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発明の名称 液体噴射装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−21856(P2007−21856A)
公開日 平成19年2月1日(2007.2.1)
出願番号 特願2005−206024(P2005−206024)
出願日 平成17年7月14日(2005.7.14)
代理人 【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
発明者 佐藤 聖也
要約 課題
液体貯留手段の着脱交換時における液体の漏洩を抑制することが可能な液体噴射装置を提供する。

解決手段
インクジェット式プリンタは、インクカートリッジと、該インクカートリッジが着脱可能に接続される液体供給路と、インクカートリッジに貯留されたインクを加圧してインクを液体供給路に送出する加圧ポンプ27とを備えている。また、開放時にはインクカートリッジの着脱を許容し、閉塞時にはインクカートリッジの着脱を規制するように開閉自在に設けられたカバー部材16と、該カバー部材16を閉塞状態でロックするロックユニット18とを備えている。そして、ロックユニット18は、加圧ポンプ27のインクに対する加圧力が、インクの液体供給路への送出が不能となる程度まで低下した場合に、カバー部材16に対するロック状態が解除されるようになっている。
特許請求の範囲
【請求項1】
液体を貯留する液体貯留手段と、該液体貯留手段が着脱可能に接続される液体供給路と、前記液体貯留手段に貯留された液体を加圧して前記液体を前記液体供給路に送出する加圧手段と、前記液体供給路を介して前記液体貯留手段から供給された前記液体を噴射する液体噴射ヘッドとを備えた液体噴射装置において、
開放時には前記液体貯留手段の着脱を許容し、閉塞時には前記液体貯留手段の着脱を規制するように開閉自在に設けられたカバー部材と、該カバー部材を閉塞状態でロックするロック手段とを備え、
該ロック手段は、前記加圧手段の前記液体に対する加圧力が、前記液体の前記液体供給路への送出が不能となる程度まで低下した場合に、前記カバー部材に対するロック状態が解除されることを特徴とする液体噴射装置。
【請求項2】
前記ロック手段は、アクチュエータと、該アクチュエータの駆動に基づき変位動作する可動部材とを備え、
該可動部材は、前記カバー部材が閉塞状態とされた場合において該カバー部材に係止するロック位置と、該カバー部材に係止しない非ロック位置との間で変位動作することを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
【請求項3】
前記アクチュエータは、蛇腹状の伸縮部材よりなり、該伸縮部材の内部の圧力変化に基づき伸縮駆動することにより、前記可動部材を変位動作させることを特徴とする請求項2に記載の液体噴射装置。
【請求項4】
前記アクチュエータは、前記液体を加圧する前記加圧手段の加圧力に基づいて伸縮駆動されることで、前記可動部材を前記非ロック位置から前記ロック位置に変位動作させることを特徴とする請求項3に記載の液体噴射装置。
【請求項5】
前記ロック手段は、前記可動部材を前記ロック位置から前記非ロック位置に向けて付勢する付勢手段を備えており、
該付勢手段による付勢力は、前記加圧手段による加圧力よりも小さいことを特徴とする請求項4に記載の液体噴射装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばインクジェット式プリンタ等の液体噴射装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液体噴射ヘッドから液体をターゲットに対して噴射する液体噴射装置として、例えば、インクジェット式記録装置(以下、単に「プリンタ」と言う)が知られている。このプリンタは、インクを収容するインクカートリッジ(液体貯留手段)と、キャリッジに搭載され、前記インクカートリッジからインク供給路(液体供給路)を介してインク(液体)が供給される記録ヘッド(液体噴射ヘッド)とを備えている。このようなプリンタの中には、加圧ポンプ(加圧手段)から圧送される加圧空気によりインクカートリッジ内のインクパックを加圧し、インク供給路を介してインクを記録ヘッド側に圧送して、記録ヘッドのノズルから記録媒体に向けてインクを噴射することで印刷を行う、いわゆるオフキャリッジタイプのものがある。
【0003】
そして、このようなオフキャリッジタイプのプリンタでは、加圧ポンプによるインクパックに対する加圧力が残った状態で、インクカートリッジがインク供給路から脱着されると、特にインクカートリッジ内のインクが外部へ漏洩するという問題があった。このため、インクカートリッジをインク供給路から脱着する際に開放されるカバー部材の開放にともなって電気スイッチがオフにされ、該電気スイッチのオフにより、加圧ポンプからインクカートリッジに至る空気流路に配置された開閉弁が開弁制御され、インクパックに対する加圧が解消されるようにしたプリンタが提案されている(特許文献1)。
【特許文献1】特開2001−212971号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1のプリンタでは、カバー部材の開放が検出されてから開閉弁を開弁制御により開弁するまでの時間(電気的なタイムラグ)と、開閉弁が開弁されてから実際にインクパックに残っている加圧力が完全になくなるまでの時間(空気流路から加圧空気が抜けきるまでの時間)とが存在する。このため、カバー部材が開放されると同時に素早くインクカートリッジの脱着がなされた場合には、加圧ポンプによるインクパックに対する加圧力が残った状態で、インクカートリッジが脱着されることになり、このような場合には、依然としてインクカートリッジ内から外部へインクが漏洩してしまうという問題があった。
【0005】
本発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、液体貯留手段の着脱交換時における液体の漏洩を抑制することが可能な液体噴射装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の液体噴射装置は、液体を貯留する液体貯留手段と、該液体貯留手段が着脱可能に接続される液体供給路と、前記液体貯留手段に貯留された液体を加圧して前記液体を前記液体供給路に送出する加圧手段と、前記液体供給路を介して前記液体貯留手段から供給された前記液体を噴射する液体噴射ヘッドとを備え、開放時には前記液体貯留手段の着脱を許容し、閉塞時には前記液体貯留手段の着脱を規制するように開閉自在に設けられたカバー部材と、該カバー部材を閉塞状態でロックするロック手段とを備え、該ロック手段は、前記加圧手段の前記液体に対する加圧力が、前記液体の前記液体供給路への送出が不能となる程度まで低下した場合に、前記カバー部材に対するロック状態が解除される。
【0007】
この発明によれば、加圧手段の液体に対する加圧力が、液体の液体供給路への送出が不能となる程度まで低下しなければ、カバー部材を開放することができない。したがって、カバー部材を開放した状態では、液体貯留手段に液体を液体供給路へ送出可能とする加圧力が残存していないため、液体貯留手段の着脱交換時における液体の漏洩を抑制することが可能となる。
【0008】
本発明の液体噴射装置は、前記ロック手段が、アクチュエータと、該アクチュエータの駆動に基づき変位動作する可動部材とを備え、該可動部材は、前記カバー部材が閉塞状態とされた場合において該カバー部材に係止するロック位置と、該カバー部材に係止しない非ロック位置との間で変位動作する。
【0009】
この発明によれば、アクチュエータの駆動に基づいて可動部材がロック位置と非ロック位置との間で変位動作するため、閉塞状態にあるカバー部材のロックまたはロック解除を容易に行うことが可能となる。
【0010】
本発明の液体噴射装置は、前記アクチュエータが、蛇腹状の伸縮部材よりなり、該伸縮部材の内部の圧力変化に基づき伸縮駆動することにより、前記可動部材を変位動作させる。
【0011】
この発明によれば、アクチュエータを容易に駆動することが可能となる。
本発明の液体噴射装置は、前記アクチュエータが、前記液体を加圧する前記加圧手段の加圧力に基づいて伸縮駆動されることで、前記可動部材を前記非ロック位置から前記ロック位置に変位動作させる。
【0012】
この発明によれば、液体に加圧力が付与されている間は、確実に可動部材がロック位置にあるため、カバー部材が開放されず、液体貯留手段の着脱交換を規制することができる。したがって、液体に加圧力が付与された状態で液体貯留手段の着脱交換がなされることを確実に規制することが可能となる。
【0013】
本発明の液体噴射装置は、前記ロック手段が、前記可動部材を前記ロック位置から前記非ロック位置に向けて付勢する付勢手段を備えており、該付勢手段による付勢力は、前記加圧手段による加圧力よりも小さい。
【0014】
この発明によれば、液体に加圧力が付与されなくなった場合には、付勢手段により速やかにカバー部材のロック状態が解除されるため、液体貯留手段の着脱交換を円滑に行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の液体噴射装置をインクジェット式プリンタに具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。なお、特に説明がない限り、以下の記載における前後方向、上下方向及び左右方向は、図1に示したインクジェット式プリンタを基準とした前後方向、上下方向及び左右方向と一致するものとする。
【0016】
図1に示すように、液体噴射装置としてのインクジェット式プリンタ11は、略直方体形状をなすフレーム12を備えている。フレーム12の後面中央部には、給紙トレイ13が設けられている。さらに、フレーム12の上面中央部には、側面がL字状で平板状をなすプリンタカバー14が設けられ、フレーム12の前面中央部には、矩形板状をなす排紙トレイ15が設けられている。プリンタカバー14及び排紙トレイ15は、図示しないヒンジ構造によってフレーム12の上面中央部及び前面中央部を開閉可能に構成されている。
【0017】
フレーム12の前面右端部には、矩形板状をなすカバー部材16が設けられている。このカバー部材16は、排紙トレイ15の右側に隣接して配置され、該排紙トレイ15とは別に独立して開閉可能な構成とされている。すなわち、カバー部材16は、その下端部に一対のヒンジ部16a(図6参照)を備えており、該両ヒンジ部16aがフレーム12内の前端部に設けられた左右方向に延びる開閉軸17(図6参照)に軸支されることにより、フレーム12の前面右端部において開閉可能とされている。
【0018】
カバー部材16の右上端部の後面には、矩形板状をなす係止部16bが後方に向かって延設されている。係止部16bには、側面視で四角形状をなす係止孔16cが該係止部16bの中央部を左右方向に貫通するように形成されている。フレーム12における前壁12aの右端部の内面には、カバー部材16を、該カバー部材16がフレーム12の前面右端部を閉塞した状態でロックするロック手段としてのロックユニット18が設けられている。このロックユニット18の詳細については後述する。なお、図1においては、カバー部材16が、フレーム12の前面右端部を開放した状態を描いている。
【0019】
フレーム12内の中央部には、その長手方向にプラテン19が配設され、該プラテン19上には、紙送り機構(図示略)によって給紙トレイ13からフレーム12内に挿入された記録媒体としての記録用紙(図示略)が給送されるようになっている。そして、このプラテン19上に給送された記録用紙は、排紙トレイ15上を通ってフレーム12外へ排出されるようになっている。
【0020】
フレーム12内には、プラテン19の長手方向と平行に、棒状のガイド部材20が架設されている。ガイド部材20には、キャリッジ21が、該ガイド部材20の軸線方向に往復移動可能に挿通支持されている。キャリッジ21は、フレーム12内に設けられた一対のプーリ(図示略)間に張設されたタイミングベルト(図示略)を介してキャリッジモータ(図示略)に連結されている。そして、キャリッジ21は、キャリッジモータの駆動により、ガイド部材20に沿って往復移動されるようになっている。
【0021】
キャリッジ21の下面(プラテン19と対向する面)には、液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド22が設けられている。記録ヘッド22は、プラテン19上に給送される記録用紙と対向するノズル形成面(図示略)を有している。ノズル形成面には、複数個のノズルからなるノズル列(図示略)が、インクジェット式プリンタ11に使用されるインクの色(種類)に対応して複数列(本実施形態では3列)形成されている。また、キャリッジ21上には、一時貯留した液体としてのインクを記録ヘッド22に供給するバルブユニット23が、ノズル列に対応して複数個(本実施形態では3個)備えられている。
【0022】
フレーム12内におけるプラテン19よりも前方側には、左右方向に延びる平板状の流路形成部材24が設けられている。流路形成部材24は、略四角形状をなす取着部24aと、該取着部24aの上端部からフレーム12内の中央部に向かって延出した延出部24bとを備えている。流路形成部材24の取着部24a及び延出部24bには、3つのインク流路(図示略)が形成されている。
【0023】
延出部24bの先端部は、インク供給チューブ25の基端部に接続されている。インク供給チューブ25には、3つのインク流路(図示略)が形成されており、該各インク流路(3つ)は、流路形成部材24の各インク流路(3つ)とそれぞれ連通している。インク供給チューブ25の先端部は、キャリッジ21上に設けられた3つのバルブユニット23に接続されており、インク供給チューブ25の各インク流路は、各バルブユニット23にそれぞれ接続されている。各バルブユニット23は、記録ヘッド22の対応する各ノズル列にそれぞれ接続されている。
【0024】
流路形成部材24の取着部24aは、インク供給部26に接続されており、該インク供給部26は、カバー部材16と前後方向で対応するようにフレーム12内に配設されている。インク供給部26は、このインク供給部26上に設けられた加圧手段としての加圧ポンプ27から送出される加圧空気によって、流路形成部材24、インク供給チューブ25及び各バルブユニット23を介して、記録ヘッド22の各ノズル列に、それぞれ対応する各色のインクを供給するようになっている。なお、流路形成部材24、インク供給チューブ25及び各バルブユニット23は、それぞれ液体供給路を構成している。
【0025】
そして、インクジェット式プリンタ11は、キャリッジ21をガイド部材20に沿って往復移動させながら、インク供給部26から供給される3色のインクを記録ヘッド22の各ノズル列からそれぞれ噴射させて記録用紙に印刷を行うようになっている。なお、本実施形態のインクジェット式プリンタ11は、いわゆるオフキャリッジタイプのプリンタである。
【0026】
図2に示すように、インク供給部26は、略直方体形状をなす第1〜第3カートリッジホルダ30,31,32と、該各カートリッジホルダ30,31,32内に挿入される液体貯留手段としての3つのインクカートリッジ33,34,35とを備えている。各カートリッジホルダ30,31,32は、一体に形成されており、該各カートリッジホルダ30,31,32の前面には、各インクカートリッジ33,34,35をそれぞれ挿入する3つの挿入口36,37,38がそれぞれ並設されている。
【0027】
図3に示すように、各インクカートリッジ33,34,35は、略直方体形状のカートリッジケース39をそれぞれ備えており、該各カートリッジケース39は、該各カートリッジケース39の内部空間により構成される空気室40をそれぞれ備えている。各インクカートリッジ33,34,35の各空気室40内には、インクパック41,42,43がそれぞれ収容されている。各インクパック41,42,43内には、互いに異なる色のインクがそれぞれ充填されている。
【0028】
各インクパック41,42,43には、それぞれインク導出部材44が設けられ、該各インク導出部材44は、各インクパック41,42,43内にそれぞれ連通する導出口44aをそれぞれ有している。各カートリッジケース39の後面39aの中央部には、取着孔45が各カートリッジケース39の内外を貫通するようにそれぞれ形成されており、各取着孔45を介して各導出口44aがそれぞれ露出している。
【0029】
また、各カートリッジケース39の後面39aにおける各取着孔45のそれぞれの下側には、各空気室40内に空気を導入するための空気導入孔46がそれぞれ貫通形成されている。さらに、各カートリッジケース39の後面39aには、各取着孔45及び各空気導入孔46を挟むように、上下一対の挿入穴47がそれぞれ凹設されている。各挿入穴47と各カートリッジケース39の内部とは連通していない。
【0030】
次に、第1〜第3カートリッジホルダ30,31,32の構成について図4及び図5に基づいて詳述する。
図4に示すように、各カートリッジホルダ30,31,32の後壁(内底壁)中央部には、該後壁を内外に貫通するように、液体供給路を構成する供給針50がそれぞれ1本ずつ設けられている。各供給針50は、その内部が中空に形成されており、各カートリッジホルダ30,31,32の内部に位置する部分である針部50aをそれぞれ備えている。各針部50aの前端部には、図示しない連通孔がそれぞれ形成されており、該各連通孔により各供給針50の内外が連通状態とされている。
【0031】
そして、各インクカートリッジ33,34,35を各カートリッジホルダ30,31,32内にそれぞれ挿入した際には、各針部50aが各インク導出部材44(図3参照)の各導出口44a(図3参照)にそれぞれ挿入されるようになっている。各カートリッジホルダ30,31,32の後壁から後方に突出した各供給針50の後端部は、流路形成部材24(図1参照)の各インク流路(図示略)にそれぞれ接続されている。
【0032】
各カートリッジホルダ30,31,32の後壁における各供給針50の下側には、該各後壁を内外に貫通するように、筒状の空気供給部材51がそれぞれ設けられている。各空気供給部材51の後端部は、空気チューブ51aを介して加圧ポンプ27(図1参照)にそれぞれ接続されている。そして、各インクカートリッジ33,34,35を各カートリッジホルダ30,31,32内にそれぞれ挿入した際には、各空気供給部材51の前端が各空気導入孔46(図3参照)にそれぞれ圧接し、加圧ポンプ27から送出される加圧空気が各空気室40内(図3参照)にそれぞれ導入されるようになっている。
【0033】
各カートリッジホルダ30,31,32内の後端部には、コ字状をなすスライダ52,53,54がそれぞれ配設されており、各スライダ52,53,54は、それらの上端部及び下端部が各カートリッジホルダ30,31,32の内壁にばね部材55を介して支持されている。そして、各スライダ52,53,54は、各カートリッジホルダ30,31,32内において、最も後端側に移動した場合の第1の位置(図4に示す状態)と最も前端側に移動した場合の第2の位置(図5に示す状態)との間で前後方向に往復動可能になっている。 すなわち、各スライダ52,53,54は、各インクカートリッジ33,34,35が各カートリッジホルダ30,31,32内にそれぞれ挿入されていない状態では、各ばね部材55により付勢されて第2の位置に位置するようになっている。その一方、各スライダ52,53,54は、各インクカートリッジ33,34,35が各カートリッジホルダ30,31,32内にそれぞれ挿入された場合には、それら各インクカートリッジ33,34,35に後方へ押圧されることにより、各ばね部材55の付勢力に抗して第1の位置に位置するようになっている。
【0034】
各スライダ52,53,54には、それぞれインク吸収材56,57,58が内装されている。なお、各インク吸収材56,57,58は、それぞれ個別に新しいものと交換可能になっている。また、各スライダ52,53,54及び各インク吸収材56,57,58には、これらを共に前後に貫通する挿通孔59がそれぞれ設けられており、各挿通孔59には、それぞれ各供給針50の針部50aが挿通されている。そして、各スライダ52,53,54が第2の位置に位置している場合には、各針部50aの前端部の連通孔(図示略)が各インク吸収材56,57,58の各挿通孔59内に位置するようになっている。
【0035】
各スライダ52,53,54には、各挿通孔59を挟むように上下一対の挿入凸部60が前方に向かって延設されている。そして、各カートリッジホルダ30,31,32内に各インクカートリッジ33,34,35をそれぞれ挿入した際には、各挿入凸部60が各挿入穴47(図3参照)にそれぞれ挿入されることにより、各インクカートリッジ33,34,35は上下方向及び左右方向の位置決めがなされるようになっている。
【0036】
各カートリッジホルダ30,31,32内の後端部には、保持部材61がそれぞれ設けられている。各保持部材61は、各ばね部材55の付勢力に抗して各スライダ52,53,54が第1の位置に移動されるまで、各インクカートリッジ33,34,35が各カートリッジホルダ30,31,32内にそれぞれ挿入されると、この状態で各インクカートリッジ33,34,35をそれぞれ係止保持するようになっている。また、各保持部材61は、各インクカートリッジ33,34,35をそれぞれ係止保持した状態で、さらに各インクカートリッジ33,34,35がそれぞれ後方へ押圧されると、各インクカートリッジ33,34,35の係止保持状態をそれぞれ解除するようになっている。 次に、上記ロックユニット18の構成について詳細に説明する。
【0037】
図6に示すように、ロックユニット18は、フレーム12における前壁12aの右端部の内側に配置されている。図7及び図8に示すように、ロックユニット18は、ケース62、可動部材63、アクチュエータ64、及びベース65を備えている。ケース62は、右端側が開口した断面略半楕円形状の有底筒体であり、壁面形状が平面状をなす前壁の上縁及び下縁からは上下一対の取付片62aが突出形成されている。各取付片62aには複数(本実施形態では2つずつ)のねじ孔62bが各々形成されており、それら各ねじ孔62bに取付ねじ(図示略)が螺入されることで、ケース62はフレーム12における前壁12aの右端部内面に固定されている。
【0038】
ケース62の底壁(左壁)の中央部には、該ケース62の内外を貫通する側面視で四角形状をなす貫通孔62cが設けられている。この貫通孔62cは、カバー部材16がフレーム12の前面右端部を閉塞する閉じ状態とされた場合に、そのカバー部材16の係止孔16cと左右方向で対応することとなる位置に形成されている。
【0039】
また、ケース62において壁面形状が曲面状をなす後壁の内面中央部には、一本の凹溝62dが左右方向に延びるように形成されている。この凹溝62dは、ケース62の開口側からケース62内の略中途位置まで直線状に形成されており、そのケース62内の略中途位置には環状の段差部62eが形成されている。また、ケース62の後壁の右端部(開口端部)には、上下一対の係止凸部62fが設けられている。
【0040】
可動部材63は、ケース62内に収容される有底円筒状の本体部63aを備えており、この本体部63aの底壁(左壁)の中央部からはケース62の貫通孔62c及びカバー部材16の係止孔16cに挿脱可能な柱状の係止爪63bが左方へ延びるように一体形成されている。また、可動部材63における本体部63aの周壁外面中央部には、一本の凸条63cが左右方向に延びるように形成されており、該凸条63cは、本体部63aがケース62内に収容された状態において、ケース62側の凹溝62d内に摺動可能に挿入されるようになっている。
【0041】
また、可動部材63における係止爪63bの周囲には、付勢手段としてのコイルばね66が嵌装されている。このコイルばね66の径は、可動部材63における本体部63aの径よりも小さく、かつケース62における貫通孔62cの開口幅よりも大きく設定されている。したがって、コイルばね66は、可動部材63がケース62内に収容された状態では、ケース62の底壁(左壁)と可動部材63における本体部63aの底壁(左壁)との間に蓄力状態で介在することにより、可動部材63を右方向(すなわち、係止爪63cが貫通孔62cから非突出状態となる方向)に向かって付勢するようになっている。
【0042】
アクチュエータ64は、右端側が開口した有底円筒状をなしており、その周壁は蛇腹状をなしている。すなわち、このアクチュエータ64は、その内部空間64aの圧力(内圧)変化によって左右方向に伸縮可能な伸縮部材であって、可動部材63の本体部63a内に収容された状態で、この可動部材63と共にケース62に内装されている。
【0043】
ベース65は、円盤状をなす板体であり、ケース62の右端部(開口端部)を閉塞可能な大きさ・形状に形成されている。ベース65の周縁部には、上下一対の係止凹部65aが設けられており、該両係止凹部65aがケース62の両係止凸部62fにそれぞれ係止することで、ベース65はケース62に対して該ケース62の右端部(開口端部)を閉塞するように取着されている。ベース65の左面中央部には、円柱状の嵌合凸部65bが設けられており、ベース65の右面中央部には、円柱状の接続凸部65cが設けられている。そして、ベース65の中央には、嵌合凸部65b及び接続凸部65cの双方を含めて、該ベース65を左右に貫通する空気通路65dが形成されている。
【0044】
ベース65の嵌合凸部65bは、アクチュエータ64の右端部(開口端部)に嵌入されており、アクチュエータ64の右端部は、ベース65の左面に密着している。ベース65の接続凸部65cには、空気チューブ51aの途中から分岐した分岐チューブ67が接続されており、加圧ポンプ27が駆動された場合には、空気チューブ51a、分岐チューブ67、及びベース65の空気通路65dを介して、アクチュエータ64の内部空間64aに加圧空気が供給されるようになっている。
【0045】
そして、その加圧空気の加圧力に基づきアクチュエータ64が伸長駆動した場合には、可動部材63がコイルばね66の付勢力に抗して左方向に変位動作されるようになっている。この場合、加圧ポンプ27がアクチュエータ64を伸長駆動する際の加圧力は、インクカートリッジ33,34,35内のインクパック41,42,43を押し潰すように加圧してインクの送出を可能とする加圧力であって、コイルばね66の付勢力よりも大きな加圧力とされる。
【0046】
そして、このアクチュエータ64の伸長駆動に伴い可動部材63が左方向へ変位動作した場合、可動部材63は本体部63aの底壁(左壁)がケース62の内面の段差部62eに当接することにより、その左方向への変位動作が規制されて停止するようになっている。この停止状態においては、可動部材63の係止爪63bの先端部が、ケース62の貫通孔62cを介してカバー部材16の係止孔16cに係止し、カバー部材16を閉塞状態でロックするようになっている。そして、この係止爪63bの先端部が係止孔16cに係止している状態での可動部材63の位置がロック位置(図8の状態)とされている。
【0047】
また、加圧ポンプ27の駆動が停止した場合には、加圧ポンプ27による加圧力が低下することで、該加圧力がコイルばね66の付勢力よりも小さくなり、該付勢力により可動部材63が右方向へ変位動作し、この変位動作に伴ってアクチュエータ64が収縮駆動されるようになっている。この可動部材63の右方向への変位動作により、該可動部材63の係止爪63bの先端部が、ケース62の貫通孔62cから非突出状態になると、係止爪63bの先端部がカバー部材16の係止孔16cに係止しなくなり、カバー部材16は開放することが可能となる。そして、この係止爪63bの先端部が係止孔16cに係止していない状態での可動部材63の位置が非ロック位置(図9の状態)とされている。
【0048】
そこで次に、以上のように構成された本実施形態のインクジェット式プリンタ11の作用に関し、特にカートリッジホルダ30,31,32に装着された状態にあるインクカートリッジ33,34,35を脱着する場合の作用に着目して、以下説明する。
【0049】
さて、カートリッジホルダ30,31,32からインクカートリッジ33,34,35を脱着する場合には、まず、加圧ポンプ27を停止させる。そして、この加圧ポンプ27の停止に伴い、図示しない大気開放弁が開弁制御されて、空気チューブ51a内が大気に連通される。すると、空気チューブ51a内から加圧空気が大気中に開放されるため、各インクパック41,42,43に付与されている加圧力(すなわち、インクカートリッジ33,34,35の空気室40内の内圧)が徐々に低下する。
【0050】
そして、各インクパック41,42,43内のインクが流路形成部材24側へ送出されなくなる程度までインクカートリッジ33,34,35の空気室40内の内圧(加圧力)が低下すると、アクチュエータ64の内部空間64a内の圧力がコイルばね66の付勢力よりも小さくなる。すると、コイルばね66の付勢力により可動部材63がロック位置から非ロック位置へと移動される。この結果、カバー部材16のロック状態が解除され、該カバー部材16が開放可能な状態となる。その後、カバー部材16を開放し、各カートリッジホルダ30,31,32に装着された各インクカートリッジ33,34,35を適宜交換すればよい。
【0051】
このように、各インクパック41,42,43内のインクが流路形成部材24側へ送出されなくなる程度まで空気室40内の内圧(加圧力)が低下しない限り、カバー部材16のロック状態は解除されず、各インクカートリッジ33,34,35の交換が規制される。このため、各カートリッジホルダ30,31,32から各インクカートリッジ33,34,35を脱着する際に、空気室40内の残圧によるインク漏れを抑制することができるようになる。
【0052】
以上、詳述した実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)加圧ポンプ27の各インクパック41,42,43内のインクに対する加圧力が、該インクの流路形成部材24側への送出が不能となる程度まで低下しなければ、カバー部材16を開放できない状態にできる。すなわち、カバー部材16が開放可能とされる状態(各インクカートリッジ33,34,35が脱着(交換)可能な状態)では、各インクパック41,42,43内のインクに対して加圧力がほとんど付与されないようにすることができる。このため、各インクカートリッジ33,34,35の脱着(交換)時におけるインクの漏洩を抑制することができる。したがって、各インク吸収材56,57,58の大きさも小さくすることができるので、インク供給部26の小型化、ひいてはインクジェット式プリンタ11の小型化に寄与することができる。
【0053】
(2)アクチュエータ64の伸縮駆動に基づいて可動部材63がロック位置と非ロック位置との間で変位動作するため、カバー部材16のロックまたはロック解除を容易に行うことができる。
【0054】
(3)アクチュエータ64は、蛇腹状の伸縮部材よりなるため、加圧ポンプ27の加圧力に基づいて容易に連動(伸縮駆動)し、加圧力の増減変化に対して迅速に対応させることができる。
【0055】
(4)加圧ポンプ27によって各インクパック41,42,43内のインクに加圧力が付与されている間は、強制的にインクジェット式プリンタの電源が切られたり、電気的なエラーでインクジェット式プリンタが停止したりしても、アクチュエータ64が伸長状態で保持されるため、可動部材63を確実にロック位置で保持することができる。このため、各インクパック41,42,43内のインクに加圧力が付与されている間は、カバー部材16のロック状態が維持され、各インクカートリッジ33,34,35の脱着(交換)を規制することができる。したがって、加圧ポンプ27によって各インクパック41,42,43内のインクに加圧力が付与された状態では、各インクカートリッジ33,34,35の脱着(交換)がなされないため、該各インクカートリッジ33,34,35の脱着(交換)時に漏洩するインク量を大幅に低減することができる。
【0056】
(5)加圧ポンプ27によって各インクパック41,42,43内のインクに、加圧力が付与されなくなった場合(加圧力がインクの流路形成部材24側への送出が不能となる程度まで低下した場合)には、コイルばね66の付勢力により速やかに可動部材63を非ロック位置に移動させてカバー部材16のロック状態を解除することができる。このため、各インクカートリッジ33,34,35の交換作業を円滑に行うことができる。
(変更例)
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
【0057】
・付勢手段として、コイルばね66の代りに、ゴムや磁石を用いてもよい。すなわち、ゴムによる弾性力や磁石による磁力を利用して可動部材63を非ロック位置側に付勢するようにしてもよい。
【0058】
・アクチュエータ64は、加圧ポンプ27とは別の加圧ポンプによって加圧駆動するようにしてもよい。この場合、加圧ポンプ27の加圧力を検出するセンサ等を設けて、該加圧ポンプ27の加圧力と別の加圧ポンプの加圧力とが同じになるように別の加圧ポンプを駆動制御する必要がある。
【0059】
・アクチュエータ64を電動で駆動するようにしてもよい。この場合、加圧ポンプ27の加圧力を検出するセンサ等を設けて、該加圧ポンプ27の加圧力に基づいてアクチュエータ64を駆動制御する必要がある。
【0060】
・可動部材63を省略し、アクチュエータ64の底壁外面に係止爪63bを設けるようにしてもよい。
・インクジェット式プリンタ11には、インクカートリッジを1個、あるいは3個以外の複数個設けるようにしてもよい。
【0061】
・上記実施形態では、液体噴射装置をインクジェット式プリンタ11として具体化したが、例えば、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタの製造や、有機ELディスプレイ等の画素形成に利用される液体噴射装置であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】実施形態のインクジェット式プリンタの斜視図。
【図2】同プリンタのインク供給部の斜視図。
【図3】同プリンタの各インクカートリッジの斜視図。
【図4】同プリンタの各カートリッジホルダの動作を示す側面図。
【図5】同プリンタの各カートリッジホルダの動作を示す側面図。
【図6】同プリンタのロックユニットとカバー部材との位置関係を示す斜視図。
【図7】同プリンタのロックユニットの分解斜視図。
【図8】同プリンタのロックユニットの動作を示す断面図。
【図9】同プリンタのロックユニットの動作を示す断面図。
【符号の説明】
【0063】
11…液体噴射装置としてのインクジェット式プリンタ、16…カバー部材、18…ロック手段としてのロックユニット、22…液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド、23…液体供給路を構成するバルブユニット、24…液体供給路を構成する流路形成部材、25…液体供給路を構成するインク供給チューブ、27…加圧手段としての加圧ポンプ、33,34,35…液体貯留手段としてのインクカートリッジ、50…液体供給路を構成する供給針、63…可動部材、64…アクチュエータ、66…付勢手段としてのコイルばね。




 

 


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