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発明の名称 記録装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−15166(P2007−15166A)
公開日 平成19年1月25日(2007.1.25)
出願番号 特願2005−197321(P2005−197321)
出願日 平成17年7月6日(2005.7.6)
代理人 【識別番号】100085291
【弁理士】
【氏名又は名称】鳥巣 実
発明者 小林 功
要約 課題
波形発生回路を記録ヘッドに搭載することなく、駆動波形の数よりも少ない数の信号線で駆動回路に駆動波形データ信号を伝送する。

解決手段
ゲートアレイ14からヘッドドライバ21に、複数種類の駆動波形信号を含む複数種類の駆動波形データ信号FIRE 01〜06と、複数の波形判別信号SEL FIREとが出力される。ヘッドドライバ21は、Dラッチ21Aa〜21Alで構成される変換手段21Aにおいて、前記駆動波形データ信号の状態と、前記複数の波形判別信号の状態とにもとづいて、前記複数の波形判別信号毎に複数種類の駆動波形信号を生成する。前記複数種類の前記駆動波形信号の中から、駆動信号にもとづいて所定の駆動波形信号をマルチプレクサ43Bk,43Cにて選択し、この選択された駆動波形信号をアクチュエータに出力する。
特許請求の範囲
【請求項1】
複数の記録材を用いてドット記録を行う複数のアクチュエータを有する記録ヘッドと、この記録ヘッドの複数のアクチュエータに対して駆動パルスを出力する駆動回路と、この駆動回路に対して、駆動波形信号と、前記各アクチュエータ毎の駆動信号とを伝送する本体メイン回路とを備え、前記駆動回路は、前記駆動波形信号を前記駆動信号にもとづいて前記アクチュエータに出力する記録装置において、
前記本体メイン回路から前記駆動回路に、前記複数種類の駆動波形信号を含む駆動波形データ信号と、複数の波形判別信号とが出力される構成とされ、
前記駆動回路は、前記駆動波形データ信号の状態と、前記複数の波形判別信号の状態とにもとづいて、前記複数の波形判別信号毎に前記駆動波形信号を生成することを特徴とする記録装置。
【請求項2】
前記本体メイン回路は前記駆動波形データ信号を複数種類出力する構成とされ、前記駆動回路は、前記複数の波形判別信号毎に前記複数種類の駆動波形データ信号に対応した複数種類の前記駆動波形信号を生成し、
さらに前記駆動回路は、前記複数種類の前記駆動波形信号の中から、前記駆動信号にもとづいて所定の駆動波形信号を選択する選択手段を有し、この選択手段にて選択された駆動波形信号を前記アクチュエータに出力することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
【請求項3】
前記記録ヘッドのアクチュエータは、前記記録材毎に複数群設けられ、前記波形判別信号は、そのアクチュエータの群数に対応して複数設けられ、前記駆動回路は、前記駆動波形データ信号と前記波形判別信号とから、前記アクチュエータの群毎に前記駆動波形信号を生成することを特徴とする請求項1または2に記載の記録装置。
【請求項4】
前記駆動回路は、前記波形判別信号において間隔をおいて出力されるパルスのうちの1つのパルスに対応する前記駆動波形データ信号の状態を、前記駆動波形信号として出力し、その後、他のパルスが出力されるまでその駆動波形信号の出力を継続する変換手段を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の記録装置。
【請求項5】
前記変換手段は、Dラッチであることを特徴とする請求項4記載の記録装置。
【請求項6】
前記変換手段は、Dフリップフロップであることを特徴とする請求項4記載の記録装置。
【請求項7】
前記変換手段は、Tフリップフロップであることを特徴とする請求項4記載の記録装置。
【請求項8】
前記記録ヘッドおよび駆動回路は、記録媒体に沿って移動可能なキャリッジに搭載され、
前記本体メイン回路は、前記キャリッジを収容する装置本体に設けられ、前記駆動波形データ信号および波形判別信号は、前記装置本体とキャリッジとの間に設けられたフレキシブルケーブルを介して前記駆動回路に伝送されることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の記録装置。
【請求項9】
前記記録ヘッドのアクチュエータは、前記選択された駆動波形における駆動パルスにもとづいて、インクを収容するインク室の容積を増減してインク液滴を噴射するものであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の記録装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェット式の記録装置などの記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、記録装置として、キャリッジに搭載されたインクジェットヘッドを、記録媒体に沿って所定間隔をおいて移動させながら、前記記録媒体に向けてインク液滴を噴射させて記録を行うインクジェット式の記録装置は知られている。
【0003】
このようなインクジェット式の記録装置において、装置本体側の本体メイン回路から駆動データ信号(印字データ信号)、駆動波形信号や各種制御信号が入力される駆動回路をキャリッジ側に備え、この駆動回路でもって、複数チャンネルのインク噴射ノズルを有するインクジェットヘッド(以下記録ヘッドという)を駆動するようにしたものがある。
【0004】
ところで、上記のような記録装置では、諧調記録のために複数種類の体積のインク滴を噴射する複数の駆動波形を用意したり、電力ピークを抑制したりクロストークを回避するために、あるノズルのブロックあるいは列単位で駆動波形を変更する必要が生ずる場合がある。また、カラー印字の場合には、インクによって特性が異なるので、その特性に最適な駆動波形を用いたいという要求がある。これらの場合には、駆動波形の種類数が多くなる。駆動波形の種類数が多くなると、それだけ駆動回路に駆動波形信号を入力するための信号線の数が増加する。
【0005】
このように信号線の数が増加すると、コスト面、メンテナンス面で不利である。装置本体側の本体メイン回路からキャリッジ側の駆動回路への信号の伝送にフレキシブルフラットケーブルを用いている場合には、フレキシブルフラットケーブルの幅が広くなり、ひきわましが複雑となる。
【0006】
そこで、本体メイン回路から駆動回路に駆動波形信号を伝送するための信号線の数を減らすことについていろいろと試みられ、例えば、パルス幅などの駆動波形の生成に必要なデータをあらかじめ、記録ヘッドに搭載した波形発生回路にシリアル伝送して、そのデータをもとに記録開始と共に駆動波形を波形発生回路から出力させることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2000−158643号公報(段落0053〜0056及び図4)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1記載の技術では、本体メイン回路から駆動回路に駆動波形信号を入力するための信号線の数は少なくなるものの、波形発生回路が余分に必要になるし、駆動波形の種類毎に波形発生回路を設けなければならず、記録ヘッドの重量も重くなる。
【0008】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、波形発生回路を設けることなく、駆動波形信号を伝送するのに用いる信号線の数を低減することができる記録装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1の発明は、複数の記録材を用いてドット記録を行う複数のアクチュエータを有する記録ヘッドと、この記録ヘッドの複数のアクチュエータに対して駆動パルスを出力する駆動回路と、この駆動回路に対して、駆動波形信号と、前記各アクチュエータ毎の駆動信号とを伝送する本体メイン回路とを備え、前記駆動回路が、前記駆動波形信号を前記駆動信号にもとづいて前記アクチュエータに出力する記録装置において、前記本体メイン回路から前記駆動回路に、前記複数種類の駆動波形信号を含む駆動波形データ信号と、複数の波形判別信号とが出力される構成とされ、前記駆動回路は、前記駆動波形データ信号の状態と、前記複数の波形判別信号の状態とにもとづいて、前記複数の波形判別信号毎に前記駆動波形信号を生成することを特徴とする。
【0010】
請求項1の発明によれば、本体メイン回路から駆動回路に、複数種類の駆動波形信号を含む駆動波形データ信号と、複数の波形判別信号とが出力される。前記駆動回路において、前記駆動波形データ信号の状態と、前記複数の波形判別信号の状態とにもとづいて、前記複数の波形判別信号毎に前記駆動波形信号が生成される。よって、複数種類の駆動波形信号をそれらを含む駆動波形データ信号として、複数の波形判別信号と共に伝送することができるので、駆動波形信号を伝送する信号線の数が低減される。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1に記載の記録装置において、前記本体メイン回路が前記駆動波形データ信号を複数種類出力する構成とされ、前記駆動回路が、前記複数の波形判別信号毎に前記複数種類の駆動波形データ信号に対応した複数種類の前記駆動波形信号を生成し、さらに前記駆動回路が、前記複数種類の前記駆動波形信号の中から、前記駆動信号にもとづいて所定の駆動波形信号を選択する選択手段を有し、この選択手段にて選択された駆動波形信号を前記アクチュエータに出力することを特徴とする。
【0012】
請求項2の発明によれば、本体メイン回路から駆動回路に、複数種類の駆動波形データ信号と、複数の波形判別信号とが出力され、前記駆動回路において、前記複数の波形判別信号毎に、前記複数種類の駆動波形データ信号に対応した複数種類の前記駆動波形信号が生成される。そして前記複数種類の前記駆動波形信号の中から、選択手段にて、前記駆動信号にもとづいて所定の駆動波形信号が選択され、この選択された駆動波形信号が前記アクチュエータに出力される。
【0013】
請求項3の発明は、請求項1または2に記載の記録装置において、前記記録ヘッドのアクチュエータが、前記記録材毎に複数群設けられ、前記波形判別信号が、そのアクチュエータの群数に対応して複数設けられ、前記駆動回路が、前記駆動波形データ信号と前記波形判別信号とから、前記アクチュエータの群毎に、前記駆動波形信号を生成することを特徴とする。
【0014】
請求項3の発明によれば、前記記録ヘッドのアクチュエータは、前記記録材毎に複数群設けられ、前記波形判別信号は、そのアクチュエータの群数に対応して複数設けられているので、前記駆動回路において、前記駆動波形データ信号と前記波形判別信号とから、前記アクチュエータの群毎に、つまり記録材毎に前記駆動波形信号が生成される。
【0015】
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の記録装置において、前記駆動回路が、前記波形判別信号において間隔をおいて出力されるパルスのうちの1つのパルスに対応する前記駆動波形データ信号の状態を、前記駆動波形信号として出力し、その後、他のパルスが出力されるまでその駆動波形信号の出力を継続する変換手段を有することを特徴とする。
【0016】
請求項4の発明によれば、前記駆動回路の変換手段において、前記波形判別信号において間隔をおいて出力されるパルスのうちの1つのパルスに対応する前記駆動波形データ信号の状態が、前記駆動波形信号として出力され、その後、他のパルスが出力されるまでその駆動波形信号の出力が継続される。このようにして、前記駆動波形データ信号と前記波形判別信号とから、前記アクチュエータの群毎に、前記駆動波形信号が生成される。
【0017】
請求項4記載の記録装置において、請求項5の発明は、前記変換手段が、Dラッチであり、請求項6の発明は、前記変換手段が、Dフリップフロップであり、請求項7の発明は、前記変換手段が、Tフリップフロップであることをそれぞれ特徴とする。
【0018】
請求項5〜7の発明によれば、周知のDラッチ、Dフリップフロップ、Tフリップフロップによって、前記変換手段を構成することができる。
【0019】
請求項8の発明は、請求項1〜7のいずれかに記載の記録装置において、前記記録ヘッドおよび駆動回路は、記録媒体に沿って移動可能なキャリッジに搭載され、前記本体メイン回路が、前記キャリッジを収容する装置本体に設けられ、前記駆動波形データ信号および波形判別信号が、前記装置本体とキャリッジとの間に設けられたフレキシブルケーブルを介して前記駆動回路に伝送されることを特徴とする。
【0020】
請求項8の発明によれば、フレキシブルケーブルを介して伝送する駆動波形信号のための信号線の数が少なくてよくなる。
【0021】
請求項9の発明は、請求項1〜8のいずれかに記載の記録装置において、前記記録ヘッドのアクチュエータが、前記選択された駆動波形を持つ駆動パルスにもとづいて、インクを収容するインク室の容積を増減してインク液滴を噴射するものであることを特徴とする。
【0022】
請求項9の発明によれば、各アクチュエータ毎に細かく駆動制御することが可能となり、噴射されるインク液滴の量の制御を容易に行うことができる。
【発明の効果】
【0023】
以上のように構成したから、本発明は、本体メイン回路から駆動回路に、複数種類の駆動波形信号を含む駆動波形データ信号と、複数の波形判別信号とを出力し、前記駆動回路において、前記駆動波形データ信号の状態と、前記複数の波形判別信号の状態とにもとづいて、前記複数の波形判別信号毎に前記駆動波形信号を生成するようにしているので、複数の波形判別信号を利用することで、複数種類の駆動波形信号をそれらを含む駆動波形データ信号として伝送することができ、駆動波形信号を伝送する信号線の数を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態を図面に沿って説明する。なお、本実施の形態に係る記録装置は、記録媒体に沿って往復移動するキャリッジ上に記録ヘッドを搭載し、その記録ヘッドからインク液滴を前記記録媒体に向けて噴射する、周知のインクジェット式の記録装置である。
【0025】
図1は本発明の一実施の形態に係るインクジェット式の記録装置を制御する制御装置の電気的構成を示すブロック図である。
【0026】
図1に示すように、(インクジェット式の記録装置の)制御装置は、駆動データ信号(印字データ信号)の処理や記録装置の動作の制御を行うCPU11、このCPU11が実行するプログラムを記憶したROM12、CPU11のデータ処理時に一時的なデータの記憶を行うRAM13、ゲート回路LSIであるゲートアレイ14などからなる本体メイン回路を備えている。CPU11には、使用者(ユーザー)が印字の指示などを行うための操作パネル15、キャリッジモータM1(図示しないキャリッジを往復移動させるためのモータ)を駆動するためのモータ駆動回路16、紙送りモータM2(記録媒体である記録用紙を所定の方向に送るためのモータ)を駆動するためのモータ駆動回路17、前記記録用紙の先端を検出するペーパーセンサ18、記録ヘッド1が搭載されるキャリッジ(図示せず)の原点位置を検出する原点センサ19が接続されている。
【0027】
記録ヘッド1は、ヘッドドライバ21によって駆動される。このヘッドドライバ21は、記録ヘッド1とともに、前記キャリッジに搭載されている。そして、ヘッドドライバ21とゲートアレイ14との間はフレキシブルフラットケーブル22(ハーネスケーブル)を介して接続され、ヘッドドライバ21はゲートアレイ14によって制御される。
【0028】
記録ヘッド1は、具体的に図示していないが、圧電素子、電歪素子などからなるアクチュエータの駆動により複数のインクを収容する各インク室の容積を個々に増減してインク液滴をノズルより噴射するものである。アクチュエータを駆動するための電極がノズル毎に設けられ、その電極はヘッドドライバ21に接続されている。ヘッドドライバ21は、ゲートアレイ14の制御にもとづいて、記録ヘッド1に適した駆動波形を持つ駆動パルスを生成して各電極に印加する駆動回路として機能するものである。ゲートアレイ14には、キャリッジ2の位置を検出するエンコーダセンサ20が接続されている。
【0029】
CPU11と、ROM12、RAM13、ゲートアレイ14とは、アドレスバス23およびデータバス24を介して接続されている。CPU11は、ROM12に予め記憶されたプログラムに従い、印字タイミング信号およびリセット信号を生成し、各信号をゲートアレイ14へ伝送する。駆動波形信号は、予めROM13に格納され、あるいはホストコンピュータ26からインターフェース27を介して駆動データ信号とともに伝送されてRAM12またはイメージメモリ25に格納されており、記録動作時にゲートアレイ14に出力される。
【0030】
ゲートアレイ14は、外部機器であるホストコンピュータ26(パーソナルコンピュータ)からインターフェース27を介して伝送されてくる画像データを、イメージメモリ25に一時的に記憶させる。さらに、ゲートアレイ14は、ホストコンピュータ26からインターフェース27を介して伝送されてくる駆動データ信号にもとづいてデータ受信割込信号を生成し、その信号をCPU11へ伝送する。そして、ゲートアレイ14は、印字タイミング信号およびエンコーダセンサ20からの制御信号に従い、クロック信号CLKと、ストローブ信号STBとを生成し、イメージメモリ25に一時的に記憶されている画像データにもとづいて、その画像データを前記記録用紙に形成するための駆動データ信号SIN_0,SIN_1,SIN_2をクロック信号CLKと同期して、ヘッドドライバ21へ伝送する。また、ゲートアレイ14は、前記印字タイミング信号およびエンコーダセンサからの制御信号に従い、駆動波形信号FIRE 01〜06を、クロック信号CLKと同期してヘッドドライバ21へ伝送する。このとき、駆動波形信号は、複数種類の駆動波形信号、例えばブラック用の駆動波形信号とカラー用の駆動波形信号とをマージして含む駆動波形データ信号として、複数の波形判別信号と共に伝送される。ゲートアレイ14からヘッドドライバ21への各信号の伝送は、ヘッドドライバ21とゲートアレイ14とを接続するフレキシブルフラットケーブル22を通じて行われる。
【0031】
また、ヘッドドライバ21は、図2に示すように、複数種類の駆動波形データ信号FIRE 01〜06から複数の波形判別信号SEL FIRE BLACK,SEL FIRE COLORにもとづき、複数種類の駆動波形信号を生成する変換手段21Aと、記録材ブラックについての駆動回路部21Bkと、記録材ブラックを除く記録材(シアン、マゼンタ、イエロー)についての駆動回路部(記録材シアンについての駆動回路部21Cのみ図示。記録材シアン、記録材マゼンタ、記録材イエローについての駆動回路部は実質的に同じ構成であるので、以下の説明においては、記録材シアンについての駆動回路部21Cを代表させて説明し,記録材マゼンタ、イエローについての駆動回路部についての説明は省略する。)とを有する構成とされている。
【0032】
変換手段21Aは、図3に示すように、記録材ブラックについての6つの2入力のDラッチ回路21Aa,21Ab,21Ac,21Ad,21Ae,21Afと、記録材シアンについての6つの2入力のDラッチ回路21Ag,21Ah,21Ai,21Aj,21Ak,21A1とを備える。そして、Dラッチ回路21Aa〜21Afの2入力の一方には、駆動波形データ信号FIRE 01〜06がそれぞれ入力され、2入力の他方には波形判別信号SEL FIRE BLACKが入力される。そして、共に入力信号が「High」レベルの状態の場合に、各Dラッチ回路21Aa〜21Afから駆動波形信号FIRE Bk 01〜06がマルチプレクサ43Bkへ入力される。一方、Dラッチ回路21Ag〜21Alの2入力の一方には、駆動波形データ信号FIRE 01〜06がそれぞれ入力され、2入力の他方には波形判別信号SEL FIRE_COLORが入力される。そして、共に入力信号が「High」レベルの状態の場合に、各Dラッチ回路21Ag〜21Alから駆動波形信号FIRE COLOR Bk 01〜06がマルチプレクサ43Bkへ入力される。
【0033】
各駆動回路部21Bk,21Cは、駆動信号がシリアル伝送される駆動データ信号SIN_0〜2を各アクチュエータに対応する駆動信号にシリアルーパラレル変換するためのシリアルーパラレル変換器であるシフトレジスタ41Bk,41C、Dフリップフロップ42Bk,42C、選択手段としてのマルチプレクサ43Bk,43C、ドライブバッファ44Bk,44Cを備えている。各マルチプレクサ43Bk,43Cには、変換手段21Aにおいて生成された複数種類の駆動波形信号FIRE Bk 01〜06,FIRE COLOR 01〜06が入力される。変換手段21Aは、複数種類の駆動波形データ信号FIRE 01〜06、波形判別信号SEL FIRE BLACK,SEL FIRE COLORが入力され、前記駆動波形データ信号FIRE 01〜06の状態と、前記複数の波形判別信号SEL FIRE BLACK,SEL FIRE COLORの状態とにもとづいて、前記複数の波形判別信号毎に前記駆動波形信号FIRE Bk 01〜06,FIRE COLOR 01〜06が生成される。つまり、前記駆動波形データ信号FIRE 01〜06と前記波形判別信号SEL FIRE BLACK,SEL FIRE COLORとから、前記アクチュエータの群毎に駆動波形信号FIRE Bk 01〜06,FIRE COLOR 01〜06を生成する。
【0034】
記録ヘッド1は、例えば各記録材ごとに、インク室が94室設けられている94チャンネル・マルチノズルヘッドである場合、シフトレジスタ41Bk,41Cはそれぞれ94ビット×各チャンネル毎の駆動データ信号ビット数長に構成される。このシフトレジスタ41Bk,41Cには、ゲートアレイ14からクロック信号CLKと同期してシリアル伝送されてくる駆動データ信号SIN_0〜2が入力される。シフトレジスタ41Bk,41Cは、クロック信号CLKのクロックパルスの立ち上がりエッジに従って、駆動データ信号SIN_0〜2をパラレルな信号に変換することにより、駆動データ信号のシリアルーパラレル変換を行い、各チャンネル毎に駆動データ信号S Bk_*_0〜2,S C_*_0〜2("*"は00〜93までの数字のいずれかを表す、以下同様)を設定する。このように各駆動データ信号S Bk_*_0〜2,S C_*_0〜2は、それぞれこの3ビットの選択信号で構成され、そのビットの組合わせで、非印字を含む駆動波形信号を選択するようになっている。
【0035】
Dフリップフロップ42Bk、42Cは、ゲートアレイ14から伝送されてくるストローブ信号STBの(パルスの)立ち上がりエッジに従って、前記各パラレル信号S Bk_*_0〜2,S C_*_0〜2をそれぞれラッチする。
【0036】
各チャンネル毎に設けられたマルチプレクサ43Bk,43Cは、それぞれ、Dフリップフロップ42Bk、42Cから出力される3ビットの選択信号SELBk_*_0〜2,SELC_*_0〜2の内容にもとづき、6種類の駆動波形信号FIRE Bk 01〜06,FIRE C_01〜06の中の一つを選択して、ドライブバッファ44Bk,44Cに信号B Bk *,B C *として出力する。
【0037】
例えばパルス数が相互に異なる6種類の駆動波形信号が用意されている場合、これら6種類の駆動波形信号は、マルチプレクサ43Bk,43Cに対し常に一定の周期で繰り返し出力されている。そして、選択信号SELBk_*_0〜2,SELC_*_0〜2が3ビットの選択信号を含んでおり、その選択信号の入力に応じて各マルチプレクサ43Bk,43Cはいずれかの駆動波形信号(非印字を含む)を選択する。具体的には、記録材ブラックの場合について説明すれば、各選択信号 Bk_*_0,Bk_*_1,Bk_*_2が「Low」レベル、「Low」レベル、「Low」レベルでは非印字を、「Low」レベル、「High」レベル、「Low」レベルでは駆動波形信号FIRE Bk 01を、「Low」レベル、「Low」レベル、「High」レベルでは駆動波形信号FIRE Bk 02を、「High」レベル、「Low」レベル、「Low」レベルでは駆動波形信号FIRE Bk 03をそれぞれ選択するというように、ノズル単位で非印字を含んで7つの階調を得ることができる。
【0038】
各ドライブバッファ44Bk,44Cは、それぞれマルチプレクサ43Bk,43Cから出力された駆動波形信号B Bk_*にもとづいて、記録ヘッド1に適した電圧の駆動パルスを生成し、選択された駆動波形を持つ駆動パルスを、記録ヘッド1の、記録材毎に複数群設けられたアクチュエータへ出力する。
【0039】
なお、記録ヘッド1が94チャンネルでない場合には、シフトレジスタ41Bk,41C、Dフリップフロップ42Bk、42C、マルチプレクサ43Bk,43C(選択手段)およびドライブバッファ44Bk,44Cのそれぞれのビット長を、記録ヘッド1のチャネル数×駆動データ信号のビット数にすれば、同様に適用することが可能である。また、駆動波形信号の種類数が6種類でない場合は、駆動データ信号のビット数を変えることで適用することが可能である。
【0040】
続いて、ヘッドドライバ21の動作について説明する。
【0041】
ゲートアレイ14からの、複数種類の駆動波形信号を含む複数種類の駆動波形データ信号FIRE 01〜06と、複数の波形判別信号SEL FIRE BLACK,SEL FIRE COLORとがヘッドドライバ21の変換手段21Aに入力される。変換手段21Aは、駆動波形データ信号FIRE 01〜06の状態と、複数の波形判別信号SEL FIRE BLACK,SEL FIRE COLORの状態とにもとづいて、複数の波形判別信号毎に、前記複数種類の駆動波形データ信号FIRE BLACK,FIRE COLORに対応した複数種類の前記駆動波形信号を生成する。
【0042】
つまり、図4に示すように、記録材シアンについての波形判別信号SEL FIRE COLORのパルス01の立ち上がりにおいて、FIRE 01〜06はすべて「High」レベルにあるので、駆動波形信号FIRE COLOR 01〜06はそのパルスの立ち上がりタイミングで「High」レベルとされ、次のパルス02までその状態が維持される。次のパルス02では、FIRE 01〜06はそれぞれ「Low」レベル、「High」レベル、「Low」レベル、「Low」レベル、「Low」レベル、「High」レベルにあるので、駆動波形信号FIRE COLOR 01,03,04,05はパルス02の立ち上がりタイミングで「Low」レベルに変換され、駆動波形信号FIRE COLOR 02,06は「High」レベルが維持される。同様に、パルス03において、FIRE 01〜06はそれぞれ「Low」レベル、「Low」レベル、「High」レベル、「High」レベル、「High」レベル、「Low」レベルにあるので、駆動波形信号FIRE COLOR 02,03,04,05,06はパルス03の立ち上がりタイミングで現在の状態が変更され、駆動波形信号FIRE COLOR 01は現在の状態が維持される。このようにして、駆動波形信号FIRE COLOR 01,03,04,05,06の状態の変更が繰り返される。一方、記録材ブラックについての波形判別信号SEL FIRE BLACKのパルス11の立ち上がりにおいて、FIRE 01〜06はすべて「High」レベルにあるので、駆動波形信号FIRE BLACK 01〜06はパルス11の立ち上がりタイミングで「High」レベルとされ、次のパルス12までその状態が維持される。次のパルス12では、FIRE 02,06を除き「Low」レベルにあるので、駆動波形信号FIRE BLACK 01,03,04,05はパルス12の立ち上がりタイミングで「Low」レベルに変換され、駆動波形信号FIRE COLOR 02,06は「High」レベルが維持され、この状態がパルス13のタイミングまで維持される。それから、パルス13において、FIRE 01,02,06が「Low」レベル、FIRE 03,04,05が「High」レベルであるので、駆動波形信号FIRE BLACK 02,03,04,05,06はパルス13の立ち上がりタイミングで現在の状態が変更され、駆動波形信号FIRE BLACK 01は現在の状態が維持される。同様にして、駆動波形信号FIRE BLACK 01〜06の状態の変更が繰り返される。
【0043】
このように変換手段21Aは、前記波形判別信号SEL FIRE BLACK,SEL FIRE COLORにおいて間隔をおいて出力されるパルスのうちの1つのパルスに対応する前記駆動波形データ信号FIRE 01〜06の状態を、前記駆動波形信号として出力し、その後、他のパルスが出力されるまでその駆動波形信号の出力を継続する。
【0044】
また、駆動データ信号SIN 0〜2は、イメージメモリ25からゲートアレイ14によって読み出され、ゲートアレイ14からフレキシブルフラットケーブル22を介してヘッドドライバ21にクロック信号CLKと同期してシリアル伝送され、シフトレジスタ41Bk,41Cに入力される。シフトレジスタ41Bk,41Cは、それぞれ各ノズル列におけるノズル数(例えば94)×駆動データ信号のビット数のビット長としている。シフトレジスタ41Bk,41Cは、クロック信号CLKの立ち上がりにもとづいて駆動データ信号SIN_0〜2をシリアルーパラレル変換して、94個の各ノズル毎のパラレルな駆動データ信号S Bk_* 0〜2,S C_* 0〜2を出力する。
【0045】
Dフリップフロップ42Bk,42Cは、ゲートアレイ14から伝送されてくるストローブ信号STBの立ち上がりにもとづいて各駆動データ信号S Bk_* 0〜2,S C_* 0〜2をそれぞれ選択信号SELBk_* 0〜2,SELBk_* 0〜2(3ビットの選択信号)としてマルチプレクサ43Bk,43Cに対し出力する。Dフリップフロップ42Bk,42Cは、シフトレジスタ41Bk,41Cと同ビット長としている。
【0046】
各マルチプレクサ43Bk,43Cはそれぞれの選択信号SELBk_*_0〜2,SELC_*_0〜2をもとに、変換手段21Aからパラレル伝送により入力される複数種類の駆動波形信号FIRE Bk 01〜06,FIRE COLOR 01〜06のいずれか1つをノズル単位毎に選択し、記録ヘッド1の複数の噴射ノズル(図示せず)の各々のインク噴射のための所定の駆動波形信号B Bk *,B C *として、ドライブバッファ44Bk,44Cに出力する。駆動波形信号FIRE Bk 01〜06,FIRE COLOR 01〜06は、それぞれ、記録のための1または複数の駆動パルスを含む。
【0047】
ドライブバッファ44Bk,44Cは、マルチプレクサ43Bk,43Cから出力された信号を所定の駆動波形信号OUT Bk_*,OUT C_*としてノズル列に対応した各アクチュエータへ供給し、アクチュエータを駆動し、噴射が行われる。これによって、各ノズルにおいて、駆動信号にもとづいて、駆動波形信号に含まれる駆動パルス数またはパルス幅に応じたインク滴が噴射され、階調記録が行われる。
【0048】
記録条件が変わらない限り、駆動波形データ信号FIRE 01〜06は、ゲートアレイ14によって一定の周期で繰り返し読み出され、変換手段21Aを経て、駆動波形信号FIRE Bk 01〜06,FIRE COLOR 01〜06として、マルチプレクサ43Bk,43Cに繰り返し出力される。
【0049】
前記実施の形態においては、駆動波形信号FIRE Bk 01〜06,FIRE COLOR 01〜06の長さを記録周期として駆動される。Dフリップフロップ42Bk、42Cに入力されるストローブ信号STBの周期は、上記記録周期に適合するものであればよい。
【0050】
前記実施の形態では、変換手段としてDラッチを用いているので、波形判別信号SEL FIRE BLACK,FIRE COLORが「High」レベルであれば、いつでも、駆動波形信号の状態が変化する。つまり、かりに波形判別信号SEL FIRE BLACK,SEL FIRE COLORが「High」レベルのときに、駆動波形データ信号FIRE 01〜06にノイズが乗ると、駆動波形信号FIRE Bk 01〜06,FIRE COLOR 01〜06にそのまま反映してしまうことになる。そのため、そのDラッチに代えて、図5に示すように、Dフリップフロップ21Aa’〜21Al’を使用する変換手段21A’を用いることで、耐ノイズ性を高めることができる。この場合には、波形判別信号SEL FIRE BLACK,SEL FIRE COLORの立ち上がりに同期して、状態を変化させるDフリップフロップ21Aa’〜21Al’を用いた場合には、波形判別信号SEL FIRE BLACK,SEL FIRE COLORの立ち上がり時のみ、駆動波形データ信号FIRE 01〜06が反映されるので、その分最終的に記録ヘッドを駆動する信号である駆動波形信号FIRE Bk 01〜06,FIRE COLOR 01〜06にノイズが乗りにくくなる。
【0051】
また、Dフリップフロップ21Aa’〜21Al’を使用する変換手段21A’では、例えば図6に示すような、異なる色の駆動波形信号FIRE Bk 01,FIRE Bk 02,FIRE COLOR 01,FIRE COLOR 02が同時に変換するような波形は生成することができない。図7に示すTフリップフロップ21Aa”〜21Al”を用いる変換手段21A”を使用すると、異なる色の駆動波形信号FIRE Bk 01,FIRE Bk 02,FIRE COLOR 01,FIRE COLOR 02が同時に変化するようなその変化する駆動波形データ信号FIRE 01〜06のすべてが、両方の色で変化する場合には実現することができる。つまり、図6に示すタイミングBでFIRE Bk 01は「High」レベルでFIRE COLOR 01は「Low」レベルを満たそうとすると、FIRE 01に矛盾を生じるが、Tフリップフロップ21Aa”〜21Al”を用いる変換手段21A”ではFIRE 01を「High」レベルにすれば、実現することができる。その変換手段21A”のタイミングチャートは、図8に示す通りである。
【0052】
前記実施の形態の記録装置は、カラー記録するもので、各インク色の駆動波形信号がインク(記録材)の特性に応じて設定され、すべての駆動波形信号がマージされた駆動波形データ信号が伝送される。実施の形態では、FIRE COLOR 01〜06をシアンインクのために使用しているが、他のカラーインクと共用してもよい。
【0053】
また、駆動波形信号FIRE Bk 01〜06,FIRE COLOR 01〜06を記録条件に応じて変更するように、駆動波形データ信号FIRE 01〜06を適宜書き換えてホストコンピュータ26から伝送し、RAM12またはイメージメモリ25に格納するように構成することもできる。例えば、ほぼ同時に噴射する多数の画像データをホストコンピュータ26から伝送するとき、電力ピークを避けるため、あるいはクロストークを避けるために、その画像データとともに、多数の駆動パルスが重ならないように設定された駆動波形信号を伝送することができる。
【0054】
さらに、温度など環境条件に応じて、ゲートアレイ14から出力する駆動波形データ信号FIRE 01〜06を補正するように構成することもできる。
【0055】
前記実施の形態においては、インクジェット式の記録装置について説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、インパクト式記録ヘッドおよびサーマル式記録ヘッドなどを用いる記録装置にも適用することができる。
【0056】
また、記録濃度(印字濃度)の階調制御だけでなく、履歴制御、すなわちインパクト式記録ヘッドではインパクト素子に残る振動を考慮して前後の駆動データの有無により駆動波形を選択したり、サーマル式記録ヘッドでも発熱素子に残る熱を考慮して前後の駆動データの有無により駆動波形を選択することにも適用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の実施形態に係るインクジェット式の記録装置を制御する制御装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】ヘッドドライバの一実施の形態を示すブロック図である。
【図3】変換手段の詳細図である。
【図4】図3に示す変換手段の動作を示すタイムチャート図である。
【図5】変換手段の他の実施例を示す図3と同様の図である。
【図6】変換手段の変換動作のタイミングについての説明図である。
【図7】変換手段の別の実施例を示す詳細図である。
【図8】図7に示す変換手段の動作を示すタイムチャート図である。
【符号の説明】
【0058】
1 記録ヘッド
11 CPU
14 ゲートアレイ
21 ヘッドドライバ
21A,21A’,21A” 変換手段
21Aa〜21Al Dラッチ
21Aa’〜21Al’ Dフリップフロップ
21Aa”〜21Al” Tフリップフロップ
22 フレキシブルフラットケーブル
41Bk、41C シフトレジスタ
42Bk,41C Dフリップフロップ
43Bk,43C マルチプレクサ





 

 


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