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発明の名称 記録装置および液体噴射装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−83452(P2007−83452A)
公開日 平成19年4月5日(2007.4.5)
出願番号 特願2005−272586(P2005−272586)
出願日 平成17年9月20日(2005.9.20)
代理人 【識別番号】100095452
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 博樹
発明者 河端 聖司 / ▲濱▼川 寛史 / 西 伸幸
要約 課題
構造の複雑化やコストアップを招くことなく、用紙先端にコックリング形成作用を生じさせることができる記録装置を提供する。

解決手段
記録ヘッドと対向して設けられ、用紙を支持することにより用紙と記録ヘッドとのギャップを規定するプラテンには、記録ヘッドと対向する側に、第1リブ51、第2リブ52、第3リブ53、が用紙搬送経路の上流側から順に形成されている。搬送従動ローラ31は2個1組で付勢手段によって付勢され、当該付勢手段によって荷重が集中する場所が位置Fとなる。主走査方向における各リブの配置位置と、排出駆動ローラ41(及び排出従動ローラ)の配置位置とが一致する様構成されているとともに、前記荷重が集中する位置Fが、主走査方向において2つの各リブの間に配置されている。
特許請求の範囲
【請求項1】
被記録媒体に記録を行う記録ヘッドと、
前記記録ヘッドの上流側に設けられ、被記録媒体を前記記録ヘッドの側へと搬送する被記録媒体搬送手段と、
前記記録ヘッドの下流側に設けられ、記録の行われた被記録媒体を排出する被記録媒体排出手段と、
前記記録ヘッドと対向して設けられ、被記録媒体を支持することにより被記録媒体と前記記録ヘッドとのギャップを規定するプラテンと、を備え、
前記被記録媒体搬送手段が、回動駆動される搬送駆動ローラと、主走査方向に適宜の間隔を置いて複数設けられる、前記搬送駆動ローラに圧接して従動回動する搬送従動ローラと、を備えて構成されるとともに、被記録媒体を前記プラテンに向けて押し付ける様前記搬送従動ローラの軸芯が前記搬送駆動ローラの軸芯に対して下流側に配置され、
前記被記録媒体排出手段が、主走査方向に適宜の間隔を置いて複数設けられる、回動駆動される排出駆動ローラと、前記排出駆動ローラに接して従動回動する複数の排出従動ローラと、を備えて構成され、
前記プラテンには、前記記録ヘッドと対向する側に、副走査方向に延びるリブが、主走査方向に適宜の間隔を置いて複数設けられ、
主走査方向における前記リブの配置位置と、前記排出駆動ローラ及び前記排出従動ローラの配置位置とが一致する様構成されているとともに、前記搬送駆動ローラと前記搬送従動ローラとによって被記録媒体を挟圧した際に荷重が集中する位置が、2つの前記リブの間に配置されている、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項2】
請求項1において、前記リブと、前記荷重が集中する位置とが交互に配置されている、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項3】
請求項1または2において、前記リブが、主走査方向において特定のサイズの被記録媒体の両側端部分を下方から支持する位置に配設されるとともに、当該被記録媒体の両側端部分を支持するリブの前記記録ヘッド側への突出高さが、当該両側端部分の間で被記録媒体を下方から支持する他のリブの同突出高さよりも低いことを特徴とする記録装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項において、前記記録ヘッドと前記被記録媒体排出手段との間に位置し、被記録媒体の記録面と接して従動回転する補助ローラを備え、
当該補助ローラが、2つの前記リブの間に配置されている、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項5】
被噴射媒体に液体噴射を行う液体噴射ヘッドと、
前記液体噴射ヘッドの上流側に設けられ、被噴射媒体を前記液体噴射ヘッドの側へと搬送する被噴射媒体搬送手段と、
前記液体噴射ヘッドの下流側に設けられ、液体噴射の行われた被噴射媒体を排出する被噴射媒体排出手段と、
前記液体噴射ヘッドと対向して設けられ、被噴射媒体を支持することにより被噴射媒体と前記液体噴射ヘッドとのギャップを規定するプラテンと、を備え、
前記被噴射媒体搬送手段が、回動駆動される搬送駆動ローラと、被噴射媒体の幅方向に適宜の間隔を置いて複数設けられる、前記搬送駆動ローラに圧接して従動回動する搬送従動ローラと、を備えて構成されるとともに、被噴射媒体を前記プラテンに向けて押し付ける様前記搬送従動ローラの軸芯が前記搬送駆動ローラの軸芯に対して下流側に配置され、
前記被噴射媒体排出手段が、被噴射媒体の幅方向に適宜の間隔を置いて複数設けられる、回動駆動される排出駆動ローラと、前記排出駆動ローラに接して従動回動する複数の排出従動ローラと、を備えて構成され、
前記プラテンには、前記液体噴射ヘッドと対向する側に、副走査方向に延びるリブが、主走査方向に適宜の間隔を置いて複数設けられ、
被噴射媒体の幅方向における前記リブの配置位置と、前記排出駆動ローラ及び前記排出従動ローラの配置位置とが一致する様構成されているとともに、前記搬送駆動ローラと前記搬送従動ローラとによって被噴射媒体を挟圧した際に荷重が集中する位置が、2つの前記リブの間に配置されている、
ことを特徴とする液体噴射装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、被記録媒体に記録を行う記録装置および液体噴射装置に関する。
ここで、液体噴射装置とは、インクジェット式記録ヘッドが用いられ、該記録ヘッドからインクを吐出して被記録媒体に記録を行うプリンタ、複写機およびファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えてその用途に対応する液体を前記インクジェット式記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから被記録媒体に相当する被噴射媒体に噴射して、前記液体を前記被噴射媒体に付着させる装置を含む意味で用いる。
液体噴射ヘッドとして、前記記録ヘッドの他に、液晶ディスプレー等のカラーフィルター製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレーや面発光ディスプレー(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料噴射ヘッド等が挙げられる。
【背景技術】
【0002】
記録装置或いは液体噴射装置の一例としてインクジェットプリンタがある。インクジェットプリンタは被記録媒体(被噴射媒体)としての印刷用紙にインク(液体)を吐出するインクジェット記録ヘッドと対向する位置に、印刷用紙を下から支持することによりインクジェット記録ヘッドと印刷用紙とのギャップ(ペーパーギャップ:以下「PG」と言う)を規定するプラテンを備えている。
【0003】
ここで、特許文献1及び特許文献2に示すように、プラテンにおいてインクジェット記録ヘッドと対向する面には、副走査方向に延びるリブが、主走査方向に適宜の間隔を置いて複数設けられている。これは、インクを吸収することによって膨潤する印刷用紙に一定振幅の波打ち状態(所謂”コックリング状態”)を形成することで、印刷用紙の膨潤による伸び分をリブ間に吸収させ、これによって印刷面とインクジェット記録ヘッドとの距離を可能な限り均一にする為である。
【0004】
【特許文献1】特開2003−291430号公報
【特許文献2】特開2004−322632号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1には、上記コックリングは、リブと排紙ローラとの協働作用によって形成されることが記載されている。しかしながら、用紙先端が排紙ローラに到達するまでは、用紙にはコックリングの形成作用が生じないから、用紙先端に印刷を行う場合にはPGが不均一になり易い。このため、特許文献1には、用紙先端がリブとリブとの間に落ち込み易い様に、高さの低いリブを混在させる様に構成しているが、用紙の種類によっては、必ずしも充分なコックリング形成作用を得られていなかった。
【0006】
また、特許文献2には、2つのリブの間に、用紙をプラテンに向けて押圧する押圧部を設ける点が記載されている。これによれば、用紙先端が排紙ローラに到達するまでの間であっても、前記押圧部と、リブとの協働作用によってコックリング形成作用が生じるとも言える。しかしながら、前記押圧部を設けることで、構造が複雑化するとともにコストアップを招くことになる。
そこで本発明はこの様な状況に鑑みなされたものであり、その目的は、構造の複雑化やコストアップを招くことなく、用紙先端にコックリング形成作用を生じさせることができる記録装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様は、被記録媒体に記録を行う記録ヘッドと、前記記録ヘッドの上流側に設けられ、被記録媒体を前記記録ヘッドの側へと搬送する被記録媒体搬送手段と、前記記録ヘッドの下流側に設けられ、記録の行われた被記録媒体を排出する被記録媒体排出手段と、前記記録ヘッドと対向して設けられ、被記録媒体を支持することにより被記録媒体と前記記録ヘッドとのギャップを規定するプラテンと、を備え、前記被記録媒体搬送手段が、回動駆動される搬送駆動ローラと、主走査方向に適宜の間隔を置いて複数設けられる、前記搬送駆動ローラに圧接して従動回動する搬送従動ローラと、を備えて構成されるとともに、被記録媒体を前記プラテンに向けて押し付ける様前記搬送従動ローラの軸芯が前記搬送駆動ローラの軸芯に対して下流側に配置され、前記被記録媒体排出手段が、主走査方向に適宜の間隔を置いて複数設けられる、回動駆動される排出駆動ローラと、前記排出駆動ローラに接して従動回動する複数の排出従動ローラと、を備えて構成され、前記プラテンには、前記記録ヘッドと対向する側に、副走査方向に延びるリブが、主走査方向に適宜の間隔を置いて複数設けられ、主走査方向における前記リブの配置位置と、前記排出駆動ローラ及び前記排出従動ローラの配置位置とが一致する様構成されているとともに、前記搬送駆動ローラと前記搬送従動ローラとによって被記録媒体を挟圧した際に荷重が集中する位置が、2つの前記リブの間に配置されていることを特徴とする。
【0008】
搬送駆動ローラと搬送従動ローラとによって被記録媒体を挟圧した際に荷重が集中する位置は、被記録媒体にコックリングを形成する際に谷部分となり易い。従ってこの性質を利用し、前記荷重が集中する位置を、2つのリブの間に配置することで、被記録媒体にリブの位置を山とし、前記荷重が集中する位置を谷とするコックリングを形成可能に構成した。従ってこれにより、構造の複雑化やコストアップを招くことなく、被記録媒体先端にコックリング形成作用を生じさせることが可能となり、被記録媒体先端の記録品質の低下を防止することが可能となる。
【0009】
本発明の第2の態様は、上記第1の態様において、前記リブと、前記荷重が集中する位置とが交互に配置されていることを特徴とする。
本態様によれば、前記リブと、前記荷重が集中する位置とが交互に配置されていることから、コックリングの山部分と谷部分とが交互に規則的に形成されることとなり、これによってPGをより一層均一にすることができ、記録品質の低下をより確実に防止することができる。
【0010】
本発明の第3の態様は、上記第1のまたは第2の態様において、前記リブが、主走査方向において特定のサイズの被記録媒体の両側端部分を下方から支持する位置に配設されるとともに、当該被記録媒体の両側端部分を支持するリブの前記記録ヘッド側への突出高さが、当該両側端部分の間で被記録媒体を下方から支持する他のリブの同突出高さよりも低いことを特徴とする。
本態様によれば、被記録媒体の両側端部分を支持するリブの記録ヘッド側への突出高さが、当該両側端部分の間で被記録媒体を下方から支持する他のリブの同突出高さよりも低いので、被記録媒体が記録ヘッドに向けて中央部分が凸となる様に変形した場合(例えば、記録面がコート層によって形成される被記録媒体であって、前記コート層が吸湿して膨潤した様な場合)であっても、記録面と記録ヘッドとの距離を確保することができ、ヘッド擦れ等を防止することができる。
【0011】
本発明の第4の態様は、上記第1から第3の態様のいずれかにおいて、前記記録ヘッドと前記被記録媒体排出手段との間に設けられ、被記録媒体の記録面と接して従動回転する補助ローラを備え、当該補助ローラが、2つの前記リブの間に配置されていることを特徴とする。
本態様によれば、記録ヘッドと被記録媒体排出手段との間に位置し、被記録媒体の記録面と接して従動回転する補助ローラを備え、当該補助ローラが、2つの前記リブの間に配置されていることから、2つの前記リブの間で、コックリングの谷部分をより確実に形成することができる。
【0012】
本発明の第5の態様は、被噴射媒体に液体噴射を行う液体噴射ヘッドと、前記液体噴射ヘッドの上流側に設けられ、被噴射媒体を前記液体噴射ヘッドの側へと搬送する被噴射媒体搬送手段と、前記液体噴射ヘッドの下流側に設けられ、液体噴射の行われた被噴射媒体を排出する被噴射媒体排出手段と、前記液体噴射ヘッドと対向して設けられ、被噴射媒体を支持することにより被噴射媒体と前記液体噴射ヘッドとのギャップを規定するプラテンと、を備え、前記被噴射媒体搬送手段が、回動駆動される搬送駆動ローラと、被噴射媒体の幅方向に適宜の間隔を置いて複数設けられる、前記搬送駆動ローラに圧接して従動回動する搬送従動ローラと、を備えて構成されるとともに、被噴射媒体を前記プラテンに向けて押し付ける様前記搬送従動ローラの軸芯が前記搬送駆動ローラの軸芯に対して下流側に配置され、前記被噴射媒体排出手段が、被噴射媒体の幅方向に適宜の間隔を置いて複数設けられる、回動駆動される排出駆動ローラと、前記排出駆動ローラに接して従動回動する複数の排出従動ローラと、を備えて構成され、前記プラテンには、前記液体噴射ヘッドと対向する側に、副走査方向に延びるリブが、主走査方向に適宜の間隔を置いて複数設けられ、被噴射媒体の幅方向における前記リブの配置位置と、前記排出駆動ローラ及び前記排出従動ローラの配置位置とが一致する様構成されているとともに、前記搬送駆動ローラと前記搬送従動ローラとによって被噴射媒体を挟圧した際に荷重が集中する位置が、2つの前記リブの間に配置されていることを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について図1乃至図7を参照しながら説明する。ここで、図1はプリンタ1の装置本体(外装ケースを取り外した状態)の外観斜視図、図2は同側断面図、図3は紙案内下50を中心とした記録手段3の要部斜視図、図4は同側断面図、図5は第1リブ51、第2リブ52、第3リブ53の位置関係を示す模式図、図6及び図7は搬送従動ローラ31、第1リブ51、第2リブ52、第3リブ53、排出駆動ローラ41の配置関係を示す平面図である。
【0014】
以下では先ず、図1及び図2を参照しながら、本発明に係る記録装置或いは液体噴射装置の一例としてのインクジェットプリンタ(以下「プリンタ」と言う)1の概要について説明する。尚、以下では、図2の右方向及び図4、図5の左方向(プリンタ前方側)を用紙搬送経路の「下流側」と言い、図2の左方向及び図4、図5の右方向(プリンタ後方側)を「上流側」と言うこととする。
【0015】
プリンタ1は後部に「被記録媒体」、「被噴射媒体」の一例としての記録用紙(主として単票紙:以下「用紙P」と言う)を傾斜姿勢でセット可能な給送装置2を備え、当該給送装置2から、用紙Pを下流側の被記録媒体搬送手段4へ向けて給送する。給送された用紙Pは被記録媒体搬送手段4によって下流側の記録手段3へ搬送(副走査送り)され、記録が実行される。そして記録手段3によって記録の行われた用紙Pは、下流側の被記録媒体排出手段5によって装置前方へ排出される。
【0016】
以下、プリンタ1の用紙搬送経路上の構成要素について更に詳説する。給送装置2は、ホッパ11と、給送ローラ12と、リタードローラ13と、戻しレバー14と、ペーパーサポート15と、補助サポート16と、可動エッジガイド17と、固定エッジガイド19と、を備えて構成されている。
ホッパ11は板状体から成り、上部の揺動支点(図示せず)を中心に揺動可能に設けられ、揺動することにより、ホッパ11上に傾斜姿勢に支持された用紙Pを給送ローラ12に圧接させる圧接姿勢と、給送ローラ12から離間させる離間姿勢と、を切り換わる。給送ローラ12は側面視略D形の形状を成し、その円弧部分によって圧接した最上位の用紙Pを下流側へ給送する一方で、用紙Pが給送された後の、被記録媒体搬送手段4による用紙Pの搬送中においては、搬送負荷を生じさせない様に図示する様にその平坦部が用紙Pと対向する様に制御される。
【0017】
リタードローラ13は、外周が弾性材によって形成され、給送ローラ12の円弧部分と圧接可能に設けられ、且つ、所定の回転抵抗(トルク)が与えられた状態に設けられている。リタードローラ13は用紙Pの重送が発生せずに、1枚だけ給送されている場合には、リタードローラ13に前記回転抵抗以上のトルクが加わるので、給送ローラ13に対して従動回転(図2の時計回り)する。一方、用紙Pが給送ローラ12とリタードローラ13との間に複数枚存在する場合には、用紙間の摩擦係数が用紙Pとリタードローラ13との間の摩擦係数よりも低いため、リタードローラ13には前記回転抵抗以上のトルクが掛からず、回転せずに停止した状態となる。従ってこれにより、給送されるべき最上位の用紙Pにつられて重送されようとする次位以降の用紙Pが、リタードローラ13から下流側へ進まずに、重送が防止される。
【0018】
戻しレバー14は、用紙Pの給送経路を側視して揺動可能に設けられていて、揺動することにより、重送されようとした次位以降の用紙Pをホッパ11上に戻す作用を奏する。
ペーパーサポート15及び補助サポート部材16(図1)は、ホッパ11における用紙支持面を用紙Pの後端方向に延長して用紙Pの後端を支持する。
可動エッジガイド17及び固定エッジガイド19は、ホッパ11において互いに対峙するように設けられ、用紙Pのエッジに当接して当該エッジの位置を規制する。可動エッジガイド17はホッパ11において用紙Pの幅方向に変位(スライド)可能に設けられていて、これにより、用紙Pの幅寸法に適合した適切な位置に変位することが可能となっている。
【0019】
尚、符号17a及び19aは、可動エッジガイド17、固定エッジガイド19にそれぞれ形成される規制部を示している。この規制部17a、19aは、用紙Pをセットする際に用紙Pをガイドする機能を果たし、更に、ホッパ11に支持される(給送装置2にセットされる)用紙Pの最大枚数(許容される最大の枚数)を規制する。
【0020】
次に、給送装置2と被記録媒体搬送手段4との間には、用紙Pの通過を検出する検出手段(図示せず)と、用紙Pの給送姿勢を形成するとともに用紙Pの給送ローラ12への接触を防止して搬送負荷を軽減するガイドローラ26が設けられている。
給送装置2の下流側に設けられた被記録媒体搬送手段4は、モータによって回転駆動される搬送駆動ローラ30と、該搬送駆動ローラ30に圧接して従動回転する搬送従動ローラ31とを備えて構成されている。搬送駆動ローラ30は用紙幅方向に延びる金属軸の外周面に耐摩耗性粒子がほぼ均一に分散されて成る付着層を備えて成され、搬送従動ローラ31は外周面がエラストマ等の低摩擦材料によって成され、搬送駆動ローラ30の軸線方向に複数配設されている。
【0021】
尚、搬送従動ローラ31は本実施形態では紙案内上24の下流側端部に2つ自由回転可能に軸支され、当該紙案内上24は、用紙幅方向に3つ、図1に示すように並設される。紙案内上24は軸24aがメインフレーム23に軸支されることで、用紙搬送経路を側視して軸24aを中心に揺動可能に設けられるとともに、コイルばね25によって、搬送従動ローラ31が搬送駆動ローラ30に圧接する方向に付勢される。
【0022】
被記録媒体搬送手段4に到達した用紙Pは、搬送駆動ローラ30と搬送従動ローラ31とによってニップされた状態で搬送駆動ローラ30が回転することにより、下流側の記録手段3へと副走査送りされる。
記録手段3は、インクジェット記録ヘッド(以下「記録ヘッド」と言う)36と、当該記録ヘッド36と対向するように設けられる紙案内下50(プラテン56)とを備えて構成される。記録ヘッド36はキャリッジ33の底部に設けられ、当該キャリッジ33は主走査方向(用紙幅方向:図2の紙面表裏方向)に延びるキャリッジガイド軸34にガイドされながら、図示しない駆動モータによって主走査方向に往復動する様に駆動される。また、キャリッジ33は、複数の色毎に独立したインクカートリッジ35を搭載し、記録ヘッド36へとインクを供給する。
【0023】
用紙Pと記録ヘッド36との距離を規定する紙案内下50(プラテン56)には、記録ヘッド36と対向する面に第1リブ51、第2リブ52、第3リブ53が形成されているとともに、インクを打ち捨てる溝54、55が形成されていて、用紙Pの端部から外れた領域に吐出するインクを溝54、55に打ち捨てることにより、用紙Pの端部に余白無く印刷を行う所謂フチ無し印刷が実行される。尚、溝54、55には、インクを吸収するインク吸収材29(図3参照)が配設される。また、紙案内下50の構成については、後に詳述する。
【0024】
続いて、記録ヘッド36の下流側には、補助ローラ43と、被記録媒体排出手段5が設けられている。補助ローラ43は、記録ヘッド36とプラテン56との対向領域から被記録媒体排出手段5へ至る用紙搬送経路上に、用紙Pの記録面と接して従動回転するよう設けられることで、用紙Pのプラテン56からの浮き上がりを防止して用紙Pと記録ヘッド36との距離を一定に保つ機能を果たす(詳細は後述)。被記録媒体排出手段5は図示しないモータによって回転駆動される排出駆動ローラ41と、当該排出駆動ローラ41に接して従動回転する排出従動ローラ42とを備えて構成されている。
【0025】
本実施形態において排出駆動ローラ41はゴムローラによって成されるとともに回転駆動される回転軸40の軸方向に複数設けられる。また、本実施形態では、補助ローラ43の主走査方向における位置は、排出駆動ローラ41の位置と、2つのリブの間とに設けられている(詳細は後述)。
【0026】
排出従動ローラ42には外周に複数の歯を有する歯付きローラが用いられ(補助ローラ43も同様)、主走査方向に長い形状を成す排紙フレームAssy45に、複数の排出駆動ローラ41に対応するよう複数設けられる。記録手段3によって記録の行われた用紙Pは、排出駆動ローラ41と排出従動ローラ42とによってニップされた状態で排出駆動ローラ41が回転駆動されることにより、装置前方(図示しないスタッカ)へ向けて排出される。
【0027】
以上がプリンタ1の大略構成であるが、プリンタ1は、被記録媒体或いは被噴射媒体として単票紙の他に、CD−R等の光ディスク(薄板状体)や、ボード紙等の高剛性媒体に直接インクジェット記録可能に構成されている。図1に示すトレイガイド7は、光ディスクをセットしたトレイ(図示せず)やボード紙等の高剛性媒体を支持するものであり、当該高剛性媒体は装置前方に設けられたトレイガイド7に支持されながら、プリンタ1の後方側(上流側)へ向けて、用紙搬送経路に手差しで差し込まれ、そして被記録媒体搬送手段4によって副走査送りされつつ、記録ヘッド36によってインクジェット記録が実行される。
【0028】
以上がプリンタ1の概要であり、以下、紙案内下50並びにその周辺の構成要素について詳説する。
図3及び図4に示すように、紙案内下50は、搬送駆動ローラ30から下流側のプラテン56と、搬送駆動ローラ30から上流側の後部紙案内57とを一体的に備えるとともに、搬送駆動ローラ30及び排出駆動ローラ41の回動軸40を軸支可能なように、樹脂材料によって一体的に形成されている。
【0029】
プラテン56は、記録ヘッド36と対向する位置に設けられて用紙Pを下方から支持することにより、用紙Pと記録ヘッド36との距離(PG)を規定するとともに、用紙Pを下流側へ案内する。後部紙案内57は、給送装置2から給送される用紙Pを搬送駆動ローラ30へと案内する。
【0030】
プラテン56において記録ヘッド36と対向する側には、副走査方向に延びるリブが、主走査方向に適宜の間隔を置いて複数設けられている。このリブは、副走査方向において上流側から順に第1リブ51、第2リブ52、第3リブ53、第4リブ58の4種類のリブによって構成されている。即ち、副走査方向に延びる第1リブ51が搬送駆動ローラ30の下流側近傍に設けられ、そして第1リブ51の下流側には溝54を挟んで副走査方向に延びる第2リブ52が、更に第2リブ52の下流側には溝55を挟んで副走査方向に延びる第3リブ53が、それぞれ設けられている。
【0031】
第1リブ51、第2リブ52、第3リブ53は図3に示すようにそれぞれ主走査方向に適宜の間隔を置いて複数設けられ、用紙Pを下方から支持してPGを規定する。また、第4リブ58は、排出駆動ローラ41の両側に配置され、記録の行われた用紙Pを排出駆動ローラ41と排出従動ローラ42との間に案内する。
【0032】
尚、記録ヘッド36において符号Sで示す範囲は副走査方向においてインク吐出ノズル(図示せず)が形成される範囲を示しており、図示するように第2リブ52はインク吐出ノズルの形成範囲内に位置し、第1リブ51及び第3リブ53は、インク吐出ノズルの形成範囲外に位置している。
【0033】
第1リブ51と第2リブ52との間には上述したように主走査方向に延びる溝54が形成されており、第2リブ52と第3リブ53との間には同様に主走査方向に延びる溝55が形成されている。溝54と溝55は、それぞれ用紙Pの上端或いは下端から外れた部分に吐出されるインクを打ち捨てる為のものであり、即ち用紙Pの上端を溝55の上部に配置した状態で、当該用紙Pの上端及び当該上端から外れた部分にインク滴を吐出する。これにより、用紙P上端に縁無し記録が実行されるとともに、溝55に用紙P上端から外れたインク滴が打ち捨てられる。また、用紙Pの下端を溝54の上部に配置した状態で、当該用紙Pの上端及び当該上端から外れた部分にインク滴を吐出する。これにより、用紙P下端に縁無し記録が実行されるとともに、溝54に用紙P下端から外れたインク滴が打ち捨てられる。
【0034】
次に、図5を参照しながら、第1リブ51、第2リブ52、第3リブ53、のこれらの高さ関係について説明する。尚、図5では、第1リブ51、第2リブ52、第3リブ53、被記録媒体搬送手段4、記録ヘッド36、補助ローラ43、被記録媒体排出手段5、のこれらの図4における上下方向の位置関係を判り易くする為に、上下方向の位置関係を誇張して描いている。
【0035】
図5において、符号Lrは、搬送駆動ローラ30における用紙Pとの接触点と、排出駆動ローラ30における用紙Pとの接触点と、を結ぶ直線(前記2つのローラの共通接線)を示している。また、符号Aは第2リブ52の頂部と直線Lrとの距離、符号Bは第2リブ52の頂部と第3リブ53の頂部とのギャップ、符号Cは補助ローラ43における用紙Pの接触点と第3リブ53の頂部とのギャップを示している。更に、符号aは第2リブ52頂部の下流側端部から補助ローラ43に至る用紙搬送経路の距離、符号bは補助ローラ43から被記録媒体排出手段5へ至る用紙搬送経路の距離を示している。加えて、符号αは、搬送駆動ローラ30の軸芯と搬送従動ローラ31の軸芯とを結ぶ直線と、直線Lrに直交する線との成す角度を示しており、符号βは、排出駆動ローラ41の軸芯と排出従動ローラ42の軸芯とを結ぶ直線と、直線Lrに直交する線との成す角度を示している。
【0036】
図5において、搬送従動ローラ31の軸芯が、搬送駆動ローラ30の軸芯よりも用紙搬送経路の下流側(図5の左側)に配置されており、これによって両ローラの軸芯を通る直線が、図示する様に傾斜角αを有している。また、同様に排出従動ローラ42の軸芯が、排出駆動ローラ41の軸芯よりも用紙搬送経路の上流側(図5の右側)に配置されており、これによって両ローラの軸芯を通る直線が、図示する様に傾斜角βを有している。これにより、被記録媒体搬送手段4と被記録媒体搬送手段5との間で用紙Pは下に凸となる様な湾曲姿勢が形成され、プラテン56の各リブに向けて押し付けられ、用紙Pのプラテン56からの浮き上がりを防止している。
【0037】
ここで、搬送駆動ローラ30と搬送従動ローラ31とによる用紙挟圧力は強力であるとともに、記録ヘッド36は被記録媒体搬送手段4と被記録媒体排出手段5との間において被記録媒体搬送手段4の側に位置しているので、用紙上端が被記録媒体排出手段5に到達する前の段階にあっても、用紙上端は、プラテン56に比較的強く押し付けられ、記録ヘッド36と対向する位置においてプラテン56からの浮き上がりが防止される。
【0038】
しかし、用紙下端については、排出駆動ローラ41と排出従動ローラ42とによる用紙挟圧力が大きく設定できないこと(排出従動ローラ42外周の歯によってローラ痕を形成する為)、そして被記録媒体排出手段5と記録ヘッド36との距離が長いことから、被記録媒体排出手段5のみによる用紙Pのプラテン56への押し付け作用が充分に得られ難い。従って補助ローラ43を用いて用紙Pをプラテン56に向けて押し付け、これによって用紙Pの下端が被記録媒体搬送手段4から外れた後も、当該用紙P下端のプラテン56からの浮き上がりを防止している。
【0039】
しかしながら、例えば用紙Pが記録面にコート層を有する専用紙であると、当該用紙Pには、表面のコート層と裏面のベース層との間の膨張率の差によって湾曲(カール)が生じ易く、特にコート層の膨潤によって上方向に凸となるように変形し易い為、用紙Pの下端が被記録媒体搬送手段4から外れた際、即ち被記録媒体搬送手段4による強い拘束力から解放された際に、用紙Pに湾曲が生じてヘッド擦れやPG変化による記録品質の低下を招く虞がある。
【0040】
この様な問題を解消する為には、被記録媒体排出手段5と補助ローラ43との間で用紙Pを更に確実にプラテン56に向けて押し付けるべく、被記録媒体排出手段5の位置を図5の上方にシフトさせることが考えられる。しかしこの様に構成すると、記録ヘッド36のヘッド面に対して直線Lrが傾斜し、上記光ディスクやボード紙等の容易に撓まない高剛性媒体に記録を実行する際に記録品質の低下を招く虞がある。
【0041】
そこで、本実施形態においては、第3リブ53の記録ヘッド36側への突出高さを、第1リブ51及び第2リブ52の同突出高さよりも低くした。
より具体的には、本実施形態において第1リブ51の頂部と第2リブ52の頂部とはほぼ同一レベルに形成されており、これに対して第3リブ53の頂部は、第1リブ51及び第2リブ52の頂部よりもギャップBだけ低い位置にある。即ち、第3リブ53の記録ヘッド36側への突出高さが、第1リブ51及び第2リブ52の同突出高さよりも低くなっている。つまり、用紙下端をプラテン56に向けてより確実に押し付ける為の空間が形成されている。
【0042】
そしてこれにより、補助ローラ43における用紙Pとの接触点を、第1リブ51及び第2リブ52の頂部よりも記録ヘッド36から離間する方向に配置することが可能となっている(ギャップC<B)。
以上により、被記録媒体排出手段5と補助ローラ43とによる用紙Pのプラテン56への押し付け作用を強めることができ、用紙Pのプラテン56からの浮き上がりがより一層確実に防止され、特に用紙下端が搬送駆動ローラ30と搬送従動ローラ31との強い拘束状態から解放された際の用紙の変形を防止することができ、或いはその変形の程度を低減させることができる。
【0043】
尚、補助ローラ43における用紙Pの接触点が、第2リブ52の頂部よりも低い位置にあるので、用紙先端が第2リブ52から補助ローラ43に到達する際には、当該用紙先端が補助ローラ43に当接(衝突)し易く、従って図の距離aは、極力大きめにすることが望ましい。また、排出駆動ローラ41と排出従動ローラ42とのニップ点と、補助ローラ43における用紙Pとの接触点とのギャップが大きくなっている為、補助ローラ43を通過した用紙先端が無理なく円滑に排出駆動ローラ41と排出従動ローラ42とにニップされる様、図の距離bの間において第4リブ58の頂部を図示するように傾斜面にするのが望ましい。本実施形態では、この様な観点から、距離aを19〜21mmとしている。尚、距離bは20〜22mm、ギャップBは約0.5mm、ギャップCは約0.35mmに設定されている。
【0044】
尚、本実施形態では被記録媒体排出手段5と補助ローラ43とによって用紙Pをプラテン56へ押し付ける様に構成しているが、被記録媒体排出手段5単独での用紙Pの押し付け効果が充分であれば、補助ローラ43は不要となる。即ち、補助ローラ43を有しない構成においても、第3リブ53の記録ヘッド36側への突出高さを第1リブ51及び第2リブ52の同突出高さよりも低く構成したことによる上記作用効果を得ることが可能となる。
【0045】
ところで、本実施形態では第1リブ51と第2リブ52とはその頂部が略同一レベルとなる様に形成されているものの、第2リブ52が、第1リブ51から記録ヘッド36側に突出することのない様、その製造誤差が管理されている。即ち、第2リブ52が、第1リブ51から記録ヘッド36側に突出すると、用紙上端が第1リブ51から第2リブ52に到達した際に、用紙上端の進行方向が上向きになり、その結果用紙上端が記録ヘッド36に擦れる虞があるので、第2リブ52が、第1リブ51に対し記録ヘッド36側に非突出状態となる様形成されている。
【0046】
続いて、図6及び図7を参照しながら、搬送従動ローラ31、第1リブ51、第2リブ52、第3リブ53、排出駆動ローラ4、補助ローラ43、のこれらの主走査方向における位置関係について説明する。尚、図6及び図7では、図面の簡略化の為に上記各構成要素のみを描き、他の構成部分は省略している。また、以下では、主走査方向位置が一致する3つのリブ(第1リブ51、第2リブ52、第3リブ53)をまとめて「リブR」と言うこととする。
【0047】
用紙Pがインクを吸収することにより膨潤し、伸びると、用紙Pの記録面と記録ヘッド36との距離が不均一になり易い。従って通常、インクジェットプリンタにおいては、2つのリブRの間にその伸び分を逃がし、即ちリブRの位置を山とし、2つのリブRの位置を谷とする波打ち状態(コックリング状態)を強制的に形成し、これによって用紙Pが伸びても記録面と記録ヘッド36との距離が極力均一になる様に構成されている。
【0048】
本実施形態においては、この様なコックリング状態を装置の複雑化を招くことなく確実に形成する為に、上記各構成要素を以下の様に配置している。
即ち、図6(A)(及び図7(A))において符号Fは、コイルばね25の一端25a(図3参照)が紙案内上24を搬送駆動ローラ30に向けて押圧する位置を示しており、図示するようにコイルばね25は紙案内上24において2つの搬送従動ローラ31の中間部分を付勢する。
【0049】
つまり、位置Fは、搬送駆動ローラ30と搬送従動ローラ31とによって用紙Pを挟圧した際に荷重が集中する位置であり、この位置は、用紙Pにコックリングを形成する際に谷部分となり易い。そこでこの性質を利用し、位置Fを用紙Pにコックリングを形成する際の谷部分に設定し、そして主走査方向に適宜の間隔を置いて配設される2つのリブRの間に、位置Fを配置している。
【0050】
これにより、図6(B)に模式的に示すように、用紙PにはリブRの位置を山とし、荷重が集中する位置Fを谷とするコックリングが形成される。従ってこれにより、構造の複雑化やコストアップを招くことなく用紙Pにコックリング形成作用を確実に生じさせることが可能となり、記録品質の低下を防止することが可能となっている。
【0051】
特に、用紙上端が被記録媒体排出手段5に到達するまでは、当該用紙上端は被記録媒体排出手段5から拘束力を受けないので、一般的にはコックリング状態を形成し難いが、上述の様に搬送駆動ローラ30と搬送従動ローラ31とによって用紙Pを挟圧した際に荷重が集中する位置Fを2つのリブRの間に配置しているので、搬送駆動ローラ30及び搬送従動ローラ31と、リブRとの協働作用によって用紙上端にもコックリング形成作用が生じ、用紙上端が被記録媒体排出手段5に到達する前の段階においても、用紙Pにコックリング状態を形成することができ、即ち用紙上端のヘッド擦れやPG変化による記録品質の低下を防止することが可能となっている。
【0052】
尚、用紙Pに形成するコックリング状態は、山と谷の部分が多いほど、即ちコックリングの周期が短いほど、PGのばらつきをより一層抑えることが可能となる。そこで、図7(A)、(B)に示すように、搬送駆動ローラ30と搬送従動ローラ31とによって用紙Pを挟圧した際に荷重が集中する位置FとリブRとをより多数設け、コックリングの周期を短くすることで、より一層記録品質の低下を防止することが可能となる。
【0053】
また、図7に示す実施形態においては、荷重が集中する位置FとリブRとを交互に配置しているので、山と谷の部分が交互に規則的に形成されることとなり、より確実に記録品質の低下を防止することができる。
尚、厚さ0.2〜0.3mmのコート層を有するA4サイズ専用紙の場合、図7に示すように谷部分を6個形成すると、最も良好な記録品質が得られることが判っている。
【0054】
また、用紙Pがインクを吸収して膨潤することによる伸び量は、用紙側端部分よりも、用紙中央部分が多くなり易い。そこでこの様な性質に鑑み、用紙中央部分のコックリング周期(2つのリブRの間隔)を、用紙側端部分のコックリング周期より短くすることも有効である。
【0055】
ところで、用紙Pが記録ヘッド36に向けて中央部分が凸となる様に変形した場合(例えば、記録面がコート層によって形成される用紙であって、コート層が吸湿して膨潤した様な場合)には、用紙中央部分がヘッド擦れやPG変化による記録品質の低下を招きやすい。そこで本実施形態においては、特定サイズの用紙Pの両側端部分を支持するリブRの記録ヘッド36側への突出高さを、当該両側端部分の間で用紙Pを下方から支持する他のリブRの同突出高さよりも低く形成している。
【0056】
具体的には、図6において符号L及びL80は、それぞれA4サイズ用紙(幅210mm)の両側端が通過する位置を示しており、このA4サイズ用紙の両側端を支持する位置にあるリブR(符号A及びAで示す範囲に形成されたリブR)の記録ヘッド36側への突出高さが、他のリブRの同突出高さよりも低くなっている。また同様に、本実施形態においてはL版サイズ用紙(幅89mm)及び4×6サイズ用紙(幅101.6mm)の一方側の側端が通過する位置にあるリブR(符号Aで示す範囲に形成されたリブR)も同様に、記録ヘッド36側への突出高さが他のリブRの同突出高さよりも低くなっている。尚、符号Lは、全サイズの用紙の一方側の側端が通過する位置となる。
【0057】
以上により、用紙中央が記録ヘッド36側に凸となる様に変形(カール)しても、記録面と記録ヘッド36との距離を確保することができ、ヘッド擦れやPG変化による記録品質の低下を防止することが可能となっている。
尚、以上説明した実施形態は一例であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、使用する用紙の種類やインクの性質等、種々の条件に応じてリブRの主走査方向における配置や、記録ヘッド36に対する各リブ(第1リブ51、第2リブ52、第3リブ53)の高さ関係を調節することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明に係るプリンタの装置本体の外観斜視図。
【図2】本発明に係るプリンタの側断面図。
【図3】紙案内下を中心とした記録手段の要部斜視図。
【図4】紙案内下を中心とした記録手段の側断面図。
【図5】第1リブ、第2リブ、第3リブの位置関係を示す模式図。
【図6】搬送従動ローラ、各リブ、排出駆動ローラ、の配置関係を示す平面図。
【図7】搬送従動ローラ、各リブ、排出駆動ローラ、の配置関係を示す平面図。
【符号の説明】
【0059】
1 インクジェットプリンタ、2 給送装置、3 記録手段、4 被記録媒体搬送手段、5 被記録媒体排出手段、10 摩擦部材、11 ホッパ、12 給送ローラ、13 リタードローラ、13a 回転軸、14 紙戻しレバー、15 ペーパーサポート、16 補助サポート部材、17 可動エッジガイド、19 固定エッジガイド、23 メインフレーム、24 紙案内上、25 コイルばね、26 ガイドローラ、30 搬送駆動ローラ、31 搬送従動ローラ、33 キャリッジ、34 キャリッジガイド軸、35 インクカートリッジ、36 記録ヘッド、40 (排出駆動ローラの)回動軸、41 排出駆動ローラ41 排出従動ローラ、43 補助ローラ、45 排紙フレームAssy、50 紙案内下、51 第1リブ、52 第2リブ、53 第3リブ53、55 溝、56 プラテン、57 後部紙案内、58 第4リブ、P 記録用紙




 

 


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