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発明の名称 プリンタ装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−7884(P2007−7884A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−188026(P2005−188026)
出願日 平成17年6月28日(2005.6.28)
代理人 【識別番号】100066061
【弁理士】
【氏名又は名称】丹羽 宏之
発明者 近藤 俊也
要約 課題
ギア連結されたメカ装置を上下、または左右に動作させる事で印刷の準備動作を行うプリンタ装置において、装置メカ系が持つバックラッシュ量を補正する事で正確な位置への停止を可能にする。

解決手段
ギア連結されたメカ装置を上下、または左右に動作させる事で、記録ヘッドに設けられたインクタンク(サブタンク)へのインクの供給および、ヘッドノズルの回復動作を行うプリンタ装置において、装置メカ系が持つバックラッシュ量をホームポジションセンサ通過後に停止させた時の移動量と停止位置から逆方向に動作させてホームポジションセンサを通過するまでの移動量との差分から計算し、その計算量を利用して、次回以降の動作を補正する事により、装置メカ系でのバックラッシュ量が大きい装置でも、正確な位置への移動動作を行う事を特徴とする。
特許請求の範囲
【請求項1】
モータの正転・逆転動作を利用して、ギア連結されたメカ装置を上下、または左右に動作させること、また、ホームポジションを確定可能なセンサを有することで、記録ヘッドに設けられたインクタンクへのインクの供給および、ヘッドノズルの回復動作を行うプリンタ装置において、装置メカ系が持つバックラッシュ量をホームポジションセンサ通過後に停止させた時の移動量と停止位置から逆方向に動作させてホームポジションセンサを通過するまでの移動量との差分から計算し、その計算量を利用して次回以降のモータ動作で、正転から逆転へ、または逆転から正転への動作時に使用することで、装置メカ系でのバックラッシュ量が大きい装置でも、正確な位置への移動動作を行うことを特徴とするプリンタ装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明はプリンタ装置に関し、また、プラテンの昇降を利用して、記録ヘッドに設けられたインクタンク(サブタンク)へのインクの供給および、ヘッドノズルの回復動作を行うプリンタ装置において、動作シーケンスの簡略化によるスループットの向上を目的とした技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、パーソナルコンピュータの処理速度およびデータ転送速度の向上と伴い、プリンタ装置の技術も飛躍的な進化を遂げている。プリンタ装置は転送された画像情報を用紙上に画像を記録する装置である。その中で、最近の主流となる記録手段としてインクジェット式の記録方法である。インクジェット記録方式は記録ヘッドから用紙にインクを吐出させて記録を行う方法である。その長所は高精細カラー画像を高速で記録することができ、装置も比較的安価に製造できる点で他の記録方法よりも優れている。
【0003】
高精細な画像を形成するために、最近では、記録ヘッドを搭載したキャリッジに搭載されたエンコーダと、その移動方向に平行に設けられたスケーラーによって、キャリッジの変位量を逐次観測し、その情報に基づいてキャリッジの制御を行う手法が一般的になって来ている。エンコーダの構造は発光側と受光側からなり、スケーラーの明暗による光の透過によって出力信号の変化(矩形波)を得る。そしてエンコーダから出力された矩形信号を基に、プリンタ装置内の専用システムLSI(ASIC)で基準パルスを生成し、そのパルスをカウントすることによって位置情報を算出し、また、そのパルス間の時間を計測することによって速度情報を算出し、これら情報を基に閉じられたループ内で制御を行う。
【0004】
この制御は、フィードバック制御、また、サーボ制御と呼ばれている。サーボ制御は速度・位置をある一定時間間隔で検出し、その情報に基づいてキャリッジのモータドライバに与えるエネルギ量を増減させる。つまり、過去の事象から、フィードバックをかけるため、より正確な速度・位置制御を行うことが可能である。さらには印字タイミング生成も、上記フィードバック制御によって、キャリッジが一定速度にある条件において、エンコーダによって検出された位置情報を基に制御を行うため、インク滴を紙面上の目標位置に着弾させることが可能である。
【0005】
主走査方向へは上記キャリッジの移動にて記録ヘッドからインクを吐出させて紙上に記録を行う一方で、副走査方向に印刷を行うために紙を搬送する手段が必要になる。副走査方向に回転するフィードローラと紙に摩擦を与えるためのリタードローラを設けて2つのローラで紙を挟み込み、フィードローラの回転より紙を移動させる事で副走査方向の印刷を行う。
【0006】
キャリッジ上にインク供給針を設けたプリンタ装置は、キャリッジに1ページの印刷が可能な容積のインクタンク(サブタンク)を搭載する。装置の別の場所に設置されたインクタンクにはインク供給針と勘合するためのゴム栓が用意され非印刷時はこのゴム栓で封印される事により、インクの漏れが無い状態に保たれている。上記サブタンクにインクを供給する必要が生じた時、インクタンクのゴム栓部分をインク供給針に突き刺す。インク供給針を通じて、インクタンク内のインクをサブタンクに供給する仕組みである。本装置の構成では、インクタンクのゴム栓部をインク供給針に突き刺すためのメカ構成が必要となる。ひとつの方法として、インクタンクをプラテンに固定し、プラテン自体を昇降する事によりそれを実現する方法が考えられる。
【0007】
プラテンを上昇させて、インクタンクのゴム栓部が、インク供給針に突き刺された状態になった事でインク供給針はゴム栓を貫通しインクタンクとサブタンクの勘合が行われる。また、サブタンクにはインク供給を可能にする空気の吸出し口が設けられている。もう一方で、上記メカ機構は、プラテンの上昇により、上記インク供給口を空気の吸出しを可能とするポンプ機構と連結する機能も有する。
【0008】
プラテンを上昇させてインクタンクとサブタンクを勘合させた状態で、ポンプを動作させて空気を吸い出す事により、インクタンク内のインクをサブタンクに充填する仕組みである。ところが、針を刺すと同時にインク供給口も勘合する事でインク吸引を行う一方、その後、針を抜く処理で、針を抜く前にインク供給口だけをサブタンクから切り離して一定時間のウエイトを入れる処理が必要である。これは、インク供給口を切り離してすぐに針を抜いてしまうと針の先からわずかなインクが漏れ出すためである。つまり、針が刺しているわずかなストロークの中でインク供給口の開閉を行う必要がありインク供給口を開ける位置での正確な停止動作が要求されるのである。
【0009】
また、プラテンを昇降するメカ機構は、同時にキャップの昇降にも使用される。キャップを上昇させる事で、ヘッドフェイス面に接触させてヘッドフェイス面を外気と遮断しヘッドフェイス面の乾燥を防ぐ機能と接触させた状態でポンプ、またはチューブ等の吸引可能な機構との組み合わせにより、サブタンク内のインクをヘッドフェイスに充填する機能を有する。
【0010】
インクジェット式のプリンタにおいて、印刷時に安定的なインクの吐出を行うために、予め、用紙以外の場所でインクの吐出を行う動作(予備吐動作)が一般的に使用される。ところが、予備吐を行う場合、ヘッドフェイス面と予備吐される吸収体との距離が離れていると正常に吐出されないインクが霧上に吐出される事があり、これをミストと呼んでいる。このミストが装置内に充満すると装置内の汚れおよびその後の印刷における用紙の汚れを引き起こす。また、エンコーダ等の電気部品の機能障害を引き起こす場合もある。
【0011】
この問題を解決するために、キャップを出来るだけ上昇させてヘッドフェイス面に近づけて予備吐を行う必要がある。ただし、キャップがヘッドフェイス面にくっ付いてしまうと予備吐したインクの跳ね返り等で、ヘッドフェイス面を汚してしまうため印刷時の画質の劣化等を引き起こしてしまう。つまり、ヘッドフェイス面を汚さずにミストも装置内に拡散させない様にヘッドフェイス面からわずかに離れた正確な位置にキャップを停止させる必要がある。
【0012】
プラテンを上昇させてインクタンクのゴム栓をインク供給針に突き刺す機構においてプラテン全体を水平に保ったまま上昇させる事が望ましいが、複雑かつ、大掛かりなメカ機構が必要になる。そこで、小型の装置内で上記機構を実現する方法として、プラテンの片側を固定して、プラテンを斜めに上昇させる方法が考えられる。ただし、この方法では、ゴム栓も斜めになりながらインク供給針に突き刺さるため、斜めになる角度が大き過ぎると勘合が困難になる。また、勘合出来たとしても、ゴム栓に亀裂が入ったり、インク供給針と勘合したゴム栓の間に隙間が出来たりして、インク漏れの原因となってしまう。よって、斜めになる角度は出来るだけ小さくする事が望まれるし、一定以上までにその角度を押さえ込まないと装置自体が成立たなくなる。
【0013】
また、プリンタ装置でプラテンを上昇させる機構を考えた場合、その稼動範囲がそのまま、プリンタ装置の大きさ(高さ方向)を決定してしまう。小型の装置作成を考えた場合においても、プラテンの昇降する範囲は出来るだけ小さく、押さえ込む事が必須となる。
【0014】
プラテンの昇降範囲を小さくする事は、本装置でのプラテンの機能(針を刺す、インク供給口をポンプと勘合させる、キャップの開閉)を考えた場合、その昇降範囲内で、所定の動作を行うために停止させる位置の精度をより高精度にする事を意味する。
【0015】
プラテンの昇降機構の実現手段として、モータの回転をギア連結により水平方向の伝達力に変換する方法が一般的である。モータを逆回転させる事でプラテンが上昇する機構を実現するメカ装置の場合、逆回転させてプラテンをある位置まで上昇させた状態で一旦停止し、さらに逆回転させてある位置まで上昇させて停止を行う場合は、位置精度を保証する事は可能である。しかし、ある位置まで上昇させた状態で一旦停止し、次に、正回転によりプラテンを下げて停止させた場合、その位置を保証する事は出来ない。なぜならば、モータおよびギア連結部には、メカ機構上必ず、バックラッシュ分が発生するからである。
【0016】
つまり、停止位置に関して高精度を要求される装置の場合、必ず、同方向(一方向)への移動で停止を行う必要が生じる。ある基準位置(ホームポジションともいう)、例えばホームポジションセンサ等を利用して、常に、基準位置を基準とした同方向への移動動作が必要である。
【0017】
プラテンをある位置まで上昇させて停止し、その位置から一定位置まで下降させた位置で停止する動作を行う場合でも、一度、ホームポジション位置まで下降させてから、再度、目的の位置への上昇動作を行わなければならない。
【特許文献1】特開平7−25103号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
しかしながら、プラテンの昇降動作を行う度に、ホームポジション位置への移動を行う事は、時間のロスを生じ、装置全体としてのスループットの低下を招く。また、電池駆動の装置で考えた場合には、駆動回数が多くなる事で電池をより消耗してしまう問題が発生する。
【0019】
さらに、前記説明の様に、装置の小型化等を考えた場合、プラテンの昇降範囲はできるだけ小さくする事が望ましい。ところが、プラテンの昇降位置により、針を刺す、インク供給口をポンプと勘合させる、キャップの開閉等の多岐にわたる機能を実現するためには、所定の位置で正確に停止する必要がある。昇降範囲を小さくする事により、所定の位置での停止精度のさらなる高精度化が要求させる。
【0020】
本発明は、以上の点に着目して成されたもので、装置メカ系が持つバックラッシュ量を補正することで正確な位置への停止を可能にするプリンタ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0021】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係わるプリンタ装置は、ホームポジションセンサを利用する。本装置では、基準位置をプラテンの下降方向に設定する。つまり、上記、基準位置に1個のホームポジションセンサが設置されている。また、ホームポジションセンサは、一定の検出幅を持ち、その範囲内にいる場合にOFF状態、いない場合にON状態を示す。現在プラテンがホームポジションセンサのON状態の位置にあり、ある位置まで下降させる事で、上記センサがON⇒OFF状態に変化する動作を想定する場合、
(1)プラテンを下降させ、センサがOFF状態になってから停止する動作。
(2)次に、(1)で停止した状態からプラテンを上昇させて、センサがOFF⇒ON状態に変化後に停止する動作。
において、(1)動作でのOFF状態後の移動量と、(2)で動作開始からON状態までの移動量の差分が、この装置のメカ系のバックラッシュ量として計算する事が可能である。
【0022】
上記バックラッシュ量を計算により求める事で、次回以降の動作シーケンスにおいてプラテンをある位置まで上昇させて停止し、その位置から一定量下降させた位置で停止する動作を行う場合でも、一度、ホームポジション位置まで下降させる必要がなくなる。目的の位置への下降を行う場合、現在位置からの移動量+バックラッシュ量により正確な目的位置での停止が可能になる事を特徴とする。
【0023】
すなわち、本発明の技術内容は以下の構成を備えることにより前記課題を解決できた。
【0024】
〔1〕モータの正転・逆転動作を利用して、ギア連結されたメカ装置を上下、または左右に動作させること、また、ホームポジションを確定可能なセンサを有することで、記録ヘッドに設けられたインクタンクへのインクの供給および、ヘッドノズルの回復動作を行うプリンタ装置において、装置メカ系が持つバックラッシュ量をホームポジションセンサ通過後に停止させた時の移動量と停止位置から逆方向に動作させてホームポジションセンサを通過するまでの移動量との差分から計算し、その計算量を利用して次回以降のモータ動作で、正転⇒逆転、または逆転⇒正転の動作時に使用することで、装置メカ系でのバックラッシュ量が大きい装置でも、正確な位置への移動動作を行うことを特徴とするプリンタ装置。
【発明の効果】
【0025】
本発明により装置メカ系に存在するバックラッシュ量を計測しそれを利用して次回以降の動作時に補正を行う事で、常に、ホームポジションセンサ等による基準出し動作を行う必要がなくなり、動作シーケンスを簡略化する事が可能になる。さらに、動作シーケンスが簡略化される事で動作時間(スループット)の向上が可能になる。さらに、装置の特性上、どうしても基準出し動作が出来ない場合、つまり、逆転⇒正転の動作を一連で行わないと機能上のシーケンスが成立たない場合等でも、バックラッシュ量自体を小さくするためのメカ精度自体の精度アップをする必要がなくなり、設計負荷の軽減および、メカ部品のコストダウンが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下本発明を実施するための最良の形態を、実施例により詳しく説明する。
【実施例】
【0027】
本実施形態のプリンタ装置は、キャリッジに記録ヘッドと1ページ分の印刷が可能な容量のサブタンクとそのサブタンクにインクを供給するためのインク供給針を搭載し、ゴム栓で封印されたインクタンクのゴム栓部分をインク供給針に突き刺した状態でインクタンクとキャリッジ上のサブタンクを連結させてインクタンク内のインクをキャリッジ上のサブタンクに供給する機構を有することを特徴とする。
【0028】
また、本実施形態のプリンタ装置は、上記インクタンクのゴム栓部分をインク供給針に突き刺すために、インクタンクをプラテンに固定して、そのプラテンの昇降により、上記機構を実現する機構を有する事を特徴とする。
【0029】
また、本実施形態のプリンタ装置は、上記サブタンクに空気を吸い出すためのインク供給口を有し、インク供給口とポンプを連結してポンプを動作させてサブタンク内の空気を吸い出す事により、インクタンク内のインクをサブタンクに取り込む機構を有する事を特徴とする。
【0030】
また、本実施形態のプリンタ装置は、プラテンの昇降機構を利用してキャップの昇降を行う機構を有する事を特徴とする。
【0031】
また、本実施形態のプリンタ装置は、キャップを上昇させる事で、ヘッドフェイス面に接触させてヘッドフェイス面を外気と遮断しヘッドフェイス面の乾燥を防ぐ機構を有する事を特徴とする。
【0032】
また、本実施形態のプリンタ装置は、キャップを上昇させてヘッドフェイス面と接触させた状態でポンプ、またはチューブ等の吸引可能な機構により、サブタンク内のインクをヘッドフェイスに充填する機構を有する事を特徴とする。
【0033】
また、本実施形態のプリンタ装置は、上記の各機能を実現するためのプラテンの停止位置を決定するために、ホームポジションセンサを有する事を特徴とする。
【0034】
[第1の実施例]
図1は、本装置の主走査方向の駆動形態を示した概観図である。
【0035】
キャリッジ1は、ガイド軸5と主軸6によって双方の軸上を移動可能な構造を取る。駆動用モータと連結されたリードスクリュー7の回転方向の駆動力が、キャリッジ1に伝達されてキャリッジ1はガイド軸5と主軸6上を往復動作することが可能になる。サブタンク4は、キャリッジ1の内部に配置され、1ページ分の印刷を行えるだけのインク容量を蓄える事ができる。サブタンク4に蓄えられたインクをキャリッジ1の往復動作に連動して、記録ヘッド2より吐出することで印刷動作を実現することが可能になる。また、サブタンク4内のインク容量が1ページ印刷に必要な容量より少なくなった場合、インクを充填する必要が生じる。インクの充填は、インク供給針3をインクタンクと連結した状態で、インク供給口8に連結したポンプから空気を吸い出す事で実現される。
【0036】
図2は、サブタンク4にインクを充填するための多量のインクを備えたインクタンク10の概観図である。また、図3は、インクタンク10のゴム栓12部分の拡大図である。
【0037】
インクタンクは、内部に色ごとに区分けされたインク袋11を備え、本体との連結を行うためのゴム栓12を色ごとに装備している。このゴム栓12には、微小なスリット13が空けられているが放置状態では、このスリット13からはインクが漏れ出すことはない様に設計されている。図の状態でプラテン9を上方向に動作させるメカ機構を使用してゴム栓12部分をインク供給針3と勘合させる事で、インクタンク10とサブタンク4は連結され、インクタンク10のインクをサブタンク4に充填することが可能になる。
【0038】
図4は、バックラッシュ量を取得する方法を示したフローチャート図である。バックラッシュ量の計測には、ホームポジションセンサを利用する。そのため、バックラッシュ量の計測は、ホームポジションセンサを通過する動作の場合に限って実行する。
【0039】
はじめに、本体RAM上にモータのステップ数を計測できるカウンタを準備する。ホームポジションセンサのON⇒OFFの変化をチェックしながら、正転方向への駆動を行う。ホームポジションセンサのON⇒OFFの変化を検出した時に、上記、ステップ計測カウンタのカウントアップを開始して、駆動停止までのステップ数を計測し、ホームポジション通過後ステップAとして本体装置内に保存する。
【0040】
次に、ステップ計測カウンタの初期化後、カウンタのカウントアップを行いながら逆転での駆動を行う。逆転駆動は、ホームポジションセンサのOFF⇒ONの変化をチェックしながら実行し、ホームポジションセンサのON⇒OFFの変化を検出した時に、上記、ステップ計測カウンタのカウントアップを停止する。逆転駆動の停止後、上記計測カウント値をホームポジション通過前ステップBとして、本体装置内に保存する。
【0041】
バックラッシュステップCは、上記、2回の駆動(正転および逆転)により保存されたホームポジション通過後ステップAとホームポジション通過前ステップBの差分として求める事ができる。バックラッシュステップC=B−Aを本体装置内に保存する。
【0042】
バックラッシュ量は、メカの耐久状態や環境温度等の影響により微妙に変化する事が考えられる。しかしこの場合においても、ホームポジションセンサを通過する動作を行う一連の動作シーケンス中で常に計算処理が行われるため、リアルタイムで、正確なバックラッシュ量を本体内に保持する事が可能になる。また、実機の動作シーケンス中で常にバックラッシュ量を計算するため、例えば、工場での特殊な冶具を使用した測定工程等を必要とする事もない。さらに、本体内の不揮発性メモリ等による保持も必要としないので、不揮発性メモリ等を持たない装置においても、上記の発案は有効である。
【0043】
前記、計算のバックラッシュ量は、数回の測定による平均等、N回の動作情報から求める方法も考えられる。前記記載の様に、バックラッシュ量がセンサのOFF⇒ON、または、ON⇒OFFの変化を使用して計測される。電源電圧系の誤差が大きい装置の場合、センサの変化する閾値も常に同じとは考えられない。また、モータ駆動における駆動ステップ量も常に同じであるとは限らないからである。
【0044】
図5は、取得済のバックラッシュ量を利用して補正を行う方法を示したフローチャート図である。ホームポジションセンサが使用できない動作の場合に限って補正動作を実行する。
【0045】
また、図6は、本装置のプラテンの稼動範囲を示した模式図である。プラテンは、図中の上限位置から下限位置までを往復動作可能である。
【0046】
はじめに、逆転駆動にて基準位置0から目標位置Eへの駆動を行う。この場合、駆動ステップEをセットして逆転での駆動を実行する。
【0047】
次に、正転駆動にて現在位置Eから目標位置Fへの駆動を行う。この場合、補正を行う前の駆動ステップGは、G=F−Eとなる。本装置のバックラッシュステップCがすでに計測されて本体内に保存されている場合は、補正処理を行う。補正後の駆動ステップG’は、G’=G+Cとなる。よって、駆動ステップG’をセットして正転での駆動を実行する事で正確に目標位置Fに停止させる事が可能になる。
【0048】
上記の方法を使用する事で、本装置における各機能、ゴム栓にインク供給針を刺す、インク供給口をポンプと勘合させる、キャップをヘッドフェイス面と勘合させて吸引動作を行う事等を正確に実行する事が可能になる。
【0049】
また、上記実施例では、正転⇒逆転、と逆転⇒正転とでのバックラッシュ量を同一としているが、異なる場合においてもそれぞれのバックラッシュ量を測定する事で容易に対処が可能である。
【0050】
以上の実施形態は、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギによりインクの状態変化を生起させる方式を用いて記録の高密度化、高精細化を達成できるインクジェット記録方式に関するものである。
【0051】
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持されているシートや液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0052】
このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細書、同第4345262号明細書に記載されているようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されている条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0053】
記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4459600号明細書に記載された構成も本発明に含まれるものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスロットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧力波を吸収する開口を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成としても良い。
【0054】
さらに、記録装置が記録できる最大記録媒体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているような複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。加えて、上記の実施形態で説明した記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドのみならず、装置本体に装着されることで、装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッドを用いてもよい。
【0055】
また、以上説明した記録装置の構成に、記録ヘッドに対する回復手段、予備的な手段等を付加することは記録動作を一層安定にできるので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせによる予備加熱手段などがある。また、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを備えることも安定した記録を行うために有効である。
【0056】
さらに、記録装置の記録モードとしては黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってでも良いが、異なる色の複色カラー、または混色によるフルカラーの少なくとも1つを備えた装置とすることもできる。
【0057】
以上説明した実施の形態においては、インクが液体であることを前提として説明しているが、室温やそれ以下で固化するインクであっても、室温で軟化もしくは液化するものを用いても良く、あるいはインクジェット方式ではインク自体を30°C以上70°C以下の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付与時にインクが液状をなすものであればよい。
【0058】
加えて、積極的に熱エネルギによる昇温をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せしめることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化するインクを用いても良い。いずれにしても熱エネルギの記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も本発明は適用可能である。
【0059】
このような場合インクは、特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明においては、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本装置の主走査方向の駆動形態を示した概観図である。
【図2】サブタンクにインクを充填するための機構とインクを備えたインクタンクの概観図である。
【図3】インクタンクに装備されたゴム栓部分の拡大図である。
【図4】バックラッシュ量を取得する方法を示したフローチャート図である。
【図5】取得済のバックラッシュ量を利用して補正を行う方法を示したフローチャート図である。
【図6】本装置のプラテンの稼動範囲を示した模式図である。
【符号の説明】
【0061】
1 キャリッジ
2 記録ヘッド
3 インク供給針
4 サブタンク
5 ガイド軸
6 主軸
7 リードスクリュー
8 インク供給口
9 プラテン
10 インクタンク
11 インク袋
12 ゴム栓
13 スリット




 

 


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