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液体収容装置及び液体噴射装置 - セイコーエプソン株式会社
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発明の名称 液体収容装置及び液体噴射装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−1260(P2007−1260A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−186980(P2005−186980)
出願日 平成17年6月27日(2005.6.27)
代理人 【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
発明者 佐藤 聖也
要約 課題
液体噴射ヘッドに液体を短時間で加圧供給することが可能な液体収容装置及び液体噴射装置を提供する。

解決手段
液体収容装置としてのインクカートリッジ21は、記録ヘッドを備えた液体噴射装置としてのインクジェット式プリンタに備えられており、記録ヘッドにインク供給管を介してインクを供給可能に接続されている。インクカートリッジ21は、その本体ケース22内に、インクが収容されたインクパック24と、アクチュエータ23と、該アクチュエータ23の収縮動作に基づき回動変位する可動部材25とを備えている。そして、インクカートリッジ21は、可動部材25の回動変位によりインクパック24が押圧されることでインクが加圧され、記録ヘッド側にインクが送出されるようになっている。
特許請求の範囲
【請求項1】
液体を噴射する液体噴射ヘッドを備えた液体噴射装置に備えられ、前記液体噴射ヘッドに液体供給路を介して前記液体を供給可能に接続される液体収容装置であって、
前記液体を収容する本体ケース内に、アクチュエータと、該アクチュエータの駆動に基づき変位動作する可動部材とを備え、該可動部材の変位動作により前記液体に加圧力が及んで該液体が前記液体噴射ヘッド側に送出されるようにしたことを特徴とする液体収容装置。
【請求項2】
前記液体は液体収容袋に収容された状態で前記本体ケース内に収容され、前記可動部材の変位動作により前記液体収容袋が加圧されて前記液体が前記液体噴射ヘッド側に送出されることを特徴とする請求項1に記載の液体収容装置。
【請求項3】
前記アクチュエータは、蛇腹状の伸縮部材よりなり、該伸縮部材の内部の圧力変化に基づき伸縮することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液体収容装置。
【請求項4】
前記可動部材は、その一部が前記本体ケースの内面に軸支されるとともに、その端部が前記アクチュエータに接続されており、前記アクチュエータの駆動に基づき回動変位することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の液体収容装置。
【請求項5】
液体を噴射する液体噴射ヘッドと、該液体噴射ヘッドに液体供給路を介して前記液体を供給可能に接続される請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の液体収容装置と、該液体収容装置における前記アクチュエータを駆動する駆動手段とを備えた液体噴射装置。
【請求項6】
前記駆動手段は、吸引動作することで前記アクチュエータを駆動する吸引ポンプであることを特徴とする請求項5に記載の液体噴射装置。
【請求項7】
前記吸引ポンプは、前記液体噴射ヘッドから吐出された廃液を排出する際に吸引動作する吸引ポンプと兼用されることを特徴とする請求項6に記載の液体噴射装置。
【請求項8】
前記吸引ポンプの吸引方向を、前記廃液を排出する場合と前記アクチュエータを駆動する場合とで切換える切換バルブを備えたことを特徴とする請求項7に記載の液体噴射装置。
【請求項9】
前記切換バルブは、電磁バルブであることを特徴とする請求項8に記載の液体噴射装置。
【請求項10】
前記吸引ポンプは、可撓性材料よりなるチューブと、該チューブの長手方向に沿って回転移動しながら該チューブを順次押圧する押圧手段とを備えたチューブポンプであり、前記押圧手段の回転移動方向が正回転方向から逆回転方向に変更された場合に、前記切換バルブを切換え動作させる制御手段を備えたことを特徴とする請求項8または請求項9に記載の液体噴射装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばインクジェット式プリンタ等の液体噴射装置及びこの液体噴射装置に備えられるインクカートリッジ等の液体収容装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液体噴射ヘッドから液体をターゲットに対して噴射する液体噴射装置として、例えば、インクジェット式プリンタ(以下、単に「プリンタ」と言う)が知られている。このプリンタは、インク(液体)を収容するインクカートリッジ(液体収容装置)と、インクカートリッジからインク供給路(液体供給路)を介して供給されたインクを噴射する記録ヘッド(液体噴射ヘッド)とを備えている。
【0003】
このようなプリンタの中には、インクカートリッジが、本体ケースと該本体ケースに収容されたインクパック(液体収容袋)とを備えた構成とされ、本体ケースとインクパックとの間に外部から加圧空気の供給を受ける圧力室が形成されたものがある。すなわち、プリンタの中には、空気加圧ポンプから圧送される加圧空気を圧力室に送り込んでインクパックを加圧することにより、インク供給路を介してインクを記録ヘッド側に圧送して、記録ヘッドのノズルから記録媒体に向けてインクを噴射することで印刷を行う、いわゆるオフキャリッジタイプのものがある(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開2001−205819号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1のプリンタでは、空気加圧ポンプを小刻みに駆動させて圧力室に加圧空気を少しずつ送り込み、そのようにして送り込まれた加圧空気で圧力室が充満された場合に、その加圧空気の加圧力によりインクパックが押し潰されるように加圧される構成となっている。そのため、圧力室内を加圧空気で満たすのに時間を要するため、記録ヘッド側へインクを送出可能な程度までインクパックを加圧するのに時間が長くかかっていた。特に、インクパック内のインク残量が少なくなった場合には、インクパックの体積が小さくなるため、圧力室内を加圧空気で満たすのに要する時間が更に長くなり、記録ヘッド側へインクを送出可能な程度までインクパックを加圧するのに更に時間が長くかかっていた。
【0005】
本発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、液体噴射ヘッドに液体を短時間で加圧供給することが可能な液体収容装置及び液体噴射装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の液体収容装置は、液体を噴射する液体噴射ヘッドを備えた液体噴射装置に備えられ、前記液体噴射ヘッドに液体供給路を介して前記液体を供給可能に接続され、前記液体を収容する本体ケース内に、アクチュエータと、該アクチュエータの駆動に基づき変位動作する可動部材とを備え、該可動部材の変位動作により前記液体に加圧力が及んで該液体が前記液体噴射ヘッド側に送出されるようにした。
【0007】
この発明によれば、アクチュエータの駆動に基づく可動部材の変位動作により液体に加圧力が及ぶため、本体ケース内の液体の残量にかかわらず、短時間で液体を液体噴射ヘッド側に加圧供給することが可能となる。
【0008】
本発明の液体収容装置は、前記液体が液体収容袋に収容された状態で前記本体ケース内に収容され、前記可動部材の変位動作により前記液体収容袋が加圧されて前記液体が前記液体噴射ヘッド側に送出される。
【0009】
この発明によれば、アクチュエータの駆動に基づく可動部材の変位動作により液体収容袋を介して液体に加圧力が及ぶため、液体収容袋内の液体の残量にかかわらず、短時間で液体を液体噴射ヘッド側に加圧供給することが可能となる。
【0010】
本発明の液体収容装置は、前記アクチュエータが、蛇腹状の伸縮部材よりなり、該伸縮部材の内部の圧力変化に基づき伸縮する。
この発明によれば、アクチュエータを容易に駆動することが可能となる。
【0011】
本発明の液体収容装置は、前記可動部材が、その一部が前記本体ケースの内面に軸支されるとともに、その端部が前記アクチュエータに接続されており、前記アクチュエータの駆動に基づき回動変位する。
【0012】
この発明によれば、可動部材のアクチュエータとの接続部を力点、可動部材の軸支部を支点、可動部材の液体収容袋との接触部を作用点とした梃子の原理を利用して液体収容袋を可動部材により加圧することが可能となる。
【0013】
本発明の液体噴射装置は、液体を噴射する液体噴射ヘッドと、該液体噴射ヘッドに液体供給路を介して前記液体を供給可能に接続される上記構成の液体収容装置と、該液体収容装置における前記アクチュエータを駆動する駆動手段とを備えた。
【0014】
この発明によれば、駆動手段によるアクチュエータの駆動に基づく可動部材の変位動作により液体に加圧力が及ぶため、本体ケース内の液体の残量にかかわらず、短時間で液体を液体噴射ヘッド側に加圧供給することが可能となる。
【0015】
本発明の液体噴射装置は、前記駆動手段が吸引動作することで前記アクチュエータを駆動する吸引ポンプである。
この発明によれば、吸引ポンプが液体収容装置に対して減圧方向の接続となるため、吸引ポンプと液体収容装置との接続部のシール構成を簡易設定することが可能となる。
【0016】
本発明の液体噴射装置は、前記吸引ポンプが、前記液体噴射ヘッドから吐出された廃液を排出する際に吸引動作する吸引ポンプと兼用される。
この発明によれば、アクチュエータを駆動するための吸引ポンプを別途設ける必要がないので、液体噴射装置を小さくすることが可能となる。
【0017】
本発明の液体噴射装置は、前記吸引ポンプの吸引方向を、前記廃液を排出する場合と前記アクチュエータを駆動する場合とで切換える切換バルブを備えた。
この発明によれば、吸引ポンプにより廃液を排出する場合に、アクチュエータ側に廃液が送出されないようにすることが可能となる。
【0018】
本発明の液体噴射装置は、前記切換バルブが、電磁バルブである。
この発明によれば、極めて短時間で切換バルブの切換を行うことが可能となる。
本発明の液体噴射装置は、前記吸引ポンプが、可撓性材料よりなるチューブと、該チューブの長手方向に沿って回転移動しながら該チューブを順次押圧する押圧手段とを備えたチューブポンプであり、前記押圧手段の回転移動方向が正回転方向から逆回転方向に変更された場合に、前記切換バルブを切換え動作させる制御手段を備えた。
【0019】
この発明によれば、廃液を排出する場合とアクチュエータを駆動する場合とで吸引ポンプの吸引方向を確実に切換えることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の液体噴射装置をインクジェット式プリンタに具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、液体噴射装置としてのインクジェット式プリンタ10は、フレーム11を備えており、該フレーム11には、プラテン12が架設されている。プラテン12上には、図示しない紙送りモータを有する紙送り機構により図示しない記録用紙が給送されるようになっている。また、フレーム11には、プラテン12の長手方向と平行に、棒状のガイド部材13が架設されている。
【0021】
ガイド部材13には、キャリッジ14が、該ガイド部材13の軸線方向に往復移動可能に挿通支持されている。キャリッジ14は、一対のプーリ15a間に張設されたタイミングベルト15を介してキャリッジモータ16に連結されている。そして、キャリッジ14は、キャリッジモータ16の駆動により、ガイド部材13に沿って往復移動されるようになっている。
【0022】
キャリッジ14のプラテン12に対向する面には、液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド17が搭載されている。また、キャリッジ14上には、一時貯留した液体としてのインクを記録ヘッド17に供給するバルブユニット18が、インクジェット式プリンタ10に使用されるインクの色(種類)に対応して複数個(本実施形態では4個)備えられている。なお、記録ヘッド17の下面にはノズル19(図5参照)が設けられており、このノズル19からプラテン12上に給送された記録用紙(図示略)にインク滴が噴射されるようになっている。
【0023】
図1におけるフレーム11の右端部には、カートリッジホルダ20が設けられている。このカートリッジホルダ20には、液体収容装置としてのインクカートリッジ21が着脱可能に複数個(本実施形態では4個)装着されている。図2及び図3に示すように、各インクカートリッジ21は、上方が開口した有底矩形箱状をなす本体ケース22をそれぞれ備えている。各本体ケース22内には、アクチュエータ23、液体収容袋としてのインクパック24、及び可動部材25がそれぞれ収容されており、各本体ケース22の開口部22aは、矩形板状をなす蓋体26によりそれぞれ閉塞されている。なお、以下、図3及び図4における上下方向、前後方向及び左右方向は、図2を基準とする。
【0024】
図2及び図3に示すように、各本体ケース22の前壁中央部には、該各本体ケース22の内外を貫通する挿通孔22bがそれぞれ形成されている。各本体ケース22内において、挿通孔22bには液体供給路を構成する連結管27の一端がそれぞれ接続されており、連結管27の他端は各インクパック24のインク供給口24aにそれぞれ接続されている。各インクパック24は、袋状に形成された平面視で矩形状をなす可撓性フィルムの内部に、各種インクをそれぞれ充填したものである。
【0025】
各本体ケース22の挿通孔22bには、該各本体ケース22の外側から、一端がキャリッジ14上の各バルブユニット18と接続された液体供給路を構成する各インク供給管28の他端がそれぞれ接続されている(図1参照)。各インクパック24の上側には、板状の可動部材25がそれぞれ配置されている。各可動部材25は、各インクパック24のほぼ上面全体に接する矩形状の当接部25aと、該当接部25aの右前端から前方に延びる連結部25bとをそれぞれ備えている。
【0026】
当接部25aの後端には、左右一対の支持ピン25cがそれぞれ左右方向に延設されている。各本体ケース22の後端部における左右両側壁の下端部には、両支持ピン25cと対応する支持孔22cがそれぞれ設けられており、該両支持孔22cに両支持ピン25cが挿通支持されている。つまり、各本体ケース22の内面において、各両支持孔22cにより各可動部材25が各両支持ピン25cを軸として回動変位可能に支持されている。また、連結部25bの前端部には、U字状の切欠部25dが設けられている。
【0027】
各本体ケース22内の右前部には、上下方向に伸縮可能な伸縮部材よりなるアクチュエータ23がそれぞれ配置されている。すなわち、各アクチュエータ23は、下側に開口した有底円筒状をなしており、それらの周壁は蛇腹状をなしている。各アクチュエータ23の下端は各本体ケース22の内底面に密着固定されており、各アクチュエータ23の上面には、側面視でT字状をなす嵌合部23aがそれぞれ上方に突設されている。そして、各嵌合部23aは、可動部材25における連結部25bの切欠部25dと嵌合しており、各アクチュエータ23の伸縮駆動にともなって各可動部材25がそれぞれ各両支持ピン25cを回動支点として回動変位するようになっている。
【0028】
各本体ケース22の前壁中央部における挿通孔22bの右隣には、吸引口22dがそれぞれ設けられており、各吸引口22dは、各本体ケース22の前壁の内部及び底壁の内部に形成された吸引通路29(図3及び図4参照)を介して各アクチュエータ23の内部空間とそれぞれ連通している。
【0029】
図1におけるフレーム11内の右端部寄りの位置であって、キャリッジ14のホームポジションには、メンテナンスユニット30が配設されている。このメンテナンスユニット30は、図5に示すように、キャップ31を備えている。キャップ31は、上面が開口した四角箱状に形成され、図示しない昇降機構に連結されている。この昇降機構は、キャリッジ14がホームポジションまで移動した際に、キャップ31を記録ヘッド17の下面と当接する位置まで上昇させて、記録ヘッド17のノズル19を気密状態に封止するようになっている。
【0030】
図5に示すように、キャップ31の底壁部には吐出口32が貫通形成され、該吐出口32には可撓性材料よりなる排出チューブ33の基端が接続されている。この排出チューブ33の中間部には、駆動手段としての吸引ポンプであるチューブポンプ34が設けられている。排出チューブ33の先端は、切換バルブとしての電磁バルブ35に接続されている。
【0031】
電磁バルブ35は、第1チューブ36を介して廃インクタンク37と接続されるとともに、第2チューブ38を介してインクカートリッジ21の吸引口22d(図2参照)と接続されている。インクカートリッジ21と第2チューブ38との接続部には、図示しないシールゴムが介在しており、該接続部の密閉性が高められている。そして、排出チューブ33は、電磁バルブ35が切換え動作されることで、第1チューブ36及び第2チューブ38のうちの一方のみと連通するようになっている。
【0032】
チューブポンプ34は、フレーム11に固定された円筒状のポンプケース39を有しており、該ポンプケース39内には平面視で円形状をなすポンプホイル40がポンプケース39の軸心に設けられたホイル軸41を中心に回動可能に収容されている。そして、このポンプケース39内に、排出チューブ33の中間部33aがポンプケース39の内周壁39aに沿うようにして収容されている。
【0033】
ポンプホイル40には、外側に膨らむ円弧状をなす第1ローラ案内溝42及び第2ローラ案内溝43がホイル軸41を挟んで対向するように形成されている。第1ローラ案内溝42は、ポンプホイル40の正転方向(図5の矢印方向)において後方側となる一端がポンプホイル40の外周側に位置しており、同じく正転方向において前方側となる他端がポンプホイル40の内周側に位置している。一方、第2ローラ案内溝43は、ポンプホイル40の正転方向において後方側となる一端がポンプホイル40の内周側に位置しており、同じく正転方向において前方側となる他端がポンプホイル40の外周側に位置している。すなわち、第1ローラ案内溝42は、その一端から他端に向かうほど、徐々にポンプホイル40の外周部から遠ざかるように延びており、第2ローラ案内溝43は、その一端から他端に向かうほど、徐々にポンプホイル40の外周部に近づくように延びている。
【0034】
第1ローラ案内溝42及び第2ローラ案内溝43内には、押圧手段としての第1ローラ44及び第2ローラ45が、それぞれ第1回動軸44a及び第2回動軸45aを介して挿通支持されている。なお、第1回動軸44a及び第2回動軸45aは、それぞれ第1ローラ案内溝42内及び第2ローラ案内溝43内を摺動自在になっている。
【0035】
そして、ポンプホイル40を、正転方向(図5の矢印方向)に回転させると、第1ローラ44が第1ローラ案内溝42の一端側(ポンプホイル40の外周側)に移動するとともに、第2ローラ45が第2ローラ案内溝43の一端側(ポンプホイル40の内周側)に移動するようになっている。すなわち、この場合、第1ローラ44が排出チューブ33の中間部33aの一部を押圧し、第2ローラ45が排出チューブ33の中間部33aと接触しない状態になる。
【0036】
したがって、ポンプホイル40を正転方向に回転させた場合には、第1ローラ44が排出チューブ33の中間部33aをキャップ31側から電磁バルブ35側へ順次押し潰しながら(押圧しながら)回転移動するようになっている。この回転移動により、チューブポンプ34よりもキャップ31側の排出チューブ33の内部が減圧されるようになっている。
【0037】
一方、ポンプホイル40を、逆転方向(図5の矢印方向と逆の方向)に回転させると、第1ローラ44が第1ローラ案内溝42の他端側(ポンプホイル40の内周側)に移動するとともに、第2ローラ45が第2ローラ案内溝43の他端側(ポンプホイル40の外周側)に移動するようになっている。すなわち、この場合、第2ローラ45が排出チューブ33の中間部33aの一部を押圧し、第1ローラ44が排出チューブ33の中間部33aと接触しない状態になる。
【0038】
したがって、ポンプホイル40を逆転方向に回転させた場合には、第2ローラ45が排出チューブ33の中間部33aを電磁バルブ35側からキャップ31側へ順次押し潰しながら(押圧しながら)回転移動するようになっている。この回転移動により、チューブポンプ34よりも電磁バルブ35側の排出チューブ33の内部が減圧されるようになっている。
【0039】
また、フレーム11内には、制御手段としての制御部46が設けられており、該制御部46は、チューブポンプ34及び電磁バルブ35と電気的に接続されている。この制御部46は、ポンプホイル40が正転方向に回転する場合には、排出チューブ33と第1チューブ36とが連通するように電磁バルブ35の切換え動作を行い、ポンプホイル40が逆転方向に回転する場合には、排出チューブ33と第2チューブ38とが連通するように電磁バルブ35の切換え動作を行うようになっている。
【0040】
よって、各ノズル19(ノズル形成面)を封止したキャップ31の内部の空気やインクは、ポンプホイル40の正転方向の回転動作によりキャップ31の内部が減圧されることで、排出チューブ33及び第1チューブ36を介して廃インクタンク37へ排出され、クリーニングが行われるようになっている。また、ポンプホイル40の逆転方向の回転動作により、排出チューブ33、第2チューブ38及び吸引通路29を介してアクチュエータ23の内部空間が減圧されて、該アクチュエータ23が収縮されるようになっている(図4参照)。
【0041】
さて、インクカートリッジ21内のインクをバルブユニット18へ供給する場合には、まず電磁バルブ35の切換え動作が行われて排出チューブ33と第2チューブ38とが連通され、その状態でポンプホイル40が逆転方向に回転動作させられる。すると、アクチュエータ23の内部空間が減圧されることにより、図4に示すように、アクチュエータ23が収縮され、この収縮にともなって可動部材25が両支持ピン25cを軸として下側に回動される。すると、可動部材25の当接部25aによりインクパック24が押圧されることで、インクパック24内のインクに加圧力が及ぶようになり、該インクが連結管27及びインク供給管28を介してバルブユニット18へ圧送される。
【0042】
このように、本実施形態のインクカートリッジ21は、アクチュエータ23の収縮にともなって可動部材25がインクパック24を押圧する構造であるため、本体ケース22内に加圧空気を徐々に充満させてインクパック24を押圧する構造のものよりも、短時間でインクパック24内のインクをバルブユニット18へ圧送することができる。この場合、特にインクパック24内のインク残量が少なくなるほどその差が顕著にあらわれる。
【0043】
以上、詳述した実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)インクカートリッジ21は、アクチュエータ23の収縮動作に基づく可動部材25の回動変位動作によりインクパック24を押圧してインクを加圧しているため、インクパック24内のインクの残量にかかわらず、短時間でインクをバルブユニット18へ圧送することができる。
【0044】
(2)インクカートリッジ21は、アクチュエータ23が蛇腹状の伸縮部材で構成されているため、その内部を減圧することでアクチュエータ23を容易に収縮させることができる。
【0045】
(3)インクカートリッジ21は、可動部材25の当接部25aに設けられた両支持ピン25cが本体ケース22の両支持孔22cにそれぞれ軸支されるとともに、可動部材25の連結部25bがアクチュエータ23の嵌合部23aに接続されており、アクチュエータ23の収縮動作に基づき可動部材25が回動するように構成されている。このため、連結部25bが力点、両支持ピン25cが支点、当接部25aが作用点となる梃子の原理を利用して、インクパック24内のインクを可動部材25により効果的に加圧することができる。
【0046】
(4)インクジェット式プリンタ10は、アクチュエータ23の内部空間をチューブポンプ34により吸引して減圧することで、アクチュエータ23を収縮させている。このため、チューブポンプ34がインクカートリッジ21に対して排出チューブ33及び第2チューブ38を介した減圧方向の接続となり、第2チューブ38とインクカートリッジ21との接続部に用いるシールゴムの荷重を低く設定することができる。
【0047】
(5)インクジェット式プリンタ10は、アクチュエータ23を収縮動作させるチューブポンプ34が、記録ヘッド17のクリーニングを行う際に吸引動作する吸引ポンプと兼用になっているため、アクチュエータ23を収縮動作させるための吸引ポンプを別途設ける必要がない。このため、インクジェット式プリンタ10の小型化に寄与することができる。
【0048】
(6)インクジェット式プリンタ10は、チューブポンプ34を、記録ヘッド17のクリーニングのための吸引ポンプとして使用する場合とアクチュエータ23を収縮動作させる場合とで、該チューブポンプ34の吸引方向を第1チューブ36及び第2チューブ38間で切換える電磁バルブ35を備えている。このため、チューブポンプ34により廃インクを排出する場合に、アクチュエータ23側に廃インクが送出されないようにすることができる。また、電磁バルブ35によりチューブポンプ34の吸引方向の切換えを極めて短時間で行うことができる。
【0049】
(7)インクジェット式プリンタ10は、ポンプホイル40の回転方向に基づいて電磁バルブ35を切換え動作させる制御部46を備えているため、チューブポンプ34の吸引方向を第1チューブ36及び第2チューブ38間でタイミングよく迅速に切換えることができる。
(変更例)
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
【0050】
・制御部46を省略し、切換バルブとして手動バルブを用いてもよい。
・電磁バルブ35を省略し、排出チューブ33、第1チューブ36及び第2チューブ38が互いに連通するようにしてもよい。この場合、アクチュエータ23側に廃インクが流れ込まないように第2チューブ38内にフィルタ等を設ける必要がある。
【0051】
・両支持ピン25cを当接部25aの中央部からそれぞれ左右方向に延設するようにしてもよい。
・アクチュエータ23は、連結部25bを介して当接部25aをインクパック24側に回動変位させることが可能であれば、電動や磁力等により駆動される部材であってもよい。
【0052】
・チューブポンプ34以外に別途吸引ポンプを設け、該吸引ポンプによりアクチュエータ23が駆動するように構成してもよい。
・図6に示すように、インクカートリッジ21は、インクパック24を省略して該インクカートリッジ21内に直接インク50を収容するように構成してもよい。この場合、インク50の上面(液面)に接してインクカートリッジ21内を上下に摺動可能に板状の可動部材51が設けられ、該可動部材51の上面にアクチュエータ23が設けられる。そして、アクチュエータ23には、該アクチュエータ23の内部空間に加圧空気を圧送するための加圧チューブ52の一端が接続され、加圧チューブ52の他端は駆動手段としての加圧ポンプ53に接続されている。
【0053】
このように構成すれば、加圧ポンプ53の駆動により、インクカートリッジ21の内部空間よりも小容積のアクチュエータ23の内部空間が加圧されて、該アクチュエータ23が速やかに伸長動作する。これにより、可動部材51が押下げられてインク50が加圧され、該インク50がインク供給管28を介してバルブユニット18へ圧送される。
【0054】
・図7に示すように、電磁バルブ35を、キャップ31とチューブポンプ34との間の排出チューブ33に設ける構成としてもよい。このように構成すれば、チューブポンプ34の吸引方向を、ポンプホイル40の回転方向を変えることなく(ポンプホイル40の回転方向を正転方向のみとしても)、電磁バルブ35のみを切換えるだけで、キャップ31側とアクチュエータ23側との間で切換えることができる。
【0055】
・上記実施形態では、液体噴射装置をインクジェット式プリンタ10として具体化したが、例えば、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタの製造や、有機ELディスプレイ等の画素形成に利用される液体噴射装置であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】実施形態のインクジェット式プリンタの平面図。
【図2】同プリンタのインクカートリッジの分解斜視図。
【図3】同インクカートリッジの断面図。
【図4】同インクカートリッジのアクチュエータの収縮動作を示す断面図。
【図5】同プリンタのメンテナンスユニットの要部断面図。
【図6】変更例のインクカートリッジの断面図。
【図7】変更例のインクジェット式プリンタのメンテナンスユニットの要部断面図。
【符号の説明】
【0057】
10…液体噴射装置としてのインクジェット式プリンタ、17…液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド、21…液体収容装置としてのインクカートリッジ、22…本体ケース、23…アクチュエータ、24…液体収容袋としてのインクパック、25,51…可動部材、27…液体供給路を構成する連結管、27…液体供給路を構成するインク供給管、33…チューブとしての排出チューブ、34…駆動手段としての吸引ポンプであるチューブポンプ、35…切換バルブとしての電磁バルブ、44…押圧手段としての第1ローラ、45…押圧手段としての第2ローラ、46…制御手段としての制御部、50…液体としてのインク、53…駆動手段としての加圧ポンプ。




 

 


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