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発明の名称 インクジェット記録装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−7921(P2007−7921A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−189479(P2005−189479)
出願日 平成17年6月29日(2005.6.29)
代理人 【識別番号】100066061
【弁理士】
【氏名又は名称】丹羽 宏之
発明者 重野 謙治
要約 課題
一巻き系チューブポンプの構成で部品追加等によるコストアップを発生させず、安定的に圧力発生性能を満たす回復装置を搭載したインクジェット記録装置の実現。

解決手段
1巻き系のチューブポンプ機構とし、前記チューブポンプ機構は、ポンプベース内部にはい回すチューブの挿入口側または出口側の前記ポンプベース開口部に対し、1巻きしたチューブ同士隣り合う側のチューブ径外周端と前記ポンプベース開口部端部までの距離(A)を前記チューブの肉厚(T)との関係をA≦Tとなるように固定し、またチューブ内外径の違う複数種のチューブに対してチューブポンプ機構を構成可能であって、前記複数種のチューブに対応する構成において、A≦Tmin(Tmin=複数種のチューブのうち肉厚最小のチューブ肉厚)の関係になるよう構成する。
特許請求の範囲
【請求項1】
吐出口からインクを吐出する複数のノズルおよびノズル列を有する記録手段と、記録手段を搭載して往復運動をするキャリッジと、前記吐出口からのインクの吐出状態を回復または維持するための回復手段と、を有するインクジェット記録装置において、
前記回復手段は、前記吐出口からインクを吸引または前記吐出口から吐出されたインクを排出可能な吸引手段を備え、前記吸引手段は1巻き系のチューブポンプ機構からなり、
前記チューブポンプ機構は、前記チューブポンプ機構を構成するポンプベース内部にはい回すチューブの挿入口側または出口側の前記ポンプベース開口部に対し、
1巻きした前記チューブ同士隣り合う側のチューブ径外周端と前記ポンプベース開口部端部までの距離Aを前記チューブの肉厚Tとの関係をA≦Tとなるように固定することを特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項2】
前記吸引手段は、チューブ内外径の違う複数種のチューブに対してチューブポンプ機構を構成可能であって、前記複数種のチューブに対応する構成において、
A≦Tmin(Tmin=複数種のチューブのうち肉厚最小のチューブ肉厚)の関係になるように固定することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
【請求項3】
前記吸引手段は、ポンプベースにはい回すチューブの挿入口側または出口側の前記ポンプベース開口部に対し、
前記開口部の幅Bは前記チューブを押圧させたときにチューブが拡張した後の幅Cとの関係をC≦Bとなるように構成することを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
【請求項4】
前記吸引手段は、チューブ内外径の違う複数種のチューブに対してチューブポンプ機構を構成可能であって、前記複数種のチューブに対応する構成において、
Cmax≦B(Cmax=複数種のチューブのうち押圧時の拡張後幅が最大のもの)の関係になるように固定することを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
【請求項5】
前記記録手段がインクを吐出するために利用される熱エネルギーを発生する電気熱変換体を備えているインクジェット記録手段であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
【請求項6】
前記記録手段は前記電気熱変換体が発生する熱エネルギーによりインクに生じる膜沸騰を利用して吐出口よりインクを吐出させることを特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録手段から被記録材へインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
インクジェット式の記録装置(インクジェット記録装置)は、記録手段(記録ヘッド)から被記録材(以下シート材)にインクを吐出して記録を行うものであり、記録手段のコンパクト化が容易であり、高精細な画像を高速で記録することができ、普通紙に特別の処理を必要とせずに記録することができ、ランニングコストが安く、ノンインパクト方式であるため騒音が少なく、しかも多色のインクを使用してカラー画像を記録するのが容易であるなどの利点を有している。
【0003】
インクジェット記録装置で用いられる記録ヘッドは、インク貯留部(インクタンク部)からインク吐出部へ流路が設けられており、インク吐出を行う度にインク貯留部からインク吐出部へインクが順次供給されてくる。このような記録ヘッドを用いる記録装置においては、記録を行うことでインクタンク内のインクが無くなると新たにインクタンクを交換し、前記インク吐出部までの流路に再度インクを充填させる場合や、インク吐出口近傍の固着インクやほこりや気泡などの異物を除去(クリーニング)する場合に、インク吐出動作を安定させて良好な画像品位を得る目的で記録ヘッドをクリーニングするためのクリーニング機構部(回復機構部)を装着することが一般に行われている。
【0004】
このクリーニング機構部は主に2つの機能を有している。一つはワイピング機構であってインク吐出口(以下ノズルとも言う)形成面に付着したほこりやインク滴を拭き取るための機構であり、ウレタンゴム等により板状に形成されたブレードを前記ノズルに当接させた状態で相対移動させることにより実施するものである。もう一つは前記ノズル内におけるインクの固着等による目詰まり解消手段であり、例えば負圧発生機構により発生させた負圧を外部から前記ノズルに作用させ、強制的にノズルからインクを排出させることにより実施するものである。
【特許文献1】特開2004−92602号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来例における目詰まり解消手段には、次のような課題があった。
【0006】
目詰まり防止解消手段を構成する圧力発生手段として、発生圧力を自由に設定できる利便性から一般的にチューブポンプが広く用いられている。中でもとりわけ小型化や部品点数を少なくできる構成として1巻き系のチューブポンプが採用されてきているのだが、その利便性の反面次にあげる問題も併せ持っている。
【0007】
一般に1巻き系のチューブポンプ構成はポンプのガイドとなる円筒形状のガイド部の内周にチューブをはい回し可能なように、チューブ挿入口及びチューブ排出口を設け、ガイド部の内周に引き回したチューブをガイド部の内周と挟み込むようにコロをチューブに押圧し、チューブ内の体積を変化させることで圧力を発生させるが、コロがチューブを押圧しながらガイド部内周に沿って回転する際に、ガイド部内周にはい回したチューブがガイド内部を移動することがあり、図14に示すようにチューブ挿入口や排出口といった開口部から一部はみ出した場合、チューブ内部を密閉できなくなりチューブがはみ出した部分でリークを起こし所望の圧力を発生できないことがあった。
【0008】
このような状態を回避するために従来構成では図12に示すようにガイド内部をはいまわすチューブをチューブの挿入口や排出口からガイド内部で遠ざかるように方向決め(D方向)させて固定し、ポンプ動作中でもチューブがガイド開口部からはみ出さないようにしていた。
【0009】
しかし、長時間のポンプ動作や耐久等を経て初期に開口部から遠ざかるように固定されていたチューブもガイド内部を移動しやすくなる傾向を示したり、ポンプの駆動負荷を下げ駆動源に負担をかけないようにするため、ガイド内周部にはい回すチューブに潤滑剤等を塗布するポンプ構成では、潤滑剤の作用もあり、益々ガイド内周部にはい回されたチューブがガイド内部を移動しやすくなるという問題が解消しきれていない。
【0010】
その問題に対し、チューブがガイド内部を自由に移動しても開口部にはみ出さないように十分幅の広い円筒ガイド形状を用いる構成もあるが、ポンプの幅が大きくなりすぎてコスト的に高くついたり、装置サイズ等が大きくなりすぎる恐れがあった。
【0011】
また、ガイド部の開口部から内周部にはい回されたチューブを極力はみ出させないようにし、リークを防止する構成として開口部の大きさをチューブ外径に極力近づけるようにするというものもあるが、その構成によればチューブをコロで押圧する際にチューブが横に広がり、開口部側面に積極的に接触し、ポンプ動作中にチューブに亀裂が生じ、その亀裂が原因でのリークが発生する可能性があるため、開口部の大きさは極端に小さくすることができない。
【0012】
そこで、本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、一巻き系チューブポンプの構成で部品追加等によるコストアップを発生させず、安定的に圧力発生性能を満たす吸引手段を備えた回復装置を搭載したインクジェット記録装置の実現に有る。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記した目的を達成するためになされた本発明にかかるインクジェット記録装置は、吐出口からインクを吐出する複数のノズルおよびノズル列を有する記録手段と、記録手段を搭載して往復運動をするキャリッジと、前記吐出口からのインクの吐出状態を回復または維持するための回復手段と、を有するインクジェット記録装置において、前記回復手段は、前記吐出口からインクを吸引または前記吐出口から吐出されたインクを排出可能な吸引手段を備え、前記吸引手段は1巻き系のチューブポンプ機構からなり、前記チューブポンプ機構は、前記チューブポンプ機構を構成するポンプベース内部にはい回すチューブの挿入口側または出口側の前記ポンプベース開口部に対し、1巻きした前記チューブ同士隣り合う側のチューブ径外周端と前記ポンプベース開口部端部までの距離(A)を前記チューブの肉厚(T)との関係をA≦Tとなるように固定するものであって、前記吸引手段は、チューブ内外径の違う複数種のチューブに対してチューブポンプ機構を構成可能であって、前記複数種のチューブに対応する構成において、A≦Tmin(Tmin=複数種のチューブのうち肉厚最小のチューブ肉厚)の関係になるよう構成する。
【0014】
この場合の好ましい実施の形態においては、前記吸引手段は、ポンプベースにはい回すチューブの挿入口側または出口側の前記ポンプベース開口部に対し、前記開口部の幅(B)は前記チューブを押圧させたときにチューブが拡張した後の幅(C)との関係をC≦Bとなるような構成であって、前記吸引手段は、チューブ内外径の違う複数種のチューブに対してチューブポンプ機構を構成可能であって、前記複数種のチューブに対応する構成において、Cmax≦B(Cmax=複数種のチューブのうち押圧時の拡張後幅が最大のもの)の関係になるように固定可能なように構成される。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、吐出口からインクを吐出する複数のノズルおよびノズル列を有する記録手段と、記録手段を搭載して往復運動をするキャリッジと、前記吐出口からのインクの吐出状態を回復または維持するための回復手段と、を有するインクジェット記録装置において、前記回復手段は、前記吐出口からインクを吸引または前記吐出口から吐出されたインクを排出可能な吸引手段を備え、前記吸引手段は1巻き系のチューブポンプ機構からなり、前記チューブポンプ機構は、前記チューブポンプ機構を構成するポンプベース内部にはい回すチューブの挿入口側または出口側の前記ポンプベース開口部に対し、1巻きした前記チューブ同士隣り合う側のチューブ径外周端と前記ポンプベース開口部端部までの距離(A)を前記チューブの肉厚(T)との関係をA≦Tとなるように構成されるこものを基本構成とし、請求項1及び2及び3及び4の発明によれば、前記基本構成であって、さらに前記インクジェット記録装置において、前記吸引手段は、チューブ内外径の違う複数種のチューブに対してチューブポンプ機構を構成可能であって、前記複数種のチューブに対応する構成において、A≦Tmin(Tmin=複数種のチューブのうち肉厚最小のチューブ肉厚)の関係になるように固定すること、そして前記吸引手段は、ポンプベースにはい回すチューブの挿入口側または出口側の前記ポンプベース開口部に対し、前記開口部の幅(B)は前記チューブを押圧させたときにチューブが拡張した後の幅(C)との関係をC≦Bとなるような構成とし、且つ前記吸引手段は、チューブ内外径の違う複数種のチューブに対してチューブポンプ機構を構成可能であって、前記複数種のチューブに対応する構成において、Cmax≦B(Cmax=複数種のチューブのうち押圧時の拡張後幅が最大のもの)の関係になるような構成を有するので、一巻き系チューブポンプの構成で部品追加等によるコストアップを発生させず、安定的に圧力発生性能を満たす吸引手段を備えた回復装置を得ることで、小型かつ低コストを実現するインクジェット記録装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明を実施するための最良の形態について、以下に図面を参照して説明する。
【実施例】
【0017】
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態を図1〜図11、図13に沿って説明する。
【0018】
図1、図2は本発明の第1の実施形態における記録装置の斜視図、図3は本発明の第1の実施例における記録装置の横断面図、図4〜5は本発明の第1の実施形態におけるクリーニング部ユニットの機構部の斜視図、図6は記録ヘッドの構成を示す底面図、図7〜9は前記クリーニング部ユニットの断面図、図10は前記クリーニング部の構成を示す模式図、図11は本発明の第1実施形態における回復装置のポンプ部を示す模式図、図13は本発明の第1実施形態における回復装置のポンプ部のチューブはみ出し防止状態を示した模式図である。
【0019】
本発明の記録装置は、記録装置1、給紙部2、送紙部3、キャリッジ部5、排紙部4、Uターン・自動両面搬送部(不図示)、クリーニング部6、記録ヘッド7、外装・電気部(不図示)、から構成されている。そこで、最初に図1〜図3を用いて、これらを項目に分けて概略を順次述べていく。
【0020】
(A)給紙部
給紙部2はシート材を積載する圧板21、シート材を給紙する給紙ローラー28、シート材を分離する分離ローラー241、等がベース20に取り付けられる構成となっている。
【0021】
積載されたシート材を保持する為の後述の給紙トレイが、ベース20または外装に取り付けられている。
【0022】
給紙ローラー28は断面円弧の棒状をしている。シート材基準よりに1つの分離ローラーゴムが設けられており、これによってシート材を給紙する。給紙ローラー28への駆動は、給紙部2に設けられたクリーニング部と共用のDCモーター(以後APモーター)69と、閉ループ制御により回転速度を検出するためのAPエンコーダを具えた駆動伝達ギア列とによって伝達される。回転速度が検出されると投入する電力を制御するための電流のPWM値制御が働き、速度制御が成される。
【0023】
前記圧板21には可動サイドガイド23が移動可能に設けられて、シート材の積載位置を規制している。圧板21はベース20に結合された回転軸を中心に回転可能で、圧板バネ212により給紙ローラー28に付勢される。給紙ローラー28と対向する圧板21の部位には、積載最終近くののシート材の重送を防止する人工皮等の摩擦係数の大きい材質からなる分離シート213が設けられている。圧板21は不図示の圧板カムによって、給紙ローラー28に、当接、離間できるように構成されている。
【0024】
さらに、ベース20には、シート材を一枚ずつ分離するための分離ローラー241を取り付けた分離ローラーホルダー24が分離ベース20に設けられた回転軸を中心に回転可能で、不図示の分離ローラーバネにより給紙ローラー28に付勢される。分離ローラー241は、クラッチバネが取り付けられ、所定以上の負荷がかかると、分離ローラー241が取り付けられた部分が、回転できる構成になっている。また分離ローラー241は給紙ローラー28に、当接、離間できるように構成されている。これらの圧板21、分離ローラー241等の位置はASFセンサー29によって検知されている。
【0025】
(B)送紙部
曲げ起こした板金からなるシャーシ11に送紙部3が取り付けられている。送紙部3はシート材を搬送する搬送ローラー36とPEセンサー32を有している。搬送ローラー36は金属軸の表面にセラミックの微小粒をコーティングした構成であり、両軸の金属部分を軸受け38で受け、シャーシ11に取り付けられている。
【0026】
搬送ローラー36には従動する複数のピンチローラー37が当接して設けられている。ピンチローラー37はピンチローラーホルダ30に保持され、ピンチローラーバネ31で付勢することで、ピンチローラー37が搬送ローラー36に圧接し、シート材の搬送力を生み出している。この時、ピンチローラーホルダ30の回転軸がシャーシ11の軸受けに取り付けられ、そこを中心に回転する。
【0027】
搬送ローラー36への駆動は、DCモーターからなる搬送モーター35の回転力をタイミングベルト351で搬送ローラー36の軸上に設けたプーリー361に伝達している。また、搬送ローラー36の軸上には、搬送ローラー36による搬送量を検出する為の所定のピッチでマーキングを形成したコードホイール362が設けられており、それを読み取るエンコーダーセンサー363がコードホイール362の隣接する位置のシャーシ11に取り付けられている。
【0028】
また、搬送ローラー36のシート材搬送方向における下流側には、画像情報に基づいて画像を形成する記録ヘッド7が設けられている。記録ヘッド7は各色インクタンク別体の交換可能なインクタンクが搭載されたインクジェット記録ヘッドが用いられている。この記録ヘッド7は、ヒータ等によりインクに熱を与えることが可能となっている。そして、この熱によりインクは膜沸騰し、この膜沸騰による気泡の成長または収縮によって生じる圧力変化によって後述の記録ヘッド7のノズル70からインクが吐出されてシート材上に画像が形成される。
【0029】
(C)キャリッジ部
キャリッジ部5は、記録ヘッド7を取り付けるキャリッジ50を有している。そしてキャリッジ50は、シート材の搬送方向にたいして直角方向に往復走査させるためのガイドシャフト52及びキャリッジ50の後端を保持して記録ヘッド7とシート材との隙間を維持する、シャーシ11と一体に形成されたガイドレール111によって支持されている。なお、このガイドシャフト52はシャーシ11に取り付けられている。ガイドレール111はシャーシ11に一体に形成されている。
【0030】
また、キャリッジ50はシャーシ11に取り付けられたキャリッジモーター54によりタイミングベルト541を介して駆動される。このタイミングベルト541は、アイドルプーリー542によって張設、支持されている。そして、キャリッジ50の位置を検出する為の所定のピッチでマーキングを形成したコードストリップ561がタイミングベルト541と平行に設けられている。さらに、それを読み取る不図示のエンコーダーセンサーがキャリッジ50に搭載されている。また、キャリッジ50には、不図示の電気基板から記録ヘッド7ヘッド信号を伝えるためのフレキシブルケーブル57を備えている。
【0031】
上記構成において、シート材に画像形成する時は、画像形成する行位置(シート材の搬送方向の位置)にローラー対36、37がシート材を搬送すると共にキャリッジモーター54によりキャリッジ50を画像形成する列位置(シート材の搬送方向と垂直な位置)に移動させて、記録ヘッド7を画像形成位置に対向させる。その後、キャリッジに搭載した電気基板からの信号により記録ヘッド7がシート材に向けてインクを吐出して画像が形成される。
【0032】
(D)排紙部
排紙部4は、2本の排紙ローラー40、41、排紙ローラー40、41に所定圧で当設、従動して回転可能な如く構成された拍車42、搬送ローラーの駆動を排紙ローラー40、41伝達する為のギア列、等から構成されている。
【0033】
排紙ローラー40、41はプラテン34に取り付けられている。排紙ローラー41への駆動は、排紙ローラー40からアイドルギアを介して伝達される。
【0034】
拍車42はSUSの薄板で周囲に凸形状を複数設けたものを樹脂部と一体成型され、拍車ホルダー43に取り付けられている。コイルバネを棒状に設けた不図示の拍車バネを回転軸とすることによって、拍車42は拍車ホルダー43への取り付けと、排紙ローラー40、41等への押圧を行っている。
【0035】
以上の構成によって、キャリッジ部5で画像形成されたシート材は、前記排紙ローラー41と拍車42とのニップに挟まれ、搬送される。
【0036】
(E)クリ−ニング部
本発明に係るクリーニング部6は、図4および図5に示すように記録ヘッド7のクリーニングを行うポンプ60と記録ヘッド7の乾燥を抑えるためのキャップ61、記録ヘッド7のノズル周辺のフェイス面をクリーニングするブレード62、などから構成されている。
【0037】
クリーニング部の主な駆動は前述のAPモーター69から伝達された駆動を、駆動ギア列に設けたワンウェイ機構により、一方向の回転でポンプが作動し、もう一方向の回転でメインカム63が回転してブレード62動作やキャップ61昇降動作が作用するように構成されている。
【0038】
ポンプ60は図5に示すように顔料ブラックインクと染料カラーインクを吸引排出するための2本の吸引チューブ671、672を後述のポンプコロ209でしごくことで負圧を発生させるように構成され、キャップ61から、ポンプ60へは、大気連通弁67などを介して接続されている。
【0039】
以上の内容のうち、インク吸引機構のみを取り出して模式図化したものが図6である。
【0040】
続いて図7に示す記録ヘッド7は、フェイス面712には顔料からなるブラックのインクを吐出するノズル列70と、染料からなるイエロー、マゼンタ、シアンの3色のカラーインクを吐出するノズル列71とから構成されている。
【0041】
次に、負圧発生手段としてのチューブポンプ60の具体的な動作について図8から9を用いて説明する。なおここでは2系統具えているチューブポンプのうち、一方のみを図示説明するが他方の機構も同等であるものとする。
【0042】
APモーター69の駆動により回転するコロホイール203に対し、ボス204を回転中心として前記ボスをその両側面に具えたコロホルダ205が圧縮バネ208を介して具えられている。
【0043】
コロホルダ205には、コロ209を半径方向に移動させるとともに半径方向の位置を規制するためのカム部211が形成されている。カム部211の一端部211aは、コロ209が吸引チューブを押圧し、該吸引チューブの内径を密着させる(しごいて負圧を発生させ得る状態にする)位置である。一方カム部211の他端部211bは、コロ209が吸引チューブに当接するが、該吸引チューブの内径が密着しない(密閉されるまで押しつぶされない)位置である。
【0044】
よって図8、9のようにAPモーター69の駆動によりコロホルダ205がCCW方向(開放方向、逆方向)に回転すると、コロ209は、コロホルダ205のカム部211の吸引チューブ内径密着位置211aからチューブ内径開放位置211bへ移動し、吸引チューブの密着を開放することで、キャップ内を大気連通状態にする。一方CW方向へ回転すると、吸引チューブの内壁が密着し、コロホイール203が回転することにより吸引を実行できる。
【0045】
なお図9では説明のために図8と異なり、コロホイール203と圧縮バネ208は消去して描いてある。
【0046】
ここで本実施例の一巻き系チューブポンプ機構では図10に示すように、吸引チューブ671はポンプベース207内で360度以上の角度で這い回されている。つまりCW方向に回転した際にはコロ209はポンプベース207内の一部領域で同一の吸引チューブを2ヶ所で同時に潰すことになる。
【0047】
このように構成されたクリーニング部6を用いると、キャップ61を記録ヘッド7に密着させた状態でポンプ60を作用させることにより、記録ヘッド7から目詰まり等を解消するためのインク吸引が実行できる。前記ポンプ60で吸引された廃インクは下ケースに設けられた廃インク吸収体に吸収・保持される。
【0048】
ブレード62動作、キャップ61昇降動作、等の一連の動作は、軸上に複数のカムを設けたメインカム63で制御される。それぞれの部位のカム、アームがメインカムに作用され、所定の動作を行う。メインカム63の位置は、図5に示すフォトインタラプタ等の位置検出センサー64で検出することができる。
【0049】
キャップ61の降時に、ブレード62がキャリッジ5走査方向に垂直に移動し、記録ヘッド7のフェイス面をクリーニング(以下ワイピングとも言う)する。ブレード62は、記録ヘッド7のノズル近傍をワイピングするものと、フェイス面全体をワイピングするものと、複数設けられている。そして、一番奥に移動した際に、ブレードクリーナー65へ当接することで、ブレード62自身へ付着したインクなどを、除去することができる。またワイピング実行後にはインク吐出口内へ、そのインク吐出口が吐出するインクとは異なる種類のインクが混入している可能性が有るので、所定発数のインクをキャップ内等に吐出排出する、いわゆる予備吐出処理を実行する。
【0050】
大気連通弁67の開閉の駆動伝達・制御は排紙ローラー41で行っている。大気連通弁67の選択を行うことで、全色の一括吸引と色別の個別吸引を必要に応じて対応することが可能な構成になっている。大気連通弁位置検出は、図4に示す大気連通弁位置検出センサー651で行っている。
【0051】
続いてインクの吸引に関わるクリーニング部の機構を、模式図にて説明する。
【0052】
記録ヘッド7に密着させたキャップ61を通じて、ポンプ60で発生させた負圧はインク吐出ノズル列70あるいは71に直接印加されるが、ブラックもしくはカラーのノズル列を覆う各々のキャップ気室に設けられた大気連通弁65の一方もしくは両方を開放することにより、ポンプを駆動してもノズル列からはインクを吸引しない状態を作り出すことが可能である。
【0053】
ここで本発明は、吐出口からインクを吐出する複数のノズルおよびノズル列を有する記録手段と、記録手段を搭載して往復運動をするキャリッジと、前記吐出口からのインクの吐出状態を回復または維持するための回復手段と、を有するインクジェット記録装置に係るものであり、上記に加えてさらに、従来例に対し以下に説明するような特徴的な構成を包蔵するものである。すなわち、図11から図14を参照して本発明によるインクジェット記録装置の回復装置の特徴的なチューブポンプ機構について説明する。
【0054】
図11は本発明の実施例を示した模式図である。
【0055】
本実施例におけるチューブポンプ構成では、一巻き系のチューブポンプ60のポンプベース207のチューブ671を挿入する開口部601に対し開口部幅をBとし、開口部601より挿入したチューブ671と、開口部601と隣り合う側のチューブに近い側の開口部601の端部602とのクリアランスAを一巻きしたチューブ671の肉厚Tとの関係A≦Tとなるように配置する。
【0056】
このように構成することで図13に示すようにチューブ671をコロ209で押圧した状態の際に、隣り合うチューブのコロ209による押圧で拡張したことによる開口部601へのチューブはみ出し量をチューブ肉厚T以下にすることが可能で、そのようにすることで開口部601からコロ209によって押圧されたチューブが開口部601よりはみ出してもチューブ671は密閉性を保ち、リークすることなくポンプの機能を満足できる。
【0057】
また、本実施例のチューブポンプ構成は図11に示す通りチューブ671を挿入する開口部601の開口部幅Bをコロ209によって押圧された際に、拡張するチューブ幅Cとの関係をC≦Bとするように開口部幅Bを設定することでコロ209に押圧されたチューブ671が拡張しても開口部端部602に積極的に触れさせることを抑制でき、チューブ671を損傷させる危険を回避可能にしている。
【0058】
また、本実施例におけるチューブポンプ構成は、共通のポンプ外形で排気量の異なるポンプを実現する場合にも有効な構成である。すなわち、複数の記録ヘッドをメンテナンスするために複数の記録ヘッドに対し各々必要な排気量を対応させるべく複数種のチューブ径を用いて排気量の異なるポンプ構成を共通のポンプベースにて実現する際に、チューブ671を挿入するポンプベースの開口部601に対し、開口部601より挿入したチューブ671と、開口部601と隣り合う側のチューブに近い側の開口部601の端部602とのクリアランスAを、使用する複数種のチューブのうち最小の肉厚Tminとの関係をA≦Tminとなるように構成することで、選択可能な複数種の肉厚を持つチューブを用いた場合でも、図13に示されるように開口部601からチューブ671がはみ出す状態で、チューブの閉塞を妨げることなく共通のポンプベースで排気量の異なるポンプを実現可能である。
【0059】
加えて、共通のポンプベースで排気量の異なるポンプを実現する際に、必要な排気量を得るのに選択可能な複数種のチューブ671を挿入する開口部601の開口部幅Bを、選択可能な複数種のチューブのうち、コロ209によって押圧された際に拡張するチューブ幅の最大幅Cmaxとの関係をCmax≦Bとするように共通ポンプベースの開口部幅Bを設定すれば、コロ209に押圧された最大幅を持つチューブ671が拡張しても開口部端部に積極的に触れさせることを抑制でき、かつそれ以下のチューブ拡張幅になる複数種のチューブに対しても同様にチューブ外周面を損傷させる危険を回避可能である。
【0060】
なお、本発明は一巻き系のチューブポンプ構成におけるものであり、前述までの実施形態では一巻き系のチューブポンプ構成の、チューブをポンプベースに挿入する側の開口部に特化して説明してきたが、挿入したチューブを一巻きしてポンプベース内部から外部へ出す出口側の開口部に関しても、前述の構成にすることで同様の効果が得られる。
【0061】
また、本発明はシリアル印刷方式のインクジェット記録装置を例に取って説明してきたが必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば記録紙の幅に相当するだけのノズル列を有するラインヘッドを搭載したインクジェット記録装置であっても良い。
【0062】
さらに、本実施例における一巻き系のチューブポンプは記録ヘッドのクリーニング用に限定されるものではなく、例えば記録ヘッドとは別の位置に設けられたメインタンクから、インク供給用チューブを通じて前記記録ヘッドにインクを供給する、チューブ供給式記録装置の供給手段であっても良い。
【0063】
(第2の実施形態)
前述の実施形態は構成の説明上、2系統のチューブポンプ構成によるものであったが、3系統以上のチューブポンプ構成で異なる各々の記録ヘッドの吐出口面に作用するポンプ手段として用いるチューブの種類をすべて異なるチューブを採用するようなチューブポンプを実現する際に、各々のチューブ肉厚(Tn)及びコロにより押圧された状態のチューブ幅(Cn)に対して、各々適切なポンプベース開口部と各々のチューブとのクリアランス(An)、及び各々のポンプベースの開口部幅(Bn)をAn≦TnかつCn≦Bnの関係になるようにチューブポンプを構成することで、リークを防止し、チューブを損傷させることのない各々の異なる記録ヘッドの吐出口面に作用するチューブポンプを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の第1実施例における記録装置の外観斜視図
【図2】本発明の第1実施例における記録装置の外観斜視図
【図3】本発明の第1実施例における記録装置の横断面図
【図4】本発明の第1実施例における記録装置の回復装置の外観斜視図
【図5】本発明の第1実施例における記録装置の回復装置の外観斜視図
【図6】本発明の第1実施例における回復装置のポンプ周りを示す模式図
【図7】本発明の第1実施例における記録ヘッドの底面図
【図8】本発明の第1実施例における回復装置のポンプ部の断面図
【図9】本発明の第1実施例における回復装置のポンプ部の断面図
【図10】本発明の第1実施例における回復装置のポンプ部の斜視図
【図11】本発明の第1実施例における回復装置のポンプ部を示す模式図
【図12】従来の回復装置のポンプ部に配置されるチューブの規制を示した模式図
【図13】本発明の第1実施例における回復装置のポンプ部のチューブはみ出し防止状態を示した模式図
【図14】従来の回復装置のポンプ部でのリーク状態を示した模式図
【符号の説明】
【0065】
2 給紙部
3 送紙部
4 排紙部
5 キャリッジ部
6 クリーニング部
7 記録ヘッド
70 ノズル
71 ノズル
712 フェイス面
11 シャーシ
111 ガイドレール
20 ベース
21 圧板
212 圧板バネ
213 分離シート
23 可動サイドガイド
24 分離ローラーホルダー
241 分離ローラー
28 給紙ローラー
29 ASFセンサー
30 ピンチローラーホルダ
31 ピンチローラーバネ
32 PEセンサー
35 搬送モーター
351 タイミングベルト
36 搬送ローラー
361 プーリー
362 コードホイール
363 エンコーダーセンサー
37 ピンチローラー
38 軸受け
40 排紙ローラー1
41 排紙ローラー2
42 拍車
43 拍車ホルダー
50 キャリッジ
52 ガイドシャフト
521 ガイドシャフトカム
53 ガイドシャフトカムフォロア
54 キャリッジモーター
541 タイミングベルト
542 アイドルプーリー
561 コードストリップ
57 フレキシブルケーブル
60 ポンプ
601 ポンプベース開口部
602 ポンプベース開口部端部
61 キャップ
62 ブレード
63 メインカム
64 位置検出センサー
65 ブレードクリーナー
651 大気連通弁位置検出センサー
67 大気連通弁
671 吸引チューブ
672 吸引チューブ
69 DC(AP)モーター
691 メインカムシャフト
203 コロホイール
204 ボス
205 コロホルダ
207 ポンプベース
208 圧縮バネ
209 ポンプコロ
211 カム
211a カム
211b カム
A 開口部端部とチューブまでのクリアランス
A1 従来のポンプ構成の開口部端部とチューブまでのクリアランス
B 開口部幅
C コロによる押圧状態のチューブ幅
Cmax 複数種のチューブのうちのコロによる押圧状態のチューブ最大幅
D 従来のポンプ構成におけるチューブ組み立て時のチューブの規制方向
T チューブ肉厚
Tmin 複数種のチューブのうちの最小肉厚




 

 


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