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発明の名称 画像形成装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−21796(P2007−21796A)
公開日 平成19年2月1日(2007.2.1)
出願番号 特願2005−204293(P2005−204293)
出願日 平成17年7月13日(2005.7.13)
代理人 【識別番号】100096840
【弁理士】
【氏名又は名称】後呂 和男
発明者 久保 功
要約 課題
非画像形成タイミングにレーザ光が点灯するという異常によって生じる不具合を解消する。

解決手段
光レベル信号S3がLであるにも関わらず、フォトダイオードPDによって測定されたレーザ光の光強度が感光体ドラム27上に静電潜像が形成される高レベルの光強度になっていた場合には、画像形成動作が停止される。これにより、非画像形成時にレーザ光が誤って発光されることによって、用紙3やトナーを無駄に消費してしまう事態を防止できる。またこの場合には、レーザダイオードLDやフォトダイオードPD等に問題はなく、レーザ駆動回路70に異常があると考えられるため、故障箇所の特定が可能である。
特許請求の範囲
【請求項1】
感光体と、
前記感光体に照射されるレーザ光を発光するレーザ発光手段と、
前記レーザ発光手段から発光されるレーザ光の光強度を測定する測定手段と、
前記レーザ発光手段に対し前記レーザ光を発光させるための電流を供給するとともに、前記電流の電流値を、前記測定手段の測定結果に基づいて調整して、前記レーザ光の光強度を前記感光体上に潜像を形成する高レベルと、前記感光体上に潜像を形成しない低レベルとで切り替えるレーザ駆動手段と、
前記レーザ駆動手段に対し、前記レーザ発光手段へ前記レーザ光の光強度を高レベルにする電流を供給させる高レベル信号と、低レベルにする電流を供給させる低レベル信号とを出力する光レベル切替手段と、
前記光レベル切替手段により前記低レベル信号が出力されているときに、前記測定手段によって測定される前記レーザ光の光強度が前記感光体上に潜像が形成される所定光強度に相当するか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段によって、前記測定手段によって測定された前記レーザ光の光強度が前記所定光強度に相当すると判断された場合に、画像形成動作を停止させる停止手段と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記所定光強度は、前記高レベルの光強度に相当することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記判断手段は、前記光レベル切替手段により前記低レベル信号が出力されているときに、前記測定手段によって測定される前記レーザ光の光強度が前記所定光強度に相当しないと判断した場合に、さらに、前記測定手段によって測定される前記レーザ光の光強度が前記発光手段の劣化を示す閾値以上であるか否かを判断可能であり、
前記判断手段により前記レーザ光の光強度が前記閾値以上であると判断された場合に、前記発光手段の劣化を報知する報知手段を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記レーザ発光手段によるレーザ光の主走査方向における一位置へのレーザ光の照射を検出するレーザ光検出手段と、
前記測定手段及び前記レーザ光検出手段からの信号に基づいて、前記レーザ発光手段及び前記レーザ光検出手段のいずれに異常があるかを判定する異常箇所判定手段とを備えていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記レーザ駆動手段は、前記光レベル切替手段により前記高レベル信号が出力されているときに、前記レーザ光を前記感光体上に潜像を形成する高レベルの光強度で発光させる点灯電流を供給し、前記光レベル切替手段により前記低レベル信号が出力されているときに、前記レーザ光を前記感光体上に潜像を形成しない低レベルの光強度で発光させる微点灯電流を供給するものであって、
前記感光体上に形成する潜像の解像度を低解像度あるいは高解像度に設定する解像度設定手段を備え、
前記レーザ駆動手段は、前記解像度設定手段の設定が低解像度のときと高解像度のときとで、同一電流値の前記微点灯電流を供給することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記レーザ駆動手段においては、前記解像度設定手段の設定が低解像度のときに前記微点灯電流を供給する回路と、高解像度のときに前記微点灯電流を供給する回路とが共通であることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記発光手段は、前記感光体に対して1本のレーザ光を照射するように構成されており、
前記解像度設定手段による解像度の設定に基づいて、高解像度時の前記感光体の移動速度を低解像度時の前記感光体の移動速度よりも大きくなるように調整する速度調整手段を備えていることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記レーザ駆動手段によって供給される前記点灯電流の電流値は、前記速度調整手段によって調整される前記感光体の移動速度に基づいて調整されることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記レーザ駆動手段は、前記光レベル切替手段により前記高レベル信号が出力されているときに、前記レーザ光を前記感光体上に潜像を形成する高レベルの光強度で発光させる点灯電流を供給し、前記光レベル切替手段により前記低レベル信号が出力されているときに、前記レーザ光を前記感光体上に潜像を形成しない低レベルの光強度で発光させる微点灯電流を供給するものであって、
前記レーザ駆動手段は、前記点灯電流の電流値を高低切り替え可能であり、前記点灯電流の電流値が高のときと低のときとで、同一電流値の前記微点灯電流を供給することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記レーザ駆動手段においては、前記点灯電流の電流値が高のときに前記微点灯電流を供給する回路と、前記点灯電流の電流値が低のときに前記微点灯電流を供給する回路とが共通であることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記感光体の移動速度を調整する速度調整手段を備え、
前記レーザ駆動手段によって供給される前記点灯電流の電流値は、前記速度調整手段によって調整される前記感光体の移動速度に基づいて切り替えられることを特徴とする請求項9または請求項10に記載の画像形成装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザプリンタ等の画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
レーザプリンタでは、帯電された感光体ドラム上にレーザダイオードから発光されたレーザ光が照射され、レーザ光の照射を受けた部分(明部)と受けなかった部分(暗部)との間に生じた電位差に基づく不可視画像、すなわち静電潜像が形成される。そしてこの静電潜像がトナー等の現像剤により現像され、被記録媒体に転写されることによって画像の形成が行われている。
従来より、このようなレーザダイオードの光強度を自動調整する機能を備えたレーザプリンタが開示されている。例えば下記特許文献1のものでは、レーザダイオードの点灯時の光強度を測定して、フィードバックさせることで、レーザダイオードの光強度が所定のレベルになるように印加電流を調整している。また、このものでは、その印加電流の値を検出することによって、レーザダイオード等に発生した異常を検知するようになっている。
【特許文献1】特開平6−031975号公報
【特許文献2】特開2004−342655公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
(第1の課題)
ところで、このような画像形成装置においては、ソフトの暴走などが原因で、レーザダイオードに不適切な信号が入力された場合に、非画像形成エリアであるにもかかわらず、レーザダイオードが点灯されて露光が行われてしまい、正常な画像が形成されないことがある(例えば真っ黒な画像が形成される。)。こうした事態は、上記従来技術では検知できないため、ユーザがプリントアウトされた用紙を確認して初めて異常が確認されることになり、ユーザが異常に気付くまで用紙やトナーが無駄に消費されてしまうという問題があった。
【0004】
(第2の課題)
また、レーザダイオードは、レーザ光の照射を行わないとき、照射時よりも小さな、僅かな電流を流して微点灯させておけば、レーザダイオードのレスポンス(立ち上がり)が良くなり、高速に照射・非照射を切り替えることができるという特性を有していることが知られている。このため、例えば特許文献2に記載のものでは、レーザダイオードに対し、レーザダイオードを点灯させる点灯電流と、レーザダイオードを微点灯させる微点灯電流とを交互に流すように制御を行っている。
【0005】
一方、画像形成装置として、形成される画像の解像度を用途に応じて変更する機能を備えたものが知られている。例えば、低解像度600dpiと高解像度1200dpiの画像を形成できるものにおいては、1200dpiの画像は600dpiの画像に対して、主走査方向で2倍、副走査方向でも2倍の数のドットが形成される。このため、1200dpi時には、感光体の移動速度(副走査方向の移動)を半分の速度にすることが行われる。また、レーザ光の点灯時の光強度についても、1200dpi時と600dpi時で同じ光強度にすると、感光体に対する単位面積当たりの照射量が大きくなって印刷濃度が濃くなりすぎるために、図6(A)に示すように、1200dpi時の光強度P1200を600dpi時の光強度P600よりも小さくすることが行われている。この場合、同図に示すように、1200dpi時にレーザダイオードに供給される点灯電流I1200は、600dpi時の点灯電流I600よりも小さな電流値になるように制御される。
【0006】
ところで、上記のように解像度を変更する機能を備えた画像形成装置においては、微点灯電流の制御に関する提案はなされておらず、従来では、例えば、微点灯時の光強度が一律に点灯時の光強度の数百分の一の大きさになるように調整されている。即ち、図6(A)(B)に示すように、600dpi時における微点灯時の光強度PM600が、点灯時の光強度P600に対し一定割合で小さくなり、また、1200dpi時における微点灯時の光強度PM1200は、点灯時の光強度P1200に対し600dpi時と同一の割合で小さくなるように、600dpi時の微点灯電流IM600の電流値と、1200dpi時の微点灯電流IM1200の電流値とがそれぞれ調整される。
しかしながら、微点灯電流の電流値が小さくなりすぎるとレーザダイオードのレスポンスが悪化することがあり、また、逆に微点灯電流の電流値が大きすぎると、レーザ光の光強度が上がって感光体を露光させてしまうという問題があった。
【0007】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その第1の目的は、非画像形成タイミングにレーザ光が点灯するという異常によって生じる不具合を解消することであり、第2の目的は、解像度の設定に関わらず適切に微点灯電流の制御を行うことである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明に係る画像形成装置は、感光体と、前記感光体に照射されるレーザ光を発光するレーザ発光手段と、前記レーザ発光手段から発光されるレーザ光の光強度を測定する測定手段と、前記レーザ発光手段に対し前記レーザ光を発光させるための電流を供給するとともに、前記電流の電流値を、前記測定手段の測定結果に基づいて調整して、前記レーザ光の光強度を前記感光体上に潜像を形成する高レベルと、前記感光体上に潜像を形成しない低レベルとで切り替えるレーザ駆動手段と、前記レーザ駆動手段に対し、前記レーザ発光手段へ前記レーザ光の光強度を高レベルにする電流を供給させる高レベル信号と、低レベルにする電流を供給させる低レベル信号とを出力する光レベル切替手段と、前記光レベル切替手段により前記低レベル信号が出力されているときに、前記測定手段によって測定される前記レーザ光の光強度が前記感光体上に潜像が形成される所定光強度に相当するか否かを判断する判断手段と、前記判断手段によって、前記測定手段によって測定された前記レーザ光の光強度が前記所定光強度に相当すると判断された場合に、画像形成動作を停止させる停止手段と、を備えたところに特徴を有する。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記所定光強度は、前記高レベルの光強度に相当するところに特徴を有する。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のものにおいて、前記判断手段は、前記光レベル切替手段により前記低レベル信号が出力されているときに、前記測定手段によって測定される前記レーザ光の光強度が前記所定光強度に相当しないと判断した場合に、さらに、前記測定手段によって測定される前記レーザ光の光強度が前記発光手段の劣化を示す閾値以上であるか否かを判断可能であり、前記判断手段により前記レーザ光の光強度が前記閾値以上であると判断された場合に、前記発光手段の劣化を報知する報知手段を備えたところに特徴を有する。
【0011】
請求項4の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載のものにおいて、前記レーザ発光手段によるレーザ光の主走査方向における一位置へのレーザ光の照射を検出するレーザ光検出手段と、前記測定手段及び前記レーザ光検出手段からの信号に基づいて、前記レーザ発光手段及び前記レーザ光検出手段のいずれに異常があるかを判定する異常箇所判定手段とを備えているところに特徴を有する。
【0012】
請求項5の発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載のものにおいて、前記レーザ駆動手段は、前記光レベル切替手段により前記高レベル信号が出力されているときに、前記レーザ光を前記感光体上に潜像を形成する高レベルの光強度で発光させる点灯電流を供給し、前記光レベル切替手段により前記低レベル信号が出力されているときに、前記レーザ光を前記感光体上に潜像を形成しない低レベルの光強度で発光させる微点灯電流を供給するものであって、前記感光体上に形成する潜像の解像度を低解像度あるいは高解像度に設定する解像度設定手段を備え、前記レーザ駆動手段は、前記解像度設定手段の設定が低解像度のときと高解像度のときとで、同一電流値の前記微点灯電流を供給するところに特徴を有する。
【0013】
請求項6の発明は、請求項5に記載のものにおいて、前記レーザ駆動手段においては、前記解像度設定手段の設定が低解像度のときに前記微点灯電流を供給する回路と、高解像度のときに前記微点灯電流を供給する回路とが共通であるところに特徴を有する。
【0014】
請求項7の発明は、請求項5または請求項6に記載のものにおいて、前記発光手段は、前記感光体に対して1本のレーザ光を照射するように構成されており、前記解像度設定手段による解像度の設定に基づいて、高解像度時の前記感光体の移動速度を低解像度時の前記感光体の移動速度よりも大きくなるように調整する速度調整手段を備えているところに特徴を有する。
【0015】
請求項8の発明は、請求項7に記載のものにおいて、前記レーザ駆動手段によって供給される前記点灯電流の電流値は、前記速度調整手段によって調整される前記感光体の移動速度に基づいて調整されるところに特徴を有する。
【0016】
請求項9の発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載のものにおいて、前記レーザ駆動手段は、前記光レベル切替手段により前記高レベル信号が出力されているときに、前記レーザ光を前記感光体上に潜像を形成する高レベルの光強度で発光させる点灯電流を供給し、前記光レベル切替手段により前記低レベル信号が出力されているときに、前記レーザ光を前記感光体上に潜像を形成しない低レベルの光強度で発光させる微点灯電流を供給するものであって、前記レーザ駆動手段は、前記点灯電流の電流値を高低切り替え可能であり、前記点灯電流の電流値が高のときと低のときとで、同一電流値の前記微点灯電流を供給するところに特徴を有する。
【0017】
請求項10の発明は、請求項9に記載のものにおいて、前記レーザ駆動手段においては、前記点灯電流の電流値が高のときに前記微点灯電流を供給する回路と、前記点灯電流の電流値が低のときに前記微点灯電流を供給する回路とが共通であるところに特徴を有する。
【0018】
請求項11の発明は、請求項9または請求項10に記載のものにおいて、前記感光体の移動速度を調整する速度調整手段を備え、前記レーザ駆動手段によって供給される前記点灯電流の電流値は、前記速度調整手段によって調整される前記感光体の移動速度に基づいて切り替えられるところに特徴を有する。
【発明の効果】
【0019】
<請求項1の発明>
光レベル切替手段により低レベル信号が出力されているにも関わらず、測定手段によって測定されたレーザ光の光強度が感光体上に潜像が形成される所定光強度になっていた場合には、画像形成動作が停止される。これにより、非画像形成時にレーザ光が誤って発光されることによって、用紙やトナーを無駄に消費してしまう事態を防止できる。
【0020】
<請求項2の発明>
光レベル切替手段により低レベル信号が出力されているときに、高レベルに相当する光強度のレーザ光が発光されていた場合には、レーザ発光手段や測定手段に問題はなく、レーザ駆動手段等の回路上に異常があると考えられるため、故障箇所の特定が可能である。
【0021】
<請求項3の発明>
光レベル切替手段により低レベル信号が出力されているときに、レーザ光の光強度が発光手段の劣化を示す所定の閾値以上であると判断された場合には、発光手段の劣化が報知される。これにより故障箇所が特定されるため、メンテナンスを迅速に行うことが可能となる。
【0022】
<請求項4の発明>
測定手段及びレーザ光検出手段からの信号に基づいて、レーザ発光手段及びレーザ光検出手段のいずれに異常があるかが判断されることにより、故障箇所が特定されるため、故障原因を容易に究明でき、メンテナンスを迅速に行うことが可能となる。
【0023】
<請求項5の発明>
低解像度時の微点灯電流と高解像度時の微点灯電流とが異なると、一方の微点灯電流が大き過ぎると感光体が露光されてしまうおそれがあり、また小さ過ぎるとレーザ発光手段のレスポンスが悪化してしまうおそれがある。これに対し、本構成では、低解像度時の微点灯電流と高解像度時の微点灯電流とを同一電流値にすることで、微点灯電流を常に最適な値に保つことができる。
【0024】
<請求項6の発明>
レーザ駆動手段においては、解像度設定手段の設定が低解像度のときと高解像度のときとで、微点灯電流を供給する回路が共通であるため、安価に構成することができる。
【0025】
<請求項7の発明>
解像度を変更するには、感光体に照射するレーザ光の本数を解像度に応じて適宜切り替える構成も考えられるが、コストアップを招いてしまう。また、レーザ光の主走査方向の走査速度を解像度に応じて変更する構成も考えられるが、技術的に困難が伴うことが多い。これに対し、本構成によれば、解像度の設定に応じて感光体の移動速度を調整することで容易に解像度の変更を実現できる。
【0026】
<請求項8の発明>
点灯電流の電流値を感光体の移動速度に応じて調整させることにより、各解像度における画像の濃度レベルを適切にすることができる。また、感光体に対し過大な光強度のレーザ光が照射されるのを防ぐことによって、感光体に与えるダメージを軽減することも可能である。
【0027】
<請求項9の発明>
点灯電流の高低を切り替えに伴って微点灯電流が変化する構成である場合、微点灯電流が大き過ぎると感光体が露光されてしまうおそれがあり、また小さ過ぎるとレーザ発光手段のレスポンスが悪化してしまうおそれがある。これに対し、本構成では、点灯電流の高低に関わらず微点灯電流を一定の電流値にすることで、微点灯電流を常に最適な値に保つことができる。
【0028】
<請求項10の発明>
レーザ駆動手段においては、点灯電流が高のときと低のときとで、微点灯電流を供給する回路が共通であるため、安価に構成することができる。
【0029】
<請求項11の発明>
点灯電流の電流値を感光体の移動速度に応じて調整させることにより、形成される画像の濃度レベルを適切にすることが可能である。また、感光体に対し過大な光強度のレーザ光が照射されるのを防ぐことによって、感光体に与えるダメージを軽減することも可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
<実施形態1>
本発明の実施形態1について図面を参照しつつ説明する。
(レーザプリンタの全体構成)
図1は、本発明の画像形成装置としてのレーザプリンタ1の一実施形態を示す要部側断面図である。このレーザプリンタ1は、本体ケーシング2内に、被記録媒体としての用紙3を給紙するためのフィーダ部4や、給紙された用紙3に画像を形成するための画像形成部5などを備えている。
【0031】
フィーダ部4は、本体ケーシング2内の底部に、着脱可能に装着される給紙トレイ6と、給紙トレイ6の前端部の上方に設けられる給紙ローラ8および分離パッド9と、給紙ローラ8の後側に設けられるピックアップローラ11と、給紙ローラ8の前側下方において対向配置されるピンチローラ10と、給紙ローラ8の後側上方に設けられるレジストローラ12などを備えている。
【0032】
給紙トレイ6の内部には、用紙3を積層状に載置可能な用紙押圧板7が備えられている。この用紙押圧板7は、後端部において揺動可能に支持されることによって、前端部が上下方向に移動可能にされている。また、給紙トレイ6の前端部には、用紙押圧板7の前端部を上方に持ち上げるためのレバー14が設けられている。レバー14が図示時計回りに回転駆動されると、レバー14の後端部が用紙押圧板7の前端部を持ち上げ、用紙押圧板7上の最上位にある用紙3が、ピックアップローラ11に押圧され、そのピックアップローラ11の回転によって、給紙ローラ8と分離パッド9との間に向けて搬送開始される。
【0033】
ピックアップローラ11によって給紙ローラ8と分離パッド9との間に向けて送り出された用紙3は、給紙ローラ8の回転によって、給紙ローラ8と分離パッド9との間に挟まれたときに、確実に1枚ごとに捌かれて給紙される。給紙された用紙3は、給紙ローラ8とピンチローラ10との間を通り、レジストローラ12に搬送される。
【0034】
レジストローラ12は、互いに対向する1対のローラから構成され、用紙3を、レジスト後に、画像形成部5の転写位置P(後述する感光体ドラム27と転写ローラ30との間のニップ位置)に向けて搬送する。
【0035】
本体ケーシング2内の上部には、後述する感光体ドラム27の露光を行うためのスキャナ部16が設けられている。このスキャナ部16は、レーザ光を発光するレーザ発光部17、スキャナモータ18により回転駆動されるポリゴンミラー19、fθレンズ20、反射鏡22,23、及びレンズ21などを備えている。レーザ発光部17から発光されるレーザ光は、破線で示すように、ポリゴンミラー19で偏向されて、fθレンズ20を通過した後、反射鏡22によって光路が折り返され、さらにレンズ21を通過した後、反射鏡23によってさらに光路が下方に屈曲されることにより、プロセスカートリッジ25の後述する感光体ドラム27の表面上に高速走査にて照射される。
【0036】
また、スキャナ部16には、ポリゴンミラー19にて反射されるレーザ光を検出可能に構成されたBD(Beam Detector)センサ24が設けられている。このBDセンサ24は、通常はレーザ光の1ライン毎の書き込みタイミングの調整に用いられ、ポリゴンミラー19が所定角度となった場合に反射光が検出されるように構成されており、即ちレーザ光の主走査方向における一位置へのレーザ光の照射を検出する。そして、BDセンサ24は、レーザ光が検出されると、反射光の検出に応じたビーム検出信号(以下、BD信号という)を後述する制御装置50のスキャナ制御部56へ出力する。
【0037】
画像形成部5は、プロセスカートリッジ25、定着部39などを備えている。
プロセスカートリッジ25は、スキャナ部16の下方において、本体ケーシング2に対して着脱可能に装着されている。このプロセスカートリッジ25は、ドラムカートリッジ26と、ドラムカートリッジ26に対して着脱可能に装着される現像カートリッジ28とを備えている。
【0038】
ドラムカートリッジ26は、その前側に、現像カートリッジ28が装着され、その後側に、感光体ドラム27、スコロトロン型帯電器29、転写ローラ30などを備えている。
【0039】
感光体ドラム27は、金属製のドラム軸の周囲に、最表層がポリカーボネートなどからなる正帯電性の感光層により形成されるドラム本体を被覆してなり、回転可能に支持されている。
【0040】
スコロトロン型帯電器29は、感光体ドラム27の後側斜め上方において、感光体ドラム27と接触しないように、間隔を隔てて対向配置されている。このスコロトロン型帯電器29は、タングステンなどの帯電用ワイヤからコロナ放電を発生させる正帯電用のスコロトロン型の帯電器であり、感光体ドラム27の表面を一様に正極性に帯電させることができるように設けられている。
【0041】
転写ローラ30は、感光体ドラム27の下側に回転自在に支持されており、感光体ドラム27との間にニップを形成する。この転写ローラ30は、金属製のローラ軸を、導電性のゴム材料からなるローラ本体で被覆することにより構成されている。転写ローラ30には、転写時に転写バイアスが印加される。
【0042】
現像カートリッジ28は、後方に開放した箱状をなし、その内側の前部には、現像剤として、正帯電性の非磁性1成分のトナーが充填されたトナー収容室34が設けられている。このトナーとしては、重合性単量体、たとえば、スチレンなどのスチレン系単量体や、アクリル酸、アルキル(C1〜C4)アクリレート、アルキル(C1〜C4)メタアクリレートなどのアクリル系単量体を、懸濁重合などによって共重合させることにより得られる重合トナーが用いられている。このような重合トナーは、略球状をなし、流動性が極めて良好であり、高画質の画像形成を達成することができる。トナー収容室34の前側には、供給ローラ33、現像ローラ31、層厚規制ブレード32等が設けられている。また、トナー収容室34内には、トナーを撹拌するためのアジテータ35が回転可能に設けられている。
【0043】
供給ローラ33は、金属製のローラ軸を、導電性の発泡材料からなるローラで被覆することにより構成されており、回転可能に支持されている。
【0044】
現像ローラ31は、供給ローラ33の斜め後上方において、供給ローラ33と互いに圧縮されるように接触した状態で、現像カートリッジ28に回転可能に支持されている。また、現像ローラ31は、現像カートリッジ28がドラムカートリッジ26に装着された状態において、感光体ドラム27に対向して接触する。この現像ローラ31は、金属製のローラ軸を、導電性のゴム材料からなるローラ本体で被覆することにより構成されている。
【0045】
層厚規制ブレード32は、金属製の板バネ材の先端部に、絶縁性のシリコーンゴムからなる押圧部を備えている。この層厚規制ブレードは、現像ローラの上方に支持されて、押圧部が板バネ材の弾性力によって現像ローラ31に圧接されている。
【0046】
トナー収容室34から放出されたトナーは、供給ローラ33の回転により現像ローラ31に供給され、このとき、供給ローラ33と現像ローラ31との間で正に摩擦帯電される。現像ローラ31上に供給されたトナーは、現像ローラ31の回転に伴って、層厚規制ブレード32の押圧部と現像ローラ31との間に進入し、一定厚さの薄層として現像ローラ31上に担持される。
【0047】
感光体ドラム27の表面は、その回転に伴って、まず、スコロトロン型帯電器29により一様に正帯電された後、スキャナ部16からのレーザ光Lの高速走査により露光され、用紙3に形成すべき画像に対応した静電潜像が形成される。
【0048】
次いで、現像ローラ31の回転により、現像ローラ31上に担持されかつ正帯電されているトナーが、感光体ドラム27に対向して接触するときに、感光体ドラム27の表面上に形成されている静電潜像に供給される。これにより、感光体ドラム27の静電潜像は、可視像化され、感光体ドラム27の表面には、反転現像によるトナー像が担持される。その後、感光体ドラム27の表面上に担持されたトナー像は、用紙3が、感光体ドラム27と転写ローラ30との間の転写位置Pを通る間に、転写ローラ30に印加される転写バイアス電圧によって、用紙3に転写される。こうしてトナー像が転写された用紙3は、次いで定着部39に搬送される。
【0049】
定着部39は、プロセスカートリッジ25の後側に設けられ、定着フレーム40と、その定着フレーム40内に、加熱ローラ41および加圧ローラ42とを備えている。加熱ローラ41は、表面がフッ素樹脂によってコーティングされた金属管と、その金属管内に加熱のためのハロゲンランプとを備えて、回転可能に設けられている。
【0050】
加圧ローラ42は、加熱ローラ41の下方において、加熱ローラ41を押圧するように対向配置されている。この加圧ローラ42は、金属製のローラ軸を、ゴム材料からなるローラで被覆することにより構成されており、加熱ローラ41の回転駆動に従って従動回転する。
【0051】
定着部39では、転写位置Pにおいて用紙3上に転写されたトナーを、用紙3が加熱ローラ41と加圧ローラ42との間を通過する間に熱定着させる。そして、トナーが定着した用紙3は、本体ケーシング2の上面に向かって湾曲して延びた排紙パス44に搬送される。排紙パス44に搬送された用紙3は、排紙パス44の上端位置に設けられた排出ローラ45によって、本体ケーシング2の上面に形成された排紙トレイ46上に排出される。
【0052】
(レーザプリンタ全体の電気的構成)
次に、本実施形態に係るレーザプリンタ1の電気的構成について説明する。図2は、レーザプリンタ1の電気的構成を概念的に示すブロック図である。
【0053】
レーザプリンタ1は、CPU51、ROM52、RAM53及びこれら各部を接続するバスライン54などを備えて構成された周知のマイクロコンピュータからなる制御装置50を備えている。また、制御装置50には、スキャナ部16を制御するためのスキャナ制御部56、画像形成部5を制御するための画像形成制御部57、メインモータ58を駆動するためのモータ駆動部59、表示ランプ等からなる表示部60(本発明の「報知手段」に相当)にレーザプリンタ1の動作状態やエラー表示等を表示させるための表示制御部61、ネットワークを介して外部の情報処理装置(パーソナルコンピュータ等)との間でデータ通信を行うためのネットワークインターフェイス62などが設けられており、これら各部は、バスライン54を介して、CPU51、ROM52、RAM53に接続されている。なお、メインモータ58は、上記した給紙ローラ8、ピックアップローラ11、レジストローラ12、感光体ドラム27、加熱ローラ41等を同期させつつ回転駆動するモータである。
【0054】
そして、CPU51は、外部の情報処理装置からネットワークを介して印刷命令を受けると、その後ネットワークを介して送信されてくる印刷データに従いスキャナ制御部56、画像形成制御部57、モータ駆動部59などを駆動制御することにより、用紙3を搬送しつつ用紙3上に印刷データに基づく画像を形成する処理を行う。なお、CPU51は、本発明の光レベル切替手段、判断手段、停止手段、異常箇所判定手段、解像度設定手段、速度調整手段に相当する。
【0055】
(レーザ駆動回路の構成)
スキャナ制御部56は、スキャナモータ18の回転制御を行うためのスキャナモータ駆動回路(図示せず)と、レーザ発光部17の駆動制御を行うためのレーザ駆動回路70(本発明の「レーザ駆動手段」に相当)などから構成されている。次に、このレーザ駆動回路70の構成について図3の回路図を参照して説明する。
【0056】
レーザ駆動回路70は、CPU51から出力されるLDイネーブル信号により動作状態となり、レーザダイオードLDを発光させる際に、レーザダイオードLDの温度特性に基づく変化や経時変化による発光出力の変化を低減させるための自動光量制御(APC)を行う。
【0057】
スキャナ部16に設けられたレーザ発光部17は、レーザダイオードLD(本発明の「レーザ発光手段」に相当)と、レーザダイオードLDから発光されるレーザ光を受光してその光強度を検出するためのフォトダイオードPD(本発明の「測定手段」に相当)とを同一パッケージ内に封止した構成になっている。レーザダイオードLDのアノードは、電源VccとフォトダイオードPDのカソードとに接続されている。フォトダイオードPDのアノードは、一端が接地された可変抵抗器R1と、CPU51と、サンプルホールド回路72とに接続されている。フォトダイオードPDがレーザダイオードLDから発生されたレーザ光を受光することで生じた電流は、可変抵抗器R1によって電圧に変換され、モニタ信号S1としてCPU51とサンプルホールド回路72とに出力される。なお、CPU51には、モニタ信号S1に加えて、前述したBDセンサ24からのBD信号S2も入力される。サンプルホールド回路72は、モニタ信号S1よりホールドした電圧値Vmonを差動増幅回路73に出力する。差動増幅回路73では、ホールドされた電圧値とCPU51から入力される基準電圧Vrefとの偏差に応じた電圧を後述するオペアンプop2の正相入力に出力する。
【0058】
一方、レーザダイオードLDのカソードは、トランジスタTr1のコレクタと、トランジスタTr2のコレクタとに接続されている。トランジスタTr1のエミッタは、一端が接地された可変抵抗器R2と、オペアンプOp1の逆相入力とに接続されている。オペアンプOp1の正相入力には、一対の抵抗R3,R4を備えて構成された分圧回路74が接続され、オペアンプOp1の差動出力はトランジスタTr1のベースに接続されている。これにより、オペアンプOp1の差動出力をトランジスタTr1のベース−エミッタ間を介してフィードバックすることによって、オペアンプOp1の正相入力の電圧と逆相入力の電圧とがほぼ同じとなるイマジナリーショート状態となっている。このため、トランジスタTr1のエミッタの電圧が一定となり、トランジスタTr1のコレクタからエミッタへ一定の電流Ibiasが流れることになる。
【0059】
またトランジスタTr2のベースはCPU51に接続され、トランジスタTr2はCPU51からの光レベル信号S3(印刷データ等に基づいて出力されレーザダイオードLDを点灯・微点灯のいずれかの状態にするための信号)によりスイッチとして動作する。トランジスタTr2のエミッタは、トランジスタTr3のコレクタに接続されている。トランジスタTr3のエミッタは、一端が接地された抵抗器R5と、オペアンプOp2の逆相入力に接続されている。これにより、このオペアンプOp2においても、正相入力の電圧と逆相入力の電圧とがほぼ同じとなるイマジナリーショート状態となっている。オペアンプOp2の正相入力には、前述した差動増幅回路73からの電圧が入力され、この電圧値とトランジスタTr3のエミッタの電圧とがほぼ等しくなる。従って、トランジスタTr2がオン状態のときにはトランジスタTr3のコレクタからエミッタ側へ差動増幅回路73による出力電圧に応じた電流Iopが流れる。
【0060】
以上のような構成により、レーザ駆動回路70では、CPU51から出力される光レベル信号がL(低レベル信号)のとき、トランジスタTr2がオフ状態になり、レーザダイオードLDには、一定の電流Ibiasが流れる。また、光レベル信号がH(高レベル信号)のときには、トランジスタTr2がオン状態になり、レーザダイオードLDには、電流Ibiasに加えて、差動増幅回路73による出力電圧に応じた電流Iopが流れる。
【0061】
光レベル信号がHのときにレーザダイオードLDに流れる電流Iop+Ibiasは、レーザダイオードLDを点灯状態とするための点灯電流であって、レーザダイオードLDより発生されるレーザ光の光強度が感光体ドラム27上に静電潜像が形成されるレベルになるように、CPU51から差動増幅回路73へ出力する基準電圧Vrefの値によって調整される。ここで、本レーザプリンタ1では、低解像度600dpiと高解像度1200dpiの2種類の解像度での画像形成が可能となっており、図6に示すように、1200dpi時にレーザダイオードLDに流れる電流I1200の電流値は、600dpi時の電流I600の電流値に比べて小さくされる。これによって、1200dpi時の点灯状態におけるレーザ光の光強度P1200は、600dpi時の光強度P600に比べて小さくなる。これは、後述するように1200dpi時には感光体ドラム27の回転速度が600dpi時の半分になることに対応している。
【0062】
また、光レベル信号がLのときにレーザダイオードLDに流れる電流Ibiasは、レーザダイオードLDを微点灯状態とするための微点灯電流であって、レーザダイオードLDより発光されるレーザ光の光強度が感光体ドラム27上に静電潜像が形成されないレベルになるように調整される。600dpi時の微点灯電流IM600の電流値は、600dpi時における微点灯時の光強度PM600が、点灯時の光強度P600に対し所定の割合(1/300〜1/200程度)になるように設定される。これに対し、1200dpi時の微点灯電流IM1200’の電流値は、600dpi時の微点灯電流IM600の電流値と同じであり、従って、微点灯時の光強度PM1200’も600dpi時における微点灯時の光強度PM600と同じである。
【0063】
(レーザプリンタによる制御動作)
レーザプリンタ1の制御装置50では、ユーザの操作する外部の情報処理装置からの印刷命令を受信して、各種印刷動作を開始する。CPU51は、外部の情報処理装置から印刷データとともに印刷すべき画像の解像度を指定する解像度情報を受信して、これに基づき解像度を設定する(具体的には設定した解像度を印刷データとともにRAM53に記憶する。)。そして、CPU51は、モータ制御部56へ解像度の設定に基づいた速度指定信号を出力し、モータ制御部56ではその速度指定信号に従った速度でメインモータ58を駆動する。具体的には、メインモータ58は、1200dpi時には600dpi時の半分の速度で回転駆動される。これにより、給紙ローラ8、ピックアップローラ11、レジストローラ12、感光体ドラム27、加熱ローラ41等がメインモータ58の速度に応じた速度で回転駆動される。
【0064】
また、CPU51は、スキャナ制御部56に対し、スキャナモータ駆動信号を出力してスキャナモータ18を起動させる。そして、スキャナモータ18の回転が所定速度で安定すると、LDイネーブル信号を出力してレーザ駆動回路70を動作状態とする。そして、CPU51は、解像度の設定と印刷データに基づいて、光レベル信号S3と基準電圧Vrefとを生成して、それらをレーザ駆動回路70に対して出力することで、レーザダイオードLDの起動処理(後述する)を行い、続いて感光体ドラム27上への静電潜像の形成を開始する。
【0065】
図4は、光レベル信号S3とレーザダイオードLDから発光されるレーザ光の光強度との関係を例示したものである。解像度の設定が低解像度(600dpi)の場合、CPU51より出力される光レベル信号S3がHのときには、高レベル(P1)の光強度のレーザ光が発光され、感光体ドラム27上に静電潜像が形成される。そして光レベル信号S3がLのときには、レーザ光の光強度が低レベル(P2)になり、感光体ドラム27上に静電潜像はほとんど形成されない。また、解像度の設定が高解像度(1200dpi)の場合、光レベル信号S3がHのときには、低解像度時よりも低い高レベル(P3)の光強度のレーザ光が発光され、感光体ドラム27上に静電潜像が形成される。なお、このとき感光体ドラム27の回転速度は低解像度時の半分であるので、感光体ドラム27に対する単位面積当たりのレーザ光の照射量は低解像度時と大きな差はない。そして、解像度の設定が高解像度(1200dpi)の場合において、光レベル信号S3がLのときには、レーザ光の光強度が低解像度時と等しい低レベル(P2)になるため、感光体ドラム27上に静電潜像は形成されない。
【0066】
(異常検出処理)
次に図5のフローチャートを参照して、レーザダイオードLDの起動時に実行される異常検出処理について説明する。
CPU51は、まずS101にて、LDイネーブル信号を出力してレーザ駆動回路70の動作を開始する。そして、S102にて、レーザダイオードLDの立ち上げを開始する。具体的には、CPU51は、光レベル信号S3としてHとLとを所定間隔で交互に出力するとともに、差動増幅回路73に出力する基準電圧Vrefの値を小さな値から目標値へ向けて徐々に増加させる。これにより、レーザダイオードLDは、点灯・微点灯を繰り返すと共に、点灯電流の電流値が徐々に増加するために、点灯時のレーザ光の光強度が徐々に増す。また、このときCPU51は、ソフトウエアタイマとして構成したLD起動タイマのカウントをスタートさせる。
【0067】
続いて、S103にて誤検知防止用のカウンタiに初期値0を入力し、S104にて、光レベル信号S3がLのときのモニタ電圧Vmonが、レーザダイオードLDが微点灯したときの電圧に相当するか否かが判断される。なお、電圧を比較する際には、例えばモニタ電圧Vmonが0〜10mVの範囲内であれば微点灯時の電圧に相当すると判断する、というようにある程度の誤差が許容されるように適宜比較する値の範囲が選定される(以下の説明でも同様である。)。ここで、光レベル信号S3がLのときのモニタ電圧Vmonが、レーザダイオードLDが微点灯したときの電圧に相当しないと判断された場合(S104:No)には、S105にてカウンタiの値を1つ進めた後、S106にてカウンタiの値が所定数Xに達したか否かが判断され、達していない場合(S106:No)には再びS104へ進む。これにより、S104で否定判断がなされた場合には、肯定判断がでるまでS104の判断を複数回繰り返すことで誤検出の防止を図っている。そして、S104の否定判断が所定回数X繰り返された場合(S106:Yes)には、S107にて、レーザ駆動回路70のエラー検出処理が行われ、故障箇所を示すエラーコードがRAM等に記憶される。続いて、S108にて、印刷動作の停止処理を行う。この停止処理では、CPU51が、各部に停止信号を出力することで、レーザ駆動回路70をオフ状態にし、スキャナモータ18やメインモータ58の駆動を停止する等、全ての印刷動作が停止される。そして、S109にて、表示部60にエラーを表示させるエラー報知処理が行われる。なお、このエラー報知処理では、例えば表示部60に設けた液晶画面等にエラー箇所を表示するようにしても良く、あるいはネットワークを介して外部の情報処理装置にエラー箇所を通知するようにしても良い。
【0068】
S104にて光レベル信号がLのときのモニタ電圧が、レーザダイオードLDが微点灯したときの電圧に相当していると判断された場合(S104:Yes)には、S110にて、前述のLD起動タイマを参照してBD検出準備期間が経過したか否かが判断される。このBD検出準備期間は、レーザダイオードLDの立ち上げ開始時から徐々に増加しているレーザダイオードLDの点灯時の光強度がBDセンサ24により検出可能な光強度になっていると予想される期間である。このS110において、BD検出準備期間が経過していない場合(S110:No)は、経過するまで同じ処理を繰り返し、BD検出準備期間が経過した場合(S110:Yes)には、S111にて、BDセンサ24からBD信号S2が入力されたか否かが判断される。ここで、BD信号S2が入力されていないと判断された場合(S111:No)には、S112にて、BDセンサ24またはスキャナ部16におけるレーザ光の光路上に異常が発生したことが検出され、前述のものと同様にエラー検出処理が行われる。そして、同様にS113にて印刷動作が停止され、S114にてエラー報知が行われる。
【0069】
S111にて、BDセンサ24からBD信号S2が入力されたと判断された場合(S111:Yes)には、S115にて、前述のLD起動タイマを参照してLD立ち上げ期間が経過した否かが判断される。このLD立ち上げ期間は、レーザダイオードLDの立ち上げが完了して点灯時のレーザ光の光強度が目標とする光強度に到達し一定になっている(基準電圧Vrefの増加が停止されている)と予想される期間である。このS115において、LD立ち上げ期間が経過していない場合(S115:No)は、経過するまで同じ処理を繰り返し、LD立ち上げ期間が経過した場合(S115:Yes)には、S116にて、光レベル信号S3がLのときのモニタ電圧Vmonが、レーザダイオードLDが微点灯したときの電圧に相当するか否かが判断される。ここで、光レベル信号S3がLのときのモニタ電圧Vが、レーザダイオードLDが微点灯したときの電圧に相当していると判断された場合(S116:Yes)には、レーザダイオードLD、レーザ駆動回路70、BDセンサ24等が正常に動作していると考えられるため、引き続いて感光体ドラム27上への静電潜像の形成が開始される。
【0070】
また、S116にて、光レベル信号S3がLのときのモニタ電圧Vmonが、レーザダイオードLDが微点灯したときの電圧に相当しないと判断された場合(S116:No)には、S117にて、光レベル信号S3がLのときのモニタ電圧Vmonが、レーザダイオードLDが点灯したときの電圧(即ち基準電圧Vref)に相当するか否かが判断される。ここで、光レベル信号S3がLのときのモニタ電圧Vrefが、レーザダイオードLDが点灯したときの電圧(基準電圧Vref)に相当していると判断された場合(S117:Yes)、即ち図4に示すように、光レベル信号S3がLのときにレーザ光の光強度が高レベル(低解像度時にはP4、高解像度時にはP4’)になった場合には、レーザダイオードLDが正常であって、レーザ駆動回路70のスイッチング動作の異常によりレーザダイオードLDに点灯電流が流れたと考えられる。そのため、S118にてレーザ駆動回路70のエラー検出処理が行われる。そして、S119にて印刷動作が停止され、S120にてエラー報知が行われる。なお、上記の高レベル(低解像度時にはP4、高解像度時にはP4’)の光強度が本発明の「所定光強度」に相当する。
【0071】
また、S117にて、光レベル信号S3がLのときのモニタ電圧Vmonが、レーザダイオードLDが点灯したときの電圧(基準電圧Vref)に相当していないと判断された場合(S117:No)には、S118にてレーザダイオードLDの劣化検出処理が行われる。これは、レーザダイオードLDが劣化して出力が落ちてくると、レーザ駆動回路70により次第に大きな電流IopがレーザダイオードLDに供給されるようになり、やがてその電流Iopの電流値がトランジスタTr2のスイッチング能力を超えた大きさになると、トランジスタTr2がオフのとき(即ち微点灯時)にレーザダイオードLDに電流Iopがある程度流れてしまうことによる。この場合、例えば図4に示すように、光レベル信号S3がLのときに発光されるレーザ光の光強度が高レベル時の光強度と低レベル時の光強度との中間のレベルP5になる(低解像度時にはP4>P5>P2、高解像度時にはP4’>P5>P2)。この劣化検出処理では、レーザダイオードLDが劣化していることがRAM等に記憶される。続いて、S122にて、光レベル信号S3がLのときのモニタ電圧Vmonが、所定の閾値以下か否かが判断される。この閾値は、基準電圧Vrefの例えば150分の1というように定められており、モニタ電圧Vmonがこの閾値以下である場合(S122:Yes)には、レーザダイオードLDの劣化が動作上問題ない程度であるとみなされるため、引き続いて感光体ドラム27上への静電潜像の形成が開始される。また、モニタ電圧Vmonがこの閾値より大きい場合(S122:No)には、レーザダイオードLDの劣化が動作上支障を起こす可能性がある程度であるとみなされるため、S123にて印刷動作が停止され、S124にてエラー報知が行われる。
【0072】
(本実施形態の効果)
以上のように本実施形態によれば、光レベル信号S3がLであるにも関わらず、フォトダイオードPDによって測定されたレーザ光の光強度が感光体ドラム27上に静電潜像が形成される所定光強度(P4またはP4’)になっていた場合には、画像形成動作が停止される。これにより、非画像形成時にレーザ光が誤って発光されることによって、用紙3やトナーを無駄に消費してしまう事態を防止できる。
【0073】
また、光レベル信号S3がLのときに、高レベル(P4またはP4’)に相当する光強度のレーザ光が発光されていた場合には、レーザダイオードLDやフォトダイオードPD等に問題はなく、レーザ駆動回路70に異常があると考えられるため、故障箇所の特定が可能である。
【0074】
さらに、光レベル信号S3がLのときに、レーザ光の光強度がレーザダイオードLDの劣化を示す所定の閾値以上であると判断された場合には、レーザダイオードLDの劣化が報知される。これにより故障箇所が特定されるため、メンテナンスを迅速に行うことが可能となる。
【0075】
また、フォトダイオードPD及びBDセンサ24からの信号に基づいて、レーザダイオードLD及びBDセンサ24のいずれに異常があるかが判断されることにより、故障箇所が特定されるため、故障原因を容易に究明でき、メンテナンスを迅速に行うことが可能となる。特に、BDセンサ24とフォトダイオードPDによる異常検知は、既存の構成をそのまま利用して行うことができるため効率的である。また、レーザダイオードLDの起動時に、フォトダイオードPDによる検知をBDセンサ24による検知よりも前に行うことで、レーザ光がBDセンサ24により検知可能な光強度に到達するより前の、早い時期に異常を検知することができる。
【0076】
また、低解像度時の微点灯電流と高解像度時の微点灯電流とが異なると、一方の微点灯電流が大き過ぎると感光体が露光されてしまうおそれがあり、また小さ過ぎるとレーザ発光手段のレスポンスが悪化してしまうおそれがある。これに対し、本構成では、低解像度時の微点灯電流と高解像度時の微点灯電流とを同一電流値にすることで、微点灯電流を常に最適な値に保つことができる。
さらに、レーザ駆動回路70においては、解像度の設定が低解像度のときと高解像度のときとで、微点灯電流Ibiasを供給する回路が共通であるため、安価に構成することができる。
【0077】
また、解像度を変更するには、感光体に照射するレーザ光の本数を解像度に応じて適宜切り替える構成も考えられるが、コストアップを招いてしまう。また、レーザ光の主走査方向の走査速度を解像度に応じて変更する構成も考えられるが、技術的に困難が伴うことが多い。これに対し、本構成によれば、解像度の設定に応じて感光体ドラム27の移動速度を調整することで容易に解像度の変更を実現できる。
【0078】
また、点灯電流の電流値を感光体ドラム27の回転速度に応じて調整させることにより、各解像度における画像の濃度レベルを適切にすることができる。また、感光体ドラム27に対し過大な光強度のレーザ光が照射されるのを防ぐことによって、感光体ドラム27に与えるダメージを軽減することも可能である。
【0079】
また、点灯電流の高低を切り替えに伴って微点灯電流が変化する構成である場合、微点灯電流が大き過ぎると感光体が露光されてしまうおそれがあり、また小さ過ぎるとレーザ発光手段のレスポンスが悪化してしまうおそれがある。これに対し、本構成では、点灯電流の高低に関わらず微点灯電流を一定の電流値にすることで、微点灯電流を常に最適な値に保つことができる。
さらに、レーザ駆動回路70においては、点灯電流が高のときと低のときとで、微点灯電流Ibiasを供給する回路が共通であるため、安価に構成することができる。
【0080】
また、点灯電流の電流値を感光体ドラム27の回転速度に応じて調整させることにより、形成される画像の濃度レベルを適切にすることが可能である。
【0081】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)本発明は、例えばスキャナ機能やファクシミリ機能等を有した画像形成装置にも適用することができる。特にファクシミリ機能を有した画像形成装置の場合には、低レベル信号出力時にレーザダイオードが点灯するような異常があるにも関わらず印刷動作を開始してしまうと、例えば真っ黒な画像が形成されて、元のFAXデータ(印刷データ)が残らない可能性があるが、本発明を適用することによりそのような事態を未然に防ぐことができる。
(2)上記実施形態の異常検出処理はレーザダイオードの立ち上げ時に行われるが、本発明によれば、例えば図5のS116からS124のような異常検知処理をレーザダイオードの立ち上げ完了後に複数回にわたって行うようにしても良い。
【0082】
(3)上記実施形態では、所定光強度を、高レベル時(点灯時)の光強度としたが、本発明(請求項1)によれば、所定光強度を高レベル時(点灯時)の光強度と異なるレベルとして検知を行っても良い。
(4)本発明(請求項1〜請求項4)によれば、低レベル時に供給する電流の電流値を0とし、レーザ発光手段を消灯させるようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本発明の実施形態1におけるレーザプリンタの要部側断面図
【図2】レーザプリンタの電気的構成を示すブロック図
【図3】レーザ駆動回路の回路図
【図4】光レベル信号とレーザ光の光強度との関係を示すグラフ
【図5】レーザダイオードの異常検出処理を示すフローチャート
【図6】(A)レーザダイオードの光強度−電流特性曲線を示すグラフ (B)その一部を拡大して示したグラフ
【符号の説明】
【0084】
1…レーザプリンタ(画像形成装置)
24…BDセンサ(レーザ光検出手段)
27…感光体ドラム(感光体)
51…CPU(光レベル切替手段、判断手段、停止手段、異常箇所判定手段、解像度設定手段、速度調整手段)
60…表示部(報知手段)
70…レーザ駆動回路(レーザ駆動手段)
LD…レーザダイオード(レーザ発光手段)
PD…フォトダイオード(測定手段)




 

 


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