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発明の名称 ミシンの布押え装置及びミシン
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−61272(P2007−61272A)
公開日 平成19年3月15日(2007.3.15)
出願番号 特願2005−249288(P2005−249288)
出願日 平成17年8月30日(2005.8.30)
代理人 【識別番号】100089004
【弁理士】
【氏名又は名称】岡村 俊雄
発明者 清水 靖宏
要約 課題
押えアームが連結されたプレート部材を送り台に装着する際に、被駆動レバー部の係合部が送り台に装備された押え駆動機構の出力ピンに係合しているか否か容易に確認することができる、ミシンの布押え装置を提供する。

解決手段
送り台6に着脱可能なクロスプレート11に主押えアーム15の後端部を左右方向の支軸23回りに回動自在に連結し、その主押えアーム15の後端部からクロスプレート11の下側で前方に延びる被主駆動レバー部25の前端部に後方開放状の係合部26を設け、その係合部26の下面側へ突出する突出部27を設け、クロスプレート11を送り台6に装着する際に、係合部26が主押え駆動機構16の出力ピン36に係合しない場合に、突出部27が出力ピン36に上側から当接して被主駆動レバー部25を介してクロスプレート11を送り台6から浮上させる。
特許請求の範囲
【請求項1】
ミシンの送り台に前側から着脱可能に装着された針板を備えたプレート部材と、縫製対象物を針板に押える押え部を前端部に備えると共に後端部がプレート部材に左右方向の軸回りに回動可能に連結された押えアームと、送り台に装備され且つ押えアームを駆動して押え部を昇降させる押え駆動機構とを備えたミシンの布押え装置において、
前記押えアームの後端部からプレート部材の下側で前方に延びる被駆動レバー部の前端部に後方開放状の係合部を設け、
前記押え駆動機構は、プレート部材を送り台に着脱する際に前記係合部が前側から係脱可能で且つ前記係合部を上下に駆動する出力ピンを備え、
前記係合部の下面側へ突出し、且つプレート部材を送り台に装着する際に前記係合部が出力ピンに係合しない場合に出力ピンに上側から当接して被駆動レバー部を介してプレート部材を送り台から浮上させる突出部を設けたことを特徴とするミシンの布押え装置。
【請求項2】
前記突出部は、その後端部分から前方へ移行する程上方へ移行するテーパ部を有することを特徴とする請求項1に記載のミシンの布押え装置。
【請求項3】
前記テーパ部の下端分に前記出力ピンの長さ方向中央側へ移行する程上方へ移行する下端テーパ部を形成したことを特徴とする請求項2に記載のミシンの布押え装置。
【請求項4】
縫製対象物から延びる糸を切断する際に縫製対象物を針板に押える補助押え部を前端部に備えると共に後端部がプレート部材に左右方向の軸回りに回動可能に連結された補助押えアームを設け、前記押えアームと補助押えアームの後端部を共通の支軸を介してプレート部材に回動可能に支持したことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のミシンの布押え装置。
【請求項5】
前記プレート部材に対して補助押え部が上昇する側へ補助押えアームを回動付勢するバネ部材を設け、前記補助押えアームの前後方向中央部分に上側から当接して補助押え部の上限位置を規制するストッパを押えアームに設けたことを特徴とする請求項4に記載のミシンの押え装置。
【請求項6】
前記ミシンは縫製対象物のボタン穴の縁部分に縫目を形成するボタン穴かがりミシンであることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のミシンの布押え装置。
【請求項7】
請求項1〜6の何れかに記載のミシンの布押え装置を備えたことを特徴とするミシン。






















発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ミシンの送り台にプレート部材を着脱可能に装着し、そのプレート部材に押えアームを回動可能に連結し、その押えアームを送り台に装備した押え駆動機構により駆動して押え部を昇降させるようにしたミシンの布押え装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、縫製対象物のボタン穴の縁部分に縫目を形成するボタン穴かがりミシンには、水平方向へ移動駆動される送り台が設けられ、この送り台に針板を備えたプレート部材が装着され、このプレート部材に押えアームの後端部が左右方向の軸回りに回動可能に連結されている。押えアームの前端部には縫製の際に縫製対象物を針板に押える押え部が設けられ、この押えアームと送り台に装備された押え駆動機構とが連動連結され、この押え駆動機構により押えアームが駆動されて押え部が昇降される。
【0003】
ところで、プレート部材は押えアームと一体的に、送り台に着脱自在に装着されるように構成されており、そのために、プレート部材を送り台に着脱する際に、押えアームと押え駆動機構とを自動的に連結・分離可能に構成する必要がある。
【0004】
例えば、特許文献1の穴かがりミシンでは、押えアームの後端部からプレート部材の下側で前方に延びる被駆動レバー部が設けられ、その被駆動レバー部の前端部に後方開放状のU字形の係合部が設けられている。押え駆動機構には、被駆動レバー部の係合部が係脱可能な出力ピンと、この出力ピンを下方へ駆動するエアシリンダと、出力ピンを上方へ付勢するバネ部材が設けられ、この出力ピンに押えアームの係合部が係合すると、押えアームと押え駆動機構とが連動連結された状態になる。
【0005】
ここで、押えアームが連結されたプレート部材を送り台に装着する場合、このプレート部材を前側且つ斜め上側から、送り台とミシンアーム部の間に挿入しつつ、送り台の所定の装着部に載置するように位置決めして行われ、その際に、被駆動レバー部の係合部が押え駆動機構の出力ピンに係合するようにしてある。
【0006】
一方、本願出願人は、前記押えアームの他に、縫製対象物から延びる糸を切断する際に縫製対象物を針板に押える補助押え部を前端部に備えると共に後端部がプレート部材に左右方向の軸回りに回動可能に連結された補助押えアームを設けた穴かがりミシンを実用化しており、この穴かがりミシンには、プレート部材に対して補助押え部が上昇する側へ補助押えアームを回動付勢するバネ部材と、補助押え部のうちプレート部材に支持される部位近くに上側から当接して補助押え部の上限位置を規制するストッパが設けられている。
【0007】
【特許文献1】特開2005−118244号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前記穴かがりミシンのように、押えアームが連結されたプレート部材を送り台に着脱可能に装着するものでは、プレート部材を送り台に装着する際、プレート部材の装着動作や押え駆動機構の出力ピンの位置等によって、被駆動レバー部の係合部が押え駆動機構の出力ピンに係合しないで、プレート部材が送り台に装着される場合がある。ここで、プレート部材は係合部が出力ピンに係合している場合と同じ装着状態になるため、また、係合部と出力ピンとの連結部分を目視することも困難であるため、プレート部材を送り台に装着する際に、係合部が出力ピンに係合しているか否か確認することが難しい。
【0009】
プレート部材を送り台に装着した状態で、係合部が出力ピンに係合しているか否か確認するためには、押え駆動機構を駆動して、押え部が昇降するか確かめればよいが、その際に、押えアームや押え駆動機構が損傷する虞がある。また、そこで、係合部が出力ピンに係合していないことを確認できたとしても、プレート部材をビスで送り台に取り付けている場合には、そのビスの締結・締結解除操作を含む無駄な着脱作業を要することになり、作業負荷が大きくなる。
【0010】
本発明の目的は、押えアームが連結されたプレート部材を送り台に装着する際に、被駆動レバー部の係合部が送り台に装備された押え駆動機構の出力ピンに係合しているか否か容易に確認することができ、プレート部材を送り台に適切に装着する作業を簡単に確実に行うことができる、ミシンの布押え装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1のミシンの布押え装置は、ミシンの送り台に前側から着脱可能に装着された針板を備えたプレート部材と、縫製対象物を針板に押える押え部を前端部に備えると共に後端部がプレート部材に左右方向の軸回りに回動可能に連結された押えアームと、送り台に装備され且つ押えアームを駆動して押え部を昇降させる押え駆動機構とを備えたミシンの布押え装置において、前記押えアームの後端部からプレート部材の下側で前方に延びる被駆動レバー部の前端部に後方開放状の係合部を設け、前記押え駆動機構は、プレート部材を送り台に着脱する際に前記係合部が前側から係脱可能で且つ前記係合部を上下に駆動する出力ピンを備え、前記係合部の下面側へ突出し、且つプレート部材を送り台に装着する際に前記係合部が出力ピンに係合しない場合に出力ピンに上側から当接して被駆動レバー部を介してプレート部材を送り台から浮上させる突出部を設けたことを特徴とする。
【0012】
前端部に押え部を備えた押えアームの後端部がプレート部材に左右方向の軸回りに回動可能に連結され、押えアームの後端部からプレート部材の下側で前方に延びる被駆動レバー部の前端部に後方開放状の係合部が設けられている。送り台には出力ピンを備えた押え駆動機構が装備され、通常、プレート部材が送り台に装着された状態では、被駆動レバー部の係合部が押え駆動機構の出力ピンに係合して、押えレバーと押え駆動機構とが連動連結され、この押え駆動機構が作動すると、出力ピンにより被駆動レバー部の係合部が上下に駆動されて、押えレバーが駆動され左右方向の軸回りに回動されて押え部が昇降する。
【0013】
ところで、プレート部材を送り台に前側から装着する際、プレート部材の装着動作や押え駆動機構の出力ピンの位置等によって、被駆動レバー部の係合部が押え駆動機構の出力ピンに係合しない場合がある。この場合、係合部の下面側へ突出する突出部が出力ピンに上側から当接することにより、被駆動レバー部を介してプレート部材を送り台から浮上させるため、その状況を見て、係合部が出力ピンに係合していないことを確認できる。
【0014】
ここで、請求項1の発明に次の構成が採用可能である。
前記突出部は、その後端部分から前方へ移行する程上方へ移行するテーパ部を有する(請求項2)。前記テーパ部の下端部に前記出力ピンの長さ方向中央側へ移行する程上方へ移行する下端テーパ部を形成する(請求項3)。縫製対象物から延びる糸を切断する際に縫製対象物を針板に押える補助押え部を前端部に備えると共に後端部がプレート部材に左右方向の軸回りに回動可能に連結された補助押えアームを設け、前記押えアームと補助押えアームの後端部を共通の支軸を介してプレート部材に回動可能に支持する(請求項4)。
【0015】
前記プレート部材に対して補助押え部が上昇する側へ補助押えアームを回動付勢するバネ部材を設け、前記補助押えアームの前後方向中央部分に上側から当接して補助押え部の上限位置を規制するストッパを押えアームに設ける(請求項5)。前記ミシンは縫製対象物のボタン穴の縁部分に縫目を形成するボタン穴かがりミシンである(請求項6)。
請求項7のミシンは、請求項1〜6の何れかに記載のミシンの布押え装置を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
請求項1のミシンの布押え装置によれば、特に、被駆動レバー部の後方開放状の係合部の下面側へ突出し、且つプレート部材を送り台に装着する際に係合部が押え駆動機構の出力ピンに係合しない場合に出力ピンに上側から当接して被駆動レバー部を介してプレート部材を送り台から浮上させる突出部を設けたので、プレート部材を送り台に装着する際に、係合部と出力ピンとの連結部分を目視することもなく、係合部が出力ピンに係合しているか否か容易に確認することができ、その結果、プレート部材を送り台に適切に装着する作業を簡単に確実に行うことが可能になる。
【0017】
請求項2のミシンの布押え装置によれば、突出部は、その後端部分から前方へ移行する程上方へ移行するテーパ部を有するので、プレート部材を送り台に装着する際に、被駆動部レバー部の係合部が押え駆動機構の出力ピンに上側から当接しても、プレート部材の自重により、プレート部材が係合部に設けられたテーパ部に沿って移動する。従って、プレート部材を送り台に容易に装着することが可能となる。
請求項3のミシンの布押え装置によれば、テーパ部の下端部に出力ピンの長さ方向中央側へ移行する程上方へ移行する下端テーパ部を形成したので、被駆動部レバー部の係合部が押え駆動機構の出力ピンに上側から当接しても、プレート部材の自重により、プレート部材がテーパ部の下端部の下端テーパ部に沿って移動することで、プレート部材を送り台に容易に装着することが可能となる。
【0018】
請求項4のミシンの布押え装置によれば、縫製対象物から延びる糸を切断する際に縫製対象物を針板に押える補助押え部を前端部に備えると共に後端部がプレート部材に左右方向の軸回りに回動可能に連結された補助押えアームを設けたので、押え部が糸切断用のカッターに干渉しないように押え部を退避させ、補助押え部で縫製対象物を針板に押えて、縫製対象物から延びる糸を確実に切断することができ、また、押えアームと補助押えアームの後端部を共通の支軸を介してプレート部材に回動可能に支持したので、この押えアームと補助押えアームをプレート部材に回動可能に連結する構造を簡単化できる。
【0019】
請求項5のミシンの布押え装置によれば、プレート部材に対して補助押え部が上昇する側へ補助押えアームを回動付勢するバネ部材を設け、補助押えアームの前後方向中央部分に上側から当接して補助押え部の上限位置を規制するストッパを押えアームに設けたので、補助押え部を使用しない状態では適切な上限位置に確実に保持しておくことができ、また、プレート部材を送り台に着脱する際に、補助押えアームの後端部からプレート部材の下側に延びる被補助駆動レバー部をプレート部材に対して適切な位置関係に保持し、この被補助駆動レバー部を、それを駆動する送り台に装備された補助押え駆動機構と干渉させずに、プレート部材の着脱作業を確実に行うことが可能になる。
【0020】
請求項6のミシンの布押え装置によれば、ミシンは縫製対象物のボタン穴の縁部分に縫目を形成するボタン穴かがりミシンであるので、このボタン穴かがりミシンにおける、プレート部材を送り台に適切に装着する作業を簡単に確実に行うことが可能になる。
請求項7のミシンによれば、請求項1〜6の何れかに記載のミシンの布押え装置を備えたので、請求項1〜6と同様の効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本実施形態の布押え装置は、縫製対象物のボタン穴の縁部分に縫目を形成するボタン穴かがりミシンに適用され、送り台に着脱可能なプレート部材に押えアームの後端部を左右方向の軸回りに回動自在に連結し、その押えアームの後端部からプレート部材の下側で前方に延びる被駆動レバー部の前端部に後方開放状の係合部を設け、その係合部の下面側へ突出する突出部を設け、プレート部材を送り台に装着する際に、係合部が送り台に装備した押え駆動機構の出力ピンに係合しない場合に、突出部が出力ピンに上側から当接して被駆動レバー部を介してプレート部材を送り台から浮上させるように構成したものである。
【実施例】
【0022】
図1に示すように、鳩目穴かがりミシン1は、略矩形箱状のベッド部2と、その後上部側から前方に延びるアーム部3とを一体的に備えて構成されている。この鳩目穴かがりミシン1はミシンテーブルに載置され、このミシンテーブルには、ミシンモータ、各種操作の為の操作パネル、足踏み式の起動・停止スイッチ等が設けられ、更に各種機構の作動を制御するマイクロコンピュータを含む制御装置が設けられている。
【0023】
アーム部3の前端部分には、縫針4を下端部に装着した針棒5(図3参照)が設けられ、ミシンモータによりアーム部3に設けられた主軸が回転し、その主軸の回転力がカム機構等を介して針棒5に伝達されて、針棒5が水平方向に揺動しながら上下駆動される。ベッド部2には2個のルーパーを備えたルーパー土台が設けられ、これらルーパーは、カム機構等を介して伝達される主軸の回転力により針棒5の上下動と調時して駆動される。また、針棒5及びルーパー土台は、ベッド部2内に設けられたステッピングモータを有する回動機構により鉛直軸周りに一体的に回動される。
【0024】
ベッド部2には、縫製対象物にボタン穴を形成するために、ルーパー土台の後方側にメスが取付け台にボルトにより着脱可能に取付けられ、このメスに対して上方より接離する打ち抜き用ハンマー本体が揺動可能に設けられ、そのハンマー本体の先端部にハンマーが着脱可能に取付けられている。
【0025】
さて、図2〜図8に示すように、ベッド部2の上面側には、縫製及びボタン穴穿孔に供する縫製対象物をセットする送り台6が設けられている。ベッド部2の内部には、ステッピングモータを夫々有する2組の移動機構が設けられ、これら移動機構により送り台6がX方向(左右方向)とY方向(前後方向)に独立に送り駆動される。
【0026】
送り台6は全体として薄形の矩形箱状をなし、この送り台6の上面部には、左右両側部分に1対の金属製の矩形板状の固定プレート10が固定的に設けられ、これら固定プレート10の間に左右1対の金属製の矩形板状のクロスプレート11(プレート部材に相当する)が前側から着脱可能に装着されている。1対のクロスプレート11は左右方向に多少の間隙を空けた状態で送り台6に位置決めされた状態で装着され、その位置決めのために、送り台6に位置決めピン7aが上方へ突設され、その位置決めピン7aが挿入されるピン穴7bがクロスプレート11に形成されている。
【0027】
1対のクロスプレート11の相対向する内端側部分に且つ前後方向中央部に1対の針板13が夫々取り付けられ、これら1対の針板13の内端縁は、この鳩目穴かがりミシン1で縫製される鳩目穴かがり縫目の形状に沿った形状に形成されている。送り台6に縫製対象物がセットされ状態で、その縫製対象物に縫製を施す際、縫製対象物にボタンを形成する際、縫製後に縫製対象物から延びる糸を切断する際に、布押え装置7により縫製対象物が針板13に押えられる。
【0028】
次に、布押え装置7について説明する。
図2〜図8に示すように、布押え装置7は、前記1対のクロスプレート11と、縫製対象物に縫製を施す際とボタン穴を形成する際に縫製対象物を針板13に押える主押え部14を前端部に備えると共に後端部が1対のクロスプレート11に夫々左右方向の軸回りに回動可能に連結された左右1対の主押えアーム15と、送り台6に装備され且つ1対の主押えアーム15を夫々駆動して1対の主押え部14を夫々昇降させる1対の主押え駆動機構16とを備えている。尚、主押え部14、主押えアーム15、主押え駆動機構16が、特許請求の範囲の押え部、押えアーム、押え駆動機構に相当する。
【0029】
また、この布押え装置7は、右側の主押えアーム15の右側に配設され且つ縫製対象物から延びる糸を切断する際に縫製対象物を針板13に押える補助押え部17を前端部に備えると共に後端部が右側のプレート部材11に左右方向の軸回りに回動可能に連結された補助押えアーム18と、送り台6に大部分が装備され且つ補助押えアーム18を駆動して補助押え部17を昇降させる補助押え駆動機構19とを備えている。
【0030】
1対の主押え部14は、針板13よりも少し短い前後長を有し、それらの相対向する内端縁が1対の針板13の内端縁と同形状に形成され、1対の針板13の内側部分に縫製対象物を押圧する。補助押え部17はピン状に形成され、右側の針板13の前右部(主押え部14で縫製対象物を押える部位と異なる部位)に縫製対象物をスポット的に押圧する。
【0031】
左側のクロスプレート11の後端部には支持ブロック20が固定され、その支持ブロック20に固定された左右方向向きの支軸21に左側の主押えアーム15の後端部が回動可能に支持されている。また、右側のクロスプレート11の後端部には支持ブロック22が固定され、その支持ブロック22に固定された左右方向向きの支軸23に右側の主押えアーム15の後端部が回動可能に支持され、また、この支軸23には主押えアーム15の右側において補助押えアーム18の後端部が回動可能に支持されている。このように、主押えアーム15と補助押えアーム18の後端部が共通の支軸23を介してクロスプレート11に回動可能に支持されている。
【0032】
各主押えアーム15には、その後端部からクロスプレート11の下側で前方に延びる被主駆動レバー部25が一体的に設けられている。この被主駆動レバー部25は、主押えアーム15の約半分の前後長を有し、この被主駆動レバー部25の前端部には、その下側で後方開放状のU字形の係合部26が設けられている。補助押えアーム18には、その後端部から下方且つ前方へ傾斜状に延びる被補助駆動レバー部29が設けられている。
【0033】
各主押え駆動機構16は、送り台6の送り台本体6aに基端部が支持軸30aを介して回動自在に連結された後方向きのエアシリンダ30と、エアシリンダ30の出力ロッド31に固定された駆動部材32とを備えている。また、各主押え駆動機構16は、送り台本体6aに回動自在に支持された左右方向向きの回動軸部材33と、下端部が駆動部材32にピン34aを介して回動自在に連結され上端部が回動軸部材33の外端部分に固定されたリンク部材34とを備えている。更に、各主押え駆動機構16は、回動軸部材33の内端部分に固定されて前方へ延びる出力レバー35と、出力レバー35の前端部に左右方向向きに設けられた出力ピン36と、駆動部材32を前方へ付勢する復帰バネ部材37とを備えている。
【0034】
クロスプレート11を送り台6に着脱する際に、係合部26が出力ピン36に前側から係脱可能である。尚、被主駆動レバー部25と出力レバー35とは左右方向にラップした位置にあり相互干渉することはない。
【0035】
係合部26が出力ピン36に係合した状態(図6参照)で、エアシリンダ30が駆動され出力ロッド31が突出されると、駆動部材32、リンク部材34、回動軸部材33、出力レバー35を介して、出力ピン36が下方へ移動して係合部26を下側へ駆動し、主押えアーム15が図6にて支軸23を中心に時計回りに回動され、押え部14が下降して針板13に押圧される。この状態から、エアシリンダ30が駆動停止されると、復帰バネ部材37の付勢力により主押えアーム15が図6にて支軸23を中心に反時計回りに回動され、押え部14が上昇する。
【0036】
補助押え駆動機構19は、送り台本体6aに基端部が支持軸40aを介して回動自在に連結された後方向きのエアシリンダ40と、エアシリンダ40の出力ロッド41に固定された駆動部材42と、送り台本体6aに上端部が支持軸43aを介して回動自在に支持され下端部が駆動部材42にピン43bを介して回動自在に連結された略鉛直向きの出力レバー43と、出力レバー43の長さ方向中央部分に固定された左右方向向きの出力ピン44とを備えている。これらは主押え駆動機構16と相互干渉しない位置に配設され、また、クロスプレート11に対して補助押え部17が上昇する側へ補助押えアーム18を回動付勢する復帰バネ部材(図示略)を備えている。
【0037】
出力レバー43と被補助駆動レバー部29とは前後方向にラップしており、クロスプレート11が送り台6に完全に装着されると、出力ピン44の後側に被補助駆動レバー部29が位置した状態になる。そして、エアシリンダ40が駆動され出力ロッド41が突出されると、駆動部材42、出力レバー43を介して、出力ピン44が後方へ移動して被補助駆動レバー部29を後側へ駆動し、補助押えアーム18が図6にて支軸23を中心に時計回りに回動され、補助押え部17が下降して針板13に押圧される。この状態から、エアシリンダ40が駆動停止されると、復帰バネ部材の付勢力により、補助押えアーム18が図6にて支軸23を中心に反時計回りに回動され、補助押え部17が上昇する。
【0038】
ここで、右側の主押えアーム15の前後方向中央部分には、補助押えアーム18の前後方向中央部分に上側から当接して補助押え部の上限位置17を規制するストッパ15aが設けられている。
【0039】
さて、図6〜図8に示すように、被主駆動レバー部25の係合部26には、その係合部26の下面側へ突出し、且つクロスプレート11を送り台6に装着する際に係合部26が出力ピン36に係合しない場合に出力ピン36に上側から当接して被主駆動レバー部25を介してクロスプレート11を送り台6から浮上させる突出部27が設けられている。この突出部27は、その後端部分から前方へ移行する程上方へ移行するテーパ部27aを有し、図9、図10に示すように、このテーパ部27aの下端部には、出力ピン36の長さ方向中央側へ移行する程上方へ移行するテーパ部27bが形成されている。例えば、被主駆動レバー部25及び係合部26の左右方向幅よりも突出部27の左右方向幅は比較的細く、この突出部27が係合部26の外側端部(内側端部でもよい)の下面側に設けられている。
【0040】
ここで、出力ピン36は所定範囲で上下動するようになっており、図7が下限位置に位置した状態を示している。また、主押えアーム15は所定範囲で回動するようになっており、図7が支軸23を中心に反時計回りに回動した限界位置に位置した状態を示している。そして、この状態で、突出部27が出力ピン36に上側から当接した場合に、クロスプレート11を送り台6から所定量(例えば、5mm程度)浮上させるように、突出部27の下方突出量が設定されている。
【0041】
この布押え装置7の作用・効果について説明する。
通常、クロスプレート11が送り台6に装着された状態では、被主駆動レバー部25の係合部26が主押え駆動機構16の出力ピン36に係合して、主押えレバー15と主押え駆動機構16とが被主駆動レバー部25を介して連動連結され、この主押え駆動機構16が作動すると、出力ピン36により被主駆動レバー部25の係合部26が上下に駆動されて、主押えレバー15が駆動され支軸23回りに回動されて押え部14が昇降する。
【0042】
ところで、クロスプレート11を送り台6に前側から装着する際、クロスプレート11の装着動作や主押え駆動機構16の出力ピン36の位置等によって、被主駆動レバー部25の係合部26が出力ピン36に係合しない場合がある。従来、こうなった場合でも、クロスプレート11は係合部26が出力ピン36に係合している場合と同じ装着状態になるため、また、クロスプレート11を送り台6に装着する際に、係合部26と出力ピン36との連結部分を目視することも困難であるため、係合部26が出力ピン36に係合しているか否か確認することが難しい。
【0043】
そこで、本案の布押え装置7では、図7に示すように、係合部26の下面側へ突出し、且つクロスプレート11を送り台6に装着する際に係合部26が出力ピン36に係合しない場合に出力ピン36に上側から当接して被主駆動レバー部25を介してクロスプレート11を送り台6から浮上させる突出部27を設けたので、クロスプレート11を送り台6に装着する際に、係合部26と出力ピン36との連結部分を目視することもなく、係合部26が出力ピン36に係合しているか否か容易に確認することができ、その結果、クロスプレート11を送り台6に適切に装着する作業を簡単に確実に行うことが可能になる。
【0044】
突出部27は、その後端部分から前方へ移行する程上方へ移行するテーパ部27aを有するので、また、このテーパ部27aの下端部に出力ピン36の長さ方向中央側へ移行する程上方へ移行する下端テーパ部27bを形成したので、クロスプレート11を送り台6に装着する際に、被主駆動レバー部25の係合部26が押え駆動機構16の出力ピン36に係合しない場合、クロスプレート11の自重によって、係合部16に設けられたテーパ部27a、下端テーパ部27bに沿ってクロスプレート11が移動する。従って、係合部26と出力ピン36との当接が解除でき、クロスプレート11を送り台6に適切に装着する作業を簡単に確実に行うことが可能になる。
【0045】
縫製対象物から延びる糸を切断する際に縫製対象物を針板13に押える補助押え部17を前端部に備えると共に後端部がクロスプレート11に左右方向の支軸23回りに回動可能に連結された補助押えアーム18を設けたので、主押え部14が糸切断用のカッターに干渉しないように主押え部14を上昇退避させ、補助押え部17で縫製対象物を針板13に押えて、縫製対象物から延びる糸を確実に切断することができ、また、主押えアーム15と補助押えアーム18の後端部を共通の支軸23を介してクロスプレート11に枢支持したので、この主押えアーム15と補助押えアーム18をクロスプレート11に回動可能に連結する構造を簡単化できる。
【0046】
クロスプレート11に対して補助押え部17が上昇する側へ補助押えアーム18を回動付勢するバネ部材を設け、補助押えアーム18の前後方向中央部分に上側から当接して補助押え部17の上限位置を規制するストッパ15aを押えアーム15に設けたので、補助押え部17を使用しない状態では適切な上限位置に確実に保持しておくことができ、また、クロスプレート11を送り台6に着脱する際に、補助押えアーム18の後端部からクロスプレート11の下側に延びる被補助駆動レバー部29をクロスプレート11に対して適切な位置関係に保持し、この被補助駆動レバー部29を、それを駆動する送り台6に装備された補助押え駆動機構19の出力ピン44と干渉させずに、クロスプレート11の着脱作業を確実に行うことが可能になる。更に、補助押え部17を使用する際、ストッパ15aがない場合に比べて、ストッパ15aを設けた場合、縫製対象物を針板13に押えるための回動量が少なくでき、次の動作の開始を早めることができる。
【0047】
尚、本発明を鳩目穴かがりミシン1に適用した場合について説明したが、布押え装置を備えた本縫いミシン等の各種の工業用ミシンに本発明を適用でき、また、本発明は以上説明した実施の形態に限定されるものではなく、当業者でれば、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、前記実施例に種々の変更を付加して実施することができ、本発明はそれらの変更形態をも包含するものである。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】鳩目穴かがりミシンの斜視図である。
【図2】送り台と布押え装置の斜視図である。
【図3】送り台と布押え装置の正面図である。
【図4】送り台と布押え装置の平面図である。
【図5】送り台と布押え装置の底面図である。
【図6】送り台と布押え装置(正常に連結された状態)の縦断面図である。
【図7】送り台と布押え装置(正常に連結されない状態)の縦断面図である。
【図8】送り台と布押え装置(正常に連結されない状態)の底面側からの斜視図である。
【図9】主押えアームの係合部と出力ピンの要部の正面図である。
【図10】主押えアームの係合部と出力ピンの要部の正面図である。
【符号の説明】
【0049】
1 鳩目穴かがりミシン
11 クロスプレート
13 針板
14 主押え部
15 主押えアーム
15a ストッパ6 送り台
16 主押え駆動機構
17 補助押え部
18 補助押えアーム
19 補助押え駆動機構
23 支軸
26 係合部
36 出力ピン
27 突出部
27a テーパ部
27b 下端テーパ部





 

 


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