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ヘッドユニット - セイコーエプソン株式会社
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発明の名称 ヘッドユニット
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−90701(P2007−90701A)
公開日 平成19年4月12日(2007.4.12)
出願番号 特願2005−284039(P2005−284039)
出願日 平成17年9月29日(2005.9.29)
代理人 【識別番号】110000176
【氏名又は名称】一色国際特許業務法人
発明者 臼井 寿樹
要約 課題
パターンデータ用のメモリの容量を抑え、取り付け方向に応じてブラックインクを吐出するノズル列を定めること。

解決手段
ヘッドユニットHUが有する複数のノズル列は、第1取り付け状態において、ブラックインクを吐出させるノズル列NA(第1ノズル列)、第1取り付け状態から半回転された第2取り付け状態において、ブラックインクを吐出させるノズル列ND(第2ノズル列)、および、ブラックインク以外のインクを吐出させる複数のノズル列NC,ND(第3ノズル列)を有し、パターンデータ用メモリは、ノズル列NA用のパターンデータを記憶するパターンレジスタRA(第1パターンデータ用メモリ)、ノズル列ND用のパターンデータを記憶するパターンレジスタRC(第2パターンデータ用メモリ)、および、複数のノズル列NC,ND用のパターンデータを記憶するパターンレジスタRB(第3パターンデータ用メモリ)を有する。
特許請求の範囲
【請求項1】
(a)媒体対向面に設けられ、ふき取り部材のふき取り方向に並ぶ複数のノズル列、および、前記ノズル列を構成するノズル毎に設けられ、前記ノズルからインクを吐出させるための動作をする素子を有するヘッドであって、
前記複数のノズル列は、
第1取り付け状態において、ブラックインクを吐出させる第1ノズル列、
前記第1取り付け状態から前記媒体対向面に沿って半回転された第2取り付け状態において、前記ブラックインクを吐出させる第2ノズル列、
および、
前記ブラックインク以外のインクを吐出させる複数の第3ノズル列を有する、ヘッドと、
(b)前記素子を動作させるための駆動信号の、印加パターンを規定するパターンデータを記憶するパターンデータ用メモリであって、
前記第1ノズル列用のパターンデータを記憶する第1パターンデータ用メモリ、
前記第2ノズル列用のパターンデータを記憶する第2パターンデータ用メモリ、
および、
前記複数の第3ノズル列で共用されるパターンデータを記憶する第3パターンデータ用メモリ、を有するパターンデータ用メモリと、
を有するヘッドユニット。
【請求項2】
請求項1に記載のヘッドユニットであって、
前記パターンデータ用メモリは、
前記パターンデータを、複数の階調のそれぞれについて記憶する、ヘッドユニット。
【請求項3】
請求項1に記載のヘッドユニットであって、
前記パターンデータ用メモリは、
前記パターンデータを、同時に生成される複数種類の駆動信号のそれぞれについて記憶する、ヘッドユニット。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれかに記載のヘッドユニットであって、
前記ヘッドは、
前記素子を、隣り合うノズル列対に対応させてユニット化した素子ユニットを有し、
前記複数の第3ノズル列は、
同じ素子ユニットによってインクが吐出される、ヘッドユニット。
【請求項5】
請求項4に記載のヘッドユニットであって、
前記複数の第3ノズル列は、
前記第1取り付け状態において用いられる素子ユニットが、前記第2取り付け状態においても用いられる、ヘッドユニット。
【請求項6】
請求項4または請求項5に記載のヘッドユニットであって、
前記複数の第3ノズル列は、
シアンインク、および、マゼンタインクを吐出させる、ヘッドユニット。
【請求項7】
請求項1から請求項3のいずれかに記載のヘッドユニットであって、
前記ヘッドは、
前記素子を、隣り合うノズル列対に対応させてユニット化した素子ユニットを有し、
前記第2ノズル列は、
前記第1ノズル列と同じ素子ユニットによってインクが吐出される、ヘッドユニット。
【請求項8】
請求項7に記載のヘッドユニットであって、
前記第2ノズル列は、
前記第1取り付け状態において用いられる素子ユニットが、前記第2取り付け状態においても用いられる、ヘッドユニット。
【請求項9】
請求項7または請求項8に記載のヘッドユニットであって、
前記第1ノズル列は、
前記第2取り付け状態において、イエローインクを吐出させ、
前記第2ノズル列は、
前記第1取り付け状態において、前記イエローインクを吐出させる、ヘッドユニット。
【請求項10】
請求項9に記載のヘッドユニットであって、
前記パターンデータ用メモリは、
前記パターンデータを、複数の階調のそれぞれについて記憶するものであり、
前記複数の第3ノズル列で共用されるパターンデータの階調数は、
前記第1ノズル列用のパターンデータの階調数、および、前記第2ノズル列用のパターンデータの階調数よりも多い、ヘッドユニット。
【請求項11】
請求項1から請求項3のいずれかに記載のヘッドユニットであって、
前記ふき取り部材は、
前記ふき取り方向の一側に配置され、増粘インクをふき取る際に用いられる第1ふき取り材、および、前記ふき取り方向の他側に配置され、非増粘インクをふき取る際に用いられる第2ふき取り材を有し、
前記第1ノズル列は、
前記第1取り付け状態において、前記第2ノズル列、および、前記複数の第3ノズル列よりも、前記第1ふき取り材によるふき取り方向の下流側に配置されている、ヘッドユニット。
【請求項12】
請求項11に記載のヘッドユニットであって、
前記第2ノズル列は、
前記第2取り付け状態において、前記第1ノズル列、および、前記複数の第3ノズル列よりも、前記第1ふき取り材によるふき取り方向の下流側に配置されている、ヘッドユニット。
【請求項13】
媒体対向面に設けられ、ふき取り部材のふき取り方向に並ぶ複数のノズル列、および、前記ノズル列を構成するノズル毎に設けられ、前記ノズルからインクを吐出させるための動作をする素子を、隣り合うノズル列対に対応させてユニット化した素子ユニットを有するヘッドであって、
前記複数のノズル列は、
第1取り付け状態において、ブラックインクを吐出させる第1ノズル列、
前記第1取り付け状態から前記媒体対向面に沿って半回転された第2取り付け状態において、前記ブラックインクを吐出させる第2ノズル列、
および、
前記ブラックインク以外のインクを吐出させる複数の第3ノズル列を有する、ヘッドと、
前記素子を動作させるための駆動信号の、印加パターンを規定するパターンデータを、同時に生成される複数種類の駆動信号のそれぞれ、または、複数の階調のそれぞれについて記憶する、パターンデータ用メモリであって、
前記第1ノズル列用のパターンデータを記憶する第1パターンデータ用メモリ、
前記第2ノズル列用のパターンデータを記憶する第2パターンデータ用メモリ、
および、
前記複数の第3ノズル列で共用されるパターンデータを記憶する第3パターンデータ用メモリ、を有するパターンデータ用メモリと、を有し、
前記第1ノズル列は、
前記第2取り付け状態において、イエローインクを吐出させ、
前記第2ノズル列は、
前記第1ノズル列と同じ素子ユニットによってインクが吐出され、かつ、前記第1取り付け状態において用いられる素子ユニットが、前記第2取り付け状態においても用いられ、
前記第1取り付け状態において、前記イエローインクを吐出させ、
前記複数の第3ノズル列は、
同じ素子ユニットによってインクが吐出され、かつ、前記第1取り付け状態において用いられる素子ユニットが、前記第2取り付け状態においても用いられ、
シアンインク、および、マゼンタインクを吐出させ、
前記複数の第3ノズル列で共用されるパターンデータの階調数は、
前記第1ノズル列用のパターンデータの階調数、および、前記第2ノズル列用のパターンデータの階調数よりも多い、
または、
前記ふき取り部材は、
前記ふき取り方向の一側に配置され、増粘インクをふき取る際に用いられる第1ふき取り材、および、前記ふき取り方向の他側に配置され、非増粘インクをふき取る際に用いられる第2ふき取り材を有し、
前記第1ノズル列は、
前記第1取り付け状態において、前記第2ノズル列、および、前記複数の第3ノズル列よりも、前記第1ふき取り材によるふき取り方向の下流側に配置され、
前記第2ノズル列は、
前記第2取り付け状態において、前記第1ノズル列、および、前記複数の第3ノズル列よりも、前記第1ふき取り材によるふき取り方向の下流側に配置されている、ヘッドユニット。

発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のノズル列を有し、ブラックインクを含む複数種類のインクをノズル列から吐出させるヘッドユニットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
複数のノズル列を有するヘッドユニットは、例えば、インクを吐出して媒体上に画像を印刷する印刷装置に用いられている。そして、ヘッドユニットには、インクを吐出させるための動作をする素子が、ノズル列を構成するノズル毎に設けられている。この素子は、例えばピエゾ素子であり、パターンデータに基づく印加パターンに従って駆動信号が印加される。このパターンデータは、レジスタ等のメモリに記憶されている。(例えば、特許文献1を参照。)。また、印刷装置には、ノズルプレートの表面に付着したインク等をふき取るためのふき取り部材が設けられている。例えば、ふき取り部材として、ワイパー部材が設けられている。
【特許文献1】特開平10−81013号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このヘッドユニットが用いられる印刷装置には、いろいろな種類がある。例えば、専ら印刷を行う単機能のプリンタ(単にプリンタともいう。)や、スキャナ機能と印刷機能を併せ持つプリンタ・スキャナ複合機(単に複合機ともいう。)がある。そして、ヘッドユニットは汎用性があり、いろいろな印刷装置に用いられる。この場合、ヘッドユニットの取り付け方向が規制されてしまうことがある。例えば、コントローラとヘッドユニットとの間を電気的に接続するケーブルが背面側に配置された印刷装置と、このケーブルが前面側に配置された印刷装置とで、同じヘッドユニットを使用する場合である。この場合、ケーブルが背面側に配置された印刷装置では、ケーブルとの接続が背面側で行われるように、ヘッドユニットの取り付け方向が規制される。一方、ケーブルが前面側に配置された印刷装置では、ケーブルとの接続が前面側で行われるように、ヘッドユニットの取り付け方向が規制される。つまり、これらの印刷装置では、ヘッドユニットの取り付け方向が半回転分異なっている。
【0004】
この場合において、各ノズル列と吐出されるインクの組み合わせによっては、ふき取り部材でノズルプレートの表面をふき取った際に過度の混色が生じ、この混色を解消するために多くの手間が必要となってしまうおそれがある。例えば、溶媒の蒸発等で高い粘度になったブラックインクが、イエローインクを吐出するノズルの中に入ってしまうと、イエローインクの黒味が解消されるまで、多量のイエローインクを吐出する必要がある。このため、ヘッドユニットは、各ノズル列から吐出させるインクを種々選択できる構成が好ましい。加えて、テキスト印刷で多用されるブラックインクと、画像印刷で多用されるカラーインクとは、パターンデータを異ならせる構成が好ましい。これらのことを考慮すると、パターンデータ用のメモリは、各ノズル列に対応させて設けることが好ましいといえる。しかし、単に、パターンデータ用のメモリを各ノズル列に対応させて設けただけでは、このメモリの容量がいたずらに増えてしまうという問題が生じてしまう。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、パターンデータ用のメモリの容量を抑えつつも、取り付け方向に応じてブラックインクを吐出するノズル列を定めることができるヘッドユニットを実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するための主たる発明は、
(a)媒体対向面に設けられ、ふき取り部材のふき取り方向に並ぶ複数のノズル列、および、前記ノズル列を構成するノズル毎に設けられ、前記ノズルからインクを吐出させるための動作をする素子を有するヘッドであって、
前記複数のノズル列は、
第1取り付け状態において、ブラックインクを吐出させる第1ノズル列、
前記第1取り付け状態から前記媒体対向面に沿って半回転された第2取り付け状態において、前記ブラックインクを吐出させる第2ノズル列、
および、
前記ブラックインク以外のインクを吐出させる複数の第3ノズル列を有する、ヘッドと、
(b)前記素子を動作させるための駆動信号の、印加パターンを規定するパターンデータを記憶するパターンデータ用メモリであって、
前記第1ノズル列用のパターンデータを記憶する第1パターンデータ用メモリ、
前記第2ノズル列用のパターンデータを記憶する第2パターンデータ用メモリ、
および、
前記複数の第3ノズル列で共用されるパターンデータを記憶する第3パターンデータ用メモリ、を有するパターンデータ用メモリと、
を有するヘッドユニットである。
【0007】
本発明の他の特徴については、本明細書および添付図面の記載によって明らかにする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
===開示の概要===
本明細書および添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。
【0009】
すなわち、(a)媒体対向面に設けられ、ふき取り部材のふき取り方向に並ぶ複数のノズル列、および、前記ノズル列を構成するノズル毎に設けられ、前記ノズルからインクを吐出させるための動作をする素子を有するヘッドであって、前記複数のノズル列は、第1取り付け状態において、ブラックインクを吐出させる第1ノズル列、前記第1取り付け状態から前記媒体対向面に沿って半回転された第2取り付け状態において、前記ブラックインクを吐出させる第2ノズル列、および、前記ブラックインク以外のインクを吐出させる複数の第3ノズル列を有する、ヘッドと、(b)前記素子を動作させるための駆動信号の、印加パターンを規定するパターンデータを記憶するパターンデータ用メモリであって、前記第1ノズル列用のパターンデータを記憶する第1パターンデータ用メモリ、前記第2ノズル列用のパターンデータを記憶する第2パターンデータ用メモリ、および、前記複数の第3ノズル列で共用されるパターンデータを記憶する第3パターンデータ用メモリ、を有するパターンデータ用メモリと、を有するヘッドユニットが実現できること。
【0010】
このようなヘッドユニットによれば、第1パターンデータ用メモリと第2パターンデータ用メモリとが独立しているので、ブラックインク用のパターンデータの内容を、他のインク用のパターンデータとは異ならせたとしても、ブラックインクを吐出させるノズル列を、第1取り付け状態と第2取り付け状態において所望のノズル列にすることができる。これにより、ブラックインクの影響を受けやすいインクを吐出するノズル列について、ふき取りによる影響を少なくすることができる。加えて、複数の第3ノズル列は、第3パターンデータ用メモリに記憶されているパターンデータを共用するので、パターンデータを記憶するために必要な容量を抑えることができる。
【0011】
かかるヘッドユニットであって、前記パターンデータ用メモリは、前記パターンデータを、複数の階調のそれぞれについて記憶する構成が好ましい。
このようなヘッドユニットによれば、複数の階調のそれぞれについて記憶されるパターンデータが、複数の第3ノズル列で共用されるので、パターンデータを記憶するために必要となる容量を、少なくすることができる。
【0012】
かかるヘッドユニットであって、前記パターンデータ用メモリは、前記パターンデータを、同時に生成される複数種類の駆動信号のそれぞれについて記憶する構成が好ましい。
このようなヘッドユニットによれば、複数種類の駆動信号のそれぞれについて記憶されるパターンデータが、複数の第3ノズル列で共用されるので、パターンデータを記憶するために必要となる容量を、少なくすることができる。
【0013】
かかるヘッドユニットであって、前記ヘッドは、前記素子を、隣り合うノズル列対に対応させてユニット化した素子ユニットを有し、前記複数の第3ノズル列は、同じ素子ユニットによってインクが吐出される構成が好ましい。
このようなヘッドユニットによれば、特性差の少ない複数の素子で、複数の第3ノズル列のインク吐出を行うことができ、一方の第3ノズル列と他方の第3ノズル列における、インクの吐出量のばらつきを少なくすることができる。
【0014】
かかるヘッドユニットであって、前記複数の第3ノズル列は、前記第1取り付け状態において用いられる素子ユニットが、前記第2取り付け状態においても用いられる構成が好ましい。
このようなヘッドユニットによれば、第1取り付け状態と第2取り付け状態のそれぞれにおいて、一方の第3ノズル列と他方の第3ノズル列における、インクの吐出量のばらつきを少なくすることができる。
【0015】
かかるヘッドユニットであって、前記複数の第3ノズル列は、シアンインク、および、マゼンタインクを吐出させる構成が好ましい。
このようなヘッドユニットによれば、色合いに影響を与えやすいシアンインクとマゼンタインクの吐出量を高いレベルで揃えることができる。
【0016】
かかるヘッドユニットであって、前記ヘッドは、前記素子を、隣り合うノズル列対に対応させてユニット化した素子ユニットを有し、前記第2ノズル列は、前記第1ノズル列と同じ素子ユニットによってインクが吐出される構成が好ましい。
このようなヘッドユニットによれば、第1ノズル列と第2ノズル列における、インクの吐出量のばらつきを少なくすることができる。
【0017】
かかるヘッドユニットであって、前記第2ノズル列は、前記第1取り付け状態において用いられる素子ユニットが、前記第2取り付け状態においても用いられる構成が好ましい。この構成において、前記第1ノズル列は、前記第2取り付け状態において、イエローインクを吐出させ、前記第2ノズル列は、前記第1取り付け状態において、前記イエローインクを吐出させる構成が好ましい。
このようなヘッドユニットによれば、第1取り付け状態と第2取り付け状態のそれぞれにおいて、第1ノズル列と第2ノズル列における、インクの吐出量のばらつきを少なくすることができる。
【0018】
かかるヘッドユニットであって、前記パターンデータ用メモリは、前記パターンデータを、複数の階調のそれぞれについて記憶するものであり、前記複数の第3ノズル列で共用されるパターンデータの階調数は、前記第1ノズル列用のパターンデータの階調数、および、前記第2ノズル列用のパターンデータの階調数よりも多い構成が好ましい。
このようなヘッドユニットによれば、メモリの容量が増えてしまうことを防止しつつ、画質の向上が図れる。
【0019】
かかるヘッドユニットであって、前記ふき取り部材は、前記ふき取り方向の一側に配置され、増粘インクをふき取る際に用いられる第1ふき取り材、および、前記ふき取り方向の他側に配置され、非増粘インクをふき取る際に用いられる第2ふき取り材を有し、前記第1ノズル列は、前記第1取り付け状態において、前記第2ノズル列、および、前記複数の第3ノズル列よりも、前記第1ふき取り材によるふき取り方向の下流側に配置されている構成が好ましい。
このようなヘッドユニットによれば、混色の影響が大きいブラックの増粘インクに関し、第1取り付け状態における他のノズル列への混色を、有効に防止できる。
【0020】
かかるヘッドユニットであって、前記第2ノズル列は、前記第2取り付け状態において、前記第1ノズル列、および、前記複数の第3ノズル列よりも、前記第1ふき取り材によるふき取り方向の下流側に配置されている構成が好ましい。
このようなヘッドユニットによれば、ブラックの増粘インクに関し、第2取り付け状態における他のノズル列への混色も有効に防止できる。
【0021】
また、次の構成を有するヘッドユニットを実現することもできる。
すなわち、媒体対向面に設けられ、ふき取り部材のふき取り方向に並ぶ複数のノズル列、および、前記ノズル列を構成するノズル毎に設けられ、前記ノズルからインクを吐出させるための動作をする素子を、隣り合うノズル列対に対応させてユニット化した素子ユニットを有するヘッドであって、前記複数のノズル列は、第1取り付け状態において、ブラックインクを吐出させる第1ノズル列、前記第1取り付け状態から前記媒体対向面に沿って半回転された第2取り付け状態において、前記ブラックインクを吐出させる第2ノズル列、および、前記ブラックインク以外のインクを吐出させる複数の第3ノズル列を有する、ヘッドと、前記素子を動作させるための駆動信号の、印加パターンを規定するパターンデータを、同時に生成される複数種類の駆動信号のそれぞれ、または、複数の階調のそれぞれについて記憶する、パターンデータ用メモリであって、前記第1ノズル列用のパターンデータを記憶する第1パターンデータ用メモリ、前記第2ノズル列用のパターンデータを記憶する第2パターンデータ用メモリ、および、前記複数の第3ノズル列で共用されるパターンデータを記憶する第3パターンデータ用メモリ、を有するパターンデータ用メモリと、を有し、前記第1ノズル列は、前記第2取り付け状態において、イエローインクを吐出させ、前記第2ノズル列は、前記第1ノズル列と同じ素子ユニットによってインクが吐出され、かつ、前記第1取り付け状態において用いられる素子ユニットが、前記第2取り付け状態においても用いられ、前記第1取り付け状態において、前記イエローインクを吐出させ、前記複数の第3ノズル列は、同じ素子ユニットによってインクが吐出され、かつ、前記第1取り付け状態において用いられる素子ユニットが、前記第2取り付け状態においても用いられ、シアンインク、および、マゼンタインクを吐出させ、前記複数の第3ノズル列で共用されるパターンデータの階調数は、前記第1ノズル列用のパターンデータの階調数、および、前記第2ノズル列用のパターンデータの階調数よりも多い、または、前記ふき取り部材は、前記ふき取り方向の一側に配置され、増粘インクをふき取る際に用いられる第1ふき取り材、および、前記ふき取り方向の他側に配置され、非増粘インクをふき取る際に用いられる第2ふき取り材を有し、前記第1ノズル列は、前記第1取り付け状態において、前記第2ノズル列、および、前記複数の第3ノズル列よりも、前記第1ふき取り材によるふき取り方向の下流側に配置され、前記第2ノズル列は、前記第2取り付け状態において、前記第1ノズル列、および、前記複数の第3ノズル列よりも、前記第1ふき取り材によるふき取り方向の下流側に配置されている、ヘッドユニットが実現できる。
【0022】
このようなヘッドユニットによれば、既述のほぼ全ての効果を奏するので、本発明の目的が最も有効に達成される。
【0023】
===第1実施形態===
<印刷システム100の構成>
以下、第1実施形態について説明する。ここで、図1は、印刷システム100の構成を説明する図である。例示した印刷システム100は、印刷装置としての複合機1と、印刷制御装置としてのコンピュータ110とを含んでいる。具体的には、この印刷システム100は、複合機1と、コンピュータ110と、表示装置120と、入力装置130と、記録再生装置140とを有している。複合機1は、所謂プリンタとスキャナ装置とを複合化したものである。この複合機1は、用紙、布、フィルム等の媒体に画像を印刷する機能と、原稿MMに描かれた画像を読み取る機能とを有している。なお、以下の説明では、印刷用の媒体として用紙S(図3Aを参照。)を例に挙げて説明する。コンピュータ110は、複合機1と通信可能に接続されている。このコンピュータ110には、アプリケーションプログラムやプリンタドライバ等のコンピュータプログラムがインストールされており、複合機1に画像を印刷させる動作や画像を読み取らせる動作を行わせる。表示装置120は、例えば、コンピュータプログラムのユーザーインタフェースを表示する。入力装置130は、例えば、キーボード131やマウス132である。記録再生装置140は、例えば、フレキシブルディスクドライブ装置141やCD−ROMドライブ装置142である。
【0024】
<コンピュータ110の構成について>
図2は、コンピュータ110、および、複合機1の構成を説明するブロック図である。この図2に基づき、コンピュータ110の構成について簡単に説明する。コンピュータ110は、前述した記録再生装置140と、ホスト側コントローラ111とを有している。記録再生装置140は、ホスト側コントローラ111と通信可能に接続されており、例えばコンピュータ110の筐体に取り付けられている。ホスト側コントローラ111は、コンピュータ110における各種の制御を行うものであり、前述した表示装置120や入力装置130も通信可能に接続されている。このホスト側コントローラ111は、インタフェース部112と、CPU113と、メモリ114とを有する。インタフェース部112は、複合機1との間に介在し、データの受け渡しを行う。CPU113は、コンピュータ110の全体的な制御を行うための演算処理装置である。メモリ114は、CPU113が使用するコンピュータプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、RAM、EEPROM、ROM、磁気ディスク装置等によって構成される。このメモリ114に格納されるコンピュータプログラムとしては、前述したアプリケーションプログラムやプリンタドライバがある。そして、CPU113は、メモリ114に格納されているコンピュータプログラムに従って各種の制御を行う。
【0025】
例えば、複合機1に画像を印刷させる際において、コンピュータ110は、その画像に応じた印刷データを複合機1に出力する。この印刷データは、複合機1が解釈できる形式のデータであって、各種のコマンドデータと、ドット形成データSIとを有する。コマンドデータとは、複合機1に特定の動作の実行を指示するためのデータである。このコマンドデータには、例えば、給紙を指示するコマンドデータ、用紙Sの搬送を示すコマンドデータ、排紙を指示するコマンドデータがある。また、ドット形成データSIは、印刷される画像を構成するドットに関するデータである。ここで、ドットは、用紙Sの上に仮想的に定められた方眼状の升目(単位領域ともいう。)毎に、形成又は非形成が定められる。本実施形態におけるドット形成データSIは、1ノズルあたり2ビットのデータによって構成されている。すなわち、このドット形成データSIは、ドットの非形成(インクの非吐出)に対応するデータ[00]と、小ドットの形成(小インク滴の吐出)に対応するデータ[01]と、中ドットの形成(中インク滴の吐出)に対応するデータ[10]と、大ドットの形成(大インク滴の吐出)に対応するデータ[11]とによって構成されている。従って、この複合機1では、1つの単位領域に対して4階調で画像を形成することができる。
【0026】
一方、複合機1に画像を読み取らせる際において、コンピュータ110は、所定の読み取り動作を行わせるためのコマンドデータを複合機1へ出力する。このコマンドデータを受け取ると、複合機1は、画像の読み取り動作を行う。そして、複合機1は、読み取られた画像に対応する画像データ(例えば、読み取った画像のRGB濃度を画素毎に表すデータ)をコンピュータ110に対して出力する。
【0027】
<複合機1の構成について>
次に、複合機1の構成について説明する。ここで、図3Aは、複合機1における印刷機構の構成を示す図である。図3Bは、複合機1における印刷機構の構成を説明する側面図である。なお、以下の説明では、図2も参照する。図2に示すように、この複合機1は、操作パネルPN、画像読み取り機構SC、用紙搬送機構20、キャリッジ移動機構30、ヘッドユニットHU(ヘッド40,ヘッド制御部50)、駆動信号生成部SG、検出器群60、および、メインコントローラ70を有する。駆動信号生成部SGとメインコントローラ70は共通のコントローラ基板CTRに実装されている。そして、このコントローラ基板CTRとヘッドユニットHUとの間は、可撓性を有するフラットケーブルFCを介して接続されている。この複合機1では、メインコントローラ70によって制御対象部、例えば、画像読み取り機構SC、用紙搬送機構20、キャリッジ移動機構30、ヘッド40、および、ヘッド制御部50が制御される。そして、メインコントローラ70は、コンピュータ110から受け取った印刷データに基づいて制御対象部を制御し、用紙Sに画像を印刷させる。このとき、検出器群60の各検出器は、複合機1内の各部の状態を検出しており、検出結果をメインコントローラ70に出力する。各検出器からの検出結果を受けたメインコントローラ70は、その検出結果に基づいて制御対象部を制御する。
【0028】
<操作パネルPNおよび画像読み取り機構SCについて>
操作パネルPNは、複合機1の前面に設けられている。図1に示すように、この操作パネルPNには、例えば、液晶パネルLCや各種の操作スイッチOSが設けられている。そして、操作パネルPNの下方には、メモリカード用のスロットMSも設けられている。また、画像読み取り機構SCは、画像読み取り部に相当するものであり、読み取りキャリッジと、読み取りキャリッジの移動機構とを有する(いずれも図示せず。)。読み取りキャリッジは、原稿台に置かれた原稿MMの画像濃度を読み取るものである。この読み取りキャリッジは、例えば、CCDイメージセンサ、レンズ、露光ランプ、および、これらを収納するハウジングを有する。読み取りキャリッジの移動機構は、読み取りキャリッジを移動させるものである。この移動機構は、例えば、支持レール、タイミングベルト、パルスモータを有する。この画像読み取り機構SCでは、画像の読み取り時において、移動機構が読み取りキャリッジを移動させる。そして、読み取りキャリッジが画像濃度に応じた電気信号を出力する。
【0029】
<用紙搬送機構20について>
用紙搬送機構20は、媒体を搬送させる媒体搬送部に相当する。この用紙搬送機構20は、媒体としての用紙Sを印刷可能な位置に送り込んだり、この用紙Sを搬送方向に所定の搬送量で搬送させたりするものである。図3Aおよび図3Bに示すように、用紙搬送機構20は、給紙ローラ21と、搬送モータ22と、搬送ローラ23と、プラテン24と、排紙ローラ25とを有する。給紙ローラ21は、紙挿入口に挿入された用紙Sを複合機1の内部へ自動的に送るためのローラであり、この例ではD形の断面形状をしている。搬送モータ22は、用紙Sを搬送方向に搬送させる際に使用されるモータである。搬送ローラ23は、給紙ローラ21によって送られてきた用紙Sを、印刷可能な領域まで搬送するためのローラである。プラテン24は、用紙Sを裏面側から支持するための部材である。排紙ローラ25は、印刷が終了した用紙Sを搬送するためのローラである。
【0030】
<キャリッジ移動機構30について>
キャリッジ移動機構30は、ヘッドユニットHUが取り付けられたキャリッジCRをキャリッジ移動方向に移動させるためのものである。キャリッジ移動機構30は、キャリッジモータ31と、ガイド軸32と、タイミングベルト33と、駆動プーリー34と、アイドラプーリー35とを有する。キャリッジモータ31は、キャリッジCRを移動させるための動力を生成する。このキャリッジモータ31の回転軸には、駆動プーリー34が取り付けられている。そして、この駆動プーリー34は、キャリッジ移動方向の一端側に配置されている。アイドラプーリー35は、タイミングベルト33に張力を付与するためのものであり、駆動プーリー34とは反対側のキャリッジ移動方向の他端側に配置されている。タイミングベルト33は、キャリッジCRに接続されているとともに、駆動プーリー34とアイドラプーリー35とに架け渡されている。ガイド軸32は、キャリッジCRを移動可能な状態で支持する。このガイド軸32は、キャリッジ移動方向に沿って取り付けられている。従って、キャリッジモータ31が回転すると、キャリッジCRはガイド軸32に沿ってキャリッジ移動方向に移動する。
【0031】
<ヘッドユニットHUについて>
ヘッドユニットHUは、インクを媒体の一種である用紙Sに向けて吐出させるためのものであり、キャリッジCRに取り付けられる。ここで、図4は、ヘッドユニットHUの構成を説明するための分解斜視図である。図5は、ヘッド40の構成を説明するための断面図である。図6は、ヘッド40が有するノズル列NA〜NDの配置を説明する図である。なお、ここでは、主にヘッド40について主に説明し、ヘッド制御部50の詳細については、後で説明する。図4に示すように、ヘッドユニットHUは、ヘッド40と、ヘッド制御部50と、ヘッド側配線部材HWとを有する。
【0032】
<ヘッド40について>
ヘッド40は、複数のノズル列NA〜NDを有しており、各ノズル列NA〜NDを構成する複数のノズルNzからインクを吐出させる。例示したヘッド40は、流路ユニット41と、アクチュエータユニット42とを有している。図5に示すように、流路ユニット41は、供給口形成基板411と、インク室形成基板412と、ノズルプレート413とを有する。供給口形成基板411は、インク供給口414(オリフィス)およびノズル連通口415の一部分となる貫通孔が設けられた板状の部材である。インク室形成基板412は、共通インク室416となる開口部およびノズル連通口415の一部となる貫通孔が設けられた板状の部材である。ノズルプレート413は、複数のノズルNzが設けられた板状の部材である。このノズルNzからインクが吐出されると、このインクは、用紙Sに着弾してドットを形成する。このため、ノズルプレート413の表面は用紙Sに対向するように配置される。すなわち、ノズルプレート413の表面は、用紙S等の媒体に対向する媒体対向面に相当する。
【0033】
図6に示すように、ノズルプレート413に設けられた複数のノズルNzは、吐出させるインクの種類毎にグループ化されており、各グループによってノズル列NA〜NDが構成されている。本実施形態では、所定方向に一定の間隔で並ぶ複数のノズルNzによって1つのノズル列が形成されている。そして、このノズル列が、所定方向と直交する他の所定方向に4つ設けられている。従って、このヘッドユニットHUでは、4種類のインクを吐出させることができる。例示したヘッドユニットHUでは、左側から順に、ノズル列NA、ノズル列NB、ノズル列NC、および、ノズル列NDとなっている。これら4つのノズル列に関し、ノズル列NAとノズル列NBの間隔、および、ノズル列NCとノズル列NDの間隔は等しく、ノズル列NBとノズル列NCの間隔よりも十分狭い。そして、間隔が狭い側のノズル列同士は、同じアクチュエータユニット42によってインクの吐出が行われる。また、ヘッドユニットHUがキャリッジCRに取り付けられた状態において、これらのノズル列は、ノズルプレート413の表面をふき取るワイパー部材81(図7A等を参照,ふき取り部材に相当する。)のふき取り方向、すなわち、キャリッジ移動方向に並ぶ。
【0034】
アクチュエータユニット42は、隣り合う2つのノズル列(ノズル列対)に対応する数のピエゾ素子424や圧力室425等をユニット化したものであり、素子ユニットに相当する。このアクチュエータユニット42は、圧力室形成基板421と、振動板422と、蓋部材423と、ピエゾ素子424とによって構成されている。圧力室形成基板421は、圧力室425となる開口部が形成された板状の部材である。振動板422は、圧力室425の一部を区画する部材であって、ピエゾ素子424によって変形可能な程度な薄さの部材である。蓋部材423は、供給側連通口426となる貫通孔、および、ノズル連通口415の一部となる貫通孔が設けられた板状の部材である。これらの中で圧力室形成基板421、振動板422、及び、蓋部材423は、アルミナや酸化ジルコニウム等のセラミックスで作製されており、焼成によって接合される。圧力室425は、ノズル列とは直交する方向に細長い空間であり、ノズルNzに対応して設けられる。そして、各圧力室425の一端とノズルNzとは、ノズル連通口415を通じてつながっている。また、各圧力室425の他端と共通インク室416とは、供給側連通口426およびインク供給口414を通じてつながっている。
【0035】
ピエゾ素子424は、インクを吐出させるための動作をする素子に相当する。このピエゾ素子424は、圧力室425とは反対側となる振動板422の表面に、各圧力室425に対応して形成されている。このピエゾ素子424の幅は圧力室425の幅とほぼ等しい。また、その長さは圧力室425の長さよりも多少長い。このピエゾ素子424は、圧電体層、ピエゾ素子424毎に電位を変化させることができる個別電極、および、各ピエゾ素子424で共通の電位が与えられる共通電極を有しており(いずれも図示せず。)、圧電体層を個別電極と共通電極とで挟んだ構造となっている。そして、ピエゾ素子424は、個別電極と共通電極の電位差に応じて変形する。このピエゾ素子424の変形によって圧力室425内のインクに圧力変動を与えることができる。
【0036】
流路ユニット41とアクチュエータユニット42とは互いに接合される。例示したヘッド40は、4つのノズル列NA〜NDを有するので、1つの流路ユニット41に対して2つのアクチュエータユニット42が接合される。すなわち、流路ユニット41におけるノズル列NAおよびノズル列NB側の位置に第1アクチュエータユニット42Aが接合され、ノズル列NCおよびノズル列ND側の位置に第2アクチュエータユニット42Bが接合される。流路ユニット41とアクチュエータユニット42とが接合されることにより、共通インク室416から圧力室425を通ってノズルNzに至る一連のインク流路が形成される。このインク流路は、ノズルNz毎に形成される。複合機1の使用時において、このインク流路はインクで満たされている。そして、ピエゾ素子424を変形させると、圧力室425内のインクに圧力変動が生じる。このインク圧力を制御することで、ノズルNzからインクを吐出させることができる。
【0037】
ここで、複数のピエゾ素子424に関し、同じアクチュエータユニット42が有する複数のピエゾ素子424は、その特性が高い精度で揃っている。例えば、ピエゾ素子424に与える電位差と変形度合いの関係が、各ピエゾ素子424で揃っている。しかし、異なるアクチュエータユニット42では、ピエゾ素子424同士の特性ばらつきが、同じアクチュエータユニット42が有する複数のピエゾ素子424の特性ばらつきよりも大きい。このため、インクの吐出量に関し、第1アクチュエータユニット42Aを用いているノズル列NAおよびノズル列NBの間ではばらつきが少ない。同様に、第2アクチュエータユニット42Bを用いているノズル列NCおよびノズル列NDの間もばらつきは少ない。しかし、ノズル列NAおよびノズル列NBと、ノズル列NCおよびノズル列NDとの間では、同じアクチュエータユニット42で吐出させるノズル列対よりも、特性ばらつきが大きくなる。このようなばらつきは、印刷された画像のカラーバランスに影響を与えることがあるので、必要に応じて調整する。例えば、吐出されるインク量の比をノズル列毎に示すカラーアジャスト情報(列間インク量比情報)を、そのヘッドユニットHUについて定め、このカラーアジャスト情報に基づいて階調に対応するインクの吐出量を調整する。
【0038】
<ヘッド側配線部材HWについて>
ヘッド側配線部材HWは、フラットケーブルFCとヘッド40との間に介在し、その途中にはヘッド制御部50が設けられている。このヘッド側配線部材HWは、メインコントローラ70からの制御信号をヘッド制御部50に入力したり、ヘッド制御部50によって印加パターンが定められた駆動信号COMをピエゾ素子424に印加したりする。ヘッド制御部50は、各アクチュエータユニット42A,42Bが有する全てのピエゾ素子424への駆動信号COMの印加を制御している。従って、ヘッド側配線部材HWには、ピエゾ素子424に駆動信号COMを印加させるための配線(導体)が多数設けられている。また、ヘッド側配線部材HWとフラットケーブルFCとの電気的な接続は、例えば中継基板(図示せず。)によって行われる。この中継基板には、ヘッド側配線部材HWの先端部が挿入されるコネクタと、フラットケーブルFCの先端部が挿入されるコネクタと、これらのコネクタ同士を接続するための配線とが設けられている。従って、ヘッド側配線部材HWの先端部、および、フラットケーブルFCの先端部を、それぞれ対応するコネクタに挿入することにより、ヘッド側配線部材HWとフラットケーブルFCとが電気的に接続される。すなわち、メインコントローラ70、ヘッド制御部50、および、ヘッド40(ピエゾ素子424)が電気的に接続される。そして、ヘッドユニットHU、および、中継基板は、キャリッジCRに取り付けられており、キャリッジCRの移動に伴って移動する。
【0039】
<メンテナンスユニット80について>
ヘッドユニットHUは、ノズルNzからインクを吐出させる構成であるため、ノズルプレート413の表面にインクが付着することがある。例えば、画像の印刷時やフラッシング(増粘インクの強制的な排出動作)において、ノズルプレート413の表面にインクが付着することがある。ノズルプレート413の表面にインクが付着すると、用紙Sからの微細な繊維や空気中に漂うほこり等が付着したり、溶媒が蒸発したりして粘度が高くなってしまうことがある。このような高い粘度のインクは、用紙Sの汚損の原因となるので好ましくない。また、インクはノズルNzで外気に晒されているので、溶媒の蒸発等によってノズルNz内における粘度が高くなってしまうこともある。このため、複合機1には、ノズルプレート413の表面をふき取ったり、ノズルNzからのインク溶媒の蒸発を抑制したりするためのメンテナンスユニット80が設けられている。図3Aに示すように、本実施形態において、このメンテナンスユニット80は、プラテン24に隣接した位置に設けられている。
【0040】
以下、メンテナンスユニット80について説明する。ここで、図7Aは、フェルト811aによってノズルプレート413の表面をふき取っている様子を説明する図である。図7Bは、ワイパーブレード811bによってノズルプレート413の表面をふき取っている様子を説明する図である。図7Cは、ワイパー部材81によるふき取りを行わずにヘッドユニットHUが通過している様子を説明する図である。図8Aは、キャッピング部材82を説明する図であって、ノズルプレート413の表面が覆われていない状態を説明する図である。図8Bは、キャッピング部材82を説明する図であって、ノズルプレート413の表面が覆われている状態を説明する図である。
【0041】
図3Aに示すように、メンテナンスユニット80は、プラテン24におけるキャリッジ移動方向の一端に隣接して設けられている。このメンテナンスユニット80は、ワイパー部材81と、キャッピング部材82とを有する。ワイパー部材81は、ノズルプレート413の表面をふき取るためのものであり、ふき取り部材に相当する。そして、プラテン24とキャッピング部材82の間に配置されている。このワイパー部材81は、ふき取り材811とホルダ812とを有している。ふき取り材811は、ノズルプレート413の表面に接触してインク等をふき取るものである。本実施形態のふき取り材811は、材質の異なる2つの素材を重ねた構造になっている。すなわち、ふき取り方向における一側(プラテン24側)には、繊維等が付着したり、溶媒が蒸発したりして、粘度が高くなったインクをふき取るのに適したフェルト811a(第1ふき取り材に相当する。)が配置されている。一方、ふき取り方向における他側(キャッピング部材82側)には、粘度の低いインクをふき取るのに適したエラストマー製のワイパーブレード811b(第2ふき取り材に相当する。)が配置されている。ホルダ812は、ふき取り材811の下半部分を保持する部材であり、上下方向へ移動可能に取り付けられている。そして、ワイパー部材81が上方のふき取り位置まで移動すると、ふき取り材811の上端はノズルプレート413の表面よりも上方に位置する。このため、移動してきたヘッド40がワイパー部材81の位置を通過すると、ふき取り材811がヘッド40に接触して撓み、ノズルプレート413の表面がふき取られる。一方、ワイパー部材81が下方の待機位置まで移動すると、ふき取り材811の上端はノズルプレート413の表面よりも下方に位置する(図7Cを参照。)。このため、ヘッド40がワイパー部材81の位置を通過しても、インクのふき取りは行われない。
【0042】
ノズルプレート413の表面に付着した増粘インクをふき取る際には、図7Aに示すように、ワイパー部材81をふき取り位置まで移動させ、キャリッジCRをプラテン24側からキャッピング部材82側へ向けて移動させる。ヘッド40がワイパー部材81の位置を通過すると、フェルト811aがノズルプレート413の表面に接触し、増粘インクがふき取られる。なお、フェルト811aによるふき取り方向は、キャッピング部材82に近い側のノズル列から、遠い側のノズル列へ向かう方向となる。また、増粘していない非増粘インクをふき取る際には、図7Bに示すように、ワイパー部材81をふき取り位置まで移動させ、キャリッジCRをキャッピング部材82側からプラテン24側へ移動させる。この場合もヘッド40の通過に伴ってワイパー部材81が撓むが、ワイパー部材81の撓み方向が増粘インクをふき取るときとは反対になる。このため、ワイパーブレード811bがノズルプレート413の表面に接触し、非増粘インクがふき取られる。そして、ワイパーブレード811bによるふき取り方向は、フェルト811aによるふき取り方向とは反対向きとなり、キャッピング部材82に遠い側のノズル列から近い側のノズル列へ向かう方向となる。なお、ノズルプレート413の表面をふき取らずに、ヘッド40を通過させる場合には、前述したように、ワイパー部材81を下方の待機位置に位置付ける。
【0043】
キャッピング部材82は、ノズルプレート413の表面を覆ってノズルNzからのインク溶媒の蒸発を抑制するものである。図8Aおよび図8Bに示すように、キャッピング部材82は、キャリッジCRの移動に伴って斜め上方に移動する。そして、キャリッジCRがプラテン24から最も離隔した位置まで移動すると、キャッピング部材82はノズルプレート413の表面を覆う。この状態において、各ノズル列NA〜NDは、キャッピング部材82の上面に形成された窪み部分に臨む。
【0044】
<駆動信号生成部SGについて>
次に、駆動信号生成部SGについて説明する。ここで、図9は、駆動信号生成部SGによって生成される駆動信号COM、および、駆動信号COMの印加パターンを説明するための図である。
【0045】
駆動信号生成部SGは、ピエゾ素子424を動作させるための駆動信号COMを生成する。この複合機1において、駆動信号生成部SGは、複数種類の駆動信号COMを同時に生成する。例えば、図9に示すように、第1駆動信号COM_Aと第2駆動信号COM_Bを同時に生成する。これらの駆動信号COM_A,COM_Bは、繰り返し周期T毎に繰り返し生成される。この繰り返し周期Tには、複数の制御期間T1〜T4が定められている。これらの制御期間T1〜T4は、駆動信号COMのピエゾ素子424の印加単位に対応している。言い換えれば、これらの制御期間T1〜T4毎に、第1駆動信号COM_Aの印加、第2駆動信号COM_Bの印加、或いは、第1駆動信号COM_Aおよび第2駆動信号COM_Bの非印加が制御される。以下、各駆動信号COMについて説明する。
【0046】
第1駆動信号COM_Aは、第1制御期間T1で生成される第1単位信号US1、第2制御期間T2で生成される第2単位信号US2、第3制御期間T3で生成される第3単位信号US3、および、第4制御期間T4で生成される第4単位信号US4を有している。また、第2駆動信号COM_Bは、第1制御期間T1で生成される第5単位信号US5、第2制御期間T2で生成される第6単位信号US6、第3制御期間T3で生成される第7単位信号US7、および、第4制御期間T4で生成される第8単位信号US8を有している。
【0047】
第1単位信号US1は、第1小ドットパルスS1を有する。この第1小ドットパルスS1は、ノズルNzから小ドット用のインクを吐出させるべくピエゾ素子424を変形させるための信号である。第2単位信号US2は、微振動パルスVPを有する。この微振動パルスVPは、インクが吐出されない程度の圧力変動を圧力室425内のインクに与えるべくピエゾ素子424を変形させるための信号である。第3単位信号US3は、第2小ドットパルスS2を有する。この第2小ドットパルスS2は、前述した第1小ドットパルスS1と同じものである。第4単位信号US4は、中間電位で一定の信号である。
【0048】
第5単位信号US5は、中ドットパルスMPを有する。この中ドットパルスMPは、ノズルNzから中ドット用のインクを吐出させるべくピエゾ素子424を変形させるための信号である。第6単位信号US6は、第3小ドットパルスS3を有する。この第3小ドットパルスS3は、前述した第1小ドットパルスS1と同じものである。第7単位信号US7は、第4小ドットパルスS4を有する。この第4小ドットパルスS4は、ノズルNzから小ドット用のインクを吐出させるべくピエゾ素子424を変形させるための信号であり、第1小ドットパルスS1よりも少ない量のインクを吐出させる。第8単位信号US8は、第5小ドットパルスS5を有する。この第3小ドットパルスS3は、前述した第1小ドットパルスS1と同じものである。そして、各小ドットパルスS1〜S5、中ドットパルスMP、微振動パルスVPは、ピエゾ素子424に所定の動作を行わせるための動作用信号に相当する。
【0049】
これらの単位信号US1〜US8は、インクの種類やドット形成データSIの内容に応じて適宜選択され、ピエゾ素子424に印加される。そして、これらの単位信号US1〜US8の印加パターンを規定するパターンデータq0〜q7は、ヘッド制御部50が有するパターンレジスタRA〜RC(パターンデータ用メモリに相当する。図12等を参照。)に記憶されている。このため、パターンデータq0〜q7の内容や各単位信号US1〜US8の印加制御については、ヘッド制御部50と共に後で説明する。
【0050】
<検出器群60について>
検出器群60は、複合機1の状況を監視するためのものである。図3A,図3Bに示すように、この検出器群60には、リニア式エンコーダ61、ロータリー式エンコーダ62、紙検出器63、および、紙幅検出器64が含まれている。リニア式エンコーダ61は、キャリッジCRのキャリッジ移動方向の位置を検出するためのものである。ロータリー式エンコーダ62は、搬送ローラ23の回転量を検出するためのものである。紙検出器63は、印刷される用紙Sを検出するためのものである。紙幅検出器64は、印刷される用紙Sの幅を検出するためのものである。
【0051】
<メインコントローラ70について>
メインコントローラ70は、複合機1が有する各部を制御するものである。このメインコントローラ70は、図2に示すように、インタフェース部71と、CPU72と、メモリ73と、制御ユニット74とを有する。インタフェース部71は、外部装置であるコンピュータ110との間でデータの受け渡しを行う。CPU72は、複合機1の全体的な制御を行うための演算処理装置である。メモリ73は、CPU72のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、RAM、EEPROM、ROM等の記憶素子によって構成される。そして、CPU72は、メモリ73に記憶されているコンピュータプログラムに従って動作する。
【0052】
画像の印刷制御時において、メインコントローラ70は、所定の搬送量で用紙Sを搬送させる動作と、キャリッジCR(ヘッド40)を移動させながらインクを吐出させる動作とを交互に行わせる。このため、メインコントローラ70は、搬送モータ22の回転量を制御することで用紙Sの搬送を制御し、キャリッジモータ31の回転を制御することでキャリッジCRの移動を制御する。また、メインコントローラ70は、ヘッド40からインクを吐出させるべく、ヘッド40の動作を制御するためのヘッド制御信号(例えば、クロックCLK,ドット形成データSI,ラッチ信号LAT,図11を参照。)をヘッド制御部50へ出力する。
【0053】
===ヘッドユニットHUの取り付け===
<取り付けに関する制約について>
ところで、前述したヘッドユニットHUは汎用的なものであり、複合機1の他に、単機能のプリンタやファクシミリ装置等にも用いられる。前述したように、このヘッドユニットHUは、ヘッド側配線部材HWを有しており、取り付けの際にヘッド側配線部材HWとフラットケーブルFCとが電気的に接続される。そして、フラットケーブルFCは、メインコントローラ70とヘッドユニットHUとの間を電気的に接続するためのものである。このため、フラットケーブルFCの配置は、メインコントローラ70の位置等に応じて定まる。これに伴い、ヘッドユニットHUの取り付け方向も定まる。以下、ヘッドユニットHUの取り付け方向について説明する。
【0054】
ここで、図10Aは、プリンタPRの外観を示す図である。図10Bは、プリンタPRの構成を説明する斜視図である。図11Aは、複合機1におけるヘッドユニットHUの取り付け状態を模式的に説明する図である。図11Bは、プリンタPRにおけるヘッドユニットHUの取り付け状態を模式的に説明する図である。なお、プリンタPRの内部構成は、複合機1における印刷機構の構成と同じである。このため、図10Bにおいて、対応する部分には、同じ符号を付して説明を省略する。また、図11Aおよび図11Bは、ヘッドユニットHUを上方からみた図である。これらの図において、キャリッジCRは記載せずに、ヘッドユニットHUを記載している。そして、ノズル列NA〜NDに関しては、黒丸でその位置を示している。また、さらに、以下の説明では複合機1を説明するための図(図3A等)も参照する。
【0055】
複合機1では、各種の操作、例えば、画像の読み取り動作やメモリカードからの直接印刷(コンピュータ110を接続しないで行う印刷)が行われるので、操作パネルPNや、メモリカード用のスロットMSは、複合機1の前面側に設けられている。そして、フラットケーブルFCやヘッド側配線部材HW等の配線部材をいたずらに長くすると、装置内における各部のレイアウトを制限してしまうし、ノイズの影響を受けたり、信号の波形が変形しやすくなったりしてしまう。このような観点から、複合機1においては、メインコントローラ70は装置の前側に設けられている。これに伴い、フラットケーブルFCも装置の前側に配置されている。一方、図10Aおよび図10Bに示すプリンタPRでは、複合機1のような制約はない。このため、メインコントローラ70は、レイアウトの自由度が高い、プリンタPRの後側に配置されている。これに伴い、フラットケーブルFCも装置の後側に配置されている。加えて、ヘッドユニットHUは、ノズルプレート413の表面(媒体対向面)がプラテン24に対向するように、かつ、各ノズル列NA〜NDがキャリッジ移動方向に並ぶように取り付けられる。
【0056】
このため、複合機1では、図11Aに示すように、フラットケーブルFC(中継基板)に接続されるヘッド側配線部材HWの端部は、複合機1の前側に引き出される。また、プリンタPRでは、図11Bに示すように、ヘッド側配線部材HWの端部は、プリンタPRの後側に引き出される。
【0057】
<ノズル列NA〜NDの配置とワイパー部材81によるふき取りについて>
その結果、複合機1とプリンタPRとでは、ヘッドユニットHUの取り付け方向が半回転分異なっている。このように、ヘッドユニットHUの取り付け状態が半回転分異なる場合、各ノズル列NA〜NDと吐出されるインクの組み合わせによっては、ワイパー部材81(ふき取り部材に相当する。)でノズルプレート413の表面をふき取った際に過度の混色が生じ、この混色を解消するために多くの手間が必要となってしまう。
【0058】
例えば、複合機1において、ノズル列NAからブラックインクを、ノズル列NBからイエローインクを、ノズル列NCからシアンインクを、ノズル列NDからマゼンタインクを、それぞれ吐出させた場合を考える。この場合、図11Aの配置から判るように、フェルト811aでノズルプレート413の表面をふき取ったとしても、ブラックインクを吐出するノズル列NAは、フェルト811aによるふき取り方向の最下流の位置(一番最後にふき取られる位置)にあるので、過度な混色の問題は生じ難い。しかし、ノズル列NA〜NDと吐出されるインクの組み合わせをそのままにして、このヘッドユニットHUをプリンタPRに取り付けた場合、図11Bの配置から判るように、ブラックインクが吐出されるノズル列NAは、フェルト811aによるふき取り方向の最上流の位置(一番最初にふき取られる位置)にあり、イエローインクが吐出されるノズル列NBは、上流側から2番目の位置にある。このため、フェルト811aによる増粘インクのふき取りを行った場合、粘度の高い(つまり高濃度の)ブラックインクがノズル列NBに入り込んでしまう可能性が高い。この場合、高濃度のブラックインクがイエローインクと混ざることになるので、黒っぽさが解消されるまで、多量のイエローインクを吐出する必要がある。なお、シアンインクを吐出するノズル列NCやマゼンタインクを吐出させるノズル列NDについても、同様な混色が生じうるが、インクの色が濃いので、イエローインクよりは混色の影響は少ない。
【0059】
このような混色を考慮すると、ヘッドユニットHUは、各ノズル列NA〜NDから任意の色のインクを吐出できるように構成することが好ましい。これは、各ノズル列NA〜NDとインクの組み合わせを、混色を考慮して定められるからである。ここで、駆動信号COMの印加パターンを規定するパターンデータq0〜q7が各インクで共通ならば、ノズル列とインクの組み合わせを変えても、パターンデータq0〜q7を記憶するパターンレジスタ(パターンデータ用メモリ)を各ノズル列で共用できるので、大きな支障は生じない。しかし、近年の複合機1やプリンタPRでは、高い画質が求められている。このため、パターンデータq0〜q7を、インクの種類によって異ならせている。例えば、テキスト印刷で多用されるブラックインクと画像印刷で多用されるカラーインクとで、パターンデータq0〜q7を異ならせている。
【0060】
このように複数種類のパターンデータq0〜q7を用いることを考慮すると、パターンレジスタをノズル列毎に設ける構成が好ましいといえる。これは、ノズル列とインクの組み合わせが変わったとしても、吐出するインクに適したパターンデータq0〜q7を使用できるからである。しかし、このように構成してしまうと、パターンレジスタの容量がいたずらに増えてしまうという、新たな問題が生じてしまう。
【0061】
本実施形態では、これらの事情を考慮し、パターンレジスタの容量を抑えつつも、ブラックインクを吐出するノズル列を、ヘッドユニットHUの取り付け方向に応じて選択できるように構成している。以下、詳細に説明する。
【0062】
===ヘッドユニットHUの詳細===
<構成の概略について>
まず、前述した目的を達成するために採った構成の概略について説明する。便宜上、ヘッドユニットHUの取り付け状態について定義をする。まず、複合機1のように、フラットケーブルFCとヘッド側配線部材HWとが装置の前側で接続された取り付け状態(図11Aを参照。)のことを、基準取り付け状態(第1取り付け状態に相当する。)ともいう。また、プリンタPRのように、フラットケーブルFCとヘッド側配線部材HWとが装置の後側で接続された取り付け状態(図11Bを参照)のことを、反転取り付け状態(第2取り付け状態に相当する。)ともいう。すなわち、反転取り付け状態は、基準取り付け状態からノズルプレート413の表面に沿って半回転された取り付け状態に相当する。なお、基準取り付け状態において、各ノズル列NA〜NDは、プラテン24側からキャッピング部材82側に向かって、ノズル列NA、ノズル列NB、ノズル列NC、ノズル列NDの順に配置される。一方、反転取り付け状態において、各ノズル列NA〜NDは、プラテン24側からキャッピング部材82側に向かって、ノズル列ND、ノズル列NC、ノズル列NB、ノズル列NAの順に配置される。
【0063】
本実施形態のヘッドユニットHUは、ヘッド40が有する各ノズル列NA〜NDと、ヘッド制御部50が有するパターンレジスタRA〜RC(図12等を参照。)との組み合わせに特徴を有している。すなわち、基準取り付け状態にてブラックインクを吐出させるノズル列NA(第1ノズル列に相当する。)に対応させて、このノズル列NA用のパターンデータq0〜q7を記憶するパターンレジスタRA(第1パターンデータ用メモリに相当する。)を設けている(図16Aを参照)。同様に、反転取り付け状態にてブラックインクを吐出させるノズル列ND(第2ノズル列に相当する。)に対応させて、このノズル列ND用のパターンデータq0〜q7を記憶するパターンレジスタRC(第2パターンデータ用メモリに相当する。)を設けている(図16Bを参照)。このようにパターンレジスタRAとパターンレジスタRCとを独立させている。さらに、カラーインクを吐出させる複数のノズル列NB,NC(複数の第3ノズル列に相当する。)に対応させて、これらのノズル列NB,NCで共用されるパターンデータq0〜q7を記憶するパターンレジスタRB(第3パターンデータ用メモリに相当する。)を設けている。
【0064】
このような構成を採ることにより、ブラックインク用のパターンデータq0〜q7の内容を、他のインク用のパターンデータq0〜q7とは異ならせたとしても、ブラックインクを吐出させるノズル列を、基準取り付け状態と反転取り付け状態において所望のノズル列にできる。すなわち、基準取り付け状態ではノズル列NAにでき、反転取り付け状態ではノズル列NDにできる。これにより、ブラックインクの影響を受けやすいインクを吐出するノズル列について、例えば、イエローインクを吐出させるノズル列NB,NCについて、ふき取りによる影響を少なくすることができる。加えて、ブラックインク以外のインクを吐出させる複数のノズル列NB,NCは、同じパターンレジスタRBに記憶されたパターンデータq0〜q7を共用するので、パターンデータq0〜q7を記憶するために必要となるレジスタの容量を抑えることができる。以下、これらの内容について、詳細に説明する。
【0065】
<ヘッド制御部50の構成について>
まず、ヘッド制御部50の構成について説明する。ここで、図12は、ヘッド制御部50の全体構成を説明するためのブロック図である。図13は、ノズル列NAに対応する第1個別制御ブロック50Aの構成を説明するためのブロック図である。図14は、制御ロジック54の構成を説明するための図である。図15は、ノズル列NBおよびノズル列NCに対応する共通制御ブロック50Bの構成を説明するための図である。
【0066】
前述したように、ノズル列NAは基準取り付け状態においてブラックインクを吐出させ、ノズル列NDは反転取り付け状態においてブラックインクを吐出させる。このため、図12に示すように、ヘッド制御部50には、ノズル列NAの制御を担当する第1個別制御ブロック50Aと、ノズル列NBおよびノズル列NCの制御を担当する共通制御ブロック50Bと、ノズル列NDの制御を担当する第2個別制御ブロック50Cとが設けられている。以下、各制御ブロック50A,50B,50Cの構成について説明する。なお、第1個別制御ブロック50Aと第2個別制御ブロック50Cは同じ構成である。このため、第1個別制御ブロック50Aについて説明し、第2個別制御ブロック50Cについては説明を省略する。
【0067】
<第1個別制御ブロック50Aについて>
図13に示すように、第1個別制御ブロック50Aは、第1シフトレジスタ51Aと、第2シフトレジスタ51Bと、第1ラッチ回路52Aと、第2ラッチ回路52Bと、デコーダ53と、制御ロジック54と、第1スイッチ55Aと、第2スイッチ55Bを有する。制御ロジック54を除いた各部は、それぞれピエゾ素子424毎に設けられる。そして、ピエゾ素子424はインクが吐出されるノズルNz毎に設けられているので、これらの各部もノズルNz毎に設けられているといえる。
【0068】
第1個別制御ブロック50Aは、第1個別制御ブロック50A用のドット形成データSIに基づき、インクを吐出させるための制御を行う。すなわち、第1スイッチ55Aと第2スイッチ55Bを制御し、第1駆動信号COM_Aと第2駆動信号COM_Bの必要な部分(単位信号US1〜US8)を選択的にピエゾ素子424へ印加させている。本実施形態では、ドット形成データSIが2ビットで構成されており、クロックCLKに同期して送られてくる。そして、ドット形成データSIの上位ビットが対応する第1シフトレジスタ51Aにセットされ、下位ビットが対応する第2シフトレジスタ51Bにセットされる。第1シフトレジスタ51Aには第1ラッチ回路52Aが電気的に接続され、第2シフトレジスタ51Bには第2ラッチ回路52Bが電気的に接続されている。そして、メインコントローラ70からのラッチ信号LATがHレベルになると、第1ラッチ回路52Aはドット形成データSIの上位ビットをラッチし、第2ラッチ回路52Bはドット形成データSIの下位ビットをラッチする。ラッチされたドット形成データSI(上位ビットと下位ビットの組)はそれぞれ、デコーダ53に入力される。
【0069】
デコーダ53は、ドット形成データSIの上位ビット及び下位ビットに基づいてデコードを行い、第1スイッチ55Aおよび第2スイッチ55Bを制御するためのスイッチ制御信号(第1スイッチ制御信号SW_A,第2スイッチ制御信号SW_B)を出力する。これらのスイッチ制御信号SW_A,SW_Bは、パターンレジスタRAに記憶されているパターンデータq0〜q7と、第1ラッチ回路52A及び第2ラッチ回路52Bでラッチされたドット形成データSIとの組み合わせに基づいて出力される。
【0070】
<制御ロジック54について>
ここで、制御ロジック54について説明する。図14に示すように、制御ロジック54は、パターンデータq0〜q7を記憶するパターンレジスタRAと、パターンレジスタRAに記憶されたパターンデータq0〜q7を選択するマルチプレクサMUX0〜MUX7と、マルチプレクサMUX0〜MUX7を制御するためのカウンタCTとを有している。
【0071】
<パターンレジスタRAについて>
パターンレジスタRAは、1ビットのデータを記憶可能なレジスタRGを複数個有している。各レジスタRGは、例えばD−FF(delay flip flop)回路によって構成される。説明の便宜上、図14では、各レジスタRGを、列方向(縦方向)に4個、行方向(横方向)に8個のマトリクス状に配置している。そして、同じ列に属する4つのレジスタRGをグループ化して、左側のグループから順に、符号Q0〜Q7を付して示している。また、各レジスタRGを、行方向の左側に位置するレジスタ群(グループQ0〜Q3)と、行方向の右側に位置するレジスタ群(グループQ4〜Q7)とに分けている。そして、左側に位置するレジスタ群については、同じ行に属する4つのレジスタRGをグループ化して、上側に位置するグループから順に符号G11〜G14を付して示している。右側に位置するレジスタ群についても同様に、上側に位置するグループから順に符号G21〜G24を付して示している。
【0072】
以上のグループ分けは、各レジスタRGの役割に基づいてなされている。まず、行方向の左側に位置するグループQ0〜グループQ3に属する各レジスタRGは、第1駆動信号COM_A用のパターンデータq0〜q3を記憶するためのものである。また、行方向の右側に位置する4つのグループQ4〜グループQ7に属する各レジスタRGは、第2駆動信号COM_B用のパターンデータq4〜q7を記憶するためのものである。さらに、同じ列に属する各レジスタRGは、同じ階調値で使用されるパターンデータを記憶するためのものである。具体的に説明すると、グループQ0及びグループQ4に属する各レジスタRGは、いずれもドットの非形成(ドット形成データSI[00])に対応するパターンデータq0,q4を記憶するためのものである。そして、グループQ1及びグループQ5に属する各レジスタRGは、いずれも小ドット(ドット形成データSI[01])に対応するパターンデータq1,q5を記憶するためのものである。同様に、グループQ2及びグループQ6に属する各レジスタRGは中ドット(ドット形成データSIデータ[10])に対応するパターンデータq2,q6を、グループQ3及びグループQ7に属する各レジスタRGは大ドット(ドット形成データSI[11])に対応するパターンデータq3,q7を、それぞれ記憶可能なものである。
【0073】
また、同じ行に属する各レジスタRGは、同じ単位信号のパターンデータを記憶可能なものである。具体的に説明すると、グループG11に属する各レジスタRGは、第1制御期間T1で生成される第1単位信号US1用のパターンデータを記憶するためのものである。そして、グループG12に属する各レジスタRGは、第2制御期間T2で生成される第2単位信号US2用のパターンデータを記憶するためのものである。同様に、グループG13に属する各レジスタRGは第3単位信号US3用のパターンデータを、グループG14に属する各レジスタRGは第4単位信号US4用のパターンデータを、それぞれ記憶するためのものである。そして、グループG21に属する各レジスタRGは第5単位信号US5用のパターンデータを、グループG22に属する各レジスタRGは第6単位信号US6用のパターンデータを、それぞれ記憶するためのものである。同様に、グループG23に属する各レジスタRGは第7単位信号US7用のパターンデータを、グループG24に属する各レジスタRGは第8単位信号US8用のパターンデータを、それぞれ記憶するためのものである。
【0074】
以上の説明から判るように、パターンレジスタRAを構成する各レジスタRGには、駆動信号COM、ドット形成データSI、および、単位信号US1〜US8の各因子で定まるパターンデータが記憶される。例えば、グループQ0とグループG11の両方に属するレジスタRG(Q0,G11)には、ドット無しのドット形成データSI(データ[00])における、第1単位信号US1に対応するパターンデータが記憶される。また、グループQ3とグループG13の両方に属するレジスタRG(Q3,G13)には、大ドットのドット形成データSIにおける、第3単位信号US3に対応するパターンデータが記憶される。同様に、グループQ7とグループG22の両方に属するレジスタRG(Q7,G22)には、大ドットのドット形成データSIにおける、第6単位信号US6に対応するパターンデータが記憶される。なお、本実施形態において、パターンデータq0〜q7は、ドット形成データSIと同じ信号線を通じて送られてくる。例えば、各ノズルNz用のドット形成データSIに続いてパターンデータq0〜q7が送られる。便宜上、図12〜図14等では、一群のパターンデータを、符号SPを用いて示している。
【0075】
そして、パターンレジスタRAの容量(つまり、レジスタRGの数)は、駆動信号COMの数、ドット形成データSIで定まる階調の数、単位信号の数に基づいて定められる。従って、駆動信号COMの数や階調の数が増えると、パターンレジスタRAの容量もその分増やす必要がある。
【0076】
<マルチプレクサMUX0〜MUX7について>
マルチプレクサMUX0〜MUX7は、パターンレジスタRAに記憶されたパターンデータq0〜q7を選択して出力するものである。すなわち、マルチプレクサMUX0〜MUX7は、ラッチ信号LATが有するラッチパルス、第1チェンジ信号CH_Aが有するチェンジパルス、および、第2チェンジ信号CH_Bが有するチェンジパルスで規定されるタイミングにて、対象となるレジスタRGを切り替え、そのレジスタRGに記憶されているパターンデータq0〜q7を出力する。すなわち、第1駆動信号COM_A用のパターンデータq0〜q3、および、第2駆動信号COM_B用のパターンデータq4〜q7を出力する。
【0077】
<パターンデータq0〜q7の具体例について>
次に、パターンデータq0〜q7の具体例について説明する。このパターンデータq0〜q7は、駆動信号COMのピエゾ素子424への印加パターンを規定するものである。例えば、図9に示すように、ブラックインク用のパターンデータq0〜q7と、カラーインク(例えば、シアンインク,マゼンタインク,イエローインク)用のパターンデータq0〜q7が用意されている。前述したように、第1個別制御ブロック50Aはノズル列NAを担当する。そして、このノズル列NAは、基準取り付け状態においてブラックインクを吐出し、反転取り付け状態においてカラーインクを吐出する。このため、第1個別制御ブロック50Aが有するパターンレジスタRAには、基準取り付け状態においてブラックインク用のパターンデータq0〜q7が記憶され、反転取り付け状態においてカラーインク用のパターンデータq0〜q7が記憶される。
【0078】
<ブラックインク用のパターンデータq0〜q7について>
まず、ブラックインク用のパターンデータq0〜q7について説明する。ドットの非形成(ドット形成データSI[00])の場合、パターンデータq0,q4が用いられる。
【0079】
パターンデータq0は、4ビットのデータ[0100]である。このパターンデータq0の最上位ビットは、制御期間T1に生成される第1単位信号US1の印加,非印加を示している。すなわち、データが[1]であれば第1単位信号US1の印加を示し、データが[0]であれば第1単位信号US1の非印加を示す。また、上位から2番目のビットは、第2単位信号US2の印加,非印加を示している。同様に、上位から3番目のビットは第3単位信号US3の印加,非印加を、最下位ビットは第4単位信号US4の印加,非印加をそれぞれ示している。従って、このパターンデータq0(データ[0100])は、第2単位信号US2の印加を示すデータとなっている。
【0080】
また、パターンデータq4は、4ビットのデータ[0000]である。このパターンデータq4の最上位ビットは、第5単位信号US5の印加,非印加を、上位から2番目のビットは、第6単位信号US6の印加,非印加を、それぞれ示している。同様に、上位から3番目のビットは第7単位信号US7の印加,非印加を、最下位ビットは第8単位信号US8の印加,非印加をそれぞれ示している。従って、このパターンデータq4(データ[0000])は、第5単位信号US5〜第8単位信号US8のいずれについても、非印加を示すデータとなっている。
【0081】
従って、ブラックインクにおけるドットの非形成においては、第2単位信号US2がピエゾ素子424に印加される。その結果、第2単位信号US2が有する微振動パルスVPによって、インクが吐出されない程度の圧力変動が圧力室425内のインクに生じ、メニスカス(ノズルNzで露出しているインクの自由表面)が微振動する。
【0082】
小ドットの形成(ドット形成データSI[01])の場合、パターンデータq1,q5が用いられる。パターンデータq1は4ビットのデータ[0010]となる。この4ビットデータの各ビットの役割は、パターンデータq1と同じである。なお、パターンデータq2,q3も同様である。このため、パターンデータq1は、第3単位信号US3の印加を示すデータである。また、パターンデータq5は4ビットのデータ[0000]となる。この4ビットデータの各ビットの役割は、パターンデータq4と同じである。なお、パターンデータq6,q7も同様である。このため、第5単位信号US5〜第8単位信号US8のいずれについても、非印加を示すデータである。従って、ブラックインクにおける小ドットの形成においては、第3単位信号US3がピエゾ素子424に印加される。その結果、第3単位信号US3が有する第2小ドットパルスS2によって吐出されたインクにより、用紙Sに小ドットが形成される。
【0083】
中ドットの形成(ドット形成データSI[10])の場合、パターンデータq2,q6が用いられる。パターンデータq2はデータ[0010]となる。また、パターンデータq6はデータ[0100]となる。従って、ブラックインクにおける中ドットの形成においては、第3単位信号US3と第6単位信号US6がピエゾ素子424に印加される。その結果、第2小ドットパルスS2、および、第3小ドットパルスS3によって吐出されたインクにより、用紙Sに中ドットが形成される。
【0084】
大ドットの形成(ドット形成データSI[11])の場合、パターンデータq3,q7が用いられる。パターンデータq3はデータ[1010]となる。また、パターンデータq7はデータ[0101]となる。従って、ブラックインクにおける大ドットの形成においては、第1単位信号US1、第3単位信号US3、第6単位信号US6、および、第8単位信号US8がピエゾ素子424に印加される。その結果、第1小ドットパルスS1、第2小ドットパルスS2、第3小ドットパルスS3、および、第5小ドットパルスS5によって吐出されたインクにより、用紙Sに大ドットが形成される。
【0085】
<カラーインク用のパターンデータq0〜q7について>
次に、カラーインク用のパターンデータq0〜q7について説明する。ドットの非形成の場合、パターンデータq0,q4が用いられる。パターンデータq3はデータ[0100]となる。また、パターンデータq4はデータ[0101]となる。従って、カラーインクにおけるドットの非形成においては、ブラックインクと同様に微振動パルスVPによるメニスカスの微振動が行われる。
【0086】
小ドットの形成の場合、パターンデータq1,q5が用いられる。パターンデータq1はデータ[0000]となり、パターンデータq5はデータ[0010]となる。従って、カラーインクにおける小ドットの形成においては、第7単位信号US7がピエゾ素子424に印加される。その結果、第7単位信号US7が有する第4小ドットパルスS4によって吐出されたインクにより、用紙Sに小ドットが形成される。なお、第4小ドットパルスS4に基づく小ドットは、カラー画像用に大きさが調整されたものである。
【0087】
中ドットの形成の場合、パターンデータq2,q6が用いられる。パターンデータq2はデータ[0000]となり、パターンデータq6はデータ[1000]となる。従って、カラーインクにおける中ドットの形成においては、第5単位信号US5がピエゾ素子424に印加される。その結果、第5単位信号US5が有する中ドットパルスMPによって吐出されたインクにより、用紙Sに中ドットが形成される。なお、中ドットパルスMPに基づく中ドットも、カラー画像用に大きさが調整されたものである。
【0088】
大ドットの形成の場合、パターンデータq3,q7が用いられる。パターンデータq3はデータ[1010]となり、パターンデータq7は4データ[0101]となる。従って、カラーインクにおける大ドットの形成においては、ブラックインクと同様に4つの小ドットパルスに基づく大ドットが用紙Sに形成される。
【0089】
<デコーダ53について>
次に、デコーダ53について説明する。デコーダ53は、第1駆動信号COM_A用のパターンデータq0〜q3、および、第2駆動信号COM_B用のパターンデータq4〜q7の中から、ラッチされたドット形成データSIに対応するものを選択し、スイッチ制御信号SW_A,SW_Bとして出力する。本実施形態のデコーダ53は、ロジック回路によって構成されており、ラッチしたドット形成データSIの上位ビットおよび下位ビットの組み合わせが[00]であった場合には、パターンデータq0を第1スイッチ制御信号SW_Aとして、パターンデータq4を第2スイッチ制御信号SW_Bとして、それぞれ対応するスイッチ(第1スイッチ55A,第2スイッチ55B)へ出力する。組み合わせが[01]であった場合には、パターンデータq1を第1スイッチ制御信号SW_Aとして、パターンデータq5を第2スイッチ制御信号SW_Bとして、それぞれ対応するスイッチへ出力する。同様に、組み合わせが[10]であった場合には、パターンデータq2を第1スイッチ制御信号SW_Aとして、パターンデータq6を第2スイッチ制御信号SW_Bとして、組み合わせが[11]であった場合には、パターンデータq3を第1スイッチ制御信号SW_Aとして、パターンデータq7を第2スイッチ制御信号SW_Bとして、それぞれ対応するスイッチに出力する。そして、デコーダ53から出力された第1スイッチ制御信号SW_A、および、第2スイッチ制御信号SW_Bは、第1スイッチ55A、および、第2スイッチ55Bのオンオフを制御する。その結果、前述したインクの吐出制御が行われる。
【0090】
<共通制御ブロック50Bについて>
図15に示すように、共通制御ブロック50Bは、第1シフトレジスタ51Aと、第2シフトレジスタ51Bと、第1ラッチ回路52Aと、第2ラッチ回路52Bと、デコーダ53と、制御ロジック54と、第1スイッチ55Aと、第2スイッチ55Bを有する。これらの各部は、前述した第1個別ブロックと同様の機能や構造を有する。このため、各部についての詳細な説明は省略し、第1個別制御ブロック50Aとの相違点を中心に説明する。
【0091】
1つ目の違いは、制御ロジック54を除く各部に関し、ノズル列NB用のグループGR1と、ノズル列NC用のグループGR2とが設けられている点である。2つ目の違いは、1つの制御ロジック54を、ノズル列NB用のグループGR1と、ノズル列NC用のグループGR2とで共用している点である。すなわち、ノズル列NBに対応する各ピエゾ素子424、および、ノズル列NCに対応する各ピエゾ素子424への駆動信号COMの印加制御は、制御ロジック54から出力されるパターンデータq0〜q7に基づいて行われる。従って、制御ロジック54が有するパターンレジスタRBには、これらのノズル列NB,NCで共用されるパターンデータq0〜q7が記憶される。なお、本実施形態において、ノズル列NB,NCは、基準取り付け状態、および、反転取り付け状態のそれぞれにおいて、カラーインクを吐出する(後述する。)。このため、このパターンレジスタRBには、カラーインク用のパターンデータq0〜q7が記憶される。そして、このカラーインク用のパターンデータq0〜q7は、第1個別制御ブロック50A用のものと同じである。このため、説明は省略する。
【0092】
<ノズル列とインクの組み合わせについて>
次に、ノズル列NA〜NDとインクの組み合わせについて説明する。ここで、図16Aは、基準取り付け状態におけるノズル列NA〜NDとインクの組み合わせを説明する図である。図16Bは、反転取り付け状態におけるノズル列NA〜NDとインクの組み合わせを説明する図である。また、図17Aは、基準取り付け状態における増粘インクのふき取りを模式的に説明する図である。図17Bは、反転取り付け状態における増粘インクのふき取りを模式的に説明する図である。
【0093】
まず、基準取り付け状態について説明する。基準取り付け状態において、ノズル列NA(第1ノズル列に相当する。)はブラックインクを吐出し、ノズル列NBはイエローインクを吐出する。そして、ノズル列NCはシアンインクを吐出し、ノズル列NDはマゼンタインクを吐出する。この基準取り付け状態においては、ノズル列NDが最もキャッピング部材82側に位置し、ノズル列NAがキャッピング部材82から遠い側に位置する。そして、ワイパー部材81が有するフェルト811aは、キャッピング部材82とは反対側に配置されている。このため、ヘッド40から吐出されるインクは、フェルト811aによるふき取り方向の上流側から順に、マゼンタインク(ノズル列ND)、シアンインク(ノズル列NC)、イエローインク(ノズル列NB)、ブラックインク(ノズル列NA)となる。つまり、ノズル列NAは、他のノズル列NB〜NDよりもフェルト811aによるふき取り方向の下流側に位置する。このように、ブラックインクを吐出するノズル列NAがフェルト811aによるふき取り方向の最下流に位置するので、フェルト811aで増粘インクをふき取ったとしても、ブラックインクが他のノズル列に入り込んでしまう不具合を防止することができる。
【0094】
次に、反転取り付け状態について説明する。反転取り付け状態において、ノズル列NAはマゼンタインクを吐出し、ノズル列NBはシアンインクを吐出する。そして、ノズル列NCはイエローインクを吐出し、ノズル列ND(第2ノズル列に相当する。)はブラックインクを吐出する。反転取り付け状態においては、ノズル列NAが最もキャッピング部材82側に位置し、ノズル列NDがキャッピング部材82から遠い側に位置する。このため、ヘッド40から吐出されるインクは、フェルト811aによるふき取り方向の上流側から順に、マゼンタインク(ノズル列NA)、シアンインク(ノズル列NB)、イエローインク(ノズル列NC)、ブラックインク(ノズル列ND)となる。この取り付け状態でも、ブラックインクを吐出するノズル列NDがフェルト811aによるふき取り方向の最下流に位置するので、フェルト811aで増粘インクをふき取ったとしても、ブラックインクが他のノズル列に入り込んでしまう不具合を防止することができる。
【0095】
そして、基準取り付け状態、および、反転取り付け状態の何れにおいてもブラックインクを吐出させないノズル列NB,NCは、これらの制御を担当する共通制御ブロック50Bが有するパターンレジスタRBに記憶されているパターンデータq0〜q7を共用している。このため、パターンレジスタRBの容量の増加を抑えることができる。
【0096】
なお、非増粘インクは、フェルト811aとは反対側に位置するワイパーブレード811bでふき取られる。このワイパーブレード811bのふき取り方向は、フェルト811aのふき取り方向と逆方向になる。このため、基準取り付け状態、および、反転取り付け状態の何れにおいても、ブラックインクを吐出するノズル列の後に、イエローインクを吐出するノズル列がふき取られる。このため混色が生じる。しかし、非増粘インクであるので、増粘インクとは異なり、フラッシングにおける吐出量を過度に増やさなくても、許容範囲の吐出量で混色を回復させることができる。
【0097】
<アクチュエータユニット42とインクの関係について>
ところで、図16A,B、および、図17A,Bに示す例では、基準取り付け状態において、ブラックインクとイエローインクの組が第1アクチュエータユニット42Aで吐出され、シアンインクとマゼンタインクの組が第2アクチュエータユニット42Bで吐出される。そして、反転取り付け状態において、ブラックインクとイエローインクの組が第2アクチュエータユニット42Bで吐出され、シアンインクとマゼンタインクの組が第1アクチュエータユニット42Aで吐出される。このように、何れの取り付け状態においても、色合いに与える影響の大きい、シアンインクとマゼンタインクの組が同じアクチュエータユニット42で吐出される。前述したように、同じアクチュエータユニット42が有する複数のピエゾ素子424は、特性が高いレベルで揃っている。このため、シアンインクとマゼンタインクの吐出量を揃えることができ、色合いのよい画像を印刷することができる。
【0098】
===第2実施形態===
前述した第1実施形態は、印刷時におけるブラックとマゼンタの階調数が同じであった。具体的には、1つの単位領域あたりの階調数が、ともに4階調であった。このため、ノズル列NAやノズル列NDから、ブラックインクやマゼンタインクを吐出させる構成が可能であった。
【0099】
ところで、印刷に適した階調数はインクの色毎に異なる。例えば、カラー画像の印刷時において、シアンインクやマゼンタインクの階調数は多い方が好ましい。これは、色合いに大きな影響を与えるためである。これに対し、ブラックインクの階調数は、シアンインクやマゼンタインクの階調数よりも少なくてよい。これは、カラー画像の印刷時において、ブラックの色は、シアンインク、マゼンタインク、および、イエローインクを混ぜることでも作れるからである。この場合、各インクの比率を変えることで、色合いが異なるブラックを作ることができる。また、イエローインクの階調数についても、シアンインクやマゼンタインクの階調数よりも少なくてよい。これは、階調数と視認される色の濃さとの関係による。すなわち、イエローインクは、シアンインクやマゼンタインクに比べて、階調に対する濃度の変化度合いが小さいため、階調数を少なくしてもきれいな色で印刷することができる。従って、ブラックインクやイエローインクについては、必要最小限の階調数とし、シアンインクやマゼンタインクの階調数を、ブラックインクやイエローインクの階調数よりも多くすることで、パターンレジスタRA〜RCの総容量を抑えつつも印刷画像の高画質化が図れる。
【0100】
しかし、このように構成すると、ブラックインクとマゼンタインクの階調数が異なるので、第1実施形態の構成を採ることは難しい。第2実施形態は、このような事情に鑑みてなされたものであり、シアンインクやマゼンタインクの階調数を、ブラックインクやイエローインクの階調数よりも多くした場合の例である。
【0101】
以下、第2実施形態について説明する。ここで、図18は、第2実施形態を説明する図であり、ヘッド制御部50の全体構成を説明するための図である。図19Aは、基準取り付け状態におけるノズル列NA〜NDとインクの組み合わせを説明する図である。図19Bは、反転取り付け状態におけるノズル列NA〜NDとインクの組み合わせを説明する図である。また、図20Aは、基準取り付け状態における増粘インクのふき取りを模式的に説明する図である。図20Bは、反転取り付け状態における増粘インクのふき取りを模式的に説明する図である。なお、第2実施形態は、多くの構成が第1実施形態と共通である。このため、第2実施形態は、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0102】
図18に示すように、この第2実施形態では、第1個別制御ブロック50Aがノズル列NAの制御を担当し、第2個別制御ブロック50Cがノズル列NBの制御を担当している。そして、共通制御ブロック50Bがノズル列NC,NDの制御を担当している。加えて、第1個別制御ブロック50Aおよび第2個別制御ブロック50Cの制御ロジック54は、1つの単位領域あたり4階調でインクの吐出を制御するものである。このため、前述した第1実施形態のものと同様の構成である。一方、共通制御ブロック50Bの制御ロジック54は、1つの単位領域あたり6階調でインクの吐出を制御するものである。すなわち、共通制御ブロック50Bは、6階調のパターンデータq0〜q11を記憶可能なパターンレジスタRB´を有している。このため、共通制御ブロック50Bの制御ロジック54からは、第1駆動信号COM_A用としてパターンデータq0〜q5が出力され、第2駆動信号COM_B用としてパターンデータq6〜q11が出力される。従って、共通制御ブロック50Bの制御ロジック54が有するパターンレジスタRB´は、6階調分のパターンデータq0〜q11を記憶可能な容量を有する。
【0103】
まず、基準取り付け状態について説明する。基準取り付け状態におけるノズル列NA〜NDとインクの組み合わせは第1実施形態と同じである。すなわち、ノズル列NA(第1ノズル列に相当する。)はブラックインクを吐出し、ノズル列NBはイエローインクを吐出する。そして、ノズル列NCはシアンインクを吐出し、ノズル列NDはマゼンタインクを吐出する。この基準取り付け状態においては、ノズル列NDが最もキャッピング部材82側に位置し、ノズル列NAがキャッピング部材82から遠い側に位置する。このため、ヘッド40から吐出されるインクは、フェルト811aによるふき取り方向の上流側から順に、マゼンタインク(ノズル列ND)、シアンインク(ノズル列NC)、イエローインク(ノズル列NB)、ブラックインク(ノズル列NA)となる。そして、ブラックインクを吐出するノズル列NAがフェルト811aによるふき取り方向の最下流に位置するので、フェルト811aで増粘インクをふき取ったとしても、ブラックインクが他のノズル列に入り込んでしまう不具合を防止することができる。
【0104】
次に、反転取り付け状態について説明する。反転取り付け状態において、ノズル列NAはイエローインクを吐出し、ノズル列NB(第2ノズル列に相当する。)はブラックインクを吐出する。すなわち、基準取り付け状態においてブラックインクを吐出させるノズル列NAは、この反転取り付け状態においてイエローインクを吐出させる。また、基準取り付け状態においてイエローインクを吐出させるノズル列NAは、この反転取り付け状態においてブラックインクを吐出させる。そして、これらのノズル列NA,NBは、基準取り付け状態と反転取り付け状態のいずれにおいても、第1アクチュエータユニット42Aによってインクが吐出される。
【0105】
また、ノズル列NCおよびノズル列NDは、基準取り付け状態と同じく、シアンインクおよびマゼンタインクを吐出する。反転取り付け状態においては、ノズル列NAが最もキャッピング部材82側に位置し、ノズル列NDがキャッピング部材82から遠い側に位置する。このため、ヘッド40から吐出されるインクは、フェルト811aによるふき取り方向の上流側から順に、イエローインク(ノズル列NA)、ブラックインク(ノズル列NB)、シアンインク(ノズル列NC)、マゼンタインク(ノズル列ND)となる。この取り付け状態では、ブラックの増粘インクによる影響を最も受けやすいイエローインクを吐出するノズル列NAが、ブラックインクを吐出するノズル列NBよりもフェルト811aによるふき取り方向の上流側に位置するので、フェルト811aで増粘インクをふき取ったとしても、ブラックインクがイエローインクを吐出するノズル列NAに入り込んでしまう不具合を防止することができる。
【0106】
また、基準取り付け状態、および、反転取り付け状態の何れにおいても、シアンインクおよびマゼンタインクを吐出するノズル列NC,NDは、これらの制御を担当する共通制御ブロック50Bが有するパターンレジスタRB´に記憶されているパターンデータq0〜q11を共用している。このため、パターンレジスタRA〜RCの総容量を抑えることができる。特に、階調数がブラックインクやイエローインクよりも多い、シアンインクおよびマゼンタインクについてパターンデータq0〜q11を共用しているので、容量の増加を効果的に抑えることができる。また、これらのノズル列NC,NDは、基準取り付け状態と反転取り付け状態のいずれにおいても、第2アクチュエータユニット42Bによってインクが吐出される。
【0107】
この第2実施形態において、ブラックの増粘インクは、ノズル列NBよりもフェルト811aによるふき取り方向の下流側に位置するノズル列NC,NDに入り込む可能性がある。しかし、これらのノズル列NC,NDは、シアンインクおよびマゼンタインクを吐出させるものである。これらのインクは、イエローインクよりも濃い色である。このため、ブラックの増粘インクが入り込んだとしても、イエローインクよりは影響が少なく、少ない吐出量で混色を回復させることができる。
【0108】
<アクチュエータユニット42とインクの関係について>
ところで、図19A,B、および、図20A,Bに示す例では、基準取り付け状態、および、反転取り付け状態のそれぞれで、ブラックインクとイエローインクの組が第1アクチュエータユニット42Aで吐出され、シアンインクとマゼンタインクの組が第2アクチュエータユニット42Bで吐出される。つまり、ノズル列NA(第1ノズル列に相当する。),ノズル列NB(第2ノズル列に相当する。)には、基準取り付け状態で用いられた第1アクチュエータユニット42Aが、反転取り付け状態においても用いられる。同様に、ノズル列NC,ND(複数の第3ノズル列に相当する。)には、基準取り付け状態で用いられた第2アクチュエータユニット42Bが、反転取り付け状態においても用いられる。このように、何れの取り付け状態においても、各ノズル列は同じアクチュエータユニット42によってインクが吐出されるので、ノズル列NA,NBに属する各ノズルNzの吐出量ばらつき、および、ノズル列NC,NDに属する各ノズルNzの吐出量ばらつきを抑えることができる。特に、色合いに与える影響の大きい、シアンインクとマゼンタインクの組が同じアクチュエータユニット42で吐出されるため、色合いのよい画像を印刷することができる。加えて、ブラックインクとイエローインクの組、および、シアンインクとマゼンタインクの組に関し、基準取り付け状態と反転取り付け状態とで、吐出を担当するアクチュエータユニット42が同じであるため、基準取り付け状態で用いたカラーアジャスト情報(列間インク量比情報)を、反転取り付け状態においても用いることができる。これにより、カラーアジャスト情報を取得するための検査工程を簡略化できる。
【0109】
===その他の実施形態===
上記の各実施形態は、複合機1とプリンタPRとで取り付け方向の異なるヘッドユニットHUについて記載されているが、このヘッドユニットHUの制御方法の開示や、このヘッドユニットHUを制御するためのコンピュータプログラム、このプログラムが有するコードについての開示も含まれている。また、上記の各実施形態は、主として複合機1を有する印刷システム100について記載されているが、その中には液体吐出装置及び液体吐出システムの開示も含まれている。また、液体を吐出して各種の処理操作を行う装置、および、この装置の制御方法も含まれている。さらに、上記の各実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
【0110】
<ノズル列の数について>
上記の各実施形態では、4つのノズル列を有するヘッドユニットHUについて説明をしたが、5つ以上のノズル列を有するヘッドユニットHUであっても同様に構成することができる。
【0111】
<アクチュエータユニット42について>
上記の各実施形態では、素子ユニットとしてのアクチュエータユニット42は、隣り合う1対のノズル列についてインクの吐出を担当するものであった。しかし、この構成に限定されるものではない。例えば、アクチュエータユニットは、1つのノズル列について1つ設けられるものであってもよい。また、アクチュエータユニットは、3つ以上のノズル列について1つ設けられるものであってもよい。
【0112】
<駆動信号COMについて>
上記の各実施形態では、2種類の駆動信号COMを同時に生成するものであったが、3種以上の駆動信号COMを同時に生成するものであってもよい。また、1種類の駆動信号COMを生成するものであってもよい。
【0113】
<階調について>
上記の各実施形態は、各インクによって1つの単位領域あたり4階調でドットを形成可能なもの、或いは、ブラックインクおよびイエローインクでは、1つの単位領域あたり4階調でドットを形成可能であり、シアンインクおよびマゼンタインクでは、1つの単位領域あたり6階調でドットを形成可能なものについて説明した。しかし、階調数は一例であり、種々の階調数を選択することができる。
【0114】
<パターンレジスタについて>
上記の各実施形態では、パターンデータq0〜q7,q0〜q11を記憶するメモリがレジスタRGによって構成されていた。パターンデータq0〜q7,q0〜q11を記憶するメモリは、レジスタRGに限定されるものではなく、種々の記憶素子を用いることができる。
【0115】
<ヘッド40から吐出される液体について>
前述した各実施形態は、複合機1やプリンタPRの実施形態であったので、液状のインクを吐出させていた。しかし、吐出させる液体は、液状であればインクに限られるものではない。その用途に応じた液体を吐出させればよい。
【0116】
<他の応用例について>
また、前述の実施形態では、複合機1やプリンタPRが説明されていたが、これに限られるものではない。例えば、カラーフィルタ製造装置、染色装置、微細加工装置、半導体製造装置、表面加工装置、三次元造形機、液体気化装置、有機EL製造装置(特に高分子EL製造装置)、ディスプレイ製造装置、成膜装置、DNAチップ製造装置などのインクジェット技術を応用した各種の液体吐出装置に、本実施形態と同様の技術を適用しても良い。また、これらの方法や製造方法も応用範囲の範疇である。
【図面の簡単な説明】
【0117】
【図1】印刷システムの構成を説明する図である。
【図2】コンピュータ、および、複合機の構成を説明するブロック図である。
【図3】図3Aは、複合機における印刷機構の構成を示す図である。図3Bは、複合機における印刷機構の構成を説明する側面図である。
【図4】ヘッドユニットの構成を説明するための分解斜視図である。
【図5】ヘッドの構成を説明するための断面図である。
【図6】ヘッドが有するノズル列の配置を説明する図である。
【図7】図7Aは、フェルトによってノズルプレートの表面をふき取っている様子を説明する図である。図7Bは、ワイパーブレードによってノズルプレートの表面をふき取っている様子を説明する図である。図7Cは、ワイパー部材によるふき取りを行わずにヘッドユニットが通過している様子を説明する図である。
【図8】図8Aは、キャッピング部材を説明する図であって、ノズルプレートの表面が覆われていない状態を説明する図である。図8Bは、キャッピング部材を説明する図であって、ノズルプレートの表面が覆われている状態を説明する図である。
【図9】駆動信号生成部によって生成される駆動信号、および、駆動信号の印加パターンを説明するための図である。
【図10】図10Aは、プリンタの外観を示す図である。図10Bは、プリンタの構成を説明する斜視図である。
【図11】図11Aは、複合機におけるヘッドユニットの取り付け状態を模式的に説明する図である。図11Bは、プリンタにおけるヘッドユニットの取り付け状態を模式的に説明する図である。
【図12】ヘッド制御部の全体構成を説明するためのブロック図である。
【図13】第1個別制御ブロックの構成を説明するためのブロック図である。
【図14】制御ロジックの構成を説明する図である。
【図15】共通制御ブロックの構成を説明する図である。
【図16】図16Aは、基準取り付け状態におけるノズル列とインクの組み合わせを説明する図である。図16Bは、反転取り付け状態におけるノズル列とインクの組み合わせを説明する図である。
【図17】図17Aは、基準取り付け状態における増粘インクのふき取りを模式的に説明する図である。図17Bは、反転取り付け状態における増粘インクのふき取りを模式的に説明する図である。
【図18】第2実施形態を説明する図であり、ヘッド制御部の全体構成を説明するための図である。
【図19】図19Aは、基準取り付け状態におけるノズル列とインクの組み合わせを説明する図である。図19Bは、反転取り付け状態におけるノズル列とインクの組み合わせを説明する図である。
【図20】図20Aは、基準取り付け状態における増粘インクのふき取りを模式的に説明する図である。図20Bは、反転取り付け状態における増粘インクのふき取りを模式的に説明する図である。
【符号の説明】
【0118】
1 複合機,20 用紙搬送機構,21 給紙ローラ,22 搬送モータ,
23 搬送ローラ,24 プラテン,25 排紙ローラ,
30 キャリッジ移動機構,31 キャリッジモータ,32 ガイド軸,
33 タイミングベルト,34 駆動プーリー,35 アイドラプーリー,
40 ヘッド,41 流路ユニット,411 供給口形成基板,
412 インク室形成基板,413 ノズルプレート,
414 インク供給口,415 ノズル連通口,416 共通インク室,
42 アクチュエータユニット,42A 第1アクチュエータユニット,
42B 第2アクチュエータユニット,421 圧力室形成基板,
422 振動板,423 蓋部材,424 ピエゾ素子,425 圧力室,
426 供給側連通口,50 ヘッド制御部,
50A 第1個別制御ブロック,50B 共通制御ブロック,
50C 第2個別制御ブロック,51A 第1シフトレジスタ,
51B 第2シフトレジスタ,52A 第1ラッチ回路,
52B 第2ラッチ回路,53 デコーダ,54 制御ロジック,
55A 第1スイッチ,55B 第2スイッチ,60 検出器群,
61 リニア式エンコーダ,62 ロータリー式エンコーダ,
63 紙検出器,64 紙幅検出器,70 メインコントローラ,
71 インタフェース部,72 CPU,73 メモリ,
74 制御ユニット,80 メンテナンスユニット,81 ワイパー部材,
811 ふき取り材,811a フェルト,811b ワイパーブレード,
812 ホルダ,82 キャッピング部材,100 印刷システム,
110 コンピュータ,111 ホスト側コントローラ,
112 インタフェース部,113 CPU,114 メモリ,
120 表示装置,130 入力装置,131 キーボード,
132 マウス,140 記録再生装置,
141 フレキシブルディスクドライブ装置,
142 CD−ROMドライブ装置,
S 用紙,MM 原稿,PN 操作パネル,LC 液晶パネル,
OS 操作スイッチ,MS メモリカード用のスロット,
CR キャリッジ,FC フラットケーブル,HU ヘッドユニット,
Nz ノズル,HW ヘッド側配線部材,SG 駆動信号生成部,
COM 駆動信号,COM_A 第1駆動信号,COM_B 第2駆動信号,
CLK クロック,SI ドット形成データ,LAT ラッチ信号,
CH_A 第1チェンジ信号,CH_B 第2チェンジ信号,
SW_A 第1スイッチ制御信号,SW_B 第2スイッチ制御信号,
T1〜T4 制御期間,US1〜US8 単位信号,VP 微振動パルス,
S1〜S5 小ドットパルス,MP 中ドットパルス,PR プリンタ,
RA,RB,RB´,RC パターンレジスタ,
MUX0〜MUX7 マルチプレクサ,CT カウンタ




 

 


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