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発明の名称 インクカートリッジ及びインク充填装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−54996(P2007−54996A)
公開日 平成19年3月8日(2007.3.8)
出願番号 特願2005−240736(P2005−240736)
出願日 平成17年8月23日(2005.8.23)
代理人 【識別番号】100117503
【弁理士】
【氏名又は名称】間瀬 ▲けい▼一郎
発明者 寺田 宏平
要約 課題
筒体内に簡単な構成にて、精度よく、インクを充填するようにしたインクカートリッジ及びインク充填装置を提供する。

解決手段
インクカートリッジの筒体100内には、ボールネジ141が移動可能に嵌装されている。ピストン150は、筒体100を構成する筒部材110内にてボールネジ141に支持されて、インク流入出孔部116と連通するようにインク室117を形成する。環状歯車142は、筒体100を構成する筒部材120の開口部と環状補助部材130との間に位置してボールネジ141に螺合するとともに外部に露出している。回転駆動制御機構Dは、その駆動歯車80bでもって、環状歯車142を回転させてボールネジ141をピストン150とともに移動させる。これにより、インクタンクTからインクカートリッジKのインク室内にインクを充填することができる。
特許請求の範囲
【請求項1】
一側端部に孔部を形成した筒状部材と、
該筒状部材に挿嵌されることによって、前記孔部に連通するインク室を前記筒状部材内に形成するピストンと、
該ピストンの前記インク室とは反対側に接続され、前記筒状部材の長手方向に沿って延びる送りネジと、
該送りネジに螺合し、前記筒状部材の表面に露出した作動部と
を備えたことを特徴とするインクカートリッジ。
【請求項2】
前記作動部は、環状歯車によって構成されていることを特徴とする請求項1に記載のインクカートリッジ。
【請求項3】
前記筒状部材は、前記ピストン及び前記送りネジを覆って同軸的に連結される一対の部材から構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のインクカートリッジ。
【請求項4】
請求項2または3に記載のインクカートリッジを着脱可能に支持する支持体と、
前記インクカートリッジが前記支持体に装着されたときに前記孔部に接続されるインク供給孔部と、
該インク供給孔部に連通されインクを貯留するインクタンクと、
前記インクカートリッジが前記支持体に装着されたときに前記作動部を回転させ、前記インクタンク内のインクを前記インクカートリッジ内に充填するインク充填制御手段とを備えたことを特徴とするインク充填装置。
【請求項5】
前記支持体上に設けられたモータと、
該モータの回転軸に接続されたモータ歯車と、
前記回転軸に接続されたアーム部と、
該アーム部上に回転軸を有し、前記モータ歯車に噛合され、前記作動部を駆動可能な作動部駆動歯車と、
前記アーム部によって前記作動部駆動歯車が前記作動部に噛合したことを検出する噛合検出手段と
を備え、
前記インク充填制御手段は、前記アーム部が回転し前記噛合検出手段が前記噛合を検出したときに、前記インクタンク内のインクを前記インクカートリッジ内に充填することを特徴とする請求項4に記載のインク充填装置。
【請求項6】
前記モータは、ステップモータであることを特徴とする請求項5に記載のインク充填装置。

発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクカートリッジ及びインク充填装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のインクカートリッジとしては、例えば、下記特許文献1に記載のインクジェット記録ヘッド用インク容器が提案されている。このインク容器は、筒体本体を備えており、この筒体本体の一側壁には、インク流出孔が形成されている。また、当該インク容器は、ピストンを備えており、このピストンは、筒体本体内に摺動可能に嵌装されている。
【0003】
これによれば、インク容器にインクを充填するにあたっては、ピストンが、筒体本体の上記一側壁から離れる方向に摺動することで、インクを、当該筒体本体内にインク流出孔を通し充填する構成が考えられる。
【0004】
また、下記特許文献2に記載された包装機の充填量調節装置においては、ピストンが、充填シリンダー内に往復動可能に嵌装されており、このピストンは、充填シリンダーから下方へ延出するピストンロッド及びロッドを介し、L字状レバーのネジ軸に嵌装した駒体に連結されている。このレバーは、充填シリンダーの直下において揺動軸を中心にして揺動可能に支持されている。
【0005】
このような構成によれば、液状充填物を充填シリンダー内に充填するにあたっては、レバーを、その揺動軸を中心として、充填シリンダーから離れる方向に揺動させることで、ピストンを充填シリンダー内にて下動させ、液状充填物を充填シリンダー内にその上壁開孔部を通し充填させることができる。
【特許文献1】特開平5−338198号公報
【特許文献2】実開平5−44801号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した充填量調節装置では、ピストンロッド及びロッドが相互に回動自在に連結されているため、ピストンロッド及びロッドのピストンに対する位置が、レバーの揺動角に対し、一義的にならない。
【0007】
このため、ピストンの移動量、ひいては、ピストン内における充填物の充填容量が、レバーの揺動角に対し、一義的に対応せず、精度の低下を招く。
【0008】
また、ピストンのレバーに対する連結は、ピストンを、ピストンロッド、ロッド及び駒体を介しレバーのネジ軸に連結するという構造でもってなされているため、当該構造が複雑になる。
【0009】
そこで、本発明は、以上のようなことに対処するため、筒体内にピストンを移動可能に嵌装する構成に対し送りネジを活用することで、簡単な構成にて、精度よく、インクを充填するようにしたインクカートリッジ及びインク充填装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題の解決にあたり、本発明に係るインクカートリッジは、請求項1の記載によれば、一側端部に孔部を形成した筒状部材と、該筒状部材に挿嵌されることによって、上記孔部に連通するインク室を筒状部材内に形成するピストンと、該ピストンの上記インク室とは反対側に接続され、筒状部材の長手方向に沿って延びる送りネジと、該送りネジに螺合し、筒状部材の表面に露出した作動部とを備えたことを特徴とする。
【0011】
これによれば、筒状部材の表面に露出した作動部を回すだけで、ピストンを移動させることができ、簡単な構成にて、容易にインクカートリッジ内にインクを充填することができる。
【0012】
また、本発明は、請求項2の記載によれば、請求項1に記載のインクカートリッジにおいて、作動部は、環状歯車によって構成されていることを特徴とする。
【0013】
このように、作動部が環状歯車であるので、外部のモータによる駆動力が正確に伝達され、充填するインクの量を精度よくすることができる。
【0014】
また、本発明は、請求項3の記載によれば、請求項1または請求項2に記載のインクカートリッジにおいて、筒状部材は、ピストン及び送りネジを覆って同軸的に連結される一対の部材から構成されていることを特徴とする。
【0015】
このように、筒状部材は、ピストン及び送りネジを覆って同軸的に連結される一対の部材から構成されているので、作動部を回転させたとしても、送りネジが筒状部材の外部に突出することがなく、人に安全である。
【0016】
また、本発明に係るインク充填装置は、請求項4の記載によれば、請求項2または3に記載のインクカートリッジを着脱可能に支持する支持体と、インクカートリッジが支持体に装着されたときに上記孔部に接続されるインク供給孔部と、該インク孔部に連通されインクを貯留するインクタンクと、インクカートリッジが支持体に装着されたときに作動部を回転させ、インクタンク内のインクをインクカートリッジ内に充填するインク充填制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0017】
このように、インク充填制御手段がインクカートリッジが支持体に装着されたときに作動部を回転させ、インクタンク内のインクをインクカートリッジ内に充填するので、簡単な構成で、インクを容易に、かつ精度よくインクカートリッジ内に充填させることができる。
【0018】
また、本発明は、請求項5の記載によれば、請求項4に記載のインク充填装置において、支持体上に設けられたモータと、該モータの回転軸に接続されたモータ歯車と、上記回転軸に接続されたアーム部と、該アーム部上に回転軸を有し、モータ歯車に噛合され、作動部を駆動可能な作動部駆動歯車と、アーム部によって作動部駆動歯車が作動部に噛合したことを検出する噛合検出手段とを備え、インク充填制御手段は、アーム部が回転し噛合検出手段が上記噛合を検出したときに、インクタンク内のインクをインクカートリッジ内に充填することを特徴とする。
【0019】
このように、インク充填制御手段は、アーム部がモータによって回転し噛合検出手段が上記噛合を検出したときに、インクタンク内のインクをインクカートリッジ内に充填するので、より精度よくインクカートリッジ内にインクを充填させることができる。
【0020】
また、本発明は、請求項6の記載によれば、請求項5に記載のインク充填装置において、モータは、ステップモータであることを特徴とする。
【0021】
このように、モータは、ステップモータであるので、ステップ数のカウントのみによって、精度よくインクカートリッジ内にインクを充填させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の一実施形態を図面により説明する。図1は、本発明に係るインク充填装置の一実施形態を示す斜視図であり、図2は、図1のA−A線に沿う断面図である。なお、図1及び図2において、図示左側及び右側がインク充填装置の前側及び後側に相当するものとする。
【0023】
当該インク充填装置は、インクカートリッジKにインクを充填するために用いられるもので、このインク充填装置は、図1に示すごとく、支持体S、インクタンクT及び回転駆動制御機構Dを備えている。
【0024】
支持体Sは、図1に示すごとく、平板状の台座10、支柱20、支持台30及び受け部材40を備えており、支柱20は、台座10の前側左右方向中間部位からこれに直交するように上方へ延出されている。
【0025】
支持台30は、底壁31と、左右両側壁32、33とでもって構成されており、この支持台30は、底壁31の中央部にて、支柱20の延出端部に支持されている。
【0026】
底壁31は、台座10に平行に位置しており、この底壁31の前側中間部位には、インクカートリッジKを挿入するための挿入穴部31aが形成されている。ここで、この挿入穴部31aは、太鼓の縦断面形状(太鼓の軸を通る断面形状)と同様の形状の開口面を有するように形成されている(図3及び図4参照)。
【0027】
左側壁32は、図1に示すごとく、底壁31の左側後部から後端部にかけてL字状に延出するとともに当該左側後部及び後端部から上方に向け立設されており、この左側壁32のうち底壁31の後端部側への延出端部は、後述するアーム部材70に対する一側ストッパ部32aとして機能する(図3及び図4参照)。
【0028】
また、右側壁33は、図1に示すごとく、底壁31の右側後部から上方に向け立設されており、この右側壁33の内面後端部は、一側ストッパ部32aに対向して位置し、アーム部材70に対する他側ストッパ部33aとして機能する(図3及び図4参照)。
【0029】
受け部材40は、インクカートリッジKを下方から受けるためのもので、この受け部材40は、半円筒状の基部40aと、円柱状受け部40bとでもって構成されている。ここで、基部40aは、その内周面にて後方を臨むようにして、台座10の前端側左右方向中間部位上に立設されている。受け部40bは、図2に示すごとく、基部40aの上端部から後方へL字状に延出しており、この受け部40bには、挿入孔部41が形成されている。
【0030】
インクタンクTは、インクを蓄えるタンク部50a及びインク供給管50b(インク供給孔部)を備えており、タンク部50aは、台座10の後部上に立設されている。インク供給管50bは、タンク部50aの前壁51の左側下端部から前方へ延出されており、このインク供給管50bは、その先端部にて、受け部材40の基部40a内に位置している。なお、インク供給管50bは、インクタンクTとは別体のものであってもよく、この場合には、タンク部50aは、インクタンクとして把握するようにしてもよい。
【0031】
回転駆動制御機構Dは、図1及び図2に示すごとく、ステップモータ60(モータ)を備えており、このステップモータ60は、モータ本体61にて、支持台30の左右両側壁32、33の間にて底壁31上に載置固定されている。また、当該ステップモータ60は、出力軸62(モータの回転軸)を有しており、この出力軸62は、モータ本体61の上端面から上方に向け延出している。
【0032】
また、当該回転駆動制御機構Dは、図1及び図2に示すごとく、長手状のアーム部材70(アーム部)を備えており、このアーム部材70は、図2に示すごとく、その長手方向中間部位に形成した貫通穴部71にて、ステップモータ60の出力軸62に嵌装されている。本実施形態では、貫通穴部71は、出力軸62の外径よりも大きな穴径を有している。このため、アーム部材70は、貫通穴部71にて、ステップモータ60の出力軸62に相対回転自在に連結されている。
【0033】
また、アーム部材70は、図2に示すごとく、両アーム72、73を有しており、これら両アーム72、73は、貫通穴部71から互いに逆方向に延出している。ここで、アーム72は、その延出端部にて、支持台30の両ストッパ部32a、33aの間に位置している(図3及び図4参照)。
【0034】
しかして、アーム部材70は、図3に示すように、図示反時計方向への回動に伴い、アーム72の先端部により、他側ストッパ部33aに係止し、また、図4に示すように、図示時計方向への回動に伴い、アーム72の先端部により、一側ストッパ部32aに係止する。
【0035】
また、当該回転駆動制御機構Dは、ピニオン80a(モータ歯車)及び駆動歯車80b(作動部駆動歯車)を備えており、ピニオン80aは、アーム部材70のアーム72の上側にて、ステップモータ60の出力軸62に同軸的に支持されている。これにより、ピニオン80aは、ステップモータ60の正転(図3及び図4にて図示時計方向回転)又は逆転(図3及び図4にて図示反時計方向回転)に伴い、当該ステップモータ60と同一方向に回転する。
【0036】
駆動歯車80bは、図2及び図5に示すごとく、アーム部材70のアーム73の先端部から上方に延出する支持軸81(作動部駆動歯車の回転軸)に、相対回転可能に同軸的に支持されており、この駆動歯車80bは、ピニオン80aと噛合している。このため、当該駆動歯車80bは、ピニオン80aの正転又は逆転に伴い、当該ピニオン80aとは逆方向に回転する。
【0037】
当該駆動歯車80bとアーム73の先端部との間においては、ワッシャ形状のバネ90aが、図5に拡大して示すごとく、支持軸81に嵌装されている。
【0038】
ここで、当該バネ90aは、断面山形状に湾曲しており、このバネ90aは、予圧を付与して駆動歯車80bとアーム73の先端部との間に介装されている。このため、バネ90aは、その弾力により、駆動歯車80bを、三角推台状摩擦部材90b(図5参照)に向けて付勢する。
【0039】
当該摩擦部材90bは、図5に示すごとく、支持軸81の先端部に同軸的に支持されており、この摩擦部材90bの下面は、摩擦面91として形成されている。このため、摩擦部材90bは、摩擦面91にて、バネ90aによる上記付勢のもと、駆動歯車80bの上面中央部と摩擦接触する。本実施形態では、摩擦部材90bの駆動歯車80bに対する摩擦力は、ステップモータ60の回転力よりも小さく設定されている。
【0040】
インクカートリッジKは、図1、図2、図6及び図7に示すごとく、インク容器としての筒体100(筒状部材)を備えており、この筒体100は、両筒部材110、120(一対の部材)及び環状補助部材130でもって構成されている。
【0041】
両筒部材110、120は、図1、図2及び図6に示すごとく、環状補助部材130を介し同軸的に組み付けられている。筒部材110は、帯状部111及び両突起部112を備えており、帯状部111は、筒部材110の外周面の基端部にその周方向に沿い帯状に形成されている。両突起部112は、帯状部111の外表面から径方向に沿い互いに逆向きに突出形成されている。
【0042】
また、当該筒部材110は、両脚部113及び両突起部114を備えている。両脚部113は、帯状部111から筒部材110の先端側に向け軸方向に沿い延出するように筒部材110の外周面に形成されており、これら両脚部113は、筒部材110の外周面の周方向において180°ずれて形成されている。両突起部114は、両脚部113の各延出端部から径方向に沿い互いに逆向きに突出形成されている。
【0043】
これにより、当該筒部材110は、その両突起部112及び両突起部114でもって、支持台30の挿入穴部31aを挟持するようにして、台座10上に立設される。
【0044】
また、筒部材110は、図2に示すごとく、開口部115を備えており、この開口部115は、筒部材110の基端部に形成されている。また、当該筒部材110は、インク流入出孔部116(孔部)を有しており、このインク流入出孔部116は、筒部材110内に連通するように当該筒部材110の先端部に形成されている。
【0045】
これにより、筒部材110のインク流入出孔部116は、台座10の受け部材40の挿入孔部41に挿入されてインクタンクTのインク供給管50bに接続される。
【0046】
筒部材120は、帯状部121及び両突起部122を備えており、帯状部121は、筒部材120の外周面の基端部にその周方向に沿い帯状に形成されている。両突起部122は、帯状部121の外表面から径方向に沿い互いに逆向きに突出するとともに環状補助部材130側に向けてその軸方向に沿い延出するように形成されている。
【0047】
また、当該筒部材120は、両脚部123及び両突起部124を備えている。両脚部123は、帯状部121から筒部材120の先端側に向け軸方向に沿い延出するように筒部材120の外周面に形成されており、これら両脚部123は、筒部材120の外周面の周方向において180°ずれて形成されている。両突起部124は、両脚部123の各延出端部から径方向に沿い互いに逆向きに突出形成されている。
【0048】
また、筒部材120は、図2に示すごとく、開口部125を備えており、この開口部125は、環状補助部材130を介し、筒部材110の開口部115に対向するように、筒部材120の基端部に形成されている。
【0049】
環状補助部材130は、環状部131及び両突起部132を備えており、環状部131は、両筒部材110、120の各開口部115、125の間に同軸的に介装されている。また、両突起部132は、環状部131の外周面から互いに逆方向に突出形成されており、当該両突起部132は、筒部材110の両突起部112と筒部材120の両突起部122との間に、複数のネジの締着でもって挟持されている。
【0050】
また、当該インクカートリッジKは、図2及び図7に示すごとく、送りネジ機構140及びゴムからなるピストン150を備えている。送りネジ機構140は、ボールネジ141(送りネジ)及び環状歯車142(作動部)を備えており、ボールネジ141は、環状補助部材130の中空部に軸動可能に挿通されて、両筒部材110、120の各内部に亘り嵌装されている。
【0051】
環状歯車142は、その中空部内周面にて、内側噛合部142aを有しており、この内側噛合部142aはボールネジ141に螺合している。これにより、環状歯車142は、その回転に伴い、ボールネジ141に対し送りネジ動作を発揮して当該ボールネジ141を移動させる。また、当該環状歯車142の外周面には、外側噛合部142bが形成されており、この外側噛合部142bは、環状補助部材130と筒部材120との各対向面の間から外部に露出している。
【0052】
ピストン150は、ボールネジ140の筒部材110側先端部に、筒部材110内にて摺動可能に同軸的に支持されて、当該筒部材110内に、インク室117を、インク流入出孔部116と連通するように区画形成している。
【0053】
次に、当該インク充填装置の電気回路構成について図8を参照して説明する。光センサ160(噛合検出手段)は、フォトインタラプタからなるもので、この光センサ160は、図3及び図4に示すごとく、支持台30の左側壁32の端部から外方に突出する突起部に設けられている。しかして、アーム部材70がそのアーム72にてストッパ部32aに係止したとき、当該光センサ160は、アーム72を検出する。このことは、光センサ160は、駆動歯車80bが環状歯車142の外側噛合部142bに噛合したことを検出することを意味する。
【0054】
制御回路170は、バスライン171を介し、インターフェース(以下、I/Fという)172、CPU173、ROM174、RAM175及びI/F176を接続して構成されている。CPU173は、図9に示すフローチャートで特定されるプログラムに従い、光センサ160の検出出力の入力処理、駆動回路180の駆動処理等の種々の処理を行う。なお、上記プログラムは、CPU173により読み出し可能にROM174に予め記憶されている。RAM175には、種々のデータが記憶される。
【0055】
駆動回路180は、例えば、一相励磁方式の駆動回路からなるもので、この駆動回路180は、CPU173による制御のもと、ステップモータ60を1ステップずつ正転又は逆転させるようにパルス駆動する。
【0056】
以上のように構成した本実施形態において、上述のように構成したインクカートリッジKの当該インク充填装置に対する取り付けは、次のようにして行う。
【0057】
まず、インクカートリッジKの筒体100を、その筒部材110から支持台30の挿入穴部31aに挿入する。そして、筒部材110の両突起部114が挿入穴部31aに達したとき、両突起部114の各外端面を、挿入穴部31aの円弧状内面に合わせるようにして、筒部材110を挿入穴部31aにさらに挿入する。
【0058】
然る後、筒部材110の両突起部112が挿入穴部31aの外周部に当接したとき、筒体100を90°回転させる。これにより、筒部材110は、その両突起部112及び両突起部114でもって、支持台30の挿入穴部31aを挟持するようにして、支持台30の台座10上に立設される。
【0059】
このとき、筒部材110のインク流入出孔部116を、台座10の受け部材40の挿入孔部41に挿入してインクタンクTのインク供給管50bに接続する。これにより、インクカートリッジKの当該インク充填装置に対する取り付けが終了する。
【0060】
このようにしてインクカートリッジKを当該インク充填装置に取り付けた後、制御回路170を作動状態におけば、CPU173は、上記プログラムに従い図9のフローチャートのステップ200にて、所定の充填量AをROM174から読み出し、ステップ201において、所定の充填量BをROM174から読み出す。なお、現段階では、駆動歯車80bは、図3に示すごとく、インクカートリッジKの環状歯車から解離するとともにアーム部材70は、そのアーム72にて、ストッパ部33aに係止しているものとする。
【0061】
ここで、上記所定の充填量Aは、インクカートリッジKに充填されるインクの最大量を表す。また、上記所定の充填量Bは、ステップモータ60の単位ステップ(単位回転角に相当)あたりにインクカートリッジKに充填されるインクの量を表す。なお、両充填量A、Bは、ROM174に予め記憶されている。
【0062】
然る後、ステップ202における目標ステップ数Nの算出処理がなされる。この算出処理では、当該目標ステップ数Nが、次の式(1)に基づき、両ステップ200、201にて読み出した充填量A及び充填量Bに応じて算出される。
【0063】
N=A/B ・・・(1)
ここで、目標ステップ数Nは、インクカートリッジKに充填量Aだけインクを充填するに要するステップモータ60のステップ数を表す。
【0064】
ステップ202の処理が終了すると、次のステップ203において、計数データCが、C=0とクリアされる。ここで、当該計数データCは、ステップモータ60の実際のステップ数を表す。
【0065】
ついで、ステップ210における1ステップ正転駆動処理において、ステップモータ60を1ステップだけ正転させるための正転駆動パルス信号が、CPU173によって、駆動回路180に出力される。すると、駆動回路180は、当該正転駆動パルス信号に基づきステップモータ60を1ステップだけ正転させる。
【0066】
このため、ピニオン80aが、ステップモータ60の1ステップ正転に相当する回転角だけ当該ステップモータ60と同一方向に正転し、この正転に応じて駆動歯車80bが逆転する。
【0067】
ここで、上述のごとく、アーム部材70は、ステップモータ60の出力軸62に対し相対回転自在に連結されているため、駆動歯車80bは、上述したピニオン80aとの噛合及び摩擦部材90bの駆動歯車80bに対する摩擦力のもとに、ピニオン80aの周りをステップモータ60の出力軸62を中心として図3にて図示時計方向に回動する。このため、駆動歯車80bと一体的なアーム部材70が、当該駆動歯車80bと共に、環状歯車142に接近する方向に回動する。なお、このとき、アーム部材70のアーム72は、ストッパ部33aから解離する。
【0068】
上述のようにステップ210の処理がなされると、次のステップ211において、計数データCが加算される。
【0069】
然る後、ステップ220において、光センサ160の検出出力の有無が判定される。現段階では、アーム部材70のアーム72は、ストッパ部33aから解離した直後であってストッパ部32aから離れて位置するため、ステップ220における判定はNOとなる。
【0070】
ついで、ステップ230において、計数データC=所定の上限ステップ数Lか否かが判定される。ここで、当該上限ステップ数Lは、アーム部材70のアーム72を両ストッパ部32a、33aの一方の位置から他方の位置まで回動させるに要するステップモータ60のステップ数よりも若干大きなステップ数に設定されている。
【0071】
現段階では、C=1<Lであることから、ステップ230においてNOと判定される。以後、各ステップ210、211、220及び230を循環する処理が繰り返される。このような状態においては、ステップモータ60が、駆動回路180からの正転駆動パルス信号毎に、1ステップずつ正転し、これに伴いピニオン80aが正転し、駆動歯車80bが、逆転し、アーム部材70と共に、当該ピニオン80aの周りをステップモータ60の出力軸62を中心として図3にて図示時計方向に回動する。
【0072】
然る後、図4に示すごとく、駆動歯車80bが環状歯車に噛合するとともにアーム部材70がそのアーム72にてストッパ部32aに係止し、光センサ160が、アーム72のストッパ部32aとの係止を検出する。
【0073】
すると、このような光センサ160の検出出力に基づきステップ220においてYESと判定され、次のステップ221において、計数データCが、C=0とクリアされる。ついで、ステップ240において、計数データCがC=Nか否かが判定される。現段階では、C<Nであることから、ステップ241において、1ステップ正転駆動処理がなされる。 ここでは、ステップモータ60の回転力が上述のごとく摩擦部材90bによる摩擦力よりも大きいことから、アーム部材70のストッパ部32aに対する係止状態のまま、ステップモータ60が駆動回路180からの正転駆動パルス信号に基づき1ステップだけ正転する。
【0074】
このため、ピニオン80aが、ステップモータ60の1ステップ正転に相当する回転角だけ当該ステップモータ60と同一方向に正転して、駆動歯車80bを逆転させる。従って、環状歯車142が、ステップモータ60と同一方向に正転し、送りネジ作動でもって、ボールネジ141を筒部材120の上端部に向けて移動させる。
【0075】
ステップ241における1ステップ正転駆動処理の後、ステップ242において、計数データCが、加算され、以後、各ステップ240、241及び242を循環する処理が繰り返される。
【0076】
このような状態においては、ステップモータ60が、駆動回路180からの正転駆動パルス信号毎に、1ステップずつ正転し、これに伴いピニオン80aが正転し、駆動歯車80bが逆転して環状歯車142を正転させる。このため、環状歯車142が、その送りネジ作動のもと、ボールネジ141を筒部材120の上端部にむけてさらに移動させる。
【0077】
従って、インクが、インクタンクTのタンク部50aからインク供給管50b及びインク流入出孔部116を通しインク室117内に吸引されて充填されていく。
【0078】
然る後、ステップ242における最新の計数データCが、ステップ202にて算出した目標ステップ数Nに達すると、インクがカートリッジK内に上記所定の充填量Aだけ充填されたことから、ステップ240においてYESと判定される。なお、回転駆動制御機構D、各ステップ220、221、240、241及び242は、インク充填制御手段に対応する。
【0079】
上述のようなステップ240におけるYESとの判定に伴い、ステップ243において、ステップモータ60の逆転駆動処理がなされる。この逆転駆動処理では、ステップモータ60を1ステップずつ逆転させるための逆転パルス信号がCPU173により駆動回路180に順次出力される。このため、駆動回路180は、当該各逆転パルス信号に基づきステップモータ60を1ステップずつ逆転させる。
【0080】
従って、ピニオン80aが、ステップモータ60の1ステップ逆転毎に当該ステップモータ60と同一方向に逆転し、駆動歯車80bが、ピニオン80aの逆転に伴い正転する。 ここで、上述のごとく、アーム部材70は、ステップモータ60の出力軸62に対し相対回転自在に連結されているため、駆動歯車80bは、ピニオン80aとの噛合及び摩擦部材90bによる摩擦力のもと、当該ピニオン80aの周りをステップモータ60の出力軸62を中心として図4にて図示反時計方向に回動する。これに伴い、駆動歯車80bと一体的なアーム部材70が、ストッパ部32aから解離して、駆動歯車80bを環状歯車142から解離させるように回動し、アーム部材70がアーム72にてストッパ部33aに係止する。これにより、環状歯車142及びアーム部材70のさらなる回動が規制される。
【0081】
なお、上述のような各ステップ210、211、220及び230を循環する処理の過程において、ステップ220においてYESと判定される前に、ステップ230においてYESと判定された場合には、当該インク充填装置に何らかのエラーが発生したことから、ステップ231において、停止処理がなされる。このため、CPUによる処理が停止する。
【0082】
以上説明したように、インクカートリッジKにおいては、送りネジ機構140の環状歯車142が、その外側噛合部142bでもって、筒体100の筒部材120の開口部と環状補助部材130との間から外部に露出している。従って、当該環状歯車142を回転駆動制御機構Dによりその駆動歯車80bでもって回転させるだけで、筒体100内にてピストン150をボールネジ141でもって移動させることができ、簡単な構成にて、インクをインクカートリッジKのインク室内に容易に充填し得る。
【0083】
ここで、環状歯車142が、ステップモータ60の駆動力を、ピニオン80a及び駆動歯車80bを介し、ボールネジ141に正確に伝達するので、インクカートリッジKに対するインクの充填量が精度よく確保され得る。
【0084】
また、ボールネジ141及びピストン150は、筒体100内に嵌装されているので、環状歯車142を回転させたとしても、ボールネジ141が筒体100の外部に突出することがなく、人にとって安全である。
【0085】
また、光センサ160が、アーム部材70のアーム72の一側ストッパ部32aとの係止を検出したとき、換言すれば、光センサ160が、駆動歯車80bの環状歯車142との噛合を検出したときに、回転駆動制御機構Dが、上述のように、インクタンクT内のインクをインクカートリッジK内に充填するので、より一層精度よく、インクカートリッジK内にインクを充填し得る。
【0086】
また、上述のように回転駆動制御機構Dの駆動手段として、ステップモータ60を採用するので、当該ステップモータ60の実際のステップ数を計数するだけで、インクをインクカートリッジK内に精度よく充填し得る。
【0087】
なお、本発明の実施にあたり、上記実施形態に限ることなく、次のような種々の変形例が挙げられる。
(1)上記実施形態にて述べた環状歯車の外周部は、噛合部に限ることなく、手動でもって回転可能なように、凹凸形状に形成した凹凸部であってもよい。
(2)インクカートリッジは、上方を引き抜くことでなく、横方向に外すようにしてもよい。この場合、切り換え歯車をアームと共に回動させる必要はない。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】本発明に係るインク充填装置の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1にてA−A線に沿う断面図である。
【図3】アーム部材が他側ストッパ部に係止した状態における上記インク充填装置の平面図である。
【図4】アーム部材が一側ストッパ部に係止した状態における上記インク充填装置の平面図である。
【図5】バネ及び摩擦部材の配設位置を示すインク充填装置の部分拡大図である。
【図6】図1のインクカートリッジの斜視図である。
【図7】当該インクカートリッジの分解斜視図である。
【図8】当該インク充填装置の回路ブロック図である。
【図9】図8のCPUの作用を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0089】
50a…タンク部、50b…インク供給管、60…ステップモータ、62…出力軸、
70…アーム部材、80a…ピニオン、80b…駆動歯車、81…支持軸、
100…筒体、110、120…筒部材、116…インク流入出孔部、
117…インク室、141…ボールネジ、142…環状歯車、150…ピストン、
160…光センサ、D…回転駆動制御機構、K…インクカートリッジ、S…支持体、
T…インクタンク。




 

 


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