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発明の名称 洗濯乾燥機
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−135897(P2007−135897A)
公開日 平成19年6月7日(2007.6.7)
出願番号 特願2005−334367(P2005−334367)
出願日 平成17年11月18日(2005.11.18)
代理人 【識別番号】100071135
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 強
発明者 川端 真一郎 / 西脇 智 / 巽 尚生
要約 課題
水槽に設けた溢水口により本来の異常溢水の事態を招くことなく、乾燥時に該溢水口から温風漏れが生じないようにする。

解決手段
洗濯物を収容するドラム3と、その外周に設けられた水槽2と、この水槽2の内外と連通して循環する循環風路12と、この循環風路中の空気を温風化する温風発生ユニットと、前記水槽2に設けられ水位が所定以上となったとき溢流排水可能とする溢水口17とを備え、前記溢水口17と連通し機外に連なる排水経路中に、通水可能で且つ空気の流れを阻止可能とした空気止め手段を設けた構成とする。
特許請求の範囲
【請求項1】
洗濯物を収容し周壁に小孔を有する回転槽と、この回転槽の外周に設けられ貯水可能とする水槽と、この水槽の内外と連通して循環する循環風路と、この循環風路中の空気を温風化する温風発生ユニットと、前記水槽に設けられ該水槽内水位が所定以上となったとき溢流排水可能とする溢水口とを備え、
前記溢水口と連通接続された機外への排水経路中に、通水可能で且つ空気の流れを阻止可能とした空気止め手段を設けたことを特徴とする洗濯乾燥機。
【請求項2】
空気止め手段は、トラップと、このトラップに給水可能な給水手段を備えた構成としたことを特徴とする請求項1記載の洗濯乾燥機。
【請求項3】
トラップへの給水手段は、循環風路中に空気中の水分を冷却凝縮する除湿手段を設け、その除湿水を前記トラップに供給するようにしたことを特徴とする請求項2記載の洗濯乾燥機。
【請求項4】
空気止め手段は、通常は重力で排水経路に連なる流路を閉鎖し、溢水時に浮上して前記流路を開放するフロート弁を具備した構成であることを特徴とする請求項1記載の洗濯乾燥機。
【請求項5】
空気止め手段は、通常は排水経路に連なる流路を弾性的に閉鎖し、溢水時に該水圧により前記流路を開放する弁体を具備した構成であることを特徴とする請求項1記載の洗濯乾燥機。

発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、温風を循環供給し洗濯物を乾燥する機能を備えた洗濯乾燥機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種洗濯乾燥機としては、横軸周りに回転するドラムを備えたもの、或は縦軸周りに回転する内槽を備えたものがあり、いずれも周壁に多数の小孔を有する所謂回転槽を備え、同様の洗濯及び乾燥機能を有する。例えば、乾燥行程においては、この回転槽を低速回転させながら乾燥用の温風を循環供給して内部に収容した洗濯物を乾燥するようにしている。その一方、貯水した状態で洗濯行程を実行するため、上記回転槽の外周には貯水可能な水槽(或は外槽とも称す)を設けている。
【0003】
そして、水槽への貯水が異常な給水過多となった場合を想定して、例えば給水弁やその給水制御手段の故障等により給水動作が所定水位を超えても継続された場合など、その異常溢水により電装品や設置床面を水浸しにするおそれがある。そこで、通常水槽内の水位が所定以上となったときに、機外に直接排水可能とする溢水口を設けている。しかるに、前記温風の循環は水槽を介して行なわれていることから、温風の出入口から水が浸入する以前に溢水口から排水できるように、その溢水口の位置が設定されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
図7は、この種の一般的な従来例を示すドラム式の洗濯乾燥機を示したもので、このものは筐体1内に弾性支持された水槽2を設け、内部に若干傾斜した横軸周りのドラム3を回転可能に配設している。前記筐体1の前面には、洗濯物を前方から出し入れする投入口1aが形成され、前記水槽2の前面開口端と該投入口1a間に弾性ベローズ4を介して水密に連結され、且つ回動自在な扉5にて開閉される。しかるに、水槽2の後方背面側にはモータ6が装着され、その回転軸がドラム3の背面に直結されて、モータ6の回転動力がドラム3に直接伝達される構成としている。また、水槽3の底部には主たる排水管路7が途中に排水弁8を経て筐体1の外部、所謂機外に導出され所定の排水場所に排水可能としている。
【0005】
そして、一端が水槽2の背面上部に連結された給気ダクト9、また水槽2の前面側に連結された排気ダクト10を有し、これらダクト間を温風発生ユニットを介した熱交換ダクト11により連通接続され、以って水槽2を介した循環風路12が形成される。前記温風発生ユニットは、ここでは一般周知のヒートポンプ機構を採用している。このヒートポンプ機構は、冷媒を圧縮機13により凝縮器14、図示しないキャピラリチューブ(絞り)、蒸発器15の順に循環する構成からなるもので、前記熱交換ダクト11内に至った空気は上記凝縮器14にて熱交換されて加熱され、送風機16により温風として給気ダクト9を経て水槽2内、及びドラム3内に供給され該ドラム3内の洗濯物を乾燥する。乾燥に寄与した後の水分を含んだ空気(排気)は、蒸発器15で冷却除湿され、再び凝縮器14を経て加熱され乾燥用の温風として再生され、従って図中矢印A方向で示すように循環風路12を循環しつつドラム3内に供給され洗濯物を乾燥する。
【0006】
しかるに、上記水槽2の背面壁には循環風路12の出入口である給気ダクト9及び排気ダクト10の連結口より下位の所定位置に、前述の如く異常溢水に対処した溢水口17が設けられている。該溢水口17は、溢水管路18や前記排水管路7等の排水経路を経て直接機外に排水可能としている。尚、水槽3の上部には図示しない水道源に接続された給水弁19を備えた給水管路20が連通して設けられ、水槽2及びドラム3内に随時給水可能としている。
【特許文献1】特開2005−46414号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記構成によれば、例えば給水異常の場合でも循環風路12内に浸水する以前に溢水口17から機外に溢流排水され、所定以上の水位に達することはない。一方、乾燥行程では熱交換ダクト11に介在されたヒートポンプ機構を利用して温風を発生し、該温風は循環風路12の給気ダクト9を経て水槽2の背面側からドラム3内に供給される。この場合、温風の循環供給により水槽2内の圧力が高まり、特にヒートポンプ機構を採用する場合には、電気ヒータを採用した温風発生ユニットに比して温風温度が低下する傾向にあるため、圧縮機13の冷却能力を高め(例えば、1500W程度)、循環空気流量も大きくする(例えば、3m3/min程度)必要があることから、水槽2の内圧は一層高くなる傾向にあり、このことはドラム3内に温風が供給される点では有効に作用する。
【0008】
ところで、この乾燥運転では水槽2を介した循環風路12からなる閉空間を利用して熱エネルギーの漏洩ロスがない効率の良い乾燥作用が望まれる。しかしながら、上記した洗濯運転などの給水動作に伴なう異常に対処した溢水口17は、溢水管路18等の排水経路を経て常に機外に連通しているため、乾燥運転中に温風の一部が該溢水口17から機外に漏出することになり、熱エネルギーのロスが発生する。特に、前記したように水槽2の内圧が高くなるほど顕著となり、また図示するように通常溢水口17は水槽2の背面側に形成され(前面側は、洗濯物投入口1aなどにより位置的制約がある)、この背面側は温風の給気が行なわれる同一面側にあるため、給気ダクト9から供給された温風の一部がドラム3内に供給される以前に溢水口17側に流れ易く(図中、破線矢印Bで示す)、機外に漏出されることになる。このように、特に乾燥に寄与されることなく一部の温風が機外に漏洩することは乾燥効率の妨げとなるばかりか、設置している屋内に排出されて居住空間の温度や湿度を上昇させ、特に乾燥運転の前半の乾燥物が水分を多量に含んでいる場合では湿気が多くなるなど、ユーザーに不快感を与えるなどの問題を有していた。
【0009】
本発明は、上記問題点を解決するために、溢水口本来の機能を損なうことなく、乾燥時における温風漏れを防止して効率の良い乾燥作用が期待できる洗濯乾燥機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明の洗濯乾燥機は、洗濯物を収容し周壁に小孔を有する回転槽と、この回転槽の外周に設けられ貯水可能とする水槽と、この水槽の内外と連通して循環する循環風路と、この循環風路中の空気を温風化する温風発生ユニットと、前記水槽に設けられ該水槽内水位が所定以上となったとき溢流排水可能とする溢水口とを備え、前記溢水口と連通接続された機外への排水経路中に、通水可能で且つ空気の流れを阻止可能とした空気止め手段を設けたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0011】
上記手段によれば、溢水口に連なる排水経路中に通水可能で空気の流れを阻止する空気止め手段を設けたことにより、給水により水槽内の水位が所定以上に達したとき、溢水口から速やかに排水して本来の機能たる異常溢水の状態を回避し、また乾燥時には通気性が断たれ温風などが溢水口から機外に漏出することを阻止でき、効率の良い乾燥作用が期待できる洗濯乾燥機を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
(第1の実施の形態)
以下、本発明をドラム式の洗濯乾燥機に適用して示す第1実施例につき、図1ないし図3を参照して説明する。その図1は、洗濯乾燥機の背面板1bを外した背面図、図2は全体の概略構成を示す縦断側面図で、図3は図1中に符号Cで示す部分の拡大縦断面図である。尚、洗濯乾燥機の基本的な構成は、図7の従来構成と同様につき実質的に共通とする部分には同一の符号を付して説明を簡略化し、或は省略する。
【0013】
洗濯乾燥機の外殻をなす筐体1内には、図示しないサスペンションにより弾性支持された貯水可能な水槽2、及び周壁に多数の小孔3aやバッフル3bを有する回転槽として機能するドラム3が設けられ、それらの前面側の開口は前記投入口1aと対向している。また、水槽2の背面に形成された溢水口17は、給気ダクト9及び排気ダクト10の上部の出入口より下方に位置しているが、本実施例では該溢水口17からの排水経路には以下のような工夫が施されている。
【0014】
すなわち、溢水口17に連通する溢水管路21は、例えば特に図3に明示するように継手部材21aホース管21bとから構成され、この継手部材21aには少なくともU字状のトラップ22を備えて溢水口17に接続されている。更に、このトラップ22の上部、所謂トラップ22内に貯留可能な水位Hより上位で、且つ溢水口17との間に位置して給水口23が一体に形成されている。そして、この給水口23には前記トラップ22への給水手段として、前記給水管路20から分岐した細管状のトラップ用給水管路24が接続され、従って給水弁19により給水制御される。尚、溢水管路21の下端は、排水管路7の排水弁8の下流側に連結され、常に機外に連通した状態にある。
【0015】
また、水槽2を介した循環風路12を構成するうちの前記給気ダクト9及び排気ダクト10は、水槽2側に支持固定される一方、水槽2の下方配置の熱交換ダクト11は筐体1側に支持固定され、これらダクト間は蛇腹状の弾性的に伸縮可能な構成にて接続されている。
しかるに、上記熱交換ダクト11部分には温風発生ユニットとしてヒートポンプ機構が介在されているが、本実施例ではその熱交換ダクト11を上下方向に段差形状としていて、高位置側に空気中からの除湿機能を有する蒸発器15を配置し、後方側の低位置側には加熱機能を有する凝縮器14を配置している。そして、その蒸発器15に対応した下面には、除湿水を集め排水するための集水凹所25と排水口26が形成され、その下方の空間を利用して開閉弁27を有する除湿水排水管路28が前記排水口26と前記排水管路7との間に接続され、機外の所定の排水場所に自然排水可能としている。
【0016】
次に、上記構成のドラム式の洗濯乾燥機の作用について説明する。
周知のように、この種洗濯乾燥機では回転槽たるドラム3の回転速度の制御に基づき洗濯、脱水、乾燥等の各行程が自動的に実行される。しかして、洗濯行程(含むすすぎ)では給水弁19が開放動作して給水管路20から水槽2内に給水され、洗濯物容量に応じた水量たる規定水位を得るべく給水制御が行なわれる。同時に、この給水管路20から分岐したトラップ用給水管路24にも水が流入し、そして給水口23から継手部材21aに流入する。
【0017】
この継手部材21a、従って溢水管路21への給水は、水槽2への給水が行なわれる間継続される。このため、水は例えば図3に示すような貯留状態ではなく、矢印Dで示すようにU字状トラップ22の上端を超えて流れ続け、溢水管路21及び排水管路7等の排水経路を経て機外に流出する。しかして、水槽2内に規定水位まで給水されると、給水弁19が閉鎖され給水管路20を経た給水動作は全て停止し、溢水管路21への給水も停止する。このため、トラップ22ではU字状部分に残水することとなり、本実施例では図3に示す如く所謂貯留水位Hを確保することができる。
【0018】
この貯留水位Hは、その後に給水動作が行なわなければそのまま残存し、或はその後に給水動作が行なわれた場合には、水は入れ替わるものの、給水動作が停止することに伴ない、やはりトラップ22には同様に水位Hの水が貯留される。また、仮に給水状況に異常事態が発生して、給水動作が続行されて水槽2内の水位が高まり所定以上に達した場合には、溢水口17から溢流排水され、それ以上の水位増による異常溢水の事態を回避することができる。
尚、トラップ用給水管路24は極力細管状にしていて、給水量は少量に絞られ、従って溢水管路21及び排水管路7からの機外への流出量は極力少量としている。
【0019】
しかして、乾燥行程に至りドラム3は低速回転せられ、図2に示す如く乾燥用の温風は送風機16により循環風路12中を矢印A方向に流れ、水槽2を介してドラム3内に循環供給される。すなわち、温風は温風発生ユニットとしてのヒートポンプ機構を構成する凝縮器14において、圧縮機13で圧縮高温化された冷媒と熱交換されて空気が加熱されることにより生成され、給気ダクト9から水槽2の背面側から供給されドラム3の透孔3a群を経てドラム3内部に供給される。ここで、洗濯物の水分を奪い乾燥に寄与した温風(排気)は水分を含んだ空気となり、前面側の排気ダクト10を経て熱交換ダクト11に移送される。
【0020】
そして、当該空気は蒸発器15で図示しないキャピラリチューブを介して膨張した冷媒と熱交換され、ここでは冷却され空気中の水分が結露して除湿される。この除湿水は、滴下して集水凹所25に集められ、排水口26から開放状態の開閉弁27を経て除湿水排水管路28を通して排出され、更に合流接続された排水管路7を介して機外の排水場所に排水される。
【0021】
一方、除湿された後の空気は熱交換ダクト11を流れ、低位置側の凝縮器14に至り前記したように再び熱交換により加熱され、乾燥用の温風としてドラム3に供給され、この繰り返し作用により洗濯物の乾燥が進行する。しかるに、上記のような温風の循環は、水槽2等を含む循環風路12全体において閉空間の中で行なうのが望ましいことは自明である。しかるに、常に機外に連通した状態にある溢水口17は、その溢水管路21の継手部材21aに設けたトラップ22に貯水されているため、その通気性は遮断された状態にあり、所謂空気止め手段として機能する。従って、温風の一部がドラム3の背面側を流れても(図2中、破線矢印Bで示す)、溢水口17から流入して機外に漏出することなく、乾燥作用に寄与させることができる。尚、トラップ22の貯留水は洗濯作業の給水動作が行なわれる都度、新しい水と置換される。
【0022】
上記第1実施例によれば、次のような効果を奏する。
乾燥行程に先立って行なわれる洗濯行程等における給水動作に伴ない、溢水管路21を構成するうちのトラップ22に貯水され、機外への排水経路に連なる流路は通気性を遮断された状態に維持され、所謂空気止め手段として機能している。従って、洗濯用の給水手段を利用してトラップ22への給水ができるので、簡易な構成による給水手段とトラップ22の構成にて対処できる。勿論、給水異常時等にはU字状の該トラップ22よりも上位の溢水口17から溢流排水できるので、所定以上の水位に対処でき本来の異常溢水対策の機能が損なわれることはない。
【0023】
しかして、トラップ22には貯水状態のまま、所謂空気止め手段として機能した状態にて乾燥運転が開始され終了する。この結果、乾燥行程の終始にわたり溢水口17から温風が漏洩することなく乾燥運転を実行でき、温風の漏れのない円滑な循環供給のもとに効率の良い乾燥作用が期待できる。また、温風が機外たる屋内に放出されないので、居住環境に対する温度や湿度等の悪影響を与えることなく、且つユーザーにも不快感を与えることもないなど、屋内に設置することに何ら問題生じない。
【0024】
また、本実施例では、温風発生ユニットとしてヒートポンプ機構を利用して熱エネルギーの有効活用を推進できるとともに、乾燥性能を上げるべく圧縮機13の冷却能力や循環空気流量を大きくする場合、水槽2内の圧力が高まっても溢水口17からの温風の流出は確実に阻止でき、性能や製品設計の自由度を高めることができる。特に本実施例のように、温風を水槽2の背面側から取り込み、且つ同背面側に溢水口17を設けなければならないような場合、従来ではドラム3内に供給されないうちの所謂乾燥作用に寄与する以前の新鮮な温風が該溢水口17から漏洩していたことに対し(図7中、破線矢印Bで示す)、その漏洩を確実に防止できることによる上記した作用効果は大きな価値がある。
【0025】
尚、本実施例ではトラップ22の貯水は、本来洗濯用の給水弁19を共用した給水手段としたが、これに限らず、例えばトラップ22専用の給水弁を設け、乾燥運転実行に応じて給水動作が行なわれるようにしても良い。この場合、上記実施例に比し無駄に水が流出しない点で優れている。
【0026】
(第2の実施の形態)
上記実施例に対し、図4は本発明の第2実施例を示す図2相当図で、上記実施例と実質的に同一部分には同一符号を付して説明を省略し、異なる部分につき説明する。
このものは、上記実施例に対しトラップ22への給水手段が異なり、且つこれに関連して蒸発器15による除湿水の処理手段が異なる構成としたものである。つまりは、除湿水をトラップ22に供給すべく給水手段を備えていることを特徴としている。従って、前記給水弁19の水道水は、給水管路20を介して水槽2への給水手段のみで良い。
【0027】
以下、その具体構成につき述べると、まずヒートポンプ機構の蒸発器15の下方に除湿水タンク29を設置している。該タンク29は、乾燥運転時に蒸発器15で循環する空気中から冷却除湿した除湿水を溜めるもので、排水口26から流下する除湿水を受けるべく位置に設けている。この除湿水タンク29は、例えば1回の乾燥運転で除湿可能な水量に基づき設定され、通常乾燥容量が6[kg]の場合で除湿水量は3[l]ほど発生するので、これより若干の余裕を見込んだ大きさ(容積)に設定されている。
【0028】
そして、この除湿水タンク29には排水ポンプ30が設けられ、そのポンプ排水管路31をトラップ22の上部の給水口23に連通接続していて、トラップ22に対しては給水手段としても機能する。また、排水ポンプ30は例えば除湿水タンク29内に所定水位まで貯留されたとき通電駆動され、該タンク29内の除湿水を排出可能としており、トラップ22従って前記溢水管路21を通して機外に排水可能としている。
【0029】
上記構成によれば、乾燥運転時に貯留された除湿水は、所定水位まで貯留されると排水ポンプ30が駆動するよう制御され、ポンプ排水管路31、給水口23から継手部材21aのトラップ22を超えて流出し、溢水管路21及び排水管路7等の排水経路を介して機外に排出される。この場合、除湿水タンク29内に水位が所定以下まで低下すると排水ポンプ30は停止する。そして、この排水ポンプ30による排水動作の停止に応じて、U字状のトラップ22内には所定の水量が残存し(図3に示す水位H)、該トラップ22は空気止め手段として機能する。尚、排水ポンプ30を駆動制御する所定水位としては、少なくともトラップ22に残水(貯水)可能とする水量に基づき設定すればよい。
【0030】
この結果、乾燥運転が所定時間進行した途中、及び運転終了時には除湿水がトラップ22に残水し、所謂トラップ22に対し給水した形態となり、水槽2の溢水口17と機外との通気性は遮断された状態となる。尚、運転途中において排水ポンプ30が複数回駆動した場合でも、これはトラップ22に貯留された水が置換されるだけで、トラップ22の貯水状態は実質的に継続されている場合と変わらない。従って、初回の使用に限り乾燥運転の途中から貯水され空気止め手段として機能するが、以降の使用時は運転当初からトラップ22に貯水された状態を確保でき、温風の漏洩を防止して循環温風による効率の良い乾燥作用が期待できる。
【0031】
斯くして、本実施例によればヒートポンプ機構が有する蒸発器15による除湿手段を利用して除湿水を貯留し、その排水を兼ねてトラップ22に貯水する給水手段として構成できるので、構成の複雑化を抑えるとともに、本来排水すべき除湿水を利用して水槽2の溢水口17とこれに連なる排気経路を経た機外との通気性を遮断できるようにしたので、水道水などを無駄に使用することなく水資源を節約でき、且つ安価に対処できる。その他、上記実施例と同様に温風の漏出を防止して効率の良い乾燥運転が実行でき、また排出した温風にて居住環境に悪影響を与えたりユーザーに不快感を与えることもない。
【0032】
尚、排水ポンプ30の駆動制御は水位制御に基づくことに限らず、例えば時間制御で駆動したり、或は乾燥作用が盛んで洗濯物からの水分蒸発が活発で除湿水量が多くなる運転時間帯を中心に駆動制御するなど、実施に際しては種々具体的に変更して実施できる。また、ヒートポンプ機構では蒸発器15による除湿手段を利用したが、これに代えて例えば水冷式の熱交換器を設けて、空気流を水冷手段にて冷却し、空気中の水分を凝縮して除去するようにした除湿手段でも採用できる。但し、この構成では除湿した後の空気流を温風化するための電気ヒータなどの温風発生ユニットを別途設けるものとする。
【0033】
(変形例)
次いで、図5、図6は本発明の第1、第2の変形例を示す実質的に図3相当図で、これらは上記実施例における空気止め手段を構成するトラップ構成に代わる夫々の変形例を示している。
まず、図5の第1の変形例に示す空気止め手段は、所謂球状のフロート弁32を用いたフロート弁機構を利用した構成にあって、溢水口17より上方部位で逆U字状に湾曲した継手部材33aとホース管33bとからなる溢水管路33を備えた構成としている。すなわち、継手部材33aはフロート弁機構を備えた構成にあって、溢水口17の直上部にフロート室34を一体に形成している。
【0034】
前記フロート室34は、溢水口17と連続してフロート弁32より径小の径小筒部34aと、続いて上方に拡開する円錐部34bを経て径大筒部34cを備え、前記円錐部34bの下部域をフロート弁32が密着する弁座として機能させ、従って溢水管路33の流路を開閉すべく機能する。そして、フロート室34の径大筒部34c側に球面状に突出したメッシュ部材35を被着した開口部36を形成していて、その他端部をホース管33bに連通接続した構成としている。
【0035】
そして、前記フロート弁32は平均密度が水より低く、乾燥時における温風の圧力たる水槽2の内圧より自身の重力が勝る構成としており、従って通常は図5(a)に示す如く円錐部34bに重力にて密着して溢水管路33の流路を閉鎖した状態を維持し、一方溢水口17から水が流入するとフロート弁32は浮上し、円錐部34bから開離して溢水管路33の流路を開放する。この場合、図5(b)に示すように浮上したフロート弁32は、開口部36が球面状に突出するメッシュ部材35で被われているので、該開口部36にフロート弁32が直接嵌合したり密着して流路を妨げることはなく、図示矢印E方向に円滑に流れる。
【0036】
このように、フロート弁機構を利用した空気止め手段によれば、フロー弁32は水槽2側から受ける温風圧力に抗する重力にて溢水管路33に通じる円錐部34bが形成する流路を閉鎖し、一方、給水状態に異常を来たした場合など、溢水口17から流入した水によりフロート弁32が浮上し、円錐部34bから開離して流路を開口する。この場合、フロート弁32は流入した水位が開口部36に達するまでに浮上する構成であればよい。従って、上記実施例と同様に乾燥運転時における温風漏れを確実に防ぐとともに、給水時における水槽2内の水位が所定以上に達したときには溢水口17からの溢流排水を可能として、異常溢水などの事態を未然に防ぐことができる。
特に、この変形例では空気止め手段を、フロート弁機構を巧みに利用した簡易な構成にて提供できるばかりか、上記実施例のように給水手段を要しないので、水の節約ができ或は面倒な給水制御を必要としないなどの利点を有する。
【0037】
尚、この変形例では、水位が溢水口17より上部の開口部36に達したとき溢水管路33から溢流排水が可能となるため、これを考慮して溢水口17は上記実施例に対し若干低位置を所低位置として設定する。また、開口部36に被着したメッシュ部材35は、必ずしも必要とせず、例えば開口部36の円形端部を鋸歯状とするなどして球状のフロー弁32が嵌合或は吸着しない構成として、常に水の流通を可能な形状とすればよく、その他フロート弁32も球状に限らないなど種々変更して実施可能である。
【0038】
次いで、図6に示す第2の変形例につき説明する。このものは、上記変形例では浮力を利用して流路を開放動作するフロート弁32であったのに対し、水圧を利用して排水経路に連なる流路を開放する弁体37を備えた構成にある。
具体的には、溢水口17に連続して逆U字状の継手部材38aとホース管38bとからなる溢水管路38を備え、溢水口17から上方に延びる鉛直なケース部39を、径小筒部39a、段差部39b、及び径大筒部39cからなる構成としている。
そして、前記段差部39bには弾性変形可能な弁体37が密着するように設けられ、従って段差部39bが所謂弁座の機能をなすとともに、溢水管路38の流路を開閉すべく機能する。しかるに、弁体37は、その一端をケース部39側に接着固定され、その自由端側を段差部39bに対し後述するように接離可能に組込まれている。
【0039】
すなわち、図6(a)は弁体37が段差部39bに密着した状態を示しており、これは水槽2側の温風圧力が弁体37を解放方向(図示上方向)に付勢しても、該弁体37の重力及び弾性力により密着状態を維持する構成としており、従って通常は溢水管路38の流路を閉鎖した状態に維持される。これに対し、溢水口17から水が流入する異常事態では、継手部材38a内を流れる水圧を受けて、弁体37は図6(b)に示す如く段差部39bから開離した状態に維持され、溢水管路38の流路を開放して矢印F方向への溢流排水が継続実行される。
斯くして、この第2の変形例も上記第1の変形例と同様の温風漏れや異常溢水状態を回避でき、給水手段など他の制御手段も要しない簡易な構成にて提供できる。
【0040】
尚、本発明は上記し且つ図面に示した各実施例に限定されることなく、例えばドラム式に限らず縦軸回りに回転可能な回転槽を備えた洗濯乾燥機にも適用できるし、また温風派生ユニットとしてもヒートポンプ機構に限らず、電気ヒータと送風機の組合せでもよい。その他、溢水管路は継手部材とホース部との組合せ構成としたが、これらを一体形成した単品構成でも良いし、また溢水口を所定位置に設ければ空気止め手段はその排水経路中の適宜の部位に設けても良いなど、実施に際して本発明の要旨を逸脱しない範囲で具体的に種々変更して実施できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明をドラム式の洗濯乾燥機に適用した第1実施例を示し、筐体の背面板を外した状態の背面図
【図2】洗濯乾燥機全体の概略構成を示す縦断側面図
【図3】図1中に符号Cで示す部分の拡大縦断面図
【図4】本発明の第2実施例を示す図2相当図
【図5】第1の変形例における異なる動作形態(a),(b)を示す図3相当図
【図6】第2の変形例における異なる動作形態(a),(b)を示す図3相当図
【図7】従来例を示す図2相当図
【符号の説明】
【0042】
図面中、1は筐体、2水槽、3はドラム(回転槽)、12は循環風路、13は圧縮機、14は凝縮器、15は蒸発器、16は送風機、18,21,33,38は溢水管路、19は給水弁、20は給水管路、22はトラップ、24はトラップ用給水管路、29は除湿水タンク、30は排水ポンプ、31はポンプ排水管路、32はフロート弁、34はフロート室、37は弁体、及び39はケース部を示す。




 

 


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