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発明の名称 衣類乾燥機
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−143611(P2007−143611A)
公開日 平成19年6月14日(2007.6.14)
出願番号 特願2005−338787(P2005−338787)
出願日 平成17年11月24日(2005.11.24)
代理人 【識別番号】100071135
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 強
発明者 巽 尚生 / 鹿島 弘次 / 舟木 一雄
要約 課題
循環風路の大形化を抑えつつ蒸発器の表面に付着した結露水が凝縮器まで飛散することを防止する。

解決手段
通風ダクト31のうち蒸発器58の下部に位置する部分に水回収凹部54を設ける。水回収凹部54内の底部には水回収凹部54の前壁部54a及び後壁部54bと平行な2個の抵抗板56が設けられている。抵抗板56の上端は蒸発器58を構成する熱交換フィンの下端に弾性体61を介して当接している。また、蒸発器58の下部は水回収凹部54内に入り込んでいる。このような構成により、通風ダクト31内を流れる空気が水回収凹部54内を通過することを極力防止できる。
特許請求の範囲
【請求項1】
外箱と、
前記外箱内に配置され内部に衣類が収容される回転槽と、
前記回転槽と連通するように設けられた循環風路と、
圧縮機、膨張弁、前記循環風路に配置された蒸発器及び凝縮器を備え、前記圧縮機、前記凝縮器、前記膨張弁、前記蒸発器の順に冷媒を循環させるヒートポンプと、
前記循環風路を通して前記回転槽内の空気を循環させる送風機と、
前記循環風路のうち少なくとも前記蒸発器の下方部に設けられ前記蒸発器の下部を通過する空気の抵抗となる抵抗体とを備えることを特徴とする衣類乾燥機。
【請求項2】
抵抗体は、循環風路のうち蒸発器及び凝縮器の下方部にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1記載の衣類乾燥機。
【請求項3】
抵抗体は、循環風路内の空気の流通方向と交差する方向に延びる板状部材から構成されていることを特徴とする請求項1または2記載の衣類乾燥機。
【請求項4】
循環風路内の蒸発器の下部に設けられ循環風路内を循環する空気が前記蒸発器と接触することにより発生する結露水を受ける水容器を備え、
板状部材は前記水容器の内部に一体的に設けられていることを特徴とする請求項3記載の衣類乾燥機。
【請求項5】
蒸発器及び凝縮器は、それぞれ多数の熱交換フィンを備えて構成され、
板状部材は、前記熱交換フィンの下端部と弾性部材を介して接触するように構成されていることを特徴とする請求項3または4記載の衣類乾燥機。
【請求項6】
蒸発器及び凝縮器は、それぞれ多数の熱交換フィンを備えて構成され、
前記熱交換フィンの下部の一部は水容器内に入り込むように構成されていることを特徴とする請求項4記載の衣類乾燥機。
【請求項7】
熱交換フィンの下端部には板状部材の上端部が入り込む凹部が形成されていることを特徴とする請求項6記載の衣類乾燥機。
【請求項8】
抵抗体は、通水性を有するフェルト状部材から構成されていることを特徴とする請求項1記載の衣類乾燥機。
【請求項9】
水容器の底面は傾斜面から構成され、前記傾斜面の最下部に排水口が設けられていることを特徴とする請求項4記載の衣類乾燥機。
【請求項10】
水容器は上部底板及び下部底板を有する二重底状に構成され、
前記上部底板には板状部材が設けられていると共に前記上部底板で受けた水を下部底板上に排出するための開口が設けられていることを特徴とする請求項4記載の衣類乾燥機。

発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒートポンプを利用して衣類を乾燥する衣類乾燥機に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、省エネルギーの観点から、ヒートポンプを利用して衣類を乾燥する方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。ヒートポンプを利用した衣類乾燥機(洗濯乾燥機)は、比較的温度が低い空気が回転槽内に供給されるため、ヒータ式の洗濯乾燥機に比べて衣類が受けるダメージを小さくできる。
【特許文献1】特開2005−46414
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところが、回転槽内に供給される空気の温度が低い場合は、循環風量を多くしなければ乾燥時間が長くなってしまう。ヒートポンプ式の衣類乾燥機は、2個の熱交換器(蒸発器及び凝縮器)が循環風路に配置されているため、風路抵抗が大きい。従って、循環風量を多くするためには空気を循環させるためのファンの静圧を大きくしなければならない。
【0004】
一方、循環風路を循環する空気は蒸発器を構成する熱交換フィンと接触すると、当該空気中に含まれる水が前記熱交換フィンの表面で結露し、この結果、除湿される。このため、循環ファンの静圧が大きいと、蒸発器の熱交換フィンの表面に付着した水が巻き上げられ、凝縮器まで飛散するおそれがある。凝縮器に飛散した水は再び加熱されて回転槽内に戻されるため、乾燥効率が低下する。
【0005】
これに対して、蒸発器と凝縮器とを離間させることにより蒸発器から飛散した水が凝縮器に至ることを防止することが考えられるが、この場合は循環風路を大きくしなければならず、衣類乾燥機の大形化を招くという問題があった。
【0006】
本発明は上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、循環風路の大形化を抑えつつ蒸発器の表面に付着した結露水が凝縮器まで飛散することを防止した衣類乾燥機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の衣類乾燥機は、外箱と、前記外箱内に配置され内部に衣類が収容される回転槽と、前記回転槽と連通するように設けられた循環風路と、圧縮機、膨張弁、前記循環風路に配置された蒸発器及び凝縮器を備え、前記圧縮機、前記凝縮器、前記膨張弁、前記蒸発器の順に冷媒を循環させるヒートポンプと、前記循環風路を通して前記回転槽内の空気を循環させる送風機と、前記循環風路のうち少なくとも前記蒸発器の下方部に設けられ前記蒸発器の下部を通過する空気の抵抗となる抵抗体とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
循環風路を通過する空気が蒸発器と接触することにより蒸発器の表面に付着する結露水(除湿水)は、自重により流下した後、蒸発器の下端部から滴下する。従って、蒸発器の下端部には比較的大きな水滴が付着した状態となっている。本発明によれば、抵抗体によって蒸発器の下方部を空気が通過することを防止したため、蒸発器の下端部に付着している水滴が巻き上げられて凝縮器まで飛散することを極力防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明を洗濯乾燥機に適用した具体的な実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1ないし図7は本発明の第1の実施形態を示している。図1に示すように、本実施形態に係る洗濯乾燥機は、外箱1と、外箱1の内部に配設された円筒状の水槽2と、前記水槽2内に配設された円筒状の回転槽3とを備えている。前記外箱1の前面には洗濯物出し入れ用の開口4及び前記開口4を開閉する扉5が設けられている。
【0010】
前記水槽2は、前上がりに傾斜した状態で左右一対のサスペンション6(図1では一方のサスペンション6のみ示す)により支持されている。前記水槽2の前端部には、中央に開口7を有する水槽カバー8が装着されており、前記開口7はベローズ9によって外箱1の開口4に連結されている。また、水槽2の前端部の上部には温風出口10が形成されており、後端部の上部には温風入口11が形成されている。更に、水槽2の底部の最後部には排水口12が形成されている。前記排水口12には排水パイプ13が接続されている。
【0011】
前記回転槽3は水槽2と同様、前上がりに傾斜した状態で配設されている。前記回転槽3の周壁部には、ほぼ全域にわたって孔14が形成されている。前記孔14は、通水孔及び通風孔として機能する。前記回転槽3の後面には補強部材15が取付けられており、前記補強部材15を介して軸16が回転槽3の後面の中心部に固定されている。また、回転槽3の後端板のうち軸16の取付け部の周りには、多数の小孔から成る温風導入口17が形成されている。
【0012】
これに対して、水槽2の後端部の中心部には軸受ハウジング18が取付けられている。前記軸16は、軸受19,20を介して軸受ハウジング18に支持されている。軸受ハウジング18の外周にはモータ21のステータ22が取付けられている。また、軸17の後端部にはモータ21のロータ23が取付けられている。前記モータ21はアウターロータ形のブラシレスDCモータであり、上記構成により、回転槽3はモータ21によって直接的に回転駆動される。
【0013】
水槽2の後端部の前面には温風カバー24が装着されている。前記温風カバー24は、水槽2の後端部のうち軸16の周辺及び温風入口11を覆っている。前記温風カバー24のうち軸16の周囲部には開口25が形成されており、これにより、温風カバー24と水槽2の後端部との間に、温風入口11から開口25へ通じる温風通路26が構成される。前記開口25は、温風通路26の出口部に相当する。
【0014】
前記補強部材15のうち前記軸16が取付けられた中心部の周囲部分には、前記開口25と対向する複数の比較的大きな孔27が形成されている。また、前記補強部材15のうち孔27の周囲部には弾性材からなる環状のシール部材29が装着されている。前記シール部材29は、前記温風カバー24のうち開口25の周囲部に近接している。前記シール部材29により、温風カバー24と補強部材15との間の隙間がシールされている。
【0015】
前記外箱1の底部を構成する台板30上には、略四角筒状の通風ダクト31及び圧縮機32が複数個の防振ゴム(図示せず)を介して載置されている。また、台板30と通風ダクト31との間には、排水タンク33が設けられている。排水タンク33は、扁平な容器からなり、その底部は後方に向かってやや下降に傾斜している。排水タンク33内に貯留される水は排水ポンプ(図示せず)によって汲み上げられた後、外部に排出されるようになっている。
【0016】
また、通風ダクト31の前面及び後面にはそれぞれ入口部34及び出口部35が形成されている。前記水槽カバー8の内部には、前記温風出口10に連なる排気ダクト36が全周にわたって形成されており、前記排気ダクト36に連通する接続口37が前記水槽カバー8の下部に設けられている。そして、前記入口部34は、接続ホース38を介して接続口37に接続されている。
【0017】
一方、前記通風ダクト32の後方にはファンケーシング40が配置されている。ファンケーシング40は、その前部において通風ダクト31の出口部35と連通している。ファンケーシング40には、送風羽根41及びこの送風羽根41を回転するモータ42とから構成された送風機43が収容されている。ファンケーシング40の上部には筒状の吐出口44が突出している。前記吐出口44には、蛇腹状の接続ホース45を介して給気ダクト46が接続されている。給気ダクト46は前記モータ21の左側面に沿って上部に延びており、その上端部は前記水槽2の温風入口11に接続されている。
【0018】
上記構成により、前記水槽2の温風出口10から排気ダクト36、接続ホース38、通風ダクト31、ファンケーシング40、接続ホース45、給気ダクト46を経て温風入口11まで延びる循環風路48が形成される。
【0019】
次に、通風ダクト31について図2を参照しながら説明する。図2に示すように、前記通風ダクト31は、高さ寸法が小さい前半部と高さ寸法が大きい後半部とから構成されており、前半部の内部には蒸発器室50が、後半部の内部には凝縮器室51が設けられている。
通風ダクト31のうち蒸発器室50の底面部分には、傾斜面53及び水回収凹部54が前から順に形成されている。前記傾斜面53は通風ダクト31の入口部34の下辺から後方に向かって下方に傾斜している。
【0020】
図3ないし図5は水回収凹部54の構成を示す図である。尚、図3ないし図5では水回収凹部54以外の部分の図示を省略している。図3ないし図5に示すように、水回収凹部54は矩形箱状をなし、その前壁部54aは後壁部54bよりも低くなるように構成されている。水回収凹部54の左壁部54cの前部には筒状の排水口55が設けられている。水回収凹部54の底面には、前壁部54a及び後壁部54bと略平行に延び、且つ水回収凹部54のいずれの壁部よりも高さ寸法が小さい2個の抵抗板56(抵抗部材、板状部材に相当)が立設されている。抵抗板56の右端部は水回収凹部54の右壁部54dに当接し、左端部は水回収凹部54の左壁部54cから離間している。この離間部分は通水路57とされている。
【0021】
また、図2に示すように、前記蒸発器室50のうち水回収凹部54の上には蒸発器58が配設されている。蒸発器58は冷媒パイプ59とこの冷媒パイプ59に付設された複数の熱交換フィン60とから構成されている(図6参照)。前記熱交換フィン60は、その表面に親水処理が施されており、熱交換フィン60の表面に付着した水が玉状ではなく膜状となるように構成されている。
【0022】
前記蒸発器58は、熱交換フィン60が蒸発器室50の左右壁部54c,54dと平行に且つ、熱交換フィン60の下端部が抵抗板56の上端部と弾性体61を介して接触するように配置されている。抵抗板56の高さ寸法が水回収凹部54の周壁部よりも小さいことから、上記構成により蒸発器58の下端の一部は水回収凹部54内の上部に入り込んだ状態となる。
【0023】
一方、通風ダクト31のうち凝縮器室51の底面部分には、傾斜面65、水回収部66、傾斜面67が前から順に形成されている。前記傾斜面65は、水回収凹部54の後壁部54bの途中部から後方に向かって下方に傾斜している。一方、前記傾斜面67は前方から後方に向かって上方に傾斜しており、その後端は出口部35の下辺に接続されている。
【0024】
水回収部66は前方から後方に向かって下方に傾斜する傾斜面66a上に2個の抵抗板69が前後に離間して配置された構成となっており、前記傾斜面66aの最下部には排水口70が形成されている。そして、前記水回収部66の抵抗板69の上部には凝縮器68が配置されている。
尚、図示しないが、凝縮器68は蒸発器58と同様の構成を有している。即ち、凝縮器68は、冷媒パイプと、この冷媒パイプに付設され表面に親水処理が施された複数の熱交換フィンとから構成されている。
【0025】
図7は、蒸発器58及び凝縮器68並びに圧縮機32と、水槽2、循環風路48の関係を示す図である。図7に示すように、循環風路48に配置された蒸発器58及び凝縮器68は、循環風路48の外部に配置されている圧縮機32及び膨張弁72と接続パイプ71を介して接続され、ヒートポンプ73を構成している。前記ヒートポンプ73では、圧縮機32が作動すると、圧縮機32、凝縮器68、膨張弁72、蒸発器58の順に冷媒が循環するようになっている。
一方、送風機43のモータ42が駆動されると、送風羽根41の作用により水槽2内の空気は循環経路48を通じて矢印Aで示す方向に循環する。この結果、回転槽3内の衣類は乾燥される。
【0026】
次に、上記構成の洗濯乾燥機における衣類の乾燥工程の動作について説明する。乾燥工程では、回転槽3を低速で回転させつつ送風機43及び圧縮機32を駆動する。この結果、水槽2内の湿った空気は温風出口10から排気ダクト36、接続口37、接続ホース38を経て通風ダクト31に流入する。通風ダクト31内に流入した空気は蒸発器58を構成する熱交換フィン60の間、凝縮器68を構成する熱交換フィンの間を順に通過した後、ファンケーシング40、接続ホース45、給気ダクト46を経て温風入口11から水槽2内に戻される。
【0027】
一方、圧縮機32の動作により高温高圧の冷媒が凝縮器68に流れ、通気ダクト31内の空気と熱交換する。これにより、冷媒の温度は低下して液化され、膨張弁72を通過した後、蒸発器58に流入する。膨張弁72を通過する際に冷媒は減圧され、低温低圧の気液混合状態となる。また、凝縮器68と熱交換して加熱された空気は給気ダクト46を通って温風入口11に向かい、水槽2内に流入する。
【0028】
これに対して、蒸発器58に流入した低温の冷媒は通風ダクト31内の空気と熱交換する。これにより、冷媒は蒸発器58を通過した後、温度上昇して圧縮機35に戻る。また、排気ダクト36を通して通風ダクト31内に流入した湿った空気は冷却されて結露する。この結果、結露水が蒸発器58を構成する熱交換フィン60の表面に付着する。
【0029】
上述したように、熱交換フィン60の表面には親水処理が施されているため、熱交換フィン60の表面に付着した結露水は膜状になって流下し、熱交換フィン60の下端で水滴となって水回収凹部54内に落下する。水回収凹部54内に落下した水は、排水口55から排水タンク33内に排出される。
【0030】
ところで、ヒートポンプ73を利用して衣類を乾燥する場合は水槽2内に供給される空気温度が低いため、循環風量を多くして乾燥時間が長期化しないようにしている。前記循環風路48は、途中に蒸発器58や凝縮器68が配置されており、また、狭く折れ曲がった部分を有しているため、循環風量を多くするためには送風機43の静圧を大きくする必要がある。従って、通風ダクト31内を通過する空気速度は速く、特に熱交換フィン60の間の狭い通路を通過する際の空気速度は非常に速くなる。
【0031】
これに対して、熱交換フィン60の表面には親水処理が施こされており、当該フィン60の表面に付着した水は膜状となって流下するため、熱交換フィン60の間を通過する空気にフィン60表面の水が巻き込まれるおそれは少ない。
【0032】
一方、熱交換フィン60の下端部では結露水が水滴となっているため、付近を速い速度で空気が流れると、この空気の流れに結露水が巻き込まれるおそれがある。ところが、本実施例では、熱交換フィン60の下部を水回収凹部54内の上部に入り込ませた。このため、水回収凹部54の前壁部54aによって熱交換フィン60の下部付近を速度が速い空気が通過することが阻止される。しかも、水回収凹部54内に抵抗板56を設けたため、水回収凹部54内を空気が通過する場合でも、その速度を抑えることができる。従って、熱交換フィン60から水回収凹部54に落下途中の結露水、或いは水回収凹部54に落下した結露水が巻き上げられて凝縮器68まで飛散することを防止できる。
【0033】
また、万一、水回収凹部54内を通過する空気によって水回収凹部54に落下した結露水等が巻き上げられた場合でも、後壁部54bによって凝縮器室51に至ることが阻止される。従って、本実施例では、前壁部54a及び後壁部54bも、抵抗板56と同様、抵抗部材として機能する。
【0034】
尚、凝縮器68の下部の水回収部66は、万一、蒸発器58側から飛散した水が凝縮器68付近に至った場合に、その水を回収するためのものである。本実施例では、水回収部66内を通過する空気の抵抗となるように、水回収部66に抵抗板69を設けた。従って、水回収部66で回収された水がファンケーシング40の方に飛散することを極力防止できる。
【0035】
また、本実施例では、抵抗板56及び69は、通風ダクト31内を空気が流通する方向と交差する方向に延びているため、水回収凹部54及び水回収部66を通過する空気の大きな抵抗となる。
更に、本実施例では、抵抗板56と熱交換フィン60との間に弾性体61を介在させた。このため、熱交換フィン60と抵抗板56との間に隙間が生じず、熱交換フィン60の下方を空気が流れることを一層防止できる。
更にまた、抵抗板56,69は通風ダクト31の底面に一体的に設けられているため、部品点数の削減、組立工数の削減を図ることができる。
【0036】
図8は本発明の第2の実施形態を示すものであり、第1の実施形態と異なるところを説明する。尚、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付している。この第2の実施形態では、蒸発器80が第1の実施形態に係る蒸発器58よりも下方に長く延びており、水回収凹部54内に大きく入り込んでいる。また、これに合わせて、その上端が蒸発器80を構成する熱交換フィンの下端に当接するような高さ寸法が小さい抵抗板81を水回収凹部54内に設けている。尚、本実施例では、抵抗板81と熱交換フィンとの間に弾性体を介装していない。
【0037】
上述したように、親水処理が施された熱交換フィンに付着した水は膜状となり流下し、熱交換フィンの下端で水滴となって落下する。発明者の観察によると、熱交換フィンの下端から約10mm程度の範囲では、下端に水滴が形成されることに対応して水の膜厚が他の部分より大きく、しかも下端に向かうにつれて膜厚が徐々に大きくなることが分かった。そこで、本実施形態では、水回収凹部54の前壁部54aの上端から熱交換フィン80の下端までの距離L1が10mm以上となるように蒸発器80の熱交換フィンを構成した。尚、熱交換フィンのうち水回収凹部54内に入り込んでいる部分には冷媒パイプ59(図6参照)は通っていない。
【0038】
上記構成によれば、熱交換フィンのうち付着した水の膜厚が大きくなる部分の近傍を速い速度の空気が流れないため、蒸発器80に付着した結露水が凝縮器68に向かって飛散することをより一層防止できる。
【0039】
図9は本発明の第3の実施形態を示すものであり、第2の実施形態と異なるところを説明する。尚、第2の実施形態と同一部分には同一符号を付している。この第3の実施形態では、蒸発器80を構成する熱交換フィンの下端部にそれぞれ2個の切欠90(凹部に相当)を形成している。一方、水回収凹部54には2個の抵抗板91が設けられている。前記抵抗板91の上部は、それぞれ前記切欠90に入り込むように構成されている。従って、本実施形態に係る抵抗板91は第2の実施形態の抵抗板81よりも高さ寸法が大きくなっている。
【0040】
上記構成によれば、水回収凹部54内のうち熱交換フィンよりも下部の空間だけでなく熱交換フィンの下端付近を空気が通過することを極力防止できるため、熱交換フィン80の下部に付着している結露水の飛散を一層防止できる。
【0041】
図10ないし図12は、水回収凹部及び抵抗板の構成が特徴的ないくつかの実施形態を示すものである。
まず、図10に示す第4の実施形態では、抵抗板56を右方から左方に向かってやや前方に傾いた状態で水回収凹部54の底部に設けている。このような構成によれば、水回収凹部54内に落下した結露水を効率良く排水口55に向かわせることができる。従って、水回収凹部54内に長時間、水が滞留することを防止でき、これにより、水回収凹部54内の水が巻き上げられて凝縮器68まで飛散することを極力防止できる。
【0042】
図11は本発明の第5の実施形態を示している。この第5の実施形態では、水回収凹部54の底面を右方から左方に向かって下方に傾斜する傾斜面101としている。上記構成においては、水回収凹部54内に落下した結露水は傾斜面101に沿って左方に流れ、速やかに排水口55から排出される。従って、本実施例においても、水回収凹部54内に水が滞留することを防止でき、水回収凹部54内の水が飛散して凝縮器68に至ることを防止できる。
【0043】
図12の(a)ないし(c)は本発明の第6の実施形態を示している。第6の実施形態では、水回収凹部54内に抵抗体ユニット110が収容されている。抵抗体ユニット110は、水回収凹部54内の左右部に配置される一対の脚板111と、これら脚板111間に架け渡された2枚の底板112と、各底板112の上に取付けられた抵抗板113とを備えている。左の脚板111は排水口55を避けるため水回収凹部54の前後方向長さ寸法よりも短くなっている。
【0044】
脚板111の上端面はV字状をなしており、略中央部が低くなるように構成されている。2枚の底板112は水回収凹部54内の前部及び後部に寄せて脚板111の上に配置されており、2枚の底板112の間には開口114が形成されている。脚板111の上面がV字状であることから、底板112は前記開口114に向かって下方に傾斜する傾斜面となっている。
【0045】
抵抗板113は、水回収凹部54の右壁部54dに近接し左壁部54cからは離間するように底板112の上に配置されており、通水路57が形成されている。また、抵抗板113は、右側から左側に向かって開口114側に傾斜するように底板上に配置されている。尚、底板112の下面には、2枚の底板112を連結し且つ支持する支持部材115が取付けられている。
【0046】
上記構成においては、熱交換フィン60の下端の水滴は、まず、抵抗体ユニット110の底板112の上に落下する。底板112は傾斜しているため、底板112上の水滴は開口114に向かって流れ、開口114から水回収凹部54の底面上に落下する。水回収凹部54の底面に落下した水は排水口55から排出される。このとき、抵抗板113が開口114に向かって傾斜した状態で配置されているため、底板112のうち抵抗板113よりも高い位置に落下した水は、抵抗板113に沿って下方に流れ、通水路57から開口114に向かう。
【0047】
熱交換フィン60に付着する結露水が多く、多量の水が水回収凹部54に落下した場合、第1の実施形態に示した水回収凹部54の構成では、排水口55が詰まったような状態となる場合がある。水回収凹部54内は、送風機43の送風作用により負圧になっているため、排水口55が詰まった状態になると当該排水口55を水が逆流し、その水が飛散するおそれがある。
【0048】
これに対して本実施例では、水回収凹部54内に抵抗体ユニット110を配置し、二重底状とした。このため、排水口55を水が逆流した場合であっても、抵抗体ユニット110の底板112に邪魔されて、逆流した水が飛散することを防止できる。
【0049】
尚、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような変形が可能である。
乾燥工程の初期及び終期は、熱交換フィンに付着する結露水が少ない。このため、水回収凹部内を空気が通過しても、蒸発器から凝縮器に向けて水が飛散するおそれは小さい。そこで、抵抗体を、通水性を有するフェルト状物質から構成しても良い。このような構成によれば、熱交換フィンに付着する結露水の量が増え、水回収凹部内に水が貯留するまでは、水回収凹部内に空気を通過させることができ、水回収凹部内に水が貯留されると、抵抗体は水を含むため、水の通過を防止できる。この場合、抵抗体は、耐水性及び耐久性に優れたフェルト状物質から構成することが好ましい。
凝縮器68の下部の水回収部66に設けた抵抗板69は省略可能である
本発明は、洗濯機能を有さない衣類乾燥機にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す洗濯乾燥機の右縦断側面図
【図2】通風ダクト周辺部分の拡大図
【図3】除湿水回収凹部の斜視図
【図4】除湿水回収凹部の平面図
【図5】除湿水回収凹部の縦断正面図
【図6】蒸発器の構成を示す斜視図
【図7】ヒートポンプと循環風路との関係を示す図
【図8】本発明の第2の実施形態を示す図2相当図
【図9】本発明の第3の実施形態を示す図2相当図
【図10】本発明の第4の実施形態を示す水回収凹部の平面図
【図11】本発明の第5の実施形態を示す図10相当図
【図12】本発明の第6の実施形態を示すものであり(a)は図10相当図、(b)はX1−X1線に沿う縦断面図、(c)はX2−X2線に沿う縦断面図
【符号の説明】
【0051】
図面中、3は回転槽、31は通風ダクト、32は圧縮機、48は循環風路、54は水回収凹部(水容器)、54aは前壁部(抵抗体)、54bは後壁部(抵抗体)、56,69,81,91,113は抵抗板(抵抗体、板状部材)、58は蒸発器、60は熱交換フィン、68は凝縮器、73はヒートポンプ、90は切欠(凹部)、114は開口を示す。




 

 


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