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発明の名称 ドラム式洗濯機
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−175370(P2007−175370A)
公開日 平成19年7月12日(2007.7.12)
出願番号 特願2005−378752(P2005−378752)
出願日 平成17年12月28日(2005.12.28)
代理人 【識別番号】100071135
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 強
発明者 羽柴 修司 / 吉川 圭
要約 課題
一枚のバスタオルやシーツなどの少量の洗濯物を洗濯するときの脱水乗り切り性能を良くする。

解決手段
少量の洗濯物を対象とする少量コースを設け、その少量コースでは、少なくとも最終脱水行程において、ドラムの回転についての不平衡荷重を検知するのに基づいてドラムを停止させてから再起動して立ち上げる回数を、標準コースのそれより多く定めた。これにより、一枚のバスタオルやシーツなどの少量の洗濯物がドラムの内周面部に広がって張り付く機会が多くなり、ドラム回転荷重の平衡化ができやすくなるから、ドラムの回転速度が上がりやすくなって、脱水乗り切り性能を良くすることができる。
特許請求の範囲
【請求項1】
洗濯物をドラムの内部に収容して該ドラムの回転により洗濯、脱水をするものにおいて、
少量の洗濯物を対象とする少量コースを設け、
その少量コースでは、少なくとも最終脱水行程において、ドラムの回転についての不平衡荷重を検知するのに基づいてドラムを停止させてから再起動して立ち上げる回数を、標準コースのそれより多く定めたことを特徴とするドラム式洗濯機。
【請求項2】
少量コースでは、少なくとも最終脱水行程において、ドラムの回転についての不平衡荷重を検知したとき、平衡化するほぐし運転を直ちに行うことを特徴とする請求項1記載のドラム式洗濯機。
【請求項3】
少量コースでは、少なくとも最終脱水行程において、初期にドラム内に風を送り込むことを特徴とする請求項1記載のドラム式洗濯機。
【請求項4】
少量コースでは、少なくとも最終脱水行程において、初期に、ドラム内に送り込む風を熱することを特徴とする請求項3記載のドラム式洗濯機。
【請求項5】
少量コースでは、洗濯物量の検知を行い、その検知結果で洗濯物量が多量であると判断されたときに、標準コースに切り替わることを特徴とする請求項1記載のドラム式洗濯機。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、少量の洗濯物を対象とする少量コースを設けたドラム式洗濯機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ドラム式洗濯機においては、少量の洗濯物を対象とする少量コースを設けたものが供されている(例えば特許文献1参照)。このものの少量コースは、洗い行程及びすすぎ行程における給水水位が標準コースのそれよりも低く設定されており、その点で、標準コースと異なっているものの、脱水行程、特には最終脱水行程における制御内容は標準コースのそれと同じである。
【特許文献1】特開2004−121479号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
少量の洗濯物には、例えば一枚のバスタオルやシーツなどがある。これらの洗濯物は、脱水時、ドラムの内周面部にできる限り広げて張り付かせることが望ましい。しかしながら、上述のように標準コースの脱水行程と同じ内容の制御を行う従来のものでは、それらがドラムの内周面部の一箇所にかたまりのまま付きやすく、そのために、ドラム回転の不平衡(アンバランス)荷重となって、ドラムの回転速度が上がらず、脱水が進まない結果となることが多かった。すなわち、従来のものでは、一枚のバスタオルやシーツなどの少量の洗濯物を洗濯するときの脱水乗り切り性能が良くなかった。
【0004】
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、従ってその目的は、一枚のバスタオルやシーツなどの少量の洗濯物を洗濯するときの脱水乗り切り性能を良くし得るドラム式洗濯機を提供するにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明のドラム式洗濯機においては、洗濯物をドラムの内部に収容して該ドラムの回転により洗濯、脱水をするものにおいて、少量の洗濯物を対象とする少量コースを設け、その少量コースでは、少なくとも最終脱水行程において、ドラムの回転についての不平衡荷重を検知するのに基づいてドラムを停止させてから再起動して立ち上げる回数を、標準コースのそれより多く定めたことを特徴とする(請求項1の発明)。
【発明の効果】
【0006】
発明者の実験によると、一枚のバスタオルやシーツなどの少量の洗濯物は、ドラムを停止状態から起動させて立ち上げるときの適度な遠心力で、ドラムの内周面部に広がって張り付きやすいことが判明した。従って、上述のように、少量コースの少なくとも最終脱水行程において、ドラムの回転についての不平衡荷重を検知するのに基づいてドラムを停止させてから再起動して立ち上げる回数を、標準コースのそれより多く定めることにより、一枚のバスタオルやシーツなどの少量の洗濯物がドラムの内周面部に広がって張り付く機会が多くなり、ドラム回転荷重の平衡化ができやすくなる。かくして、ドラムの回転速度が上がりやすくなり、すなわち、脱水乗り切り性能を良くすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明の一実施例(一実施形態)につき、図面を参照して説明する。
まず、図2に示すように、ドラム式洗濯機全体の外殻を成す外箱1の前面部には、上向きの斜面状を成す上部の中央部にドア2を設け、最上部に操作パネル3と洗剤投入用ケース4とを設けている。
【0008】
操作パネル3は、詳細には図3に示すように、最右側部に電源「入」操作キー5と、電源「切」操作キー6を有し、その左隣部に「洗濯」選択キー7、「洗乾」選択キー8、「乾燥」選択キー9を有している。更に、その左隣部には、スタート・一時停止操作ボタンを兼ねるコース選択ダイヤル10を有し、その左隣部にコース表示部11を有している。このコース表示部11で表示され、コース選択ダイヤル10で選択されるコースには、「標準」、「スピーディ」・・・「少量」があり(中略)、更に、「ホットミスト」、「ドライ」・・・「槽乾燥」がある(中略)。
【0009】
そして、コース表示部11の左隣部にはデジタル表示部12を有し、このデジタル表示部12の下方部に、「乾燥」行程選択キー13、「脱水」行程選択キー14、「すすぎ」行程選択キー15、「洗い」行程選択キー16を有している。加えて、「洗い」行程選択キー16の左隣部には「予約」操作キー17を有し、更にその左隣部に「風呂水」供給選択キー18を有している。
【0010】
一方、前記ドア2は、図4に示すように、前記外箱1の前面部の上部の中央部に形成した洗濯物出入口19を開閉するもので、外箱1の前面部の裏側の最上部(操作パネル3の裏側)には操作回路ユニット20を配設し、最下部に制御回路ユニット21を配設している。
外箱1の内部には水槽22を配設しており、この水槽22は円筒状を成し、その軸方向が前後(図4中、左右)となる横軸状で、しかも、前上がりの傾斜状に配設していて、左右一対(一方のみ図示)のサスペンション23により弾性支持している。
【0011】
水槽22の内部には、ドラム24を水槽22と同軸状(軸方向が前後となる横軸状で、しかも、前上がりの傾斜状)に配設している。このドラム24は、洗濯、脱水及び乾燥に共用の槽として機能するものであり、胴部のほゞ全域に通水孔であり通風孔でもある小孔25を多数有し(一部のみ図示)、胴部の内周部には洗濯物掻き上げ用のバッフル26を複数有している(1つのみ図示)。
【0012】
水槽22及びドラム24は、いずれも前面部に洗濯物出し入れ用の開口部27,28を有しており、そのうちの水槽22の開口部27を、ベロー29によって前記外箱1の洗濯物出入口19に連ね、ドラム24の開口部28を水槽22の開口部27に臨ませることにより、ドラム24の内部に洗濯物出入口19が通じるようにしている。
【0013】
水槽22の背面部には、ドラム24を回転駆動する駆動装置としてモータ30を配設している。このモータ30は、この場合、例えば直流のブラシレスモータから成るもので、アウターロータ形であり、ステータ30aを水槽22の背面部に取付け、ロータ30bの中心部に取付けた回転軸30cを水槽22内に挿通して、これの前端部にドラム24の背部の中心部を取付けている。
水槽22の最低部である底部の最後部には排水口31を設け、この排水口31に排水弁32を取付け、この排水弁32に排水ホース33を接続している。
【0014】
一方、水槽22上には、後側に送風装置34を配設しており、前側に加熱装置35を配設している。このうち、送風装置34は、ケーシング36の内部に送風羽根37を設け、この送風羽根37を回転駆動するモータ38をケーシング36の外部に設けて成るものであり、他方、加熱装置35は、ケース39の内部に温風生成用ヒータ40を設けて成るもので、ケース39の入口部に送風装置34のケーシング36の出口部を連通させている。
更に、水槽22上の前部には給風ダクト41を配設している。この給風ダクト41は、一端部を上記加熱装置35のケース39の出口部に連通させており、他端部を前記水槽22の開口部27の上縁部を通して水槽22内に臨ませている。
【0015】
水槽22の背面部には又、除湿器42を配設している。この除湿器42は、上部から水が注ぎ入れられることによって、内部を下方から通る空気の水分を水により熱交換して冷却し凝縮させて除湿する水冷式のもので、全体に中空状を成しており、前記モータ30を避けてその左側(図4では図の紙面と直交する方向の奥側)に配設している。
しかして、除湿器42は、下部を水槽22の内下部に連通させる一方、上部を前記送風装置34のケーシング36に連通させており、以上の除湿器42、送風装置34、並びに前記加熱装置35、及び給風ダクト41により、後述のごとく洗濯物の乾燥に供する乾燥ユニット43を構成している。
【0016】
図5には、制御装置44を示している。この制御装置44は、例えばマイクロコンピュータから成るもので、前記制御回路ユニット21に含まれ、ドラム式洗濯機の運転全般を制御する制御手段として機能するようになっている。この制御装置44には、前記操作パネル3が有する各種のキー5〜9,13〜18に応動するスイッチやダイヤル10の操作に応動するロータリーエンコーダ及びスイッチから成る操作入力部45より各種操作信号が入力されるようになっている。なお、操作入力部45は前記操作回路ユニット20に含まれている。
【0017】
このほか、制御装置44には、前記水槽22内の水位を検知するように設けた水位センサ46から水位検知信号が入力されると共に、前記モータ30の回転を検知するように設けた回転センサ47から回転検知信号が入力されるようになっている。なお、制御装置44は、回転センサ47からの回転検知信号に基づき、ドラム24の回転数を検知時間で除する演算をするようになっており、それによってドラム24の回転速度を検知する回転速度検知手段として機能するようになっている。
【0018】
そして、制御装置44は、それらの入力並びにあらかじめ記憶された制御プログラムに基づいて、前記操作パネル3に存する各種表示器から成る表示ユニット48に表示制御信号を与えると共に、第1の給水弁49,第2の給水弁50、前記モータ30、送風装置34のモータ38、加熱装置35の温風生成用ヒータ40、及び排水弁32用のモータ51を駆動する駆動回路52に駆動制御信号を与えるようになっている。
【0019】
なお、第1の給水弁49は水槽22内に給水するものであり、第2の給水弁50は除湿器42内に給水するものである。又、駆動回路52は、詳しくは図示しないが、モータ30を駆動するインバータを含んでおり、そのインバータによりモータ30に流れる電流を制御装置44が検出して、それに基づき、励磁電流成分(d軸電流)とトルク電流成分(q軸電流)とを得、それらをもとにモータ30をベクトル制御をするようにしている。
【0020】
次に、上記構成のものの作用を述べる。
今、使用者が操作パネル3の電源「入」操作キー5を押した後、コース選択ダイヤル10を回転させると、コース表示部11の発光表示が「標準」から「スピーディ」・・・「少量」と順次切り替わる。そのうちの「少量」が発光表示された状態で、コース選択ダイヤル10(スタート・一時停止操作ボタン兼用)を押すと、少量コースが選択されて、制御装置44が最初に洗濯物量の検知を行う。
【0021】
この少量コースにおける洗濯物量の検知は、図6に示すように、ドラム24の回転を停止状態から40〔rpm〕まで上昇させた後に、第1段階として55〔rpm〕まで5秒で上昇させ、次に、第2段階として70〔rpm〕まで5秒で上昇させ、そして、第3段階として270〔rpm〕まで2秒で上昇させて行う。
【0022】
図7は、上記第1〜3段階においてモータ30に流れる電流のうちの前記トルク電流成分(q軸電流)の変化を示しており、トルク電流成分は、第1段階で大きくなり、第2段階で小さくなって、第3段階で第1段階以上に大きくなる。但し、このとき使用者がドラム24内に投入した洗濯物が少量であると、ドラム回転の不平衡荷重となりやすいことから、トルク電流成分は、第1段階では「NGレベル」を超えるまでに大きくなり、第2段階では「OKレベル」を下回るまで小さくなることがない。
【0023】
図8は、上記トルク電流成分の変化から、制御装置44が実行コースを設定する制御内容を示しており、洗濯物量の検知を開始した(ステップS1)後、上記第1段階に進んで、トルク電流成分が「NGレベル」を超えたか否かの判断をし(ステップS2)、超えた(YES)と判断されれば、少量コースをそのまま実行する(ステップS3)。
上記ステップS2で、超えていない(NO)と判断されれば、第2段階に進んで、トルク電流成分が「OKレベル」まで下がったか否かの判断をし(ステップS4)、下がっていない(NO)と判断されれば、少量コースをそのまま実行する(ステップS5)。
【0024】
上記ステップS4で、下がった(YES)と判断されれば、第3段階に進んで、このときのトルク電流成分の平均値が、洗濯物の少量相当であるか否かの判断をし(ステップS6)、少量相当である(YES)と判断されれば、少量コースをそのまま実行する(ステップS7)。それに対して、このとき、少量相当ではない(NO)と判断されれば、標準コースを実行する(ステップS8)。
【0025】
標準コースは、洗い、第1すすぎ、第2すすぎ、最終脱水とある行程の中で、最初の洗い行程を高水位で行い、第1すすぎ行程及び第2すすぎ行程も高水位で行い、最終脱水行程を多量の洗濯物に合った内容で行う。
これに対して、少量コースは、同じく、洗い、第1すすぎ、第2すすぎ、最終脱水とある行程の中で、最初の洗い行程を少量水位で行い、第1すすぎ行程及び第2すすぎ行程も少量水位で行い、最終脱水行程を少量の洗濯物に合った内容で行う。
【0026】
図9は、標準コースにおける最終脱水行程の制御内容を示しており、図10は、少量コースにおける最終脱水行程の制御内容を示している。両コースとも、最終脱水行程では、ドラム24の回転を停止状態から72〔rpm〕まで3秒で上昇させ、次いで、100〔rpm〕まで2秒で上昇させる。
そして、100〔rpm〕まで上昇させた状態では、ドラム24回転の不平衡荷重の検知を行う。このドラム24回転の不平衡荷重の検知は、制御装置44が、例えば、回転センサ47から入力される回転検知信号に基づいて、回転速度のばらつきを検出することにより行う。
【0027】
標準コースにおける最終脱水行程では、上記1回目の100〔rpm〕まで上昇させた状態で、ドラム24回転の不平衡荷重が検出されれば、ドラム24の回転を一旦48〔rpm〕まで下げ、その後、再び100〔rpm〕まで上昇させる。この2回目の100〔rpm〕まで上昇させた状態で、再度、ドラム24回転の不平衡荷重が検出されれば、上記1回目同様の制御を行う。そして、3回目の100〔rpm〕まで上昇させた状態で、再度、ドラム24回転の不平衡荷重が検出されれば、平衡化するほぐし運転を行う。ほぐし運転は、ドラム24の回転を逆方向に72〔rpm〕まで3秒で上昇させ、72〔rpm〕を2秒持続させてから、4秒で45〔rpm〕まで下げてから停止させることにより行う。
【0028】
その後、ドラム24の回転を停止状態から上述同様に制御すること(3回の不平衡荷重の検出で1回のほぐし運転を行う)を、図1に示すように、例えば10回行う。この結果、標準コースにおける最終脱水行程では、ドラム24の回転についての不平衡荷重を検知するのに基づいてドラム24を停止させてから(0〔rpm〕から)再起動して立ち上げる回数は、9回である。
【0029】
これに対して、少量コースにおける最終脱水行程では、最初の100〔rpm〕まで上昇させた状態で、ドラム24回転の不平衡荷重が検出されれば、平衡化するほぐし運転を直ちに(3回を待たずに)行う。この場合のほぐし運転も、標準コースにおけるほぐし運転と同様に行う。
【0030】
その後、ドラム24の回転を停止状態から上述同様に制御すること(1回の不平衡荷重の検出で直ちにほぐし運転を行う)を、図1に示すように、例えば36回行う。この結果、少量コースにおける最終脱水行程では、ドラム24の回転についての不平衡荷重を検知するのに基づいてドラム24を停止させてから再起動して立ち上げる回数は、35回であり、標準コースの最終脱水行程におけるそれよりも多く定めている。
なお、標準及び少量の両コースのいずれの最終脱水行程においても、不平衡荷重が検知されなければ、その時点からドラム24の回転速度を上げて脱水を行う。
【0031】
図11は、少量コースの全行程を示しており、洗い行程での洗い運転のドラム24の回転は50〔rpm〕とし、同行程での脱水運転のドラム24の回転は1500〔rpm〕としている。又、第1すすぎ行程でも、すすぎ運転のドラム24の回転は50〔rpm〕とし、同行程での脱水運転のドラム24の回転は1500〔rpm〕としている。第2すすぎ行程では、すすぎ運転のドラム24の回転は50〔rpm〕とし、脱水運転を行わない。そして、最終脱水行程では、上述の不平衡荷重の検知を行った後の、平衡状態での1回目の脱水運転をドラム24の700〔rpm〕の回転で行い、次いで、ドラム24の50〔rpm〕の正逆回転を行った後に、2回目の脱水運転をドラム24の900〔rpm〕の回転で行い、次いで、ドラム24の50〔rpm〕の正逆回転を行う。
【0032】
そして又、最終脱水行程では、初期である1回目の脱水運転時からその後の低速回転時にかけて、送風装置34のモータ38を作動させる。すると、ドラム24内の空気が除湿器42を通して送風装置34に吸入され、その吸入した空気を送風装置34が加熱装置35のケース39から給風ダクト41を通して水槽22内(ドラム24内)に送り込むことが繰り返される。従って、ドラム24内には風が次々と送り込まれる。
【0033】
更に、1回目の脱水運転時には、加熱装置35のヒータ40をも作動させるものであり、これによって、加熱装置35のケース39を通る風が加熱されて温風化され、従って、ドラム24内には温風が次々と送り込まれる。
なお、以上の最終脱水行程における制御は、洗い行程での脱水運転時及び第1すすぎ行程での脱水運転時にも行うようにしても良い。
【0034】
以上に加えて、使用者が操作パネル3の「洗乾」選択キー8を押したときには上記最終脱水行程に続いて、又「乾燥」選択キー9を押したときには単独に、乾燥行程が実行されるもので、その乾燥行程では、ドラム24を回転させつつ、送風装置34のモータ38と加熱装置35のヒータ40を作動させ、更に、第2の給水弁50を作動させることにより除湿器42内に給水する。これらにより、洗濯物を回転で撹拌するドラム24内には温風が次々と送り込まれ、その温風によって洗濯物から奪った水分を含む水蒸気が、除湿器42内で、上記第2の給水弁50により供給される水により冷却されて凝縮されることにより除湿される。これらが繰り返されることにより、ドラム24内の洗濯物が乾燥される。
【0035】
このほか、図12は、使用者が、操作パネル3で少量コースを選択した上で「脱水」行程選択キー14を押したとき(脱水行程のみを実行するとき)の制御内容を示しており、電源投入(ステップS101)後、脱水行程のみを実行する選択があったか否かの判断をし(ステップS102)、なかった(NO)と判断されれば、そのほかの選択内容に応じた運転を実行する(ステップS103)が、あった(YES)と判断されれば、前記最終脱水行程の2回目の脱水運転のみを実行する(ステップS104)。
【0036】
このように本構成のものでは、少量の洗濯物を対象とする少量コースを設け、その少量コースでは、少なくとも最終脱水行程において、ドラム24の回転についての不平衡荷重を検知するのに基づいてドラム24を停止させてから再起動して立ち上げる回数を、標準コースのそれより多く定めている。これは発明者の実験に基づくもので、それによると、一枚のバスタオルやシーツなどの少量の洗濯物は、ドラム24を停止状態から起動させて立ち上げるとき(前述の0〔rpm〕から72〔rpm〕までなど)の適度な遠心力で、ドラム24の内周面部に広がって張り付きやすいことが判明した。
【0037】
従って、上述のように、少量コースの少なくとも最終脱水行程において、ドラム24の回転についての不平衡荷重を検知するのに基づいてドラム24を停止させてから再起動して立ち上げる回数を、標準コースのそれより多く定めることにより、一枚のバスタオルやシーツなどの少量の洗濯物がドラム24の内周面部に広がって張り付く機会が多くなり、ドラム24の回転荷重の平衡化ができやすくなる。かくして、ドラム24の回転速度が上がりやすくなり、すなわち、脱水乗り切り性能を良くすることができる。
【0038】
加えて、本構成のものの場合、少量コースでは、少なくとも最終脱水行程において、ドラム24の回転についての不平衡荷重を検知したとき、平衡化するほぐし運転を直ちに行うようにしており、これによって、ドラム24の回転荷重の平衡化が一層できやすくなるため、脱水乗り切り性能を一段と良くすることができる。
【0039】
又、少量コースでは、少なくとも最終脱水行程において、初期にドラム24内に風を送り込むようにしており、これによって、ドラム24内の洗濯物が風を浴びることで水分を奪われ、軽くなって広がりやすくなるため、ドラム24の回転荷重の平衡化が一層できやすくなって、やはり脱水乗り切り性能を一段と良くすることができる。
【0040】
更に、少量コースでは、少なくとも最終脱水行程において、初期に、ドラム24内に送り込む風を熱するようにもしており、これによって、ドラム24内の洗濯物が温風を浴びることで水分を一層奪われ、一段と軽くなって広がりやすくなるため、ドラム24の回転荷重の平衡化が更にできやすくなって、やはり脱水乗り切り性能を一段と良くすることができる。
【0041】
そして又、少量コースでは、洗濯物量の検知を行い、その検知結果で洗濯物量が多量であると判断されたときに、標準コースに切り替わるようにしており、これによって、ドラム24内に多量の洗濯物を入れて少量コースを選択した操作間違いに対し、洗濯物の量(多量)に合ったコースで洗濯ができる。
【0042】
そのほか、本構成のものの場合、少量コースでは、最終脱水行程で2回の脱水運転を実行し、その1回目の脱水運転におけるドラム24の回転速度を、2回目の脱水運転におけるそれよりも低く設定しており、これによって、少量の洗濯物を段階的に脱水できることで、洗濯物がごわごわ風に脱水仕上げされることのないようにできる。
【0043】
又、上記少量コースの最終脱水行程では、1回目の脱水運転と2回目の脱水運転との間に低速のドラム24の正逆回転を行うようにしており、これによって、少量の洗濯物をほぐしつつ脱水できることで、やはり洗濯物がごわごわ風に脱水仕上げされることのないようにできる。
【0044】
更に、少量コースを選択した上で脱水行程のみを実行するときには、最終脱水行程の2回目の脱水運転のみを行うようにしており、これによって、標準コースで脱水乗り切りができなかった(ドラム24の回転の不平衡荷重を解消できなかった)洗濯物を脱水だけする場合に、それを短時間で行うことができる。
なお、本発明は上記し且つ図面に示した実施例にのみ限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得る。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の一実施例を示す、少量コースにおける最終脱水行程の内容説明図その1
【図2】ドラム式洗濯機全体の外観斜視図
【図3】操作パネルの拡大正面図
【図4】ドラム式洗濯機全体の縦断側面図
【図5】電気的構成のブロック図
【図6】少量コースにおける最終脱水行程の内容説明図その2
【図7】少量コースにおける最終脱水行程の内容説明図その3
【図8】少量コースにおける最終脱水行程の内容説明図その4
【図9】少量コースにおける最終脱水行程の内容説明図その5
【図10】少量コースにおける最終脱水行程の内容説明図その6
【図11】少量コースの全行程図
【図12】少量コースにおける脱水行程のみの選択に係るフローチャート
【符号の説明】
【0046】
図面中、10はコース選択ダイヤル、11はコース表示部、24はドラム、30はモータ、34は送風装置、35は加熱装置、44は制御装置を示す。




 

 


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