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発明の名称 記録装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−8121(P2007−8121A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−194976(P2005−194976)
出願日 平成17年7月4日(2005.7.4)
代理人 【識別番号】100090538
【弁理士】
【氏名又は名称】西山 恵三
発明者 野島 隆司 / 関野 健
要約 課題
専用のセンサや複雑な機構を設けることなく、キャリッジに対する記録ヘッドの誤装着を検出することができる記録装置を提供する。

解決手段
ヘッドカートリッジを着脱自在に搭載して移動するキャリッジと、キャリッジの移動を検出する第1の検出手段と、キャリッジとヘッドカートリッジとが電気的に接続されているかを検出する第2の検出手段と、を備え、キャリッジにヘッドカートリッジを装着する動作を行った後、第1の検出手段によりキャリッジが移動していないことが検出され、かつ第2の検出手段によりキャリッジとヘッドカートリッジとが電気的に接続されていないと検出したときは、ヘッドカートリッジがキャリッジに正しく装着されていないと判断する。
特許請求の範囲
【請求項1】
ヘッドカートリッジを着脱自在に搭載して移動するキャリッジと、
前記キャリッジの移動を検出する第1の検出手段と、
前記キャリッジとヘッドカートリッジとが電気的に接続されているかを検出する第2の検出手段と、を備え、
前記キャリッジにヘッドカートリッジを装着する動作を行った後、前記第1の検出手段により前記キャリッジが移動していないことが検出され、かつ前記第2の検出手段により前記キャリッジとヘッドカートリッジとが電気的に接続されていないと検出したときは、ヘッドカートリッジが前記キャリッジに正しく装着されていないと判断することを特徴とする記録装置。
【請求項2】
ヘッドカートリッジを着脱自在に搭載して移動するキャリッジと、
前記キャリッジの移動を検出する第1の検出手段と、
前記キャリッジとヘッドカートリッジとが電気的に接続されているかを検出する第2の検出手段と、を備え、
前記キャリッジにヘッドカートリッジを装着する動作を行った後、前記第2の検出手段により前記キャリッジとヘッドカートリッジとが電気的に接続されていないと検出したときは電気的に接続されていると検出したときよりも前記キャリッジを低速で移動することを特徴とする記録装置。
【請求項3】
前記第1の検出手段は、前記キャリッジの移動を検出するエンコーダであることを特徴とする請求項1または2に記載の記録装置。
【請求項4】
前記キャリッジにヘッドカートリッジを着脱する際にヘッドカートリッジを案内するガイド部材を備え、ヘッドカートリッジが前記キャリッジに正しく装着されていないときはヘッドカートリッジと前記ガイド部材とが当接することにより前記キャリッジが移動できないことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の記録装置。
【請求項5】
前記キャリッジにヘッドカートリッジを着脱する部位に開閉可能な蓋部材を配し、該蓋部材を閉じると前記キャリッジが移動することを特徴とする請求項4に記載の記録装置。
【請求項6】
前記第2の検出手段は、ヘッドカートリッジの配線板と前記キャリッジのコネクタとの電気的な接続により検出することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の記録装置。
【請求項7】
ヘッドカートリッジが前記キャリッジに正しく装着されていないと判断したときは、記録装置本体に表示することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の記録装置。
【請求項8】
前記キャリッジにヘッドカートリッジが正しく装着されていないと判断したときは、ホストコンピュータに表示するよう命令を送ることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の記録装置。
【請求項9】
前記ヘッドカートリッジは、記録ヘッドとインクタンクとを一体化した構成であることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の記録装置。
【請求項10】
前記ヘッドカートリッジは、記録ヘッドとインクタンクとを別体で前記キャリッジに搭載する構成であることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の記録装置。
【請求項11】
前記ヘッドカートリッジは、インクタンクとチューブで接続される記録ヘッドであることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の記録装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は記録装置に関し、詳細には記録ヘッドを着脱可能に搭載したキャリッジを移動して記録媒体に記録を行う記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタ、複写機、ファクシミリ等の機能を有する記録装置、あるいはコンピュータやワードプロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーション等の出力機器として用いられる記録装置は、記録情報に基づいて紙、布、プラスチックシート、OHP用シート等の様々な記録媒体に画像等を記録していくように構成されている。
【0003】
また記録装置は、その記録方式により、インクジェット式、ワイヤドット式、サーマル式、レーザービーム式等に分けることができる。
【0004】
そして、記録媒体の搬送方向と交差する方向に主走査しながら記録するシリアルタイプの記録装置においては、記録媒体に沿って移動するキャリッジに搭載した記録手段によって画像を記録し、1行分の記録を終了した後に所定量の紙送りを行い、さらに次の行の記録を行うという動作を繰り返すことにより記録媒体全体への記録が行われる。
【0005】
一方、記録媒体の搬送方向の副走査のみで記録を行うラインタイプの記録装置においては、記録媒体を所定の記録位置にセットし、一括して1行分の記録を行った後、所定量の紙送りを行い、さらに次の行の記録を一括して行うという動作を繰り返すことにより、記録媒体全体の記録が行われる。
【0006】
上記記録装置のうち、インクジェット式の記録装置は、記録手段から記録媒体へインクを吐出して記録を行うものであり、記録手段のコンパクト化が容易であり、高精細な画像を高速で記録することができ、普通紙に特別の処理を必要とせずに記録することができる。また、ランニングコストが安く、ノンインパクト方式であるため騒音が少なく、多色のインクを使用してカラー画像を記録するのが容易であるなどの利点を有している。
【0007】
また、インクジェット記録装置は非接触の記録方法を用いているため、様々な種類の記録媒体に記録が可能である。記録に使用される記録媒体の種類としては、普通紙やインクジェット記録に最適なインク吸収能力を有する専用紙など、記録媒体そのものの物理特性で分類されるものや、定型サイズの封筒やハガキ、コンパクトディスクなどの形状で分類されるものがある。
【0008】
このようなインクジェット記録装置で用いられる記録ヘッドは、インク滴を吐出するための複数の吐出口を備え、記録データに基づいた吐出信号に応じて吐出口からインク滴が吐出され、記録媒体上に記録される。
【0009】
また、シリアル式の記録装置において、往復移動するキャリッジに対して記録ヘッドを着脱自在とした構成がある。
【0010】
特許文献1には、ヘッドセットレバーの操作によりプリントカートリッジをキャリッジの装着位置へ移動させ固定する前に、ニードル移動レバーを作動させてニードル保持部材を移動させると、インクニードルはプリントカートリッジに接近して相互接続部材の上方に設けられた誤操作防止リブに当接することが記載されている。これにより、ユーザーに両レバーの誤操作を認識させることができる。
【0011】
特許文献2には、キャリッジのカートリッジホルダは回動して開閉する蓋部と、蓋部を閉じることによって本装着位置に移行させてインクカートリッジを装着する機構と、インクカートリッジが係合部に係止されない非正常な初期装着がされたときは本装着状態への移行を阻止する誤装着防止手段としてのリブと、を備えることが記載されている。
【特許文献1】特開2002−234179号公報
【特許文献2】特開2002−254670号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、従来の構成においてはレバー等の状態により不完全な装着状態を使用者に認識させる構成であるため、正確な装着状態がイメージできないと誤装着と認識されないという課題があった。また、レバー等に特別のセンサを設けないと、誤装着であることを記録装置が認識できないためエラー表示ができないという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、上記目的を達成するため、ヘッドカートリッジを着脱自在に搭載して移動するキャリッジと、前記キャリッジの移動を検出する第1の検出手段と、前記キャリッジとヘッドカートリッジとが電気的に接続されているかを検出する第2の検出手段と、を備え、前記キャリッジにヘッドカートリッジを装着する動作を行った後、前記第1の検出手段により前記キャリッジとヘッドカートリッジとが電気的に接続されていないと検出したときは、ヘッドカートリッジが前記キャリッジに正しく装着されていないと判断することを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、上記目的を達成するため、ヘッドカートリッジを着脱自在に搭載して移動するキャリッジと、前記キャリッジの移動を検出する第1の検出手段と、前記キャリッジとヘッドカートリッジとが電気的に接続されているかを検出する第2の検出手段と、を備え、前記キャリッジにヘッドカートリッジを装着する動作を行った後、前記第2の検出手段により前記キャリッジとヘッドカートリッジとが電気的に接続されていないと検出したときは電気的に接続されていると検出したときよりも前記キャリッジを低速で移動することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、専用のセンサや複雑な機構を設けることなく、キャリッジに対する記録ヘッドの誤装着を検出することができる記録装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0017】
<第1の実施形態>
図1は本発明の実施の形態に係る記録装置の外観を示す斜視図であり、図2は本発明の実施の形態に係る記録装置の内部構成を示す斜視図である。本実施形態においては、インクを吐出して記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置である場合を示す。
【0018】
本実施形態の記録装置は、給送部37、搬送部、キャリッジ部、メインテナンス部36を備えている。不図示のホスト装置から記録データが送られ、制御基板上の制御部にデータを格納し、制御部から記録指令が出されることにより記録動作が開始する。
【0019】
記録動作を開始すると、まず給送動作が行われる。給送部は、圧板41上に積載された記録媒体を給送ローラにより1枚ずつ分離して給送し、記録媒体を搬送部に搬送する。給送動作開始でASFモータが正方向に回転し、ASFモータの駆動力はギア列を介して圧板41と当接しているカムを回転させる。ASFモータの回転によりカムが圧板41から外れると、圧板バネの作用により圧板41は給送ローラ39に向けて付勢される。また、給送ローラ39が記録媒体の搬送方向に回転することにより、圧板に積載された最上位の記録媒体のみが給送される。その際、給送ローラ39と記録媒体との摩擦力、記録媒体同士の摩擦力等の条件により、一度に複数枚の記録媒体が送り出されてしまうことがある。
【0020】
給送部は、給送ローラ39に付勢され、記録媒体の搬送方向と逆方向に所定の戻り回転トルクを有する分離ローラを備えている。この分離ローラは、給送ローラ39と接触する記録媒体以外の記録媒体を圧板41の方向へ戻すように機能する。また、給送動作が終了すると、カムの動作により給送ローラ39と分離ローラとの圧接状態が解除される。そして、戻し爪が搬送方向と逆方向に回動することにより、給送ローラ39と接触している記録媒体以外の記録媒体を圧板41の方向に戻す。この動作により、記録媒体を1枚だけ搬送部へ搬送する。
【0021】
給送部から搬送された記録媒体は、搬送部の停止している搬送ローラ21とピンチローラ22とのニップ部に向けて搬送される。ピンチローラ22の中心は、搬送ローラ21の中心に対して下流側にオフセットされて配されている。これにより、搬送ローラ21とピンチローラ22とのニップ部を通過した記録媒体は、プラテンに押し付けられる。記録媒体は、停止している搬送ローラ21とピンチローラ22とのニップ部に突き当てられることにより、給送ローラ39と搬送ローラ21との間でループが形成される。このループがまっすぐに戻ろうとする力によって記録媒体の先端が搬送ローラ21のニップ部に押圧されることにより、記録媒体の先端が搬送ローラ21にならって平行になり、レジストレーション取り動作が完了する。レジストレーション取り動作が完了した後、給送ローラ39と搬送ローラ21とが駆動されることにより、記録媒体の頭出しが行われる。その後、給送ローラ39は駆動力が切断され、記録媒体と連れ回りする状態になる。すると、記録媒体は、搬送ローラ21とピンチローラ22とのみで搬送され、プラテン29に配されたリブに案内されて下流側に搬送される。
【0022】
記録媒体の先端は、記録手段の下流側に配された第1排紙ローラ、第2排紙ローラとこれに当接する第1拍車、第2拍車とで搬送される。第1排紙ローラ、第2排紙ローラの周速は、搬送ローラ21の周速とほぼ等しく設定されている。また、搬送ローラ21から第1排紙ローラ、第2排紙ローラへはギアにより駆動が伝達されるため、記録媒体は弛んだり引っ張られたりすることなく搬送される。
【0023】
記録部は、記録手段200と、記録手段200を搭載して記録媒体の搬送方向と交差する方向に移動するキャリッジ100とを備える。キャリッジ100は、シャーシ10に配されたガイドレール14とシャーシ10の一部であるサポートレール15とによって支持され、キャリッジモータ17とアイドルプーリ20との間に張架されたキャリッジベルト16を介してキャリッジモータ17の駆動が伝達されることにより往復移動する。
【0024】
記録手段200には、フレキシブルフラットケーブル73を介して電気基板のヘッドドライバからの信号が伝達される。この信号に応じて、記録手段200からインク滴を吐出することが可能である。また、ガイドレール14と略平行にコードストリップ18がシャーシ10に張架されている。キャリッジ100に搭載されたエンコーダにより、コードストリップ18を読み取ることにより、適切なタイミングで記録媒体に対してインク滴を吐出することができる。1ライン分の記録が終了すると、搬送部により必要量だけ記録媒体を搬送する。この動作を繰り返すことにより、記録媒体全面への記録動作が可能となる。
【0025】
記録手段200の内部には複数のインク流路が形成され、インク流路はプラテン29と対向する面に配された吐出口まで連通している。吐出口列を形成する複数の吐出口の内部には、インク吐出用のアクチュエータ(エネルギー発生素子)が配されている。このアクチュエータとしては、電気熱変換体(発熱素子)による液体の膜沸騰圧力を利用したものや、ピエゾ素子等の電気機械変換体(電気−圧力変換素子)等が用いられる。
【0026】
本実施形態においては、記録手段とインク貯留部(インクタンク)とを一体化した交換可能なヘッドカートリッジを用いている。本実施形態においては、キャリッジ100が二つのポケットを備えており、二つの記録手段を搭載可能である。通常のカラー記録の場合は、黒ヘッドカートリッジ200Aと3色のカラーヘッドカートリッジ(シアン、マゼンタ、イエロー)200Bが使用される。また、黒ヘッドカートリッジ200Aの代わりにオプションのフォトヘッドカートリッジ(黒、淡シアン、淡マゼンタ)を使用して、写真調のフォトカラーで記録することもできる。さらに、記録装置をスキャナで使用する場合には、黒ヘッドカートリッジ又はカラーヘッドカートリッジの代わりにオプションヘッドとしてのスキャナヘッドを使用することも可能である。ヘッドカートリッジ200A、200B及びオプションのフォトヘッドカートリッジ、スキャナカートリッジはほぼ同じ形状寸法を有している。
【0027】
図3に、本発明の実施の形態に係るヘッドカートリッジの、代表的な形状である黒ヘッドカートリッジ200Aの斜視図を示す。ヘッドカートリッジの本体の両側面の下部には位置決め溝202が形成され、位置決め溝202のコンタクト面側にはラフガイド突起203が設けられている。
【0028】
図4は本発明の実施の形態に係るキャリッジ100の斜視図であり、図5はキャリッジ100に黒ヘッドカートリッジ200Aおよびカラーヘッドカートリッジ200Bを装着した状態を示す斜視図である。キャリッジ100は、両側の側壁103と中央の中壁104とを有している。左側の側壁103Lと中壁104との間と、右側の側壁103Rと中壁104との間とは、ヘッドカートリッジ200の収容部として機能する。また、左右の側壁103と中壁104との下部には肉厚部が形成されている。この肉厚部には、ヘッドカートリッジ200の位置決め溝202が係合する位置決め突起101が設けられている。また、ヘッドカートリッジ200をキャリッジ100に着脱する際にヘッドカートリッジ200のラフガイド突起203を案内するためのガイド溝105が形成されている。また、キャリッジ100には、ヘッドカートリッジ200の配線板と接触して電気的に接続するコネクタ120と、ヘッドカートリッジ200をキャリッジ100に固定するためにバネで付勢されたヘッドセットカム110が設けられている。
【0029】
次に、ヘッドカートリッジ200をキャリッジ100に着脱するときの動作について説明する。図6はヘッドカートリッジ200をキャリッジ100に装着する前の状態を示す断面図である。図7、図8はヘッドカートリッジ200をキャリッジ100に装着する途中の状態を示す断面図であり、図9はヘッドカートリッジ200がキャリッジ100に装着された状態を示す断面図である。また、図10は、本発明の実施形態に係るキャリッジ100とヘッドガイド部材13とを示す斜視図である。
【0030】
ヘッドカートリッジ200をキャリッジ100に装着する際は、まず使用者は、ヘッドカートリッジ200のラフガイド突起203を記録装置本体のヘッドガイド部材13のガイド溝13aに挿入する。ラフガイド突起203とガイド溝13aとの係合によりヘッドカートリッジ200は一定の姿勢を保ちながら矢印A方向へと案内される。キャリッジ100には、ヘッドガイド部材13のガイド溝13aより重力方向において低い位置にガイド溝105が設けられている。キャリッジ100のガイド溝105が、ヘッドガイド部材13のガイド溝13aに対して重力方向において低い位置に配されているため、ヘッドカートリッジ200を装着する際にラフガイド突起203が途中で引っ掛かったりすることなく、ヘッドカートリッジ200の装着動作を阻害されることはない。また、ヘッドカートリッジ200は、ヘッドカートリッジ200の装着方向に対して後方側においてヘッドガイド部材13と当接する。そのため、使用者がヘッドカートリッジ200から手を離しても、ヘッドカートリッジ200の姿勢は保持される。さらに、ヘッドカートリッジ200を矢印A方向に移動させると、ヘッドカートリッジ200の上面のヘッド押圧部204とキャリッジ100のヘッドセットカム110とが当接する。図7に示すように、ヘッドセットカム110のカム形状により、ヘッドカートリッジ200は時計方向に回動されつつラフガイド突起203がキャリッジ100の矢印A方向へ進入する。さらに、ヘッドカートリッジ200を矢印A方向へ押し込むと、図8に示すように、ヘッド押圧部204はヘッドセットカム110によって下方へ押し下げられるとともに、ラフガイド突起203がガイド溝105に係合されながら下方へ案内されていく。なお、ヘッドカートリッジ200の幅方向は、キャリッジ100の両側壁103と中壁104とによって規制されるため、ラフガイド突起203とガイド溝105との係合が外れることはない。
【0031】
図8の状態からさらにヘッドカートリッジ200を矢印A方向へ押し込むと、ヘッドセットバネ111の付勢力によりヘッドセットカム110がヘッド押圧部204に当接し、ヘッドカートリッジ200を引き込んでいく。ヘッドセットカム110によってヘッドカートリッジ200が完全に引き込まれた位置まで回動すると、図9に示すように、ヘッドカートリッジ200の位置決め溝202がキャリッジ100の位置決め突起101の突き当て部に当接するとともに、ヘッドカートリッジ200の上部の突き当て部がキャリッジ100の係合部と当接することにより、キャリッジ100に対してヘッドカートリッジ200が位置決めされて装着される。この装着状態において、ヘッドカートリッジ200とキャリッジ100のコネクタ120との電気的接続も完了する。このように、ヘッドカートリッジ200とコネクタ120との電気的接続状態を検出することにより、記録装置はヘッドカートリッジの装着の有無を検出することができる。
【0032】
図9に示す、ヘッドカートリッジ200がキャリッジ100に装着された状態においては、ラフガイド突起203はガイド溝105から外れた位置にあり、ヘッドカートリッジ200をキャリッジ100に対して位置決めするときの動作の妨げとなることはない。
【0033】
一方、キャリッジ100からヘッドカートリッジ200を外すときは、挿入したときと逆の動作を行えばよい。
【0034】
すなわち、図9において、ヘッドカートリッジ200を矢印C方向に押し下げる。すると、ヘッドカートリッジ200はヘッドセットカム110による固定が解除され、図8に示す状態となる。図8に示す状態から、ヘッドの手掛かり部205を矢印B方向に引き出すと、ヘッドカートリッジ200の位置決め溝202及びキャリッジ100の位置決め突起101を中心としてヘッドカートリッジ200が反時計方向に回動し、最終的にラフガイド突起203がキャリッジ100のガイド溝105に係合する位置に案内される。
【0035】
さらに、ヘッドカートリッジ200を矢印B方向に引きずり出すことでラフガイド突起203がキャリッジ100のガイド溝105に沿って記録装置本体の前側(記録媒体の排出側)に移動させられる。そして、ラフガイド突起203がキャリッジ100のガイド溝105の先端まで移動させられると、ラフガイド突起203はキャリッジ100のガイド溝105よりも重力方向において高い位置に配されたヘッドガイド部材13のガイド溝13aと当接する。このとき、ヘッドカートリッジ200はラフガイド突起203を中心として回動しようとするが、前述のようにヘッドカートリッジ200の装着方向において後方側がヘッドガイド部材13と当接することにより、ヘッドカートリッジ200が落下したりすることはない。
【0036】
図11は本発明の実施形態に係るヘッドカートリッジを交換するときの動作を説明する斜視図である。図11において、2はアクセスカバーであり、ヘッドカートリッジ200を交換するときは記録装置本体1に対して回動し記録装置本体1の前面が開く。アクセスカバー2の開閉は不図示のセンサにより検知する。アクセスカバー2が開いたことが検知されると、キャリッジ100はキャリッジモータの駆動によりガイド部材13と対向する位置で停止する。この位置で、使用者はヘッドカートリッジ200の交換を行う。そして、アクセスカバー2が閉じたことが検知されると、キャリッジ100はキャリッジモータの駆動により右側に移動し記録待機状態に移行する。
【0037】
ここで、キャリッジ100に対してヘッドカートリッジ200の装着が不完全な状態で、アクセスカバー2が閉じられると、ヘッドカートリッジ200がヘッドガイド部材13と当接することにより、キャリッジ100の移動は妨げられる。すなわち、キャリッジ100に対するヘッドカートリッジ200の装着を案内する部材であるヘッドガイド部材13によってヘッドカートリッジの誤装着を検出できるため、キャリッジ100がほとんど移動しない状態においてヘッドカートリッジの誤装着を速やかに検出することができる。つまり、ヘッドカートリッジ200を誤装着した状態で、キャリッジ100が移動することにより、記録装置の部品やヘッドカートリッジを破損することを防ぐことができる。
【0038】
次に、図12を用いてヘッドカートリッジを装着した後のフローを説明する。図12は、本発明の第1の実施形態の記録装置の動作を示すフローチャートである。
【0039】
図12において、S11でフローをスタートする。S12においてアクセスカバーの状態を検出する。S12においてアクセスカバーが閉じられていないと検出する(判定がN)と、検出動作を繰り返す。S12においてアクセスカバーが閉じられたことを検出する(判定がY)と、キャリッジの移動を開始する(S13)。次にS14において、エンコーダの信号からキャリッジが正常に移動しているかを検出する。S14においてキャリッジが正常に移動しているとき(判定Y)は、待機状態に移行する(S18)。S14においてキャリッジが正常に移動していないとき(判定N)は、S15に進みヘッドカートリッジの装着を検出する。ヘッドカートリッジの装着は、ヘッドカートリッジ200とコネクタ120との電気的接続を検出することにより行う。S15においてヘッドカートリッジが装着されていると検出する(判定Y)と、キャリッジの移動領域にジャムした記録媒体などの異物によりキャリッジが移動できない状態であると判断し、CRエラーとする(S16)。S15においてヘッドカートリッジが装着されていないと検出する(判定N)と、ヘッドカートリッジ200がヘッドガイド部材13に当接して移動できない状態であると判断し、ヘッドカートリッジの装着が不完全であり、正しく装着されていないと判断する(S17)。ヘッドカートリッジが正しく装着されていない、すなわちヘッドカートリッジの誤装着であると判断すると、記録装置本体の表示手段511にその旨を表示する。または、インターフェイス部506を介してホストコンピュータにヘッドカートリッジが正しく装着されていない旨を表示するように命令を送ってもよい。
【0040】
図13に本発明の記録装置の電気ブロック図を示す。図13において、501は記録装置全体を制御するMPUである。ヘッドカートリッジ200は記録ヘッド制御部502を介してMPU501に接続されている。また、キャリッジモータ503、搬送モータ504は、モータ制御部509を介してMPU501に接続されている。また、アクセスカバーセンサ505、キャリッジエンコーダ510はMPU501に接続されている。さらに、RAM507、制御プログラム等が格納されたROM508もMPU501に接続されている。また、ホストコンピュータ5は、インターフェイス部506を介してMPU501に接続されている。また、511は表示手段で、エラー表示のLEDや液晶表示部等を有する。
【0041】
本実施形態の記録装置においては、キャリッジ100に複数のヘッドカートリッジ200を搭載することができる。また、1つのヘッドカートリッジを搭載した状態においても、記録動作を行うことができる。このような記録装置においては、ヘッドカートリッジが装着されていないことのみを検出してエラーとすることはできない。また、使用者はヘッドカートリッジを装着したと思っていても、装着が不完全のときがある。そのときに、誤装着であることを使用者に警告することができ、ヘッドカートリッジを装着し直すことを促すことができる。
【0042】
<第2の実施形態>
図14を用いて本発明の第2の実施形態を説明する。図14は、本発明の第2の実施形態の記録装置の動作を示すフローチャートである。S11からS15までのフローは第1の実施形態と同一なので説明を省略する。S15においてヘッドカートリッジの装着を検出する。S15においてヘッドカートリッジが装着されていると検出する(判定Y)と、キャリッジの移動領域にジャムした記録媒体などの異物がありキャリッジが移動できない状態であると判断し、CRエラーとする(S16)。S15でヘッドカートリッジが装着されていないと検出する(判定N)と、S21に進みキャリッジの位置がガイド部材の位置であるかを検出する。S21においてキャリッジの位置がガイド部材の位置であるとき(判定Y)は、キャリッジがガイド部材に当接して移動できない状態であると判断し、ヘッドカートリッジの装着が不完全であると判断する(S22)。S21においてキャリッジの位置がガイド部材の位置でないとき(判定N)は、キャリッジの移動領域に異物がありキャリッジが移動できない状態であると判断し、CRエラーとする(S16)。
【0043】
本実施形態によれば、キャリッジが正常に移動していないときの、キャリッジの位置を検出することにより、ヘッドカートリッジの装着が不完全である状態を確実に検出することができる。
【0044】
<第3の実施形態〉
図15を用いて本発明の第3の実施形態を説明する。図15は、本発明の第3の実施形態の記録装置の動作を示すフローチャートである。S11からS12までのフローは第1の実施の形態と同一なので説明を省略する。S31においてキャリッジを移動する前にヘッドカートリッジが装着されているかを検出する。S31においてヘッドカートリッジが装着されていないとき(判定N)は、S32に進み低速でキャリッジを移動する。S31においてヘッドカートリッジが装着されているとき(判定Y)は、S33に進み高速でキャリッジを移動する。S34において、エンコーダの信号からキャリッジが正常に移動しているかを検出する。以降のフローは第2の実施形態と同一なので説明を省略する。
【0045】
本実施形態によれば、キャリッジを移動する前にヘッドカートリッジが装着されているかを検出し、ヘッドカートリッジが装着されているときは高速でキャリッジを移動させるため時間の短縮を図ることができる。
【0046】
また、本実施形態における記録装置は、記録可能な記録媒体の最大サイズがLTRである。本実施形態においては、ヘッドガイド部材を、記録範囲に対してメインテナンス部36の反対側であって、かつ最大記録範囲であるLTRのふち無し記録の際のキャリッジの加速開始位置に配設している。この構成により、記録装置の幅を大きくする必要が無い。
【0047】
以上説明した実施の形態によれば、簡単な構成でヘッドカートリッジの着脱動作の際に、ヘッドカートリッジが落下することを防止することができる。
【0048】
なお、本実施形態では、キャリッジ100に2個のヘッドカートリッジを装着する構成を例にあげて説明したが、本発明はヘッドカートリッジの数に関係なく実施できるものである。1個のヘッドカートリッジを装着する構成であっても、3個以上のヘッドカートリッジを装着する構成であってもよい。
【0049】
さらに、本発明は、記録ヘッドとインクタンクとを一体化したヘッドカートリッジの構成のみならず、記録ヘッドとインクタンクを別体でキャリッジに搭載する構成、あるいは記録ヘッドとインクタンクをチューブで接続する構成においても適用することができ、同様の効果を得るものである。また、本発明は、熱エネルギーを利用してインクを吐出するインクジェット記録ヘッドを用いる構成においても、ピエゾ素子等の電気機械変換体等を用いるインクジェット記録ヘッドを用いる構成においても適用することができ、同様の効果を得るものである。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の実施の形態に係る記録装置の外観を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る記録装置の内部構成を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るヘッドカートリッジの斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るキャリッジの斜視図である。
【図5】キャリッジにヘッドカートリッジを装着した状態を示す斜視図である。
【図6】ヘッドカートリッジをキャリッジに装着する前の状態を示す断面図である。
【図7】ヘッドカートリッジをキャリッジに装着する途中の状態を示す断面図である。
【図8】ヘッドカートリッジをキャリッジに装着する途中の状態を示す断面図である。
【図9】ヘッドカートリッジがキャリッジに装着された状態を示す断面図である。
【図10】本発明の実施形態に係るキャリッジとヘッドガイド部材とを示す斜視図である。
【図11】本発明の実施形態に係るヘッドカートリッジを交換するときの動作を説明する斜視図である。
【図12】本発明の第1の実施形態の記録装置の動作を示すフローチャートである。
【図13】本発明の記録装置の電気ブロック図である。
【図14】本発明の第2の実施形態の記録装置の動作を示すフローチャートである。
【図15】本発明の第3の実施形態の記録装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0051】
10 シャーシ
13 ヘッドガイド部材
14 ガイドレール
15 サポートレール
16 キャリッジベルト
17 キャリッジモータ
21 搬送ローラ
22 ピンチローラ
29 プラテン
36 メインテナンス部
37 給送部
39 給送ローラ
41 圧板
100 キャリッジ
101 位置決め突起
103 側壁
104 内壁
110 ヘッドセットカム
120 コネクタ
200 ヘッドカートリッジ
202 位置決め溝
203 ラフガイド突起
204 ヘッド押圧部
205 ヘッドの手掛かり部




 

 


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