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インクジェット記録装置およびパージ方法 - ブラザー工業株式会社
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発明の名称 インクジェット記録装置およびパージ方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−8014(P2007−8014A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−191951(P2005−191951)
出願日 平成17年6月30日(2005.6.30)
代理人 【識別番号】100082500
【弁理士】
【氏名又は名称】足立 勉
発明者 梅田 隆一郎
要約 課題
インクジェット記録装置において、正圧パージ終了時に短時間でインク供給路内を大気圧の状態にすることにより、廃インク量を低減すること。

解決手段
制御処理装置70が、正圧パージを実行した後に、チューブ25a〜25eを開放状態とするとともに、サージタンク23内を大気と連通する連通状態としてチューブポンプ47によってサージタンク23内に負圧を付与させることでチャージタンク23内、メインタンク21a〜21d内、チューブ103a〜103d内および記録ヘッド10のサブタンク101a〜101d内を減圧して素早く大気圧の状態に戻す。
特許請求の範囲
【請求項1】
インクを貯蔵するサブタンクを内蔵するとともに噴射ノズルから前記サブタンク内のインクを選択的に噴射して被記録媒体に画像記録を行う記録ヘッドと、
前記サブタンク内に供給されるインクを貯蔵するメインタンクと、
前記サブタンクと前記メインタンクとを接続するインク供給経路と、
前記メインタンク内に正圧を付与することで前記メインタンク内のインクを前記サブタンクへ送出可能であり、また前記メインタンク内に負圧を付与することで前記メインタンクから空気を吸引可能なポンプと、
前記ポンプと前記メインタンクとを接続する空気供給経路と、
を備えるインクジェット記録装置であって、
前記空気供給経路を開閉可能な空気供給経路開閉機構と、
前記空気供給経路における前記空気供給経路開閉機構よりも上流側にて前記空気供給経路内を大気と連通させることが可能な大気連通機構と、
前記ポンプ、前記空気供給経路開閉機構および前記大気連通機構を制御することにより、前記空気供給経路を開放状態とするとともに前記空気供給経路を大気とは連通しない非連通状態として前記ポンプによって前記メインタンク内に正圧を付与することで前記メインタンク内のインクを前記サブタンクへ前記インク供給経路を介して供給させる正圧パージを行う制御部と、を備え、
前記制御部は、前記正圧パージを行った後に、前記空気供給経路を開放状態とするとともに前記空気供給経路を大気と連通する連通状態として前記ポンプによって前記メインタンク内に負圧を付与することで前記メインタンク内、前記インク供給経路内および前記サブタンク内を減圧することを特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項2】
インクを貯蔵するサブタンクを内蔵するとともに噴射ノズルから前記サブタンク内のインクを選択的に噴射して被記録媒体に画像記録を行う記録ヘッドと、
前記サブタンク内に供給されるインクを貯蔵するメインタンクと、
前記サブタンクと前記メインタンクとを接続するインク供給経路と、
前記メインタンク内に正圧を付与することで前記メインタンク内のインクを前記サブタンクへ送出可能であり、また前記メインタンク内に負圧を付与することで前記メインタンクから空気を吸引可能なポンプと、
前記ポンプと前記メインタンクとを接続する空気供給経路と、
を備えるインクジェット記録装置であって、
前記空気供給経路の途中に取り付けられ、空気を貯蔵可能なサージタンクと、
前記空気供給経路における前記サージタンクよりも下流側にて前記空気供給経路を開閉可能な空気供給経路開閉機構と、
前記サージタンク内を大気と連通させることが可能な大気連通機構と、
前記ポンプ、前記空気供給経路開閉機構および前記大気連通機構を制御することにより、前記空気供給経路を開放状態とするとともに前記サージタンク内を大気とは連通しない非連通状態として前記ポンプによって前記サージタンク内および前記メインタンク内に正圧を付与することで前記メインタンク内のインクを前記サブタンクへ前記インク供給経路を介して供給させる正圧パージを行う制御部と、を備え、
前記制御部は、前記正圧パージを行った後に、前記空気供給経路を開放状態とするとともに前記サージタンク内を大気と連通する連通状態として前記ポンプによって前記サージタンク内に負圧を付与させることで前記サージタンク内、前記メインタンク内、前記インク供給経路内および前記サブタンク内を減圧することを特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項3】
噴射ノズルからインクを選択的に噴射して被記録媒体に画像記録を行う記録ヘッドが内蔵するサブタンク内に供給されるインクを貯蔵するメインタンク内へ正圧または負圧を付与するための空気供給経路を開放状態とするとともに、前記空気供給経路を大気とは連通しない非連通状態とし、前記メインタンク内に正圧を付与することで、前記メインタンク内のインクを前記サブタンクへインク供給経路を介して供給させ、その後、前記空気供給経路を開放状態とするとともに、前記空気供給経路を大気と連通する連通状態とし、前記メインタンク内に負圧を付与することで、前記メインタンク内、前記インク供給経路内および前記サブタンク内を減圧することを特徴とするインクジェット記録装置におけるパージ方法。
【請求項4】
噴射ノズルからインクを選択的に噴射して被記録媒体に画像記録を行う記録ヘッドが内蔵するサブタンク内に供給されるインクを貯蔵するメインタンク内へサージタンクを介して正圧または負圧を付与するための空気供給経路を開放状態とするとともに、前記空気供給経路を大気とは連通しない非連通状態とし、前記サージタンク内に正圧を付与することで、前記メインタンク内のインクを前記サブタンクへインク供給経路を介して供給させ、その後、前記空気供給経路を開放状態とするとともに、前記空気供給経路を大気と連通する連通状態とし、前記サージタンク内に負圧を付与することで、前記サージタンク内、前記メインタンク内、前記インク供給経路内および前記サブタンク内を減圧することを特徴とするインクジェット記録装置におけるパージ方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェット記録装置において、正圧パージ終了時に短時間でインク供給路内を大気圧の状態にすることにより、廃インク量を低減する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、チューブ供給型インク供給システムを備えるインクジェット記録装置が知られている。すなわち、この種のインクジェット記録装置においては、噴射ノズルからインクを噴射して被記録媒体に記録を行う記録ヘッドおよび記録ヘッドに供給されるインクを貯えるインクタンクを搭載したキャリッジと、インクタンクへ供給されるインクを貯えるメインタンクと、を備え、インクタンクのインクが減少したときには、ポンプ機構によってメインタンク内を加圧し、その加圧されたメインタンクからサブタンクへインクを供給するよう構成されている。
【0003】
このようなインクジェット記録装置では、記録ヘッドのインクノズルに溜まった気泡を排出するため、正圧パージを行っている。また、正圧パージ後には、連通弁を閉じるとともに、大気開放弁を開放し、インク供給路内を大気圧の状態にしている。
【0004】
例えば特許文献1に記載のインクジェット記録装置では、加圧回復動作後に残留する流路内の圧力を速やかに除去し、記録ヘッド内の圧力を適正な圧力に戻すことが可能なようにすることを目的とする。記録ヘッド内に設けられた吐出駆動素子を駆動することによりインク吐出口からインクを吐出させるとともに、記録ヘッドのインク吐出口に連通するインク流路内の圧力を増大させることによってインク吐出口からインクを吐出させるポンプなどの加圧回復手段を備える。また、加圧回復手段の駆動後に、記録ヘッドの吐出口に連通する流路の圧力を減少させる圧力減少手段を備える。この圧力減少手段としては、例えば、加圧回復手段の駆動後に吐出駆動素子を駆動させて所定回数の予備吐出を実行させる制御手段によって構成する。また、環境温度に基づく予備吐出回数の制御も開示されている。
【0005】
また、例えば特許文献2に記載のインクジェット記録装置では、回復処理に要する時間を短縮するとともに、予備吐出によって発生するリサイクルインク液等を極力削減することのできるインクジェット記録装置及び回復処理方法を提供している。インクタンクに設けられた加圧ピストンポンプを加圧して、記録ヘッド内に加圧する加圧処理を実行したのち、記録ヘッド内の圧力を適正な値に低下させるために、加圧動作終了後、各インクタンク毎に設けられた加圧カムの位置を、パルスモータのカウント値に基づいて把握し、予め決定されているカウント値と予備吐出発数との関係テーブルに基づいて、予備吐発数を各色毎に設定し、予備吐出を実行する。あるいは、加圧カムの位置が全てのインクタンクにおいて、同じ非押圧位置で停止するように調節し、加圧カム位置が同一なので、全ての記録ヘッドに対し同一予備吐出発数で予備吐出を実行する。
【0006】
また、例えば特許文献3に記載のインクジェット記録装置では、インクカートリッジ内のインクの水分蒸発を抑えるとともに、内部に正の圧力を加えた際に圧力を速やかに調整することができるインクジェット記録装置及びインクカートリッジを提供している。通常の印字状態でインクカートリッジ内のインクが消費されるのにともない、インクカートリッジ内の圧力が低下すると、第一の弁が圧力差により持ち上げられ、大気連通路を通してインクカートリッジ内に大気が導入される。パージ処理が実行されチューブから正圧の気体が供給されると、弁がその圧力により持ち上げられ、インクカートリッジ内のインクに圧力を与える(流路A)。パージ処理が終了すると、インクカートリッジ内に残留している正圧の気体は、第二の弁を持ち上げ、外部に放出される(流路B)。
【特許文献1】特開2005−22167号公報(第5,6頁、図1)
【特許文献2】特開2005−28780号公報(第6,7頁、図6)
【特許文献3】特開2005−47028号公報(第8頁、図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上述のインクジェット記録装置においては、次のような問題があった。
(1)特許文献1、2に記載のインクジェット記録装置においては、正圧パージ後に予備吐出を行うため、インクを排出することとなる。また、吐出不良になるおそれがある。
【0008】
(2)また、特許文献3に記載のインクジェット記録装置においては、圧力バルブによって調整しているので、流路抵抗があり、大気圧に戻るまでに時間がかかる。
なお、従来のカートリッジでもカートリッジ内部に構成されている大気連通孔は、インク増粘防止の為、流路抵抗が大きくなっており(ラビリンス構造)、本件の様な正圧パージ構成で、パージ後、ポンプを停止して大気開放弁を開放するだけでは、大気圧まで戻るのにもラビリンス構造を空気が経由するので時間がかかってしまう。
【0009】
本発明は、このような不具合に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、インクジェット記録装置において、正圧パージ終了時に短時間でインク供給路内を大気圧の状態にすることにより、廃インク量を低減することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するためになされた請求項1に係るインクジェット記録装置は、インクを貯蔵するサブタンクを内蔵するとともに噴射ノズルから前記サブタンク内のインクを選択的に噴射して被記録媒体に画像記録を行う記録ヘッドと、前記サブタンク内に供給されるインクを貯蔵するメインタンクと、前記サブタンクと前記メインタンクとを接続するインク供給経路と、前記メインタンク内に正圧を付与することで前記メインタンク内のインクを前記サブタンクへ送出可能であり、また前記メインタンク内に負圧を付与することで前記メインタンクから空気を吸引可能なポンプと、前記ポンプと前記メインタンクとを接続する空気供給経路と、を備えるインクジェット記録装置であって、前記空気供給経路を開閉可能な空気供給経路開閉機構と、前記空気供給経路における前記空気供給経路開閉機構よりも上流側にて前記空気供給経路内を大気と連通させることが可能な大気連通機構と、前記ポンプ、前記空気供給経路開閉機構および前記大気連通機構を制御することにより、前記空気供給経路を開放状態とするとともに前記空気供給経路を大気とは連通しない非連通状態として前記ポンプによって前記メインタンク内に正圧を付与することで前記メインタンク内のインクを前記サブタンクへ前記インク供給経路を介して供給させる正圧パージを行う制御部と、を備え、前記制御部は、前記正圧パージを行った後に、前記空気供給経路を開放状態とするとともに前記空気供給経路を大気と連通する状態として前記ポンプによって前記メインタンク内に負圧を付与させることで前記メインタンク内、前記インク供給経路内および前記サブタンク内を減圧することを特徴とする。
【0011】
このように構成された本発明によれば、制御部が、正圧パージを実行した後に、空気供給経路を開放状態とするとともに空気供給経路を大気と連通する状態としてポンプによってメインタンク内に負圧を付与させることで、メインタンク、インク供給経路およびサブタンク内を減圧して素早く大気圧の状態に戻す。このことにより、短時間でメインタンク内、インク供給経路内およびサブタンク内を大気圧の状態にすることができ、正圧パージ時間の短縮によって廃インクの量を低減することができる。
【0012】
なお、大気開放弁が開放されているので、空気供給経路内が大気圧の状態になっても、大気連通弁から吸引された空気がポンプで吸引され、空気供給路内の気圧は大気圧の状態のままとなる。
【0013】
また、上述のパージ方法としては、請求項3に示すようなものが考えられる。すなわち、請求項3に記載のインクジェット記録装置におけるパージ方法は、噴射ノズルからインクを選択的に噴射して被記録媒体に画像記録を行う記録ヘッドが内蔵するサブタンク内に供給されるインクを貯蔵するメインタンク内へ正圧または負圧を付与するための空気供給経路を開放状態とするとともに、前記空気供給経路を大気とは連通しない非連通状態とし、前記メインタンク内に正圧を付与することで、前記メインタンク内のインクを前記サブタンクへインク供給経路を介して供給させ、その後、前記空気供給経路を開放状態とするとともに、前記空気供給経路を大気と連通する連通状態とし、前記メインタンク内に負圧を付与することで、前記メインタンク内、前記インク供給経路内および前記サブタンク内を減圧することを特徴とする。
【0014】
このような方法によれば、正圧パージを実行した後に、空気供給経路を開放状態とするとともに空気供給経路を大気と連通する状態としてポンプによってメインタンク内に負圧を付与させることで、メインタンク、インク供給経路およびサブタンク内を減圧して素早く大気圧の状態に戻す。このことにより、短時間でメインタンク内、インク供給経路内およびサブタンク内を大気圧の状態にすることができ、正圧パージ時間の短縮によって廃インクの量を低減することができる。
【0015】
ところで、インクジェット記録装置がサージタンクを備える場合には、上記課題を解決するために次のような手法が考えられる。
すなわち、上記課題を解決するためになされた請求項2に係るインクジェット記録装置は、インクを貯蔵するサブタンクを内蔵するとともに噴射ノズルから前記サブタンク内のインクを選択的に噴射して被記録媒体に画像記録を行う記録ヘッドと、前記サブタンク内に供給されるインクを貯蔵するメインタンクと、前記サブタンクと前記メインタンクとを接続するインク供給経路と、前記メインタンク内に正圧を付与することで前記メインタンク内のインクを前記サブタンクへ送出可能であり、また前記メインタンク内に負圧を付与することで前記メインタンクから空気を吸引可能なポンプと、前記ポンプと前記メインタンクとを接続する空気供給経路と、を備えるインクジェット記録装置であって、前記空気供給経路の途中に取り付けられ、空気を貯蔵可能なサージタンクと、前記空気供給経路における前記サージタンクよりも下流側にて前記空気供給経路を開閉可能な空気供給経路開閉機構と、前記サージタンク内を大気と連通させることが可能な大気連通機構と、前記ポンプ、前記空気供給経路開閉機構および前記大気連通機構を制御することにより、前記空気供給経路を開放状態とするとともに前記サージタンク内を大気とは連通しない非連通状態として前記ポンプによって前記サージタンク内および前記メインタンク内に正圧を付与することで前記メインタンク内のインクを前記サブタンクへ前記インク供給経路を介して供給させる正圧パージを行う制御部と、を備え、前記制御部は、前記正圧パージを行った後に、前記空気供給経路を開放状態とするとともに前記サージタンク内を大気と連通する連通状態として前記ポンプによって前記サージタンク内に負圧を付与させることで前記サージタンク内、前記メインタンク内、前記インク供給経路内および前記サブタンク内を減圧することを特徴とする。
【0016】
このように構成された本発明によれば、制御部が、正圧パージを行った後に、空気供給経路を開放状態とするとともにサージタンク内を大気と連通する連通状態としてポンプによってサージタンク内に負圧を付与させることでサージタンク内、メインタンク内、インク供給経路内およびサブタンク内を減圧して素早く大気圧の状態に戻す。このことにより、短時間でメインタンク内、インク供給経路内およびサブタンク内を大気圧の状態にすることができ、正圧パージ時間の短縮によって廃インクの量を低減することができる。
【0017】
また、このように構成された本発明によれば、インクジェット記録装置がサージタンクを備えていない場合に比べて、早い段階から記録ヘッドからの廃インクを止めることができる。このことは次のような理由による。すなわち、正圧パージ時は、サージタンク内が高気圧であり、このサージタンク内の圧力に比例してサブタンク内の圧力も上昇しているので、サージタンク内の空気圧素早く減圧すれば、サブタンク内の空気圧も減圧され、大気圧に戻るまでの時間が短縮される。これに対して、サージタンクを備えていないインクジェット記録装置においては、正圧パージ時にはサブタンク内が高気圧となる。そして、ポンプが作動した際には、サブタンク内の空気が吸引されるが、そのサブタンク内の圧力が徐々に低下するので、しばらくは廃インクされることによる。
【0018】
なお、大気連通機構が開放状態になっているので、空気供給路内が大気圧の状態になっても、大気開放弁から吸引された空気がポンプで吸引され、空気供給路内の気圧は大気圧の状態のままとなる。
【0019】
また、上述のパージ方法としては、請求項4に示すようなものが考えられる。すなわち、請求項4に記載のインクジェット記録装置におけるパージ方法は、噴射ノズルからインクを選択的に噴射して被記録媒体に画像記録を行う記録ヘッドが内蔵するサブタンク内に供給されるインクを貯蔵するメインタンク内へサージタンクを介して正圧または負圧を付与するための空気供給経路を開放状態とするとともに、前記空気供給経路を大気とは連通しない非連通状態とし、前記サージタンク内に正圧を付与することで、前記メインタンク内のインクを前記サブタンクへインク供給経路を介して供給させ、その後、前記空気供給経路を開放状態とするとともに、前記空気供給経路を大気と連通する連通状態とし、前記サージタンク内に負圧を付与することで、前記サージタンク内、前記メインタンク内、前記インク供給経路内および前記サブタンク内を減圧することを特徴とする。
【0020】
このような方法によれば、正圧パージを行った後に、空気供給経路を開放状態とするとともにサージタンク内を大気と連通する連通状態としてポンプによってサージタンク内に負圧を付与させることでサージタンク内、メインタンク内、インク供給経路内およびサブタンク内を減圧して素早く大気圧の状態に戻す。このことにより、短時間でメインタンク内、インク供給経路内およびサブタンク内を大気圧の状態にすることができ、正圧パージ時間の短縮によって廃インクの量を低減することができる。
【0021】
また、このような方法によれば、インクジェット記録装置がサージタンクを備えていない場合に比べて、早い段階から記録ヘッドからの廃インクを止めることができる。その理由についてはここでは説明は省略する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
[第一実施形態]
図1は、本発明を適用するのに好適なインクジェット記録装置1の外形斜視図である。
【0023】
図1に示すように、インクジェット記録装置1は、プリンタ機能、コピー機能、スキャナ機能、ファクシミリ機能等を備えた、いわゆる多機能装置(MFD:Multi Function Device)であり、被記録媒体として、紙又はプラスチックフィルム等のシート状の用紙が用いられる。
【0024】
インクジェット記録装置1は、合成樹脂製のハウジング2の底部に、その前側に形成された開口部2aから差し込み可能な給紙カセット3を備える。また、給紙カセット3の上方には、記録済みの用紙が矢印A方向へ排出される排紙部4が設けられており、排紙部4から連通する排紙口は、ハウジング2の前面の開口部2aの上部に共通に設けられている。
【0025】
給紙カセット3は、例えばA4サイズ、レターサイズ、リーガルサイズ、はがきサイズ等にカットされた用紙を複数枚収納可能に構成されている。各用紙は、その長辺が用紙搬送方向(副走査方向又はX軸方向)と平行になるように配置される。また、給紙カセット3の前端には、リーガルサイズ等の長い用紙の後端部を支持する補助支持部材3aがX軸方向に延出可能に装着されている。給紙カセット3内に納まるA4サイズ等の用紙を用いる場合には、給紙カセット3の前部に対して補助支持部材3aを給紙の妨げとならないように収納することができる。
【0026】
一方、ハウジング2の上部には、コピー機能やファクシミリ機能における原稿読取の際に使用される画像読取装置5が配置されている。この画像読取装置5は図示しない枢軸部を介してハウジング2の一側端に対して上下開閉回動可能に構成されている。更に、画像読取装置5の上部には、画像読取装置5の上面を覆う原稿カバー体6が、画像読取装置5の後端に設けられた図示しない枢軸を中心に上下回動可能に装着されている。
【0027】
画像読取りの際は、原稿カバー体6を上側に開けて載置用ガラス板上に原稿が載置された状態で、載置用ガラス板の下方にてY軸方向(主走査方向)に往復移動可能に設けられている原稿読取り用の密着型イメージセンサ(CIS:Contact Image Sensor)を原稿紙面に対して走査することによって原稿紙面の画像を読取る。
【0028】
画像読取装置5の上面の原稿カバー体6の前方に各種操作ボタンや液晶表示部等を備えた操作パネル部7が設けられている。
ハウジング2内部には、プリンタ機能を実現するためのインクジェット式の記録ヘッド10(図2参照)を搭載し、Y軸方向(主走査方向)へ往復移動可能なキャリッジ(図示せず)及びその他の機構からなる記録部(図示せず)が設けられている。
【0029】
図2は、本発明のインクジェット記録装置1の第一実施形態の要部概略構成を示すブロック図である。
図2に示すように、記録ヘッド10には、4組の噴射ノズル(図示せず)が下方に向けて設けられ、これら噴射ノズルから4色(ブラック、シアン、イエロー、マゼンダ)のインクを下側に噴射して用紙に記録可能である。
【0030】
また、記録ヘッド10は、後述するインクカートリッジ21a〜21dから供給される4色のインクをそれぞれ貯蔵するサブタンク101a〜101dを内蔵している。これらサブタンク101a〜101dと噴射ノズルとは、図示しない供給流路で色ごとに接続されており、サブタンク101a〜101dから各色の噴射ノズルへ各色のインクを供給可能である。
【0031】
また、サブタンク101a〜101dとインクカートリッジ21a〜21dとは、色ごとにチューブ103a〜103dで接続されており、インクカートリッジ21a〜21dからサブタンク101a〜101dへ各色のインクを供給可能である。なお、チューブ103a〜103dはインク供給経路に該当する。
【0032】
以上のように構成された記録部においては、キャリッジは制御処理装置70(図5参照)によって制御されることによりY方向(主走査方向)に往復移動することで記録ヘッド10を走査する。記録ヘッド10は、この走査時に各サブタンク101a〜101d内のインクを噴射ノズルから選択的に噴射して用紙に画像を記録する。なお、制御処理装置70については後述する。
【0033】
また、記録ヘッド10におけるキャリッジの待機位置に相当する位置にはメンテナンスユニット15が搭載されている。このメンテナンスユニット15は、記録ヘッド10の噴射ノズルを密閉可能なキャップ17と、インク切りブレード18と、ワイパ19と、廃インク受け部20(図6参照、図2では図示省略)と、廃液フォーム16(図6参照、図2では図示省略)と、を備えている。このメンテナンスユニット15では、インク切りブレード18による記録ヘッド10の噴射ノズルの拭き取りをおこなうブレード動作や、ワイパ19による記録ヘッド10の噴射ノズルの拭き取りをおこなうワイピング動作、上昇させたキャップ17によって記録ヘッド10の噴射ノズルを密閉して、噴射ノズル内からゴミや空気、更には固化したインクを強制的に除去するためのパージ動作、廃インク受け部20に対して記録ヘッド10の噴射ノズルからインクを吐出させるフラッシング動作等の各種メンテナンス動作が行われる。
【0034】
また、ハウジング2内部には、フルカラー記録のための4色(ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y))の未使用インクを各々収容したインクカートリッジ21a〜21dが収納されている。このインクカートリッジ21a〜21dは、キャリッジの移動方向に順に配列されるとともに、ハウジング2に対して上方から着脱可能に構成されており、インクの補充を行う場合は、このインクカートリッジ21a〜21dごとに交換する。また、インクカートリッジ21a〜21dには、その内部と大気とを連通するための大気連通部22a〜22dがそれぞれ設けられている。なお、インクカートリッジ21a〜21dはメインタンクに該当する。
【0035】
また、インクカートリッジ21a〜21dとチャージタンク23とはチューブ25a〜25dでそれぞれ接続されており、チャージタンク23から各インクカートリッジ21a〜21dへチャージタンク23内に蓄積された空気を供給可能に構成されている。さらに、インクカートリッジ21a〜21dの大気連通部22a〜22dとチャージタンク23とはチューブ25eで接続されている。具体的には、チューブ25eは、その途中で4本に分岐しており、チューブ25eの両端のうち4本に分岐している側がそれぞれインクカートリッジ21a〜21dの大気連通部22a〜22dに接続されるとともに、チューブ25eの両端のうち分岐していない側がチャージタンク23に接続されることで、大気連通部22a〜22dとチャージタンク23とがチューブ25eで接続されている。このことにより、チャージタンク23内に蓄積された空気を各インクカートリッジ21a〜21dの大気連通部22a〜22dへ供給可能である。なお、チューブ25eにおける分岐部分および大気連通部22a〜22dとチューブ25eとの接続箇所については、図2では図示を省略している。また、上述のチューブ25a〜25dおよびチューブ25eにおける分岐していない部分については、後述する切替え部27の内部で互いに平行となるよう並べられ、切替え部27のベース29に固定されている(図3参照)。なお、チャージタンク23はサージタンクに該当する。
【0036】
さらに、インクカートリッジ21a〜21dの大気連通部22a〜22dとチャージタンク23とを接続するチューブ25a〜25eの近傍には空気供給経路開閉機構としての切替え部27が設置されている。この切替え部27は、図3に示すように、筺体であるベース29、およびベース29内部に配置され、チューブ25a〜25eを個別に押さえることが可能な押え機構31から構成される。この押え機構31は、複数のチューブに交差する軸33、軸33を回転駆動可能なモータ34、モータ34を制御する駆動回路70f、各チューブ25a〜25eそれぞれに対向して軸33の表面に形成された突起部39a〜39e、軸33の回転に伴って移動する突起部39a〜39eの軌道上にその一部がそれぞれ配置され、その中央部がベース29に回動可能に支持されるとともに、その一端である押圧部41a〜41eがチューブ25a〜25eをそれぞれ押圧可能なレバー43a〜43e、ベース29とレバー43a〜43eの他端との間に圧縮された状態でそれぞれ配置され、レバー43a〜43eの押圧部41a〜41eをチューブ25a〜25eへ向けてそれぞれ付勢するバネ45a〜45eによって構成されている。なお、図3(a)の側面図では、各構成を示す符号から「a〜d」の文字を省略している。
【0037】
上述の突起部39a〜39dについては、制御されたモータ34によって軸33が回転する際に、4色のインクカートリッジ21a〜21dに対応するレバー43a〜43dに順に当接するよう軸33の表面上に配置されている。また、突起部39eは4つ存在し、軸33が回転する際に、レバー43eに順に当接するよう軸33の表面上に配置されている。
【0038】
さらに、突起部39aと突起部39eは、インクカートリッジ21aからサブタンク101aへのインク供給を遮断する「遮断モード」、インクカートリッジ21aからサブタンク101aへインクを供給する「連通モード」、およびインクカートリッジ21aの内部を大気と連通させる「大気連通モード」を実現するため、軸33に対して次の(イ)〜(ハ)の要件を満たすよう取り付けられている。
【0039】
(イ)軸33を回転させることで、突起部39aがレバー43aには当接せず、且つ突起部39eがレバー43eには当接しない状態となること(遮断モード、図4(a)参照)
(ロ)軸33を回転させることで、突起部39aがレバー43aに当接し、且つ突起部39eがレバー43eには当接しない状態となること(連通モード、図4(b)参照)
(ハ)軸33を回転させることで、突起部39aがレバー43aに当接し、且つ突起部39eの一つがレバー43eに当接する状態となること(大気連通モード、図4(c)参照)
なお、突起部39bと突起部39e、突起部39cと突起部39e、および突起部39dと突起部39eについても、上述のような遮断モード、連通モードおよび大気連通モードを各色において実現するように構成されているが、ここでは詳細な説明は省略する。
【0040】
以上のように構成された切替え部27は、チューブ25a〜25eを個別に押さえる押え機構31を制御して、チャージタンク23からの圧力をインクカートリッジ21a〜21dに対して選択的に加圧可能である。
【0041】
また、チャージタンク23にはチューブポンプ47がチューブ26で接続されている。 チャージタンク23は、駆動回路70eによって制御されるチューブポンプ47から供給される空気を一時的に貯留することにより、各インクカートリッジ21a〜21dに対して一定の圧力で加圧する機能を有する。
【0042】
チューブポンプ47は、チャージタンク23に対して正圧を付与することが可能である。また、チューブポンプ47は、チャージタンク23に対して負圧を付与するでチャージタンク23から空気を吸引可能である。
【0043】
なお、チューブ25およびチューブ26は空気供給経路に該当する。
以上のように構成されたチャージタンク23およびチューブポンプ47は、各インクカートリッジ21a〜21d内のインクを加圧することにより、各インクカートリッジ21a〜21d内のインクをサブタンク101a〜101dへ供給可能である。
【0044】
また、チャージタンク23には、チャージタンク23内を大気と連通させることが可能な大気開放弁24が取り付けられている(図2参照)。この大気開放弁24は、駆動回路70gによって制御されることで開閉可能に構成されている(図5参照)。
【0045】
なお、大気開放弁24は大気連通機構に該当する。
次に、制御処理装置70について説明する。図5に、制御処理装置70の概略構成を表すブロック図を示す。なお、図5は、制御処理装置の概略構成を表すブロック図である。
【0046】
図5に示すように、制御処理装置70は、CPU71とROM72とRAM73とEEPROM74を有するマイクロコンピュータを備えており、レジストセンサ69、メディアセンサ68、用紙搬送用エンコーダ50、操作パネル7、キャリッジ送り用エンコーダ39などが電気的に接続されている。
【0047】
また、制御処理装置70は、給紙モータ65、用紙搬送モータ40、キャリッジモータ30を夫々駆動する為の駆動回路76a〜76cと、記録ヘッド10を駆動する為の記録ヘッド駆動回路76dと、チューブポンプ47を駆動する為の駆動回路76eと、モータ34を駆動する為の駆動回路76fと、大気開放弁24を駆動する為の駆動回路76gと、が電気的に接続されるとともに、パーソナルコンピュータ77(PC77)を接続可能に構成されている。
【0048】
さらに、制御処理装置70(詳しくはCPU71)は、PC77や当該インクジェット記録装置1におけるコピー、ファクシミリ等の他の機能ブロックから、用紙への記録指令を受けると、まず用紙の端部位置を検出する紙端検出処理を実行した後、その検出結果に基づき用紙への画像形成を行う記録処理を実行し、次頁への記録が必要であれば、次頁の用紙に対して、再度、紙端検出処理および記録処理を行い、次頁への記録が必要でなければ、処理を終了する、といった手順で、用紙への画像形成を行う。なお、紙端検出処理および記録処理については公知技術にしたがっているのでここでは詳細な説明は省略する。
【0049】
また、制御処理装置70は、駆動回路76eを介してチューブポンプ47を駆動させることによって4色のインクをインクカートリッジ21a〜21dから記録ヘッド10のサブタンク101a〜101dへ供給することが可能である。
【0050】
次に、インクジェット記録装置1の切替え部27の動作について図4を参照して説明する。なお、以下の説明では、ブラック色のインクについて説明し、その他の色のインクについての説明は省略する。
【0051】
図4は、切替え部27の動作を示す説明図である。
まず、インクカートリッジ21aからサブタンク101aへのインク供給を遮断する場合には(遮断モード、図4(a)参照)、制御処理回路70が駆動回路70fを介してモータ34を制御して、軸33の突起部39aがレバー43aには当接せず、且つ突起部39eがレバー43eには当接しなくなるまで切替え部27の軸33を回転させる。このとき、バネ45aの付勢力によってレバー43aの押圧部41aがチューブ25aを押圧するとともに、バネ45eの付勢力によってレバー43eの押圧部41eがチューブ25eを押圧するために、チューブ25aおよびチューブ25eが閉鎖される。つまり、チャージタンク23からインクカートリッジ21aへの空気の供給が遮断され、インクカートリッジ21aからサブタンク101aへのインク供給が遮断される。
【0052】
次に、インクカートリッジ21aからサブタンク101aへインクを供給する場合には(BK連通モード、図4(b)参照)、制御処理回路70が駆動回路70fを介してモータ34を制御して、軸33の突起部39aがレバー43aに当接し、且つ突起部39eがレバー43eには当接しなくなるまで切替え部27の軸33を回転させる。このとき、突起部39aがバネ45aの付勢力に抗してレバー43aを移動させることによってレバー43aの押圧部41aがチューブ25aから離間するとともに、バネ45eの付勢力によってレバー43eの押圧部41eがチューブ25eを押圧する。このことにより、チューブ25aが開放されるとともに、チューブ25eが閉鎖される。つまり、チャージタンク23からインクカートリッジ21aへ空気が供給され、インクカートリッジ21aからサブタンク101aへのインクが供給される。
【0053】
また、インクカートリッジ21aの内部を大気と連通させる場合には(BK大気連通モード、図4(c)参照)、制御処理回路70が駆動回路70fを介してモータ34を制御して、軸33の突起部39aがレバー43aに当接し、且つ突起部39eの一つがレバー43eに当接するまで切替え部27の軸33を回転させる。このとき、突起部39aがバネ45aの付勢力に抗してレバー43aを移動させることによってレバー43aの押圧部41aがチューブ25aから離間するとともに、突起部39eがバネ45eの付勢力に抗してレバー43eを移動させることによってレバー43eの押圧部41eがチューブ25aから離間する。このことにより、チューブ25aおよびチューブ25eが開放され、チャージタンク23からインクカートリッジ21aへ空気が供給され、その供給された空気が大気連通部22aから外部へ放出される。
【0054】
そして、再びインクカートリッジ21aからサブタンク101aへのインク供給を遮断する場合には(遮断モード、図4(d)参照)、制御処理回路70が駆動回路70fを介してモータ34を制御して、上述のように、軸33の突起部39aがレバー43aには当接せず、且つ突起部39eがレバー43eには当接しなくなるまで切替え部27の軸33を回転させる。このとき、バネ45aの付勢力によってレバー43aの押圧部41aがチューブ25aを押圧するとともに、バネ45eの付勢力によってレバー43eの押圧部41eがチューブ25eを押圧し、チューブ25aおよびチューブ25eが閉鎖される。つまり、チャージタンク23からインクカートリッジ21aへの空気の供給が遮断され、インクカートリッジ21aからサブタンク101aへのインク供給を遮断される。
【0055】
なお、引き続き制御処理回路70が駆動回路70fを介してモータ34を制御して切替え部27の軸33を回転させることにより、他のインク色についても上述の3つのモードを切替えることができる。
【0056】
次に、制御処理装置70が実行するクリーニング処理の処理手順を図7のフローチャート、図6および図8に基づいて説明する。なお、図6は、記録ヘッドおよびキャップの動作を示す説明図であり、図8は、クリーニング処理時における記録ヘッド内圧力を示す説明図である。
【0057】
このクリーニング処理は、インクジェット記録装置1の電源がオンである場合に、操作パネル部7などからクリーニング処理を行う旨の指示がなされたときに実行される。
まず、キャップ17を記録ヘッド10からリリースし(S105)、記録ヘッド10を廃インク受部20の上方へ移動させ(S110)、パージ動作を実行する。ここで、パージ動作とは、上昇させたキャップ17によって記録ヘッド10の噴射ノズルを密閉して、噴射ノズル内からゴミや空気、更には固化したインクを強制的に除去するための動作を云う。
【0058】
具体的には、次のようにパージ動作を実行する。すなわち、切替え部27を制御して大気連通部22を閉鎖させるとともに、大気開放弁24を閉鎖させる(S115)。そして、ポンプ47を作動させてチャージタンク23内を加圧する(S120、図8の時間T1)。すると、チャージタンク23内の空気圧が上昇する。そして、切替え部27を制御して大気連通部22を開放させるとともに、制御処理装置70が内蔵するタイマを作動させ、ポンプ47を停止させる(S125)。すると、チューブ103a〜103dを介してチャージタンク23と接続されているメインタンク21a〜21d内の空気圧がそれぞれ上昇し、さらに記録ヘッド10のサブタンク101a〜101d内の空気圧がそれぞれ上昇する(正圧パージ)。
【0059】
先に作動させたタイマによって所定時間が経過したことが計時されるまで待機し(S130:N)、所定時間が経過したことが計時された場合には(S130:Y)、切替え部27を制御して大気連通部22を開放させるとともに、上述のタイマを停止させてリセットし(S135)、さらにポンプを作動させてチャージタンク内に負圧を付与するとともに、上述のタイマを再び作動させる(S140、図8の時間T2)。すると、チャージタンク23内の空気圧が急激に低下し、続いてメインタンク21a〜21d内の空気圧がそれぞれ低下し、さらに記録ヘッド10のサブタンク101a〜101d内の空気圧がそれぞれ低下する。なお、チューブ25a〜25e内が開放状態になっているので、チューブ25a〜25e内が大気圧の状態になっても、大気開放弁24から吸引された空気がチャージタンク23を介してポンプ47で吸引され、チューブ25a〜25e内の気圧は大気圧の状態のままとなる。また、本実施形態では、上述の所定時間については1秒間に設定されている。
【0060】
先に作動させたタイマによって所定時間が経過したことが計時されるまで待機し(S145:N)、所定時間が経過したことが計時された場合には(S145:Y)、ポンプ47を停止させるとともに、上述のタイマを停止させてリセットする(S150)。なお、本実施形態では、上述の所定時間については5秒間に設定されている。
【0061】
そして、インク切りブレード18による記録ヘッド10の噴射ノズルの拭き取りをおこなうブレード動作を実行するとともに(図8の時間T3)、ワイパ19による記録ヘッド10の噴射ノズルの拭き取りをおこなうワイピング動作を実行し(S155、図8の時間T4)、次に、廃インク受け部20に対して記録ヘッド10の噴射ノズルからインクを吐出させるフラッシング動作を実行する(S160、図8の時間T5)。さらに、記録ヘッド10をキャップ17の上方に移動させ、キャッピングを行い(S165)、本処理を終了する。
【0062】
[効果]
(1)このように第一実施形態のインクジェット記録装置1によれば、制御処理装置70が、正圧パージを実行した後に、チューブ25a〜25eを開放状態とするとともに、サージタンク23内を大気と連通する連通状態としてチューブポンプ47によってサージタンク23内に負圧を付与させることでチャージタンク23内、メインタンク21a〜21d内、チューブ103a〜103d内および記録ヘッド10のサブタンク101a〜101d内を減圧して素早く大気圧の状態に戻す。このことにより、短時間でメインタンク21a〜21d内、チューブ103a〜103d内および記録ヘッド10のサブタンク101a〜101d内を大気圧の状態にすることができ、正圧パージ時間の短縮によって廃インクの量を低減することができる。
【0063】
[他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、以下のような様々な態様にて実施することが可能である。
【0064】
(1)上記実施形態では、インクジェット記録装置1がチャージタンク23を備えているが、これには限られず、本発明を、チャージタンク23を備えていないインクジェット記録装置に適用してもよい。このような場合、大気開放弁24については、チューブ25a〜25eに取り付けられることとなる。
【0065】
このように構成すれば、制御処理装置70が、正圧パージを実行した後に、チューブ25a〜25eを開放状態とするとともに、チューブ25a〜25eを大気と連通する状態としてチャージポンプ47によってメインタンク21a〜21d内に負圧を付与させることで、メインタンク21a〜21d、チューブ103a〜103d内および記録ヘッド10のサブタンク101a〜101d内を減圧して素早く大気圧の状態に戻す。このことにより、短時間でメインタンク21a〜21d内、チューブ103a〜103d内および記録ヘッド10のサブタンク101a〜101d内を大気圧の状態にすることができ、正圧パージ時間の短縮によって廃インクの量を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明を適用するのに好適なインクジェット記録装置1の外形斜視図である。
【図2】本発明のインクジェット記録装置1の第一実施形態の要部概略構成を示すブロック図である。
【図3】切替え部27を示す説明図であり、(a)が側面図であり(b)が正面図である。
【図4】切替え部27の動作を示す説明図である。
【図5】制御処理装置の概略構成を表すブロック図である。
【図6】記録ヘッドおよびキャップの動作を示す説明図である。
【図7】制御処理装置が実行するクリーニング処理を示すフローチャートである。
【図8】クリーニング処理時における記録ヘッド内圧力を示す説明図である。
【符号の説明】
【0067】
1…インクジェット記録装置、2…ハウジング、2a…開口部、3…給紙カセット、3a…補助支持部材、4…排紙部、5…画像読取装置、6…原稿カバー体、7…操作パネル部、10…記録ヘッド、15…メンテナンスユニット、16…廃液フォーム、17…キャップ、18…インク切りブレード、19…ワイパ、20…廃インク受け部、21a〜21d…インクカートリッジ、22a〜22d…大気連通部、23…チャージタンク、24…大気開放弁、25a〜25e,26,103a〜103d…チューブ、27…切替え部、29…ベース、30…キャリッジモータ、31…押え機構、33…軸、39a〜39e…突起部、40…用紙搬送モータ、41a〜41e…押圧部、43a〜43e…レバー、45a〜45e…バネ、47…チューブポンプ、50…用紙搬送用エンコーダ、65…給紙モータ、66…傾斜壁部、67…拡張用紙ガイド、68…メディアセンサ、69…レジストセンサ、70…制御処理装置、76a〜76c,76e〜76g…駆動回路、76d…記録ヘッド駆動回路、77…パーソナルコンピュータ、101a〜101d…サブタンク




 

 


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