる。
送り出し案内部材102には、支承板8のスリット8aに対応して前後方向に延びた所定の長さのスリット102cが設けられており、案内壁102a,102b間に導かれたシークインの縫止孔3aはスリット102cに整合するようになっている。スリット102cは、送りレバー18の引掛け部18a及びロックレバー33の係合爪33a(図5参照)がシークインSの縫止孔3aに係合したときに、各先端部の食い込みを許容するために形成されており、このスリット102cを支承板8のスリット8aに一致させた位置が送り出し案内部材102の固定位置となる。というのも、送りレバー18の引掛け部18a及びロックレバー33の係合爪33aとが両スリットに嵌入しなければ、シークイン送り動作を適切に実行できないからである。
送り出し案内部材102は、奥側の側辺102dを支承板8の側壁8cに当接させた状態で支承板8に固定すれば、スリット102cが支承板8のスリット8aと一致するよう形成されている。従って、この送り出し案内部材102は、奥側の側辺102dを支承板8の側壁8cに当接させるだけで位置決めを行なうことができ、また、支承板8に対する固定も1本のネジ103だけで行うことができるので、その固定作業が非常に容易である。
この送り出し案内部材102は案内壁102a、102bの間隔が不変であるため、縫い付けるシークインが別のサイズのものに変更された場合には、変更されたシークインのサイズに応じた案内壁102a、102bの間隔を持つ別の送り出し案内部材102に取り替える必要がある。そのような場合にも、この実施例に係る送り出し案内部材102は上記の通りその着脱作業が非常に容易であるため交換に手間が掛からない。
なお、本実施例では一方(図7において手前側)の案内壁102aを送り出し案内部材102の最後部まで形成してあるが、これを他方の案内壁102bと同じ長さとしてもよい。また、他方の案内壁102bの長さもシークイン連結体3を真直ぐ送り出すことができるのであればもっと短くしてもよい。すなわち、案内壁102a、102bの長さは、図示の例に限らず、シークイン連結体3を真直ぐ送り出すことができさせすればどのような長さであってもよい。
【0019】
次に、ロックレバー33の構成とその駆動機構について簡単に説明する。
図3、図4及び図5に示すように、ロックレバー33は、一端側の先端に係合爪(係合突起)33aが、他端側にストッパ部33bが形成されており、その中間部が、支持プレート7に取付けられた支持ブロック35に対してピン39により回動自由に支持されている。図5においては、ロックレバー33を見やすくするために、送りレバー18、調整部材100の前部を切欠いて描いてある。ロックレバー33の係合爪33aは送りレバー18に形成された透孔18bを貫通している。送りレバー18の透孔18bの一部を被おうよう配置された上記調整部材100の調整片100aは、該透孔18bを貫通した係合爪33aに対して、シークイン送り方向の前方側に位置している。すなわち、調整片100aは係合爪33aに対する透孔18bの大きさ(シークイン送り方向の長さ)を調整する機能を果たしている。
支持ブロック35に設けられたピン39にはトーションバネ(図示せず)が設けられており、該トーションバネによりロックレバー33は支持ブロック35に対して反時計方向に回動付勢されている。この回動付勢により、ロックレバー33は自由状態においてはストッパ部33bが支持ブロック35の受止め部35aに当接し、係合爪33aの端部が支承板8のスリット8a内に臨む姿勢に保持されるようになっている。この姿勢に保持されたロックレバー33の係合爪33aは、支承板8上に導かれたシークイン連結体3のうちの1つのシークインSの縫止孔3aに係合し、シークイン連結体3を移動不能にロックする。一方、図5に示す状態から、送りレバー8が後退動作すると、該送りレバー18に固定された調整部材100の調整片100aの縁部がロックレバー33に当接する。このため、ロックレバー33は、送りレバー8の後退動作に追従して押動され、前記トーションバネによる反時計方向の回動付勢力に抗してピン39を中心に時計方向に回動する。ロックレバー33の時計方向への回動により、その係合爪33aが上向き(シークインから離れる向き)に移動することで、該係合爪33aのシークインSの縫止孔3aに対する係合が解除されることになる。このように、トーションバネ(図示せず)による反時計方向の回動付勢及び送りレバー8の後退動作による時計方向の回動付勢により、ロックレバー33は回動(揺動)駆動される。
【0020】
なお、ロックレバー33を支持した支持ブロック35は、支持プレート7に対する前後方向(支承板8上でのシークイン連結体3の送り方向)の固定位置を調整可能となっている。これにより、ロックレバー33の係止爪33aがシークインSに係合する位置を、該シークインSのサイズに合わせて調整することができる。因に、支持プレート7も取付けベース4に対して前後方向(支承板8上でのシークイン連結体3の送り方向)に固定位置の調整が可能となっている。
【0021】
次に、本実施例に従うシークイン送り動作について、その動作を順を追って示した図8〜図11に基づいて説明する。図8〜図11の各図において、(a)はシークイン送り動作の各状態を示すシークイン送り機構の一部断面側面図であり、(b)は同各状態を平面略図で示す。
図8は1つのシークイン送り動作が終了した状態を示す。1つのシークイン送り出し動作が終了した状態においては、前述した通り、シークイン連結体3の先頭に位置する1つのシークインSが支承板8の前方に突出し、該先頭のシークインSと先頭から2番目のシークインSの間の接合部S1が、支承板8の前端縁に形成された固定刃8bの刃先に整合している。また、送りレバー18の引掛け部18aが先頭から2番目のシークインSの縫止孔3aに係合しているとともに、その3つ後に続くシークインSの縫止孔3aにロックレバー33の係合爪33aが係合している。図8(b)から明らかな通り、調整部材100の調整片100aは、送りレバー18の透孔18bの前方側(同図では右側)を一部被うことで、透孔18bの大きさ(シークイン送り方向の長さ)を狭めている。調整部材100の固定位置は、1つのシークイン送り出し動作が終了した状態において、調整片100aがロックレバー33から僅かに前方に離間するような位置に調整してある。
この状態において、針棒31(図3参照)の下降動作に応じて、シークイン縫い動作が以下の手順で行われる。まず、針棒31の下端の縫い針41(図3参照)が、シークイン連結体3の先頭に位置するシークインSの縫止孔3aに嵌入する。ついで針抱き32の下端部が可動刃27の上部に当接し、これを押し下げる。すると、押し下げられた可動刃27と固定刃8bの協働によってシークイン連結体3の接合部S1が切断され、先頭のシークインSが該連結体3から切り離される。該切り離された1つのシークインSは、その縫止孔3aに縫い針41が嵌入した状態を保ったまま被刺繍布W(図3参照)上に落下し、以降、被刺繍布Wを保持した刺繍枠の移動制御と針棒31の上下動によって、そのシークインSの被刺繍布Wへの縫い付けが行われる。
【0022】
次に、モータ36の駆動により揺動レバー16が時計方向に回動されると、これに応じて送りレバー18が後退する。送りレバー18の後退方向は図8(a)上では左側に相当する。送りレバー18が後退し始めると、該送りレバー18に固定されている調整部材100の調整片100aの縁部が、透孔18b内を貫通するロックレバー33に当接して、これをトーションバネの付勢力に抗して時計方向に回動せしめる。このロックレバー33の回動により、係合爪33aがシークインSから上方に離間し、係合爪33aのシークインSの縫止孔3aに対する係合が解かれる。
送りレバー18の後退に伴いロックレバー33が時計方向に回動するタイミングは、調整部材100の調整片100aとロックレバー33の位置関係すなわち図8の状態における両者の離間間隔に応じる。離間間隔が小さければ、送りレバー18の後退開始に対して早めのタイミングとなり、該離間間隔が大きければ、送りレバー18の後退開始に対して遅めのタイミングとなる。
【0023】
図9は送りレバー18が最も後退した状態を示している。図8から図9に至る送りレバー18の後退過程においては、送りレバー18の引掛け部18aがシークインSの縫止孔3aから抜け出て、送りレバー18がシークイン連結体3に対して相対的に後退することになる。このとき、ロックレバー33の係合爪33aのシークインSの縫止孔3aに対する係合が解かれた状態で、送りレバー18が後退することになるが、押え部材44のバネ弾力によってシークイン連結体3が押さえられているので、該送りレバー18の後退に伴ってシークイン連結体3が一緒に後退してしまうことはない。
また、送りレバー18の引掛け部18aが縫止孔3aから抜け出す時(送りレバー18の後退始動時)にはロックレバー33の係合爪33aが未だ縫止孔3aに係合しているので、送りレバー18の引掛け部18aがセンタ孔3aから抜け出る際にシークイン連結体3が移動してしまうことは防止される。このことから、少なくとも引掛け部18aがセンタ孔3aから抜け出るまでは、ロックレバー33が回動されないよう調整部材100の調整片100aとロックレバー33の離間間隔を隔てておき、ロックレバー33の回動タイミングを調整するとよい。
【0024】
その後、モータ36(図3,図4参照)の逆転によって揺動レバー16が反時計方向に揺動駆動され、送りレバー18が図8に示す位置まで前進する。図10及び図11は、その前進過程の状態遷移を示している。
まず、図10は、送りレバー18が前進し、その引掛け部18aがシークインSの縫止孔3aに係合した時点を示している。この時点以降の送りレバー18の前進によって、シークイン連結体3の送り出しが行われる。前述の通りロックレバー33はトーションバネにより反時計方向に回動付勢されているが、図10に示す時点では、調整部材100の調整片100aがロックレバー33に当接しているので、このバネの付勢力による回動は抑制されている。しかし、送りレバー18の前進動作に応じて、調整片100aのロックレバー33に対する相対位置がシークイン送り方向に遷移するのに追従して、ロックレバー33も反時計方向(シークイン送り方向)に回動する。このロックレバー33の回動に伴い係合爪33aはシークインSに近接する方向に降りてくる。図11は、ロックレバー33の係合爪33aがシークインSの縫止孔3aに係合する寸前の状態を示している。この時点では、まだ調整部材100の調整片100aがロックレバー33と当接している。ここから、引き続いて送りレバー18が前進すると、調整片100aがロックレバー33から離れて、図8に示す送り出し終了の姿勢に到達直前に、ロックレバー33が自由状態となる。そして、送りレバー18が図8に示す送り出し終了姿勢に到達したときに、前述したトーションバネの付勢力によってロックレバー33の係合爪33aがシークインSの縫止孔3aに完全に係合する。
すなわち、調整部材100の調整片100aのロックレバー33に対する相対位置に応じて、送りレバー18の前進動作時においてロックレバー33が調整片100aから離れて自由状態となるタイミングすなわちその係合爪33aがシークインSの縫止孔3aに係合するタイミングを、シークイン送り出し終了時乃至その直前となるよう調整することが可能となる。これにより、係合爪33aがシークインの上面を摺動することを全く無くすか或いは極短い距離とすることができ、シークインの上面に摺動跡が付くことを回避できる。また、この実施例のように縫止孔3aが中心から偏心しているシークインSの連結体3を使用する場合であっても、各シークインSの接合部分に係合爪33aが入り込んで送り出しに干渉することがないので、確実にシークインを送り出せるようになる。
なお、図10及び図11に示すシークイン連結体3を送り出す過程において、シークイン連結体3は案内部材102の案内壁102a、102bによって案内されているため、シークインSをその接合部S1あたりを中心に回転させようとする力が働いても、案内壁102a、102bに沿って真直ぐ確実に送り出すことができる。
【0025】
次に、リール5を交換して、縫い付けるシークインSを他のサイズのものに変更したときの各部の調整例について説明する。この各部の調整は、下記の(1)〜(6)の調整を同時にまたは適当な順番で行えばよい。
【0026】
(1) シークイン送りピッチの調整
シークイン送りピッチを調整するためには、揺動レバー16を固定しているネジ17(図3参照)を緩め、回動軸15に対して揺動レバー16を手で容易に回せるようにする。また、ストッパ25のロックを外し、かつ、シークイン連結体3をリール5から支承板8上に繰り出して図8(b)等に示す「送り出し終了状態」のように連結体3の先頭のシークインSを支承板8の前端から突出せしめると共に、揺動レバー16と送りレバー18を手動操作して、該先頭のシークインSから2番目のシークインの縫止孔3aに送りレバー18の引掛け部18aを係合させる。このように、揺動レバー16及び送りレバー18を含む送り機構を、新規に変更されたシークインのサイズに合わせた「送り出し終了状態」に調整した状態で、ストッパ25をロックしてネジ17を締める。
【0027】
(2) ロックレバーの調整
ロックレバー33の調整をするためには、まず、支持ブロック35のロックを解除する。そして、ロックレバー33の上端のストッパ部33bが支持ブロック35の受止め部35aに当接した状態で、ロックレバー33の係止爪33aが、図8(b)に示す所定のシークインS(引掛け部18aが係合したシークインから更に3つ後のシークイン)の縫止孔3aに係合するよう、支持ブロック35の前後位置を手動調整することで、ロックレバー33の位置を調整する。このように、図8等に示す「送り出し終了状態」のようにロックレバー33の係止爪33aが所定のシークインSの縫止孔3aに係合するようにロックレバー33の位置を調整した状態で、支持ブロック35をロックする。
【0028】
(3)縫い針位置に対するシークインの縫止孔の位置調整
縫い針41とシークインSの縫止孔3aとの位置調整は、支持プレート7の取付けベース4に対する位置調整によって行われる。支持プレート7は取付けベース4に対して前後方向のガイド部材を介して取付けられているので、まず、このガイド部材に関連して設けられている図示外のロックを解除し、支持プレート7を取付けベース4に対して前後方向に手動で動かせるようにする。そして、支承板8から送り出して接合部S1を固定刃8bの刃先に整合させた状態のシークインSの縫止孔3aの中心が縫い針41の中心に合うように位置調整する。この調整が済んだら、ガイド部材及び支持プレート7をロックして取付けベース4に対して固定する
【0029】
(4) ガイド部の交換
ブラケット11に設けられたガイド部12は、必要に応じて、交換したシークインSの幅に合ったものと交換すればよい。
【0030】
(5)調整部材100の調整
調整部材100を送りレバー18に固定しているネジ101を緩め、送りレバー18が図8に示す「送り出し終了状態」にあるときに、調整部材100の調整片100aがロックレバー33から僅かに離間するように調整部材100の位置を調整してネジ101を締める。この離間の間隔が、送りレバー18の前進・後退に伴うロックレバー33の揺動のタイミング(係合爪33aがシークインSに係合するタイミング)を規定していることは、上述の通りである。
【0031】
(6)シークイン送り出し案内部材102の交換
送り出し案内部材102は、必要に応じて、交換されたシークインSのサイズ、形状に応じたものに交換する。すなわち、ネジ103を取り外して前回使用した送り出し案内部材102を装置から取り外すと共に、変更されたシークインSのサイズ、形状に適合する送り出し案内部材102を、その側辺102dを支承板8の側壁8cに当接させることで位置決めし、ネジ103により支承板8に固定する。
【0032】
上記図7に示したシークイン送り出し案内部材102とは別のシークイン送り出し案内部材の構成例を図12及び図13に示す。
図12において、シークイン送り出し案内部材104は、図14(b)に示すタイプのシークイン連結体に好適なものである。送り出し案内部材104は、一対の案内壁104a、104b、スリット104c及び位置決めのための側辺104dを有すると共に、案内壁104bの上端に庇状に形成された押え片104eを具えている。図14(b)に示すタイプのシークインは、縫止孔の位置と該縫止孔とは反対側の端部とが離れているため、送りレバー18の引掛け部18aが縫止孔に係合したときに、該反対側の端部付近の反り上がってしまいやすい。そこで、送り出し案内部材104は、案内壁104bの上端に形成した押え片104eにより、該反対側の端部付近び反り上がりを押さえることができるよう構成されている。この送り出し案内部材104に関しても、図12(b)に示すように、その側辺104dを支承板8の側壁8cに当接させて固定すれば、スリット104cが支承板8のスリット8aと一致するよう形成されている。従って、その位置決めを容易に行なうことができる。
また、図13において、シークイン送り出し案内部材105は、図14(c)に示すタイプのシークイン連結体に好適なものである。このシークインは皿状で亀の甲羅のような形状をした所謂亀甲シークインと呼ばれるものである。送り出し案内部材105は、一対の案内壁105a、105b、スリット105c及び側辺105dを有すると共に、両案内壁105a、105bの上端において庇状に形成された押え片105eを具えている。図14(c)に示すような亀甲タイプのシークインの連結体は、先端のシークインを切り離す際に、シークインの接合部が可動刃27に押し下げられると後続のシークインが跳ね上がってしまう。そこで、送り出し案内部材105は両案内壁105a、105bの上端に庇状の押え片105eを形成することで、切り離し時のシークイン跳ね上がりを防止できる構成になっている。この案内部材105に関しても、図13(b)に示すように、側辺105dを支承板8の側壁8cに当接させて固定すれば、スリット105cが支承板8のスリット8aと一致するよう形成されている。従って、その位置決めを容易に行なうことができる。
このように、シークイン送り出し案内部材104又は105は、その位置決め作業において、格別の固定位置の調整を行う必要がなく、また、その着脱は一本のネジ103によって行なうことができるため、シークインの形状やサイズに応じて送り出し案内部材を交換するときの作業が容易且つ短時間で行える。
なお、図12及び図13に示す送り出し案内部材104及び105においても、各案内壁104a,104b及び105a,105bの長さは、図示の例に限らず、シークイン連結体3を真直ぐ送り出すことができさせすればどのような長さであってもよい。
【0033】
以上説明した通り、この実施例によれば、調整部材によりロックレバーの揺動タイミングを任意に調整できるので、送りレバーの前進移動行程において、ロックレバーの係合爪がシークインに係合するタイミングをシークイン送り出し終了時乃至その直前に調整することができる。これにより、ロックレバーの係合爪がシークインの上面を摺動することを無くすか、あるいはそれを極短い距離とすることができる。従って、シークインの上面に係合爪の摺動跡が付くことを防止でき、また、縫止孔が中心から偏心したシークインにおいては、シークイン連結体の送り出しが係合爪に干渉されることなく、確実に送り出し動作が行えるようになる。また、シークイン送り出し案内部材により、縫止孔が中心から偏心しているシークインの接合部あたりを中心に回転させる力が働いても、これを真直ぐ確実に送り出すことができるようになり、且つ、その送り出し案内部材の着脱作業が極めて簡便であるため、シークインの形状やサイズに応じて送り出し案内部材を交換する作業も容易に短時間で行なうことができる。従って、この実施例に係る調整部材とシークイン送り出し案内部材を具えたシークイン送り装置は、サイズ、形状等の異なる種々のタイプのシークインに対応可能であって、特に、縫止孔が中心から偏心しているシークインの送り出しに好適である。
【0034】
なお、上記実施例において、この発明に係る調整部材とシークイン送り出し案内部材102とを、送りレバー18の引掛け部18aに係合するシークインに後続するシークインの縫止孔3aにロックレバー33の係合爪33aが係合する構成のシークイン送り装置に適用する例を示したが、この発明を適用するシークイン送り装置の構成は、上記に限らず、送りレバー18の引掛け部18aに係合するシークインとは別のシークインにロックレバー33の係合爪33aが係合する構成であれば、例えば、送りレバー18の引掛け部18aが係合するシークインに先行する前方のシークインの縫止孔3aにロックレバー33の係合爪33aを係合させる構成のもの等に適用しても差し支えない。また、ロックレバー33は、レバー状の部材により構成するものに限らず、シークイン連結体に係合して該シークイン連結体を移動不能にロックするための係合突起を有するロック手段であれば、どのようなものであってもよい。
また、縫止孔が中心にあるシークインを送り出す場合には、シークイン送り出し案内部材102の装着は必須ではない。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明に係るシークイン送り装置を実施した刺繍ミシンの一実施例を示す外観斜視図。
【図2】同実施例におけるシークイン縫いユニットの部分を拡大して示す側面図。
【図3】同実施例におけるシークイン縫いユニットにおけるシークイン送り装置の部分を更に拡大して示す側面図。
【図4】図3に示されたシークイン送り装置の部分の斜視図。
【図5】図4に示されたシークイン送り装置の要部を更に拡大して示す一部切欠斜視図。
【図6】同実施例に係る調整部材を説明するための図。
【図7】同実施例に係る案内部材を説明するための図。
【図8】(a)は送りレバーが最も前進して一つのシークイン送り動作が終了した状態を示すシークイン送り装置の要部の一部断面側面図、(b)はその平面略図。
【図9】(a)は送りレバーが最も後退した状態を示すシークイン送り装置の要部の一部断面側面図、(b)はその平面略図。
【図10】(a)は送りレバーが前進して引掛け部がシークインの縫止孔に係合した状態を示すシークイン送り装置の要部の一部断面側面図、(b)はその平面略図。
【図11】(a)は送りレバーの前進時にロックレバーの係合爪がシークインの縫止孔に係合する寸前の状態を示すシークイン送り装置の要部の一部断面側面図、(b)はその平面略図。
【図12】図7の案内部材の別の構成例を示す図。
【図13】図7の案内部材の更に別構成例を示す図。
【図14】(a)〜(c)はシークインの各種形態の一例を示す図。
【図15】(a)及び(b)は従来技術における送りレバー前進動作時のロックレバーの動きを説明するための図。
【符号の説明】
【0036】
1 シークイン縫いユニット、2 針棒ケース、3 シークイン連結体、3a シークインの縫止孔、S シークイン、S1 シークインの接合部、4 取付けベース、5 リール、6 シークイン送り装置、7 支持プレート、8 支承板、16 揺動アーム、18 送りレバー、18a 送りレバーの引掛け部、33 ロックレバー、33a ロックレバーの係合爪、100 調整部材、102,104,105 シークイン送り出し案内部材




 

 


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