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発明の名称 液滴吐出ヘッド及びその製造方法並びに液滴吐出装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−21839(P2007−21839A)
公開日 平成19年2月1日(2007.2.1)
出願番号 特願2005−205565(P2005−205565)
出願日 平成17年7月14日(2005.7.14)
代理人 【識別番号】100085198
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 久夫
発明者 荒川 克治
要約 課題
振動板を高精度に形成するために多結晶シリコン等を用いた際に、共通電極と振動板との電気的接続を確実且つ容易に行うことのできる液滴吐出ヘッド等を提供する。

解決手段
シリコン基板1aと、該シリコン基板1aの一方の表面に形成されたエッチング保護膜17と、該エッチング保護膜17上に形成され、静電気力によって駆動される振動板10の一部を構成するシリコン薄膜12とを備え、エッチング保護膜17が開口部18を有し、シリコン薄膜12が開口部18にも形成され、開口部18においてシリコン基板1aと接触してシリコン基板1aと電気的に導通しているものである。
特許請求の範囲
【請求項1】
シリコン基板と、
該シリコン基板の一方の表面に形成されたエッチング保護膜と、
該エッチング保護膜上に形成され、静電気力によって駆動される振動板の一部を構成するシリコン薄膜とを備え、
前記エッチング保護膜は開口部を有し、前記シリコン薄膜は前記開口部にも形成され、前記開口部において前記シリコン基板と接触して前記シリコン基板と電気的に導通していることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
【請求項2】
前記シリコン基板に共通電極が形成されており、該共通電極から前記シリコン基板を介して前記シリコン薄膜に電圧が印加されることを特徴とする請求項1記載の液滴吐出ヘッド。
【請求項3】
シリコン基板と、
該シリコン基板の一方の表面に形成されたエッチング保護膜と、
該エッチング保護膜上に形成され、静電気力によって駆動される振動板の一部を構成するシリコン薄膜とを備え、
該シリコン薄膜は、前記エッチング保護膜と重ならない部分を有し、該シリコン薄膜のエッチング保護膜と重ならない部分に共通電極が形成され、該共通電極から前記シリコン薄膜に電圧が印加されることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
【請求項4】
前記共通電極の形成されたシリコン基板と接合される電極基板と、該電極基板上に形成され、前記振動板を駆動する個別電極とを備え、前記電極基板は、前記個別電極が駆動回路と接続される電極取出し部を有し、前記共通電極は、前記電極取出し部と隣接して設けられていることを特徴とする請求項3記載の液滴吐出ヘッド。
【請求項5】
前記シリコン薄膜上に絶縁膜が形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の液滴吐出ヘッド。
【請求項6】
前記シリコン薄膜は、多結晶シリコン又は疑似単結晶シリコンから形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の液滴吐出ヘッド。
【請求項7】
前記エッチング保護膜は、酸化シリコン又は窒化シリコンから形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の液滴吐出ヘッド。
【請求項8】
シリコン基板の一方の表面にエッチング保護膜を形成する工程と、
該エッチング保護膜に開口部を形成する工程と、
前記エッチング保護膜上及び前記開口部に、静電気力によって駆動される振動板の一部を構成するシリコン薄膜を形成する工程と
を有することを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。
【請求項9】
前記シリコン薄膜を形成する工程の後に、前記シリコン薄膜上に絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜が形成されたシリコン基板をエッチングする工程を有することを特徴とする請求項8記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
【請求項10】
シリコン基板の一方の表面にエッチング保護膜を形成する工程と、
該エッチング保護膜上に、静電気力によって駆動される振動板の一部を構成するシリコン薄膜を形成する工程と、
前記エッチング保護膜の一部が露出するように前記シリコン基板をエッチングする工程と、
前記露出した部分のエッチング保護膜を除去して、前記シリコン薄膜が前記エッチング保護膜と重ならない部分を形成する工程と、
前記シリコン薄膜の前記エッチング保護膜と重ならない部分に共通電極を形成する工程と
を有することを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。
【請求項11】
前記シリコン基板をエッチングする工程の前に、前記シリコン薄膜上に絶縁膜を形成する工程を有することを特徴とする請求項10記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
【請求項12】
前記シリコン基板をエッチングする工程の前に、前記絶縁膜が形成されたシリコン基板を、前記振動板を駆動する個別電極が形成された電極基板と接合する工程を有し、前記電極基板に、前記個別電極が駆動回路と接続される電極取出し部を設け、前記共通電極を、前記電極取出し部と隣接するように形成することを特徴とする請求項11記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
【請求項13】
前記シリコン薄膜を、多結晶シリコン又は疑似単結晶シリコンから形成することを特徴とする請求項8〜12のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
【請求項14】
前記エッチング保護膜を、酸化シリコン又は窒化シリコンから形成することを特徴とする請求項8〜13のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
【請求項15】
請求項1〜7のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドを搭載していることを特徴とする液滴吐出装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、液滴吐出ヘッド及びその製造方法並びに液滴吐出装置に関し、特に振動板が多結晶シリコン等から形成されている場合に、共通電極と振動板との電気的接続を確実に行うことのできる液滴吐出ヘッド及びその製造方法並びにこの液滴吐出ヘッドを搭載した液滴吐出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インクジェットプリンタ等に搭載されるインクジェットヘッド(液滴吐出ヘッド)は、高速印字に対応するために多ノズル化が進んでおり、また高解像度化の要求からアクチュエータ部(振動板、個別電極等の駆動部)の微細化が求められている。アクチュエータ部が微細化、高密度化されると、液滴を溜めておく吐出室の間を仕切る隔壁の厚みが薄くなり、隔壁の剛性が低下する。また吐出室を仕切る隔壁の剛性が低下すると、吐出室の底壁を形成する振動板が駆動したときに隣接する吐出室に振動が伝わり、いわゆるクロストークが発生してしまうという問題点があった。
【0003】
このようなクロストークの発生を抑制するために、吐出室を仕切る隔壁の高さを低くする方法があるが、隔壁の高さを低くするために吐出室となる凹部等が形成されるシリコン基板の厚みを薄くすると、ハンドリングが難しくなり、歩留まりが極端に低下するという問題点があった。
【0004】
このような問題に対して従来のインクジェットヘッドの製造方法では、キャビティ基板となるシリコン基板と個別電極等の形成された電極ガラス基板を接合した後に、シリコン基板を薄板化し、それから吐出室となる凹部等を形成して、歩留まりの低下を防ぎ、また隔壁の剛性を高めてクロストークの発生を抑制するようにしていた(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
一方、アクチュエータ部の高密度化を進めた場合、吐出室を仕切る隔壁の厚みや振動板の厚みに関しても高い加工精度が要求されてくる。従来のインクジェットヘッドの製造方法では、シリコン基板の一方の面にボロンを高濃度に拡散した層を形成し、これをエッチングストップ層として振動板を形成していた(例えば、特許文献2参照)。しかしボロンを高濃度に拡散するプロセスでは、プロセスのバラツキ等によりボロンの濃度分布が一様にならない場合があり、結果として振動板の厚みがにバラツキが生じることがあるという問題点があった。
【0006】
このため従来の液滴吐出ヘッドの製造方法では、スパッタ等の成膜方法で膜厚を制御しながら多結晶シリコン薄膜を成膜することで振動板を形成するようにしていた(例えば、特許文献3参照)。またこの液滴吐出ヘッドの製造方法では、多結晶シリコン薄膜からなる振動板を低温成膜することで、吐出室を仕切る隔壁の加工精度に大きく影響するシリコン基板内の結晶欠陥の発生を抑制するようにしていた。
【特許文献1】特開平11−993号公報(第3〜4頁、図3、図4)
【特許文献2】特開平6−71882号公報(第10〜12頁、図17)
【特許文献3】特開2004−195904号公報(第7頁、図4)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし従来の液滴吐出ヘッドの製造方法では(例えば、特許文献3参照)、多結晶シリコン薄膜からなる振動板を形成する際に、水酸化カリウム等のアルカリ性のエッチング液に耐性のある酸化シリコン膜、窒化シリコン膜等をエッチング保護膜として用いていた。エッチング保護膜として用いられる酸化シリコン膜や窒化シリコン膜は絶縁膜としても機能するため、振動板に電圧を印加するための電気的接続をどのように行うかが課題であった。
【0008】
本発明は、振動板を高精度に形成するために多結晶シリコン等を用いた際に、共通電極と振動板との電気的接続を確実且つ容易に行うことのできる液滴吐出ヘッド及びその製造方法並びにこの液滴吐出ヘッドを搭載した液滴吐出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る液滴吐出ヘッドは、シリコン基板と、該シリコン基板の一方の表面に形成されたエッチング保護膜と、該エッチング保護膜上に形成され、静電気力によって駆動される振動板の一部を構成するシリコン薄膜とを備え、エッチング保護膜が開口部を有し、シリコン薄膜が開口部にも形成され、開口部においてシリコン基板と接触してシリコン基板と電気的に導通しているものである。
例えば酸化シリコンや窒化シリコンからなるエッチング保護膜に開口部が形成され、この開口部においてシリコン基板と多結晶シリコン等からなるシリコン薄膜が接触しているため、シリコン基板を介してシリコン薄膜に電圧を印加することが可能となる。
また例えば、多結晶シリコンや疑似単結晶シリコンを、ECR(Electron Cyclotron Resonance)スパッタリング法等によって成膜することにより、厚さ精度の高いシリコン薄膜及び振動板を形成することができる。
【0010】
また本発明に係る液滴吐出ヘッドは、シリコン基板に共通電極が形成されており、該共通電極からシリコン基板を介してシリコン薄膜に電圧が印加されるものである。
シリコン薄膜がエッチング保護膜の開口部においてシリコン基板と接触しているため、シリコン基板に形成された共通電極からシリコン薄膜に電圧を印加することができる。
【0011】
また本発明に係る液滴吐出ヘッドは、シリコン基板と、該シリコン基板の一方の表面に形成されたエッチング保護膜と、該エッチング保護膜上に形成され、静電気力によって駆動される振動板の一部を構成するシリコン薄膜とを備え、該シリコン薄膜が、エッチング保護膜と重ならない部分を有し、該シリコン薄膜のエッチング保護膜と重ならない部分に共通電極が形成され、該共通電極からシリコン薄膜に電圧が印加されるものである。
多結晶シリコン等からなるシリコン薄膜が、酸化シリコンや窒化シリコン等からなるエッチング保護膜と重ならない部分を有し、この部分に形成された共通電極から電圧を印加することにより、シリコン薄膜に直接的に電圧を印加することができる。
また例えば、多結晶シリコンや疑似単結晶シリコンを、ECR(Electron Cyclotron Resonance)スパッタリング法等によって成膜することにより、厚さ精度の高いシリコン薄膜及び振動板を形成することができる。
【0012】
また本発明に係る液滴吐出ヘッドは、共通電極の形成されたシリコン基板と接合される電極基板と、該電極基板上に形成され、振動板を駆動する個別電極とを備え、電極基板が、個別電極が駆動回路と接続される電極取出し部を有し、共通電極が、電極取出し部と隣接して設けられているものである。
個別電極が駆動回路と接続される電極取出し部と共通電極が隣接して設けられているため、液滴吐出装置への実装が容易となる。
【0013】
また本発明に係る液滴吐出ヘッドは、シリコン薄膜上に絶縁膜が形成されているものである。
シリコン薄膜上に絶縁膜を形成することにより、シリコン薄膜と個別電極が接触してショートしたり、絶縁破壊が起こるのを防止することができる。
【0014】
また本発明に係る液滴吐出ヘッドは、上記のシリコン薄膜が、多結晶シリコン又は疑似単結晶シリコンから形成されているものである。
多結晶シリコン又は疑似単結晶シリコンを、ECR(Electron Cyclotron Resonance)スパッタリング法等によって形成することにより、厚さ精度の高いシリコン薄膜及び振動板を形成することができる。
【0015】
また本発明に係る液滴吐出ヘッドは、上記のエッチング保護膜が、酸化シリコン又は窒化シリコンから形成されているものである。
エッチング保護膜を酸化シリコン又は窒化シリコンから形成することにより、水酸化カリウム水溶液等のアルカリ性エッチング液に耐性の高いエッチング保護膜を容易に形成することができる。
【0016】
本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法は、シリコン基板の一方の表面にエッチング保護膜を形成する工程と、該エッチング保護膜に開口部を形成する工程と、エッチング保護膜上及び開口部に、静電気力によって駆動される振動板の一部を構成するシリコン薄膜を形成する工程とを有するものである。
シリコン基板上のエッチング保護膜に開口部を形成して、エッチング保護膜上及び開口部にシリコン薄膜を形成することにより、シリコン基板を介してシリコン薄膜に電圧を印加することが可能となる。
また例えば、多結晶シリコンや疑似単結晶シリコンを、ECR(Electron Cyclotron Resonance)スパッタリング法等によって成膜することにより、厚さ精度の高いシリコン薄膜及び振動板を形成することができる。
【0017】
また本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法は、シリコン薄膜を形成する工程の後に、シリコン薄膜上に絶縁膜を形成する工程と、絶縁膜が形成されたシリコン基板をエッチングする工程を有するものである。
シリコン薄膜上に絶縁膜を形成することにより、シリコン薄膜と個別電極が接触してショートしたり、絶縁破壊が起こるのを防止することができる。
また絶縁膜が形成されたシリコン基板をエッチングすることにより、吐出室となる凹部等を形成することができる。
【0018】
また本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法は、シリコン基板の一方の表面にエッチング保護膜を形成する工程と、該エッチング保護膜上に、静電気力によって駆動される振動板の一部を構成するシリコン薄膜を形成する工程と、エッチング保護膜の一部が露出するようにシリコン基板をエッチングする工程と、露出した部分のエッチング保護膜を除去して、シリコン薄膜がエッチング保護膜と重ならない部分を形成する工程と、シリコン薄膜のエッチング保護膜と重ならない部分に共通電極を形成する工程とを有するものである。
シリコン基板をエッチングしてエッチング保護膜を露出させ、その部分のエッチング保護膜を除去してシリコン薄膜と接触する共通電極を形成するため、直接的にシリコン薄膜に電圧を印加することが可能となる。
また例えば、多結晶シリコンや疑似単結晶シリコンを、ECR(Electron Cyclotron Resonance)スパッタリング法等によって成膜することにより、厚さ精度の高いシリコン薄膜及び振動板を形成することができる。
【0019】
また本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法は、シリコン基板をエッチングする工程の前に、シリコン薄膜上に絶縁膜を形成する工程を有するものである。
シリコン薄膜上に絶縁膜を形成することにより、シリコン薄膜と個別電極が接触してショートしたり、絶縁破壊が起こるのを防止することができる。
【0020】
また本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法は、シリコン基板をエッチングする工程の前に、絶縁膜が形成されたシリコン基板を、振動板を駆動する個別電極が形成された電極基板と接合する工程を有し、電極基板に、個別電極が駆動回路と接続される電極取出し部を設け、共通電極を、電極取出し部と隣接するように形成するものである。
シリコン基板をエッチングする工程の前にシリコン基板と電極基板を接合することにより、シリコン基板のハンドリングが容易となり、歩留まりが向上する。
また共通電極を、個別電極が駆動回路と接続される電極取出し部と隣接して設けることにより、液滴吐出装置への実装が容易となる。
【0021】
また本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法は、上記のシリコン薄膜を、多結晶シリコン又は疑似単結晶シリコンから形成するものである。
多結晶シリコン又は疑似単結晶シリコンを、ECR(Electron Cyclotron Resonance)スパッタリング法等によって形成することにより、厚さ精度の高いシリコン薄膜及び振動板を形成することができる。
【0022】
また本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法は、上記のエッチング保護膜を、酸化シリコン又は窒化シリコンから形成するものである。
エッチング保護膜を酸化シリコン又は窒化シリコンから形成することにより、水酸化カリウム水溶液等のアルカリ性エッチング液に耐性の高いエッチング保護膜を容易に形成することができる。
【0023】
本発明に係る液滴吐出装置は、上記のいずれかの液滴吐出ヘッドを搭載しているものである。
上記の振動板の厚み精度の高い液滴吐出ヘッドを搭載することにより、印字性能の高い液滴吐出装置を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
実施形態1.
図1は、本発明の実施形態1に係る液滴吐出ヘッドを示す図である。なお図1(a)は、本実施形態1に係る液滴吐出ヘッドを電極基板2側から見た平面図、図1(b)は図1(a)のb−b断面図、図1(c)は図1(a)のc−c断面図、図1(d)は図1(a)のd−d断面図である。また図1(b’)は、図1(b)の点線で囲んだ円内の拡大図、図1(d’)は図1(d)の点線で囲んだ円内の拡大図である。
本発明の実施形態1に係る液滴吐出ヘッドは、主にキャビティ基板1、電極基板2及びノズル基板3が接合されることにより構成されている。キャビティ基板1の一方の面にノズル基板3が接合されており、その反対面に電極基板2が接合されている。
【0025】
ノズル基板3は例えばシリコンからなり、複数のノズル穴4が形成されている。なお本実施形態1に係る液滴吐出ヘッドでは、図1(b)に示すような2段形状のノズル穴4とすることにより吐出するインク等の液滴の直進性を向上させている。またノズル基板3には、以下に説明するリザーバ7と各吐出室6を連通させる細溝状のオリフィス8となる凹部が形成されている。なお、オリフィス8は、キャビティ基板1に設けるようにしてもよい。
【0026】
キャビティ基板1は、例えば単結晶シリコンからなるシリコン基板1aに以下に示すような所定の加工を施すことにより構成されている。キャビティ基板1には、底壁が振動板10である吐出室6となる凹部が複数形成されている。またキャビティ基板1には、各吐出室6にインク等の液滴を供給するためのリザーバ7となる凹部が形成されている。なお各吐出室6は各ノズル穴4と連通しており、ノズル穴4から吐出室6に溜められた液滴が吐出されるようになっている。
【0027】
図1(b’)に示すように振動板10は、耐液滴保護膜11、シリコン薄膜12、絶縁膜13から形成されている。耐液滴保護膜11は、例えば酸化シリコンからなり、吐出室6やリザーバ7の内部の液滴によりシリコン基板1aがエッチングされるの防止する機能を有する。なお耐液滴保護膜11は、キャビティ基板1aのノズル基板3側の面の全体に形成されている(図6(c)参照)。
シリコン薄膜12は、例えば多結晶シリコンや疑似単結晶シリコンからなり、シリコン基板1aに形成された共通電極15からシリコン基板1aを介して電圧が印加されるようになっている。
また絶縁膜13は、例えば酸化シリコンや窒化シリコンからなり、電圧が印加されているシリコン薄膜12と個別電極21が接触してショートしたり、絶縁破壊が起こるのを防止する機能を有している。
【0028】
さらに図1(d’)に示すように、シリコン基板1aの電極基板2側の表面には例えば酸化シリコンや窒化シリコンからなるエッチング保護膜17が形成されている。なお上述のように、振動板10の部分にはエッチング保護膜17の代わりに耐液滴保護膜11が形成されている(図6(c)参照)。そしてエッチング保護膜17上にシリコン薄膜12が形成されており、このシリコン薄膜12上に絶縁膜13が形成されている。なお本発明では、シリコン基板1a、耐液滴保護膜11、シリコン薄膜12、絶縁膜13、エッチング保護膜17等を総称してキャビティ基板1と呼ぶものとする。
また図1(d’)に示すように、エッチング保護膜17は開口部18を有し、この開口部18においてシリコン薄膜12はシリコン基板1aと接触するようになっている。なおシリコン薄膜12は、エッチング保護膜17の開口部18の部分にも形成されているものとする。このようにエッチング保護膜17の開口部18においてシリコン薄膜12とシリコン基板1aが接触することにより、シリコン薄膜12とシリコン基板1aが電気的に導通するようになっている。
【0029】
キャビティ基板1の振動板10側には、例えばホウ珪酸ガラスからなる電極基板2が接合されている。電極基板2には、振動板10と対向する位置に細長い一定の深さの溝20が複数形成されており、この溝20の内部には振動板10と一定間隔のギャップ(空隙)を介して対向する個別電極21が形成されている。この個別電極21は、例えばITO(Indium Tin Oxide)をスパッタすることにより形成され、電極基板2の後端面23側に設けられた電極取出し部24まで形成されている。なお電極取出し部24において、個別電極21は駆動回路(図示せず)と接続される。
また電極基板2には、リザーバ7と連通するインク供給穴25が形成されている。このインク供給穴25は、リザーバ7の底壁に設けられた穴と繋がっており、リザーバ7にインク等の液滴を外部から供給するために設けられている。
【0030】
ここで図1に示す液滴吐出ヘッドの動作について説明する。個々の個別電極21は、電極取出し部24において駆動回路(図示せず)と接続されており、パルス電圧が印加されるようになっている。またシリコン薄膜12には、共通電極15に接続された駆動回路からシリコン基板1aを介してパルス電圧が印加されるようになっている。なおこのとき、エッチング保護膜17の開口部18を介してシリコン基板1aからシリコン薄膜12への電圧の印加が行われる。駆動回路により個別電極21とシリコン薄膜12の間にパルス電圧が印加されると、振動板10が個別電極21側に撓み、リザーバ7の内部に溜まっていたインク等の液滴が吐出室6に流れ込む。なお本実施形態1では、振動板10が撓んだときに、個別電極21と振動板10(絶縁膜13)が当接するようになっている。そして、個別電極21とシリコン薄膜12の間に印加されていた電圧がなくなると、振動板10が元の位置に戻って吐出室6の内部の圧力が高くなり、ノズル穴4からインク等の液滴が吐出される。
【0031】
図2から図7は、本発明の実施形態1に係る液滴吐出ヘッドの製造工程を示す縦断面図である。なお図2及び図3は、キャビティ基板1の製造工程を示しており、図2は図1のb−b断面を、図3は図1のd−d断面を示している。また図4は電極基板2の製造工程を示し、図1のb−b断面を示している。さらに、図5から7はキャビティ基板1と電極基板2を接合してから液滴吐出ヘッドが完成するまでの製造工程を示しており、図5及び図6は図1のb−b断面を、図7は図1のd−d断面を示している。以下、図2から図7を用いて図1に示す液滴吐出ヘッドの製造方法について説明する。
【0032】
まず、一方の面が研磨された例えば厚さ525μmのシリコン基板1aを準備し(図2(a)、図3(a))、研磨された側の面にプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)によって酸化シリコン又は窒化シリコンからなるエッチング保護膜17を形成する(図2(b))。
次に、エッチング保護膜17の表面にフォトリソグラフィーによってレジストをパターニングして、フッ酸水溶液等を用いてエッチング保護膜17をエッチングし開口部18の部分のエッチング保護膜17を除去する(図3(b))。
【0033】
そして、エッチング保護膜17上及び開口部18の部分に例えばECR(Electron Cyclotron Resonance)スパッタリング法によって多結晶シリコン又は疑似単結晶シリコンからなるシリコン薄膜12を形成する(図2(c)、図3(c))。このとき、開口部18においてシリコン基板1aとシリコン薄膜12が接触することとなる。
なお、シリコン薄膜12を多結晶シリコンで形成する場合には熱CVDを用いることもでき、この場合は600℃以下で成膜するとアモルファスシリコンが形成されやすい。またECRスパッタリング法は、成膜温度が500℃程度で多結晶シリコン薄膜を成膜することが可能であり、膜厚均一性も熱CVDでの均一性が±10%程度であるのに対して±5%程度の均一性で成膜することができる。熱CVDにより成膜する場合は、約550℃でシラン(SiH4)を熱分解して得られたアモルファスシリコンをレーザーアニールすることにより多結晶シリコン薄膜を形成することができる。また疑似単結晶シリコン薄膜を成膜する場合は、一旦多結晶シリコン薄膜を成膜した後、レーザーアニールを施して疑似単結晶シリコン薄膜を形成する。いずれの成膜方法も低温(600℃以下)で処理できるため、シリコン基板1a中の結晶欠陥の発生を抑制することができる。
それから、シリコン薄膜12上にプラズマCVD等によって酸化シリコン又は窒化シリコンからなる絶縁膜13を形成する(図2(d)、図3(d))。
【0034】
次に、図4を用いて電極基板2を製造する工程について説明する。まず、例えばホウ珪酸ガラスからなり厚さ1mmのガラス基板2aの一方の面にスパッタによりクロム・金膜30を形成する(図4(a))。そして、クロム・金膜30の表面にフォトリソグラフィーによってレジストをパターニングし、溝20となる部分20aのクロム・金膜30をエッチングにより除去する(図4(b))。
それから、クロム・金膜30をエッチングマスクとしてフッ酸水溶液等でガラス基板2aをエッチングし、溝20を形成する(図4(c))。その後、クロム・金膜30をエッチングにより除去し(図4(d))、溝20が形成された面の全体にITO(Indium Tin Oxide)膜31をスパッタにより形成する(図4(e))。
【0035】
そして、ITO膜31の表面にフォトリソグラフィーによりレジストをパターニングして、エッチングにより個別電極21を形成する(図4(f))。なお上述のように個別電極21は、溝20の内部に形成するようにする。
それから、例えばダイヤモンドドリルを用いてガラス基板2aにインク供給穴25を穿孔することにより、電極基板2が完成する(図4(g))。
【0036】
次に、図2及び図3の工程でエッチング保護膜17、シリコン薄膜12及び絶縁膜13が形成されたシリコン基板1aと、図4の工程で個別電極21、インク供給穴25等が形成された電極基板2を対向させて(図5(a))、陽極接合する(図5(b))。
そして、シリコン基板1aの電極基板2が接合された面の反対面をグラインダー等により厚さが例えば50μmになるまで研削する。このとき、シリコン基板1aの表面には中心から放物線を描く研削跡が残り、その表面粗さは0.1μm程度となる。
それから、例えば32重量%、80℃の水酸化カリウム水溶液でシリコン基板1aの表面をエッチングし、グラインダーによる研削工程で発生した加工変質層を除去する(図5(c))。この際、エッチングによってシリコン基板1aの表面はさらに荒れてしまうが、表面粗さは1μm以下であるため、後の工程でノズル基板3を接合する際には問題がない。
【0037】
その後、シリコン基板1aの表面に例えばCVDによってエッチングマスクとなる酸化シリコン膜32を形成する(図5(d))。それから、酸化シリコン膜32の表面にフォトリソグラフィーによってレジストをパターニングして、吐出室6となる部分6a、リザーバ7となる部分7a、電極取出し部24となる部分24aの酸化シリコン膜32をフッ酸水溶液等を用いたエッチングにより除去する(図5(e))。なおこのとき、リザーバ7となる部分7aの酸化シリコン膜32は完全に除去せずハーフエッチングする。
【0038】
そして、例えば35重量%、80℃の水酸化カリウム水溶液によってシリコン基板1aをエッチングして、吐出室6となる凹部6b及び電極取出し部24となる凹部24bを途中まで形成する。それから、例えばフッ酸水溶液で酸化シリコン膜32をハーフエッチングして、リザーバ7となる部分7aに残した酸化シリコン膜32を除去する。その後、例えば35重量%、80℃の水酸化カリウム水溶液でシリコン基板1aのエッチングを継続し、吐出室6となる凹部6b、リザーバ7となる凹部7b、電極取出し部24となる凹部24bを形成する(図6(a))。このとき、酸化シリコン又は窒化シリコンからなるエッチング保護膜17の部分でエッチングがストップする。また、エッチングの開始を遅らせたリザーバ7となる凹部7bは、底壁のシリコン基板1aを厚く残すことができる。
【0039】
その後、例えばフッ酸水溶液によってシリコン基板1aに形成された酸化シリコン膜32をすべて除去する(図6(b))。このとき、吐出室6となる凹部6b及び電極取出し部24となる凹部24bの底壁に形成されたエッチング保護膜17も除去される。
なお図5(b)の陽極接合の工程から図6(b)までの工程では、個別電極21と絶縁膜13との間のギャップ(空隙)が密閉されているため、水酸化カリウム水溶液等のエッチング液がギャップ内に浸入することがない。
【0040】
次に、例えばプラズマCVDによってシリコン基板1aの表面に酸化シリコンからなる耐液滴保護膜11を形成する。これにより耐液滴保護膜11、シリコン薄膜12、絶縁膜13からなる振動板10が完成する。
そして、例えばメタルマスクを用いたドライエッチングにより共通電極形成部34の耐液滴保護膜11を除去し(図7(a))、さらにメタルマスクを用いたスパッタ等により例えば白金からなる共通電極15を共通電極形成部34に形成する(図7(b))。
それから、電極取出し部24となる凹部24bの形状に対応する部分が開口したメタルマスクをシリコン基板1aに重ねてドライエッチングを行い、電極取出し部24となる凹部24bの部分の耐液滴保護膜11、シリコン薄膜12、絶縁膜13を除去する(図6(c))。これにより電極取出し部24が形成され、振動板10と個別電極21の間のギャップが開放される。
【0041】
その後、電極取出し部24の端部に沿って封止材35を塗布して、振動板10と個別電極21の間のギャップを封止する(図6(d))。
最後に、ノズル基板3を接着剤等を用いてシリコン基板1aに接着し(図6(e)、図7(c))、個々のヘッドチップにダイシング(切断)することにより液滴吐出ヘッドが完成する(図6(f)、図7(d))。
【0042】
本実施形態1では、シリコン基板1a上のエッチング保護膜17に開口部18を形成して、エッチング保護膜17上及び開口部18にシリコン薄膜12を形成しているため、シリコン基板1aを介してシリコン薄膜12に電圧を印加することが可能となる。
また、多結晶シリコン薄膜又は疑似単結晶シリコン薄膜を、ECRスパッタリング法等によって形成することにより、厚さ精度の高いシリコン薄膜12及び振動板10を形成することができる。
【0043】
実施形態2.
図8は、本発明の実施形態2に係る液滴吐出ヘッドを示す図である。なお図8(a)は、本実施形態2に係る液滴吐出ヘッドを電極基板2側から見た平面図、図8(b)は図8(a)のb−b断面図、図8(c)は図8(a)のc−c断面図、図8(d)は図8(a)のd−d断面図である。また図8(b’)は、図8(b)の点線で囲んだ円内の拡大図、図8(d’)は図8(d)の点線で囲んだ円内の拡大図である。
本実施形態2に係る液滴吐出ヘッドは、シリコン薄膜12に電圧を印加する部分の構成を除いて実施形態1に係る液滴吐出ヘッドとほぼ同様であり、変更点のみを説明する。また、実施形態1に係る液滴吐出ヘッドと同じ構成要素には同じ符号を付して説明する。
【0044】
本実施形態2に係る液滴吐出ヘッドには、エッチング保護膜17に開口部18が設けられておらず、代わりに電極取出し部24に隣接した位置に共通電極形成部40が形成され、そこに形成された共通電極15から直接シリコン薄膜12に電圧が印加されるようになっている。なお図8では、電極取出し部24の長手方向の両端部に隣接して2つの共通電極形成部40を有する液滴吐出ヘッドを示している。
共通電極形成部40では、エッチング保護膜17が除去されて、シリコン薄膜12とエッチング保護膜17が重ならないようになっており、ここに形成された共通電極15とシリコン薄膜12が直接接触するようになっている。このため実施形態1に係る液滴吐出ヘッドと同様に、共通電極15に駆動回路(図示せず)を接続することにより、シリコン薄膜12に電圧を印加することが可能となっている。
【0045】
図9は、本発明の実施形態2に係る液滴吐出ヘッドの製造工程を示す縦断面図である。なお図9は、実施形態1に示す液滴吐出ヘッドの製造工程の図6(b)までの工程が終了した後の製造工程を示しており、図8のd−d断面を示している。なお本実施形態2に係る液滴吐出ヘッドの製造方法は、実施形態1に係る液滴吐出ヘッドの製造方法と図3(b)において開口部18を形成しない点を除いてほぼ同様であり、変更点のみについて説明する。以下、図9を用いて図8に示す液滴吐出ヘッドの製造方法について説明する。
【0046】
まず、実施形態1に係る液滴吐出ヘッドの製造方法の図6(b)の工程までの処理を行った接合基板を準備する(図9(a))。なお本実施形態2に係る液滴吐出ヘッドの製造方法では、図5(e)及び図6(a)のシリコン基板1aのエッチング工程において、電極取出し部24となる凹部24bを形成する際に、共通電極形成部40となる凹部40bを形成するものとする。これは例えば図5(e)及び図6(a)のエッチング工程において、電極取出し部24となる凹部24bの長手方向の両端部を広げるようにして共通電極形成部40となる凹部40bを形成するようにすればよい(図8(a)参照)。なお本実施形態2では、電極取出し部24となる凹部24bと共通電極形成部40となる凹部40bは連通しているものとする。またこのとき、共通電極形成部40となる凹部40bでは、エッチング保護膜17が露出する。
【0047】
そして、例えばフッ酸水溶液を用いて共通電極形成部40となる凹部40bの部分で露出しているエッチング保護膜17をエッチングにより除去して共通電極形成部40を形成した後、メタルマスクを用いたスパッタにより共通電極形成部40に白金等からなる共通電極15を形成する(図9(b))。このとき、共通電極形成部40において、共通電極15とシリコン薄膜12が直接接触することとなる。
【0048】
それから、シリコン基板1aの表面及び共通電極15上に例えば酸化シリコンからなる耐液滴保護膜11を形成する(図9(c))。その後、電極取出し部24となる凹部24b及び共通電極形成部40の形状に対応する部分が開口したメタルマスクをシリコン基板1aに重ねてドライエッチングを行い、共通電極15上に形成された耐液滴保護膜11を除去すると共に、電極取出し部24となる凹部24bの部分の耐液滴保護膜11、シリコン薄膜12、絶縁膜13を除去する(図9(d))。このとき、白金等からなる共通電極15がドライエッチングに対するエッチングマスクとして機能するため、共通電極15の下のシリコン薄膜12、絶縁膜13がエッチングされることはない。
最後に、ノズル基板3を接着剤等を用いてシリコン基板1aに接着し(図9(e))、個々のヘッドチップにダイシング(切断)することにより液滴吐出ヘッドが完成する(図9(f))。
【0049】
本実施形態2では、シリコン基板1aをエッチングしてエッチング保護膜17を露出させ、その部分のエッチング保護膜17を除去してシリコン薄膜12と接触する共通電極15を形成するため、直接的にシリコン薄膜12に電圧を印加することが可能となる。
また、多結晶シリコン又は疑似単結晶シリコンを、ECRスパッタリング法等によって形成することにより、厚さ精度の高いシリコン薄膜12及び振動板10を形成することができる。
さらに共通電極形成部40を、個別電極21が駆動回路と接続される電極取出し部24と隣接して設け、個別電極21の実装部と共通電極15の高さをほぼ同じ高さにしているため、FPC(Flexible Printed Card)等による液滴吐出装置への実装が容易となる。
【0050】
実施形態3.
図10は、本発明の実施形態3に係る液滴吐出装置の例を示した図である。図10に示される液滴吐出装置100は、一般的なインクジェットプリンタであり、実施形態1又は実施形態2に示される液滴吐出ヘッドを備えている。実施形態1又は実施形態2に示される液滴吐出ヘッドは、シリコン薄膜12(振動板10)の厚み精度が高い液滴吐出ヘッドであるため、本実施形態3に係る液滴吐出装置100は、印字性能等の高いものである。 なお図10に示すような液滴吐出装置100は、周知の製造方法を用いて製造することができる。
【0051】
本発明の実施形態1及び実施形態2に示される液滴吐出ヘッドは、図10に示すようなインクジェットプリンタの他に、有機EL表示装置の製造や、液晶表示装置のカラーフィルタの製造、DNAデバイスの製造等にも使用することができる。
【0052】
なお本発明に係る液滴吐出ヘッド及びその製造方法並びに液滴吐出装置は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の思想の範囲内において変更することができる。例えば実施形態2において、共通電極形成部40及び共通電極15を電極取出し部24に隣接しない位置に設けるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の実施形態1に係る液滴吐出ヘッドを示す図。
【図2】実施形態1に係る液滴吐出ヘッドの製造工程を示すb−b断面図。
【図3】実施形態1に係る液滴吐出ヘッドの製造工程を示すd−d断面図。
【図4】実施形態1に係る液滴吐出ヘッドの製造工程を示すb−b断面図。
【図5】実施形態1に係る液滴吐出ヘッドの製造工程を示すb−b断面図。
【図6】実施形態1に係る液滴吐出ヘッドの製造工程を示すb−b断面図。
【図7】実施形態1に係る液滴吐出ヘッドの製造工程を示すd−d断面図。
【図8】本発明の実施形態2に係る液滴吐出ヘッドを示す図。
【図9】実施形態2に係る液滴吐出ヘッドの製造工程を示すd−d断面図。
【図10】本発明の実施形態3に係る液滴吐出装置の例を示した図。
【符号の説明】
【0054】
1 キャビティ基板、1a シリコン基板、2 電極基板、3 ノズル基板、4 ノズル穴、6 吐出室、7 リザーバ、8 オリフィス、10 振動板、11 耐液滴保護膜、12 シリコン薄膜、13 絶縁膜、15 共通電極、17 エッチング保護膜、18 開口部、20 溝、21 個別電極、23 後端面、24 電極取出し部、25 インク供給穴、40 共通電極形成部。




 

 


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