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発明の名称 印刷装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−69554(P2007−69554A)
公開日 平成19年3月22日(2007.3.22)
出願番号 特願2005−261800(P2005−261800)
出願日 平成17年9月9日(2005.9.9)
代理人 【識別番号】110000291
【氏名又は名称】特許業務法人コスモス特許事務所
発明者 川辺 紀子 / 近藤 博大 / 小林 慎治 / 村田 進 / 加藤 雅士 / 春日井 淳
要約 課題
印刷媒体の往復搬送を繰り返して印刷する印刷装置に対し、ゴミの進入やゴミを印刷媒体に付着させて印刷ヘッド周辺にまで取り込んでしまうことを防止して印刷品質を向上させる印刷装置を提供することを目的とする。

解決手段
印刷装置1は、印刷媒体としての用紙10に対する印刷手段と搬送手段とを包含する筐体7の内部に収容可能に付設され、印刷時には筐体7の内部より引き出され、搬送手段の往路搬送により筐体7から突出する用紙10の少なくとも上面を覆う第1保護カバー13を備えたので、用紙10を印刷装置1の外部に曝すことはない。
特許請求の範囲
【請求項1】
印刷手段と、
前記印刷手段により印刷される印刷媒体と、
前記印刷媒体を往復搬送する搬送手段と、
前記印刷手段と搬送手段とを包含する筐体と、
前記筐体の内部に収容可能に付設され、印刷時には筐体内部より引き出され、前記搬送手段の往路搬送により前記筐体から突出する前記印刷媒体の少なくとも上面を覆う保護カバーと、を備えたことを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
請求項1に記載の印刷装置において、
前記印刷媒体を印刷装置に供給する給紙トレーと、前記給紙トレーを前記筐体に着脱する操作に伴う給紙トレーの動きを駆動源とする駆動装置とを備え、
前記トレーを前記筐体に挿入したとき、前記駆動装置により前記保護カバーが前記筐体から所定距離だけ突出するようにしたことを特徴とする印刷装置。
【請求項3】
請求項2に記載の印刷装置において、
前記給紙トレーを前記筐体から取外したとき、前記駆動装置により前記保護カバーが前記筐体の中に引き戻されるようにしたことを特徴とする印刷装置。
【請求項4】
請求項1に記載の印刷装置において、
前記印刷媒体を印刷装置に供給する給紙トレーと、前記保護カバーを前記筐体から突出させる付勢部材と、前記付勢部材の付勢力を保留する保留手段と、前記保留手段の保留を解除する保留解除手段とを備え、
前記給紙トレーを前記筐体に挿入したとき、前記給紙トレーが前記保留解除手段に作用して前記付勢部材の付勢力を解除し、前記保護カバーが前記付勢部材の付勢力により前記筐体から所定距離だけ突出するようにしたことを特徴とする印刷装置。
【請求項5】
請求項1に記載の印刷装置において、
前記保護カバーを前記筐体から突出させる付勢部材と、前記付勢部材の付勢力を保留する保留手段と、前記保留手段の保留を解除する保留解除手段とを備え、
前記保留解除手段を手動で操作することにより前記付勢部材の付勢力を解除し、前記保護カバーが前記付勢部材の付勢力により前記筐体から所定距離だけ突出するようにしたことを特徴とする印刷装置。
【請求項6】
請求項4又は請求項5に記載の印刷装置において、
前記筐体から突出した前記保護カバーを筐体の内部に戻す操作を前記付勢部材の付勢力に抗して手動で行うようにしたことを特徴とする印刷装置。
【請求項7】
請求項1に記載の印刷装置において、
前記筐体の内部に収容可能に付設された保護カバーの筐体からの突出と筐体への挿入を手動操作にて行う手動操作機構を備えたことを特徴とする印刷装置。
【請求項8】
請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の印刷装置において、
前記保護カバーは、前記筐体から突出する前記印刷媒体を内部で往復させて保護する中空形状であることを特徴とする印刷装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷媒体を往復搬送して印刷する印刷装置に関し、特に往復搬送される印刷媒体の印刷面を保護する印刷装置に付設された保護カバーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、印刷装置によって印刷される印刷媒体の印刷品質を向上させるための一つの対策としてゴミ対策がある。近年、デジタルカメラの普及に伴いデジタルカメラで撮影した映像をその場で印刷するためのコンパクトな印刷装置の発達も著しい。この印刷装置はコンパクトであるために装置内部に印刷媒体を往復搬送するスペースを確保することが難しい。従って、印刷媒体を印刷時に印刷装置の筐体から突出させて印刷する必要がある。そのため、印刷媒体の送排出口からのゴミの進入や印刷媒体が印刷媒体に付着したゴミを印刷ヘッド周辺にまで取り込んでしまい、印刷品質を著しく低下させてしまうという問題がある。
上述の印刷媒体の排出口からのゴミの進入を防止する方法として、例えば、特許文献1に記載されているプリンタの排紙口保護装置は、排紙ローラにより搬送された用紙を排紙口に向けてガイドする排紙ガイドと、排紙口を覆って保護する閉じ位置と、排紙口を開放して用紙の排出を可能にする開き位置との間で開閉自在であるとともに、用紙をガイドして排紙口よりも上方に向けて排出する蓋部材とを設けた技術が開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開平8−118755号公報(段落(0011)〜(0013)、図1〜図3)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した特許文献1で開示された用紙をガイドして排紙口よりも上方に向けて排出する蓋部材の技術は、用紙の排出のみに使用する場合には有効であるが、カラー印刷等で印刷媒体である用紙を筐体から突出させて複数回の往復搬送を繰り返して印刷する印刷装置に対しては、印刷媒体である用紙の上方が開放されているので上方からのゴミを印刷媒体に付着させて印刷ヘッド周辺にまで取り込んでしまい、印刷品質を著しく低下させてしまうという不具合に対処できないという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、カラー印刷等で印刷媒体を筐体から突出させて複数回の往復搬送を繰り返して印刷する印刷装置に対し、ゴミの進入やゴミを印刷媒体に付着させて印刷ヘッド周辺にまで取り込んでしまうことを防止して印刷品質を向上させる印刷装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するため請求項1に係る印刷装置は、印刷手段と、前記印刷手段により印刷される印刷媒体と、前記印刷媒体を往復搬送する搬送手段と、前記印刷手段と搬送手段とを包含する筐体と、前記筐体の内部に収容可能に付設され、印刷時には筐体内部より引き出され、前記搬送手段の往路搬送により前記筐体から突出する前記印刷媒体の少なくとも上面を覆う保護カバーと、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、請求項2に係る印刷装置は、請求項1に記載の印刷装置において、前記印刷媒体を印刷装置に供給する給紙トレーと、前記給紙トレーを前記筐体に着脱する操作に伴う給紙トレーの動きを駆動源とする駆動装置とを備え、前記トレーを前記筐体に挿入したとき、前記駆動装置により前記保護カバーが前記筐体から所定距離だけ突出するようにしたことを特徴とする。
【0008】
また、請求項3に係る印刷装置は、請求項2に記載の印刷装置において、前記給紙トレーを前記筐体から取外したとき、前記駆動装置により前記保護カバーが前記筐体の中に引き戻されるようにしたことを特徴とする。
【0009】
また、請求項4に係る印刷装置は、請求項1に記載の印刷装置において、前記印刷媒体を印刷装置に供給する給紙トレーと、前記保護カバーを前記筐体から突出させる付勢部材と、前記付勢部材の付勢力を保留する保留手段と、前記保留手段の保留を解除する保留解除手段とを備え、前記給紙トレーを前記筐体に挿入したとき、前記給紙トレーが前記保留解除手段に作用して前記付勢部材の付勢力を解除し、前記保護カバーが前記付勢部材の付勢力により前記筐体から所定距離だけ突出するようにしたことを特徴とする。
【0010】
また、請求項5に係る印刷装置は、請求項1に記載の印刷装置において、前記保護カバーを前記筐体から突出させる付勢部材と、前記付勢部材の付勢力を保留する保留手段と、前記保留手段の保留を解除する保留解除手段とを備え、前記保留解除手段を手動で操作することにより前記付勢部材の付勢力を解除し、前記保護カバーが前記付勢部材の付勢力により前記筐体から所定距離だけ突出するようにしたことを特徴とする。
【0011】
また、請求項6に係る印刷装置は、請求項4又は請求項5に記載の印刷装置において、前記筐体から突出した前記保護カバーを筐体の内部に戻す操作を前記付勢部材の付勢力に抗して手動で行うようにしたことを特徴とする。
【0012】
また、請求項7に係る印刷装置は、請求項1に記載の印刷装置において、前記筐体の内部に収容可能に付設された保護カバーの筐体からの突出と筐体への挿入を手動操作にて行う手動操作機構を備えたことを特徴とする。
【0013】
そして、請求項8に係る印刷装置は、請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の印刷装置において、前記保護カバーは、前記筐体から突出する前記印刷媒体を内部で往復させて保護する中空形状であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に係る印刷装置では、印刷媒体に対する印刷手段と搬送手段とを包含する筐体の内部に収容可能に付設され、印刷時には筐体内部より引き出され、搬送手段の往路搬送により筐体から突出する印刷媒体の少なくとも上面を覆う保護カバーを備えたので、印刷媒体を印刷装置の外部に曝すことはない。そのため、周囲からのゴミの侵入と印刷媒体へのゴミの付着が防止でき、その結果、ゴミを印刷媒体に付着させたまま印刷ヘッド周辺にまで取り込んでしまうことが防止できるので印刷品質を向上させることができる。そして、印刷媒体を印刷装置から突出させて印刷してもゴミの影響を考慮する必要が無いので印刷装置の小型化が図れる。
【0015】
また、請求項2に係る印刷装置では、印刷媒体を印刷装置に供給する給紙トレーと、給紙トレーを筐体に着脱する操作に伴う給紙トレーの動きを駆動源とする駆動装置とを備え、給紙トレーを筐体に挿入したとき、駆動装置により保護カバーが筐体から所定距離だけ突出するようにしたので、給紙トレーを印刷装置に挿入するだけで自動的に保護カバーが筐体から所定距離だけ突出させて印刷媒体にゴミを付着させない印刷ができる状態にセットできるので操作者に印刷装置のセットやゴミに対する負担をかけることがない。また、駆動源が人力であるので駆動コストがからない。更に、駆動源が人力であるので負荷変動に対する考慮をする必要が無いので装置を単純化することができる。
【0016】
また、請求項3に係る印刷装置では、給紙トレーを筐体から取外したとき、駆動装置により保護カバーが筐体の中に引き戻されるようにしたので、給紙トレーを印刷装置から取外すだけで印刷装置を運搬できる状態や収納できる状態にすることができ、操作者に印刷装置の取り扱いに対する負担をかけることがない。また、駆動源が人力であるので駆動コストがからない。更に、駆動源が人力であるので負荷変動に対する考慮をする必要が無いので装置を単純化することができる。
【0017】
また、請求項4に係る印刷装置では、印刷媒体を印刷装置に供給する給紙トレーと、保護カバーを筐体から突出させる付勢部材と、付勢部材の付勢力を保留する保留手段と、保留手段の保留を解除する保留解除手段とを備え、給紙トレーを筐体に挿入したとき、給紙トレーが保留解除手段に作用して付勢部材の付勢力を解除し、保護カバーが付勢部材の付勢力により筐体から所定距離だけ突出するようにしたので、付勢部材に構造的に単純な弾性部材による付勢力を使用することにより電気エネルギのように補充を必要としない安定した付勢力を使用することができる。このため、本体の電気エネルギの消費を押さえることができる。更に、付勢部材に弾性部材を使用することによって、保護カバーを筐体に収納するときに弾性部材を圧縮状態又は伸縮状態にし、その状態を保持する部材(保留手段)を設ければその付勢力を減少させることなしに保留することができる。次にその付勢力をそのまま使用できるので、電気エネルギのように付勢力の減少を考慮する必要がない。また、付勢部材に構造的に単純な弾性部材による付勢力を使用するので、印刷装置の小型化が実現できる。そして、操作者は給紙トレーを筐体に挿入するだけで、給紙トレーが状態を保持する部材(保留手段)に作用して付勢力の保留を解除するので、弾性部材の付勢力が自動的に保護カバーを筐体から所定距離だけ突出させて印刷媒体にゴミを付着させない印刷ができる状態にセットする。そのため、操作者には印刷装置のセットやゴミに対する負担をかけることがない。
【0018】
また、請求項5に係る印刷装置では、保護カバーを筐体から突出させる付勢部材と、付勢部材の付勢力を保留する保留手段と、保留手段の保留を解除する保留解除手段とを備え、保留解除手段を手動で操作することにより付勢部材の付勢力を解除し、保護カバーが付勢部材の付勢力により筐体から所定距離だけ突出するようにしたので、付勢部材に構造的に単純な弾性部材による付勢力を使用することにより電気エネルギのように補充を必要としない安定した付勢力を使用することができる。このため、本体の電気エネルギの消費を押さえることができる。更に、付勢部材に弾性部材を使用することによって、保護カバーを筐体に収納するときに弾性部材を圧縮状態又は伸縮状態にし、その状態を保持する部材(保留手段)を設ければその付勢力を減少させることなしに保留することができる。次にその付勢力をそのまま使用できるので、電気エネルギのように付勢力の減少を考慮する必要がない。また、付勢部材に構造的に単純な弾性部材による付勢力を使用するので、印刷装置の小型化が実現できる。そして、操作者は保留解除ボタンを手動で操作するだけで、保留解除ボタンの機構が状態を保持する部材(保留手段)に作用して付勢力の保留を解除するので、弾性部材の付勢力が自動的に保護カバーを筐体から所定距離だけ突出させて印刷媒体にゴミを付着させない印刷ができる状態にセットする。そのため、操作者には印刷装置のセットやゴミに対する負担をかけることがない。また、操作者は、保留解除ボタンを手動で操作することによって次に何が起こるか理解できる。
【0019】
また、請求項6に係る印刷装置では、筐体から突出した保護カバーを筐体の内部に戻す操作を付勢部材の付勢力に抗して手動で行うようにしたので、電気エネルギ等の余分なエネルギを使用することなしに付勢部材に大きなエネルギを蓄積できる。この蓄積されたエネルギを利用して次に印刷装置を使用するときには、給紙トレーを挿入する、ボタンを押すなどの簡単な操作のみで保護カバーがセットされるので操作者に負担をかけることがない。
【0020】
また、請求項7に係る印刷装置では、筐体の内部に収容可能に付設された保護カバーの筐体からの突出と筐体への挿入を手動操作にて行う手動操作機構を備えたので、装置を単純化することができる。また、保護カバーの筐体からの突出と筐体への挿入の複雑な機構を筐体の中に入れる必要がないので装置を薄く小型にすることができる。更に、人力を利用するので、保護カバーの筐体からの突出と筐体への挿入の負荷変動を考慮する必要がないため設計が簡略できる。
【0021】
そして、請求項8に係る印刷装置では、保護カバーを中空形状にして筐体から突出する印刷媒体を内部で往復させて保護するようにしたので、印刷媒体が筐体から外部へ突出することによって付着していたゴミの付着を防止することができる。また、印刷媒体を水平にして搬送できるので、印刷媒体が筐体から外部へ突出するときに片持ち支持になって発生する印刷媒体の曲がりを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明に係る印刷装置について、具体化した実施形態に基づいて図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0023】
先ず、本第1実施形態に係る印刷装置の概略構成について図1乃至図11に基づき説明する。
図1乃至図5に示すように、印刷装置1は、左右両側に配設される側壁3及び4を持つフレーム5等から構成される本体構造体2と、この側壁3に貫通される横長のリボンカセット孔6に側面側から嵌め込むことによって該フレーム5内に着脱自在に取り付けられるリボンカセット8と、印刷媒体としての用紙10が複数枚積層状態で収納されて本体構造体2の前面側下部に前側から嵌め込んで装着される給紙トレー11と、本体構造体2を包含する筐体7から構成されている。
【0024】
また、筐体7には、往路の第1排紙口9と復路の第2排紙口12が設けられ、印刷媒体としての用紙10が印刷のために往復搬送されてそれぞれ二つの排紙口を介して筐体7から突出したとき、突出した印刷媒体としての用紙10を覆って保護するために、第1排紙口9部に設けられ、用紙10が往路搬送されているときには第1排紙口9から突出している後述の第1保護カバー13と、第2排紙口12部に設けられ、用紙10が印刷のために復路搬送されているときには第2排紙口12にセットされる後述の第2保護カバー14とが設けられている。(図4参照)
尚、第1保護カバー13は、ゴミから用紙10を保護するために片方が開放された中空形状であることが望ましい。また、第2保護カバー14は、印刷終了後に印刷された用紙10を取り出すために両端が開放された中空形状であることが望ましい。さらに、第1保護カバー13、第2保護カバー14は、用紙10の位置や印刷状態を見るために透明であることが望ましい。
【0025】
また、本体構造体2のリボンカセット8に対向する上側には、長尺状のサーマルヘッド15が前側下端縁部に配設されたヘッドユニット16が配設されている。また、該ヘッドユニット16の後端部は、フレーム5の各側壁3、4に各端縁部が軸支される回転軸17を中心にして回動可能に取り付けられている。この回転軸17にはトーションバネ18が装着されており、このトーションバネ18の一端は側壁4に係止され、他端は後述するヘッドユニット16の各側壁31、32の後端31A、32Aに引っ掛けられている。そして、ヘッドユニット16は、この回転軸17に装着されたトーションバネ18によって回転軸17を中心に図4における時計方向回りに付勢されている。
【0026】
また、ヘッドユニット16の長手方向両端縁部の上側には、フレーム5の各側壁3、4の上端縁部に両端が軸支される回転軸20に固定された一対のカム部材21、22が設けられている。
また、図8乃至図11に示すように、この各カム部材21、22は、側面視略長四角形に形成され、一方の端縁部が回転軸20に固定され、他方の端縁部は、円弧状に形成されて、滑らかにヘッドユニット16上端面部に当接して摺動するように形成されている。また、一方のカム部材21の外側側面部には、後側の側端縁部から前側方向に略1/4円弧状のカムギヤ21Aが形成されている。また、このカムギヤ21Aは、側壁4の後端縁部外側に配設されるステッピングモータ等によって構成されるヘッドモータ24及びこの側壁4の内側面に配設される第1ギヤ列25を介して正逆回転駆動される。そして、図4に示すように、リボンカセット8の着脱時には、ヘッドモータ24を逆回転駆動して各カム部材21、22が略水平に位置するように後側方向に回動され、ヘッドユニット16から離間するように駆動制御される。また、該ヘッドユニット16は、トーションバネ18によってリボンカセット8よりも上側に位置するように上方に回動される。また、後述のように、用紙10に印刷する場合には、後述のようにヘッドモータ24を正回転駆動して、ヘッドユニット16は、用紙10の搬送状態に合わせて下方に回動される(図13〜図18参照)。
【0027】
また、図4乃至図6に示すように、このヘッドユニット16の下端部のサーマルヘッド15に対向する後端縁部に沿って、該サーマルヘッド15よりも下側方向に突出する側断面略三角形状で樹脂製のリボンガイド部材28が設けられている。このリボンガイド部材28は、サーマルヘッド15とほぼ同じ長さに形成され、リボンカセット8の開口部46に挿入される(図15〜図17参照)。また、サーマルヘッド15の上側は、ヘッドユニット16の各側壁31、32間に横架される側面視クランク形の天板33の前側部下面に固定されている。また、サーマルヘッド15の上側には天板33を挟んでバネ取付板34が取り付けられている。そして、このバネ取付板34の両端と天板33との間には、バネ取付板34と天板33とが所定間隔を形成するようにヘッドバネ35、35が装着されている。このヘッドバネ35、35のバネ力は前記トーションバネ18のバネ力よりも大きい。前記バネ取付板34の中央部はその両端に比べて凹んでおり、その中央部にはカム板34Aが固着されている。このカム板34Aは、ヘッドユニット16の各側壁31、32間に横架されており、その両端は側壁31、32近傍まで延びている。そして、カム板34Aの両端上面は前記カム部材21、22と当接する。前記バネ取付板34Aの中央部には、後側に向かって延びる支持部34Bが形成され、この支持部34Bは、前記天板33に形成された係合孔33Aに差し込まれている。このことにより、バネ取付板34及びカム板34Aは、上下方向に揺動可能となっている。尚、ヘッドバネ35、35により、サーマルヘッド15は、印刷時に所定押圧力でプラテンローラ37に押しつけられるように構成されている。
【0028】
また、図1及び図4に示すように、リボンカセット8は、略円筒状のリボン収納部41と、このリボン収納部41に対向して設けられる略円筒状の巻取収納部42と、両収納部41、42を連結する左右一対の連結部43、44によって一体化された略矩形状に構成され、中央部にサーマルヘッド15とほぼ同じ幅のインクリボン45の走行路が形成されるとともに、長尺状のサーマルヘッド15及び横長のリボンガイド部材28が上方から挿入される開口部46が形成されている。また、このリボン収納部41には、インクリボン45の印刷面が外側になるように巻回されるリボンスプール48が回転可能に収納されている。また、巻取収納部42には、インクリボン45の先端部が固着されるとともに、インクリボン45が巻き取られるリボン巻取スプール49が回転可能に収納されている。そして、ステッピングモータ等によって構成される用紙送りモータ51を正逆回転駆動することによって第2ギヤ列52を介して用紙10の搬送に同期してリボンスプール48及びリボン巻取スプール49が正逆回転駆動され、インクリボン45の往復搬送が可能に構成されている。
【0029】
また、リボンカセット8は、各連結部43、44がプラテンローラ37に近接して配設されるとともに、リボン収納部41のインクリボン送出口、即ち開口部46のリボン収納部41側の端縁部が、プラテンローラ37の上端縁部よりも上下方向の下側に位置するように、図4中、右側下がりに本体構造体2内に配設されている。従って、図4に示すように、本体構造体2内に装着されたリボンカセット8の開口部46内のインクリボン45は、サーマルヘッド15とリボンガイド部材28の下端部とを結ぶ平面とほぼ平行になるように配設されている。
【0030】
また、図4に示すように、本体構造体2には、給紙トレー11の前端部上方に、給紙トレー11に収納された用紙10の最上部を圧接しながら回転して、該用紙10を1枚ずつ搬送する給紙ローラ55が設けられている。また、この給紙ローラ55の搬送方向下流側には、プラテンローラ37の近傍位置に用紙10を印刷開始位置まで回転して搬送する用紙送りローラ56と、この用紙送りローラ56に圧接されて回転可能に設けられるピンチローラ57とが設けられている。また、用紙送りローラ56とプラテンローラ37の間には、該用紙送りローラ56によって供給された用紙10の先端部10A及び後端部10Bを検出する先端・後端検出センサ58が設けられている。
尚、先端・後端検出センサ58は、光センサ、機械式スイッチ等が使用される。
【0031】
また、給紙ローラ55の上側には、印刷された用紙を排出方向に案内するガイド片59が揺動可能に設けられている。また、給紙ローラ55の排出方向斜め上側には、ガイド片59に沿って搬送されてきた用紙10を回転して搬送する排出ローラ61と、この排出ローラ61に圧接されて回転可能に設けられるピンチローラ62とが設けられている。
そして、用紙送りモータ51を所定方向に回転駆動することによって第2ギヤ列52を介して給紙ローラ55及び用紙送りローラ56が回転されて用紙10が印刷開始位置まで搬送される。また、用紙送りモータ51を所定方向に対して反対方向に回転駆動することによって第2ギヤ列52を介してプラテンローラ37、用紙送りローラ56及び排出ローラ61が回転されて、サーマルヘッド15によって印刷された用紙10が排出方向(図4中、左側方向)に搬送されて、この印刷が最終の印刷である場合には外部に排出される。
【0032】
次に、上記のように構成された印刷装置1の制御系について図12に基づいて説明する。
図12に示すように、印刷装置1の制御系は制御回路部110を核として構成されている。この制御回路部110はCPU111、ROM112、CGROM113、RAM114、及び、入出力インターフェイス115から構成され、これらはバス線116を介して相互に接続されている。
【0033】
ここに、ROM112は各種のプログラムを記憶させておくものであり、例えば、後述の用紙10を印刷開始位置に搬送するとともに、ヘッドモータ24を回転駆動制御してヘッドユニット16を下方向に回動させるプログラム等の印刷装置1の制御上必要な各種のプログラムが記憶されている。
そして、CPU111はかかるROM112に記憶されている各種のプログラムに基づいて各種の演算を行なうものである。
【0034】
また、CGROM113には各キャラクタに対応するドットパターンデータが記憶されており、必要に応じてドットパターンデータがCGROM113から読み出され、そのドットパターンデータに基づいてサーマルヘッド15を介して用紙10上にドットパターンが印刷される。
また、RAM114はCPU111により演算された各種の演算結果等を一時的に記憶させておくためのものであり、テキストメモリ、イメージバッファ、印刷バッファ等の各
種のメモリエリアが設けられている。
【0035】
また、入出力インターフェース115には、外部の制御ユニット117(以下、「ホストPC」という。)、サーマルヘッド15を駆動するヘッド駆動回路119、用紙10の搬送等を行う用紙送りモータ51を駆動するモータ駆動回路120、ヘッドユニット16を上下方向に回動させてサーマルヘッド15の圧着・リリース等を行うヘッドモータ24を駆動するモータ駆動回路121、そして、用紙送りローラ56によって搬送される用紙10の先端部10A、後端部10Bを検出する先端・後端検出センサ58が接続されている。
【0036】
次に、このように構成された印刷装置1を使用するための装置セットと、印刷装置1の用紙送りモータ51を回転駆動制御して用紙10を印刷開始位置に搬送するとともに、ヘッドモータ24を回転駆動制御してヘッドユニット16を下方向に回動させる制御処理をし、さらに、印刷を行う動作について図13乃至図24に基づいて説明する。
【0037】
先ず、印刷装置1を使用するための装置セットについて図19乃至図24に基づいて説明する。
図19に示すように、第1保護カバー13は、保護カバー送り機構65によって第1排紙口9を介して筐体7の内部に収納されている。また、第2保護カバー14は、第1蝶番66に係止されて筐体7に収納されている。
そして、図20に示すように、保護カバー送り機構65は、第1保護カバー13に接続する第1ラックギヤ67と、第1ラックギヤ67とギヤ結合する二段ギヤ68の一方を構成する第1ギヤ68Aと、二段ギヤ68の他方を構成する第2ギヤ68Bと、第2ギヤ68Bとギヤ結合する第3ギヤ69と、第3ギヤ69とギヤ結合し、さらに後述する給紙トレー11の係止孔73と連結するためのフック部71と位置決めリブ72を有する第2ラックギヤ70とから構成され、それぞれが可動状態で図示しない係止部材によって本体構造体2に取り付けられている。
【0038】
次に、第1保護カバー13が保護カバー送り機構65によって筐体7の外部に突出する行程を図21乃至図24に基づいて説明する。
先ず、図21に示すように、給紙トレー11を矢印Aの方向に斜めから用紙トレー挿入口74に挿入する。給紙トレー11が第2ラックギヤ70の位置決めリブ72に当接したとき、給紙トレー11を矢印Bの方向に押し下げると給紙トレー11の係止孔73と第2ラックギヤ70のフック部71が係止され、給紙トレー11と第2ラックギヤ70は連結される。
続いて、矢印Cの方向に給紙トレー11の押込みを開始すると第2ラックギヤ70は給紙トレー11が第2ラックギヤ70の位置決めリブ72を押圧することによって矢印Dの方向に移動する。このとき、第2ラックギヤ70とギヤ結合している第3ギヤ69は矢印Eの方向に回転し、第3ギヤ69とギヤ結合している二段ギヤ68の他方を構成する第2ギヤ68Bは矢印Fの方向に回転する。そして、二段ギヤ68の一方を構成する第1ギヤ68Aは、矢印Fの方向と同様に矢印Gの方向に回転する。このとき、第1ギヤ68Aとギヤ結合している第1ラックギヤ67は矢印Hの方向に移動し、これによって、第1ラックギヤ67に接続している第1保護カバー13の矢印H方向への移動が開始される。
【0039】
更に、図23、図24に示すように、矢印Cの方向に給紙トレー11の押込みを継続することによって、第2ラックギヤ70は矢印Dの方向にさらに移動し、第2ラックギヤ70とギヤ結合している第3ギヤ69は矢印Eの方向にさらに回転し、第3ギヤ69とギヤ結合している二段ギヤ68の他方を構成する第2ギヤ68Bは矢印Fの方向にさらに回転する。そして、二段ギヤ68の一方を構成する第1ギヤ68Aは、矢印Fの方向と同様に矢印Gの方向にさらに回転する。このとき、第1ギヤ68Aとギヤ結合している第1ラックギヤ67は矢印Hの方向にさらに移動し、これによって、第1ラックギヤ67に接続している第1保護カバー13は、筐体7から矢印Hの方向へ突出される。
そして、図23に示すように、第2保護カバー14は、第2保護カバー14に設けられたラッチ部64Aを筐体7に設けられたラッチ部64Bから外し、第1蝶番66を中心に矢印I方向に回動して第2排紙口12を覆うように手動でセットされる。これによって印刷装置1の装置セットは完了する。
尚、第1保護カバー13の突出量は、保護カバー送り機構65のギヤ比を調整することによって自由に調整することができる。
【0040】
また、第1保護カバー13と第2保護カバー14を筐体7に収納する場合は上述の逆を行えばよい。即ち、まず第2保護カバー14は、第2保護カバー14を矢印Iと反対の方向に第1蝶番66を中心に回動して筐体7に手動で収納し、第2保護カバー14に設けられたラッチ部64Aを筐体7に設けられたラッチ部64Bに係止する。次に、第1保護カバー13に対しては以下の行程で行う。先ず、給紙トレー11を矢印Cとは反対方向に引出す。これによって、給紙トレー11の係止孔73に係止されている第2ラックギヤ70のフック部71が矢印Cとは反対方向に引かれ、第2ラックギヤ70は矢印Dとは反対方向に移動する。このとき、第2ラックギヤ70とギヤ結合している第3ギヤ69は矢印Eとは反対方向に回転し、第3ギヤ69とギヤ結合している二段ギヤ68の他方を構成する第2ギヤ68Bは矢印Fとは反対方向に回転する。そして、二段ギヤ68の一方を構成する第1ギヤ68Aは、矢印Fの反対方向と同様に矢印Gとは反対方向に回転する。このとき、第1ギヤ68Aとギヤ結合している第1ラックギヤ67は矢印Hとは反対方向に移動する。これによって、第1ラックギヤ67に接続している第1保護カバー13は、筐体7に収納される。
そして、給紙トレー11を矢印Bとは反対方向に引き上げ、矢印Aとは反対の方向に引き上げて給紙トレー11を印刷装置1から取り外すことによって図19の状態に戻すことができる。
【0041】
続いて、印刷装置1の用紙送りモータ51を回転駆動制御して用紙10を印刷開始位置に搬送するとともに、ヘッドモータ24を回転駆動制御してヘッドユニット16を下方向に回動させる制御処理をし、さらに、印刷を行う動作について図13乃至図18に基づいて説明する。
図13に示すように、先ず、ステップ(以下、Sと略記する)1において、CPU111は、ヘッドモータ24を逆回転駆動して第1ギヤ列25を介してカムギヤ21Aを側面視反時計方向に角度約90度回転させて、各カム部材21、22を略水平に位置するように回動させ、カム板34Aから離間させる。これにより、ヘッドユニット16は、トーションバネ18の作用により回転軸17を中心として時計方向に回動して、ヘッドユニット16の前側部を上側に向かって移動させる。このことにより、サーマルヘッド15とリボンガイド部材28の下端部は、リボンカセット8の上側に位置することとなり、リボンカセット8の着脱が可能となる(第1状態)。
【0042】
そして、S2において、ホストPC117から印刷開始指示が出力された場合には、CPU111は、用紙送りモータ51を所定方向に回転駆動して第2ギヤ列52を介して給紙ローラ55、用紙送りローラ56を回転駆動して、用紙10の搬送を開始する。
また、S3において、CPU111は、先端・後端検出センサ58によって用紙10の先端部10Aを検出した場合には、用紙送りモータ51の回転速度から該用紙10がプラテンローラ37に到達するまでの時間を算出し、この算出した時間内にヘッドモータ24を正方向に所定時間(所定ステップ数)回転駆動して、第1ギヤ列25を介してカムギヤ21Aを回転角度約25度〜35度時計方向に回転させて各カム部材21、22をカム板34A上面に当接させて、さらにカム板34A上を摺動させる。このカム部材21、22の摺動により、カム板34A及びバネ取付板34が下方に向かって押し下げられるとともに、ヘッドバネ35を介して天板33の前側部が押し下げられる。このことにより、ヘッドユニット16がトーションバネ18のバネ力に抗して図14における反時計回りに所定距離回動されて、サーマルヘッド15とガイド部材28の下端面が下方向に移動して開口部46内のインクリボン45の近傍に位置することとなる(第2状態)。
【0043】
例えば、図14に示すように、CPU111は、先端・後端検出センサ58によって用紙10の先端10Aを検出した場合には、用紙送りモータ51の回転速度から該用紙10がプラテンローラ37に到達するまでの時間を算出し、この算出した時間内にヘッドモータ24を正方向に所定時間(所定ステップ数)回転駆動して、第1ギヤ列25を介してカムギヤ21Aを回転角度約30度時計方向に回転させて各カム部材21、22をカム板34A上面に当接させて、さらにカム板34A上を摺動させる。この摺動により、上述したようにヘッドユニット16が図14の反時計回りに回動する。
これにより、図15に示すように、用紙10が給紙ローラ55及び用紙送りローラ56の回転によって搬送されて、該用紙10の先端部10Aがプラテンローラ37に到達した時には、サーマルヘッド15とガイド部材28の各下端面が下方に向かって移動してリボンカセット8のインクリボン45の近傍に位置している。
【0044】
続いて、S4において、CPU111は、S3で算出した用紙10がプラテンローラ37に到達するまでの時間が経過するのを待つ、即ち、用紙10の先端部10Aがプラテンローラ37上端部を通過するのを待つ(S4:NO)。
そして、用紙10の先端部10Aがプラテンローラ37上端部を通過した場合には(S4:YES)、S5において、CPU111は、用紙送りモータ51の回転速度から該用紙10がプラテンローラ37上を通過してインクリボン45の近傍位置(例えば、インクリボン45から0.5mm〜2mmの位置である。)に到達するまでの時間を算出し、この算出した時間内にヘッドモータ24を正方向に所定時間(所定ステップ数)回転駆動して、第1ギヤ列25を介してカムギヤ21Aを回転角度約45〜60度時計方向に回転させて各カム部材21、22をカム板34A上面上でさらに摺動させる。このカム部材21、22の摺動により、カム板34A及びバネ取付板34がさらに下方に向かって押し下げられるとともに、ヘッドバネ35を介して天板33の前側部もさらに押し下げられる。このことにより、ヘッドユニット16もさらに図15における反時計回りに所定距離回動されて、サーマルヘッド15とリボンガイド部材28の下端面が下方向に移動して、インクリボン45を側面視斜め右下がりに下側方向に向かって押下し、該インクリボン45に衝突した用紙10の先端部10Aをインリボン45を介して下側方向に押下可能な位置にセットされる(第3状態)。
【0045】
例えば、図16に示すように、CPU111は、ヘッドモータ24を正方向に所定時間(所定ステップ数)回転駆動して、第1ギヤ列25を介してカムギヤ21Aを回転角度約55度時計方向に回転させて各カム部材21、22をカム板34A上面上でさらに摺動させる。このさらなる摺動により、上述したように、ヘッドユニット16がさらに反時計回りに回動する。これにより、プラテンローラ37を通過して水平に搬送された用紙10の先端部10Aは、ヘッドユニット16の回動に伴って下方に移動したサーマルヘッド15とリボンガイド部材28の下端面によって側面視斜め右下がりに押下されたインクリボン45に当接することとなる。このため、用紙10の先端部10Aは、このインクリボン45の下面に沿って斜め右下方向に案内され、リボン収納部41のリボン送出口よりも下側向きに案内される。
【0046】
そして、S6において、CPU111は、上記S3で先端・後端検出センサ58によって用紙10の先端部10Aを検出してから該用紙10が印刷開始位置まで搬送される時間を用紙送りモータ51の回転速度に基づいて算出し、先端・後端検出センサ58によって用紙10の先端部10Aを検出した時からこの算出した時間が経過するのを待つ、即ち、用紙10が給紙ローラ55及び用紙送りローラ56の回転によって印刷開始位置まで搬送されるのを待つ(S6:NO)。
そして、用紙10が給紙ローラ55及び用紙送りローラ56の回転によって印刷開始位置まで搬送された場合には(S6:YES)、S7に移行し、CPU111は、用紙送りモータ51を停止するとともに、ヘッドモータ24を正方向に所定時間(所定ステップ数)回転駆動して、第1ギヤ列25を介してカムギヤ21Aを回転角度約85〜95度時計方向に回転させて各カム部材21、22をカム板34A上面上でさらに摺動させて、各カム部材21、22を側面視垂直な状態にする。これにより、カム板34A及びバネ取付板34がさらに下方に向かって押し下げられるとともに、ヘッドバネ35を介して天板33の前側部もさらに押し下げられる。このことにより、ヘッドユニット16が更に下方向に所定距離回動されて、サーマルヘッド15がさらに下方に移動してインクリボン45及び用紙10をプラテンローラ37に圧接する位置にセットされる(第4状態)。また、リボンガイド部材28の下端面も下方に移動してインクリボン45を側面視斜め右下がりに下側方向に更に押下する位置にセットされる(第4状態)。
【0047】
例えば、図17に示すように、用紙10は、給紙ローラ55及び用紙送りローラ56の回転によってインクリボン45の下面に沿って搬送され、リボン収納部41のリボン送出口でジャムすること無く、印刷開始位置まで搬送される。そして、用紙送りモータ51が停止され、用紙10の後端部10Bが用紙送りローラ56とピンチローラ57とによって挟持される。また、カムギヤ21Aが約95度回転されて、各カム部材21、22が側面視垂直な状態となってサーマルヘッド15がインクリボン45と用紙10をプラテンローラ37に圧接するとともに、該サーマルヘッド15が用紙10の印刷開始位置に対向することとなる。
このとき、用紙10の先端部10Aは、筐体7から第1排紙口9を介して突出するのであるが、実際は、筐体7の第1排紙口9から突出している第1保護カバー13の中を移動する。このため、用紙10は筐体7の外に曝されることがないので上下四方からのゴミを用紙10に付着させてサーマルヘッド15、インクリボン45、プラテンローラ37の印刷手段まで取り込んでしまい、用紙10に対する印刷品質を低下させてしまうということはない。
【0048】
続いて、S8において、CPU111は、用紙送りモータ51を反対方向に回転駆動してプラテンローラ37、用紙送りローラ56及び排出ローラ61を回転駆動して、用紙10を復路搬送しつつ、サーマルヘッド15を介してRAM114の印刷バッファに格納されている印刷データの印刷を開始する。そして、CPU111は、印刷が終了しても用紙10を復路搬送し、先端・後端検出センサ58が用紙10の先端部10Aを検出すると搬送を一旦停止する。
【0049】
例えば、図18に示すように、印刷開始位置にあった用紙10は、サーマルヘッド15を介して印刷されつつ、プラテンローラ37、用紙送りローラ56の回転によって復路搬送される。そして、リボンカセット8の巻取収納部42の下側を通過した用紙10の後端部10Bは、ガイド片59に当接して斜め上方向に案内されて排出ローラ61とピンチローラ62とによって筐体7から第2排紙口12を介して突出し、先端・後端検出センサ58が用紙10の先端部10Aを検出することによって一旦停止する。
このとき、用紙10の後端部10Bは、前述のように筐体7から第2排紙口12を介して突出するのであるが、実際は、筐体7の第2排紙口12近傍から突出している第2保護カバー14の中を移動する。そして、先端・後端検出センサ58が用紙10の先端部10Aを検出して一旦停止しても用紙10は、第2保護カバー14の中で停止している。このため、用紙10は、筐体7の外に曝されないので上下四方からのゴミを用紙10に付着させてサーマルヘッド15、インクリボン45、プラテンローラ37の印刷手段まで取り込んでしまい、用紙10に対する印刷品質を低下させてしまうということはない。
【0050】
そして、S9において、CPU111は、用紙10への印刷が所定の印刷回数であるか判定する。そこで、印刷回数が所定の印刷回数でなければ(S9:NO)、S1に戻って所定の印刷回数になるまで繰り返す。そして、印刷回数が所定の印刷回数であれば(S9:YES)、印刷が終了したので用紙10は排出ローラ61とピンチローラ62とによって筐体7の外部に第2排紙口12を介し、第2保護カバー14を経由して排出される。(図31参照)
【0051】
ここで、サーマルヘッド15、ヘッドユニット16、インクリボン45、プラテンローラ37は、印刷媒体としての用紙10に印刷をするための印刷手段を構成する。また、用紙送りモータ51、第2ギヤ列52、給紙ローラ55、用紙送りローラ56、ピンチローラ57、プラテンローラ37、排出ローラ61、ピンチローラ62は、印刷媒体としての用紙10を往復搬送する搬送手段を構成する。更に、給紙トレー11、第1ラックギヤ67、二段ギヤ68、第3ギヤ69、第2ラックギヤ70、フック部71、位置決めリブ72、係止孔73は、給紙トレー11を駆動源とする駆動装置を構成する。
【0052】
以上詳細に説明した通り本第1実施形態に係る印刷装置1では、印刷媒体としての用紙10に対するサーマルヘッド15、ヘッドユニット16、インクリボン45、プラテンローラ37で構成される印刷手段と用紙送りモータ51、第2ギヤ列52、給紙ローラ55、用紙送りローラ56、ピンチローラ57、プラテンローラ37、排出ローラ61、ピンチローラ62で構成される搬送手段とを包含する筐体7の内部に収容可能に付設され、印刷時には筐体7の内部より引き出され、搬送手段の往路搬送により筐体7から突出する用紙10の少なくとも上面を覆う第1保護カバー13を備えたので、用紙10を印刷装置1の外部に曝すことはない。そのため、周囲からのゴミの侵入と用紙10へのゴミの付着が防止でき、その結果、ゴミを用紙10に付着させたまま印刷手段まで取り込んでしまうことが防止できるので用紙10に対する印刷品質を向上させることができる。そして、用紙10を印刷装置1から突出させて印刷してもゴミの影響を考慮する必要が無いので印刷装置1の小型化が図れる。
【0053】
また、用紙10を印刷装置1に供給する給紙トレー11と、給紙トレー11を筐体7に着脱する操作に伴う給紙トレー11の動きを駆動源とする給紙トレー11、第1ラックギヤ67、二段ギヤ68、第3ギヤ69、第2ラックギヤ70、フック部71、位置決めリブ72、係止孔73で構成される駆動装置とを備え、給紙トレー11を筐体7に挿入したとき、駆動装置により第1保護カバー13が筐体7から所定距離だけ突出するようにしたので、給紙トレー11を印刷装置1に挿入するだけで自動的に第1保護カバー13が筐体7から所定距離だけ突出させて用紙10にゴミを付着させない印刷ができる状態にセットできるので操作者に印刷装置1のセットやゴミに対する負担をかけることがない。また、駆動源が人力であるので駆動コストがからない。更に、駆動源が人力であるので負荷変動に対する考慮をする必要が無いので装置を単純化することができる。
【0054】
また、給紙トレー11を筐体7から取外したとき、駆動装置により第1保護カバー13が筐体7の中に引き戻されるようにしたので、給紙トレー11を印刷装置1から取外すだけで印刷装置1を運搬できる状態や収納できる状態にすることができ、操作者に印刷装置1の取り扱いに対する負担をかけることがない。また、駆動源が人力であるので駆動コストがからない。更に、駆動源が人力であるので負荷変動に対する考慮をする必要が無いので装置を単純化することができる。
【0055】
そして、第1保護カバー11を中空形状にして筐体7から突出する用紙10を内部で往復させて保護するようにしたので、用紙10が筐体7から外部へ突出することによって付着していたゴミの付着を防止することができる。また、用紙10を水平にして搬送できるので、用紙10が筐体7から外部へ突出するときに片持ち支持になって発生する用紙10の曲がりを防止することができる。
また、同様に、第2保護カバー14も中空形状にして筐体7から突出する用紙10を内部で往復させて保護するようにしたので、用紙10が筐体7から外部へ突出することによって付着していたゴミの付着を防止することができる。また、用紙10を水平にして搬送できるので、用紙10が筐体7から外部へ突出するときに片持ち支持になって発生する用紙10の曲がりを防止することができる。
【0056】
次に、本発明に係る第2実施形態を図25、図26に基づいて説明する。本第2実施形態に係る印刷装置1は、第1実施形態に係る印刷装置1と印刷媒体としての用紙10に印刷する印刷機構は基本的に同じであるが、用紙10をゴミから保護する保護機構のセットと収納の仕方において、第1実施形態に係る印刷装置1では給紙トレー11の装着及び脱着に連動しているのに対し、本第2実施形態に係る印刷装置1では給紙トレー11の装着に連動して保護機構のセットを行い、手動で保護機構の収納を行うように分けている点が異なる。本第2実施形態に係る印刷装置1では、上述のような第1実施形態に係る印刷装置1と異なるポイントを説明し、使用する符号は同一機能のものは同一の符号を使用する。
【0057】
先ず、用紙10をゴミから保護する保護機構の構成を図25、図26に基づいて説明する。
図25、図26に示すように印刷装置1は、用紙10に印刷する印刷手段、用紙10を搬送する搬送手段及び本体構造体2を包含する筐体7と、本体構造体2の前面側下部に前側から嵌め込んで装着される給紙トレー11とから構成されている。
そして、筐体7には、用紙10の往路の第1排紙口9と復路の第2排紙口12が設けられ、用紙10が印刷のために往復搬送されてそれぞれ二つの排紙口を介して筐体7から突出したとき、突出した印刷媒体としての用紙10を覆って保護するために、第1排紙口9部に設けられ、用紙10が往路搬送されているときには第1排紙口9から突出している第1保護カバー13と、第2排紙口12部に設けられ、用紙10が印刷のために復路搬送されているときには第2排紙口12にセットされる第2保護カバー14とが設けられている。
【0058】
ここで、一方の第1保護カバー13の開口端部75の近傍には先端が側面視円弧状に形成された係止リブ76が設けられており、この係止リブ76には第1弾性部材77の一方の端部77Aが係止されている。そして、第1弾性部材77の他方の端部77Bは、本体構造体2に設けられた第1固定部78に係止されている。また、係止リブ76は、第1保護カバー13が第1弾性部材77の付勢力に抗して筐体7に収納されたとき、本体構造体2に設けた軸79を中心に回動するロック部材80の一方の端部(図25中左側)に設けられ、第2弾性部材81の上方への付勢力によって上方に付勢される先端が側面視円弧状に形成されたロック爪82によってロックされる構成になっている。即ちこれによって、第1保護カバー13は所定の位置にロックされる構成になっている。そして、第2弾性部材81は、ロック部材80のロック爪82と本体構造体2に設けられた第2固定部97の間に係止される構成になっている。
【0059】
更に、ロック部材80の他方の端部(図25中右側)には側面視円筒状に形成されたロック解除受け部83が設けられている。このロック解除受け部83は、ロック解除アーム部材84と組み合わせることによって、給紙トレー11が用紙トレー挿入口74から挿入されてロック解除アーム部材84の一方の端部(図25中左側)に形成された押圧リブ85を押圧してロック解除アーム部材84を矢印Jの方向に移動させたとき、ロック解除アーム部材84の他方の端部(図25中右側)に側面視三角形に形成されたロック解除端部86と当接し、軸79を中心に第2弾性部材81の付勢力に抗して矢印K方向に回動して係止リブ76とロック爪82のロックを解除するように構成されている。そして、ロック解除アーム部材84は、ロック解除アーム部材84の押圧リブ85と本体構造体2に設けられた第3固定部87の間で係止されている第3弾性部材88によって第3固定部87側に常に引かれるように構成されている。
そして、他方の第2保護カバー14は、第1蝶番66で回動するように筐体7に係止され、第2保護カバー14に設けられたラッチ部64Aを筐体7に設けられたラッチ部64Bに係止して収納されている。
【0060】
続いて、このように構成された印刷装置1を使用するために図25から図26にセットする方法を説明する。
先ず、給紙トレー11を印刷装置1の用紙トレー挿入口74から挿入する。このとき、給紙トレー11がロック解除アーム部材84の押圧リブ85を、ロック解除アーム部材84の押圧リブ85と本体構造体2に設けられた第3固定部87の間で係止されている第3弾性部材88の引張力に抗して押すことによって、ロック解除アーム部材84を矢印Jの方向に移動させる。この移動が進むとロック解除アーム部材84のロック解除端部86とロック部材80のロック解除受け部83が当接し、さらに移動が進んだとき、ロック解除端部86がロック解除受け部83を第2弾性部材81の付勢力に抗して軸79を中心に矢印K方向に回動させる。この動作によって、ロックされていた第1保護カバー13の係止リブ76とロック部材80のロック爪82のロックが解除される。この結果、第1保護カバー13の係止リブ76と本体構造体2に設けられた第1固定部78との間で係止されている第1弾性部材77の付勢力が開放され、この付勢力によって第1保護カバー13は、筐体7から第1排紙口9を介して所定の位置まで突出する。
そして、第2保護カバー14は、第2保護カバー14に設けられたラッチ部64Aを筐体7に設けられたラッチ部64Bから外し、第1蝶番66を中心に矢印I方向に回動して第2排紙口12を覆うように手動でセットされる。これによって印刷装置1は、図25から図26の状態になって装置のセットは完了する。
【0061】
また、印刷装置1の状態を図26から図25に戻すときは、先ず、給紙トレー11を印刷装置1の用紙トレー挿入口74から抜き取る。すると、ロック解除アーム部材84は、押圧リブ85、ロック解除端部86とともにロック解除アーム部材84の押圧リブ85と本体構造体2に設けられた第3固定部87の間で係止されている第3弾性部材88の引張力によって矢印Jと反対方向に移動して所定の位置に戻る。次に、第1保護カバー13の係止リブ76と本体構造体2に設けられた第1固定部78との間で係止されている第1弾性部材77の付勢力に抗して第1保護カバー13を筐体7の内部に第1排紙口9を介して手動で挿入する。このとき、第1保護カバー13の係止リブ76が、ロック部材80のロック爪82と本体構造体2に設けられた第2固定部97の間に係止された第2弾性部材81の付勢力によって付勢されたロック爪82を乗り越える。この乗り越えによって第1保護カバー13の係止リブ76とロック部材80のロック爪82がロックされて、第1保護カバー13は所定の位置にロックされる。
そして、第2保護カバー14を矢印Iと反対の方向に第1蝶番66を中心に回動して筐体7に手動で収納し、第2保護カバー14に設けられたラッチ部64Aを筐体7に設けられたラッチ部64Bに係止する。これによって印刷装置1は、図26から図25の状態に戻る。
【0062】
ここで、係止リブ76、軸79、ロック部材80、第2弾性部材81、ロック爪82、ロック解除受け部83、第2固定部97は、付勢部材としての第1弾性部材77の付勢力を保留する保留手段を構成する。また、給紙トレー11、係止リブ76、軸79、ロック部材80、第2弾性部材81、ロック爪82、ロック解除受け部83、第2固定部97、ロック解除アーム部材84、押圧リブ85、ロック解除端部86、第3固定部87、第3弾性部材88は、保留解除手段を構成する。
【0063】
以上詳細に説明した通り本第2実施形態に係る印刷装置1では、印刷媒体としての用紙10を印刷装置1に供給する給紙トレー11と、第1保護カバー13を筐体7から突出させる付勢部材としての第1弾性部材77と、第1弾性部材77の付勢力を保留する係止リブ76、軸79、ロック部材80、第2弾性部材81、ロック爪82、ロック解除受け部83、第2固定部97で構成される保留手段と、保留手段の保留を解除する給紙トレー11、係止リブ76、軸79、ロック部材80、第2弾性部材81、ロック爪82、ロック解除受け部83、第2固定部97、ロック解除アーム部材84、押圧リブ85、ロック解除端部86、第3固定部87、第3弾性部材88で構成される保留解除手段とを備え、給紙トレー11を筐体7に挿入したとき、給紙トレー11が保留解除手段に作用して第1弾性部材77の付勢力を解除し、第1保護カバー13が第1弾性部材77の付勢力により筐体7から所定距離だけ突出するようにしたので、付勢部材に構造的に単純な第1弾性部材77による付勢力を使用することにより電気エネルギのように補充を必要としない安定した付勢力を使用することができる。このため、本体の電気エネルギの消費を押さえることができる。更に、付勢部材に第1弾性部材77を使用することによって、第1保護カバー13を筐体7に収納するときに第1弾性部材77を圧縮状態又は伸縮状態にし、その状態を保持する部材(保留手段)を設ければその付勢力を減少させることなしに保留することができる。次にその付勢力をそのまま使用できるので、電気エネルギのように付勢力の減少を考慮する必要がない。また、付勢部材に構造的に単純な第1弾性部材77による付勢力を使用するので、印刷装置1の小型化が実現できる。そして、操作者は給紙トレー11を筐体7に挿入するだけで、給紙トレー11が圧縮状態又は伸縮状態を保持する部材(保留手段)に作用して付勢力の保留を解除するので(保留解除手段)、第1弾性部材77の付勢力が自動的に第1保護カバー13を筐体7から所定距離だけ突出させて、用紙10にゴミを付着させない印刷ができる状態にセットする。そのため、操作者には印刷装置1のセットやゴミに対する負担をかけることがない。
【0064】
そして、筐体7から突出した第1保護カバー13を筐体7の内部に戻す操作を第1弾性部材77の付勢力に抗して手動で行うようにしたので、電気エネルギ等の余分なエネルギを使用することなしに第1弾性部材77に大きなエネルギを蓄積できる。この蓄積されたエネルギを利用して次に印刷装置1を使用するときには、給紙トレー11を挿入する簡単な操作のみで第1保護カバー13がセットされるので操作者に負担をかけることがない。
【0065】
次に、本発明に係る第3実施形態を図27、図28に基づいて説明する。本第3実施形態に係る印刷装置1は、第1実施形態及び第2実施形態に係る印刷装置1と印刷媒体としての用紙10に印刷する印刷機構は基本的に同じであるが、用紙10をゴミから保護する保護機構のセットと収納の仕方において、第1実施形態に係る印刷装置1では給紙トレー11の装着及び脱着に連動し、第2実施形態に係る印刷装置1では給紙トレー11の装着に連動して保護機構のセットを行い、手動で保護機構の収納を行うように分けているのに対し、本第3実施形態に係る印刷装置1では給紙トレー11の装着及び脱着に関係なく機械的に保護機構のセットを行い、手動で保護機構の収納を行うようにしている点が異なる。本第3実施形態に係る印刷装置1では、上述のような第1実施形態及び第2実施形態に係る印刷装置1と異なるポイントを説明し、使用する符号は同一機能のものは同一の符号を使用する。
【0066】
先ず、用紙10をゴミから保護する保護機構の構成を図27、図28に基づいて説明する。
図27、図28に示すように印刷装置1は、用紙10に印刷する印刷手段、用紙10を搬送する搬送手段及び本体構造体2を包含する筐体7と、本体構造体2の前面側下部に前側から嵌め込んで装着される給紙トレー11とから構成されている。
そして、筐体7には、用紙10の往路の第1排紙口9と復路の第2排紙口12が設けられ、用紙10が印刷のために往復搬送されてそれぞれ二つの排紙口を介して筐体7から突出したとき、突出した印刷媒体としての用紙10を覆って保護するために、第1排紙口9部に設けられ、用紙10が往路搬送されているときには第1排紙口9から突出している第1保護カバー13と、第2排紙口12部に設けられ、用紙10が印刷のために復路搬送されているときには第2排紙口12にセットされる第2保護カバー14とが設けられている。
【0067】
ここで、一方の第1保護カバー13の開口端部75の近傍には係止リブ76が設けられており、この係止リブ76には第1弾性部材77の一方の端部77Aが係止されている。そして、第1弾性部材77の他方の端部77Bは、本体構造体2に設けられた第1固定部78に係止されている。また、第1保護カバー13に設けられたロック孔89に、第1保護カバー13が第1弾性部材77の付勢力に抗して筐体7に収納されたとき、本体構造体2に設けた軸79を中心に回動するロック部材80の一方の端部(図27中左側)に設けられ、第2弾性部材81の下方への付勢力によって下方に付勢される先端が側面視円弧状に形成されたロック爪82が係止される構成になっている。即ちこれによって、第1保護カバー13は所定の位置にロックされる構成になっている。そして、第2弾性部材81は、ロック部材80のロック爪82と本体構造体2に設けられた第2固定部97との間に係止される構成になっている。
【0068】
更に、ロック部材80の他方の端部(図27中右側)には上面が側面視円弧状に形成されたロック解除ボタン90が第2弾性部材81の付勢力に抗して手動で押下できるように筐体7の外部に設けられている。即ち、このロック解除ボタン90を押下することによって、第1保護カバー13に設けられたロック孔89とロック部材80のロック爪82とのロックが解除される構成になっている。
そして、他方の第2保護カバー14は、第1蝶番66で回動するように筐体7に係止され、第2保護カバー14に設けられたラッチ部64Aを筐体7に設けられたラッチ部64Bに係止して収納されている。
【0069】
続いて、このように構成された印刷装置1を使用するために図27から図28にセットする方法を説明する。
先ず、給紙トレー11を印刷装置1の用紙トレー挿入口74から挿入する。そして、手動でロック部材80のロック解除ボタン90が押下されると、ロック部材80のロック爪82が、第2弾性部材81による下方への付勢力に抗して本体構造体2に設けた軸79を中心に矢印Lの方向に回動する。この操作によって、ロックされていた第1保護カバー13のロック孔90とロック部材80のロック爪82のロックが解除される。この結果、第1保護カバー13の係止リブ76と本体構造体2に設けられた第1固定部78との間で係止されている第1弾性部材77の付勢力が開放され、この付勢力によって第1保護カバー13は、筐体7から第1排紙口9を介して所定の位置まで突出する。
そして、第2保護カバー14は、第2保護カバー14に設けられたラッチ部64Aを筐体7に設けられたラッチ部64Bから外し、第1蝶番66を中心に矢印I方向に回動して第2排紙口12を覆うように手動でセットされる。これによって印刷装置1は、図27から図28の状態になって装置のセットは完了する。
【0070】
また、印刷装置1の状態を図28から図27に戻すときは、先ず、給紙トレー11を印刷装置1の用紙トレー挿入口74から抜き取る。次に、第1保護カバー13の係止リブ76と本体構造体2に設けられた第1固定部78との間で係止されている第1弾性部材77の付勢力に抗して第1保護カバー13を筐体7の内部に第1排紙口9を介して手動で挿入する。このとき、ロック部材80のロック爪82と本体構造体2に設けられた第2固定部97との間に係止された第2弾性部材81の付勢力によって付勢されたロック爪82が第1保護カバー13の上面を乗り越える。この乗り越えが進み、第1保護カバー13のロック孔89にロック部材80のロック爪82が契合してロックされ、第1保護カバー13は所定の位置にロックされる。
そして、第2保護カバー14を矢印Iと反対の方向に第1蝶番66を中心に回動して筐体7に手動で収納し、第2保護カバー14に設けられたラッチ部64Aを筐体7に設けられたラッチ部64Bに係止する。これによって印刷装置1は、図28から図27の状態に戻る。
【0071】
ここで、係止リブ76、軸79、ロック部材80、第2弾性部材81、ロック爪82、ロック孔89、ロック解除ボタン90、第2固定部97は、付勢部材としての第1弾性部材77の付勢力を保留する保留手段を構成する。また、係止リブ76、軸79、ロック部材80、第2弾性部材81、ロック爪82、ロック孔89、ロック解除ボタン90、第2固定部97は、保留解除手段を構成する。
【0072】
以上詳細に説明した通り本第3実施形態に係る印刷装置1では、第1保護カバー13を筐体7から突出させる付勢部材としての第1弾性部材77と、第1弾性部材77の付勢力を保留する係止リブ76、軸79、ロック部材80、第2弾性部材81、ロック爪82、ロック孔89、ロック解除ボタン90、第2固定部97で構成される保留手段と、保留手段の保留を解除する係止リブ76、軸79、ロック部材80、第2弾性部材81、ロック爪82、ロック孔89、ロック解除ボタン90、第2固定部97で構成される保留解除手段とを備え、保留解除手段を手動で操作することにより第1弾性部材77の付勢力を解除し、第1保護カバー13が第1弾性部材77の付勢力により筐体7から所定距離だけ突出するようにしたので、付勢部材に構造的に単純な第1弾性部材77による付勢力を使用することにより電気エネルギのように補充を必要としない安定した付勢力を使用することができる。このため、本体の電気エネルギの消費を押さえることができる。更に、付勢部材に第1弾性部材77を使用することによって、第1保護カバー13を筐体7に収納するときに第1弾性部材77を圧縮状態又は伸縮状態にし、その状態を保持する部材(保留手段)を設ければその付勢力を減少させることなしに保留することができる。次にその付勢力をそのまま使用できるので、電気エネルギのように付勢力の減少を考慮する必要がない。また、付勢部材に構造的に単純な第1弾性部材77による付勢力を使用するので、印刷装置1の小型化が実現できる。そして、操作者はロック解除ボタン90を手動で操作するだけで、ロック解除ボタン90の機構が状態を保持する部材(保留手段)に作用して付勢力の保留を解除するので、第1弾性部材77の付勢力が自動的に保護カバーを筐体7から所定距離だけ突出させて用紙10にゴミを付着させない印刷ができる状態にセットする。そのため、操作者には印刷装置1のセットやゴミに対する負担をかけることがない。また、操作者は、ロック解除ボタン90を手動で操作することによって次に何が起こるか理解できる。
【0073】
そして、筐体7から突出した第1保護カバー13を筐体7の内部に戻す操作を第1弾性部材77の付勢力に抗して手動で行うようにしたので、電気エネルギ等の余分なエネルギを使用することなしに第1弾性部材77に大きなエネルギを蓄積できる。この蓄積されたエネルギを利用して次に印刷装置1を使用するときには、ロック解除ボタン90を押下する簡単な操作のみで第1保護カバー13がセットされるので操作者に負担をかけることがない。
【0074】
そして、本発明に係る第4実施形態を図29、図30に基づいて説明する。本第4実施形態に係る印刷装置1は、第1実施形態、第2実施形態及び第2実施形態に係る印刷装置1と印刷媒体としての用紙10に印刷する印刷機構は基本的に同じであるが、用紙10をゴミから保護する保護機構のセットと収納の仕方において、第1実施形態に係る印刷装置1では給紙トレー11の装着及び脱着に連動し、第2実施形態に係る印刷装置1では給紙トレー11の装着に連動して保護機構のセットを行い、手動で保護機構の収納を行うように分けて行うようにし、さらに第3実施形態に係る印刷装置1では給紙トレー11の装着及び脱着に関係なく機械的に保護機構のセットを行い、手動で保護機構の収納を行うようにしているのに対し、本第4実施形態に係る印刷装置1では給紙トレー11の装着、脱着及び機械的な保護機構のセットに関係なく、手動で保護機構の装着及び脱着を行うようにしている点が異なる。本第4実施形態に係る印刷装置1では、上述のような第1実施形態、第2実施形態及び第3実施形態に係る印刷装置1と異なるポイントを説明し、使用する符号は同一機能のものは同一の符号を使用する。
【0075】
先ず、用紙10をゴミから保護する保護機構の構成を図29、図30に基づいて説明する。
図29、図30に示すように印刷装置1は、用紙10に印刷する印刷手段、用紙10を搬送する搬送手段及び本体構造体2を包含する筐体7と、本体構造体2の前面側下部に前側から嵌め込んで装着される給紙トレー11とから構成されている。
そして、筐体7には、用紙10の往路の第1排紙口9と復路の第2排紙口12が設けられ、用紙10が印刷のために往復搬送されてそれぞれ二つの排紙口を介して筐体7から突出したとき、突出した印刷媒体としての用紙10を覆って保護するために、第1排紙口9部にセットされる第1保護カバー13と、第2排紙口12部にセットされる第2保護カバー14とが設けられている。
【0076】
ここで、一方の第1保護カバー13は、筐体7に取り付けられた第2蝶番91に係止されて筐体7の第1筐体溝92に収納され、第1保護カバー13に設けられたラッチ部96Aを筐体7に設けられたラッチ部96Bに係止して収納されている。
そして、他方の第2保護カバー14は、筐体7に取り付けられた第1蝶番66に係止されて筐体7の第2筐体溝93に収納され、第2保護カバー14に設けられたラッチ部64Aを筐体7に設けられたラッチ部64Bに係止して収納されている。
【0077】
続いて、このように構成された印刷装置1を使用するために図29から図30にセットする方法を説明する。
先ず、給紙トレー11を印刷装置1の用紙トレー挿入口74から挿入する。
次に、一方の第1保護カバー13は、第1保護カバー13に設けられたラッチ部96Aを筐体7に設けられたラッチ部96Bから外し、第2蝶番91を中心に矢印M方向に回動させ、第1排紙口9を覆うために、第1保護カバー13の第1開口端面94が筐体7の側面と当接するように手動でセットされる。
そして、他方の第2保護カバー14は、第2保護カバー14に設けられたラッチ部64Aを筐体7に設けられたラッチ部64Bから外し、第1蝶番66を中心に矢印I方向に回動させ、第2排紙口12を覆うために、第2保護カバー14の第2開口端面95が筐体7の側面と当接するように手動でセットされる。これによって印刷装置1は、図29から図30の状態になって装置のセットは完了する。
【0078】
また、印刷装置1の状態を図30から図29に戻すときは、先ず、給紙トレー11を印刷装置1の用紙トレー挿入口74から抜き取る。
次に、第1保護カバー13を矢印Mと反対の方向に第2蝶番91を中心に回動して筐体7の第1筐体溝92に手動で収納し、第1保護カバー13に設けられたラッチ部96Aを筐体7に設けられたラッチ部96Bに係止する。
そして、第2保護カバー14を矢印Iと反対の方向に第1蝶番66を中心に回動して筐体7の第2筐体溝93に手動で収納し、第2保護カバー14に設けられたラッチ部64Aを筐体7に設けられたラッチ部64Bに係止する。これによって印刷装置1は、図30から図29の状態に戻る。
【0079】
ここで、第1保護カバー13、第2蝶番91、第1筐体溝92、第1開口端面94、ラッチ部96A、ラッチ部96Bは、第1保護カバー13の筐体7からの突出と筐体への挿入を手動操作にて行う手動操作機構を構成する。また、第2保護カバー14、第1蝶番66、第2筐体溝93、第2開口端面95、ラッチ部64A、ラッチ部64Bは、第2保護カバー14の筐体7からの突出と筐体への挿入を手動操作にて行う手動操作機構を構成する。
【0080】
以上詳細に説明した通り本第4実施形態に係る印刷装置1では、筐体7の内部に収容可能に付設された第1保護カバー13と第2保護カバー14の筐体7からの突出と筐体7への挿入を手動操作にて行う第1保護カバー13、第2蝶番91、第1筐体溝92、第1開口端面94、ラッチ部96A、ラッチ部96Bのグループ、及び、第2保護カバー14、第1蝶番66、第2筐体溝93、第2開口端面95、ラッチ部64A、ラッチ部64Bのグループで構成される単純な手動操作機構を備えたので、装置を単純化することができる。また、第1保護カバー13と第2保護カバー14の筐体7からの突出と筐体への挿入の複雑な機構を筐体7の中に入れる必要がないので印刷装置1を薄く小型にすることができる。更に、人力を利用するので、第1保護カバー13と第2保護カバー14の筐体7からの突出と筐体への挿入の負荷変動を考慮する必要がないため設計が簡略できる。
【0081】
尚、本発明は前記第1実施形態に限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】第1実施形態に係る印刷装置とリボンカセットの概略構成を示す斜視図である。
【図2】印刷装置にリボンカセットを装着した状態を示す斜視図である。
【図3】印刷装置にリボンカセットを装着した状態を示す平面図である。
【図4】筐体を取り付けた印刷装置にリボンカセットを装着した状態を示す側断面図である。
【図5】印刷装置の本体筐体の後側斜視図である。
【図6】ヘッドユニットの上側斜視図である。
【図7】ヘッドユニットの下側斜視図である。
【図8】一対のカム部材の概略構成を示す斜視図である。
【図9】一対のカム部材の概略構成を示す正面図である。
【図10】図9の左側面図である。
【図11】図9の右側面図である。
【図12】印刷装置の制御構成を示すブロック図である。
【図13】ヘッドユニットの駆動制御処理を示すフローチャートである。
【図14】用紙搬送開始時の状態を示す側断面図である。
【図15】印刷開始位置に搬送される用紙の先端部がプラテンローラに到達した時の状態を示す側断面図である。
【図16】印刷開始位置に搬送される用紙の先端部がインクリボンに到達した時の状態を示す側断面図である。
【図17】用紙が印刷開始位置に搬送された状態を示す側断面図である。
【図18】用紙が印刷・排出される状態を示す側断面図である。
【図19】保護カバーが印刷装置の筐体に収納された状態と、そのときの保護カバー送り機構の状態を示す側断面図である。
【図20】図19の底面からの透視図である。
【図21】保護カバーが印刷装置の筐体にセットされる状態の説明をする説明図である。
【図22】図20の底面からの透視図である。
【図23】保護カバーが印刷装置の筐体にセットされる状態の説明をする説明図である。
【図24】図21の底面からの透視図である。
【図25】第2実施形態に係る印刷装置の保護カバーが印刷装置の筐体に収納された状態と、そのときの付勢部材の付勢力を保留する保留手段と、保留手段の保留を解除する保留解除手段の状態を示す側断面図である。
【図26】図25の状態から保護カバーが印刷装置の筐体から突出された状態と、そのときの付勢部材の付勢力を保留する保留手段と、保留手段の保留を解除する保留解除手段の状態を示す側断面図である。
【図27】第3実施形態に係る印刷装置の保護カバーが印刷装置の筐体に収納された状態と、そのときの付勢部材の付勢力を保留する保留手段と、保留手段の保留を解除する保留解除手段の状態を示す側断面図である。
【図28】図27の状態から保護カバーが印刷装置の筐体から突出された状態と、そのときの付勢部材の付勢力を保留する保留手段と、保留手段の保留を解除する保留解除手段の状態を示す側断面図である。
【図29】第4実施形態に係る印刷装置の保護カバーが印刷装置の筐体に収納された状態を示す側断面図である。
【図30】図29の状態から保護カバーが印刷装置の筐体から突出された状態を示す側断面図である。
【図31】用紙が印刷終了後に排出された状態を示す部分図である。
【符号の説明】
【0083】
1 印刷装置
7 筐体
10 用紙
11 給紙トレー
13 第1保護カバー
14 第2保護カバー
15 サーマルヘッド
16 ヘッドユニット
37 プラテンローラ
45 インクリボン
51 用紙送りモータ
52 第2ギヤ列
55 給紙ローラ
56 用紙送りローラ
57、62 ピンチローラ
61 排出ローラ
65 保護カバー送り機構
66 第1蝶番
76 係止リブ
77 第1弾性部材
79 軸
80 ロック部材
81 第2弾性部材
84 ロック解除アーム部材
88 第3弾性部材
89 ロック孔
90 ロック解除ボタン
91 第2蝶番




 

 


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