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発明の名称 複合紡糸ノズルの製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−16374(P2007−16374A)
公開日 平成19年1月25日(2007.1.25)
出願番号 特願2006−53232(P2006−53232)
出願日 平成18年2月28日(2006.2.28)
代理人 【識別番号】100082005
【弁理士】
【氏名又は名称】熊倉 禎男
発明者 品田 弘子 / 入江 菊枝
要約 課題
各単層ノズルのノズル孔の同軸精度を高められる複合紡糸ノズルの製造方法等を提供すること。

解決手段
本発明のノズルの製造方法は、第1の単層ノズル2を所定位置に配置するステップと、第1の単層ノズルの上面側におけるノズル孔2aの中心点を検出するステップと、第1の単層ノズルに第2の単層ノズル4を積層するステップと、第1の単層ノズルに第2の単層ノズルの積層した状態で、第2の単層ノズルの上面側におけるノズル孔4aの中心点を検出するステップと、検出された第1および第2の単層ノズルの中心点を基準面に投影した2点が直径50μm以下の円形領域内に収まるように、第2の単層ノズルを第1の単層ノズルに対して配置し固定するステップとを備えている。
特許請求の範囲
【請求項1】
ノズル孔を有する複数の単層ノズルが積層された複合紡糸ノズルの製造方法であって、
(1)第1の単層ノズルを所定位置に配置するステップと、
(2)前記第1の単層ノズルの上面側におけるノズル孔の中心点を検出するステップと
(3)前記第1の単層ノズルに第2の単層ノズルを積層するステップと、
(4)前記第1の単層ノズルに第2の単層ノズルの積層した状態で、前記第2の単層ノズルの上面側におけるノズル孔の中心点を検出するステップと、
(5)検出された第1および第2の単層ノズルの中心点を基準面に投影した2点が直径50μm以下の円形領域内に収まるように、前記第2の単層ノズルを第1の単層ノズルに対して配置し固定するステップと、を備えている、
ことを特徴とする複合紡糸ノズルの製造方法。
【請求項2】
ノズル孔を有する複数の単層ノズルが積層された複合紡糸ノズルの製造方法であって、
(1)第1の単層ノズルを所定位置に配置するステップと、
(2)前記第1の単層ノズルの上面側におけるノズル孔の中心点を検出するステップと、
(3)前記第1の単層ノズル上に第2の単層ノズルを積層するステップと、
(4)前記第2の単層ノズルの下面側におけるノズル孔の中心点を検出するステップと
(5)前記第1の単層ノズルのノズル孔の中心点および前記第2の単層ノズルのノズル孔の中心点のX−Y平面における座標が直径50μm以下の円形領域内に収まるように、前記第2の単層ノズルを前記第1の単層ノズルに対して配置し固定するステップと、
(6)所定数の単層ノズルが積層状態で配置固定されるまで、上記(1)ないし(5)のステップを繰り返す、
ことを特徴とする複合紡糸ノズルの製造方法。
【請求項3】
ノズル孔を有する複数の単層ノズルが積層された複合紡糸ノズルの製造方法であって、
(1)第1の単層ノズルを所定位置に配置するステップと、
(2)前記第1の単層ノズルの上面側におけるノズル孔の中心点を検出するステップと、
(3)予め、固定基準点に対する第2の単層ノズルの下面側におけるノズル孔の中心点を検出しておき、前記第1の単層ノズルのノズル孔の中心点および前記第2の単層ノズルのノズル孔の中心点のX−Y平面における座標が直径50μm以下の円形領域内に収まるように、前記第2の単層ノズルを前記第1の単層ノズルに対して配置し固定するステップと、
(4)所定数の単層ノズルが積層状態で配置固定されるまで、上記(1)ないし(3)のステップを繰り返す、
ことを特徴とする複合紡糸ノズルの製造方法。
【請求項4】
中心部から外周部に向かって連続的あるいは不連続に変化する屈折率分布を有する円柱状の光伝送体の製造方法であって、
請求項1ないし3に記載の複合紡糸ノズルの製造方法によって製造された複合紡糸ノズルを使用して円柱状の光伝送体を製造すること、
を特徴とする光伝送体の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、複合紡糸ノズルの製造方法等に関し、詳細には、屈折率分布型の光伝送体の製造に用いられる複合紡糸ノズルの製造方法等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
複数の材料を同心状に配置して屈折率分布型光伝送体などを円柱状積層構造の糸状体を紡糸する複合紡糸ノズルとして、図1〜3に示すような複数の単層ノズルを積層したものが知られている。図1は、このような複合紡糸ノズル1を吐出側からみた平面図であり、図2は、図1のII-II線に沿った断面図である。図3はノックピンPを介して積層された複合紡糸ノズルの上面および側面の一部分の透視図である。
【0003】
図1および図2に示されているように、複合紡糸ノズル1では、5つの単層ノズル2、4、6、8、10が積層されている。各単層ノズル2、4、6、8、10は、それぞれが、単層ノズルを軸線方向に貫通して延びるノズル孔2a、4a、6a、8a、10aを有し、各ノズル孔2a、4a、6a、8a、10aの横断面方向の中心点が(以下、「ノズル孔中心点」という)同軸線上に位置する即ち整列するように配置され互いに固定されている。
【0004】
第1層単層ノズル2は、賦形される円筒状積層構造の糸状体の中心層(第1層)を形成する原液をノズル孔2aから吐出させ、第2層単層ノズル4は、第1層の周囲の糸状体の第2層を形成する原液をノズル孔4aから吐出させる。同様に、第3ないし5の単層ノズル6乃至10は、糸状体の第3ないし5層を形成する原液を、それぞれ、ノズル孔6aないし10aから吐出させる。
【0005】
製造する糸状体に所望の光学性能を発揮させるため、複合紡糸ノズルには、各単層ノズルのノズル孔中心点が、精度良く同軸線上に配置されていること、すなわち単層ノズルのノズル孔の同軸精度が高いことが求められる。
【0006】
ノズル孔中心点の同軸精度を把握する方法として、特許文献1に、各単層ノズルのノズル孔中心点の座標を各層毎個別に計測する方法が記載されている。
【0007】
【特許文献1】特開2003−66249号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
具体的には、各単層ノズル毎に、ノズル孔中心点および2つの固定基準点(例えば図3に示したようなノックピン)の座標測定を行い、各単層ノズルの固定基準点を重ね合わせた場合のノズル孔中心点の分布(仮想分布)を、実際に各単層ノズルを1組の複合紡糸ノズルに積層した状態における各単層ノズルのノズル孔中心点の分布(実分布)とみなすものである。
【0009】
しかしながら、実際に複合紡糸ノズルに積層した際の各単層ノズルのノズル孔中心点の実分布は、前記仮想分布には必ずしも一致するとは限らないため、前記方法では実際に単層ノズルを積層した際の同軸精度を把握できず、各単層ノズルのノズル孔中心点が同軸線上に精度良く配置されない場合があった。
【0010】
また、各単層ノズルは、積層した際に各ノズル孔がほぼ同軸線上に位置するように設計されているが、(1)ピンやボルト、ジグ等の固定部には多少なりとも空間的余裕が存在すること、(2)各単層ノズルの加工に用いる工作機械そのものの加工精度の限界や加工者の人的誤差などによって、各単層ノズルのノズル孔中心点および固定基準点はその設計値に対しいくらかのズレを有する等の理由から、光伝送体の紡糸に必要な同軸精度で単層ノズルを積層することは困難であり、また、実際に複合紡糸ノズルとして積層した各単層ノズルのノズル孔中心点の同軸精度を把握することは極めて困難であった。
【0011】
本発明はこのような問題を解決するためになされたものであり、各単層ノズルのノズル孔の同軸精度を高められる複合紡糸ノズルの製造方法等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の第1の態様によれば、ノズル孔を有する複数の単層ノズルが積層された複合紡糸ノズルの製造方法であって、(1)第1の単層ノズルを所定位置に配置するステップと、(2)前記第1の単層ノズルの上面側におけるノズル孔の中心点を検出するステップと、(3)前記第1の単層ノズルに第2の単層ノズルを積層するステップと、(4)前記第1の単層ノズルに第2の単層ノズルの積層した状態で、前記第2の単層ノズルの上面側におけるノズル孔の中心点を検出するステップと、(5)検出された第1および第2の単層ノズルの中心点を基準面に投影した2点が直径50μm以下の円形領域内に収まるように、前記第2の単層ノズルを第1の単層ノズルに対して配置し固定するステップと、を備えている、ことを特徴とする複合紡糸ノズルの製造方法が提供される。
【0013】
本発明の第2の態様によれば、ノズル孔を有する複数の単層ノズルが積層された複合紡糸ノズルの製造方法であって、(1)第1の単層ノズルを所定位置に配置するステップと、(2)前記第1の単層ノズルの上面側におけるノズル孔の中心点を検出するステップと、(3)前記第1の単層ノズル上に第2の単層ノズルを積層するステップと、(4)前記第2の単層ノズルの下面側におけるノズル孔の中心点を検出するステップと、(5)前記第1の単層ノズルのノズル孔の中心点および前記第2の単層ノズルのノズル孔の中心点のX−Y平面における座標が直径50μm以下の円形領域内に収まるように、前記第2の単層ノズルを前記第1の単層ノズルに対して配置し固定するステップと、(6)所定数の単層ノズルが積層状態で配置固定されるまで、上記(1)ないし(5)のステップを繰り返す、ことを特徴とする複合紡糸ノズルの製造方法が提供される。
【0014】
本発明の第3の態様によれば、ノズル孔を有する複数の単層ノズルが積層された複合紡糸ノズルの製造方法であって、(1)第1の単層ノズルを所定位置に配置するステップと、(2)前記第1の単層ノズルの上面側におけるノズル孔の中心点を検出するステップと、(3)予め、固定基準点に対する第2の単層ノズルの下面側におけるノズル孔の中心点を検出しておき、前記第1の単層ノズルのノズル孔の中心点および前記第2の単層ノズルのノズル孔の中心点のX−Y平面における座標が直径50μm以下の円形領域内に収まるように、前記第2の単層ノズルを前記第1の単層ノズルに対して配置し固定するステップと、(4)所定数の単層ノズルが積層状態で配置固定されるまで、上記(1)ないし(3)のステップを繰り返す、ことを特徴とする複合紡糸ノズルの製造方法が提供される。
【0015】
本発明の他の態様によれば、中心部から外周部に向かって連続的あるいは不連続に変化する屈折率分布を有する円柱状の光伝送体の製造方法であって、上記本発明の第1または第2の態様の複合紡糸ノズルの製造方法によって製造された複合紡糸ノズルを使用して円柱状の光伝送体を製造すること、を特徴とする光伝送体の製造方法が提供される。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、各単層ノズルのノズル孔の同軸精度を高められる複合紡糸ノズルの製造方法および所望の光学特性を得ることができる光伝送体の製造方法が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面に沿って、本発明の好ましい実施形態の複合紡糸ノズルの製造方法を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
本実施形態で製造する複合紡糸ノズルは、前述した図1〜3に示される複合紡糸ノズルである。前記複合紡糸ノズルは、ノズル孔2a、4a、6a、8a、10aが各単層ノズル2,4,6,8,10の軸線と一致している。
複合紡糸ノズルを組み立てる際には、単層ノズルの高さ方向(Z軸方向)の座標を測定するため、レーザー顕微鏡等の三次元形状測定装置を用いることが好ましい。三次元形状測定装置には接触型と非接触型があるが、単層ノズルを傷つけない点で非接触型が好ましい。
【0018】
まず、複合紡糸ノズルを構成する第1の単層ノズル2を、吐出側面と反対側の面(流入側面)2bが底面としてステージ面に接するようにXYステージ上に配置する。このとき第1の単層ノズル2の流入側面(底面)を基準面とする。一方、単層ノズル2の吐出側面は、上方に向いた状態で配置される。
次いで、XYステージに載置した第1の単層ノズルを、粘着テープ或いは固定用冶具等によってXYステージに固定する。
【0019】
XYステージは、水平面内でXY方向に移動可能であり、且つ、載置された単層ノズルのノズル孔の外周部の座標を計測するのに十分なXY方向および高さ方向の作動範囲を有し、XY方向および高さ方向ともに1μm以下の移動精度でステージ上の対象物の各部の座標を計測できる機能を備えている。
【0020】
XYステージは、さらに、白色光等を照射し、ノズル孔をCCDカメラや接眼レンズによって観測することができることが好ましい。このような機能を備えた装置として、例えばレーザー顕微鏡や非接触三次元形状測定装置等を備えたXYステージがある。
【0021】
次いで、XYステージに固定された第1の単層ノズル2のノズル孔2aの第1の単層ノズル2の上面(吐出側面)における中心点の計測を行う。
ノズル孔2aの中心点の計測は、ノズル孔2aの外周(外縁)のXY座標を3点以上、測定精度を上げるために、好ましくは10点以上、検出し、検出されたXY座標群に最も近似する真円をノズル孔とし、ノズル孔2aの中心座標を算出する。本実施形態では、このようにして算出した第1の単層ノズル2のノズル孔2aの中心点を、複合紡糸ノズル1の基準点とする。
【0022】
ノズル孔2aの外周は、ノズル孔2aの外周周辺の高さ(Z座標)を連続的に測定して、高さ(Z座標)が変動した箇所を外周とすることによって検出される。その際、高さ(Z座標)を直接測定してもよいし、高さ(Z座標)を閾値処理して2次元的にマップ化した画像を元に検出してもよい。
【0023】
高さ測定による検出の場合、3点以上好ましくは10点以上の計測点でノズル孔2aの外周周辺の高さ計測を行い、外周部に対し高さが低くなる座標をノズル孔外周部の座標として検出する。例えば、ノズル孔外周の外側から内側へ連続的に高さ計測を行い、急激に高さが低くなる点の座標をノズル孔外周の座標とする。
【0024】
ノズル孔外周の検出の際、ステージ上の座標は同一座標であるため、ノズル孔全体を一視野に入れる必要はない。また、ノズル孔外周の検出方法はここに示した方法に限定されるものではない。
例えば、画像処理による検出の場合には、3点以上、好ましくは10点以上の検出点でノズル孔2aの外周の画像を取り込み、取り込んだ画像から画像処理によって、ノズル孔2aの外周の座標を検出する。
【0025】
次に、第1の単層ノズル2上に、第2の単層ノズル4を、両単層ノズル2、4のノズル孔2a、4aが整列するように積層する。このとき、第1の単層ノズル2はテープ或いは固定用冶具等によってXYステージに固定されている為、動くことはない。この状態で、第1の単層ノズルに対して行った方法と同様の方法で、第2の単層ノズル4のノズル孔4aの単層ノズル4の上面(吐出側面)における中心点の座標を算出する。
【0026】
そして、第2の単層ノズル4のノズル孔4aの中心点を基準面に投影した点と複合紡糸ノズル1の基準点すなわち第1の単層ノズル2のノズル孔2aの中心点を基準面に投影した点とが、直径50μm、より好ましくは直径20μm以下、さらに好ましくは直径10μm以下の円形領域内に収まっていることが確認できたら、この状態で、第2の単層ノズル4を第1の単層ノズル2にボルト等で固定する。所定の円形領域内にノズル孔中心点4aが収まっていなかった場合には、第2の単層ノズル4の位置を調整し、ノズル孔中心点4aが円形領域内に収まるようにした後、ボルト等で第2の単層ノズル4を第1の単層ノズル2に固定する。
【0027】
同様に、第3ないし5の単層ノズル6、8、10のそれぞれを順次、積層し、各単層ノズル毎にノズル孔中心点の座標を算出し、その中心点を基準面に投影した点と複合紡糸ノズル1の基準点を基準面に投影した点とが、直径50μm以下、より好ましくは直径20μm以下、更に好ましくは10μm以下の円形領域内に収まるように、各単層ノズルを配置した状態で、下段の単層ノズルに固定していく。
このようにして単層ノズルを複合紡糸ノズルとすることにより、各単層ノズルのノズル孔の同軸精度が高い複合紡糸ノズルが得られる。
【0028】
上記のような方法によって組み立てられた複合紡糸ノズルは、従来の複合紡糸ノズルと同様に使用して、屈折率分布型光伝送体など円柱状積層構造の糸状体を紡糸することができる。
【0029】
(第2の実施形態)
上記実施形態では、各単層ノズルで、ノズル孔の単層ノズルの上面(吐出)側における中心点を基準に単層ノズルの位置決めを行っていたが、次に第2の実施形態について説明をする。この方法においては、上下の単層ノズルのノズル孔を整列させる際、下側の単層ノズルのノズル孔の単層ノズルの上面(吐出)側における中心点のXY座標と、上側の単層ノズルのノズル孔の単層ノズルの下面(流入)側における中心点のXY座標とが、直径50μm、より好ましくは直径20μm以下、さらに好ましくは直径10μm以下の円形領域内に収まるように、上側の単層ノズルを下側の単層ノズルに対して位置決めし、この状態で、上側の単層ノズルを下側の単層ノズルにボルト等で固定し、この作業を、所定枚数の単層ノズルが積層・固定されるまで繰り返してもよい。この方法によれば、積層される2つの単層ノズルの接触部において、ノズル孔の中心点が整列する。
【0030】
このような製造方法は、図4に示されているように、積層される単層ノズル4’、6’、8’、10’のノズル孔4”、6”、8”、10”が、各単層ノズル4’、6’、8’、10’の軸線に対して傾き、ノズル孔の吐出側中心点と流入側中心点とがズレている場合に行うことが好ましい。この場合は、流入側と吐出側のノズル孔の中心点のズレを予め計測しておき、計測された上方の単層ノズルのノズル孔の吐出側の中心点の位置に、ズレを加味して、情報の単層ノズルの流入側ノズル孔の中心点と下方の単層ノズルの吐出側のノズル孔の中心点とを一致させることが好ましい。
【0031】
ノズル孔の吐出側の中心点に対する流入側の中心点のズレは、例えばノックピン等の固定基準点を有するノズルの場合には、ノックピンに対するノズル孔の中心座標を吐出側と流入側でそれぞれ計測し、吐出側の中心点に対する流入側の中心点をズレを算出することによって算出することができる。
また、ノズル円周に対する中心点を原点として、吐出側ノズル孔中心点およびと流入側ノズル孔の中心点を求め、吐出側ノズル孔中心点に対する流入側ノズル孔中心点のズレを算出してもよい。
さらに、流入側と吐出側とでノズル孔の大きさが異なる場合には、ノズル孔が大きい側のノズル面を上にして置き、上側のノズル孔の中心座標を求め、次に、焦点を下ろして下側のノズル孔の中心座標を求めることによってズレを計測することが出来る。
【0032】
上記の複合紡糸ノズルの製造方法は、積層した各単層ノズルを備えたものであれば、どのような複合紡糸ノズルにも適用可能である。
【0033】
本発明は上記実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された事項の範囲内で種々の変更又は変形が可能である。
【実施例】
【0034】
(複合紡糸ノズルの構成)
光伝送体の賦形には、図1に示す前述の構造を有する複合ノズルを用い、各単層ノズルが積層されボルトによって固定することができる単孔型複合ノズルを用いた。
(単層ノズルの同軸精度の測定)
同軸精度の測定は、上記実施形態の方法で行い、各単層ノズルのノズル孔中心点の分布範囲を、各単層ノズルのノズル孔の同軸精度とした。
【0035】
(MTFの測定)
組み立てられた複合紡糸ノズルを用いて製造した光伝送体をロッドレンズアレイとし、このロッドレンズアレイ11のMTFを公知の方法で測定した。すなわち、図5に示すように、光源12から光線を、フィルター14、拡散板16、透明ラインと遮光(黒)ラインの1組(1ラインペア)を1mm幅あたり12組(空間周波数:12ラインペア/mm)配列した格子18に透過させ、格子18と対向配置したロッドレンズアレイ11に入射させ、ロッドレンズアレイ11からの格子像の出射光をCCDラインセンサ20で読み取った。その測定光量の最大値と最小値から、MTF(%)を求めた。なお、MTFは、ロッドレンズアレイ11を構成する全ての光伝送体について求め、その平均値を算出した。
【0036】
(実施例1)
上記実施形態の組み立て方法によって、第1から第5の各単層ノズルのノズル孔の同軸精度を測定し、ノズル孔中心点が所定の円形領域内に収まり、同軸精度が最適な位置になるように各単層ノズルを移動させて5枚の単層ノズルを固定した。
この結果、各単層ノズルのノズル孔中心点の分布範囲は直径20μmの円径領域内に納まった。
【0037】
このようにして組み立てた複合紡糸ノズルを用いて、光伝送体前駆体を製造した。詳細には、第1層(中心層)形成用原液として、ポリメチルメタクリレート(PMMA)52質量部、ベンジルメタクリレート(BzMA)35質量部、メチルメタクリレート(MMA)13質量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.24質量部、ハイドロキノン(HQ)0.1質量部を調合した原液を、第2層形成用原液として、PMMA48質量部、BzMA10質量部、2、2、3、3、4、4、5、5−オクタフルオロペンチルメタクリレート7質量部(8FMA)、MMA35質量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.26質量部、HQ0.1質量部を調合した原液を、第3層形成用原液として、PMMA47質量部、8FMA23質量部、MMA30質量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.27質量部、HQ0.1質量部を調合した原液を、第4層形成用原液として、PMMA40質量部、8FMA42質量部、MMA18質量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.3質量部、HQ0.1質量部、染料CY−10(日本化薬(株)製)0.5質量部、染料BlueA−CR(日本化薬(株)製)2.0質量部を調合した原液を、第5層形成用原液として、PMMA37質量部、8FMA59質量部、MMA4質量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.32質量部、HQ0.1質量部を調合した原液を用意した。
【0038】
各原液を前記複合紡糸ノズルへ供給し、速度3m/分で引き取りながら同時に吐出して、中心部から外周部に向かって第1層形成用原液から第5層形成用原液がこの順で同軸円筒状に積層配置された5層積層構造の糸状体(光伝送体前駆体)を形成した。各単層ノズルのノズル孔の吐出側開口径は1.5mmであった。
【0039】
さらに、この糸状体を上記と同じ速度条件で引き取りながら、0.5m長の相互拡散処理部および1.2m長の光重合硬化処理部を通過させて光伝送体を得た。
このようにして得た光伝送体のMTFは45%であった。
【0040】
(実施例2)
上記第2の実施形態の製造方法によって、5つの単層ノズルについて、2層から5層の各単層ノズルでの吐出側ノズル孔中心点に対する流入側ノズル孔中心点のズレを計測した。次に、第1から第5の各単層ノズルのノズル孔の中心点を測定しながら、吐出側ノズル孔中心点と接する上層の流入側ノズル孔中心点が円形領域内に収まり、同軸精度が最適な位置になるように各単層ノズルを移動させて5枚の単層ノズルを固定した。
この結果、各吐出側ノズル孔中心点とそれに接する上層の流入側ノズル孔中心点の分布が直径30μmの円径領域内に納まった。
【0041】
(比較例)
実施例と同じ各単層ノズルを用い、複合紡糸ノズルを組み立てた。ただし、同軸精度が良好でない場合でも、同軸精度が良好になるように単層ノズルを移動させずに、各単層ノズルを固定した。その結果、各単層ノズルのノズル孔中心点の分布範囲は直径61μmの円形領域内に収まっていた。
【0042】
このような複合紡糸ノズルを用い、実施例と同様にして光伝送体を形成した。結果、得られた光伝送体のMTFは20%であった。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】複合紡糸ノズルを吐出側からみた平面図である。
【図2】図1のII-II線に沿った断面図である。
【図3】複合紡糸ノズルの上面および側面(一部)の透視図である。
【図4】本発明の第2の実施形態による複合紡糸ノズルの製造方法を説明する断面図である。
【図5】MTFの測定装置の構成を示す図面である。
【符号の説明】
【0044】
1:複合紡糸ノズル
2:単層ノズル(第1層)
4:単層ノズル(第2層)
6:単層ノズル(第3層)
8:単層ノズル(第4層)
10:単層ノズル(第5層)
2a、4a、6a、8a、10a:ノズル孔




 

 


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