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発明の名称 インクジェット記録装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−1240(P2007−1240A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−186458(P2005−186458)
出願日 平成17年6月27日(2005.6.27)
代理人 【識別番号】100090538
【弁理士】
【氏名又は名称】西山 恵三
発明者 近藤 優樹
要約 課題
インク滴の飛翔経路を補正し、画像品質の低下を防止する機構を備えたインクジェット記録装置を提供する。

解決手段
記録媒体上部に固定され、上記記録媒体を搬送しながら上記記録媒体へ向けて所定のタイミングでインクを吐出し着弾させ画像を形成するフルマルチ型インクジェット記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置において、上記記録ヘッドの近傍に気流を発生する手段と、画像形成時に上記記録ヘッドと記録媒体との間に上記気流を方向自在に流入させることができる整流器を備える。
特許請求の範囲
【請求項1】
インクが吐出される吐出口と、インクが供給される供給口と、前記吐出口と供給口を連通する液流路と、前記液流路内のインクにエネルギーを与えて前記吐出口からインクを吐出させる、前記液流路内に設けられたエネルギー発生部とを有する吐出ノズルを複数備え、上記インクを記録媒体へ向けて吐出し着弾させ画像を形成するヘッドチップと、上記ヘッドチップが少なくとも1個以上組み付けられるフルマルチ型インクジェット記録ヘッドと、上記記録媒体を搬送する手段とを備え、上記フルマルチ型インクジェット記録ヘッドを上記吐出口面が記録媒体と対峙するように固定し、上記記録媒体を上記搬送手段により移動させて記録を行うインクジェット記録装置において、
記録動作時に上記フルマルチ型インクジェット記録ヘッドの近傍に、上記記録媒体との間に流入するの向きを制御することができる整流器と、上記整流器に沿って上記記録媒体との間に流入する空気流を発生させる手段とを備え、上記整流器の上記記録媒体が搬送されてくる方向と対向する面と上記吐出口面とによって作られる辺の形状が、上記記録媒体が搬送されてくる方向に向かって凹形状が複数並んでいるような整流器であることを特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項2】
上記整流器における複数並んだ凹形状が、プリントデューティーに応じて自在に変化させることが可能であることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装置。
【請求項3】
上記気流発生手段により発生する空気流の量を、プリントデューティーに応じて自在に変化させることが可能であることを特徴とする請求項1又は2記載のインクジェット記録装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェット記録ヘッドから吐出したインク滴を記録媒体に着弾させることにより画像を形成するインクジェット記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在主流のインクジェット記録装置においては、インクジェット記録ヘッドは、台座、フレキシブル配線、コンタクト基板、タンクホルダーとこれに着脱自在に固定されるインクタンク等から成るヘッドカートリッジに組み付けられ、上記ヘッドカートリッジは更に主走査方向へ往復運動可能なキャリッジに組み付けられている。上記構成により記録ヘッドは記録媒体を走査しながら画像データに応じて所定のタイミングでインクを吐出し画像を形成する。このような構成を持つインクジェット記録装置は、シリアル型インクジェット記録装置と呼ばれる。
【0003】
一方、記録媒体の幅と同等の長さを持ち記録媒体の上部に固定されたフルマルチ型のヘッドを備え、上記記録媒体を搬送しながら所定のタイミングでインクを吐出し、上記記録媒体上に着弾させることで画像形成を行う構成のインクジェット記録装置もある。この構成を持つインクジェット記録装置は、上記シリアル型インクジェット記録装置のようにヘッドカートリッジを往復走査する必要が無いため、画像形成を極めて高速に行うことができる。
【0004】
上記フルマルチ型インクジェット記録ヘッドの構成には、記録媒体の幅を1個ヘッドチップで覆うことのできる構成のものと、複数のチップを例えば千鳥配置により記録媒体幅方向に並べて記録媒体の幅を覆うことができる構成にしたものがある。後者を以下では「つなぎ構成」と呼ぶ。
【0005】
本発明者は、上記インクジェット記録装置の高速・高画質化を実現するために詳細な検討を行った結果、次に述べるような技術課題を認識した。
【0006】
即ち、先ず、上記インクジェット記録装置においては画像形成動作時に、上記記録ヘッドから記録媒体に向けて吐出されたインク滴が飛翔運動時に各々の近傍の空気を巻き込むため、記録ヘッド−記録媒体間の空気に流れを引き起こす。一方、上記動作時に、インク滴を記録媒体上の所望の位置に着弾させる目的で、固定された記録ヘッドの下に所定のヘッド−記録媒体間距離を保ちながら、記録媒体の搬送を行う。このとき起こる記録ヘッドと記録媒体との相対運動により、記録ヘッド−記録媒体間の空気にせん断流れが発生する。
【0007】
以上に述べた機構により発生する空気の流れの総和としての流れが、記録ヘッド−記録媒体間に発生することになる。この気流により、インク滴の飛翔経路が曲げられて着弾位置がずれ、画像品質の低下を招く。
【0008】
このとき、複数並んだ吐出ノズル列の両端部分に近いノズルから吐出されたインク滴ほど上記気流の影響を強く受け、ノズル列に沿って内側に着弾位置がずれる傾向にあり、その結果画像欠陥が発生する。この画像欠陥は、つなぎ構成のヘッドを用いたインクジェット記録装置においては、千鳥配置により複数並んだヘッドチップの重なり部分に筋ムラとして発生する。又、1個の長尺ヘッド構成の場合においては画像の両端部分に画像欠陥が生じることになる。
【0009】
又、高速・高画質化を狙いプリントデューティーを増加させるほど上記気流の画像品質への影響が大きくなる。
【0010】
上記の問題はシリアル型インクジェット記録装置においても発生するものである。シリアル型記録装置では上記課題について、ヘッドカートリッジの往復走査運動に着目し、空力特性を考慮してヘッドカートリッジの形状を工夫することによりヘッド−記録媒体間の気流の向きや流量といった性質を制御し、インク滴の飛翔経路を補正することで解決を図ることが可能である。
【0011】
例えば、特許文献1では、シリアル型記録装置において往復運動するヘッドカートリッジ近傍に空気流案内板から成る部材を設け、上記ヘッドカートリッジと周囲の空気との相対運動により発生する空気流のうちヘッド−記録媒体間に流入するものの流量や向きを、インク滴の着弾位置が所望の位置になるように制御することで、画像品質の低下を防ぐという方法が提案されている。
【特許文献1】特開2003−127374号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
ところが、フルマルチ型インクジェット記録ヘッドは固定されており、シリアル型のようにヘッドの往復運動に伴い周囲の空気がヘッド部分にぶつかることによる空気の流れが発生しないため、このような解決策は採ることができない。
【0013】
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであって、その目的は、固定されたフルマルチ型インクジェット記録ヘッドを備え、上記記録ヘッドにおいて記録ヘッド−記録媒体間の気流の向きを好適に制御することによりインク滴の飛翔経路を補正し、画像品質の低下を防止する機構を備えたインクジェット記録装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、インクが吐出される吐出口と、インクが供給される供給口と、前記吐出口と供給口を連通する液流路と、前記液流路内のインクにエネルギーを与えて前記吐出口からインクを吐出させる、前記液流路内に設けられたエネルギー発生部とを有する吐出ノズルを複数備え、上記インクを記録媒体へ向けて吐出し着弾させ画像を形成するヘッドチップと、上記ヘッドチップが少なくとも1個以上組み付けられるライン型インクジェット記録ヘッドと、上記記録媒体を搬送する手段とを備え、上記ライン型インクジェット記録ヘッドを上記吐出口面が記録媒体と対峙するように固定し、上記記録媒体を上記搬送手段により移動させて記録を行うインクジェット記録装置において、
記録動作時に上記ライン型インクジェット記録ヘッドの近傍に、上記記録媒体との間に流入するの向きを制御することのできる整流器と、上記整流器に沿って上記記録媒体との間に流入する空気流を発生させる手段とを備え、上記整流器の上記記録媒体が搬送されてくる方向と対向する面と上記吐出口面とによって作られる辺の形状が、上記記録媒体が搬送されてくる方向に向かって凹形状が複数並んでいるような整流器であることを特徴とする。
【0015】
通常、記録ヘッド側面にぶつかった空気が記録ヘッド−記録媒体間に流入するときの向きは、記録ヘッドの側面と底面とにより作られる辺に対し、ほぼ垂直方向に流入してくる傾向がある。
【0016】
請求項1記載の発明ではこの原理を利用し、上記記録ヘッドの近傍に少なくとも2つの整流板を備え側面と底面により作られる辺が記録媒体搬送元方向に向かって凹形状を成すような整流器を少なくとも1個以上と、上記整流器に沿って記録ヘッド−記録媒体間に流入する空気流を発生させる手段とを設け、角度を記録ヘッド−記録媒体間へ流入する空気の向きをノズル列方向外側に開くように制御することができるようにした。その結果、前記ノズル列の両端部分から吐出されたインク滴の飛翔経路をノズル列方向外側に補正し、上記インク滴の着弾位置が内側にずれることによる画像欠陥である筋ムラの発生を防ぐことが可能である。
【0017】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、整流板同士が作る角度を変化させることが可能であることを特徴としたものである。このことにより、プリントデューティーの変化に応じて上記整流器による補正の効果の強さを最適なものに制御することが可能となり、プリントデューティーの変化に対しても安定して高い画像品質が得られるようになる。
【0018】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、上記気流発生手段により発生させる空気流の量を変化させることが可能であることを特徴としたものである。このことにより、上記整流器による補正の効果の強さをプリントデューティーの変化に応じて好適に制御することが可能となり、プリントデューティーの変化に対して安定して高い画像品質が得られるようになる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によればインク滴の着弾位置が内側にずれることによる画像欠陥である筋ムラの発生を、プリントデューティーの変化に対しても安定して防止することが可能である。その結果、高品質の画像形成を高速且つ高い信頼性をもって行うことを可能にしている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0021】
<実施の形態1>
図1は本発明に係るインクジェット記録装置の一例の内部構造図である。自動給紙装置を有したインクジェット記録装置1は、(1)記録部、(2)給紙部、(3)送紙部、(4)排紙部から構成されている。そこで、これらを項目別に分け、以下にその概略を述べていく。
[(1)記録部]
本実施の形態の記録部(1)は、記録ヘッド21〜24から構成され、上記記録ヘッド21〜24はそれぞれ記録媒体の搬送方向と直交する方向に複数のノズルが配列されたフルマルチ型インクジェット記録ヘッドであり、記録媒体120の搬送元方向から順に、黒21、シアン22、マゼンタ23、イエロー24の順に所定間隔で配置される。
【0022】
上記記録ヘッド21〜24の近傍には、ファンFと送風ダクトDから成る気流発生装置31〜34と、発生した空気流を記録ヘッド−記録媒体間に導くための整流器35〜38を上記記録ヘッド1個につき1セットずつ備える。
【0023】
本体カバー39aには、上記気流発生装置31〜34へ本体外から空気を供給するための吸気口39bを備える。
[気流発生装置の動作]
上記気流発生装置31〜34の動作により、外気は吸気口39bから気流発生装置31〜34におけるファンFの駆動により吸気され、ダクトD内部を通った後、上記記録ヘッド毎21〜24に組み付けられた上記整流器35〜38へと送られ、ヘッド−記録媒体間へと導かれる。又、上記気流発生装置31〜34から送られる空気流の流量は、ファンFの回転数を変化させることで変化自在とし、上記流量はインク滴が所望の位置に着弾するよう飛翔経路を補正するために、デューティの変化に応じて好適に制御される。
[(2)給紙部]
給紙部(2)は、記録媒体120を積載する圧板121が自動給紙トレイ123aに、又、記録媒体120を給紙する給送回転体122がベース123bに取り付けられる構成となっている。圧板121は、自動給紙トレイ123aに結合された回転軸124を中心に回転可能で、バネ125により積載した記録媒体120を給送回転体122に所定の力をもって接触できるようになっている。
【0024】
給送回転体122と対向する圧板121の部位には、記録媒体の重送を防止する人工皮革等の摩擦係数の大きい材質から成る分離パッド126が設けられている。更に、自動給紙トレイ123aには、記録媒体120の一方向の角部を覆い、記録媒体120を1枚ずつ分離するための分離爪127、圧板121とこれに積載された記録媒体120と回転給送体122の接触を解除する不図示のリリースカムが設けられている。
【0025】
上記構成において、待機状態ではリリースカムが圧板121とこれに積載された記録媒体120を所定位置まで押し下げている。これにより、記録媒体120と給送回転体122の接触は解除される。そして、この状態で搬送ローラ128の有する駆動力が、ギヤ等により給送回転体122及びリリースカムに伝達されると、リリースカムが圧板121から離れて圧板121は上昇し、給送回転体122と記録媒体120が接触し、給送回転体122の回転に伴い記録媒体120はピックアップされ給紙を開始し、分離爪127によって1枚ずつ分離されて送紙部(3)に送られる。給送回転体122は、記録媒体120を送紙部(3)に送り込むまで回転し、再び記録媒体120と給送回転体122との接触を解除した待機状態となって、搬送ローラ128からの駆動力が切られる。
【0026】
129は手差し給紙用の給送回転体である。手差しトレイ130上に設置された記録媒体120をコンピュータの記録命令信号に従って、手差し給紙用の給送回転体129で給紙し、搬送ローラ128部へ搬送するものである。
[(3)送紙部]
送紙部(3)は、記録媒体120を吸着し搬送する、終端無しのループ状の搬送ベルト131と不図示のPEセンサーを有している。搬送ベルト131は、駆動ローラ132によって駆動され、従動ローラである搬送ローラ128及び圧力ローラ133によって所定の張力を保ちつつそのループが回転自在に設置される。
【0027】
搬送ローラ128と対向する位置には、搬送ベルト131と従動するピンチローラ134が互いに接触するようにして設けられている。ピンチローラ134は、図示しないバネによって搬送ベルト131に圧接されることで、記録媒体120を記録部へと導く。更に、記録媒体120が搬送されてくる送紙部(3)の入口には、記録媒体120をガイドする上ガイド135及び下ガイド136が配置されている。
【0028】
又、上ガイド135には記録媒体120の先端、後端部分の検出を不図示のPEセンサに伝えるPEセンサーレバー137が設けられている。更に、搬送ローラ128の記録媒体搬送方向における下流側には、画像情報に基づいて画像を形成する記録ヘッド21〜24が設けられている。
【0029】
上記構成において、送紙部(3)に送られた記録媒体120は、上ガイド135及び下ガイド136に案内されて、搬送ローラ128とピンチローラ134のローラ対に送られる。このとき、PEセンサーレバー137で搬送されてきた記録媒体120の先端を検知して、これにより記録媒体120の印字位置を求めている。又、記録媒体120は、後述の超音波モータによって搬送ローラ128を介して搬送ベルト131が回転することで搬送される。
[(4)排紙部]
排紙部(4)は、排紙ローラ140と拍車141とによって構成され、記録部(1)で画像形成された記録媒体120は、排紙ローラ140と拍車141とに挟まれ、搬送されて排紙トレイ143に排出される。
【0030】
次に、上記記録部(1)に設けられた記録ヘッドの詳細について項目別に説明する。
[(1−1)フルマルチ型インクジェット記録ヘッド]
図2は本発明によるインクジェット記録装置における、上記フルマルチ型インクジェット記録ヘッド4を前記吐出口面(前記記録媒体と対向する面)から見たものである。以下これを用いて上記記録ヘッド4の構成を説明する。
【0031】
上記記録ヘッド4は、101.6mmの印刷幅を持つ4個のヘッドチップ51〜54を、ノズル列方向に重なり部分の幅が互いに25.4mmずつになるように千鳥配置し、全体でA4サイズの記録媒体の幅である297mmに亘って同時に画像形成を可能としたつなぎ構成を採る。
[(1−2)整流器]
又、ヘッドチップ51並びに53の近傍には整流器55が組み付けられている。上記整流器55は、前記記録媒体の搬送元方向と対向する面と上記吐出口面とによって作られる辺の形状が、上記記録媒体の搬送元方向に向かって凹形状55a,55bが2個並んでいるものである。上記2凹形状55a,55bは、それぞれその中心位置がヘッドチップ51,53の長手方向の中心位置と重なるように配置される。このとき、前記気流発生装置から送られる空気流は、上記凹形状の辺とほぼ直角になるような向きでヘッド−記録媒体間に導かれる。その結果、吐出ノズル列の外側に向かって流れ場が形成され、インク滴の経路を外側に補正するようになっている。
[(1−3)ヘッドチップ]
図3は本発明によるヘッドチップの一例の主要部を表す斜視図であり、図4は前記ヘッドチップが前記記録媒体と対向する面を前記記録媒体側から見た図であり、以下の説明ではこれを上面図と呼ぶことにする。又、図5は図4のA−A’断面図である。
【0032】
本実施の形態におけるインクジェット記録ヘッドには、記録用インクを吐出する吐出口7の列が、インク供給口8の両側に1 列ずつ設けられ、それぞれの列において前記吐出口は42.3μm間隔(600dpi相当)で並んでいる。これら吐出口それぞれに連通して液流路が設けられ、各液流路はインク供給口8に向かって更にその先に、全ての液流路が1つに合流する共通液室へと連通し、共通液室はインク供給路8へと連通している。
【0033】
図3に示すように、記録用インクは毛細管現象によりインク供給口8から共通液室を経由し、分岐して各々のノズルの液流路へと供給され、更に液面が各々の吐出口面の高さと同等になるまで満たされ、液面自身の表面張力若しくは液面をインク供給口8方向へ引き戻す負圧により、液面は吐出口外部に溢れることなく保持される。又、前記各液流路の途中には電熱素子が設けられ、電気的に接続された駆動回路より印加された電圧パルスにより熱を発生させることでインクに膜沸騰を生じさせ、気泡の生成圧力によって前記吐出口の外部へと記録用インクを吐出させることができる。
【0034】
前記インクジェット記録ヘッドは、電熱素子9並びに駆動回路と配線を作製したシリコン基板1上に溶解可能な樹脂層を塗布し、溶解可能な樹脂層上に被服樹脂層10を形成し、該被服樹脂層表面に酸素プラズマ耐性の高い材料でインク吐出口パターンと共に蒸発口パターンをフォトリソグラフィーにより形成し、該吐出口パターンと該蒸発口パターンをマスクとして酸素プラズマで被服樹脂層をドライエッチングしインク吐出口並びに蒸発口を形成し、強アルカリによる異方性エッチングによりインク供給口8を前記Si基板の吐出口と反対側の面まで貫通する形で形成した後、前記溶解可能な樹脂層を溶出して吐出口とインク供給口8を結ぶインク流路を形成する工程により、1つのチップとして作製される。
【0035】
<実施の形態2>
本実施の形態は、実施の形態1における整流器の、凹形状における辺の角度を変化自在としたものである。以下にその構成について説明する。
【0036】
図6は本実施の形態を示す内部構造図である。本実施の形態は、記録ヘッド201〜204につき各1個ずつサーボモータ205〜208を設け、整流器209〜212をそれぞれ後に説明する互いに連結した可動部材から構成し、上記サーボモータ205〜208の回転変位運動を用いて、上記整流器209〜212における凹形状の辺の角度を変化自在としたものである。尚、上記サーボモータ205〜208と可動部材から成る上記整流器209〜212以外の部分は、実施の形態1と構成を同じくする。
【0037】
図7は本実施の形態によるフルマルチ型インクジェット記録ヘッドを表したものである。本実施の形態は実施の形態1の変形例であり、上記記録ヘッドは整流器において以下に説明する複数の部材を連結して可動とした構成と、整流器の動作力提供手段としてのサーボモータを設けたこと以外は、実施の形態1による記録ヘッドと構成を同じくする。
【0038】
本実施の形態よる上記記録ヘッドにおいて、整流器255はベース部材255aと整流板255b〜255eの独立した部材から成り、これらは回転軸256により整流器255における凹形状の辺の角度θを変化可能に連結されている。
【0039】
上記整流器255の動作は、サーボモータ257の回転変位運動を用いて行われる。即ち、上記サーボモータ257の回転変位が、ピニオンギヤ258と、上記ピニオンギヤ258と噛み合わされたラック259を介して直線運動へと変換された後、上記ラック259の終端部分が連結されている上記回転軸256を通じて上記整流器255へと伝達され、上記2整流板255bと255c及びもう1組の2整流板255d,255eのなす凹形状における辺の角度θが変化する。その結果、ダクトから送られてきた空気流のヘッド−記録媒体間に流入する際の向きを変化させることが可能となる。
【0040】
上記サーボモータ255の回転変位量は、インク滴が所望の位置に着弾するよう飛翔経路を補正するためにデューティーの変化に応じて好適に制御される。
【0041】
尚、以上説明した実施の形態は全て、電熱素子により発生させた熱エネルギーによりインクに気泡を生じさせ、その気泡の生成圧力によりインクを吐出する方式のインクジェット記録ヘッド及びこれを用いたインクジェット記録装置であるが、本発明の適用はこの方式を用いた場合に限られず、例えば圧電素子の変位によりインクを吐出する方式のインクジェット記録ヘッド及びこれを用いたインクジェット記録装置にも適用することができる。なぜなら圧電素子を用いたインクジェット記録ヘッドにおいても、上記インク滴の着弾位置が内側にずれることによる画像欠陥である筋ムラの発生が問題となるからである。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明に係るインクジェット記録装置の内部構造図である。
【図2】本発明に係るインクジェット記録装置の一部を成すフルマルチ型インクジェット記録ヘッドを記録媒体と対抗する面から見た平面図である。
【図3】本発明に係るインクジェット記録装置の一部を成すヘッドチップの破断斜視図である。
【図4】本発明に係るインクジェット記録装置の一部を成すヘッドチップを記録媒体と対向する面から見た平面図である。
【図5】本発明に係るインクジェット記録装置の一部を成すヘッドチップ内流路の断面図である。
【図6】本発明に係るインクジェット記録装置の内部構造図である。
【図7】本発明に係るインクジェット記録装置の一部を成すフルマルチ型インクジェット記録ヘッドを記録媒体と対向する面から見た平面図である。
【符号の説明】
【0043】
(1) 記録部
(2) 給紙部
(3) 送紙部
(4) 排紙部
21〜24 記録ヘッド
F ファン
D ダクト
31〜34 気流発生装置
35〜38 整流器
39a 本体カバー
39b 吸気口
120 記録媒体
121 圧板
122 給送回転体
123a 自動給紙トレイ
123b ベース
124 回転軸
125 バネ
126 分離パッド
127 分離爪
128 搬送ローラ
129 手差し給紙用給送回転体
130 手差しトレイ
131 搬送ベルト
132 駆動ローラ
133 圧力ローラ
134 ピンチローラ
135 上ガイド
136 下ガイド
137 PEセンサーレバー
140 排紙ローラ
141 拍車
143 排紙トレイ
51〜54 ヘッドチップ
55 整流器
55a,55b 凹形状
7 吐出口
8 インク供給口
9 電熱素子
1 シリコン基板
10 被覆樹脂層
201〜204 記録ヘッド
205〜208 サーボモータ
209〜212 整流器
255 整流器
255a ベース部材
255b〜255e 整流板
256 回転軸
257 サーボモータ
258 ピニオンギヤ
259 ラック




 

 


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