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発明の名称 枚葉紙材料用の加工機を制御するための方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−50693(P2007−50693A)
公開日 平成19年3月1日(2007.3.1)
出願番号 特願2006−187044(P2006−187044)
出願日 平成18年7月6日(2006.7.6)
代理人 【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
発明者 ヘルムート・シルト
要約 課題
少なくとも1つの単独で駆動される印刷版を担持する胴を備える加工機において、事故が発生した場合に、印刷またはニス引きモードでの印刷を確実に続行する。

解決手段
上記課題は、プレート胴10とゴムブランケット胴8との間の速度比、または版胴9と枚葉紙案内胴6との間の速度比を、1:1以外に設定すること、および、個別駆動部が故障しているか否かを監視し、故障が発生すると直ちに、主駆動部およびギヤ列によって駆動される、印刷装置1またはニス引き装置2の胴と、通常は個別駆動部によって駆動されるプレート胴10または版胴9との間の角度位置の同期を、制御装置を用いて複数の動作ステップによって行わせること、によって解決される。
特許請求の範囲
【請求項1】
少なくとも1つの印刷装置/ニス引き装置を備える枚葉紙材料用の加工機、特に枚葉紙材料を加工する印刷機またはニス引き機、を制御するための方法であって、前記印刷装置/ニス引き装置はそれぞれ、印刷版をそれぞれ1つ担持するとともに個別駆動部に連結されているプレート胴または版胴、を備え、該プレート胴/版胴は、枚葉紙を搬送するための胴およびドラム(枚葉紙案内胴)のギヤ列と印刷装置の場合にはゴムブランケット胴とに作用する主駆動部から機械的に連結解除され、前記プレート胴/版胴は、設定可能な方法で前記枚葉紙案内胴と前記ゴムブランケット胴とは別に駆動されることができ、前記プレート胴または前記版胴はそれぞれ、少なくとも1つの切り替えクラッチによって、前記ギヤ列を備える前記主駆動部に連結および連結解除可能となっている、枚葉紙材料用の加工機を制御するための方法において、
前記プレート胴と前記ゴムブランケット胴との間の速度比、または前記版胴と前記枚葉紙案内胴との間の速度比が、1:1、1:2、1:3、または1:4以外となるように設定されており、
前記個別駆動部が故障しているか否かを監視し、故障が発生すると直ちに、前記主駆動部および前記ギヤ列によって駆動される、印刷装置またはニス引き装置の胴と、通常は個別駆動部によってそれぞれ駆動される前記プレート胴または前記版胴との間の角度位置の同期を制御装置を用いて行わせ、該角度位置の同期は、
−故障した個別駆動部をトルクなしで切り替えること、
−前記制御装置から前記切り替えクラッチに締結のための信号を供給し、前記プレート胴または前記版胴を前記切り替えクラッチによって前記主駆動部および前記ギヤ列に連結すること、
−前記プレート胴および前記ゴムブランケット胴または前記版胴を、当接位置(印圧がかかる位置)に動かすこと、
−前記制御装置から前記切り替えクラッチに開放のための信号を供給し、前記プレート胴/版胴を前記切り替えクラッチによって前記主駆動部および前記ギヤ列から連結解除すること、
−個別駆動部が故障している前記プレート胴または前記版胴の実際の角度位置を回転角センサによって検出し、前記制御装置に信号を供給し、該制御装置から前記ギヤ列を備える前記主駆動部に信号を供給すること、
−実際の角度位置が前記回転角センサによって設定された前記プレート胴または前記版胴の目標角度位置に相当するまで、印圧がかかっている状態の前記プレート胴または前記版胴を含む、前記ギヤ列の胴すべてを、前記主駆動部を用いて回転させること、および
−目標角度位置において、前記プレート胴または前記版胴のために、前記制御装置から前記切り替えクラッチに締結のための信号を供給し、前記プレート胴/版胴を前記主駆動部および前記ギヤ列に連結すること、
によって行われることを特徴とする方法。
【請求項2】
少なくとも1つの印刷装置/ニス引き装置を備える枚葉紙材料用の加工機、特に枚葉紙材料を加工する印刷機またはニス引き機、を制御するための方法であって、前記印刷装置/ニス引き装置はそれぞれ、印刷版をそれぞれ1つ担持するとともに個別駆動部に連結されているプレート胴または版胴、を備え、該プレート胴/版胴は、枚葉紙を搬送するための胴およびドラム(枚葉紙案内胴)のギヤ列と印刷装置の場合にはゴムブランケット胴とに作用する主駆動部から機械的に連結解除され、前記プレート胴/版胴は、設定可能な方法で前記枚葉紙案内胴と前記ゴムブランケット胴とは別に駆動されることができ、前記プレート胴または前記版胴はそれぞれ、少なくとも1つの切り替えクラッチによって、前記ギヤ列を備える前記主駆動部に連結および連結解除可能となっている、枚葉紙材料用の加工機を制御するための方法において、
前記プレート胴と前記ゴムブランケット胴との間の速度比、または前記版胴と前記枚葉紙案内胴との間の速度比が、1:1、1:2、1:3、または1:4以外となるように設定されており、
印刷画線部に見当ずれが発生しているか否かを視覚的に検査し、見当ずれが発生すると直ちに、前記主駆動部および前記ギヤ列によって駆動される、印刷装置またはニス引き装置の胴と、通常は個別駆動部によってそれぞれ駆動される前記プレート胴または前記版胴との間の角度位置の同期を行わせ、該角度位置の同期は、
−前記故障した個別駆動部をトルクなしで切り替えること、
−前記プレート胴および前記ゴムブランケット胴または前記版胴を、当接位置(印圧がかかる位置)に動かすこと、
−実際の角度位置が回転角センサによって設定された前期プレート胴/版胴の目標角度位置に相当するまで、印圧がかかっている状態の前記プレート胴または前記版胴を含む、前記ギヤ列の胴すべてを、微動運転にて前記主駆動部を用いて手動で回転させること、および
−目標角度位置において、前記プレート胴または前記版胴のために、前記制御装置から前記切り替えクラッチに締結のための信号を供給し、前記プレート胴/版胴を、印刷を続行させるために前記切り替えクラッチによって前記主駆動部および前記ギヤ列に連結すること、
によって行われることを特徴とする方法。
【請求項3】
少なくとも1つの印刷装置/ニス引き装置を備える枚葉紙材料用の加工機、特に枚葉紙材料を加工する印刷機またはニス引き機、を制御するための方法であって、前記印刷装置/ニス引き装置はそれぞれ、印刷版をそれぞれ1つ担持するとともに個別駆動部に連結されているプレート胴または版胴、を備え、該プレート胴/版胴は、枚葉紙を搬送するための胴およびドラム(枚葉紙案内胴)のギヤ列と印刷装置の場合にはゴムブランケット胴とに作用する主駆動部から機械的に連結解除され、前記プレート胴/版胴は、設定可能な方法で前記枚葉紙案内胴と前記ゴムブランケット胴とは別に駆動されることができ、前記プレート胴または前記版胴はそれぞれ、少なくとも1つの切り替えクラッチによって、前記ギヤ列を備える前記主駆動部に連結および連結解除可能となっている、枚葉紙材料用の加工機を制御するための方法において、
前記プレート胴と前記ゴムブランケット胴との間の速度比、または前記版胴と前記枚葉紙案内胴との間の速度比が、1:1、1:2、1:3、または1:4以外となるように設定されており、
胴の角度センサが故障しているか否かを監視し、故障が発生すると直ちに、前記主駆動部および前記ギヤ列によって駆動される、前記印刷装置または前記ニス引き装置の胴と、個別駆動部によってそれぞれ駆動される前記プレート胴または前記版胴との間の同期を制御装置を用いて行わせ、該同期は、
−前記制御装置側で、隣接する胴に設けられている角度センサの信号にアクセスすること、
−前記個別駆動部に前記制御装置の信号を供給し、前記プレート胴または前記版胴を、前記主駆動部および前記ギヤ列から連結解除した状態で個別駆動部によって駆動すること、
−角度センサが故障している胴と、自身の角度センサがアクセスされた胴とを、当接位置および離接位置において同期するように動かすこと、
によって行われることを特徴とする方法。
【請求項4】
少なくとも1つの印刷装置/ニス引き装置を備える枚葉紙材料用の加工機、特に枚葉紙材料を加工する印刷機またはニス引き機、を制御するための方法であって、前記印刷装置/ニス引き装置はそれぞれ、印刷版をそれぞれ1つ担持するとともに個別駆動部に連結されているプレート胴または版胴、を備え、該プレート胴/版胴は、枚葉紙を搬送するための胴およびドラム(枚葉紙案内胴)のギヤ列と印刷装置の場合にはゴムブランケット胴とに作用する主駆動部から機械的に連結解除され、前記プレート胴/版胴は、設定可能な方法で前記枚葉紙案内胴と前記ゴムブランケット胴とは別に駆動されることができ、前記プレート胴または前記版胴はそれぞれ、少なくとも1つの切り替えクラッチによって、前記ギヤ列を備える前記主駆動部に連結および連結解除可能となっている、枚葉紙材料用の加工機を制御するための方法において、
前記プレート胴と前記ゴムブランケット胴との間の速度比、または前記版胴と前記枚葉紙案内胴との間の速度比が、1:1、1:2、1:3、または1:4以外となるように設定されており、
胴の角度センサが故障しているか否かを監視し、故障が発生すると直ちに、前記主駆動部および前記ギヤ列によって駆動される、印刷装置およびニス引き装置の胴と、個別駆動部によってそれぞれ駆動される前記プレート胴または前記版胴との間の同期を制御装置を用いて行わせ、該同期は、
−個別駆動部をトルクなしで切り替えること、
−前記制御装置から前記切り替えクラッチに締結のための信号を供給し、前記プレート胴または前記版胴を前記切り替えクラッチによって前記主駆動部および前記ギヤ列に連結すること、
−前記プレート胴および前記ゴムブランケット胴または前記版胴を、当接位置(印圧がかかる位置)に動かすこと、
−印刷/ニス引きによる作業を続行し、見当ずれを検出すること、
−前記制御装置から前記切り替えクラッチに開放のための信号を供給し、前記プレート胴/版胴を、前記切り替えクラッチによって前記主駆動部および前記ギヤ列から連結解除すること、
−プレート胴とゴムブランケット胴との間のまたは版胴と枚葉紙案内胴との間の、見当ずれを補償する対応の相対位置が得られるまで、印圧がかかっている状態の前記プレート胴または前記版胴を含む、前記ギヤ列の胴すべてを、微動運転にて前記主駆動部を用いて手動で回転させること、および
−目標角度位置において、前記プレート胴または前記版胴のために、前記制御装置から前記切り替えクラッチに締結のための信号を供給し、前記プレート胴/版胴を、印刷を続行させるために、前記切り替えクラッチによって前記主駆動部および前記ギヤ列に連結すること、
によって行われることを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項2に記載の方法において、
−印刷/ニス引きによる作業を中断し、印刷画線部を改めて視覚的に検査すること、
−前記制御装置から前記切り替えクラッチに開放のための信号を供給し、前記プレート胴/版胴を、前記切り替えクラッチによって前記主駆動部および前記ギヤ列から連結解除すること、
−検出された実際の角度位置が前記プレート胴/版胴の目標角度位置に相当するまで、圧縮応力がかかっている状態(摩擦接触状態)の前記プレート胴または前記版胴を含む、前記ギヤ列の胴すべてを、微動運転にて前記主駆動部を用いて手動で回転させること、および
−前記制御装置から前記切り替えクラッチに締結のための信号を供給し、前記プレート胴/版胴を前記切り替えクラッチによって前記主駆動部および前記ギヤ列に改めて連結すること、
を特徴とする方法。
【請求項6】
請求項2に記載の方法において、
−前記プレート胴および前記ゴムブランケット胴がまたは前記版胴が当接位置にくる前に、前記制御装置から前記切り替えクラッチに締結のための信号を供給し、前記プレート胴または前記版胴を、前記切り替えクラッチによって前記主駆動部および前記ギヤ列に連結すること、および
−前記プレート胴および前記ゴムブランケット胴がまたは前記版胴が当接位置にきた後で、前記制御装置から前記切り替えクラッチに開放のための信号を供給し、前記プレート胴/前記版胴を、前記切り替えクラッチによって前記主駆動部および前記ギヤ列から連結解除すること、
を特徴とする方法。
【請求項7】
請求項4に記載の方法において、
印刷画線部の見当ずれの検出が視覚的に行われること、を特徴とする方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1ないし4のプレアンブルに記載の枚葉紙材料用の加工機を制御するための方法に関する。加工機は、枚葉紙材料を加工する印刷機またはニス引き機として構成されていることが好ましい。
【背景技術】
【0002】
枚葉紙材料を加工する印刷機およびニス引き機は、各機の印刷/ニス引きモード、設定モード、または保守点検モードで駆動されなくてはならない複数の装置を備える。典型的な構成においては、このタイプの印刷機またはニス引き機の駆動すべき装置はすべて、いわゆる単一の主駆動部によって駆動される。この場合、駆動すべき装置はすべて、通常、伝動技術による(getriebeetchnische)連結器(Koppulung)を介して、特に無端のギヤ列を介して、主駆動部に機械的に接続されている。
【0003】
枚葉紙材料を加工する印刷機に関する最新の構想では、印刷機の駆動すべき装置のうち少なくともいくつかは、専用モータによって駆動される。印刷機の印刷装置の版胴またはプレート胴を、版胴それぞれに別体の駆動部を対応して設けることで版胴を主駆動部からは独立して駆動できるようにすることによって、専用モータによって駆動する、ということが従来技術から公知になっている。
【0004】
専用モータによって駆動される版胴(プレート胴)が設けられている印刷装置を有する、枚葉紙材料を加工する印刷機が、特許文献1から公知になっている。この従来技術によると、主駆動部によって駆動される、印刷装置のゴムブランケット胴と、専用モータすなわち個別駆動部によってそれぞれ駆動される、各印刷装置のプレート胴または版胴とが、切り替え可能なクラッチによってそれぞれ連結または連結解除可能になっている。プレート胴または版胴を所定の位置にて起動させること(Anfahren)は、角度センサが設けられているその他の胴の位置を(機械の制御部によって)問い合わせることによって行われる。一実施形態において、通常の印刷運転中に、プレート胴または版胴の個別駆動部に対して電流が供給され、その結果、これら個別駆動部は、プレート胴または版胴およびゴムブランケット胴と圧胴(Gegendruckzylinder)との間のギヤ列の歯面の位置(Zahnflankenanlage)を一定に保つために、プレート胴または版胴に対して制動トルクを作用させること、が開示されている。歯面が変化しないようにすることは、印刷品質を向上させるための措置である。さらに、プレート胴または版胴に圧力供給装置(Druckbeistellvorrichtung)を設けることが開示されている。
【0005】
印刷機またはニス引き機においては、プレート胴およびゴムブランケット胴に対して両側に軸受リング(Schmitzring)を設けることが一般的に知られている。これらの軸受リングは硬化鋼リングであり、胴が互いに押圧しあっている状態(印圧がかかっている状態)で、かつ、原則的に外径が同じ状態で、摩擦伝動装置として互いに対して回転させられる(aufeinander abrollen)。
【0006】
印刷機またはニス引き機を確実に安全に運転するために、制御側において、加工機の駆動によって惹き起こされるすべての危険に対する防護措置(Schutzmassnahmen)を実施しなくてはならない。このことは、ギヤ列を備える主駆動部に対しても、また、特に個別駆動部によって駆動されるプレート胴または版胴等のように専用モータによって駆動される装置の、主駆動部からは独立して駆動される駆動部に対しても、当てはまる。駆動部を確実に安全に運転するために、基本的な防護措置または安全設定(Sicherheitsvorgaben)、特に、駆動部を安全に停止するための措置、駆動部が予期せず運転を開始した場合に対する措置、駆動部の最大速度を維持するための措置、駆動部の最大行路(maximale Wege)を維持するための措置、および、駆動部の適正な回転方向を維持するための措置が実施されている。これら安全措置(Sicherheitsmassnahmen)のうち1つが故障した場合には、特に、個別駆動部または回転角センサが故障した場合には、加工機を停止させなくてはならない。印刷またはニス引きモード中にこの種の安全措置のうち1つが故障すると、枚葉紙材料が少なくとも部分的に損紙となってしまい、後の時点で少なくとも部分的に改めて作業を処理しなくてはならなくなる。このようにすることは、制御側においても加工側においても、比較的高コストを伴い、全体として見ると不都合である。
【特許文献1】欧州特許第0834398号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、冒頭に記載した種類の方法を提供することである。この方法によると、印刷版を担持する単独で駆動される少なくとも1つの胴、を備えるこのタイプの加工機において、事故が発生した場合に、印刷またはニス引きモードでの印刷が確実に続行される。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題は、請求項1ないし4に記載の実施形態の特徴(Ausbildungsmerkmale)によって解決される。さらなる実施形態は、従属請求項より明らかとなる。
【0009】
本発明の第1の利点は、印刷/ニス引きモード中に事故が発生すると直ちに、特に個別駆動部または角度センサが故障すると直ちに、印刷装置またはニス引き装置の、主駆動部およびギヤ列によって駆動される胴またはローラと、専用モータすなわち個別駆動部によってそれぞれ駆動されるプレート胴/版胴との間の同期を行わせる、ということに基づく。この場合、主駆動部は、ギヤ列に電力を供給する複数の駆動部によって構成され得る。特に、個別駆動部または角度センサが故障した場合に、見当を正した状態で印刷を続行するために印刷装置のプレート胴またはニス引き装置の版胴を、改めて位置決めすることができるようにする、という解決手段が挙げられる。
【0010】
第2の利点として、個別駆動部が故障した場合に、または、プレート胴もしくはゴムブランケット胴に設けられている角度センサか版胴に設けられている回転角センサかが故障した場合に、開始されている印刷/ニス引きによる作業を非常運転にて続行させることができ、かつ、発生する損紙がわずかな枚数で済むようになる、ということが挙げられ得る。
【0011】
第3の利点は、非常運転にて続行される印刷の準備を、少なくとも部分的に自動化することができる、ということである。
【0012】
「ニス引き装置内の版胴の個別駆動部」という記載は、フレキソ印刷装置内の版胴の、専用モータ(個別駆動部)によって駆動される駆動部も含む。同様に、「印刷版」という概念は、ニス引き版またはフレキソ印刷版を含む。
【0013】
本発明によって、個別駆動部が故障した場合に、または、枚葉紙材料(印刷画線部)に見当ずれが発生した場合に、または、角度センサが故障した場合に、主駆動部およびギヤ列によって駆動される、印刷装置またはニス引き装置の胴と、個別駆動部によってそれぞれ駆動されるプレート胴または版胴との間の角度位置の同期を、制御装置を用いて行わせること、が提案される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下に、本発明を一実施形態に基づいて詳細に説明することとする。
【0015】
枚葉紙印刷機が、たとえば、給紙装置4と、5つのオフセット印刷装置1と、ニス引き装置2と、排紙装置5とを備えるように図示されている。各オフセット印刷装置1は、公知のように、インキ装置ローラを有するインキ装置12と、ここではプレート胴10である印刷版を担持する胴10と、ゴムブランケット胴8とを備える。必要に応じて、各プレート胴10には湿し装置が対応して設けられる。ニス引き装置2は、公知のように、加工すべき媒体(ニス、インキ)用の調量装置11と、好ましくは表面にセルが設けられている塗布ローラが対応して設けられているチャンバ形ドクタと、ここでは版胴9である印刷版(ニス版、フレキソ印刷版)を担持する胴9と、を備える。
【0016】
プレート胴10および版胴9はそれぞれ、少なくとも1つの印刷版を担持し、かつ、インキ装置12のインキ塗布ローラに、または調量装置11の塗布ローラに接触している。搬送方向3に枚葉紙を搬送するために、複数の枚葉紙案内胴6が設けられている。各オフセット印刷装置またはニス引き装置1、2には、圧胴として構成されている枚葉紙案内胴6が、それぞれのゴムブランケット胴8または版胴9に機能連結された状態にある。第1のオフセット印刷装置1では、圧胴として構成されている枚葉紙案内胴6に対して、枚葉紙案内胴6としてのフィードドラム(Anlagetrommel)が前置されている。枚葉紙を搬送するために、印刷装置またはニス引き装置1、2の、圧胴として構成されている枚葉紙案内胴6間に、渡し胴としてのさらなる枚葉紙案内胴6が設けられている。圧胴として構成されている枚葉紙案内胴6、ゴムブランケット胴8、および版胴9に、洗浄装置7が対応して設けられていることが好ましい。
【0017】
少なくとも枚葉紙案内胴6全体は、詳細に図示していない主駆動部(少なくとも1つの電力を供給する駆動モータ)と、無端のギヤ列とによって、駆動側において互いに連結されている。このギヤ列には、ゴムブランケット胴歯車をそれぞれ有するオフセット印刷装置1のゴムブランケット胴8も組み込まれている。ニス引き装置2では、枚葉紙案内胴歯車をそれぞれ有する、版胴9に隣接している枚葉紙案内胴6がギヤ列に組み込まれている。
【0018】
好ましくは各プレート胴10と、好ましくは各版胴9とは、主駆動部およびギヤ列から機械的に連結解除された上で、個別駆動部(直接駆動部とも呼ばれる)すなわち別体の駆動モータによって駆動されることができる。これらの個別駆動部は、機械制御部に連結されている。そして、これらの個別駆動部は、主駆動部およびギヤ列とは別に、ニス引き装置2の場合には枚葉紙案内胴6と、また、オフセット印刷装置1の場合には追加で主駆動部およびギヤ列に連結されているゴムブランケット胴8と一緒に、設定可能な方法で別個に駆動される。したがって、版胴9およびプレート胴10は、枚葉紙輪転印刷機の、専用モータすなわち個別駆動部によって駆動される装置である。
【0019】
ここで、枚葉紙輪転印刷機が無端のギヤ列に電力を供給する(einspeisen)複数の(主)駆動部を備え得る、ということを指摘しておく。オフセット印刷装置1の場合、隣接する枚葉紙案内胴6に駆動側で連結されているゴムブランケット胴8はそれぞれ、ギヤ列を備える主駆動部によって駆動される。オフセット印刷装置1内で、各プレート胴10が専用モータすなわち個別駆動部によって駆動されることが好ましい。ニス引き装置2内で版胴9に隣接している枚葉紙案内胴6は、ギヤ列を備える主駆動部によって駆動される。ニス引き装置2の各版胴9が、専用モータすなわち個別駆動部によって駆動されることが好ましい。代替的に、複数のオフセット印刷装置1またはニス引き装置2を備える枚葉紙輪転印刷機が、個別の印刷装置1および/またはニス引き装置2であって、プレート胴または版胴10、9が個別駆動部を有さないようになっている印刷装置1および/またはニス引き装置2、を備え得る。このタイプの従来の装置1、2は概して、加工機内で主駆動部およびギヤ列によって駆動される。ここで、対応のプレート胴または版胴10、9は、無端のギヤ列に組み込まれている。
【0020】
オフセット印刷装置1では、主駆動部およびギヤ列によって駆動される胴(枚葉紙案内胴6およびゴムブランケット胴8)と、専用モータすなわち個別駆動部によって駆動される各プレート胴10との間に、少なくとも1つの切り替えクラッチが設けられている。オフセット印刷装置1のゴムブランケット胴8およびプレート胴10の間に、好ましくは摩擦結合状態で(kraftschluessig)作用する切り替えクラッチが設けられていることが好ましい。プレート胴10が専用モータすなわち個別駆動部によって駆動される通常の印刷運転中には、切り替えクラッチが開放され、その結果、プレート胴10が主駆動部またはゴムブランケット胴(ギヤ列の一部)から連結解除される。
【0021】
ニス引き装置2(代替的にはフレキソ印刷装置)には、主駆動部およびギヤ列によって駆動される枚葉紙案内胴6と、専用モータすなわち個別駆動部によって駆動される各版胴9との間に、少なくとも1つの切り替えクラッチが設けられている。版胴9が専用モータすなわち個別駆動部によって駆動される通常のニス引きモードでは、切り替えクラッチが開放され、その結果、版胴9が主駆動部から連結解除される。
【0022】
個別駆動部は、設定可能な方法で、それぞれ1つの制御装置によって駆動される。単数または複数の制御装置が、加工機の制御スタンドに回路技術的に連結されていることが好ましい。
【0023】
第1の方法は、プレート胴10とそれに対応して設けられているゴムブランケット胴8との間の速度比、または版胴9とそれに対応して設けられている枚葉紙案内胴6との間の速度比が、1:2、1:3、または1:4以外であることを含む1:1以外となるように設定されるか、またはそのようになっている、ということを特徴とする。この速度比は、胴の(印刷版、ゴムブランケットを含めた)直径間にほとんど相違がないということ、軸受リングの直径間にほとんど相違ないこと、2つの胴間の圧力供給が穏やかに行われること、または、主駆動部およびギヤ列によって駆動される胴(ゴムブランケット胴8;枚葉紙案内胴6)の1つに対して、印圧がかかっている状態(摩擦接触状態)の胴(プレート胴10;版胴9)の周速が異なっていること、に起因するものである。
【0024】
加工機において、個別駆動部が故障しているか否かが監視される。これについて、対応するデータを含む入力信号が、複数の制御装置のうち1つまたは単一の制御装置に供給される。印刷/ニス引きモード中に個別駆動部が故障すると、対応して設けられているプレート胴または版胴10、9は、自身の別体の駆動部が偶発事故中に故障しているため、適正な位置(目標角度位置)に回転させられなくなる。しかしながら、1つのまたは複数の角度センサによって、実際の角度位置が分かる。プレート胴/版胴10、9を実際の角度位置から目標角度位置へ回転させることは、実際の角度位置に応じて、或る角度量分だけ回転させることによって、または複数回回転させることによって、実現することができる。その後、プレート胴/版胴10、9をギヤ列によって主駆動部に連結することによって、印刷/ニス引きによる作業を続行する。
【0025】
このような故障が発生すると直ちに、主駆動部およびギヤ列によって駆動される、オフセット印刷装置1の胴(ゴムブランケット胴8、枚葉紙案内胴6)またはニス引き装置2の胴(枚葉紙案内胴6)と、通常は個別駆動部によってそれぞれ駆動されるが目下のところ故障しているプレート胴10または版胴9との間の角度位置の同期を、制御装置を用いて行わせる。この角度位置の同期は、
−故障した個別駆動部をトルクなしで切り替えること、
−制御装置から切り替えクラッチに締結のための信号を供給し、誤回転を防ぐために、プレート胴10または版胴9を切り替えクラッチによって主駆動部およびギヤ列に連結すること、
−プレート胴10およびゴムブランケット胴8または版胴9を、当接位置(Druck an - Stellung)(印圧がかかる位置)に動かすこと、
−制御装置から切り替えクラッチに開放のための信号を供給し、プレート胴/版胴10、9を切り替えクラッチによって主駆動部およびギヤ列から連結解除すること、
−個別駆動部が故障しているプレート胴10または版胴9の実際の角度位置を回転角センサによって検出し、制御装置に信号を供給し、制御装置からギヤ列を備える主駆動部に信号を供給すること、
−実際の角度位置が回転角センサによって設定されたプレート胴/版胴10、9の目標角度位置に相当するまで、印圧がかかっている状態すなわち摩擦接触状態にあるプレート胴10または版胴9を含む、ギヤ列の胴すべて(ゴムブランケット胴8、枚葉紙案内胴6)を、主駆動部を用いて回転させること、および、
−目標角度位置において、プレート胴10または版胴9のために、制御装置から切り替えクラッチに締結のための信号を供給し、プレート胴/版胴10、9を印刷を続行させるために主駆動部およびギヤ列に連結すること
によって行われる。
【0026】
第2の方法は(第1の方法と同様に)、プレート胴10とゴムブランケット胴8との間の速度比、または版胴9とそれに対応して設けられている枚葉紙案内胴6との間の速度比が、1:2、1:3、1:4以外であることを含む1:1以外となるように設定されるか、またはそのようになっている、ということを特徴とする。好ましくは印刷作業従事者が、印刷画線部に見当ずれが発生しているか否かを視覚的に点検する。見当ずれが発生すると直ちに、主駆動部およびギヤ列によって駆動される、オフセット印刷装置1またはニス引き装置2の胴(ゴムブランケット胴8、枚葉紙案内胴6)と、通常は個別駆動部によって駆動されるプレート胴10または版胴9との間の角度位置の同期を、行わせる。この角度位置の同期は、
−故障した個別駆動部をトルクなしで切り替えること、
−プレート胴10およびゴムブランケット胴8または版胴9を、当接位置(印圧がかかる位置)に動かすこと、
−実際の角度位置が回転角センサによって設定されたプレート胴/版胴10、9の目標角度位置に相当するまで、印圧がかかっている状態すなわち摩擦接触状態にあるプレート胴10または版胴9を含む、ギヤ列の胴すべて(ゴムブランケット胴8、枚葉紙案内胴6)を、微動運転にて主駆動部を用いて手動で回転させること、および
−目標角度位置において、プレート胴10または版胴9のために、制御装置から切り替えクラッチに締結のための信号を供給し、プレート胴/版胴10、9を印刷を続行させるために切り替えクラッチによって主駆動部またはギヤ列に連結すること
によって行われる。
【0027】
動作方法のさらなる実施形態では、プレート胴10およびゴムブランケット胴8が、または版胴9が当接位置にくる前に、制御装置から切り替えクラッチに締結のための信号を供給することができ、プレート胴10または版胴9を、切り替えクラッチによって主駆動部およびギヤ列に連結することができる。同様に、プレート胴10およびゴムブランケット胴8がまたは版胴9が当接位置にきた後で、制御装置から切り替えクラッチに開放のための信号を供給することができ、プレート胴/版胴10、9を、切り替えクラッチによって主駆動部およびギヤ列から連結解除することができる。
【0028】
さらなる実施形態において、このような工程を経て続行されている印刷/ニス引きによる作業を中断して、印刷画線部を改めて視覚的に点検することができる。制御装置から切り替えクラッチに開放のための信号を供給して、プレート胴/版胴10、9を切り替えクラッチによって主駆動部およびギヤ列から連結解除する。実際の角度位置が回転角センサによって設定されたプレート胴/版胴10、9の目標角度位置に相当するまで、印圧がかかっている状態すなわち摩擦接触状態にあるプレート胴10または版胴9を含む、ギヤ列の胴すべて(ゴムブランケット胴8、枚葉紙案内胴6)を、微動運転にて主駆動部を用いて手動で回転させ、制御装置から切り替えクラッチに締結のための信号を供給し、プレート胴/版胴10、9を、印刷を続行させるために切り替えクラッチによって主駆動部およびギヤ列に改めて連結する。この方法の工程を、必要に応じて複数回繰り返すことができる。
【0029】
第3の方法は(第1または第2の方法と同様に)、プレート胴10とゴムブランケット胴8との間の速度比、または版胴9と枚葉紙案内胴6との間の速度比が、1:2、1:3または1:4以外であることを含む1:1以外となるように設定されるか、またはそのようになっている、ということを特徴とする。加工機において、胴(ゴムブランケット胴8、プレート胴10、版胴9)の角度センサが故障しているか否かを監視する。故障が発生すると直ちに、主駆動部およびギヤ列によって駆動される、オフセット印刷装置1の胴(ゴムブランケット胴8、枚葉紙案内胴6)またはニス引き装置2の胴(枚葉紙案内胴6)と、個別駆動部によってそれぞれ駆動されるプレート胴10または版胴9との間の同期を制御装置を用いて行う。この同期は、
−制御装置側で、隣接する胴、たとえば隣接するオフセット印刷装置1のゴムブランケット胴8に設けられている角度センサの信号にアクセスすること、
−個別駆動部に制御装置の信号を供給し、プレート胴または版胴10、9を、主駆動部およびギヤ列から連結解除した状態で個別駆動部によって駆動すること、
−たとえばゴムブランケット胴8等の、角度センサが故障している胴と、たとえばさらなるゴムブランケット胴8等の胴であって、自身の角度センサがアクセスされた胴とを、当接位置または離接位置において(相対運動を防ぐために)同期するように動かすこと
によって行われる。
【0030】
胴が当接位置または離接位置にて同期動作することは、制御装置によって作動させることができる操作装置を用いて実現されることが好ましい。
【0031】
第4の方法は(第1ないし第3の方法と同様に)、プレート胴10とゴムブランケット胴8との間の速度比、または版胴9と枚葉紙案内胴6との間の速度比が、1:2、1:3、または1:4以外であることを含む1:1以外となるように設定されるか、またはそうなっている、ということを特徴とする。
【0032】
加工機において、胴(ゴムブランケット胴8、プレート胴10、版胴9)の角度センサが故障しているか否かが監視される。このような故障が発生すると直ちに、主駆動部およびギヤ列によって駆動される、オフセット印刷装置1の胴(ゴムブランケット胴8、枚葉紙案内胴6)またはニス引き装置2の胴(枚葉紙案内胴6)と、個別駆動部によってそれぞれ駆動されるプレート胴10または版胴9との間の同期が、制御装置を用いて行われる。この同期は、
−個別駆動部をトルクなしで切り替えること、
−制御装置から切り替えクラッチに締結のための信号を供給し、プレート胴10または版胴9を切り替えクラッチによって主駆動部およびギヤ列に連結すること、
−プレート胴10およびゴムブランケット胴8または版胴9を、当接位置(印圧がかかる位置)に動かすこと、
−印刷/ニス引きによる作業を続行し、見当ずれを検出すること、
−制御装置から切り替えクラッチに開放のための信号を供給し、プレート胴/版胴10、9を切り替えクラッチによって主駆動部およびギヤ列から連結解除すること、
−プレート胴10とゴムブランケット胴8との間の、または版胴9と対応して設けられている枚葉紙案内胴6との間の、見当ずれを補償するとともに目標角度位置に対応する相対位置が得られるまで、印圧がかかっている状態すなわち摩擦接触状態にあるプレート胴10または版胴9を含む、ギヤ列の胴すべて(ゴムブランケット胴8、枚葉紙案内胴6)を、微動運転にて主駆動部を用いて手動で回転させること、および
−目標角度位置において、プレート胴10または版胴9のために、制御装置から切り替えクラッチに締結のための信号を供給し、プレート胴/版胴10、9を、印刷を続行させるために、切り替えクラッチによって主駆動部およびギヤ列に連結すること
によって行われる。
【0033】
画線部における見当ずれの発生を検出することは、好ましくは印刷作業従事者によって、視覚的に行うことができる。見当ずれを検出するために、印刷/ニス引きモードを中断することが好ましい。印刷/ニス引きによる作業の際に、見当ずれの検出を複数回行うことができる。これに関して、既に上述した方法のステップと同じステップを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】複数の印刷装置および1つのニス引き装置を備える枚葉紙印刷機を示す図である。
【符号の説明】
【0035】
1 オフセット印刷装置
2 ニス引き装置
3 搬送方向
4 給紙装置
5 排紙装置
6 枚葉紙案内胴
7 洗浄装置
8 ゴムブランケット胴
9 印刷版を担持する胴/版胴
10 印刷版を担持する胴/プレート胴
11 調量装置
12 インキ装置




 

 


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