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インク滴噴射方法及びその装置 - ブラザー工業株式会社
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発明の名称 インク滴噴射方法及びその装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−22095(P2007−22095A)
公開日 平成19年2月1日(2007.2.1)
出願番号 特願2006−298565(P2006−298565)
出願日 平成18年11月2日(2006.11.2)
代理人
発明者 石川 博幸
要約 課題
インク滴噴射方法及びその装置において、連続するドットを印字するときに用いる印字周波数を所定値に設定することにより、安定した噴射が可能で、2発目以降の液滴の噴射速度や体積の変動がなくなる。

解決手段
連続する複数ドットの印字命令にしたがいアクチュエータに印加する噴射パルス信号の周波数を、インク室内を圧力波が片道伝播する時間Tの(整数+0.5)倍の逆数とする。これにより、2発目以降の液滴速度や体積が変動することが防止される。
特許請求の範囲
【請求項1】
インクが充填されたインク室の容積を変化させるためのアクチュエータに噴射パルス信号を印加することによりインク室内に圧力波を発生させてインクに圧力を加え、インク滴をノズルより噴射させるインク滴噴射方法において、連続する複数ドットの印字命令にしたがい前記アクチュエータに噴射パルス信号を印加するときに、2発目以降のドットのインク滴体積が1発目のドットのそれとほぼ同等となるような印字周波数を用いることを特徴とするインク滴噴射方法。
【請求項2】
連続する複数ドットの印字命令にしたがい前記アクチュエータに印加する噴射パルス信号の周波数を、インク室内を圧力波が片道伝播する時間Tのほぼ(整数+0.5)倍の逆数とすることを特徴とする請求項1に記載のインク滴噴射方法。
【請求項3】
インクが充填されるインク室と、前記インク室の容積を変化させるアクチュエータと、前記アクチュエータに電気信号を印加するための駆動電源と、前記アクチュエータに前記駆動電源から噴射パルス信号を印加することにより、前記インク室の容積を増大させてインク室内に圧力波を発生させ、前記インク室内を圧力波が片道伝播する時間をTとしたときに、このTの奇数倍時間経過後、増大状態から容積を自然状態に減少させてインク室内のインクに圧力を加えてインク滴を噴射させる制御装置と、を備えたインク滴噴射装置において、前記制御装置は、連続する複数ドットの印字命令にしたがい、インク室内を圧力波が片道伝播する時間Tのほぼ(整数+0.5)倍の逆数を周波数とした噴射パルス信号を前記駆動電源から前記アクチュエータに印加するものであることを特徴とするインク滴噴射装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェット方式によるインク滴噴射方法及びその装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、インクジェット方式のインク噴射装置としては、圧電セラミックスの変形によってインク流路の容積を変化させ、その容積減少時にインク流路内のインクをノズルから液滴として噴射し、容積増大時にインク導入口からインク流路内にインクを導入するようにしたものが知られている。この種の記録ヘッドにおいては、圧電セラミックスの隔壁によって隔てられた複数のインク室が形成されており、これら複数のインク室の一端にインクカートリッジ等のインク供給手段が接続され、他端にはインク噴射ノズル(以下、ノズルという)が設けられ、印字データに従った前記隔壁の変形によってインク室の容積を減少させることにより、記録媒体に対して前記ノズルからインク液滴を噴射し、文字や図形等が記録される。
【0003】
この種のインクジェット方式のインク噴射装置において、インク滴を噴射するドロップ・オン・デマンド型が、噴射効率の良さ、ランニングコストの安さなどから普及している。ドロップ・オン・デマンド型として、特開昭63−247051号公報に示されているように、圧電材料を利用したせん断モード型がある。 図8に示すように、この種のインク滴噴射装置600は、底壁601、天壁602及びその間のせん断モードアクチュエータ壁603からなる。そのアクチュエータ壁603は、底壁601に接着され、かつ矢印611方向に分極された下部壁607と、天壁602に接着され、かつ矢印609方向に分極された圧電材料製の上部壁605とからなっている。アクチュエータ壁603は一対となって、その間にインク室613を形成し、かつ次の一対のアクチュエータ壁603の間には、空気室615を形成している。
【0004】
各インク室613の一端には、ノズル618を有するノズルプレート617が固着され、他端には、図示しないインク供給源が接続されている。各アクチュエータ壁603の両側面には電極619,621が金属化層として設けられている。具体的にはインク室613側のアクチュエータ壁603には電極619が設けられ、空気室615側のアクチュエータ壁603には電極621が設けられている。なお、電極619の表面はインクと絶縁するための絶縁層630で覆われている。そして、空気室615に面している電極621はアース623に接続され、インク室613内に設けられている電極619はアクチュエータ駆動信号を与える制御装置625に接続されている。
【0005】
そして、各インク室613の電極619に制御装置625が電圧を印加することによって、各アクチュエータ壁603がインク室613の容積を増加する方向に圧電厚みすべり変形する。例えば図9に示すように、インク室613cの電極619cに電圧E(V)が印加されると、アクチュエータ壁603e、603fにそれぞれ矢印631、632の方向の電界が発生し、アクチュエータ壁603e、603fがインク室613cの容積を増加する方向に圧電厚みすべり変形する。このときノズル618c付近を含むインク室613c内の圧力が減少する。この電圧E(V)の印加状態を圧力波のインク室613内での片道伝播時間Tだけ維持する。すると、その間インク供給源からインクが供給される。
【0006】
なお、上記片道伝播時間Tはインク室613内の圧力波が、インク室613の長手方向に伝播するのに必要な時間であり、インク室613の長さLとこのインク室613内部のインク中での音速aにより、T=L/aと決まる。
【0007】
圧力波の伝播理論によると、上記の電圧の印加からTの奇数倍時間がたつとインク室613内の圧力が逆転し、正の圧力に転じるが、このタイミングに合わせてインク室613cの電極621cに印加されている電圧を0(V)に戻す。すると、アクチュエータ壁603e、603fが変形前の状態(図8)に戻り、インクに圧力が加えられる。そのとき、前記正に転じた圧力と、アクチュエータ壁603e、603fが変形前の状態に戻ることにより発生した圧力とが加え合わされ、比較的高い圧力がインク室613cのノズル618c付近の部分に生じて、インク滴がノズル618cから噴射される。なお、インク室613へ連通するインク供給路626が部材627及び部材628により形成されている。
【特許文献1】特開昭63−247051号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来、この種のインク滴噴射装置600では、連続ドット噴射時の印字周波数を高くすると、ある周波数域によっては、ノズル内でのインクのメニスカス振動の影響で、噴射が不安定になり易い。そのため、例えば、連続噴射の2発目、3発目の液滴の噴射速度や液滴体積が変動して不均一となり、印字品質が低下するといった問題があった。
【0009】
なお、特開平6−84073号公報に示されるように、パルス電圧立ち上がり時のエネルギーを有効に利用するために、インク噴射のメニスカス振動の影響を考慮して、パルス電圧の立ち下がりから次のパルス電圧の立ち上がりまでの時間をノズル部の固有振動周期の1/2とする方法が知られている。しかしながら、この方法は、噴射の振動がなくなった後、圧電素子が復帰することに伴う振動に次の噴射の振動を重ねようとするものであり、高い印字周波数での連続振動の中で行われる対策ではない。また、特開昭61−120764号公報に示されるように、ドット間隔に関係なくインク液滴の体積が一定となるように、ドット間隔を参照して圧電素子に対する駆動信号を制御することが知られている。しかし、この公報に示されるものも、連続するドットの2発目以降の液滴体積の変動を防止するものではない。
【0010】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、連続するドットを印字するときに用いる印字周波数を、所定値に設定することにより、連続振動の中で、安定した噴射が可能で、2発目以降の液滴の噴射速度や体積の変動がなくなり、印字品質の良いインク滴噴射方法及びその装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、インクが充填されたインク室の容積を変化させるためのアクチュエータに噴射パルス信号を印加することによりインク室内に圧力波を発生させてインクに圧力を加え、インク滴をノズルより噴射させるインク滴噴射方法において、連続する複数ドットの印字命令にしたがい前記アクチュエータに噴射パルス信号を印加するときに、2発目以降のドットのインク滴体積が1発目のドットのそれとほぼ同等となるような印字周波数を用いるものである。この方法においては、連続して複数ドットを噴射した時のインク滴体積が変化せず、高い周波数を用いた印字が可能となる。
【0012】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のインク滴噴射方法において、連続する複数ドットの印字命令にしたがい前記アクチュエータに印加する噴射パルス信号の周波数を、インク室内を圧力波が片道伝播する時間Tのほぼ(整数+0.5)倍の逆数とするものである。この方法においては、アクチュエータの特性上、周波数を時間Tのほぼ奇数倍の逆数(周期でいえば奇数倍)とした場合には、2発目以降の液滴速度や体積が低下し、また偶数倍の逆数(周期でいえば偶数倍)とした場合には2発目以降の液滴速度や体積が増加するのに対して、周波数が時間Tのほぼ(整数+0.5)倍の逆数(周期でいえば整数+0.5倍)であると、2発目以降に液滴速度や体積がほぼ一定となる。
【0013】
また、請求項3に記載の発明は、インクが充填されるインク室と、前記インク室の容積を変化させるアクチュエータと、前記アクチュエータに電気信号を印加するための駆動電源と、前記アクチュエータに前記駆動電源から噴射パルス信号を印加することにより、前記インク室の容積を増大させてインク室内に圧力波を発生させ、前記インク室内を圧力波が片道伝播する時間をTとしたときに、このTの奇数倍時間経過後、増大状態から容積を自然状態に減少させてインク室内のインクに圧力を加えてインク滴を噴射させる制御装置と、を備えたインク滴噴射装置において、前記制御装置は、連続する複数ドットの印字命令にしたがい、インク室内を圧力波が片道伝播する時間Tのほぼ(整数+0.5)倍の逆数を周波数とした噴射パルス信号を前記駆動電源から前記アクチュエータに印加するものである。
【0014】
上記構成においては、請求項2と同等の作用が得られる。
【発明の効果】
【0015】
以上のように本発明によれば、連続する複数ドットの印字を行う噴射パルス信号の周波数を、2発目以降のドットのインク滴体積が1発目のドットのそれと同等となるように設定することで、高い周波数で印字する場合にあっても、連続振動の中で、安定した噴射が可能となり、液滴の噴射速度や体積の変動がなくなる。特に、噴射パルス信号の周波数を、インク室内を圧力波が片道伝播する時間Tのほぼ(整数+0.5)倍の逆数とすることにより、連続ドット時のインク液滴速度や体積の変動が少なくなり、高い印字品質が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。本実施の形態のインク滴噴射装置における機械的部分の構成は、上述した図8に示すものと同様であるので説明を省略する。
【0017】
本インク滴噴射装置600の具体的な寸法の一例を述べる。インク室613の長さLが15mmである。ノズル618の寸法は、インク滴噴射側の径が40μm、インク室613側の径が72μm、長さが100μmである。また、実験に供したインクの25℃における粘度は約2mPa・s、表面張力は30mN/mである。このインク室613内のインク中における音速aと上記Lとの比L/a(=T)は15μsecであった。
【0018】
次に本発明の一実施の形態であるインク室613内の電極619に印加する駆動波形を図1に示す。図示の駆動波形10は、1ドット分の印字のためのインク滴を噴射するための噴射パルス信号Aである。波高値(電圧値)は、例えば20(V)である。
【0019】
噴射パルス信号Aの波幅は、インク室613内のインク中における音速aと上記Lとの比L/a(=T)の奇数倍に一致するもの(ヘッド固有の値)とする。連続して次のドットを印字する場合のパルスの周期は、駆動周波数を10kHzとしたとき、100μsecとなる(周波数は周期の逆数)。
【0020】
この噴射パルス信号Aを、連続する複数ドットの印字命令にしたがい印加するときに、2発目以降のドットのインク滴体積が1発目のドットのそれとほぼ同等となるような印字周波数を用いる。具体的には、以下に述べる図2、図3のインク滴噴射の測定データから判明するように、噴射パルス信号の周波数を、インク室内を圧力波が片道伝播する時間Tのほぼ(整数+0.5)倍の逆数とする。
【0021】
図2(a)は、インク滴噴射周波数を変えた時のインク滴速度を、(b)は各種の周期(6.0T〜10.0T)を用いて駆動した時の1発目〜5発目のインク滴速度を示す。図3(a)は、インク滴噴射周波数を変えた時のインク滴体積を、(b)は各種の周期(同)を用いて駆動した時の1発目〜5発目のインク滴体積を示す。実線は2発目、破線は3発目について各種の周波数での測定データのブロットを結線したものである。一点鎖線は1発目(周波数に関係なく)のインク滴速度及び体積を示し、それぞれの値は約7m/s、約40pl(ピコリットル)である。
【0022】
図2(a)、図3(a)に示されるように、2発目、3発目については、周期が時間Tの偶数倍(6T,8T,10T)の時には、インク滴速度、体積ともに増加する特性を有し、周期が時間Tの奇数倍(7T,9T)の時には、インク滴速度、体積ともに減少する特性を呈する。なお、周期6Tは、90μsecであり、この時の周波数はほぼ11kHzである。同図において、2発目、3発目の特性線が1発目の値を示す一点鎖線と交わる領域(サークルで示す)の周期は、6.5T,7.5T,8.5T,9.5T(時間Tの(整数+0.5)倍)の辺りである。従って、これら周期(その逆数である周波数)を選択することで、2発目、3発目についてのインク滴速度、体積を1発目と同等にすることができる。このことは、図2(b)、図3(b)のグラフからも分かる。
【0023】
次に、前記駆動波形10を実現するための制御装置の一実施の形態を図4及び図5を用いて説明する。図4に示す制御装置625は充電回路182と放電回路184とパルスコントロール回路186から構成されている。アクチュエータ壁603の圧電材料及び電極619、621は、等価的にコンデンサ191で表される。191Aと191Bはその端子である。
【0024】
入力端子181と183は、それぞれインク室613内の電極619に与える電圧をE(V)、0(V)にするためのパルス信号を入力する入力端子である。充電回路182は、抵抗R101、R102、R103、R104、R105、トランジスタTR101、TR102から構成されている。
【0025】
入力端子181にオン信号(+5V)が入力されると、抵抗R101を介して、トランジスタTR101が導通し、正の電源187から抵抗R103を介して電流がトランジスタTR101のコレクタからエミッタ方向に流れる。したがって、正の電源187に接続されている抵抗R104及びR105にかかる電圧の分圧が上昇し、トランジスタTR102のベースに流れる電流が増加し、トランジスタTR102のエミッタとコレクタ間が導通する。正の電源187からの20(V)の電圧がトランジスタTR102のコレクタ及びエミッタ、抵抗R120を介してコンデンサ191、端子191Aに印加される。
【0026】
次に、放電用回路184について説明する。放電用回路184は抵抗R106、R107、トランジスタTR103から構成される。入力端子183にオン信号(+5V)が入力されると、抵抗R106を介してトランジスタTR103が導通し、抵抗R120を介してコンデンサ191の抵抗R120側端子191Aをアースする。したがって、図8及び図9に示すインク室613のアクチュエータ壁603に印加されていた電荷は放電される。
【0027】
次に、充電回路182の入力端子181及び放電用回路184の入力端子183に入力されるパルス信号を発生するパルスコントロール回路186について説明する。パルスコントロール回路186には、各種の演算処理を行うCPU110が設けられ、CPU110には、印字データや各種のデータを記憶するRAM112とパルスコントロール回路186の制御プログラム及びタイミングでオン、オフ信号を発生するシーケンスデータを記憶しているROM114が接続されている、ここで、ROM114には、図5に示すように、インク滴噴射制御プログラム記憶エリア114Aと、駆動波形データ記憶エリア114Bとが設けられている。したがって、駆動波形10のシーケンスデータは、駆動波形データ記憶エリア114Bに記憶されている。
【0028】
さらに、CPU110は各種のデータをやりとりするI/Oバス116に接続され、当該I/Oバス116には、印字データ受信回路118とパルスジェネレータ120及び122が接続されている。パルスジェネレータ120の出力は充電回路182の入力端子181に接続され、パルスジェネレータ122の出力は放電用回路184の入力端子183に接続されている。
【0029】
CPU110はROM114の駆動波形データ記録エリア114Bに記憶されているシーケンスデータにしたがって、パルスジェネレータ120及び122を制御する。したがって、前記のタイミングの各種パターンを予めROM114内の駆動波形データ記憶エリア114Bに記憶させておくことによって、図1に示す駆動波形10の駆動パルスをアクチュエータ壁603に与えることができる。 なお、パルスジェネレータ120、122及び充電回路182及び放電回路184はノズル数と同じ数だけ設けられている。本実施の形態では、代表して一つのノズルの制御について説明したが、他のノズルの制御についても同様な制御である。
【0030】
図6(a)(b)(c)は、印字周波数によってノズルからの液滴噴射状況が変る様子を示した図である。同図(a)は、本実施の形態による周期がTの(整数+0.5)倍で連続ドット噴射(ここでは1〜5個)を行った場合のノズルからインクが噴出される様子、(b)は、周期が時間Tの偶数倍の時の様子、(c)は周期が時間Tの奇数倍の時の様子を示す。(a)では連続ドットの液滴14の速度、体積に変化がないが、(b)では、連続ドットの1発目の液滴15に対して2発目の液滴16は速度、体積が増加し、(c)では連続ドットの1発目の液滴17に対して2発目の液滴18は速度、体積が減少している。
【0031】
図7は、本インク滴噴射装置600に噴射パルスを印加した時のインク室613(圧力室と記す)内の圧力変化を説明する図である。1T〜10Tは時間推移である。噴射パルスの立ち上がり時間0で圧力室の容積が増大して圧力波(負圧)が発生し、1T時間後の噴射パルスの立ち下がり時点で、圧力室の容積が自然状態に減少し、そのため圧力波は増大する(正圧)。2T時間では負圧となる。以下、T時間毎に圧力の位相は反転し、減衰していく。このように作用することからも、周期がTの偶数倍で噴射駆動すると、2発目、3発目で液滴の速度、体積が増大し、周期がTの奇数倍で噴射駆動すると、2発目、3発目で液滴の速度、体積が減少する。その中間付近の周期で噴射駆動すると、それらの変動を抑えることができるのである。
【0032】
以上、一実施の形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、上記実施の形態では、主たる駆動信号として1つの噴射パルス信号Aのみを持つものを示したが、主たる駆動信号が例えば2つの噴射パルスからなるものであっても構わない。また、インク滴噴射装置600は、上記実施の形態の構成に限られるものではなく、圧電材料の分極方向が逆のものを用いてもよい。
【0033】
また、本実施の形態では、インク室613の両側に空気室615を設けているが、空気室を設けずに、インク室が隣接するようにしてもよい。さらに、本実施の形態では、アクチュエータはせん断モード型のものを用いたが、圧電材料を積層し、その積層方向の変形によって圧力波を発生する構成でもよく、圧電材料に限らずインク室に圧力波を発生するものを使用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の一実施形態によるインク滴噴射装置による駆動波形を示す図である。
【図2】(a)はインク滴噴射周波数を変えた時のインク滴速度の測定データを示す図、(b)は各種の周期を用いて駆動した時の1発目〜5発目のインク滴速度の測定データを示す図である。
【図3】(a)は、インク滴噴射周波数を変えた時のインク滴体積の測定データを示す図、(b)は各種の周期を用いて駆動した時の1発目〜5発目のインク滴体積の測定データを示す図である。
【図4】インク滴噴射装置の駆動回路を示す図である。
【図5】インク滴噴射装置の制御装置のROMの記憶領域を示す図である。
【図6】(a)(b)(c)は、各種印字周波数で噴射した場合のノズルからのインク滴噴射状況を示す図である。
【図7】噴射パルスを印加した時の圧力室内の圧力変化を説明する図である。
【図8】(a)は記録ヘッドのインク噴射部分の縦断面図、(b)は同横断面図である。
【図9】記録ヘッドのインク噴射部分の動作を示す縦断面図である。
【符号の説明】
【0035】
10 駆動波形(噴射パルス信号)
600 インクジェットヘッド
603 アクチュエータ壁
613 インク室
625 制御装置




 

 


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