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発明の名称 画像処理装置、画像処理方法、印刷装置、印刷方法、プログラム、および、記録媒体
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−83727(P2007−83727A)
公開日 平成19年4月5日(2007.4.5)
出願番号 特願2006−281166(P2006−281166)
出願日 平成18年10月16日(2006.10.16)
代理人 【識別番号】100066980
【弁理士】
【氏名又は名称】森 哲也
発明者 酒井 裕彰 / ▲高▼橋 透
要約 課題
印刷画像全体の粒状感の増加を抑え、なおかつ、インクの種類の制限を緩和し、白スジの発生を抑制する。

解決手段
濃淡2種類のインクをそれぞれのノズルから吐出し、記録用紙上にドットを形成する際に、ノズルの中に飛行曲がりを生じるノズルが存在する場合には、このノズルがドットを形成する画素を、このノズルを他の種類のインクを吐出するノズルに代替してドットを形成するようにした。
特許請求の範囲
【請求項1】
少なくとも一つの色系につき濃度の異なるN種類(N≧2の自然数)のインクをそれぞれのノズルから吐出しメディア上に画像を形成する印刷装置に対し、画像データに基づいて印刷用画像データを生成する印刷用画像データ生成手段と、前記印刷用画像データを出力する印刷用画像データ出力手段と、前記ノズルに関する情報を取得するノズル情報取得手段と、前記ノズル情報において不良ノズルが存在するときは前記不良ノズルを前記N種類のうち他の種類のインクを吐出するノズルに代替する代替手段とを備えたことを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記画像データに基づいて、インクの種類ごとに各画素の濃度値を規定するプレーンを生成するプレーン生成手段を備え、前記プレーン生成手段は、前記不良ノズルのインクの種類に対応する第1のプレーンについて、前記不良ノズルが前記ドットを形成する画素の濃度値を、他の種類のインクの第2のプレーンに対応する画素に割り振ることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記N種類のインクのうち、少なくとも前記プレーン生成手段により前記濃度値が割り振られるプレーンに対応するインクが表現可能な階調幅を取得するインク階調幅取得手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記プレーン生成手段は、前記濃度値を前記他の種類のプレーンに割り振るとき、割り振られるプレーンに対応するインクの階調幅を取得し、この階調幅に対応した最大濃度値を前記濃度値が超える場合に、当該超える分の濃度値を前記他の種類のプレーンに割り振ることを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
【請求項5】
少なくとも一つの色系につき濃度の異なるN種類(N≧2の自然数)のインクをそれぞれのノズルから吐出しメディア上に画像を形成する印刷装置に対し、画像データに基づいて印刷用画像データを生成する印刷用画像データ生成ステップと、前記印刷用画像データを出力する印刷用画像データ出力ステップと、前記ノズルに関する情報を取得するノズル情報取得ステップと、前記ノズル情報において不良ノズルが存在するときは前記不良ノズルを前記N種類のうち他の種類のインクを吐出するノズルに代替する代替ステップとを含むことを特徴とする画像処理方法。
【請求項6】
画像データに基づいて印刷用画像データを生成する印刷用画像データ生成手段と、前記印刷用画像データに基づいて、少なくとも一つの色系につき濃度の異なるN種類(N≧2の自然数)のインクをそれぞれのノズルから吐出しメディア上に画像を形成する印刷手段と、前記ノズルに関する情報を取得するノズル情報取得手段と、前記ノズル情報において不良ノズルが存在するときは前記不良ノズルを前記N種類のうち他の種類のインクを吐出するノズルに代替する代替手段とを備えたことを特徴とする印刷装置。
【請求項7】
画像データに基づいて印刷用画像データを生成する印刷用画像データ生成ステップと、前記印刷用画像データに基づいて、少なくとも一つの色系につき濃度の異なるN種類(N≧2の自然数)のインクをそれぞれのノズルから吐出しメディア上に画像を形成する印刷ステップと、前記ノズルに関する情報を取得するノズル情報取得ステップと、前記ノズル情報において不良ノズルが存在するときは前記不良ノズルを前記N種類のうち他の種類のインクを吐出するノズルに代替する代替ステップとを含むことを特徴とする印刷方法。
【請求項8】
少なくとも一つの色系につき濃度の異なるN種類(N≧2の自然数)のインクをそれぞれのノズルから吐出しメディア上に画像を形成する印刷装置に対し、画像データに基づいて印刷用画像データを生成する印刷用画像データ生成ステップ、前記印刷用画像データを出力する印刷用画像データ出力ステップ、前記ノズルに関する情報を取得するノズル情報取得ステップ、および前記ノズル情報において不良ノズルが存在するときは前記不良ノズルを前記N種類のうち他の種類のインクを吐出するノズルに代替する代替ステップとして実現される処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであることを特徴とする画像処理プログラム。
【請求項9】
少なくとも一つの色系につき濃度の異なるN種類(N≧2の自然数)のインクをそれぞれのノズルから吐出しメディア上に画像を形成する印刷装置に対し、画像データに基づいて印刷用画像データを生成する印刷用画像データ生成ステップ、前記印刷用画像データを出力する印刷用画像データ出力ステップ、前記ノズルに関する情報を取得するノズル情報取得ステップ、および前記ノズル情報において不良ノズルが存在するときは前記不良ノズルを前記N種類のうち他の種類のインクを吐出するノズルに代替する代替ステップとして実現される処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを記憶した記録媒体。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ノズルからインクを吐出して印刷を行う際に、ノズルの飛行曲がりによる白スジまたは濃いスジ等のバンディングの発生を抑制するための画像形成装置、画像処理方法、印刷装置、印刷方法、プログラム、及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、インクを吐出する記録ヘッドを備え、紙や布、プラスチック、OHP用シートなどのメディア(以下、単に記録用紙という)に対してインクを吐出してドットを形成して印刷を行う記録装置が知られている。
ところで、この種の記録装置では記録ヘッドに複数のノズルが形成され、これらのノズルからインクを吐出するように構成されているものの、これらのノズルの中に、インクの吐出方向が偏向してドットの着弾位置がずれる、いわゆる飛行曲がりを生じるノズルが存在する場合がある。この場合、例えば均一なパターンの画像印刷時には、印刷画像に白スジ(いわゆるバンディング)が発生し、印刷品位を損なうという問題がある。
【0003】
以下は、印刷装置、特にインクジェット方式を採用したプリンタ(以下、「インクジェットプリンタ」と称す)について説明する。
インクジェットプリンタは、一般に安価でかつ高品質のカラー印刷物が容易に得られることから、パーソナルコンピュータやデジタルカメラなどの普及に伴い、オフィスのみならず一般ユーザにも広く普及してきている。
【0004】
このようなインクジェットプリンタは、一般に、インクカートリッジと印字ヘッドが一体的に備えられたキャリッジと称される移動体が、印刷媒体(用紙)上をその紙送り方向に対し垂直な方向に往復しながらその印字ヘッドのノズルから液体インクの粒子をドット状に吐出(噴射)することで、印刷媒体上に所定の文字や画像を描画して所望の印刷物を作成するようになっている。そして、このキャリッジに黒色(ブラック)を含めた4色(ブラック、イエロー、マゼンタ、シアン)のインクカートリッジと各色の印字ヘッドを備えることで、モノクロ印刷のみならず、各色を組み合わせたフルカラー印刷も容易に行えるようになっている(さらに、これら各色に、ライトシアンやライトマゼンタなどを加えた6色や7色、あるいは8色のものも実用化されている)。
【0005】
また、このようにキャリッジ上の印字ヘッドを紙送り方向に対し垂直な方向に往復させながら印刷を実行するようにしたタイプのインクジェットプリンタでは、ページ全体をきれいに印刷するために印字ヘッドを数十回から100回以上も往復動させる必要があるため、他の方式の印刷装置、例えば、複写機などのような電子写真技術を用いたレーザープリンタなどに比べて大幅に印刷時間がかかるといった欠点がある。なお、この方式のインクジェットプリンタを一般に「マルチパス型プリンタ」または「シリアルプリンタ」と呼んでいる。
【0006】
これに対し、印刷用紙の幅と同じ(もしくは長い)寸法の長尺の印字ヘッドを配置してキャリッジを使用しないタイプのインクジェットプリンタでは、印字ヘッドを印刷用紙の幅方向に移動させる必要がなく、いわゆる1走査(1パス)での印刷が可能となるため、前記レーザープリンタと同様な高速な印刷が可能となる。また、印字ヘッドを搭載するキャリッジやこれを移動させるための駆動系などが不要となるため、プリンタ筐体の小型・軽量化が可能となり、さらに静粛性も大幅に向上するといった利点も有している。なお、この方式のインクジェットプリンタを一般に「ラインヘッド型プリンタ」と呼んでいる。
【0007】
ところで、このようなインクジェットプリンタに不可欠な印字ヘッドは、直径が10〜70μm程度の微細なノズルを一定の間隔を隔てて1列、または印刷方向に複数列に配設してなるものであるため、製造誤差によって一部のノズルのインクの吐出方向が傾いたり、ノズルの位置が理想位置とはずれた位置に配置されてしまい、そのノズルで形成されるドットの着弾位置が目標点よりもずれてしまうといった、いわゆる「飛行曲がり現象」を発生してしまうことがある。
【0008】
この結果、その不良ノズルを用いて印刷された部分に、いわゆる「バンディング(スジ)現象」と称される印刷不良が発生して、印刷品質を著しく低下させてしまうことがある。すなわち、「飛行曲がり現象」が発生すると、隣り合うノズルにより吐出されたドット間距離が不均一となり、隣り合うノズルにより吐出されたドット間距離が長い部分には「白スジ(印刷用紙が白色の場合)」が発生し、隣り合うノズルにより吐出されたドット間距離が短い部分には、「濃いスジ」が発生する。
【0009】
特に、このようなバンディング現象は、前述したような「マルチパス型プリンタ」(シリアルプリンタ)の場合よりも、印字ヘッドもしくは印刷媒体が固定(1パス印刷)である「ラインヘッド型プリンタ」の方に顕著に発生し易い(マルチパス型プリンタでは、印字ヘッドを何回も往復させることを利用してバンディングを目立たなくする技術がある)。
【0010】
そのため、このような「バンディング現象」による一種の印刷不良を防止するために、印字ヘッドの製造技術の向上や設計改良などといった、いわゆるハード的な部分での研究開発が鋭意進められているが、製造コスト、技術面などから100%「バンディング現象」が発生しない印字ヘッドを提供するのは困難となっている。
そこで、現状では前記のようなハード的な部分での改良に加え、以下に示すような印刷制御といった、いわゆるソフト的な手法を用いてこのような「バンディング現象」を低減するような技術が併用されている。
【0011】
この問題を解決するために、染料濃度の高い濃インクと、この濃インクよりも染料濃度が低く、かつ、浸透性の高い淡インクとの濃淡2種類のインクを備え、中間調全体を、淡インクを使用してドットを形成するようにした技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この技術によれば、淡インクの高い浸透性によりにじみが生じ、本来形成されるべきドットのサイズより大きなドットが形成されるため、特に、飛行曲がりによりドット着弾位置がずれても、そのずれによって生じる余白を埋め合わせることができ、白スジの発生を抑制することができる(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平11−48462号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、従来の技術では、中間調の全域にわたって淡インクを使用し、比較的大きなドットを形成するため、各ドットが視認され易くなり、印刷された画像の粒状態が増してしまうという問題があった。
さらに、白スジの発生を抑制するために、淡インクの高い浸透性を利用しているために、浸透性の低い例えば顔料インクを用いることができないという問題がある。
【0013】
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、印刷画像全体の粒状感の増加を抑え、なおかつ、インクの種類の制限を緩和して浸透性の高低に係わりなく、不良ノズルを用いて印刷された場合の白スジまたは濃いスジ等のバンディング現象による印刷不良を防止することのできる画像処理装置、画像処理方法、印刷装置、印刷方法、プログラム、および記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
〔形態1〕 上記目的を達成するために、形態1の画像処理装置は、少なくとも一つの色系につき濃度の異なるN種類(N≧2の自然数)のインクをそれぞれのノズルから吐出しメディア上に画像を形成する印刷装置に対し、画像データに基づいて印刷用画像データを生成する印刷用画像データ生成手段と、前記印刷用画像データを出力する印刷用画像データ出力手段と、前記ノズルに関する情報を取得するノズル情報取得手段と、前記ノズル情報において不良ノズルが存在するときは前記不良ノズルを前記N種類のうち他の種類のインクを吐出するノズルに代替する代替手段とを備えたことを特徴とする。
【0015】
この画像処理装置によれば、飛行曲がりが生じるノズルに代えて、他の種類のインクを吐出するノズルによりドットが形成されるようになるため、ノズルの飛行曲がりによる白スジまたは濃いスジ(いわゆるバンディング)の発生が抑制される。また、このように、白スジまたは濃いスジの発生の抑制に淡インクの浸透性を利用する必要がないため、インクとして、浸透性の低い例えば顔料インクを用いることができ、使用可能なインクの種類の制限を緩和することができるという効果が得られる。
【0016】
ここで、本形態でいう「ドット」とは、印刷物の文字や図形を表す基本単位であり、1または複数のノズルから吐出されたインクが媒体上に着弾した1つの領域をいう。また、この「ドット」は、面積が「ゼロ」ではなく、一定の大きさ(面積)をもつことは勿論、大きさごとに複数種類存する。また、ドットの形状としては、必ずしも真円形であるとは限らず、楕円形などの真円形以外の形状のものも含むものとし、この場合には直径が一律でないことからドットが占める面積によって、あるいはその平均的な径に基づいてそのドットサイズが決定されるものとする(以下の「印刷装置」に関する形態、「印刷プログラム」に関する形態、「印刷方法」に関する形態、「画像処理装置」に関する形態、「画像処理プログラム」に関する形態、「画像処理方法」に関する形態、並びに「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである)。
【0017】
なお、この「ドット径」をより厳密に定義すれば、ある量のインクを吐出して形成されたドットの面積と等しい面積を有する真円の等価ドットを想定し、その等価ドットの径をドット径とする。また、一般に、印刷媒体によってインクの吸収率なども変わってくることから、同じインク量であっても印刷媒体が変われば形成されるドット径は、様々に変化することは勿論である。また、この「ドット」は、必ずしも1回の吐出による1つのインク滴によって形成されたものに限定されるものでなく、極大ドットの場合などにように、2つ以上の吐出によるインク滴を組み合わせて形成されるものも含むものとする。
【0018】
なお、上記飛行曲がりが生じるノズルとは、インクの吐出方向に偏向を生じドット着弾位置にずれが生じるノズルを指すものである。また、上記の画像処理装置は、例えば印刷装置に通信可能に接続され、この印刷装置に印刷用の画像データを出力するコンピュータを用いて実施可能であり、また、この画像処理装置を実現するコンピュータを印刷装置に組み込むことでも実現可能である。
【0019】
〔形態2〕 形態2は、形態1の画像処理装置に係り、前記画像データに基づいて、インクの種類ごとに各画素の濃度値を規定するプレーンを生成するプレーン生成手段を備え、前記プレーン生成手段は、前記不良ノズルのインクの種類に対応する第1のプレーンについて、前記不良ノズルが前記ドットを形成する画素の濃度値を、他の種類のインクの第2のプレーンに対応する画素に割り振ることを特徴とする。
【0020】
この構成によれば、インクの種類ごとに各画素の濃度値を規定するプレーンを生成するプレーン生成手段を備えているので、不良ノズルのインクの種類に対応するプレーンについて、不良ノズルがドットを形成する画素の濃度値を、他の種類のインクのプレーンに対応する画素に割り振る、例えば、シアンを淡シアン等に分配することにより、飛行曲がりによる白スジの発生を抑制することができるという効果が得られる。
なお、プレーンとは、色変換後の各色の画像データのことをいい、例えば、RGB画像データがCMYK画像データに色変換された場合、C、M、Y、Kのそれぞれ画像データをプレーンと呼ぶ。
【0021】
〔形態3〕 形態3は、形態2の画像処理装置に係り、前記N種類のインクのうち、少なくとも前記プレーン生成手段により前記濃度値が割り振られるプレーンに対応するインクが表現可能な階調幅を取得するインク階調幅取得手段を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、プレーン生成手段により濃度値が割り振られるプレーンに対応するインクが表現可能な階調幅を取得することで、所望の階調を実現するときに、このインクで再現できるか否かの判断が可能になるという効果が得られる。
【0022】
〔形態4〕 形態4は、形態3の画像処理装置に係り、前記プレーン生成手段は、前記濃度値を前記他の種類のプレーンに割り振るとき、割り振られるプレーンに対応するインクの階調幅を取得し、この階調幅に対応した最大濃度値を前記濃度値が超える場合に、当該超える分の濃度値を前記他の種類のプレーンに割り振ることを特徴とする。
この構成によれば、この階調幅に対応した最大濃度値を前記濃度値が超える場合に、当該超える分の濃度値を他の種類のプレーンに割り振るので、白スジの発生を抑制し、代わりのインクで再現できない階調も再現可能になるという効果が得られる。
【0023】
〔形態5〕 形態5の画像処理方法は、少なくとも一つの色系につき濃度の異なるN種類(N≧2の自然数)のインクをそれぞれのノズルから吐出しメディア上に画像を形成する印刷装置に対し、画像データに基づいて印刷用画像データを生成する印刷用画像データ生成ステップと、前記印刷用画像データを出力する印刷用画像データ出力ステップと、前記ノズルに関する情報を取得するノズル情報取得ステップと、前記ノズル情報において不良ノズルが存在するときは前記不良ノズルを前記N種類のうち他の種類のインクを吐出するノズルに代替する代替ステップとを含むことを特徴とする。
この構成によれば、形態1と同様の効果が得られる。
【0024】
〔形態6〕 形態6は、形態5の画像処理方法に係り、前記画像データに基づいて、インクの種類ごとに各画素の濃度値を規定するプレーンを生成するプレーン生成ステップを含み、前記プレーン生成ステップは、前記不良ノズルのインクの種類に対応する第1のプレーンについて、前記不良ノズルが前記ドットを形成する画素の濃度値を、他の種類のインクの第2のプレーンに対応する画素に割り振ることを特徴とする。
この構成によれば、形態2と同様の効果が得られる。
【0025】
〔形態7〕 形態7は、形態6の画像処理方法に係り、前記N種類のインクのうち、少なくとも前記プレーン生成ステップにより前記濃度値が割り振られるプレーンに対応するインクが表現可能な階調幅を取得するインク階調幅取得ステップを含むことを特徴とする。
この構成によれば、形態3と同様の効果が得られる。
【0026】
〔形態8〕 形態8は、形態7の画像処理方法に係り、前記プレーン生成ステップは、前記濃度値を他のプレーンに割り振るとき、割り振られるプレーンに対応するインクの階調幅を取得し、この階調幅に対応した最大濃度値を前記濃度値が超える場合に、当該超える分の濃度値を他の種類のプレーンに割り振ることを特徴とする。
この構成によれば、形態4と同様の効果が得られる。
【0027】
〔形態9〕 形態9の印刷装置は、画像データに基づいて印刷用画像データを生成する印刷用画像データ生成手段と、前記印刷用画像データに基づいて、少なくとも一つの色系につき濃度の異なるN種類(N≧2の自然数)のインクをそれぞれのノズルから吐出しメディア上に画像を形成する印刷手段と、前記ノズルに関する情報を取得するノズル情報取得手段と、前記ノズル情報において不良ノズルが存在するときは前記不良ノズルを前記N種類のうち他の種類のインクを吐出するノズルに代替する代替手段とを備えたことを特徴とする。
この構成によれば、形態1と同様の効果が得られる。
【0028】
〔形態10〕 形態10は、形態9の印刷装置に係り、前記画像データに基づいて、インクの種類ごとに各画素の濃度値を規定するプレーンを生成するプレーン生成手段を備え、前記プレーン生成手段は、前記不良ノズルのインクの種類に対応する第1のプレーンについて、前記不良ノズルが前記ドットを形成する画素の濃度値を、他の種類のインクの第2のプレーンに対応する画素に割り振ることを特徴とする。
この構成によれば、形態2と同様の効果が得られる。
【0029】
〔形態11〕 形態11は、形態10の印刷装置に係り、前記N種類のインクのうち、少なくとも前記プレーン生成手段により前記濃度値が割り振られるプレーンに対応するインクが表現可能な階調幅を取得するインク階調幅取得手段を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、形態3と同様の効果が得られる。
【0030】
〔形態12〕 形態12は、形態11の印刷装置に係り、前記プレーン生成手段は、前記濃度値を前記他の種類のプレーンに割り振るとき、割り振られるプレーンに対応するインクの階調幅を取得し、この階調幅に対応した最大濃度値を前記濃度値が超える場合に、当該超える分の濃度値を前記他の種類のプレーンに割り振ることを特徴とする。
この構成によれば、形態4と同様の効果が得られる。
【0031】
〔形態13〕 形態13の印刷方法は、画像データに基づいて印刷用画像データを生成する印刷用画像データ生成ステップと、前記印刷用画像データに基づいて、少なくとも一つの色系につき濃度の異なるN種類(N≧2の自然数)のインクをそれぞれのノズルから吐出しメディア上に画像を形成する印刷ステップと、前記ノズルに関する情報を取得するノズル情報取得ステップと、前記ノズル情報において不良ノズルが存在するときは前記不良ノズルを前記N種類のうち他の種類のインクを吐出するノズルに代替する代替ステップとを含むことを特徴とする。
この構成によれば、形態1と同様の効果が得られる。
【0032】
〔形態14〕 形態14は、形態13の印刷方法に係り、前記画像データに基づいて、インクの種類ごとに各画素の濃度値を規定するプレーンを生成するプレーン生成ステップを備え、前記プレーン生成ステップは、前記不良ノズルのインクの種類に対応する第1のプレーンについて、前記不良ノズルが前記ドットを形成する画素の濃度値を、他の種類のインクの第2のプレーンに対応する画素に割り振ることを特徴とする。
この構成によれば、形態2と同様の効果が得られる。
【0033】
〔形態15〕 形態15は、形態14の印刷方法に係り、前記N種類のインクのうち、少なくとも前記プレーン生成ステップにより前記濃度値が割り振られるプレーンに対応するインクが表現可能な階調幅を取得するインク階調幅取得ステップを含むことを特徴とする。
この構成によれば、形態3と同様の効果が得られる。
【0034】
〔形態16〕 形態16は、形態15の印刷方法に係り、前記プレーン生成ステップは、前記濃度値を他のプレーンに割り振るとき、割り振られるプレーンに対応するインクの階調幅を取得し、この階調幅に対応した最大濃度値を前記濃度値が超える場合に、当該超える分の濃度値を他の種類のプレーンに割り振ることを特徴とする。
この構成によれば、形態4と同様の効果が得られる。
【0035】
〔形態17〕 形態17の画像処理プログラムは、少なくとも一つの色系につき濃度の異なるN種類(N≧2の自然数)のインクをそれぞれのノズルから吐出しメディア上に画像を形成する印刷装置に対し、画像データに基づいて印刷用画像データを生成する印刷用画像データ生成ステップ、前記印刷用画像データを出力する印刷用画像データ出力ステップ、前記ノズルに関する情報を取得するノズル情報取得ステップ、および前記ノズル情報において不良ノズルが存在するときは前記不良ノズルを前記N種類のうち他の種類のインクを吐出するノズルに代替する代替ステップとして実現される処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであることを特徴とする。
この構成によれば、形態1と同様の効果が得られる。
【0036】
〔形態18〕 形態18は、形態13の画像処理プログラムに係り、前記画像データに基づいて、インクの種類ごとに各画素の濃度値を規定するプレーンを生成するプレーン生成ステップを備え、前記プレーン生成ステップは、前記不良ノズルのインクの種類に対応する第1のプレーンについて、前記不良ノズルが前記ドットを形成する画素の濃度値を、他の種類のインクの第2のプレーンに対応する画素に割り振ることを特徴とする。
この構成によれば、形態2と同様の効果が得られる。
【0037】
〔形態19〕 形態19は、形態18の画像処理プログラムに係り、前記N種類のインクのうち、少なくとも前記プレーン生成ステップにより前記濃度値が割り振られるプレーンに対応するインクが表現可能な階調幅を取得するインク階調幅取得ステップを含むことを特徴とする。
この構成によれば、形態3と同様の効果が得られる。
【0038】
〔形態20〕 形態20は、形態19の画像処理プログラムに係り、前記プレーン生成ステップは、前記濃度値を他のプレーンに割り振るとき、割り振られるプレーンに対応するインクの階調幅を取得し、この階調幅に対応した最大濃度値を前記濃度値が超える場合に、当該超える分の濃度値を他の種類のプレーンに割り振ることを特徴とする。
この構成によれば、形態4と同様の効果が得られる。
【0039】
〔形態21〕 形態21の記録媒体は、少なくとも一つの色系につき濃度の異なるN種類(N≧2の自然数)のインクをそれぞれのノズルから吐出しメディア上に画像を形成する印刷装置に対し、画像データに基づいて印刷用画像データを生成する印刷用画像データ生成ステップ、前記印刷用画像データを出力する印刷用画像データ出力ステップ、前記ノズルに関する情報を取得するノズル情報取得ステップ、および前記ノズル情報において不良ノズルが存在するときは前記不良ノズルを前記N種類のうち他の種類のインクを吐出するノズルに代替する代替ステップとして実現される処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを記憶した記録媒体である。
この構成によれば、形態1と同様の効果が得られる。
【0040】
〔形態22〕 形態22は、形態21の記録媒体に係り、前記画像データに基づいて、インクの種類ごとに各画素の濃度値を規定するプレーンを生成するプレーン生成ステップを備え、前記プレーン生成ステップは、前記不良ノズルのインクの種類に対応する第1のプレーンについて、前記不良ノズルが前記ドットを形成する画素の濃度値を、他の種類のインクの第2のプレーンに対応する画素に割り振ることを特徴とする。
この構成によれば、形態2と同様の効果が得られる。
【0041】
〔形態23〕 形態23は、形態22の記録媒体に係り、前記プレーン生成ステップは、前記濃度値を他のプレーンに割り振るとき、割り振られるプレーンに対応するインクの階調幅を取得し、この階調幅に対応した最大濃度値を前記濃度値が超える場合に、当該超える分の濃度値を他の種類のプレーンに割り振ることを特徴とする。
この構成によれば、形態3と同様の効果が得られる。
【0042】
〔形態24〕 形態24は、形態23の記録媒体に係り、前記N種類のインクのうち、少なくとも前記プレーン生成ステップにより前記濃度値が割り振られるプレーンに対応するインクが表現可能な階調幅を取得するインク階調幅取得ステップを含むことを特徴とする。
この構成によれば、形態4と同様の効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0043】
[第1実施の形態]
以下、図面を参照して、本発明の第1実施の形態について説明する。なお、以下の説明においては、不良ノズルの一例として飛行曲がりが生じるノズルについて説明する。
図1は、印刷装置(画像処理装置)の一態様たるカラーインクジェットプリンタ(以下、単に「プリンタ」という)2を備えたコンピュータシステム1の概略構成図である。
【0044】
この図に示すように、プリンタ2は、記録用紙3を搬送する用紙搬送機構20と、記録用紙3に向けてインクを吐出してドットを形成するヘッドユニット21と、このヘッドユニット21によるインクの吐出及びドット形成を制御するヘッド駆動回路22(図2参照)と、操作パネル23と、これらの用紙搬送機構20、ヘッドユニット21および操作パネル23との信号のやり取りを司る制御回路24とを備えている。
用紙搬送機構20は、制御回路24により駆動制御される紙送りモータ25と、この紙送りモータ25の回転によって回転駆動される紙送りローラ26とを備え、この紙送りローラ26の回転によって記録用紙3が搬送される。
ヘッドユニット21は、インクタンク27と、ラインヘッド28とを備えている。
【0045】
インクタンク27には、ブラック(K)のインクを収納したカートリッジ29Aと、カラーインクを収容したカートリッジ29Bとが着脱自在に設けられている。ここで、本実施の形態のプリンタ2は、後述する通り、濃淡のカラーインクを用いて小中大の径からなるドットを形成可能な多値プリンタであり、カラーインクとして、染料濃度の高い濃インクであるシアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロ(Y)の他に、染料濃度の低い淡インクであるライトシアン(C1)およびライトマゼンタ(M1)の合計5色のカラーインクを用いることとしている。
インクタンク27からはインク供給路30が引き出されてラインヘッド28に接続されており、このインク供給路30を介してインクタンク27からラインヘッド28へインクが供給される。
【0046】
ラインヘッド28は、図2に示すように、保持用フレーム31と、この保持用フレーム31に並べて固定された複数のノズルヘッド32とを備えている。各ノズルヘッド32にはインクが吐出される複数のノズル(吐出口)33が形成されている。これらのノズル33は、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロ(Y)、ライトシアン(C1)およびライトマゼンタ(M1)のそれぞれごとに設けられている。すなわち、濃インクを吐出する濃インクノズル33がブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロ(Y)ごとに設けられ、また、淡インクを吐出する淡インクノズル33がライトシアン(C1)及びライトマゼンタ(M1)ごとに設けられる。
【0047】
各ノズル33には、電歪素子の1つであって応答性に優れたピエゾ素子(図示せず)が配置され、これらのピエゾ素子は、ノズル33にインクを導くインク通路を形成する部材に接して配置されている。ピエゾ素子は、電圧の印加により結晶構造が歪み、極めて高速に電気−機械エネルギーの変換を行うものであり、ピエゾ素子の両端に設けられた電極間に所定時間幅の電圧を印加することにより、ピエゾ素子が電圧の印加時間だけ伸張し、インク通路の一側壁を変形させる。この結果、インク通路の体積はピエゾ素子の伸張に応じて収縮し、この収縮分に相当するインクが、インク滴となって、ノズル33の先端から高速に吐出される。そして、このインク滴が紙送りローラ26に沿わされた記録用紙3に染み込むことにより、ドットが形成されて画像の印刷が行われる。
【0048】
また、このようなノズルヘッド32が保持用フレーム31に記録用紙3の幅方向に沿って複数並べられることにより、記録用紙3の全幅にわたってノズル33が配列され、記録用紙33の全幅にわたって一斉に画像形成が行われる。そして、ヘッドユニット21により、記録用紙3の幅方向に画像を形成しつつ、記録用紙3を搬送方向に搬送することで、記録用紙3の搬送方向への画像形成が行われる。
【0049】
ここで、上記ノズル33の各々は、略一定の径を有して形成されているが、本プリンタ2は、かかるノズル33を用いて径の異なる小(S)、中(M)、大(L)の3種類のドットを形成可能としている。詳細には、ピエゾ素子に印加する電圧波形(特に、負電圧印加時の電圧波形)を制御することでドット径を制御可能であることが一般に知られており、本プリンタ2にあっては、電圧波形とドット径との関係に基づいて、小(S)ドット、中(M)ドット、大(L)ドットを形成するためのそれぞれの電圧波形を予め用意し、これらの電圧波形を適宜選択することで、径の異なる3種類のドットを形成可能としている。そして、これらの3種類のドットを適宜の密度で形成することより、画像の階調(濃度)を表現している。具体的には、高階調(高濃度)を表現する場合には、大(L)ドットを密に形成することとし、階調(濃度)が低くなるにしたがって、ドット径を小さくし、或いは、ドットの密度を低くする。
【0050】
また、本実施の形態では、淡インクを用いて大(L)ドットを形成した場合、隣接するドット距離が充分に小さくなるように設計されており、淡インクの大(L)ドットにて印刷した場合にはドット間の余白が埋められるようになっている。なお、濃インク及び淡インクを用いての印刷の詳細については、後に詳述することにする。
さて、図1に示すように、プリンタ2の制御回路24は、コネクタ40を介してコンピュータ4に接続されている。このコンピュータ4は、プリンタ2用のドライバーソフトを搭載し、入力装置であるキーボードや、マウス等の操作によるユーザの指令を受け付け、また、プリンタ2における種々の情報を表示装置の画面表示により提示するユーザインターフェイスを構成している。
【0051】
図3は、制御回路24を中心としたプリンタ2の主要部分の構成例を示すブロック図である。この図に示すように、制御回路24は、CPU(Central Processing Unit)41、プログラマブルROM(P−ROM(Read Only Memory))43、RAM(Pandom Access Memory)44、文字のドットマトリクスを記憶したキャラクタジェネレータ(CG(Character Generator))45、およびEEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)46を備えた算術論理演算回路として構成されている。
【0052】
この制御回路24は、さらに、外部のモータ等とのインタフェースI/F(Interface)であるI/F専用回路50と、このI/F専用回路50に接続されヘッドユニット21を駆動してインクを吐出させるヘッド駆動回路22と、紙送りモータ25を駆動するモータ駆動回路54とを備えている。
I/F専用回路50は、パラレルインタフェース回路を内蔵しており、コネクタ40を介してコンピュータ4から供給される印刷信号PSを受け取ることができる。
【0053】
次に、コンピュータ4の構成について、図4を参照して説明する。
図4に示すように、コンピュータ4は、CPU91、ROM92、RAM93、HDD(Hard Disk Drive)94、ビデオ回路95、I/F96、バス97、表示装置98、入力装置99および外部記憶装置100を備えている。
CPU91は、ROM92やHDD94に格納されているプログラムに従って各種演算処理を実行するとともに、装置の各部を制御する制御部である。
【0054】
ROM92は、CPU91が実行する基本的なプログラムやデータを格納しているメモリである。RAM93は、CPU91が実行途中のプログラムや、演算途中のデータ等を一時的に格納するメモリである。
HDD94は、CPU91からの要求に応じて、記録媒体であるハードディスクに記録されているデータやプログラムを読み出すとともに、CPU91の演算処理の結果として発生したデータを前述したハードディスクに記録するものである。
【0055】
ビデオ回路95は、CPU91から供給された描画命令に応じて描画処理を実行し、得られた画像データを映像信号に変換して表示装置98に出力する回路である。
I/F96は、入力装置99および外部記憶装置100から出力された信号の表現形式を適宜変換するとともに、プリンタ2に対して印刷信号PSを出力する回路である。
バス97は、CPU91、ROM92、RAM93、HDD94、ビデオ回路95およびI/F96を相互に接続し、これらの間でデータの授受を可能とする信号線である。
【0056】
表示装置98は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)モニタやCRT(Cathode Ray Tube)モニタによって構成され、ビデオ回路95から出力された映像信号に応じた画像を表示する装置である。
入力装置99は、例えば、キーボードやマウスによって構成されており、ユーザの操作に応じた信号を生成して、I/F96に供給する装置である。
【0057】
外部記憶装置100は、例えば、CD−ROM(Compact Disk−ROM)ドライブユニット、MO(Magnet Optical)ドライブユニット、FDD(Flexible Disk Drive)ユニットによって構成され、CD―ROMディスク、MOディスク、FDに記録されているデータやプログラムを読み出してCPU91に供給する装置である。また、MOドライブユニットおよびFDDユニットの場合には、CPU91から供給されたデータを、MOディスクまたはFDに記録する装置である。
上記のように、コンピュータ4は、プリンタ2用のプリンタドライバソフトが予めインストールされ、コンピュータ4にプリンタドライバが搭載される。プリンタドライバソフトには、印刷に供される画像処理プログラムが組み込まれており、コンピュータ4が画像処理プログラムを実行することで、プリンタ2用の画像処理装置として機能する。
【0058】
図5は、コンピュータ4にインストールされているプリンタ2用のプリンタドライバソフトによって実現される画像処理装置200の機能ブロックを示す図である。この図に示すように、画像処理装置200は、色変換部210と、飛行曲がり情報取得部211と、淡インク階調幅取得部212と、プレーン生成部213と、多値化部214とを備えている。
色変換部210は、印刷対象となる入力画像データとして、RGB(Red、Green、Blue)表色系によって表現された画像データを受け取り、CMYK(シアン、マゼンタ、イエロ、ブラック)表色系の各色について画素ごとの階調度を規定する階調データに変換するものである。そして、各色の階調データは、プレーン生成部213に送られる。
【0059】
飛行曲がり情報取得部211は、ラインヘッド28のノズル33のうち、インクの吐出方向の曲がり(飛行曲がり)が発生し、インクの着弾位置がずれるノズル33の識別情報を取得し、プレーン生成部213に出力する。具体的には、インクの飛行曲がり特性は、プリンタ2の機体毎に異なっており、例えば、プリンタ2によって、所定のテストパターンを印刷した後に、印刷されたテストパターンをスキャナ等で読み取り、元のテストパターンと比較することで、プリンタ2の機体毎の飛行曲がり特性が求められる。プリンタ2の工場出荷時などには、上記のようにして飛行曲がり特性が求められ、そして、プリンタ2のEEPROM46に予め格納された状態で出荷される。したがって、飛行曲がり情報取得部211は、プリンタ2から飛行曲がり特性を取得し、そして、インクの飛行曲がりを発生するノズル33の識別情報と特定した後、その結果がプレーン生成部213に送られる。飛行曲がり情報取得部211は、広義にはノズルに関する情報を取得する意味で、ノズル情報取得部という。
【0060】
淡インク階調幅取得部212は、ライトシアン(C1)およびライトマゼンタ(M1)の各淡インクにより描画可能な階調幅を取得し、プレーン生成部213に出力するものである。詳述すると、図6に示すように、濃インクの場合は、大(L)、中(M)、小(S)の3つの異なるドットを用いることで、0から最大階調(ここでは255)までの多階調を表現することができるものの、淡インクの場合は、濃インクに比べて濃度が低いために、表現可能な階調幅が濃インクに比べ狭く、大(L)径のドットを用いても、最大階調(濃度)を表現することができない。そこで、淡インクにより表現可能な表現可能最大階調Thがライトシアン(C1)およびライトマゼンタ(M1)の色ごとに予め求められており、それらが表現可能最大階調Thとして、プリンタ2のEEPROM46に予め格納される。そして、淡インク階調幅取得部212は、プリンタ2からライトシアン(C1)およびライトマゼンタ(M1)の各色の表現可能最大階調Thを取得して、プレーン生成部213に出力する。
【0061】
ここで、淡インクの表現可能最大階調Thを求める手法としては、淡インクの階調幅をテストするためのテストパターンをプリンタ2に印刷させ、印刷されたテストパターンをスキャナで読み取って画像化し、この画像から淡インクの表現可能最大階調Thを求めるといった手法が考え得る。
なお、このようにして求めた表現可能最大階調Thをプリンタ2のEEPROM46に格納する構成ではなく、画像処理プログラムにデータとして組み込む構成とし、そのデータを必要に応じて参照する構成としても良い。この構成においては、表現可能最大階調Thは、画像処理プログラムとともに、コンピュータ4のHDD94に格納される。
【0062】
プレーン生成部213は、色変換部210から受け取ったCMYK表色系の各色の階調データのうち、濃淡2種類のインクが使用できるシアン(C)およびマゼンタ(M)の各色系の階調データを対象にプレーン生成処理を行うものである。このプレーン生成処理は、シアン(C)およびマゼンタ(M)の各色系の階調データに基づいて、濃インクを吐出する濃インクノズル33を用いて印刷する濃インクノズルプレーンと、淡インクを吐出する淡インクノズル33を用いて印刷する淡インクノズルプレーンとの2つのプレーンを生成する処理である。
【0063】
本実施の形態では、通常、濃インクを用いて印刷を実行し、飛行曲がりを生じる濃インクノズル33が存在する場合には、その濃インクノズル33がドットを形成する予定の画素を、濃インクノズル33に代えて淡インクノズル33によりドットを形成することとしている。すなわち、飛行曲がりを生じるノズルを他の種類のインクを吐出するノズルに代替する代替部を有する。
【0064】
したがって、例えば図7(A)に示す単色の階調データDについてプレーンを生成する場合、プレーン生成処理においては、図7(B)に示すように、先ず、飛行曲がりが発生している濃インクノズル33によって印刷される予定の画素領域Aが特定される。そして、図7(C)に示すように、その画素領域Aを淡インクノズル33により印刷すべく、画素領域Aの各画素の階調が割り振られた淡インクノズルプレーンP1を生成する。
【0065】
このとき、上述の通り、淡インクだけでは最大階調(ここでは255)を表現できないため、画素領域Aの各画素において不足する階調については、不足分の階調を補うように濃インクノズル33から濃インクを吐出してドットを形成する。ずなわち、図7(C)に示すように、淡インクノズルプレーンP1においては、画素領域Aの画素の階調が淡インクの表現可能最大階調Thを超えている画素群Rの全ての画素に対して、階調として表現可能最大階調Thが割り振られ、また、濃インクノズルプレーンP1においては、それらの画素群Rに対して不足した階調を補うだけの階調が割り振られる。具体的には、画素群R内の画素の階調がQ(>Th)である場合、濃インクノズルプレーンP1では、その画素に対してQ−Thの階調が割り振られることになる。
【0066】
プレーン生成部213は、上記のようにして、シアン(C)およびマゼンタ(M)の各色の濃淡ノズルプレーンP1,P2を生成した後、これらの濃淡ノズルプレーンP1、P2と、イエロ(Y)およびブラック(K)についての階調データを生成する。
多値化部214は、シアン(C)およびマゼンタ(M)の各色の濃淡ノズルプレーンP1、P2と、イエロ(Y)およびブラック(K)についての階調データをプレーン生成部213から受け取り、プリンタ2が処理可能な信号(ここで、C、M、Y、K、C1、M1の各色についての多値化された信号)に変換する。そして、この変換された信号が印刷信号PSとしてI/F96(出力手段)からプリンタ2に出力される。すなわち、多値化部214は、印刷用画像データを生成する印刷用画像データ生成部であり、この印刷用画像データは出力部を介してプリンタ2に出力される。
【0067】
次に、本実施の形態の動作について説明する。
例えばユーザがコンピュータ4の入力装置99を操作するなどして、アプリケーションプログラムを起動する要求がなされた場合、CPU91は、HDD94から該当するアプリケーションプログラムを読み出して実行する。この結果、アプリケーションプログラムが起動され、画像データの生成または編集が可能になる。このようなアプリケーションプログラムを利用して、画像が描画または編集された後、生成された画像を印刷する要求が入力装置99を介して行われた場合には、CPU91は、生成された画像データをプリンタドライバソフトに対して供給する。このとき、画像データは、RGB表色系によって表されているデータである。また、プリンタドライバソフトへの画像データ供給に伴って、コンピュータ4が画像処理プログラムを実行し、上述した画像処理装置200として機能する。
【0068】
この画像処理装置200にあっては、図8に示すように、アプリケーションプログラムからRGB表色系によって表現された画像データが入力されると(ステップS1)、色変換部210が、入力画像データをCMYK表色系の各色系ごとの階調データに変換し、プレーン生成部213に出力する(ステップS2)。
次いで、飛行曲がり情報取得部211が、ラインヘッド28のノズル33のうち、飛行曲がりを生じる濃インクノズル33の識別情報をプリンタ2から取得する(ステップS3)。そして、その取得結果に基づいて、画像処理装置200は、飛行曲がりを生じる濃インクノズル33が存在しているか否かを判断する(ステップS4)。かかる濃インクノズル33が存在しない場合(ステップS4:FALSE)、白スジが発生することがないため、画像処理装置200は、そのまま印刷信号PSを生成すべく多値化処理(ステップS7)に処理手順を進める。一方、飛行曲がりを生じる濃インクノズル33が存在している場合には(ステップS4:TRUE)、画像処理装置200は、飛行曲がりによって白スジが発生するのを防止すべく、次の処理が実行される。
【0069】
すなわち、画像処理装置200の淡インク階調幅取得部212は、ライトシアン(C1)およびライトマゼンタ(M1)の各色の淡インクについて表現可能な階調度を示す表現可能最大階調Thをプリンタ2から取得し、プレーン生成部213に出力する(ステップS5)。
次いで、プレーン生成部213は、色変換部210から受け取ったCMYK表色系の各色系ごとの階調データのうち、シアン(C)およびマゼンタ(M)の各色系の階調データを対象にして、飛行曲がり情報取得部211から受け取った飛行曲がりを生じる濃インクノズル33の識別情報と、淡インク階調幅取得部212から受け取った淡インクの表現可能最大階調Thとに基づいて、淡インクノズルプレーンP1および濃インクノズルプレーンP2を生成するプレーン生成処理を実行する(ステップS6)。
【0070】
具体的には、図9に示すように、プレーン生成部213は、シアン(C)およびマゼンタ(M)のそれぞれの階調データが入力された場合(ステップS10)、各階調データについて次の処理を実行する。すなわち、プレーン生成部213は、まず、飛行曲がりを生じる濃インクノズル33の識別情報に基づいて、この濃インクノズル33によりドットが形成される予定の画素領域A(図7(B)参照)を特定し、そして、その画素領域Aの各画素について、画素の入力濃度(階調)が淡インクの表現可能最大階調Thより大きいか否かを判断する(ステップS11)。
【0071】
この判断の結果、入力濃度の方が小さい場合(ステップS11:FALSE)、プレーン生成部213は、入力濃度を、そのまま、淡インクノズルプレーンP1の対応する画素の階調に割り振る(ステップS12)。
一方、入力濃度の方が大きい場合(ステップS11:TRUE)、プレーン生成部213は、表現可能最大階調Thを、淡インクノズルプレーンP1の対応する画素の階調に割り振り(ステップS13)、そして、不足する階調(=入力濃度−表現可能最大階調Th)を、濃インクノズルプレーンP2の対応する画素の階調に割り振る(ステップS14)。
【0072】
このようなプレーン生成処理の結果、飛行曲がりを生じる濃インクノズル33により印刷される予定であった画素の印刷が淡インクノズル33に割り振られ、また、淡インクにより不足する階調の印刷だけが濃インクノズル33に割り振られる。
なお、飛行曲がりを生じない濃インクノズル33によって印刷される画素については、入力濃度が、そのまま階調として濃インクノズルプレーンP2の対応画素に割り当てられる。
【0073】
次いで、多値化部214は、図8に示すように、プレーン生成部213によって生成されたシアン(C)およびマゼンタ(M)の各色系についての濃淡インクノズルプレーンP1、P2、および、イエロ(Y)、ブラック(K)の各色系の階調データを受け取り、プリンタ2が処理可能な信号(ここでは、C、M、Y、K、C1、M1の各色についての多値化された信号)に変換する(ステップS7)。そして、画像処理装置200は、多値化部214が変換した信号を印刷信号PSとしてプリンタ2に出力する(ステップS8)。
【0074】
プリンタ2は、印刷信号PSを受信すると、CPU41が紙送りモータ25を駆動して記録用紙3を1枚だけ吸引し、印刷開始位置まで移送する。そして、記録用紙3の印刷開始位置がラインヘッド28の真下まで移動した場合に、CPU41は、印刷信号PSをヘッド駆動回路22を介してラインヘッド28に供給し、印刷を開始する。このとき、印刷信号PSのうち、シアン(C)の淡インクノズルプレーンP1に対応した信号が、ライトシアン(C1)のインクを吐出する淡インクノズル33に供給され、濃インクノズルプレーンP2に対応した信号がシアン(C)のインクを吐出する濃インクノズル33に供給される。これと同様に、マゼンタ(M)の淡インクノズルプレーンP1に対応した信号が、ライトマゼンタ(M1)のインクを吐出する淡インクノズル33に供給され、濃インクノズルプレーンP2に対応した信号がマゼンタ(M)のインクを吐出する濃インクノズル33に供給される。また、印刷信号PSのうち、イエロ(Y)の階調データに対応した信号がイエロ(Y)のインクを吐出する濃インクノズル33に供給され、ブラック(K)の階調データに対応した信号がブラック(K)のインクを吐出する濃インクノズル33に供給される。そして、印刷が開始されると、ラインヘッド28がC、M、Y、K、C1、M1のインクを吐出しつつ、記録用紙3が搬送方向に間欠的に搬送される。この結果、コンピュータ4によって生成された画像データに対応するドット群が記録用紙3上に形成される。
【0075】
以上のような実施の形態によれば、飛行曲がりを生じる濃インクノズル33がドットを形成する予定の画素を、この濃インクノズル33に代えて淡インクノズル33がドットを形成する構成であるために、飛行曲がりによる白スジ(バンディング)が印刷画像に発生することを防止することが可能となり、以って、印刷品位を向上させることができる。
また、淡インクを用いて印刷する場合であっても、印刷すべき画像の階調に合わせて淡インクのドット径を異ならせるため、淡インクのドットにより印刷画像の粒状感が増してしまうといった事態を防止できる。
【0076】
また、淡インクによる印刷時に、階調(濃度)が不足する場合には、濃インクノズル33から濃インクを吐出して不足分の階調を補う構成としているため、印刷画像の階調バランスが崩れることがなく、印刷品位が損なわれることが無い。特に、淡インクで階調が不足する場合には、淡インクにより大(L)径のドットを形成するとともに、不足分の階調を濃インクのドットで補う構成であるため、淡インクの大(L)径のドットにより充分に余白が埋められ、濃インクノズル33に飛行曲がりが生じていても、白スジを目立たなくすることができる。
【0077】
[第2実施の形態]
次いで、本発明の第2実施の形態について説明する。
上述した第1実施の形態のプリンタ2は、通常時に、濃インクを用いて印刷を行うものであったが、本実施の形態に係るプリンタ2は、通常時に、印刷画像の階調に応じて濃淡両方のインクを用いて印刷を行うように構成されている。
かかる構成のプリンタ2を用いて印刷を行う際に、濃インクを吐出する濃インクノズル33に飛行曲がりが生じている場合、淡インクを吐出する淡インクノズル33を用いて印刷する点は第1実施の形態と同様であるが、淡インクノズル33に飛行曲がりが生じている場合に、この淡インクノズル33に代えて濃インクノズル33を用いて印刷を行う点で第1実施の形態と異なる。
【0078】
したがって、本実施の形態にあっては、濃インクノズル33および淡インクノズル33の両方についての飛行曲がり情報が必要となるため、本実施の形態においては、第1実施の形態で説明した飛行曲がり情報取得部211が、濃インクノズル33および淡インクノズル33の各々の中から、飛行曲がりが発生するノズル33の識別情報を取得するように構成される。そして、本実施の形態に係る画像処理装置200は、濃インクノズル33および淡インクノズル33のどちら側に飛行曲がりが生じているかによって、飛行曲がりが生じる箇所の画素の印刷に濃淡インクのどちらを使用するかを決定する。
【0079】
本実施の形態に係る画像処理装置200の動作について詳述すると、図10に示すように、RGB表色系によって表現された画像データが色変換部210に入力されると(ステップS20)、色変換部210は、入力画像データをCMYK表色系の各色系ごとの階調データに変換しプレーン生成部213に出力する(ステップS21)。
次いで、飛行曲がり情報取得部211が、ラインヘッド28のノズル33のうち、飛行曲がりを生じる濃インクノズル33および淡インクノズル33の識別情報をプリンタ2から取得する(ステップS22)。
【0080】
そして、画像処理装置200は、飛行曲がりを生じる濃インクノズル33が存在しているか否かを判断し(ステップS23)、かかる濃インクノズル33が存在する場合には(ステップS23:TRUE)、この濃インクノズル33に代えて淡インクノズル33を用いて淡インクによりドットを形成すべく、第1実施の形態にて説明したステップS5およびS6と同様にして、プレーン生成処理等を実行し、そして、上述したステップS7およびS8を実行して、プリンタ2に印刷信号PSを出力する。
【0081】
一方、飛行曲がりを生じる濃インクノズル33が無い場合(ステップS23:FALSE)、画像処理装置200は、飛行曲がりを生じる淡インクノズル33が存在しているか否かを判断する(ステップS24)。そして、画像処理装置200は、飛行曲がりを生じる淡インクノズル33が存在していない場合には(ステップS24:FALSE)、飛行曲がりを生じることがないため、印刷信号PSを生成すべく処理手順をステップS7に進める。
【0082】
また、飛行曲がりを生じる淡インクノズル33が存在する場合(ステップS24:TRUE)、画像処理装置200は、飛行曲がりを生じる淡インクノズル33の識別情報に基づいて、この淡インクノズル33によりドットが形成される予定の画素領域A(図7(B)参照)を特定し、そして、その画素領域Aの各画素を、濃インクを用いて印刷するように変換処理を実行する(ステップS25)。この結果、飛行曲がりを生じる淡インクノズル33によりドットが形成される予定であった画素の印刷が濃インクノズル33に割り振られる。このとき、濃インクは淡インクよりも表現可能な階調幅が広いため、濃インクを用いる場合に、画像の階調が不足することはなく、階調を補うための処理は必要ない。
【0083】
そして、画像処理装置200は、多値化処理によりプリンタ2が処理可能な信号(ここでは、C、M、Y、K、C1、M1の各色についての多値化された信号)を生成し(ステップS7)、印刷信号PSとしてプリンタに出力する(ステップS8)。
以上のような実施の形態によれば、第1実施の形態の効果に加え、飛行曲がりを生じる淡インクノズル33が存在する場合であっても、この淡インクノズル33に代えて濃インクノズル33により印刷するため、淡インクノズル33の飛行曲がりによる白スジ(バンディング)が印刷画像に発生することを防止することが可能となる。
【0084】
なお、上述した各実施の形態において、図8〜図10のフローチャートに示す処理を実行するにあたっては、ROM52に予め格納されている制御プログラムを実行する場合について説明したが、これに限らず、これらの手順を示したプログラムが記録された記憶媒体から、そのプログラムをRAM53に組み込んで実行するようにしても良い。あるいは、そのプログラムをネットワークから取得しても良い。
【0085】
ここで、記憶媒体とは、RAM、ROM等の半導体記憶媒体、FD、HD等の磁気記憶型記憶媒体、CD、CDV、LD、DVD等の光学的読取方式記憶媒体、MO等の磁気記憶型/光学的読取方式記憶媒体であって、電子的、磁気的、光学的等の読み取り方法のいかんにかかわらず、コンピュータで読み取り可能な記憶媒体であれば、あらゆる記憶媒体を含むものである。
なお、上述した第1および第2実施の形態の各々は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変形可能である。
【0086】
例えば、上述した実施の形態では、シアン(C)およびマゼンタ(M)の色系にのみ濃淡インクを使用したが、他の色系にも濃淡インクを用いる構成としても良い。
また例えば、上述した各実施の形態では、コンピュータ4にインストールされるプリンタドライバソフトに画像処理プログラムを組み込むことで、コンピュータ4を画像処理装置200として機能させたが、これに限らず、プリンタ4の制御回路24に画像処理プログラムを実行させ、この制御回路24を画像処理装置200として機能させる構成としても良い。この構成においては、画像処理プログラムが例えば制御回路24のP−ROM43などに予め格納される。
【0087】
なお、上述した画像処理プログラムは、コンピュータ4やプリンタ2の半導体ROMに予め記憶させて製品に組み込まれるほかにも、インターネットなどのネットワークを介して配信することも可能である。また、図11に示すように、CD−ROMやDVD−ROM、FDなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体300を介することによって所望するユーザなどに対して容易に提供することも可能である。
【0088】
また例えば、上述した各実施の形態では、淡インクの表現可能最大階調Thが予め求められてプリンタ2に格納されている構成について説明したが、これに限らない。すなわち、淡インク階調幅取得部212を、淡インクの階調幅をテストするためのテストパターンをプリンタ2に印刷させ、印刷されたテストパターンをスキャナで読み取って画像化し、この画像から淡インクの表現可能最大階調Thを求める機能を有するように構成し、淡インクの表現可能最大階調Thを予め求めておかなくとも、淡インク階調幅取得部212が必要に応じて淡インクの実現可能最大階調Thを識別できるようにしても良い。
【0089】
また例えば、上述した各実施の形態では、淡インクとして浸透性の高いインクを用いる構成としたが、これに限らない。すなわち、本発明は、淡インクの浸透性を利用して白スジの発生を抑制するのではなく、濃インクノズル33および淡インクノズル33の一方に飛行曲がりが発生している場合に、他方のノズル33を用いることで白スジの発生を抑制するため、インクとして浸透性の低い例えば顔料インク等を用いることも可能である。このように、本発明によれば、使用可能なインクの種類の制限が緩和され、使用インクの自由度を向上させることができる。
【0090】
また、上述した各実施の形態では、インクとして濃淡2種類のインクを用いる構成としたが、これに限らず、N(N≧2の自然数)種類のインクを用いる構成としても良い。この構成においては、ある種類のインクを吐出するノズルに飛行曲がりが生じている場合には、そのノズルに代えて、N種類のうち他の種類のインクを吐出するノズルのうち、1つ或いは複数のノズルを用いてドットを形成するように構成される。
【0091】
また例えば、上述した実施の形態では、記録ヘッドとして、ピエゾ素子を用いてインクを吐出する構成のものを例示したが、他の方法によりインクを吐出する記録ヘッドを用いても良い。例えばインク通路に配置したヒータに通電し、インク通路内に発生する泡(バブル)によりインクを吐出する記録ヘッドを用いても良い。
また例えば、上述した各実施の形態では、記録ヘッドとしてラインヘッド28を備え、記録ヘッドを走査させることなく記録用紙3を搬送方向に搬送するだけで印刷を行うプリンタ2に本発明を適用した例を説明したが、これに限らない。すなわち、記録ヘッドをキャリッジに搭載し、当該記録ヘッドを記録用紙3の幅方向に移動させつつ、記録ヘッドのノズルからインクと吐出させて印刷を行うプリンタにも本発明を適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】本発明の第1実施形態の印刷用のコンピュータシステムを示す図である。
【図2】ヘッドユニットの構成を示す図である。
【図3】プリンタの制御回路の機能的構成を示す図である。
【図4】コンピュータの機能的構成を示す図である。
【図5】画像処理装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図6】濃インクおよび淡インクの階調幅を説明するための図である。
【図7】プレーン生成処理を説明するための図である。
【図8】印刷動作時の画像処理を示すフローチャートである。
【図9】プレーン生成処理を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第2実施形態の画像処理を示すフローチャートである。
【図11】本発明の画像処理プログラムが記録された記録媒体を示す図である。
【符号の説明】
【0093】
2…プリンタ、3…記録用紙(メディア)、4…コンピュータ、24…制御回路、28…ラインヘッド、33…ノズル(淡インクノズル、濃インクノズル)、200…画像処理装置、210…色変換部、211…飛行曲がり情報取得部、212…淡インク階調幅取得部、213…プレーン生成部、214…多値化部、P1…淡インクノズルプレーン、P2…濃インクノズルプレーン




 

 


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