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発明の名称 カッティング装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−7893(P2007−7893A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−188395(P2005−188395)
出願日 平成17年6月28日(2005.6.28)
代理人 【識別番号】100093964
【弁理士】
【氏名又は名称】落合 稔
発明者 高山 昌之
要約 課題
装置カバーを取外すことなく、簡易にシート送り経路を開放可能なカッティング装置を提供する。

解決手段
シート送り手段176およびカッティング手段175を収容する装置カバー2と、シート送り手段176およびカッティング手段175を支持すると共に、シート送り経路83を構成する経路フレーム42と、を備え、経路フレーム42は、第1経路フレーム63と、第1経路フレーム63に対向配置された第2経路フレーム73と、を有し、第2経路フレーム73は、シート送り経路83を構成する経路構成位置と、シート送り経路83を装置外部に開放する経路開放位置と、の間で移動自在に構成され、装置カバー2は、シート送り経路83に沿って、第1経路フレーム73に固定された第1フレームカバー6と、第2経路フレーム73に固定された第2フレームカバー8と、に分断されていることを特徴とする。
特許請求の範囲
【請求項1】
経路フレームにより構成されたシート送り経路に沿って、処理シートを正逆送りしながら、カッティングバイトを前記処理シートの送り方向と直交したシート幅方向に正逆往復動させることにより、前記処理シートにカットラインを形成するカッティング装置において、
前記処理シートを正逆送りするシート送り手段、および前記カッティングバイトを有し、前記カッティングバイトを正逆往復移動させるカッティング手段を収容する装置カバーと、
前記シート送り手段および前記カッティング手段を支持すると共に、前記シート送り経路を構成する経路フレームと、を備え、
前記経路フレームは、第1経路フレームと、前記第1経路フレームに対向配置された第2経路フレームと、を有し、
前記第2経路フレームは、前記第1経路フレームに対して、前記シート送り経路を構成する経路構成位置と、前記シート送り経路を装置外部に開放する経路開放位置と、の間で移動自在に構成され、
前記装置カバーは、前記シート送り経路に沿って、前記第1経路フレームに固定された第1フレームカバーと、前記第2経路フレームに固定された第2フレームカバーと、に分断されていることを特徴とするカッティング装置。
【請求項2】
前記第2経路フレームは、前記第1経路フレームに設けたフレーム支軸を中心に回動自在に構成されていることを特徴とする請求項1に記載のカッティング装置。
【請求項3】
前記第2経路フレームを、前記経路構成位置で前記第1経路フレームにロック・アンロックさせるフレームロック手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1または2に記載のカッティング装置。
【請求項4】
前記フレームロック手段は、前記第1経路フレームおよび前記第2経路フレームのいずれか一方に設けた係止部材と、
他方に設けられ、前記第2経路フレームの前記経路開放位置から前記経路構成位置への移動により、前記係止部材をロック状態に受容する係止受け部材と、
アンロックボタンを備え、前記アンロックボタンの押釦により前記ロック状態を解除するロック解除機構と、を有していることを特徴とする請求項3に記載のカッティング装置。
【請求項5】
前記第1フレームカバーは、前記処理シートを収容したシートカートリッジが着脱自在に装着されるカートリッジ装着部と、
前記カートリッジ装着部を開閉する開閉蓋と、が設けられ、
前記アンロックボタンは、前記開閉蓋の開放により操作可能に露出し、前記開閉蓋の閉蓋により、操作不能に隠蔽されることを特徴とする請求項4に記載のカッティング装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート送り経路に沿って処理シートを正逆送りしながら、カッティングバイトによりカットラインを形成するカッティング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から知られているカッティング装置(テープ処理装置)は、シート送り経路に沿って、処理シート(カッティングテープ)を正逆送りしながら、バイトキャリッジを介して、バイト移動機構を用いてシート送り方向と直交するシート幅方向にカッティングバイトを正逆往復動させることにより、処理シートにカッティングバイトを切込ませ、処理シートにカットラインを形成する。
【0003】
ところで、処理シートは、裏面に粘着剤が塗布された切り文字用シートと、切り文字用シートの裏面を覆うように切り文字用シートに積層させた剥離シートと、から成っており、カッティングバイトを処理シートに切り込ませると、切り文字用シートの粘着剤がカッティングバイトに付着するなどして、処理シートがシート送り経路上でジャミングすることがある。シート送り経路は、第1経路フレームと、第1経路フレームに対向配置された第2経路フレームから構成されており、いずれか一方の経路フレームに対して、他方の経路フレームが回動自在に構成されている。したがって、処理シートにジャミングが生じた時には、一方の経路フレームを回動させて、シート送り経路を外部に開放させることにより、ジャミングした処理シートを取り除けるようになっている。
【特許文献1】特開2004−255825号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、通常のカッティング装置は、装置カバーで外郭を覆われており、従来のカッティング装置のように経路フレームを回動させてシート送り経路を開放させようとすると、一旦装置カバーを取外さねばならず、操作が煩雑であった。
【0005】
そこで、本発明は、装置カバーを取外すことなく、簡易にシート送り経路を開放可能なカッティング装置を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、経路フレームにより構成されたシート送り経路に沿って、処理シートを正逆送りしながら、カッティングバイトを処理シートの送り方向と直交したシート幅方向に正逆往復動させることにより、処理シートにカットラインを形成するカッティング装置において、処理シートを正逆送りするシート送り手段、およびカッティングバイトを有し、カッティングバイトを正逆往復移動させるカッティング手段を収容する装置カバーと、シート送り手段およびカッティング手段を支持すると共に、シート送り経路を構成する経路フレームと、を備え、経路フレームは、第1経路フレームと、第1経路フレームに対向配置された第2経路フレームと、を有し、第2経路フレームは、第1経路フレームに対して、シート送り経路を構成する経路構成位置と、シート送り経路を装置外部に開放する経路開放位置と、の間で移動自在に構成され、装置カバーは、シート送り経路に沿って、第1経路フレームに固定された第1フレームカバーと、第2経路フレームに固定された第2フレームカバーと、に分断されていることを特徴とする。
【0007】
この構成によれば、装置カバーは、シート送り経路に沿って、第1フレームカバーと、第2フレームカバーとに分断されており、第1フレームカバーは、第1経路フレームに、第2フレームカバーは、第2経路フレームに固定されている。したがって、第2フレームカバーは、第2経路フレームと共に移動可能であり、第2経路フレームから第2フレームカバーを取外すことなく、シート送り経路を外部に開放することができる。すなわち、第2フレームカバーごと、第2経路フレームを経路開放位置に移動させることができ、第2フレームカバーを取外すという煩雑な操作なしで、シート送り経路を外部に開放することができる。この結果、シート送り経路内にシート詰まり(ジャミング)が発生した場合でも、簡単かつ速やかにこれを取り除くことができ、ユーザの利便性・操作性を向上させることができる。
【0008】
この場合、第2経路フレームは、第1経路フレームに設けたフレーム支軸を中心に回動自在に構成されていることが好ましい。
【0009】
この構成によれば、第2経路フレームをフレーム支軸を中心に回動させるという比較的簡易な構成で、シート送り経路を外部に開放することができる。
【0010】
この場合、第2経路フレームを、経路構成位置で第1経路フレームにロック・アンロックさせるフレームロック手段をさらに備えていることが好ましい。
【0011】
この構成によれば、フレームロック手段により、第2経路フレームを経路構成位置でロック・アンロックすることができるので、誤操作等に起因して、第2経路フレームがカットライン形成中に経路開放位置まで移動することを防止することができる。
【0012】
この場合、フレームロック手段は、第1経路フレームおよび第2経路フレームのいずれか一方に設けた係止部材と、他方に設けられ、第2経路フレームの経路開放位置から経路構成位置への移動により、係止部材をロック状態に受容する係止受け部材と、アンロックボタンを備え、アンロックボタンの押釦によりロック状態を解除するロック解除機構と、を有していることが好ましい。
【0013】
この構成によれば、アンロックボタンの押釦という簡易な操作により、係止部材と係止受け部材とによりロック状態の第2経路フレームをアンロック状態とすることができる。
【0014】
この場合、第1フレームカバーは、処理シートを収容したシートカートリッジが着脱自在に装着されるカートリッジ装着部と、カートリッジ装着部を開閉する開閉蓋と、が設けられ、アンロックボタンは、開閉蓋の開放により操作可能に露出し、開閉蓋の閉蓋により、操作不能に隠蔽されることが好ましい。
【0015】
この構成によれば、アンロックボタンは、開閉蓋を開放することにより操作可能に構成されているため、カッティング処理中等に、アンロックボタンが誤って押釦されることを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。このテープ処理装置は、切り文字用テープおよび剥離テープを積層した処理テープ(剥離紙付きテープ)をテープカートリッジから繰出して印刷処理を行った後、印刷済み部分をフルカット処理によりこれを切り離すと共に、切り離したテープ片に対してカットラインを形成するカッティング処理をさらに行って、いわゆる切り文字(記号および図形を含む)を形成したテープ片を作成するものである。
【0017】
図1および図2に示すように、このテープ処理装置1は、上部カバー3および下部カバー4から成る装置カバー2により外郭を構成されている。上部カバー3は、カートリッジ装着部5の一部を構成すると共に、装置の主要部をカバーリングしたメインカバー6と、カートリッジ装着部5を開閉するための開閉蓋7と、開閉蓋7の図示左側に隣接して設けられ、後述のカッティング機構161の一部をカバーリングしたサブカバー8と、を有している。メインカバー6の上面前方には、複数のキーを有し、各種データを入力するためのキーボード11が配設され、その上面後方には、その右部にディスプレイ12が組み込まれている。なお、サブカバー8に付された図中の符号22は、第2テープ排出口である。
【0018】
図3に示すように、装置カバー2の内部には、ユニット化された装置アッセンブリ31が収容されている。装置アッセンブリ31は、装置カバー2に固定された支持フレーム32と、支持フレーム32に組み込まれた内部装置33と、で構成されている。
【0019】
支持フレーム32は、メインカバー6と共にカートリッジ装着部5を構成するカートリッジフレーム41と、これに添設された共通支持フレーム42と、を備えている。共通支持フレーム42は、上面にメインカバー6が固定され、カートリッジフレーム41(の下流側)に隣接して配置された第1支持フレーム51と、サブカバー8が固定されてその主要部をサブカバー8に覆われ、フレーム支軸53を中心にして、第1支持フレーム51に回動自在に支持された第2支持フレーム52と、で構成されている(図1ないし図3参照)。
【0020】
図5および図9に示すように、第1支持フレーム51は、両端部を下側に向かって鉛直に折り曲げられた第1下フレーム61と、第1下フレーム61に対向して配置された第1上フレーム62と、第1下フレーム61および第1上フレーム62の間に設けられた鉛直の第1経路フレーム63と、を有している。同様に、第2支持フレーム52は、第2下フレーム71と、第2下フレーム71に対向配置された第2上フレーム72と、第2下フレーム71および第2上フレーム72の間に設けられ、所定の間隙を有して第1経路フレーム63に対向する第2経路フレーム73と、を有している。なお、図中の符号381は、後述する経路変更機構164を構成する経路変更部材である。
【0021】
テープ処理装置1には、支持フレーム32および装置カバー2により、テープカートリッジCから繰出された処理テープTを送るためのテープ送り経路81が形成されている。図4に示すように、テープ送り経路81は、テープカートリッジCのテープ繰出し口(後述する)から第1テープ排出口21に向かって直線的に形成された第1送り経路82と、第1送り経路82と略直交し、第2テープ排出口22に連なる第2送り経路83と、一方の端が第1送り経路82の途中に設けられた分岐部84に連なると共に、他方の端が第2送り経路83の途中に設けられた合流部85に連なり、第1送り経路82を送られる処理テープTと第2送り経路83に導入するための導入経路86と、を有している。
【0022】
そして、図4および図9に示すように、第1経路フレーム63は、第1送り経路82の一部を構成する第1送り経路構成面91aと、第1送り経路構成面91aに湾曲して連なり、導入経路86を構成する導入経路構成面91bと、導入経路構成面91bに連なり、第2送り経路83を構成する第2送り経路構成面91cと、を有している。第2経路フレーム73は、第1経路フレーム63の第2送り経路構成面91cに対向し、第2送り経路構成面91cと共に第2送り経路を構成する第2送り経路構成面92を有している。
【0023】
図3に示すように、内部装置33は、カートリッジフレーム41内に組み込まれ、処理テープT(の切り文字用テープTc)に印刷処理を行う印刷ユニット101と、第1送り経路82に臨むように共通支持フレーム42に支持され、処理テープTにフルカット処理を行うフルカットユニット102と、第2送り経路83に臨むように共通支持フレーム42に支持され、処理テープT(の切り文字用テープTc)にカッティング処理を行うカッティングユニット103と、これら各ユニットを統括制御する図外の制御手段104(図7参照)と、を備えている。
【0024】
そして、このテープ処理装置1では、処理テープTに対して、制御手段104の制御に基づいて、印刷ユニット101を用いて印刷処理を行った後、フルカットユニット102およびカッティングユニット103を用いて、フルカット処理、カッティング処理を順次行うことにより、所望のキャラクタが印刷され、かつ所望の形状に切抜きカットされたテープ片を作成できるようになっている。
【0025】
なお、本実施形態のテープ処理装置1では、印刷処理、フルカット処理と行って、カッティング処理を行わず、印刷のみがされたテープ片を得ることも可能であるし、印刷処理を行わず、フルカット処理、カッティング処理と行って、切抜きカットのみが行われたテープ片を得ることも可能である。そして、処理テープTにカッティング処理を行わず、印刷処理のみを行う場合には、第1送り経路82に連なる後述の第1テープ排出口21(図6参照)から処理テープTを回部に排出し、処理テープTにカッティング処理を行う場合には、上述の第2テープ排出口22から処理テープTを外部に排出するようになっている(詳細は後述する)。
【0026】
図3に示すように、このテープ処理装置1に用いられるテープカートリッジCは、上述のカートリッジ装着部5に着脱自在に装着される。テープカートリッジCは、カートリッジケースC1により全体をカバーリングされており、処理テープTをロール状に巻回したテープリールC2と、インクリボンRをロール状に巻回したリボン繰出しリールC3と、繰出したインクリボンRを巻き取るリボン巻取りリールC4と、を備えている。また、テープカートリッジCには、印刷ユニット101の印刷ヘッド112(後述する)を遊挿する貫通開口C5が形成されている。そして、この貫通開口C5に臨むように、回転自在のプラテンローラC6が立設されていると共に、プラテンローラC6に近接して、テープリールC2から繰出された処理テープTが貫通開口C5に臨むように導く経路部材C7が設けられている。
【0027】
処理テープTは、プラテンローラC6と共に貫通開口C5に臨んでおり、その先端は、貫通開口C5の近傍に形成されたテープ繰出し口(図示省略)からテープカートリッジCの外部(第1送り経路82)に引き出されている。インクリボンRは、貫通開口C5の位置で処理テープTと相互に重なり合った後、貫通開口C5を周回して、リボン巻取りリールC4に巻き取られるようになっている。
【0028】
このテープカートリッジCに収容されている処理テープTは、粘着面を有し印刷および切抜き加工が為される切り文字用テープTc(テープ本体)に、剥離テープTpを積層した切り文字用のものであり、処理後に切り抜きカットした切り文字を、粘着面を利用して被着物に貼付できるようになっている。テープカートリッジCには、切り文字用テープTcの地色や(4〜36mm幅までの)幅の異なる複数種のものが用意されており、テープカートリッジCの裏面には、これらを識別するための識別孔(図示省略)が複数設けられている。一方、カートリッジ装着部5(の底板)には、複数のマイクロスイッチで構成したテープ識別センサ108(図7参照)が配設されており、テープカートリッジCをカートリッジ装着部5にセットすると、テープカートリッジCの識別孔の配列(ビットパターン)から、処理テープT(切り文字用テープTc)の種類を識別できるようになっている。
【0029】
なお、カートリッジ装着部5には、切り文字用テープTcに代えて、ラベル用テープTlと剥離テープTpとから成る処理テープTを収容したラベル用のテープカートリッジCもセット可能に構成されており、テープ処理装置1により、処理テープT(ラベル用テープTl)に印刷を行った後これを切断して、ラベルとして貼付可能なテープ片を得ることもできるようになっている。そして、テープ識別センサ108は、切り文字用のテープカートリッジCが装着されたのか、ラベル作成用のテープカートリッジCが装着されたのか、すなわちテープカートリッジCに収容されたテープの種類も検出できるようになっている。
【0030】
次に、内部装置33を構成する各ユニットについて説明する。印刷ユニット101は、処理テープTに対して印刷処理を行うものであり、図3に示すように、印刷送り機構111と、印刷ヘッド112と、を備え、印刷送り機構111により、テープカートリッジCから処理テープTを繰り出し送り(印刷送り)しながら、これと同期して印刷ヘッド(サーマルヘッド)122を駆動させることにより、処理テープTに印刷を行う。
【0031】
印刷送り機構111は、テープカートリッジCに配設された上述のプラテンローラC6と、プラテンローラC6を回転させるプラテン駆動軸121と、プラテン駆動軸121を回転させるための印刷送りモータ122と、印刷送り歯車列(図示省略)を介して、印刷送りモータ122の動力をプラテン駆動軸121に減速して伝達する印刷送り動力伝達機構123(図7参照)と、を備えている。プラテン駆動軸121は、カートリッジ装着部5に立設されており、カートリッジ装着部5にセットされたテープカートリッジCのプラテンローラC6に係合する。そして、この状態で印刷送りモータ122を駆動すると、プラテン駆動軸121を介してプラテンローラC6が回転し、印刷ヘッド112との間に挟み込まれた処理テープTの繰出し送り(印刷送り)が為されると共に、上記したテープ送り経路81に沿って、(印刷済みの)処理テープTが順次フルカットユニット102、カッティングユニット103側へ送り出されてゆく。
【0032】
なお、カートリッジ装着部5には、プラテン駆動軸121と共に、上記したリボン巻取りリールC4に係合するリボン巻取り駆動軸127が立設されている。印刷送りモータ122の動力は、印刷送り動力伝達機構123を介してリボン巻取り駆動軸127にも伝達されており、プラテン駆動軸121およびリボン巻取り駆動軸127は、互いに同期して回転する。すなわち、処理テープTの送りとインクリボンRの巻取りが同期して行われるようになっている。
【0033】
印刷ヘッド112は、ヘッドカバー(図示省略)に覆われた状態で、カートリッジ装着部5に立設されており、カートリッジ装着部5にテープカートリッジCをセットすると、テープカートリッジCの貫通開口C5に印刷ヘッド112が遊挿される。これにより、貫通開口C5に位置する処理テープTおよびインクリボンRを挟んで、印刷ヘッド112がプラテンローラC6に対峙する。
【0034】
図示省略したが、本実施形態のテープ処理装置1には、開閉蓋7の開閉と連動して、印刷ヘッド112をプラテンローラC6に対して離接させるヘッドリリース機構が設けられている。すなわち、開閉蓋7を閉じると、ヘッドリリース機構により、処理テープTおよびインクリボンRを介して印刷ヘッド112がプラテンローラC6に当接し(挟み込まれ)、処理テープTの切り文字用テープTcに熱転写(印刷)が可能な状態となる。
【0035】
次に、フルカットユニット102について説明する。図3に示すように、フルカットユニット102は、カートリッジ装着部5に隣接し、印刷ユニット101のテープ送り方向下流側、かつ分岐部84の上流側で第1送り経路82に臨んで配設されている。図4に示すように、フルカットユニット102は、第1支持フレーム51に支持されると共に、テープ送り経路81(第1送り経路82)に臨み、印刷ユニット101から送られてきた処理テープTをハサミ形式で切断するフルカッタ131と、フルカッタ131に切断動作させるための動力源を構成するフルカットモータ132(図5および図7参照)と、フルカットモータ132の動力をフルカッタ131に伝達して、これに切断動作(フルカット処理)させるフルカット動力伝達機構133と、を備えている。
【0036】
図3および図4に示すように、フルカッタ131は、第1下フレーム61の折曲げ部(図示省略)に固定された固定刃141と、支軸(図示省略)を介して固定刃141に回動自在に支持した可動刃142と、で構成されており、支軸を中心に可動刃142を回動(揺動)させることにより処理テープTを切断(フルカット)する。
【0037】
フルカットモータ132は、DCモータで構成されており、第1下フレーム61の裏面に支持されている(図5参照)。フルカット動力伝達機構133は、フルカットモータ132の出力軸に固定されたフルカット出力歯車(図示省略)と、これに噛合するフルカット駆動歯車151と、を有している。図示省略したが、フルカット駆動歯車151には、クランクピンが形成されていると共に、可動刃142には、クランクピンに係合する長孔が設けられている。したがって、フルカットモータ132を駆動すると、クランクピンを介して、フルカット駆動歯車151の回転が可動刃142に伝達され、可動刃142が揺動して、処理テープTに対して切込み動作が行われるようになっている(揺動クランク機構)。
【0038】
次に、カッティングユニット103について説明する。カッティングユニット103は、フルカットユニット102を経て送られてきた処理テープT(テープ片)に対して、切り文字用テープTcのみ(厳密には剥離テープの一部も含む)を切断するカッティング処理を行うものである。なお、この場合、カッティング処理には、処理テープTのテープ幅方向を横断するように切り文字用テープTcのみを切断する、いわゆるハーフカット処理を含む概念である。
【0039】
図3および図4に示すように、カッティングユニット103は、第2送り経路83に臨んで配設され、第2送り経路83に沿って処理テープTを正逆送りしながら、カッティングバイト182によりカッティング処理を行うカッティング機構161と、第2送り経路83を挟んで、カッティングバイト182に(前後に)対向して配設され、カッティング処理のために第2送り経路83に臨む処理テープTをテープ幅方向にガイドする幅ガイド機構162と、第2送り経路83の、第2テープ排出口22が形成されていない側の端に連なるテープ収容部332を有し、カッティング処理により正逆送りされる切断済みの処理テープTを巻き込むように動作するテープ収容機構163と、カッティング処理のために、処理テープTを先端から第2送り経路83に導くための経路変更機構164と、を備えている。
【0040】
図4に示すように、カッティング機構161は、カッティング処理の主体を為すカッティングバイト182を有し、処理テープT(切り文字用テープTc)に切込みを行うバイトユニット171と、バイトユニット171を着脱自在に保持するバイトホルダ172と、バイトホルダ172を介し、テープ送り方向と直交した処理テープTのテープ幅方向(すなわち鉛直方向)に対して、バイトユニット171を移動自在に支持するバイトキャリッジ173と、バイトホルダ172を介して、バイトユニット171を処理テープTからカッティングバイト182を離接させるバイト離接機構174と、バイトキャリッジ173をテープ幅方向に正逆往復動させるためのバイト移動機構175と、上記印刷送り機構111により第2送り経路83に送り込まれてきた処理テープTを正逆送りするカッティング送り機構176と、を備えている。なお、カッティングバイト182を含めたカッティング機構161の主要部は、ユニット化されて第2支持フレーム52内に組み込まれている。
【0041】
図4に示すように、バイトユニット171は、バイトユニット171の外郭を構成する略円筒状のバイトカバー181と、テープ送り経路側(第2送り経路83)となるバイトカバー181の先端から、所定量僅かに切っ先が突出したカッティングバイト182と、先端部にカッティングバイト182を保持するバイト保持部材183と、バイト保持部材183を自由回転自在に軸支する一対の軸受184a、184bと、調整ねじ186により、バイトカバー181から突出するカッティングバイト182(切っ先)の突出量(処理テープTに対するカッティングバイト182の切込み深さ)を調整するためのバイト調整機構185と、を有している。
【0042】
なお、第2送り経路83を構成する上述の第1経路フレーム63の第2送り経路構成面91cは、平坦に形成されており、この平坦部が切込み動作するカッティングバイト182に臨んで、バイト受け面として機能するようになっている(図4および図9参照)。
【0043】
カッティングバイト182は、斜刃で構成されている。バイト保持部材183は、カッティングバイト182の切っ先位置が、当該バイト保持部材183の回転軸と位置ずれするようにこれを保持している。したがって、カッティング処理により、カッティングバイト182が受ける切断抵抗の向きに応じて、バイト保持部材183が回転し、カッティングバイト182の刃先の向きが処理テープTの切込み方向を向くようになっている。
【0044】
バイトホルダ172は、バイトユニット171を水平に着脱・保持するための装着貫通口(図示省略)を有しており、バイトユニット171(カッティングバイト182)がテープ送り経路81(第2送り経路83)、すなわち処理テープTに対して垂直となるようにバイトユニット171を支持している(図3および図4参照)。そして、バイトホルダ172は、後述の離接ガイド軸205を介して、バイトキャリッジ173に支持されており、バイトキャリッジ173と共に処理テープTのテープ幅方向に移動することにより、バイトユニット171の姿勢を処理テープTに対して垂直に保持した状態でこれをテープ幅方向に(平行)移動させるようになっている。
【0045】
図4に示すように、バイトキャリッジ173は、ブロック状に構成されており、バイト移動機構175のバイト移動タイミングベルト223(後述する)に固定された図外のベルト固定部と、バイト移動機構175のキャリッジガイド軸224(後述する)に係合して、バイトキャリッジ173のテープ幅方向への移動をガイドする第1キャリッジガイド191(リニアブッシュ)と、バイト移動機構175のキャリッジガイドプレート225(後述する)に係合する凹状の第2キャリッジガイド192と、を有している。
【0046】
また、バイトキャリッジ173には、バイト離接機構174を構成する離接ガイド軸205が両端部を貫通した状態で固定されており、バイトキャリッジ173から突出した離接ガイド軸205の両端部には、これに軸着された一対のリニアブッシュ(図示省略)を介して、バイトキャリッジ173を挟むようにバイトホルダ172が移動自在に支持されている。そして、バイトホルダ172とバイトキャリッジ173との間には、バイト離接機構174の離接ばね(図示省略)が介設されている。
【0047】
バイト離接機構174は、テープ送り経路81(第2送り経路83)に直交したバイト離接方向にバイトホルダ172を(平行)移動させることにより、処理テープTに対してカッティングバイト182を垂直に移動させる(カッティングバイト182のアップダウンさせる)ものであり、テープ送り経路81側の位置であり、処理テープTに対して切込み可能な切込み位置と、処理テープTから(所定距離)離間した非切込み位置と、の間でカッティングバイト182を移動させ、処理テープTに対してカッティングバイト182を離接させる。
【0048】
図4に示すように、バイト離接機構174は、バイトホルダ172に固定された押圧手段201と、バイトキャリッジ173の移動方向であるテープ幅方向に延在し、押圧手段201を介してバイトホルダ172をバイト離接方向に移動させる断面板カム形状の離接カム軸202と、バイトホルダ172とバイトキャリッジ173の間に介設されて、押圧手段201を介してバイトホルダ172を離接カム軸202側に付勢し、戻しばねの機能を有する離接ばね(図示省略)と、離接カム軸202の回転動力源となる離接モータ203と、離接モータ203の動力を離接カム軸202に伝達する離接動力伝達機構204と、バイトホルダ172を支持し、これをバイトキャリッジ173に支持させると共に、バイトホルダ172の離接移動をガイドする離接ガイド軸205と、を備えている。
【0049】
図4に示すように、押圧手段201は、バイト離接方向におけるバイトホルダ172の反テープ送り経路側(非切込み位置側)の端面に取り付けられており、離接カム軸202に転接するカム軸転接ローラ206を有している。カム軸転接ローラ206は、離接ガイド軸205の軸線上に位置し、当該カム軸転接ローラ206の軸線が、離接カム軸202の軸線と直交するように回転自在に構成されている。
【0050】
離接カム軸202は、断面略扇形のカム形状を有する棒状のカムであり、偏心した状態で、上述の第2下フレーム71および第2上フレーム72に回転自在に軸支されている。そして、離接ばねとの協働により、離接カム軸202の回転運動がカッティングバイト182の移動に確動的に変換され、カッティングバイト182が切込み位置と非切込み位置との間を移動するようになっている。
【0051】
また、図5に示すように、離接カム軸202は、バイトキャリッジ173の移動方向に延在し、バイトキャリッジ173の移動範囲に亘って設けられているため、バイト移動機構175によりバイトキャリッジ173がいずれの位置に臨んでいたとしても、押圧手段201(カム軸転接ローラ206)を介してバイトホルダ172を押圧することができ、カッティングバイト182を切込み位置または非切込み位置の任意の一方に移動可能に構成されている。そして、バイト移動機構175によりバイトキャリッジ173が移動する場合には、カム軸転接ローラ206が離接カム軸202を転接するため、バイトキャリッジ173の移動時における離接カム軸202と押圧手段201との摺動抵抗を小さく抑えることができるようになっている。
【0052】
離接モータ203は、正逆回転可能なDCモータで構成されており、第2支持フレーム52に支持されている。図5に示すように、離接動力伝達機構204は、離接モータ203の出力軸に固定された離接ウォーム211と、離接ウォーム211に歯合する離接ウォームホイール212と、離接ウォームホイール212と同軸上に固定された離接第1歯車213と、離接第1歯車213の歯車軸に自由回転可能に軸支した離接キャリア214と、離接キャリア214に回転自在に軸支されると共に、離接第1歯車213に噛合する離接伝達歯車215と、離接伝達歯車215に噛合可能に構成され、離接カム軸202の基部(第2下フレーム71側)に固定された離接カム駆動歯車216と、を有している。
【0053】
そして、離接モータ203を所定の一方向(例えば、正方向)に回転駆動させると、その回転動力は、離接ウォーム211、離接ウォームホイール212、離接第1歯車213へ、と伝達する。そして、離接第1歯車213と連れ回りする離接キャリア214により、離接伝達歯車215が離接カム駆動歯車216に噛み合い、離接カム軸202が回転する。
【0054】
なお、離接モータ203は、経路変更機構164の動力源を兼ねている。そして、離接キャリア214および離接伝達歯車215により、ワンウェイクラッチが構成されており、離接モータ203の一方(例えば正方向)の回転が、バイト離接機構174の動力として用いられ、他方(例えば逆方向)の回転が経路変更機構164の動力として用いられるようになっている。
【0055】
図4に示すように、離接ガイド軸205は、バイト離接方向に延在するように、バイトキャリッジ173に圧入固定されており、バイトキャリッジ173からその両端が突出している。そして、バイトキャリッジ173から突出した両端部にバイトホルダ172に設けられた一対のリニアブッシュ(図示省略)が係合しており、バイトホルダ172を支持すると共に、バイトホルダ172のバイト離接方向に対する移動をガイドするようになっている。
【0056】
バイト移動機構175は、バイトキャリッジ173を、鉛直方向であるテープ幅方向に正逆往復移動させることにより、これに支持したバイトユニット171をテープ幅方向に正逆往復移動させるためのものである。図4に示すように、バイト移動機構175は、バイトキャリッジ173を移動させるための動力源となるバイト移動モータ221と、バイト移動タイミングベルト223により、バイト移動モータ221の動力をバイトキャリッジ173に伝達するバイト移動動力伝達機構222と、テープ幅方向(鉛直方向)に延在し、第1キャリッジガイド191に係合してバイトキャリッジ173の移動をガイドするキャリッジガイド軸224と、テープ幅方向に延在し、第2キャリッジガイド192に係合してキャリッジガイド軸224と共にバイトキャリッジ173の移動をガイドするキャリッジガイドプレート225と、を備えている。
【0057】
そして、バイト移動モータ221を正逆回転させると、その動力が伝達されてバイト移動タイミングベルト223が正逆走行する。これにより、バイトキャリッジ173が、キャリッジガイド軸224およびキャリッジガイドプレート225をガイドにしながら、テープ幅方向に正逆移動するようになっている。
【0058】
カッティング送り機構176は、第2送り経路83に送られてきた処理テープTを、カッティング処理のために正逆送り(カッティング送り)すると共に、これを第2テープ排出口22に導くためのものであり、図4に示すように、処理テープTを正逆送りする一対の送りローラ231、232と、正逆回転可能に構成されたカッティング送りモータ234と、カッティング送りモータ234の動力を一対の送りローラ231、232に伝達するカッティング送り動力伝達機構233と、を備えている。
【0059】
なお、説明の便宜のため、第2送り経路83において、第2テープ排出口22側を上流側、テープ収容機構163側を下流側とし、第2送り経路におけるテープ収容機構163側から第2テープ排出口22側への処理テープTの送りを正送り、第2テープ排出口22側からテープ収容機構163側への処理テープTの送りを逆送りとして説明を行う。
【0060】
図4に示すように、一対の送りローラ231、232は、テープ幅方向に延在していると共に、バイトユニット171(カッティングバイト182)を挟むように、テープ送り方向に対して離間して配設されている。上流側の送りローラ231(以下、「正逆送りローラ231」という)は、メインローラであり、カッティング送りモータ234に接続された正逆駆動ローラ241と、正逆駆動ローラ241の回転に従って回転する正逆従動ローラ(フリーローラ)242と、から成るグリップローラで構成されている。同様に、下流側の送りローラ232(以下、「引張りローラ232」という)は、カッティング送りモータ234に接続された引張り駆動ローラ251と、引張り駆動ローラ251の回転に従って回転する引張り従動ローラ(フリーローラ)252と、から成るグリップローラで構成されている。
【0061】
図4および図9に示すように、正逆駆動ローラ241および引張り駆動ローラ251は、第1下フレーム61および第1上フレーム62により回転自在に軸支されている。そして、上述のバイト受け面となる第1経路フレーム63の第2送り経路構成面91cには、これら両駆動ローラ241、251の配設位置に対応して、(2個の)駆動ローラ開口(図示省略)が形成されており、第2送り経路構成面91cから、第2送り経路83に向かって両駆動ローラ241、251の周面が突出している。
【0062】
図4に示すように、正逆従動ローラ242および引張り従動ローラ252は、第2経路フレーム73に回転自在に軸支されており、第2経路フレーム73に形成された2個の従動ローラ開口(図示省略)からその周面を第2送り経路83に突出させて、正逆駆動ローラ241および引張り駆動ローラ251に当接する(グリップ状態)。
【0063】
カッティング送りモータ234は、正逆回転可能なステッピングモータで構成されており、正逆駆動ローラ241および引張り駆動ローラ251に動力を供給する他、動力切換えにより、テープ収容機構163の巻取りドラム333(後述する)に巻取り回転させる巻取り動力伝達機構335に動力を供給する(図5および図7参照)。
【0064】
図5に示すように、カッティング送り動力伝達機構233は、カッティング送りモータ234の出力軸に固定された送り小歯車261と、送り小歯車261に噛み合う送り大歯車262と、送り大歯車262と同軸上に固定された送り駆動プーリ263と、正逆駆動ローラ241の基部(第2下フレーム71側)が固定された送り従動プーリ264と、送り駆動プーリ263、および送り従動プーリ264間に架け渡した送りタイミングベルト265と、送り従動プーリ264と同軸上に固定された送り中間歯車266と、送り中間歯車266の歯車軸に自由回転可能に軸支した送りキャリア267(図8および図9参照)と、送りキャリア267に回転自在に軸支され、送り中間歯車266に噛合する送り伝達歯車268(図8および図9参照)と、送り伝達歯車268に噛合可能(係脱可能)に構成され、引張り駆動ローラ251の基部(第2下フレーム71側)が固定された引張り駆動歯車(図示省略)と、を有している。
【0065】
処理テープTを正送りさせる(第2テープ排出口22に向かって送る)方向、すなわち、正逆駆動ローラ241を反時計回りに回転させる方向を、カッティング送りモータ234の正駆動(正回転)として、カッティング送り機構176の動作について説明すると、カッティング送りモータ234を正駆動した場合、送り小歯車261、送り大歯車262、送り駆動プーリ263と順に動力が伝達されて、送りタイミングベルト265が正走行し、送り従動プーリ264に固定された正逆駆動ローラ241が正回転する。また、送り従動プーリ264に固定された送り中間歯車266が回転して、送り伝達歯車268に動力が伝達され、送りキャリア267が連れ回りする。その結果、送り伝達歯車268が引張り駆動歯車に噛み合い、引張り駆動歯車に固定された引張り駆動ローラ251が正回転する。
【0066】
この場合、引張り駆動ローラ251の周速は、(ギア比の調整により9正逆駆動ローラ241の周速よりも僅かに速く設定されており、正逆駆動ローラ241と比べ、処理テープTの送り量が僅かに大きくなっている。また、引張り駆動歯車と引張り駆動ローラ251との間には、トルクリミッタとして機能する図示省略の引張りスリップばね(巻締めばね:コイルばね)が介設されており、引張り駆動ローラ251の正回転時における回転トルクが一定となるように構成されている。すなわち、引張り駆動ローラ251はスリップ回転しながら、処理テープTを正送りするようになっており、引張り駆動ローラ251(引張りローラ232)が正逆駆動ローラ241(正逆送りローラ231)と協働することにより、適度な張力を付与した状態で処理テープTを正送りすることが可能となっている。
【0067】
一方、カッティング送りモータ234を逆駆動すると、送り小歯車261、送り大歯車262、送り駆動プーリ263、および送りタイミングベルト265を介して、送り従動プーリ264がカッティング送りモータ234の正駆動時とは逆方向に回転し、正逆駆動ローラ241が逆回転する。また、送りキャリア267も、カッティング送りモータ234の正駆動時とは逆方向に連れ回りし、送り伝達歯車268が引張り駆動歯車から外れて、引張り駆動ローラ251がフリー回転可能な状態になる。なお、このとき、引張り駆動歯車から外れた送り伝達歯車268は、巻取り動力伝達機構335を構成する第1巻取り歯車372(後述する)に噛合するようになっている(詳細は後述する)。
【0068】
以上のように構成されたカッティング機構161では、バイト移動機構175、バイト離接機構174、およびカッティング送り機構176を同期して駆動させることによりカッティング処理を行っている。すなわち、カッティング処理において、バイト離接機構174によりカッティングバイト182を適宜処理テープTに対して離接(アップダウン)させながら、カッティング送り機構176による処理テープTの正逆送りとバイト移動機構175によるバイトユニット171(カッティングバイト182)のテープ幅方向への(往復)移動と、を同期させて行うことで、処理テープT(の切り文字用テープTc)に対し、所望の形状のカットラインを形成している。
【0069】
なお、本実施形態のテープ処理装置1では、テープカートリッジCから繰出した処理テープTをフルカットユニット102により切断(フルカット)した後、カッティング処理を行うように構成されており、処理テープTが切断されるまでは、上述の印刷送り機構111により、処理テープTを第2送り経路83に送り込むようになっている。しかしながら、切断前の処理テープTを第2送り経路83に送り込もうとしても、正逆送りローラ231および引張りローラ232がグリップ状態にあると、これら両送りローラ231、232に処理テープT(の先端)がぶつかってその送りが干渉される。特に、印刷処理中の場合には、適切な印刷送りができず、適切な印刷処理を行うことができない。
【0070】
そこで、本実施形態のテープ処理装置1には、両送りローラ231、232がグリップ状態(駆動ローラと当接する:図4参照)となるグリップ位置と、両送りローラ231、232が非グリップ状態(駆動ローラから離間する:図3および図6参照)となる非グリップ位置との間で、正逆従動ローラ242および引張り従動ローラ252を移動させるローラ離接機構271が設けられており、未切断の処理テープTの送り経路を確保すると共に、両送りローラ231、232のへたりを防止できるようになっている。
【0071】
上述したように、両従動ローラ242、252が支持されている第2経路フレーム73を有する第2支持フレーム52は、第1支持フレーム51に回動自在に支持されており、ローラ離接機構271は、第1支持フレーム51に対して第2支持フレーム52を回動させることにより、両従動ローラ242、252をグリップ位置と非グリップ位置との間で移動させるようになっている。
【0072】
第1経路フレーム63を構成する第1支持フレーム51は、第2経路フレーム側に突出したフレーム支持部276(図4および図9参照)を有している。フレーム支持部276には、フレーム支軸53が設けられ、第2経路フレーム73を回動自在に軸支している。第2経路フレーム73は、第2上フレーム72と第2経路フレーム73の下流側の端部とでフレーム支持部276を挟み込むことにより、フレーム支持部276に支持されている。
【0073】
図4に示すように、ローラ離接機構271は、第2経路フレーム73と一体に構成され、第2経路フレーム73の下流端部であって、第2下フレーム71側の端から第1経路フレーム63側に向かって略直角に延在するフレーム回動アーム272と、フレーム回動アーム272を介して、第2経路フレーム73を回動させることにより、両従動ローラ242、252をグリップ位置と非グリップ位置との間で移動させるフレーム回動カム(図示省略)と、フレーム回動アーム272をフレーム回動カム(図示省略)に対して付勢するフレーム付勢ばね(戻しばね:図示省略)と、フレーム回動カムに回転動力を供給するフレーム回動モータ273と、フレーム回動モータ273の動力をフレーム回動カムに伝達する回動動力伝達機構274(図7参照)と、を備えている。
【0074】
そして、フレーム回動モータ273を所定方向に駆動(例えば、正駆動)し、回動動力伝達機構274を介してフレーム回動カムを所定量回転させると、フレーム付勢ばねに抗してフレーム回動アーム272が(時計回りに)回動する。これにより、第2経路フレーム73がフレーム支軸53を中心に反テープ送り経路側に回動し、両従動ローラ242、252が非グリップ位置に移動する。さらにフレーム回動モータ273を駆動(正駆動)し、両従動ローラ242、252が非グリップ位置の状態から、フレーム回動カムを所定量回転させると、フレーム回動アーム272が(反時計回りに)回動して、第2経路フレーム73がフレーム支軸53を中心にテープ送り経路側に回動し、両従動ローラ242、252がグリップ位置に移動する。
【0075】
次に、図4、図8および図9を参照して、幅ガイド機構162について説明する。幅ガイド機構162は、本実施形態のテープ処理装置1に適用される4mm〜36mm幅の処理テープTのうち24mm幅および36mm幅の処理テープTをテープ幅方向にガイドするためのものであり、カッティングバイト182による切込み動作時や処理テープTの正逆送り時に、これら2種の幅の処理テープTが幅方向にずれることを防止する。
【0076】
幅ガイド機構162は、24mm幅の処理テープTに対応する24mm幅ガイド281と、36mm幅の処理テープTに対応する36mm幅ガイド282と、を備えている。図4に示すように、24mm幅ガイド281は、第1支持フレーム51に支持されており、第1経路フレーム63から出没して24mm幅の処理テープTをガイドする幅ガイド部293を有する一対の幅ガイド部材291と、幅ガイド部材291を介して、幅ガイド部293を第1経路フレーム63から出没させるガイド出没手段292と、を有している。
【0077】
一対の幅ガイド部材291は、24mm幅の処理テープTに対応し、テープ幅方向に離間して配設されている。各幅ガイド部材291は、第2送り経路83の上流側と下流側とでカッティングバイト182を挟むように、テープ送り方向に離間して形成された2個の幅ガイド部293を有しており、処理テープTは、第2送り経路83の上流側および下流側の2ヶ所でガイドされるようになっている(図4参照)。したがって、カッティング処理時の切断抵抗による処理テープTのテープ幅方向へのずれを有効に防止することが可能である。また、この場合、上流側の幅ガイド部293は、第2送り経路83と導入経路86とが合流する合流部85に出没し、第2送り経路83に位置する処理テープTはもちろんのこと、導入経路86に位置する処理テープTもガイド可能であり、処理テープTの斜行が確実に防止できるようになっている。
【0078】
ガイド出没手段292は、一対の幅ガイド部材291に設けられた各幅ガイド部293を同時に出没させる一対(2個)のガイドカム機構301と、一対のガイドカム機構301の動力源となる上述のフレーム回動モータ273と、ガイド動力伝達歯車列302を有し、フレーム回動モータ273の動力をガイドカム機構301に伝達するガイド動力伝達機構303(図4および図7参照)と、を備えている。
【0079】
図4に示すように、一対のガイドカム機構301は、各幅ガイド部材291にテープ送り方向に離間して形成された一対のカム受け開口311に対応するものであり、一方は、上流側のカム受け開口311に、もう一方は、下流側のカム受け開口311に対応している。そして、各ガイドカム機構301は、各カム受け開口311に対応する2個のガイドカム312(板カム)と、ガイドカム312が固定されたガイドカム駆動軸(図示省略)と、を有しており、フレーム回動モータ273の駆動により、ガイドカム駆動軸を介してガイドカム312を回転させると、幅ガイド部材291が第2送り経路83に直交するガイド出没方向に平行移動する。そして、各ガイドカム312の回転位相は同じに構成されており、幅ガイド部材291の平行移動により、幅ガイド部293が第1経路フレーム63から突出して処理テープTを幅方向にガイド可能なガイド位置と、幅ガイド部293が第1経路フレーム63に没入する没入位置と、の間で、一対の幅ガイド部材291に設けられた全幅ガイド部293が同時に出没移動する。
【0080】
なお、本実施形態では、一対のガイドカム駆動軸が相互に逆回転するように構成されており、カム受け開口311に対してガイドカム312が摺動回転するときに、テープ送り方向に生じる力を互いに相殺するができ、安定して幅ガイド部材291を移動させることが可能である。
【0081】
図8および図9に示すように、36mm幅ガイド282は、第1経路フレーム63と一体に形成された2組4個のガイド凸部321を有している。2組4個のガイド凸部321は、24mm幅ガイド281と同様、カッティングバイト182の上流側および下流側の2ヶ所で36mm幅の処理テープTをガイドするようになっている。
【0082】
次に、テープ収容機構163について説明する。テープ収容機構163は、カッティング処理のために、導入経路86を介して第1送り経路82から第2送り経路83に先端から送り込まれた処理テープTに摺接して、これを順に巻き取ると共に、カッティング処理により、第2送り経路83に沿って正逆送りされる処理テープTを出し入れ自在に収容するものであり、カッティング処理により正逆送りされる処理テープTを装置内部で処理できるようになっている。
【0083】
図4に示すように、テープ収容機構163は、第2送り経路83の下流側に連なるテープ収容部332と、テープ収容部332に配設され、第2送り経路83を送られてきた処理テープTを巻き取ってゆく巻取りドラム333と、テープ収容部332に送られた処理テープTを巻取りドラム333の外周面に押圧するように付勢するテープ付勢機構334と、上述のカッティング送りモータ234と、カッティング送りモータ234の動力を巻取りドラム333に伝達し、これを処理テープTの巻取り方向に回転させる巻取り動力伝達機構335と、を備えている。
【0084】
図4に示すように、第1経路フレーム63は、その下流端部が断面略半円状に湾曲している。テープ収容部332は、第1経路フレーム63の半円状の湾曲部340と、断面半円状に湾曲し、湾曲部340に係合して略円筒形状を為すハウジング部材341の内部に形成された断面円形の空間であり、第2送り経路83を介して、処理テープTを接線方向から導くためのテープ導入開口342を有している。
【0085】
図3および図4に示すように、テープ収容部332を構成する湾曲部340およびハウジング部材341の内周面には、テープ収容部332に向かって突設された複数(3本)のリブ(凸部)343が設けられている。リブ343は、テープ送り方向(テープ導入方向)と平行に、かつ湾曲部340およびハウジング部材341の内周面に沿って円弧状に形成されている。そして、リブ343の断面形状は三角形に構成されており、湾曲部340およびハウジング部材341の内周面とテープ収容部332に導入される処理テープTとの接触抵抗(送り抵抗)を低減させるようになっている(図3参照)。3本のリブ343は、処理テープTのテープ送り方向と直交する方向(鉛直方向)に離間して配設されており、24mm幅および36mm幅のいずれの処理テープTも、リブ343の先端を摺接可能になっている。
【0086】
なお、本実施形態では、リブ343の断面形状を三角形としたが、リブ343と処理テープTとの接触面積が少ない形状であれば任意に設定可能であり、例えば、リブ343を断面略半円形状としても良い。また、各リブ343に代えて、点状の凸部を複数、整列させたものを用いるようにしても良い。この場合、リブ343を用いた構成に比して、(処理テープTとの接触面積が小さく)接触抵抗をより低減させることができる。
【0087】
また、処理テープTに対して、摩擦係数が小さい材質で湾曲部340およびハウジング部材341を構成したり、摩擦係数が小さい材質で、湾曲部340およびハウジング部材341の内周面をコーティングしたりすることにより、処理テープTと湾曲部340およびハウジング部材341の内周面との接触抵抗を低減させるようにしても良い。
【0088】
さらに、本実施形態では、湾曲部340およびハウジング部材341の内周面は、処理テープTを構成する切り文字用テープTcの粘着面に対して非粘着な材質、例えば、フッ素樹脂でコーティング処理されている。したがって、処理テープTの端面から粘着面がはみ出しているような場合であっても、処理テープTが内周面に付着することが無く、テープ収容部332に、円滑に処理テープTを送り込むことができる。
【0089】
図4に示すように、巻取りドラム333は、第1下フレーム61および第1上フレーム62により、回転自在に軸支されたドラム本体351と、ドラム本体351の外周面に設けられた滑止めリング352と、で構成されている。滑止めリング352は、処理テープTとの摩擦係数が高いゴム等で構成されており、巻取りドラム333に処理テープTが巻取られやすいように、巻取りドラム333に対する処理テープTの滑りを防止する。巻取りドラム333は、断面円形に形成されたテープ収容部332と同心上に配設されており、テープ収容部332の内壁面を処理テープTの巻取り時のガイドとして利用できるようになっている。
【0090】
図4に示すように、テープ付勢機構334は、処理テープTが適切に巻取りドラム333に巻き取られるように、テープ収容部332に送られてきた処理テープTを巻取りドラム333の周面に対して付勢するものであり、処理テープTを巻取りドラム333の周面に押し付ける押圧プレート361と、押圧プレート361を巻取りドラム333の周面に押圧する一対の押圧ばね(図示省略)と、を有している。
【0091】
押圧プレート361は、最大幅の処理テープT(本実施形態では36mm)のテープ幅に対応して構成されており、第2送り経路83のフレーム支軸53の下流側近傍において、第1下フレーム61および第1上フレーム62に回動可能に軸支されている。そして、第1下フレーム61および第1上フレーム62における押圧プレート361の軸受け部(図示省略)には、それぞれ押圧ばね(ねじりコイルばね:図示省略)が組み込まれており、押圧プレート361を巻取りドラム333に向かって付勢するようになっている。
【0092】
図4に示すように、押圧プレート361は、第2送り経路83からテープ収容部332内まで延在して巻取りドラム333に当接しており、第1経路フレーム63と共に、第2送り経路83の下流端部を構成している。これにより、第2送り経路83を送られてきた処理テープTは、押圧プレート361により確実に巻取りドラム333に押圧され、自身の巻き癖と相まって、回転する巻取りドラム333に適切に巻き込まれてゆくようになっている。
【0093】
図5に示すように、巻取り動力伝達機構335は、上述の送り小歯車261、送り大歯車262、送り駆動プーリ263、送り従動プーリ264、送りタイミングベルト265、送り中間歯車266、送りキャリア267、送り伝達歯車268と、送り伝達歯車268から動力が伝達される巻取り歯車列371と、を有している。巻取り歯車列371は、送り伝達歯車268が噛合可能な第1巻取り歯車372と、第1巻取り歯車372と同軸上に固定された第2巻取り歯車373と、第2巻取り歯車373に噛合する第3巻取り歯車374と、第3巻取り歯車374に噛合する第4巻取り歯車375と、第4巻取り歯車375に噛合し、巻取りドラム333(ドラム本体351)の下フレーム側に固定された巻取り駆動歯車377と、で構成されている。
【0094】
本実施形態では、送りキャリア267および送り伝達歯車268により、ワンウェイクラッチが構成されており、カッティング送りモータ234の正駆動時の動力が、バイト離接機構174の動力として用いられ、逆駆動時の動力が経路変更機構164の動力として用いられるようになっている。そして、カッティング送りモータ234を逆駆動すると、送り伝達歯車268が第1巻取り歯車372に噛み合い、巻取り歯車列371から巻取りドラム333に動力が伝達される。これにより、上述の正逆駆動ローラ241の逆回転と同期して巻取りドラム333が巻取り回転し、テープ収容部332に送られた処理テープTは、巻取りドラム333に先端から巻き込まれてゆく。この場合、巻取りドラム333による処理テープTの単位時間当たりの巻取り量は、正逆駆動ローラ241の単位時間当たりの逆送り量よりも僅かに大きく設定されており、逆送り時においても、処理テープTには上記巻取りトルクを限度として適度な張力が付与されている。なお、図示省略したが、ハウジング部材341と巻取りドラム333の軸端との間には、巻取りスリップばね(巻締めばね:コイルばね)が介設されており(トルクリミッタ)、巻取りドラム333の巻取りトルクは一定に維持される。
【0095】
一方、カッティング送りモータ234を正駆動すると、送り伝達歯車268が巻取り歯車列371(第1巻取り歯車372)から外れて空回転する。これにより、カッティング送り機構176による処理テープTの正送りに従って、巻取りドラム333がフリー回転し、巻取りドラム333に巻き取った処理テープTが繰出されていく。
【0096】
次に、経路変更機構164について説明する。上述したように、本実施形態のテープ処理装置1は、カッティング処理を行わずに印刷処理のみを行うこともある。そこで、経路変更機構164は、カッティング処理を行う場合には、第1送り経路82を送られる処理テープTを、フルカットユニット102の下流側に位置する分岐部84から分岐した導入経路86を経て第2送り経路83に導き、印刷処理のみを行う(カッティング処理を行わない)場合には、第1送り経路82を送られる処理テープTを分岐部84からその下流側に開口する第1テープ排出口21(図6参照)に導くようになっている。
【0097】
図4および図5に示すように、経路変更機構164は、第1送り経路82および導入経路86の一方を選択的に開閉し、処理テープTの送り経路をガイドする経路開閉部材381と、第1送り経路82の分岐部84において、第1送り経路82を開放すると共に、導入経路86を閉塞させる第1の位置と、第1送り経路82を閉塞すると共に、導入経路86を開放する第2の位置との間で、経路開閉部材381を移動可能に構成した開閉部材移動機構382と、を備えている。
【0098】
図5および図9に示すように、経路開閉部材381は、上述の第2支持フレーム52に移動自在に支持された支持部391と、第1送り経路82および導入経路86の一方を選択的に開閉する経路開閉部392と、が一体に構成されている。支持部391は、上述の第2下フレーム71および第2上フレーム72間を架渡す鉛直部401がその上下端で折り曲げられ、平面視「コ」字状に形成されている。そして、その上下折曲げ部402,403には、それぞれ2個ずつガイドピン411が突設されており、これらは、第2上フレーム72および第2下フレーム71にそれぞれ2個ずつ形成されたガイド溝412に挿通されている。すなわち、経路開閉部材381は、上下折曲げ部402,403に形成された2組4個のガイドピン411を介して、それぞれ第2上フレーム72および第2下フレーム71に支持されている。
【0099】
図4、図5、および図9に示すように、経路開閉部392は、鉛直部401に連なり、断面視略直角三角形に形成されている。そして、その斜辺面は、上述の第1経路フレーム63の導入経路構成面91bに倣って湾曲し、第2の位置において、導入経路構成面91bと共に導入経路86を構成すると共に、第1送り経路82を閉塞する導入経路構成面421bとなっている。また、鉛直部401と経路開閉部392との間には、第2送り経路83を正逆送りされる処理テープTを挿通させるためのテープ挿通開口422が形成されており、斜辺面に連なる(第2送り経路83と平行な)一方の辺面が、第2の位置において上述の合流部85上流側の第2送り経路83および第2テープ排出口22を構成する第2送り経路構成面421cとなっている。一方、斜辺面に連なる(第1送り経路82と平行な)他方の辺面は、第1の位置において、第1経路フレーム63の第1送り経路構成面91aに連なり、第1送り経路82および第1テープ排出口21を構成すると共に、導入経路86を閉塞する第1送り経路構成面421aとなっている。
【0100】
図5に示すように、開閉部材移動機構382は、上述の離接モータ203と、離接モータ203の動力を伝達する経路変更動力伝達機構430と、で構成されている。経路変更動力伝達機構430は、上述の離接ウォーム211、離接ウォームホイール212、離接第1歯車213、離接キャリア214、および離接伝達歯車215と、離接伝達歯車215に噛合可能に構成され、経路変更中間歯車431と、経路変更中間歯車431に噛合し、第2下フレーム71側に設けられた経路変更駆動歯車432と、図示省略の連結シャフト433(図4参照)を介して、その回転軸を経路変更駆動歯車432の歯車軸に連結された第2上フレーム72側に設けられた経路変更クランク輪434(図9参照)と、を有している。また、経路変更動力伝達機構430は、経路変更駆動歯車432および経路変更クランク輪434に、それぞれ形成された一対の経路変更クランクピン435と、上述の上下折曲げ部402,403にそれぞれ設けられた2個のガイドピン411の一方と各経路変更クランクピン435とを連結する一対の経路変更アーム436と、を有している。
【0101】
図5および図9に示すように、経路変更アーム436は、平面視変形「L」字状に形成されており、一方の端には、経路変更クランクピン435に係合するクランク側長孔441が設けられ、他方の端には、ガイドピン411に係合するガイド側長孔442が設けられている。すなわち、開閉部材移動機構382では、一対の経路変更クランクピン435、一対の経路変更アーム436、および一対のガイドピン411により、一対の揺動クランク機構が構成されており、離接モータ203の動力は、一対の経路変更アーム436を介して経路開閉部材381に伝達される。
【0102】
具体的には、離接モータ203を逆駆動すると、カッティングバイト182を離接移動させるときとは逆方向に離接キャリア214が連れ回りし、離接伝達歯車215が経路変更中間歯車431に噛み合う。これにより、経路変更駆動歯車432および経路変更クランク輪434が回転して、一対の経路変更アーム436が揺動し、これに係合する一対のガイドピン411に動力が伝達されて、経路開閉部材381が第1の位置と第2の位置との間で移動するようになっている。この場合、上述の各ガイド溝412は、経路開閉部材381の移動軌跡に対応させて、変形「L」字状に形成されている。したがって、経路開閉部材381の移動は、第2上フレーム72および第2下フレーム71に形成された2組4個のガイド溝412により案内され、経路開閉部材381は、傾ぐことなく(回転することなく)安定した状態で(平行)移動できるようになっている。
【0103】
なお、連結シャフト433には、経路開閉部材381の位置を検出するための位置検出カム(図示省略)が固定されている。また、第2下フレーム71には、位置検出カムによりON/OFFされる位置検出スイッチ445(図7参照)が設けられており、位置検出カムおよび位置検出スイッチ445の協働により、経路開閉部材381が第1の位置および第2の位置のいずれに位置するかを常に把握できるようになっている。なお、第2の位置は、経路開閉部材381のホーム位置に設定されており、通常、経路開閉部材381はこの位置に臨んで待機している。
【0104】
ここで、経路変更機構164の一連の動作について説明する。カッティング処理を行う場合、位置検出スイッチ445に基づいて、経路開閉部材381の位置を確認し、経路開閉部材381が第2の位置に臨んでいない場合には、位置検出スイッチ445により経路開閉部材381が第2の位置に臨むことが検出されるまで、離接モータ203を逆駆動する。これにより、第2の位置まで移動し、第1送り経路82が分岐部84で閉塞されると共に導入経路86が開放される。この結果、テープカートリッジCから繰出される処理テープTを、先端から導入経路86、第2送り経路83と順に導くことができるようになっている。
【0105】
なお、第2の位置の経路開閉部材381は、導入経路構成面421bおよび第1送り経路構成面421aによって形成される頂点部がフルカッタ131近傍に位置し、導入経路構成面421bは、第1経路フレーム63の第1送り経路構成面91aおよび導入経路構成面91bに対向している。また、第2送り経路構成面421cが、第2送り経路83(第2送り経路構成面91c)と直線状に連なり、カッティング処理により正逆送りされる処理テープTの送りをガイドできるようになっている。
【0106】
同様に、カッティング処理を行わない場合にも、位置検出スイッチ445に基づいて離接モータ203を駆動し、経路開閉部材381を第1の位置まで移動させる。これにより、第1経路フレーム63の第1送り経路構成面91aの下流端部に第1送り経路構成面421aが真っ直ぐに連なり、第1送り経路82が開放されると共に分岐部84で導入経路86が閉塞される。この結果、処理テープTを第1送り経路82から第1テープ排出口21へ導くことができるようになっている。
【0107】
本実施形態のテープ処理装置1では、このような経路変更機構164を備えることにより、カッティング処理を行う場合には、処理テープTを確実に第2送り経路83に送り込む事が可能である。また、印刷処理のみを行う場合には、処理テープTを第2送り経路83に送ることなく、第1テープ排出口21から排出させるようにしているため、(一律処理テープTを第2送り経路83に送る構成に比して)テープ送りに要する時間を短縮することができ、効率よく処理を行うことができる。特に、本実施形態のテープ処理装置1は、第1送り経路82と第2送り経路83とを略直交させているため、フルカッタ131下流側における第1テープ排出口21までの第1送り経路82の長さを短く構成することができ、印刷処理のみを行う場合に要する全体の処理時間をより短時間とすることができる。
【0108】
次に、テープ処理装置1の主制御系について説明する。図7に示すように、を参照して、テープ処理装置1は、キーボード11やディスプレイ12等を有し、印刷処理およびカッティング処理のための各種情報や各種指令を入出力するためのデータ入出力部451と、印刷ヘッド112、印刷送りモータ122、フルカットモータ132、離接モータ203、バイト移動モータ221、およびカッティング送りモータ234、フレーム回動モータ273を駆動する各種ドライバを有する駆動部452と、テープ識別センサ108、位置検出スイッチ445を有し、各種検出を行う検出部453と、これら各部に接続され、テープ処理装置1全体の制御を行う制御部454(制御手段104)と、を備えている。
【0109】
制御部454は、一時的に記憶可能な記憶領域を有する他、制御処理のための作業領域として使用されるRAM461と、各種記憶領域を有し、制御プログラムや制御データを記憶するROM462と、各種データを演算処理するCPU463、周辺回路とのインタフェース信号を取り扱うための論理回路が組み込まれると共に、時間制御を行うためのタイマー(図示省略)が組み込まれた周辺制御回路(P−CON)464、これらを互いに接続するバス465、が備えられている。
【0110】
そして、制御部454では、P−CON464を介して各部から入力された各種データやRAM461内の各種データを、ROM462に記憶された制御プログラム等に従ってCPU463に演算処理させ、その処理結果(制御信号)をP−CON464を介して各種ドライバに出力する。これにより、各部が統括され、装置全体が制御される。
【0111】
例えば、印刷処理およびカッティング処理の両方が為されたテープ片を作成する場合、先ず、制御部454は、位置検出スイッチ445に基づいて経路開閉部材381を第2の位置に臨ませると共に、テープ識別センサ108によりテープ幅の検出を行い、これに基づいてテープ送り経路81に、処理対象となる処理テープTの幅に対応する(一対の)幅ガイド部材291を突出させる。また、ローラ離接機構271により、正逆送りローラ231および引張りローラ232を非グリップ状態にする。
【0112】
次に、制御部454は、印刷ユニット101を駆動して処理テープTに印刷処理を行い、処理テープTを印刷送りしながら、これと同期させて印刷を行ってゆく。また、このときの印刷送りにより、処理テープTの先端は、導入経路86から第2送り経路83に順次送られてゆく。
【0113】
そして、処理テープTがフルカットユニット102による所定の切断位置に到達すると、制御部454は、フルカットユニット102を駆動してフルカット処理を行い、処理テープTをテープカートリッジCから切断する。なお、印刷送りにより、処理テープTが所定の切断位置に到達する前に、処理テープTの先端が(印刷送りモータ122を所定ステップ数駆動した)第2送り経路83の所定の位置(例えば、テープ導入開口342)に臨んだ場合、制御部454は、カッティング送りモータ234を逆駆動して、巻取りドラム333を巻取り回転させる。これにより、印刷送りによる第2送り経路83への処理テープTの送込みを正逆駆動ローラ241により補助することができると共に、テープ収容機構163(テープ収容部332)に送られた処理テープTを、先端から巻取りドラム333に巻取ることができるようになっている。
【0114】
処理テープTが切断されると、制御部454は、印刷送り機構111の駆動を停止させる(カッティング送りモータ234が逆駆動されている場合にはその駆動も停止させる)。そして、制御部454は、ローラ離接機構271を駆動して、正逆送りローラ231および引張りローラ232をグリップ状態にした後、カッティング送りモータ234を所定ステップ数逆駆動させ、切断された処理テープTの尾端(切断した側の端)を第2送り経路83の合流部85の下流側かつ正逆送りローラ231の上流側まで送る。この後、制御部454は、バイト移動機構175、バイト離接機構174およびカッティング送り機構176を同期して駆動させ、切断済みの処理テープT(テープ片)に対してカッティング処理を行う。そして、処理テープTに所定形状のカットラインが形成されると(所定形状に切抜かれると)、制御部454は、カッティング送り機構176をさらに駆動して、処理済みの処理テープTを第2テープ排出口22から排出させる。
【0115】
このように、本実施形態のテープ処理装置1では、制御部454が各部を統括制御することにより、一連の動作・処理が行われるようになっている。
【0116】
ところで、フルカット処理等に起因して、処理テープTを構成する切り文字用テープTcの粘着剤が剥離テープTpからはみ出していると、正逆送りローラ231や引張りローラ232に粘着剤が付着して、テープ詰まり(ジャミング)が生じる惧れがある。また、切込み動作中のカッティングバイト182に切り文字用テープTcの粘着剤が付着すると、カッティング送り機構176により処理テープTを適切に送ることができず、第2送り経路83内で処理テープTのテープ詰まりが生じることもある。そこで、本実施形態のテープ処理装置1は、第2送り経路83を外部に開放可能に構成されており、第2送り経路83内でジャミングした処理テープTを容易に除去できるようになっている。
【0117】
具体的には、図8および図9に示すように、第2支持フレーム52は、第1支持フレーム51に設けられた上述のフレーム支軸53を中心に回動自在に構成されており、第2支持フレーム52を反第2送り経路83側に回動させて経路開放位置に臨ませることにより、第2送り経路83を開放できるようになっている。この場合、第2支持フレーム52には、メインカバー6とは別体に構成された上述のサブカバー8が固定されている。そして、サブカバー8は、第2送り経路83に沿って、メインカバー6および開閉蓋7と分断されており、図8に示すように、サブカバー8を取外すことなく、第2支持フレーム52を回動させることが可能である。
【0118】
なお、本実施形態のテープ処理装置1には、第2支持フレーム52を第1支持フレーム51にロック・アンロックするフレームロック機構471が設けられており、第2支持フレーム52は、アンロックの状態でのみ開放可能である。ここで、図2、図5および図9を参照して、フレームロック機構471について説明する。フレームロック機構471は、第1支持フレーム51に設けられ、第2支持フレーム52を、第1支持フレーム51と共に第2送り経路83を構成する経路構成位置に第1支持フレーム51にロック(係止)するための一対の係止部材472a、472bと、第2支持フレーム52に設けられ、経路構成位置で一対の係止部材472a、472bに係合して第2支持フレーム52を第1支持フレーム51にロックする一対の係止受け部473a、473bと、一対の係止部材472a、472bと一対の係止受け部473a、473bとの係合を解除し、第2支持フレーム52を第1支持フレーム51からアンロックするアンロック機構474と、を備えている。
【0119】
一対の係止部材472a、472bは、第1下フレーム61および第1上フレーム62にそれぞれ設けられている。係止部材472aは、第1下フレーム61から第2下フレーム71側に延在しており、その先端部には、係止爪481aが鉛直方向上側に突出している。これと略同様に、係止部材472bも第1上フレーム62から第2上フレーム72側に延在し、先端部には鉛直方向上側に突出した係止爪481bが設けられている。なお、係止部材472aは、第1下フレーム61に設けられた軸受部482に回動自在に支持されている(図5参照)。
【0120】
係止受け部473aは、第2下フレーム71と一体に形成され、係止爪481aに係合する係止開口491aを有している。同様に、係止受け部473bは、第2上フレーム72と一体に形成され、係止爪481bに係合する係止開口491bを有している。
【0121】
図9に示すように、アンロック機構474は、係止部材472bと一体に形成され、係止部材472bの基部に連なるアンロックボタン501と、一対の係止部材472a、472bを連結すると共に、アンロックボタン501の押釦により、鉛直方向(軸線方向)下側にスライドし、一対の係止部材472a、472bを、一対の係止受け部473a、473bに係合するロック位置から、一対の係止受け部473a、473bから外れるアンロック位置まで移動させるアンロック軸502(図4参照)と、アンロック軸502をロック方向(鉛直方向上側)に付勢する一対の付勢ばね(図示省略)と、を有している。
【0122】
アンロックボタン501(および係止部材472b)は、メインカバー6の第1上フレーム62を覆う上面部に設けられている。そして、上述の開閉蓋7が閉蓋されているときには、アンロックボタン501は開閉蓋7に覆われるようになっており、開閉蓋7の開放時にのみ、外部に露出してこれを操作(押下)できるようになっている(図1および図2参照)。
【0123】
アンロック軸502は、第1支持フレーム51を鉛直方向に貫いており、下側の端に係止部材472aが、上側の端にアンロックボタン501と一体形成された係止部材472bが固定されている。この場合、アンロック軸502は、第1支持フレーム51の鉛直方向の長さよりも所定長分長く形成されており、アンロックボタン501を(鉛直方向下側に)押釦すると、アンロック軸502が鉛直方向下側にスライドして、係止部材472a、472bの係止爪481a、481bが、同時に係止開口491a、491bから外れるようになっている(アンロック)。
【0124】
一対の付勢ばねは、戻しばねとして機能する。そして、一方の付勢ばねは、係止部材472aと軸受部482との間に介設され、係止部材472aをロック方向に付勢することにより、アンロック軸502をロック方向に付勢している。他方の付勢ばねは、アンロックボタン501(係止部材472b)とメインカバー6との間に介設されており、係止部材472bを介してアンロック軸502をロック方向付勢している。したがって、第2支持フレーム52がアンロックされ、第2送り経路83が開放された状態から、第2支持フレーム52を第2送り経路83側に回動させると、一対の付勢ばねに抗して係止受け部473a、473bが係止爪481a、481bを乗り上げた後、係止開口491a、491bに係止爪481a、81bが受容され、ロック状態が維持されるようになっている。
【0125】
このように、本実施形態のテープ処理装置1では、アンロックボタン501を操作することにより、第2支持フレーム52を第1支持フレーム51からアンロックすることができ、サブカバー8ごと第2支持フレーム52を経路形成位置から反第2送り経路側に回動させて、簡単に第2送り経路83を外部に開放することが可能である。また、第2送り経路83が開放された状態から、第2支持フレーム52を第2送り経路83側に回動させるだけで、第2支持フレーム52を第1支持フレーム51に簡単にロックすることができる。したがって、ユーザは、第2送り経路83内に処理テープTのテープ詰まりが生じた場合でも、これを簡単に取り除くことができ、ユーザの利便性を向上させることできる。また、通常、アンロックボタン501は、開閉蓋7に隠蔽されているため、カッティング処理中等にユーザが誤って第2送り経路83を開放することを有効に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0126】
【図1】テープ処理装置の閉蓋状態の外観斜視図である。
【図2】開閉蓋を開放状態のテープ処理装置の外観斜視図である。
【図3】経路変更部材が第2の位置に臨んでいるときのテープ処理装置の断面図である。
【図4】共通支持フレーム廻りを水平面で切ったときの断面図である。
【図5】共通支持フレーム回りを下方から見たときの外観斜視図である。
【図6】経路変更部材が第1の位置に臨んでいるときのテープ処理装置の断面図である。
【図7】テープ処理装置の制御ブロック図である。
【図8】第2支持フレームを経路開放位置に臨ませたときのテープ処理装置の外観斜視図である。
【図9】第2支持フレームを経路開放位置に臨ませたときの共通支持フレーム廻りの外観斜視図である。
【符号の説明】
【0127】
1 テープ処理装置 5 カートリッジ装着部
6 メインカバー 7 開閉蓋
8 サブカバー 42 共通支持フレーム
53 フレーム支軸 63 第1経路フレーム
73 第2経路フレーム 83 第2送り経路
175 バイト移動機構 176 カッティング送り機構
182 カッティングバイト 471 フレームロック機構
472a、b 係止部材 473a、b 係止受け部
474 アンロック機構 501 アンロックボタン
C テープカートリッジ
T 処理テープ




 

 


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