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発明の名称 インクジェットプリントヘッドおよびその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−15263(P2007−15263A)
公開日 平成19年1月25日(2007.1.25)
出願番号 特願2005−200149(P2005−200149)
出願日 平成17年7月8日(2005.7.8)
代理人 【識別番号】100077481
【弁理士】
【氏名又は名称】谷 義一
発明者 小野 敬之 / 佐藤 陽平 / 島津 聡
要約 課題
記録ヘッドの製造工程などにおいて熱が加えられた場合にも、電気配線基材に設けられているフライングリードと基材との接続状態を適正に維持することができると共に、少ない製造工程で安価に製造する。

解決手段
基板H1100の電気接続端子H1105と、電気配線基材H1300に設けられた変形可能なフライングリードH1304とを接続する接続工程と、互いに接続された電気配線基材H1300と基板H1100とからなるユニットを、記録ヘッド本体に取り付ける取付工程とを備える。接続工程では、基板H1100とフライングリードH1304とを所定の距離を設けた状態で電気接続し、取付工程では所定の距離よりも、基板H1100の電気接続端子H1105と電気配線基材H1300との距離が短くなるように前記ユニットを記録ヘッド本体H1500に固定し、フライングリードに連続する曲面に沿って湾曲する弛み形状を形成する。
特許請求の範囲
【請求項1】
電気エネルギーを受けてインクを吐出させるための吐出エネルギーを発生させる吐出エネルギー発生素子を有する基板と、該基板上に設けた電気接続端子に接続される変形可能なフライングリードを有する電気配線基材とを、記録ヘッド本体に取り付けてなる記録ヘッドにおいて、
前記フライングリードは、連続した曲面に沿って湾曲する弛み形状を有していることを特徴とする記録ヘッド。
【請求項2】
前記フライングリードは、前記基板表面から離れる方向に湾曲していることを特徴とする請求項1に記載の記録ヘッド。
【請求項3】
前記フライングリードは、前記電気配線基材と前記基板との間の距離の変動によって湾曲状態が弾性的に変化することを特徴とする請求項1または2に記載の記録ヘッド。
【請求項4】
前記フライングリードの弛み量は、前記電気配線基板と前記電気接続端子との距離によって決定されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の請求項記録ヘッド。
【請求項5】
前記フライングリードの弛み量は、前記記録ヘッド本体、前記電気配線基材、および前記基板の線膨張係数によって決定されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の記録ヘッド。
【請求項6】
電気エネルギーを受けてインクを吐出させるための吐出エネルギーを発生させる吐出エネルギー発生素子を有する基板と、該基板上に設けた電気接続端子に、電気配線基材に設けられた変形可能なフライングリードとを接続する接続工程と、該接続工程によって互いに接続された前記電気配線基材と前記基板とからなるユニットを、前記記録ヘッド本体に取り付ける取付工程と、を備えた記録ヘッドの製造方法であって、
前記接続工程では、前記基板と前記フライングリードとを所定の距離を設けた状態で電気接続し、
前記取付工程は、前記所定の距離よりも前記基板の前記電気接続端子と前記電気配線基材との距離が短くなるように前記基板と前記電気配線基材とからなるユニットを前記記録ヘッド本体に固定することにより、前記フライングリードに連続する曲面に沿って湾曲する弛み形状を形成することを特徴とする記録ヘッドの製造方法。
【請求項7】
電気エネルギーを受けてインクを吐出させるための吐出エネルギーを発生させる吐出エネルギー発生素子を有する基板と、該基板上に設けた電気接続端子に、電気配線基材に設けられた変形可能なフライングリードとを接続する接続工程と、該接続工程によって互いに接続された前記電気配線基材と前記基板とからなるユニットを、前記記録ヘッド本体に形成された異なる高さの第1面と第2面とをそれぞれ取り付ける取り付ける取付工程と、を備えた記録ヘッドの製造方法であって、
前記接続工程では、前記第1面と前記第2面との高さの差である段差量より、大きな段差量を介して前記基板の前記電気接続端子と前記配線基板とを位置決めし、前記配線基板を前記電気接続端子に接続することにより、前記取付工程において前記第1面に取り付けられた前記電気配線基材と、前記第2面に取り付けられた前記基板の前記電気接続端子とを連結する前記フライングリードに連続する曲面に沿って湾曲する弛み形状を形成することを特徴とする記録ヘッドの製造方法。
【請求項8】
前記接続工程では、前記電気配線基板の前記フライングリードを、所定の段差量を介して前記基板の電気接続端子の上方空間に保持した状態で、前記電気接続端子との位置決めを行い、その後、前記フライングリードを前記接続端子に接続することを特徴とする請求項6または7に記載の記録ヘッドの製造方法。
【請求項9】
前記接続工程では、前記電気配線基板を保持する第1の受治具と、前記基板を保持する第2の受治具の少なくとも一方の高さを調整し、前記第1の受治具に前記電気配線基板を、前記第2の受治具に第2の基板をそれぞれ保持させることにより前記電気配線基板と前記基板との段差量を設定した後、前記電気配線基板の前記フライングリードを前記基板の前記電気接続端子に接続することを特徴とする請求項6ないし8のいずれかに記載の記録ヘッドの製造方法。
【請求項10】
前記基板の両端に設けられる前記電気接続端子の両端の距離をLc、前記録ヘッド本体の前記第2面の両側に設けられる前記第1面の平面方向における間隔をLm、前記基板の下面から前記電気接続端子までの厚みをHc、前記基板をインク供給部材あるいはインク供給補助部材に接着する接着剤の厚みをHs、前記第1面と前記第2面の段差量をHm、前記電気配線基材を接着する接着剤の厚みをHk、前記電気配線基材の下面に設けられる配線保護部材の厚みをHt、前記第1の受治具と前記第2の受治具との段差量をHg、前記記録ヘッド本体の線膨張係数をαm、前記基板の線膨張係数をαc、前記配線基材の線膨張係数をαt、製造時において経験する最高到達温度と常温との温度差をΔTとしたとき、前記Hgを、次の式を満たすように設定された値以上に設定することを特徴とする請求項9に記載の記録ヘッドの製造方法。
【数1】


【数2】


【請求項11】
前記取付工程によって前記記録素子基板と前記電気配線基材とを前記記録ヘッド本体に取り付けた後、前記フライングユニットと前記電極端子との接続部の周辺に熱硬化型の封止剤を塗布する封止工程と、
前記封止工程にて塗布された熱硬化型の封止剤を固化させるための加熱工程とを更に備え、
前記第1の受治具と前記第2の受治具との段差量Hgは、前記加熱工程において生じる常温からの温度上昇に基づいて設定されたΔTを前記関係式に当てはめて算出した値に応じて設定されることを特徴とする請求項10に記載の記録ヘッドの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂材料あるいは金属材料をインク吐出用ノズル形成に使用したインクジェットプリントヘッドにおける、吐出エネルギー発生素子を有する基板のフライングリ−ド部部とフライングリ−ド端子部を有するフレキシブル配線基材との電気的接続を行う際に、前記フライングリ−ド端子部に弛みをもたせて前記エネルギー発生素子を有する基板と前記フライングリ-ドを有する電気配線基材とを接続し形成される前記インクジェットプリントヘッドの製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
インクジェット記録装置に用いられる記録ヘッドには、インク滴を吐出するための記録素子基板が設けられている。この記録素子基板には、インク吐出口からインクを吐出するためのエネルギーを発生させる複数のエネルギー発生素子(例えばヒータ)と、各エネルギー発生素子に電力を供給するAI等の電気配線と、が成膜技術によって形成されると共に、記録素子に対応した複数のインク流路および吐出口がフォトリソグラフィ技術を用いて形成されている。
【0003】
また、記録素子基板には、記録素子基板にインクを吐出させるための電気信号を印加するための電気配線基板が接続される。この電気配線基板と記録素子基板との接続には、電気配線基板に接続されたフライングリードが用いられているが、記録素子基板との接続状態を維持するためには、フライングリードに弛みを持たせる必要がある。
【0004】
すなわち、エネルギー発生素子を有する基板と電気配線基板は、インク供給部材あるいはインク供給補助部材に貼り合わせた後、電接続部および前記フライングリ−ド部を封止材等で固定している。この工程間に生じる熱により、前記インク供給部材および前記インク供給補助部材には熱膨張が生じ、貼り合わせた電気配線基板が電気接続部から引っ張られる方向に伸びる。この際、記録素子基板とフライングリ−ドの弛みが不十分である場合には、前記電気接続部あるいは前記フライングリ−ド部に負荷が掛かり亀裂あるいは破壊といった問題が起こる可能性がある。
【0005】
従来、フライングリ−ド部に弛み形状を形成する方法としては、特許文献1に示すような技術が知られている。この特許文献1では、基板(半導体ペレット)と、電気配線基材(TABテープ)のフライングリ-ド(インナーリード)とを電気接続したものに、シリコンゴムなどの弾性体を押し当てて加圧することにより、前記フライングリ−ド部を折曲させて弛みを持たせるようになっている。
【0006】
また、フライングリードに弛み形状を形成するための他の方法としては、フライングリ−ド部に雄型と雌型とを用いて予め弛み形状を形成しておく方法も知られている。
【0007】
【特許文献1】特開平5−218141号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら従来の技術では、以下のような問題がある。
すなわち、フライングリードと基板とを電気接続したものに、弾性体などを押し付けることによって機械的にクランク状に折曲させるようになっているため、電気接続部に対して過大な負荷が掛かると共にフライングリード内に局部的に応力集中が生じる可能性がある。特に、基板における接続端子の高密度化に伴って、フライングリ−ドのピッチおよび幅が狭くなっている場合には、フライングリ−ドおよび電気接続部への負荷はさらに増大し、フライングリ−ドあるいはその接続部に亀裂や切断などの破壊を生じさせる可能性はさらに高まる。加えて、弾性体などを押し付ける場合は、その弾性体の耐久性も問題となる。
【0009】
一方、雄型と雌型により弛みを形成する場合にも、通常はフライングリードが微細形状のため型加工が困難である。また連続稼動を行う場合には型寿命が短くなり信頼性の低下が生じ易いことから頻繁に型交換が必要となり、製造コストが増大するという問題も生じる。
【0010】
本発明は上記課題に着目してなされたものであり、製造工程などにおいて加えられる熱により構成部品に熱膨張が生じたとしても、吐出エネルギー発生素子を有する基材と電気配線基材に設けられているフライングリードとの接続状態を適正に維持することができると共に、少ない製造工程で安価に製造することができる記録ヘッドおよび記録ヘッドの製造方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため、本発明は以下のような構成を有する。
すなわち、本発明の第1の形態は、電気エネルギーを受けてインクを吐出させるための吐出エネルギーを発生させる吐出エネルギー発生素子を有する基板と、該基板上に設けた電気接続端子に接続される変形可能なフライングリードを有する電気配線基材とを、記録ヘッド本体に取り付けてなる記録ヘッドにおいて、前記フライングリードは、連続した曲面に沿って湾曲する弛み形状を有していることを特徴とする。
【0012】
本発明の第2の形態は、電気エネルギーを受けてインクを吐出させるための吐出エネルギーを発生させる吐出エネルギー発生素子を有する基板と、該基板上に設けた電気接続端子に、電気配線基材に設けられた変形可能なフライングリードとを接続する接続工程と、該接続工程によって互いに接続された前記電気配線基材と前記基板とからなるユニットを、前記記録ヘッド本体に取り付ける取付工程と、を備えた記録ヘッドの製造方法であって、前記接続工程では、前記基板と前記フライングリードとを所定の距離を設けた状態で電気接続し、前記取付工程は、前記所定の距離よりも前記基板の前記電気接続端子と前記電気配線基材との距離が短くなるように前記基板と前記電気配線基材とからなるユニットを前記記録ヘッド本体に固定することにより、前記フライングリードに連続する曲面に沿って湾曲する弛み形状を形成することを特徴とする。
【0013】
本発明の第3の形態は、電気エネルギーを受けてインクを吐出させるための吐出エネルギーを発生させる吐出エネルギー発生素子を有する基板と、該基板上に設けた電気接続端子に、電気配線基材に設けられた変形可能なフライングリードとを接続する接続工程と、該接続工程によって互いに接続された前記電気配線基材と前記基板とからなるユニットを、前記記録ヘッド本体に形成された異なる高さの第1面と第2面とをそれぞれ取り付ける取り付ける取付工程と、を備えた記録ヘッドの製造方法であって、前記接続工程では、前記第1面と前記第2面との高さの差である段差量より、大きな段差量を介して前記基板の前記電気接続端子と前記配線基板とを位置決めし、前記配線基板を前記電気接続端子に接続することにより、前記取付工程において前記第1面に取り付けられた前記電気配線基材と、前記第2面に取り付けられた前記基板の前記電気接続端子とを連結する前記フライングリードに連続する曲面に沿って湾曲する弛み形状を形成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明の記録ヘッドによれば、フライングリードに弛み形状を形成したため、記録ヘッドが加熱環境におかれ、各部品の熱膨張によって基板と電気配線基板との間隔が増大したとしても、その増大分はフライングリードに形成されている弛み形状によって吸収できるため、フライングリードと電気配線基板との接続状態を適正に維持することができる。
【0015】
また、本発明の記録ヘッドの製造方法によれば、製造工程などにおいて加えられた熱によって各部材に熱膨張が生じ、基板と電気配線基材との距離が増大したとしても、その増大分をフライングリードの弛み形状によって吸収することができ、フライングリードと基板との接続状態を適正に維持することができる。このため、信頼性の高い記録ヘッドを製造することができる。また電気配線基材に設けたフライングリードとを基板とを電気接続する工程において基板とフライングリードとの段差量を設定するだけでフライングリードに弛み形状を形成することができるため、新たに弛み形状の形成する工程などを設ける必要がなく、製造コストを低減することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
次に、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、以下の説明は、1.インクジェット記録装置の構成例、2.記録ヘッドの基本構成、3.記録ヘッドの特徴的構成およびその製造方法、の順で行う。
【0017】
1.インクジェット記録装置の構成例
図1は本発明を適用可能なインクジェット記録装置の一例を示す模式的平面図である。この記録装置は、記録ヘッドH1000およびH1001を位置決めして交換可能に搭載するキャリッジ102を有する。キャリッジ102には、記録ヘッドH1000およびH1001上の外部信号接続端子を介して各吐出部に駆動信号等を伝達するための電気接続部が設けられている。
【0018】
キャリッジ102は、主走査方向に延在して装置本体に設置されたガイドシャフト103に沿って往復移動可能に支持されている。そして、キャリッジ102は、主走査モータ(キャリッジモータ)104によりモータプーリ105、従動プーリ106およびタイミングベルト107等の伝動機構を介して駆動されるとともに、その位置および移動が制御される。また、キャリッジ102にはホームポジションセンサ130が設けられている。キャリッジ102上のホームポジションセンサ130が遮蔽板136の位置を通過した際に、ホームポジションとなる位置が検出される。
【0019】
紙やプラスチック薄板等の記録媒体108は、給紙モータ135がギアを介してピックアップローラ131を回転させることにより、オートシートフィーダ(ASF)132から一枚ずつ分離給紙される。さらに、記録媒体108は、搬送モータ134によりギアを介して駆動される搬送ローラ109の回転により、記録ヘッドH1000およびH1001の吐出口が形成された面(吐出口面)と対向する位置(記録領域)を通って搬送(副走査)される。記録媒体108が給紙されたか否かの判定と、給紙時における記録媒体の前縁位置の確定とは、記録媒体108がペーパエンドセンサ133を通過した時点で行われる。このペーパエンドセンサ133は、記録媒体108の後端が実際にどこに有り、実際の後端から現在の記録位置を最終的に割り出すためにも使用される。
【0020】
なお、記録媒体108は、記録領域において平坦な被記録面を形成するように、その裏面がプラテン(不図示)により支持される。この場合、キャリッジ102に搭載された記録ヘッドH1000およびH1001は、それらの吐出口面がキャリッジ102から下方へ突出して記録媒体108と平行になるように保持され、記録領域を主走査される。
【0021】
記録ヘッドH1000およびH1001は、各吐出部における吐出口の配列方向がキャリッジ102の主走査方向に対して交差する方向(例えば副走査方向)になるようにキャリッジ102に搭載され、主走査の過程でこれらの吐出口列からインクを吐出することにより、吐出口配列範囲に対応した幅の記録を行う。
【0022】
2.インクジェット記録ヘッドの構成例
本実施形態の記録ヘッドはインクタンクを分離不能に一体化してなるものであって、ブラックインクが充填されたインク収納部およびこのインク収納部から供給されるブラックインクを吐出する吐出部を有する第1の記録ヘッドH1000と、複数色のカラーインク(例えば、シアンインク、マゼンタインク、イエローインク)がそれぞれ充填されたインク収納部および各インク収納部から供給されるカラーインクを吐出する各吐出部を有する第2の記録ヘッドH1001とを用いている。これら記録ヘッドH1000およびH1001は、キャリッジ102上に、位置決め手段および電気的接点によって固定支持されるとともに、キャリッジに対して着脱可能なカートリッジの形態となっている。そして、充填されているインクが消費されてなくなった場合は、記録ヘッドを交換することができる。
【0023】
図2〜図4を参照して、以下に実施形態で用いる記録ヘッドH1000およびH1001のうち、ブラックインク用の記録ヘッドH1000の基本的構成に関して説明する。記録ヘッドH1001については、複数色のカラーインクを吐出するための構成であること以外は、記録ヘッドH1000と同様の構成を採ることができるものであるので、その説明を省略する。
【0024】
図2(a)および(b)は、図1の記録装置に搭載可能な記録ヘッドH1000の構成例を示す斜視図、図3はその分解斜視図である。
【0025】
記録ヘッドH1000は、図2(a)および(b)に示すように、インクジェット記録装置本体のキャリッジ102の装着位置に案内するための装着ガイドH1560、キャリッジ側に設けた固定レバー(不図示)によりキャリッジに装着固定するための係合部H1930、およびキャリッジの所定の装着位置に位置決めするためのX方向(主走査方向)の突き当て部H1570、Y方向(副走査方向)の突き当て部H1580、およびZ方向(鉛直方向)の突き当て部H1590を備えている。これら突き当て部によりキャリッジ102上に位置決めされることで、電気配線基材H1300上の外部信号接続端子H1302とキャリッジ内に設けられた電気接続部のコンタクトピンとの電気的接触が可能となっている。
【0026】
2.記録ヘッドの基本構成
本実施形態における記録ヘッドH1000はブラックのインクを吐出させるためのもので、図3の分解斜視図に示すように、記録素子基板H1100、電気配線基材H1300、支持部材としての記録ヘッド本体H1500、フィルタH1700、インク吸収体H1600、蓋部材H1900、およびシール部材H1800から構成されている。以下、これらのうちの主たる構成要素について詳述する。
【0027】
2−1.記録素子基板
図4は、記録素子基板H1101の構成を説明するために一部を破断して示す斜視図である。本実施形態の記録素子基板は、電気信号に応じて膜沸騰をインクに対して生じせしめるための熱エネルギを生成する電気熱変換素子を用いたものである。また、電気熱変換素子とインク吐出口とが対向するように配置され、基板の主平面に対して垂直な方向にインクを吐出させる形態のもの(サイドシュータと称される)である。
【0028】
図4に示すように、記録素子基板H1100は、例えば、厚さ0.5mm〜1mmのSi(シリコン)基板H1110に、インク流路である長穴状のインク供給口H1102をSiの結晶方位を利用した異方性エッチングやサンドプラストなどの方法で形成したものである。また、Si基板H1110のインク供給口H1102を挟んでその両側には、電気信号に応じて膜沸騰をインクに生じさせるための熱エネルギを生成する電気熱変換素子H1103の列が1列ずつ配置され、各列間の電気熱変換素子同士は配列方向すなわち副走査方向に配列ピッチの1/2だけずれて配置されている。この記録素子基板H1100上に、樹脂材料にフォトリソグラフィ技術によってインク流路壁H1106や吐出口H1107を形成した吐出口形成部材を、各電気熱変換素子と吐出口と位置合わせして接合することで、吐出部H1108が構成される。
【0029】
また、Si基板H1110上には、電気熱変換素子H1103に電力を供給するAlなどからなる電気配線、ヒューズ、記録データに応じて電気熱変換素子を駆動するためのロジック回路、および、これら各部を外部と電気的に接続するための電極部H1104などが形成されている。さらに、電極部H1104には、Au等のバンプH1105が形成されている。また、電気熱変換素子H1103等は、既存の成膜技術を利用して形成することができる。
【0030】
エネルギー発生素子を有する基板H1100では、インク流路H1102から供給されたインクは、各電気熱変換素子H1103の発熱によって発生した気泡の圧力によって、各電機熱変換素子H1103に対向する吐出口1107から吐出される。
【0031】
なお、インクを吐出するために利用されるエネルギを発生する素子としては、通電に応じてインクを加熱発泡させる熱エネルギを発生する電気熱変換素子に限られず、その他のものでもよい。また、電気熱変換素子が配列された基板の主平面に対して、平行な方向にインクを吐出させる形態のもの(エッジシュータと称される)であってもよい。
【0032】
2−2 電気配線基材
電気配線基材である電気配線基材H1300は、記録素子基板H1101に対してインクを吐出するための電気信号を印加する電気信号経路を形成するものであり、ポリイミドのベース基材上に銅箔の配線パターンを形成することで構成されている。電気配線基材H1300には、記録素子基板H1101を組み込むための開口部が形成されており、この開口部の縁付近には、記録素子基板H1101の電極部H1104に接続されるフライングリードH1304が形成されている。また、電気配線基材H1300には、本体装置からの電気信号を受け取るための外部信号接続端子H1302が形成されており、この外部信号接続端子H1302は、フライングリードH1304を介して電気配線基材H1300上に形成された銅箔等の導電性の配線パターンにつながれている。
【0033】
電気配線基材H1300と記録素子基板H1100との電気的接続は、例えば、記録素子基板H1100の電極部H1104に形成されたバンプH1105と、記録素子基板H1100の電極部H1104に対応する電気配線基材H1300のフライングリードH1304とが後述の本発明に係る接続方法によって電気接合される。
【0034】
2−3.記録ヘッド本体
吐出部を構成する記録素子基板H1101および電気配線基材である電気配線基材H1300を支持する支持部材としての記録ヘッド本体H1500は、樹脂を成形することにより形成されている。樹脂材料には、形状的剛性を向上させるためにガラスフィラーを5〜40%混入した樹脂材料を使用することが望ましいが、樹脂内にフィラーを含有すると、フィラーの配向する向きによって線膨張率が変化するという特性を持っている。
【0035】
記録ヘッド本体H1500は、インクタンク機能とインク供給機能とを備えている。すなわち、図3(b)に示すように、内部にブラックのインクを保持するための負圧を発生させるインク吸収体H1601、H1602およびH1603を収納するための空間を有することでインクタンク機能を実現している。また、記録素子基板H1100のインク供給口H1102にインクを導くためのインク流路を形成する流路部材(不図示)を組み込むことでインク供給機能を実現している。インク吸収体H1600は、PP繊維を圧縮したものが使われているが、これに代えてウレタン繊維を圧縮したものを用いてもよい。インク流路の上流部に位置するインク吸収体H1600とインク流路との境界部には、記録素子基板H1101内部にへの塵埃の進入を防ぐためのフィルタH1700がそれぞれ溶着により接合されている。フィルタH1700は、SUS等金属のメッシュタイプのものでもよいが、SUS金属繊維焼結タイプの方がより好ましい。
【0036】
インク流路の下流部には、記録素子基板H1100にブラックのインクを供給するためのインク供給口H1200が形成されており、記録素子基板H1100のインク供給口1102がインク供給保持部材H1500の各インク供給口H1200に連通するよう、記録素子基板H1100がインク供給保持部材H1500に対して位置精度良く接着固定される。この接着に用いられる第1の接着剤は、低粘度で硬化温度が低く、短時間で硬化し、硬化後は、比較的高い硬度を有し、かつ、耐インク性のあるものが望ましい。このような第1の接着剤としては、例えば、エポキシ樹脂を主成分とした熱硬化接着剤がある。この熱硬化接着剤を用いた場合、その接着層の厚みは50μm程度が望ましい。
【0037】
また、図5は図4に示した記録ヘッドH1000のA−A線断面を示す拡大断面図であり、記録ヘッド本体H1500に録素子基板H1100と、電気配線基材H1300とを取り付けた状態を示している。
図5に示すように、インク供給口H1200の周囲に形成される平面には、電気配線基材H1300の一部の裏面が第2の接着剤H1308により接着固定される。記録素子基板H1100と電気配線基材H1300との電気接続部分は、第1の封止剤H1307および第2の封止剤H1308により封止されており、これにより電気接続部分をインクによる腐食や外的衝撃から保護している。第1の封止剤H1308は、主に電気配線基材H1300のフライングリードH1304と記録素子基板H1100のバンプH1105との接続部の裏面側と記録素子基板の外周部分を封止し、第2の封止剤H1308は、その接続部の表側を封止している。
【0038】
一方、電気配線基材H1300の未接着部すなわち外部信号接続端子H1302が配置される領域の側は、記録ヘッド本体H1500のインク供給口H1200を有する面にほぼ直交した本体側面に沿って折り曲げられる。そして、当該領域のまわりの数箇所、例えば四隅に設けた孔H1315に、本体側面に突設したピンH1317を挿通し、熱加締めもしくは接着などによって固定される。
【0039】
2−4.蓋部材
図3(b)に示すように、蓋部材H1900は、記録ヘッド本体H1500の上部開口部に溶着されることで、記録ヘッド本体H1500内部の独立した空間をそれぞれ閉塞するものである。但し、蓋部材H1900にはインク供給保持部材H1500内部の圧力変動を逃がすための細口H1910と、これに連通した微細溝H1920とを有している。微細溝H1920の他端は、微細溝H1923の途中に合流している。さらに、微細溝H1923のほとんどと、細口H1910および微細溝H1920の全部とをシール部材H1800で覆い、微細溝H1923の他端部を開口することで大気連通口H1925を形成している。また、蓋部材H1900は、第2の記録ヘッドをインクジェット記録装置に固定するための係合部H1930を有している。
【0040】
3.記録ヘッドの特徴的構成および製造方法
以下、本発明に係る記録ヘッドの特徴的構造およびその製造方法に関する実施形態を図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0041】
図6(a)は、記録素子基板H1100および電気配線基材H1300を、記録ヘッド本体H1500に取り付けた状態を模式的に示す拡大断面図である。
前述の基本構成でも述べたように、本実施形態における記録ヘッドH1000には、記録ヘッド本体H1500と、エネルギー発生素子を有する記録素子基板H1100と、この記録素子基板H1100の両端に設けられた電気接続端子部H1105に接続されるフライングリードH1304を備えた電気配線基材H1300とが設けられている。なお、図6(a)では、記録素子基板H1100の両端部に形成された電気接続端子H1105のうち、一方の電気接続端子H1105と一方の電気配線基材H1300との接続状態を示している。すなわち、図6(a)は図5の破断線の左側に示す部分を拡大して示している。
【0042】
図6(a)において、H1309は、電気配線基材H1304を本体H1500に固定する接着剤を、H1310は記録素子基板を記録ヘッド本体H1500に固定する接着剤をそれぞれ示している。
【0043】
また、図6(b)は、記録素子基板H1100と電気配線基材H1300とを接続する際に使用する治具を示す図であり、図中、101は電気配線基材H1300を保持する受治具、102は記録素子基板H1100を保持する受治具をそれぞれ示している。この受治具101および102の少なくとも一方は、図外の昇降機構によって垂直、水平方向へと移動可能となっている。このため、受治具101に保持された電気配線基材H1300の底面と、受治具102に保持された記録素子基板H1100の底面との段差Hgを調整し得ると共に、保持された電気配線基材H1300と記録素子基板H1100との水平方向における相対位置を適宜調整することができる。
【0044】
次に、図7に基づき、本実施形態における記録ヘッドH1000と、記録素子基板H1100とを記録ヘッド本体H1500に固定する工程を図7の模式図と共に説明する。
本工程では、まず、図7(a)に示すように、受治具101にフライングリードH1304を有する電気配線基材H1300を固定すると共に、受治具102に電気接続端子H1105を有する記録素子基板H1100を固定する。このとき、受治具101の上面は、受治具102の上面より上方に設定されており、その段差量Hg(図6参照)は、後述の関係式を満たす値に基づいて設定した値(0.85mm)となっている。
【0045】
またこの段階では、図7(a)に示すように、フライングリードH1304が電気接続端子H1105の上方空間に突出しており、この状態で、電気接続端子H1105とこれに対応するフライングリードH1304との位置合わせを行う。従って、この位置合わせ工程においてフライングリードH1304と電気接続端子H1105とが接触することはなく、フライングリードH1304に負荷がかかるのを防止することができるため、適正な位置合わせを行うことができる。
【0046】
次に、図7(b)に示すように、前記電気配線基材H1300のフライングリードH1304と電気接続端子H1105とを電気接続する。本実施形態においては、この電気接続をギャングボンディング方式によって行う。しかし、ボンディング方式は、ギャングボンディング方式に限らず、シングルポイントボンディング方式を用いることも可能である。なお、この工程において接続されたフライングリードH1304は、その基端部から電気接続端子H1105に至る部分が略直線的な状態となっている。
【0047】
次に、図7(c)に示すように、記録素子基板H1300と、これに電気接続されたフライングリードH1304とを有する電気配線基材H1300とを治具101および102から取り外し、記録ヘッド本体H1500上に配置する。この記録ヘッド本体H1500の段差部H1502の上面H1504と、低部H1505の上面H1506との間の段差量は、受治具101の上面と、受治具102の上面との段差量より小さく設定されている。
そして、図7(d)に示すように、記録素子基板H1100を記録ヘッド本体H1500に形成されている低部H1504の上面H1505に接着剤H1310を介して接着固定する。次いで、記録ヘッド本体H1500の段部1502の上面に接着剤H1309を塗布する。
【0048】
この後、図7(e)に示すように、電気配線基材H1300を下降させ、接着剤H1309を介して電気配線基材H1300を記録ヘッド本体H1500の上面に接着固定する。前述のように、記録ヘッド本体H1500の段差部H1502の上面H1504と、低部H1505の上面H1506との間の段差量は、受治具101の上面と、受治具102の上面との段差量より小さく設定されている。このため、記録素子基板H1100と電気配線基材H1300とを記録ヘッド本体H1500に接着固定する間に、フライングリードH1304は図7(e)に示すように緩やかに湾曲した状態となる。
【0049】
上記のように記録素子基板H1100と電気配線基材H1311とを接続したユニットを記録ヘッド本体H1500に固定した後、図8(a)に示すように、フライングリ−ド部H1304と電気接続端子H1105との電気接続部の周辺に熱硬化型の封止剤H1311を塗布する。
【0050】
この封止工程の後、図8(b)に示すように塗布した熱硬化型保護封止剤H1311を硬化させるための加熱キュアを行う。これにより、前記電気接続部は補強されると共に、インクなどの液体の付着によるショートや腐食から保護される。
【0051】
この加熱キュアによって記録ヘッド本体H1500には熱膨張が生じる。このとき、電気配線基材H1100および記録素子基板H1100は記録ヘッド本体H1500に接着固定されているため、電気配線基材H1300は、記録素子基板H1100の電気接続端子H1105から離間する方向に引っ張られる。その結果、フライングリードH1304の基端部から電気接続端子H1105に至る距離は増大する。しかしながら、フライングリードH1304には、加熱キュアを考慮した弛み量が設定されているため、加熱キュアによって前記距離が増大したとしても、その増大分はフライングリードH1300の弛み量の一部で吸収される。このため、熱硬化型封止剤H1311が硬化した後もフライングリードが完全に伸びきることはなく、図8(b)に示すように、緩やかに湾曲した弛み形状が維持される。また、フライングリードH1300は、連続的に緩やかに湾曲した形状をなしているため、局部的に大きな応力が発生することもない。従って、本実施形態によれば、フライングリードH1300に熱膨張に起因する亀裂や破断などが生じる虞はなくなり、高い信頼性を得ることができる。
【0052】
これに対し、図9(a)に示すように、熱硬化型の封止剤H1311が塗布された段階で、フライングリードH1304に、弛みが生じていない場合、あるいは弛み量が不足している場合には、加熱キュアを行った際の熱膨張によってフライングリードH1304には過大な張力が加わる。このため、フライングリードH1304が図9(b)に示すように破断したり、亀裂が生じたりする虞があり信頼性は著しく低下する。しかもこのような電気的な接続不良が生じた状態まま封止剤H1311が硬化することから、接続状態を確認するための検査工程も必要となり、製造工程が複雑化し、製造コストが増大することとなる。
本実施形態によれば、このような事態をは回避することができ、製造工程の簡略化および製造コストの低減を図りつつ、記録ヘッドとしての信頼性を大幅に向上させることができる。
【0053】
次に、上記工程においてフライングリードに弛みを形成するための前記段差量Hgの設定方法を説明する。
まず、図6に示す各部の寸法を説明する。
LCは記録素子基板H1100の両端に設けられた電気接続端子H1105(図5では一方の電気接続端子のみを示す)のそれぞれに接続された左右のフライングリ−ドH1304の接続部における各端部間の距離(図5参照)を示している。また、Lmは記録ヘッド本体H1500の段部H1502の一方の側端面H1503と他方の側端面1503の距離(図5参照)を示している。
【0054】
Hcは記録素子基板H1100の裏面から電気接続端子H1105までの厚み(ボンディングされる高さ)を、Hsは記録素子基板H1100を記録ヘッド本体H1500に貼り合せるための接着剤H1310の厚みをそれぞれ示している。Hmは記録ヘッド本体H1500の段部H1502の上面1504と低部H1505の上面H1506との段差量を示している。また、Hkは電気配線基材H1300を貼り合せる接着剤H1310の厚みを、Htは電気配線基材H1300の配線保護フィルムの厚みをそれぞれ示している。また、Hgは受治具101の上面と受治具102の上面との段差量を示している。
【0055】
上記各設定値を用い、本実施形態では受治具101、102における段差量Hgを次の関係式によって設定している。
【0056】
【数1】


【0057】
【数2】


【0058】
下表に、本実施形態において設定した各パラメ−タの値の一例を示す。
【0059】
【表1】


【0060】
各パラメータを上記のように設定し、その値を上記の関係式に当てはめて算出した結果、受治具101と102の段差量Hgは0.79mm以上となった。この算出値と記録素子基板H1100の厚みおよび電気配線基材H1300の公差等を考慮して、前記段差量Hgを0.85mmに設定した。
このHgに基づき上述の製造方法を実施した結果、ΔT=100℃の加熱キュア工程を行った場合にも、フライングリードH1300およびその電気接続部には悪影響が及ぶことはなくなり、適正な接続状態を得ることが確認された。
【0061】
4.その他
上記実施形態においては、フライングリ−ドと電気接続端子との電気接続部の周辺に熱硬化型の封止剤を塗布した場合を例に採り説明したが、封止剤はこれに限定されるものではなく、常温での硬化を可能とするものを使用することも可能である。この場合、封止剤を硬化させるための加熱キュア工程が不要となるため、上記関係式におけるΔTをその他の加熱環境に応じて設定すれば良い。
【0062】
また、以上では、ブラックインクを吐出させる記録ヘッドH1001の構成に本発明を適用した例について説明した。しかし、本発明は、シアン、マゼンタおよびイエロー用の記録ヘッドH1001についても同様の構成を採ることができるのは勿論である。また、記録ヘッドにおいて用いるインクの色調(色および濃度)の種類や数についても、適宜定め得ることは言うまでもない。
【0063】
また、以上ではインク収納部分を分離不能に一体化してなる記録ヘッドに本発明を適用した場合を示した。しかし、本発明は、インクタンクを分離可能に一体化してなるような記録ヘッドの形態を排除するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の実施形態における記録ヘッドを適用するインクジェット記録装置の一例を模式的に示す平面図である。
【図2】本発明の実施形態における記録ヘッドの構成例を示す斜視図であり、(a)は底面方向から見た状態を、(b)は上面方向から見た状態をそれぞれ示している。
【図3】図2に示した記録ヘッドの分解斜視図であり、(a)は記録ヘッドにおける記録ヘッド本体の底部から記録素子基板および電気配線基材を取り外した状態を、(b)は記録ヘッド本体内および上面に取り付けられる部材を取り外した状態をそれぞれ示している。
【図4】図2に示した記録ヘッドに設けられる記録素子基板の構成例を示す一部切欠斜視図である。
【図5】図4に示した記録ヘッドのA−A線断面を示す拡大断面図である。
【図6】(a)は、本発明の実施形態において、記録素子基板と記録素子基材とを接続したユニットを記録ヘッド本体に取り付けた状態を模式的に示す断面図、(b)は記録素子基板と電気配線基材とを接続する際に使用する受治具を模式的に示す断面図である。
【図7】(a)ないし(e)は、本発明の実施形態において、記録素子基板と電気配線基板とを記録ヘッド本体に固定する工程を模式的に示す拡大断面図である。
【図8】(a)は、図7に示す工程の後、記録素子基板と電気配線基材との接続部分に封止剤を塗布した状態を模式的に示す拡大断面図であり、(b)は同図(a)に示したものに加熱キュアを行った際の状態を示す拡大断面図である。
【図9】本発明の実施形態に対する比較例において、記録素子基板と電気配線基材とを接続したユニットを記録ヘッド本体に取り付けた状態を模式的に示す拡大断面図であり、(a)は加熱キュアを行う前の状態を、(b)は加熱キュアを行った状態をそれぞれ示している。
【符号の説明】
【0065】
H1000,H1001 カラーインク用の記録ヘッド
H1101 記録素子基板
H1103 電気熱変換素子
H1104 電極部
H1105 電気接続端子
H1107 吐出口
H1108 吐出部
H1110 Si基板
H1300 電気配線基材
H1304 フライングリード
H1307 第1の封止剤
H1308 第2の封止剤
H1309 接着剤
H1310 接着剤
H1311 熱硬化型の封止剤
H1500 記録ヘッド本体
H1502 段差部
H1505 低部
101 受治具
102 受治具





 

 


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