米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 繊維;紙;印刷 -> セイコーエプソン株式会社

発明の名称 印刷装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−1188(P2007−1188A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−185251(P2005−185251)
出願日 平成17年6月24日(2005.6.24)
代理人 【識別番号】110000176
【氏名又は名称】一色国際特許業務法人
発明者 伊東 祐弘
要約 課題
印刷部の移動によって生じる風を筐体内の機器の冷却に有効活用可能な印刷装置を提供する。

解決手段
(a)第1空間内を移動方向に移動しながら媒体に印刷するための印刷部と、(b)発熱部が収容された第2空間を前記第1空間から隔てるための隔壁と、(c)前記隔壁に設けられて、前記第1空間から前記第2空間への空気の通過を許容しつつ、前記第2空間から前記第1空間への空気の通過を規制する空気通過規制部材と、(d)を備える。
特許請求の範囲
【請求項1】
(a)第1空間内を移動方向に移動しながら媒体に印刷するための印刷部と、
(b)発熱部が収容された第2空間を前記第1空間から隔てるための隔壁と、
(c)前記隔壁に設けられて、前記第1空間から前記第2空間への空気の通過を許容しつつ、前記第2空間から前記第1空間への空気の通過を規制する空気通過規制部材と、
(d)を備えたことを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
請求項1に記載の印刷装置において、
前記印刷部は、前記移動方向を往復移動し、
前記移動方向に関する前記第1空間の両端部に、それぞれ、前記空気通過規制部材が設けられていることを特徴とする印刷装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の印刷装置において、
前記第1空間及び前記第2空間が形成された筐体を有することを特徴とする印刷装置。
【請求項4】
請求項3に記載の印刷装置において、
前記第1空間は、前記筐体外の空気を前記筐体内に吸気するための吸気口に連通し、
前記第2空間は、前記筐体内の空気を前記筐体外へ排気するための排気口に連通していることを特徴とする印刷装置。
【請求項5】
請求項4に記載の印刷装置において、
前記排気口は、前記吸気口よりも上方に位置していることを特徴とする印刷装置。
【請求項6】
請求項5に記載の印刷装置において、
上下方向における前記吸気口と前記排気口との間に、前記第1空間が位置していることを特徴とする印刷装置。
【請求項7】
請求項5又は6に記載の印刷装置において、
前記第1空間よりも上方に前記第2空間は位置していることを特徴とする印刷装置。
【請求項8】
請求項2乃至7のいずれかに記載の印刷装置において、
前記空気通過規制部材は、前記隔壁に形成された貫通孔と、前記貫通孔を開閉する扉部とを有し、
前記扉部は、前記印刷部の移動方向の変化に連動して開閉動作を行うことを特徴とする印刷装置。
【請求項9】
請求項8に記載の印刷装置において、
前記扉部は、前記隔壁の第2空間側から前記貫通孔を覆うシート体であり、
前記シート体は、第2空間側へ変形可能に前記隔壁に固定されていることを特徴とする印刷装置。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれかに記載の印刷装置において、
前記印刷部は、前記移動方向と交差する方向に突出する鍔部を有することを特徴とする印刷装置。
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれかに記載の印刷装置において、
前記発熱部は、前記印刷部を移動するための駆動用モータ、前記印刷部による印刷動作を制御するためのコントローラ、及び、前記移動方向と交差する方向に前記媒体を搬送するための搬送モータのうちの少なくとも何れかであることを特徴とする印刷装置。
【請求項12】
(a)第1空間内を移動方向に移動しながら媒体に印刷するための印刷部と、
(b)発熱部が収容された第2空間を前記第1空間から隔てるための隔壁と、
(c)前記隔壁に設けられて、前記第1空間から前記第2空間への空気の通過を許容しつつ、前記第2空間から前記第1空間への空気の通過を規制する空気通過規制部材と、
(d)を備え、
前記印刷部は、前記移動方向を往復移動し、前記移動方向に関する前記第1空間の両端部に、それぞれ、前記空気通過規制部材が設けられており、
前記第1空間及び前記第2空間が形成された筐体を有し、前記第1空間は、前記筐体外の空気を前記筐体内に吸気するための吸気口に連通し、前記第2空間は、前記筐体内の空気を前記筐体外へ排気するための排気口に連通しており、
前記排気口は、前記吸気口よりも上方に位置しており、
上下方向における前記吸気口と前記排気口との間に、前記第1空間が位置しており、
前記第1空間よりも上方に前記第2空間は位置しており、
前記空気通過規制部材は、前記隔壁に形成された貫通孔と、前記貫通孔を開閉する扉部とを有し、前記扉部は、前記印刷部の移動方向の変化に連動して開閉動作を行い、
前記扉部は、前記隔壁の第2空間側から前記貫通孔を覆うシート体であり、前記シート体は、第2空間側へ変形可能に前記隔壁に固定されており、
前記印刷部は、前記移動方向と交差する方向に突出する鍔部を有し、
前記発熱部は、前記印刷部を移動するための駆動用モータ、前記印刷部による印刷動作を制御するためのコントローラ、及び、前記移動方向と交差する方向に前記媒体を搬送するための搬送モータのうちの少なくとも何れかであることを特徴とする印刷装置。

発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の移動方向に移動しながら媒体に印刷するための印刷部を備えた印刷装置に関する。
【背景技術】
【0002】
紙等の媒体に画像を印刷する印刷装置として、インクジェットプリンタが知られている。このプリンタは、キャリッジ(印刷部に相当)を所定の移動方向に移動しながら、キャリッジのノズルからインクを吐出して媒体に画像を印刷するものである(特許文献1を参照)。
【0003】
ところで、最近では、プリンタの小型指向に伴って、プリンタの筐体内の温度対策が重要視されている。これは、小型化に伴って筐体内に熱拡散スペースを確保できずにプリンタ自体の熱容量が小さくなる結果、筐体内のモータ等の機器(発熱部に相当)の発熱をうまく放散できず、これら機器の温度がその動作保証温度範囲を外れ易くなるためである。
【0004】
この温度対策としてはファンを設けるのが一般的であるが、この方法は、ファンの設置スペース分だけ筐体が大型化するため得策ではない。
【特許文献1】特開平8−281970号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここでキャリッジに着目してみると、キャリッジの移動によって風が起きる。よって、この風を筐体内の機器冷却に有効活用すれば、ファン無しで機器冷却を行える。
しかしながら、現状のプリンタの筐体内には、キャリッジによって生じた風の送風ルートが設定されておらず、もって、この風は単に筐体内の空気を徒に掻き乱すのみであって、各機器の冷却には有効に作用していなかった。
また、一般に、動作保証温度は機器毎に異なるが、前述の送風ルートが設定されていないがために、例えば、最高保障温度の低いキャリッジが起こした風が、最高保障温度の高いモータ等で加熱されて暖気となった後にキャリッジへと還流し、これを暖めてしまう虞もあった。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みたものであって、その目的は、印刷部(キャリッジ)の移動によって生じる風を筐体内の機器冷却に有効活用可能な印刷装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するための主たる発明は、
(a)第1空間内を移動方向に移動しながら媒体に印刷するための印刷部と、
(b)発熱部が収容された第2空間を前記第1空間から隔てるための隔壁と、
(c)前記隔壁に設けられて、前記第1空間から前記第2空間への空気の通過を許容しつつ、前記第2空間から前記第1空間への空気の通過を規制する空気通過規制部材と、
(d)を備えたことを特徴とする印刷装置である。
【0008】
本発明の他の特徴は、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
【0010】
(a)第1空間内を移動方向に移動しながら媒体に印刷するための印刷部と、
(b)発熱部が収容された第2空間を前記第1空間から隔てるための隔壁と、
(c)前記隔壁に設けられて、前記第1空間から前記第2空間への空気の通過を許容しつつ、前記第2空間から前記第1空間への空気の通過を規制する空気通過規制部材と、
(d)を備えたことを特徴とする印刷装置。
【0011】
このような印刷装置によれば、印刷部の移動によって第1空間内に生じた風は、前記空気通過規制部材を通して第2空間へ確実に送風され、第2空間の発熱部は前記風に基づく強制対流熱伝達によって効果的に冷却される。よって、印刷部の移動によって生じた風を、発熱部の冷却に有効活用可能となる。
【0012】
また、空気通過規制部材によって第2空間から第1空間への空気の通過は規制されているので、発熱部によって加熱された暖気が、第1空間の印刷部を加熱することは防がれ、もって、発熱部よりも最高保証温度の低い印刷部の温度を低温に維持し易くなる。
【0013】
かかる印刷装置において、
前記印刷部は、前記移動方向を往復移動し、
前記移動方向に関する前記第1空間の両端部に、それぞれ、前記空気通過規制部材が設けられているのが望ましい。
このような印刷装置によれば、印刷部の往路の移動で生じる風のみならず復路で生じる風も、第2空間へ確実に送ることが可能となり、もって、第2空間の発熱部をより効果的に冷却できる。
【0014】
かかる印刷装置において、
前記第1空間及び前記第2空間が形成された筐体を有するようにしても良い。
【0015】
かかる印刷装置において、
前記第1空間は、前記筐体外の空気を前記筐体内に吸気するための吸気口に連通し、
前記第2空間は、前記筐体内の空気を前記筐体外へ排気するための排気口に連通しているのが望ましい。
このような印刷装置によれば、吸気口から低温の外気を第1空間に引き入れることができるので、最高保証温度の低い印刷部の温度上昇を有効に抑制可能となる。また、第2空間の発熱部の冷却に供されて暖気となった風は、排気口から排気されるので、暖気が第2空間や筐体内の他の空間に籠もることなく効率良く発熱部を冷却可能となる。
【0016】
また、吸気口から吸気された第1空間及び第2空間の空気は、第1空間に生じた前記風によって強制的に排気口から排気される。よって、自然対流に基づく上昇気流に期待して吸気口の上方に排気口を配置する必要はなく、これら吸気口及び排気口の配置自由度に優れる。
【0017】
かかる印刷装置において、
前記排気口は、前記吸気口よりも上方に位置しているのが望ましい。
このような印刷装置によれば、前記風による強制排気に、自然対流に基づく上昇気流が加わるので、印刷部及び発熱部をより効果的に冷却可能となる。
【0018】
かかる印刷装置において、
上下方向における前記吸気口と前記排気口との間に、前記第1空間が位置しているのが望ましい。
このような印刷装置によれば、第1空間の空気には、前記風による強制排気に加えて、自然対流に基づく上昇気流も作用するので、第1空間の印刷部をより効果的に冷却可能となる。
【0019】
かかる印刷装置において、
前記第1空間よりも上方に前記第2空間は位置しているのが望ましい。
このような印刷装置によれば、第1空間の空気には、前記風による強制排気に加えて、自然対流に基づく上昇気流も作用するので、第1空間の空気を第2空間へ誘導し易くなり、第2空間から第1空間への暖気の逆流を確実に阻止することができる。
【0020】
かかる印刷装置において、
前記空気通過規制部材は、前記隔壁に形成された貫通孔と、前記貫通孔を開閉する扉部とを有し、
前記扉部は、前記印刷部の移動方向の変化に連動して開閉動作を行うのが望ましい。
このような印刷装置によれば、印刷部の移動方向の変化に連動して扉部の開閉動作を行うので、印刷部の移動によって第1空間に生じる風を第2空間へ確実に誘導するとともに、第2空間から第1空間への風の逆流を確実に阻止することができる。
【0021】
かかる印刷装置において、
前記扉部は、前記隔壁の第2空間側から前記貫通孔を覆うシート体であり、
前記シート体は、第2空間側へ変形可能に前記隔壁に固定されているのが望ましい。
このような印刷装置によれば、前記扉部は、前記貫通孔を第2空間側から覆うシート体という簡単な構造であるため、コストダウンを図れる。
【0022】
かかる印刷装置において、
前記印刷部は、前記移動方向と交差する方向に突出する鍔部を有するのが望ましい。
このような印刷装置によれば、印刷部の移動時には、前記鍔部によってより多くの空気を押すことが可能となり、大きな風を発生させることができる。
【0023】
かかる印刷装置において、
前記発熱部は、前記印刷部を移動するための駆動用モータ、前記印刷部による印刷動作を制御するためのコントローラ、及び、前記移動方向と交差する方向に前記媒体を搬送するための搬送モータのうちの少なくとも何れかであるのが望ましい。
このような印刷装置によれば、駆動用モータ、コントローラ、及び搬送モータを効果的に冷却可能となる。
【0024】
また、(a)第1空間内を移動方向に移動しながら媒体に印刷するための印刷部と、
(b)発熱部が収容された第2空間を前記第1空間から隔てるための隔壁と、
(c)前記隔壁に設けられて、前記第1空間から前記第2空間への空気の通過を許容しつつ、前記第2空間から前記第1空間への空気の通過を規制する空気通過規制部材と、
(d)を備え、
前記印刷部は、前記移動方向を往復移動し、前記移動方向に関する前記第1空間の両端部に、それぞれ、前記空気通過規制部材が設けられており、
前記第1空間及び前記第2空間が形成された筐体を有し、前記第1空間は、前記筐体外の空気を前記筐体内に吸気するための吸気口に連通し、前記第2空間は、前記筐体内の空気を前記筐体外へ排気するための排気口に連通しており、
前記排気口は、前記吸気口よりも上方に位置しており、
上下方向における前記吸気口と前記排気口との間に、前記第1空間が位置しており、
前記第1空間よりも上方に前記第2空間は位置しており、
前記空気通過規制部材は、前記隔壁に形成された貫通孔と、前記貫通孔を開閉する扉部とを有し、前記扉部は、前記印刷部の移動方向の変化に連動して開閉動作を行い、
前記扉部は、前記隔壁の第2空間側から前記貫通孔を覆うシート体であり、前記シート体は、第2空間側へ変形可能に前記隔壁に固定されており、
前記印刷部は、前記移動方向と交差する方向に突出する鍔部を有し、
前記発熱部は、前記印刷部を移動するための駆動用モータ、前記印刷部による印刷動作を制御するためのコントローラ、及び、前記移動方向と交差する方向に前記媒体を搬送するための搬送モータのうちの少なくとも何れかであることを特徴とする印刷装置。
このような印刷装置によれば、既述のほぼ全ての作用効果を奏するため、本発明の目的が最も有効に達成される。
【0025】
===印刷装置の概要===
<印刷システム100>
図1は、印刷装置としてのインクジェットプリンタ1を用いた印刷システム100の構成の説明図である。この印刷システム100は、プリンタ1と、コンピュータ110と、表示装置120と、入力装置130と、記録再生装置140とを有している。
【0026】
プリンタ1は、紙、布、フィルム、OHP用紙等の媒体に画像を印刷する。コンピュータ110は、プリンタ1と通信可能に接続されている。そして、プリンタ1に画像を印刷させるため、コンピュータ110は、その画像に応じた印刷データをプリンタ1に出力する。このコンピュータ110には、アプリケーションプログラムやプリンタドライバ等のコンピュータプログラムがインストールされている。
【0027】
<プリンタ1>
図2は、プリンタ1の全体構成のブロック図である。また、図3Aは、プリンタ1の全体構成の概略図であり、その一部を破断して示している。また、図3Bは、プリンタ1の全体構成の断面図である。以下、本実施形態のプリンタ1の基本的な構成について説明する。
【0028】
図2に示すように、プリンタ1は、搬送ユニット20、キャリッジユニット30、ヘッドユニット40、検出器群50、及びコントローラ60を有する。外部装置であるコンピュータ110から印刷データを受信したプリンタ1は、コントローラ60によって各ユニット(搬送ユニット20、キャリッジユニット30、ヘッドユニット40)を制御する。コントローラ60は、コンピュータ110から受信した印刷データに基づいて、各ユニットを制御し、紙に画像を印刷する。プリンタ1内の状況は検出器群50によって監視されており、検出器群50は、検出結果をコントローラ60に出力する。コントローラ60は、検出器群50から出力された検出結果に基づいて、各ユニットを制御する。
【0029】
搬送ユニット20は、紙等の媒体を所定方向(以下、搬送方向という)に搬送するものである。図3A及び図3Bに示すように、この搬送ユニット20は、給紙トレー26と、給紙ローラ21と、搬送モータ22と、搬送ローラ23と、プラテン24と、排紙ローラ25とを有する。給紙トレー26は、印刷に供する紙をストックするためのものである。給紙ローラ21は、給紙トレー26に挿入された紙をプリンタ1内に給紙するためのローラである。搬送ローラ23は、給紙ローラ21によって給紙された紙を印刷可能な領域まで搬送するローラであり、搬送モータ22によって駆動される。プラテン24は、印刷中の紙をその下方から支持する。排紙ローラ25は、紙をプリンタ1の外部に排出するローラであり、印刷可能な領域に対して搬送方向下流側に設けられている。この排紙ローラ25は、搬送ローラ23と歯車によって連結しており、もって搬送ローラ23と同期回転する。
【0030】
キャリッジユニット30は、後述のヘッド41を、前記搬送方向と直交する方向(以下、移動方向という)に移動させるためのものである。キャリッジユニット30は、キャリッジ31と、キャリッジモータ32と、プーリ33a,33bと、タイミングベルト34と、ガイドレール35とを有する。キャリッジモータ32は、DCモータなどにより構成され、キャリッジ31を前記移動方向に沿って相対的に移動させるための駆動源として機能する。また、タイミングベルト34は、プーリ33aを介してキャリッジモータ32に接続されるとともに、その一部がキャリッジ31に接続され、キャリッジモータ32の回転駆動によってキャリッジ31を前記移動方向に沿って相対的に移動させる。ガイドレール35はキャリッジ31を前記移動方向に沿って案内する。
【0031】
ヘッドユニット40は、紙にインクを吐出するためのものである。ヘッドユニット40は、ヘッド41を有する。ヘッド41は、複数のノズルを有し、各ノズルから断続的にインクを吐出する。このヘッド41は、キャリッジ31に設けられている。そのため、キャリッジ31が移動方向に移動すると、ヘッド41も移動方向に移動する。そして、ヘッド41が移動方向に移動中にインクを断続的に吐出することによって、移動方向に沿ったドット列が紙に形成される。
【0032】
図4は、ヘッド41の下面におけるノズルの配列の説明図である。ヘッド41の下面には、ブラックインクノズル群Kと、シアンインクノズル群Cと、マゼンタインクノズル群Mと、イエローインクノズル群Yが形成されている。各ノズル群は、各色のインクを吐出するためのノズルを複数個備えている。各ノズル群の複数のノズルは、搬送方向に沿って、一定の間隔(ノズルピッチ:k・D)でそれぞれ整列している。ここで、Dは、搬送方向における最小のドットピッチ(つまり、紙に形成されるドットの最高解像度での間隔)である。また、kは1以上の整数である。各ノズル群のノズルは、下流側のノズルほど小さい数の番号が付されている(♯1〜♯180)。各ノズルには、それぞれインクチャンバー(不図示)とピエゾ素子(不図示)が設けられており、ピエゾ素子の駆動によってインクチャンバーが伸縮・膨張されて、ノズルからインク滴が吐出される。なお、このピエゾ素子を駆動するための信号は、フレキシブルフラットケーブル43を介してコントローラ60からヘッド41へと送信される。
【0033】
図3A及び図3Bに示すように、検出器群50には、リニア式エンコーダ51、ロータリー式エンコーダ52、及び紙検出センサ53等が含まれる。リニア式エンコーダ51は、キャリッジ31の移動方向の位置を検出するためのものである。ロータリー式エンコーダ52は、搬送ローラ23の回転量を検出するためのものである。紙検出センサ53は、印刷される紙の先端の位置を検出するためのものである。
【0034】
コントローラ60は、プリンタ1の制御を行うための制御部である。コントローラ60は、インターフェース部61と、CPU62と、メモリ63と、ユニット制御回路64とを有する。インターフェース部61は、外部装置であるコンピュータ110とプリンタ1との間でデータの送受信を行うためのものである。CPU62は、プリンタ1全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリ63は、CPU62のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、RAM、EEPROM等の記憶素子を有する。CPU62は、メモリ63に格納されているプログラムに従って、ユニット制御回路64を介して各ユニットを制御する。
【0035】
この他に、このプリンタ1の内部には、図3Aに示すように、ヘッド41のノズルの目詰まりを解消するためのクリーニングユニット70が設けられている。クリーニングユニット70は、ポンプ装置とキャッピング装置とを有する。ポンプ装置は、ヘッド41のノズルの目詰まりを解消するために、ノズルからインクを吸い出す装置であり、ポンプモータ(不図示)により作動する。一方、キャッピング装置は、ヘッド41のノズルの目詰まりを防止するため、印刷を行わないとき(待機時など)に、ヘッド41のノズルを封止する。
【0036】
===印刷処理===
<印刷処理について>
図5は、印刷時の動作のフロー図である。以下に説明される各動作は、コントローラ60が、メモリ63内に格納されたプログラムに従って、各ユニットを制御することにより実行される。このプログラムは、各動作を実行するためのコードを有する。
【0037】
印刷命令受信(S001):まず、コントローラ60は、コンピュータ110からインターフェース部61を介して、印刷命令を受信する。この印刷命令は、コンピュータ110から送信される印刷データのヘッダに含まれている。そして、コントローラ60は、受信した印刷データに含まれる各種コマンドの内容を解析し、各ユニットを用いて、以下の給紙動作・搬送動作・ドット形成動作等を行う。
【0038】
給紙動作(S002):給紙動作とは、印刷すべき紙をプリンタ1内に供給し、印刷可能な所定位置位置(頭出し位置とも言う)に紙を位置決めする動作である。コントローラ60は、給紙ローラ21や搬送ローラ23を回転させ、紙を前記頭出し位置に位置決めする。
【0039】
ドット形成動作(S003):ドット形成動作とは、移動方向に沿って移動するヘッド41からインクを断続的に吐出させ、紙上にドットを形成する動作である。コントローラ60は、キャリッジモータ32を駆動し、キャリッジ31を移動方向に移動させ、キャリッジ31の移動中に、印刷データに含まれる画素データに基づいてヘッド41からインクを吐出させる。ヘッド41から吐出されたインク滴が紙上に着弾すれば、紙上にドットが形成される。移動するヘッド41からインクが断続的に吐出されるので、紙上には移動方向に沿った複数のドットからなるドット列が形成される。
【0040】
搬送動作(S004):搬送動作とは、紙をヘッド41に対して搬送方向に沿って相対的に移動させる動作である。コントローラ60は、搬送ローラ23を回転させて紙を、前記移動方向と直交する方向の搬送方向に搬送する。この搬送動作により、ヘッド41は、先ほどのドット形成動作によって形成されたドットの位置とは異なる位置に、次のドット形成動作時にドットを形成することが可能になる。
【0041】
排紙判断(S005):コントローラ60は、印刷中の紙の排紙の判断を行う。すなわち、印刷中の紙に印刷すべきデータが残っていれば、排紙は行われない。そして、コントローラ60は、印刷すべきデータがなくなるまで、ドット形成動作と搬送動作とを交互に繰り返し、ドットから構成される画像を徐々に紙に印刷する。
【0042】
排紙動作(S006):印刷中の紙に印刷すべきデータがなくなれば、コントローラ60は、排紙ローラ25を回転させることにより、その紙を排紙する。なお、排紙を行うか否かの判断は、印刷データに含まれる排紙コマンドに基づいても良い。
【0043】
印刷終了判断(S007):次に、コントローラ60は、印刷を続行するか否かの判断を行う。次の紙に印刷を行うのであれば、印刷を続行し、次の紙の給紙動作を開始する。次の紙に印刷を行わないのであれば、印刷動作を終了する。
【0044】
===筐体11内における各ユニットの第1配置例及び送風ルートについて===
<各ユニットの第1配置例>
図6A乃至図6Dを参照して、プリンタ1の筐体11内における各ユニット(搬送ユニット20、キャリッジユニット30、コントローラ60)の第1配置例について説明する。なお、ヘッドユニット40は、配置関係上キャリッジユニット30の一部と捉えられるので、そのように扱う。
【0045】
図6Aは、筐体11の前方からの正面図であり、筐体11の前面壁11aを取り除いて示している。また、図6B乃至図6Dは、それぞれに、図6A中のB-B線断面図、C-C線断面図、及び、D-D線断面図である。なお、説明の都合上、図6A乃至図6Dに示すように互いに直交する3方向を、上下方向、左右方向、及び前後方向と定義する。また、図の錯綜を避けるべく、図6A乃至図6Dでは、本来見えるべき一部の構成を省略して示している。
【0046】
プリンタ1の筐体11は、前後よりも左右に長い略直方体形状の箱体であり、その後面壁11bには給紙トレー26(不図示)が、また前面壁11aには排紙口(不図示)が設けられている。そして、給紙トレー26から筐体11内に取り込まれた紙(不図示)は、前後方向を搬送方向として筐体11内を搬送され、その搬送過程において、左右方向を移動方向として往復移動するキャリッジ31(図中網掛けで示す)のヘッド41にて印刷された後に、前記排紙口から排紙される。
【0047】
図6A及び図6Bに示すように、この筐体11の内部空間は、水平板状の隔壁13によって上下に区分されており、狭い方の上部空間R2(第2空間に相当)には、コントローラ60たる回路基板が横置き配置される一方、広い方の下部空間R3には、キャリッジユニット30及び搬送ユニット20が、キャリッジユニット30を上にして収容される。
【0048】
キャリッジユニット30及び搬送ユニット20の各構成機器(前述のキャリッジモータ32等)は、上下面が開放された略直方体のケース部材15に組み付けられており、このケース部材15ごと一体に下部空間R3に収容されている。
【0049】
例えば、図6A及び図6Cに示すように、キャリッジ31のガイドレール35は、その案内方向をケース部材15の長手方向に揃えた状態でケース部材15の内壁面に固定されており、もって、キャリッジ31は、ケース部材15の内側空間R1に収容されつつ、その長手方向たる左右方向に往復移動可能な状態に組み付けられている。
【0050】
なお、このキャリッジ31の往復移動によって、ケース部材15の内側空間R1(第1空間に相当)には風が生じるが、この第1配置例では、この風の送風ルートを設定することによって、この風を前記上部空間R2へと確実に誘導し、その強制対流熱伝達によって、前記コントローラ60の回路基板(発熱部に相当)の冷却に有効利用している。
【0051】
<送風ルート>
図6A及び図6Dに示すように、ケース部材15は、その上端15aの開口端と隔壁13との隙間が極力小さくなるように配置されている。また、図6A及び図6Bに示すように、前記隔壁13には、前記キャリッジ31の左右の移動限に対応させて、左右に一対の貫通孔3,3が形成されている。そして、これによって、この例にあっては、キャリッジ31の左右の往復移動にて生じる風が、ケース部材15の内側空間R1から上部空間R2へと誘導されるような送風ルート(破線矢印を参照)が設定されている。すなわち、右側への往路移動によってキャリッジ31が右方向の風を起こす際には、それを右の貫通孔3から上部空間R2へ送る一方、左側への復路移動によって左方向の風を起こす場合には、その風を左の貫通孔3から上部空間R2へ送るようになっている。そして、上部空間R2へ送られた風は、回路基板60の冷却に供された後、上部空間R2に対応させて後面壁11bの上部に形成された排気口7から排気される。
【0052】
左右の貫通孔3,3には、それぞれに逆流防止弁4(空気通過規制部材に相当)が設けられており、これによって、ケース部材15の内側空間R1から上部空間R2への空気の通過は許容される一方、前記上部空間R2から前記内側空間R1への空気の通過は規制されている。これは、一般に回路基板60については最高保障温度が100℃前後と高いのに対し、キャリッジ31のヘッド41については40〜50℃と低く、もって、回路基板60の冷却に供された後の暖気が上部空間R2から内側空間R1へ逆流すると、ヘッド41が暖められて動作不良を起こす虞があるからである。
【0053】
この逆流防止弁4は、例えば、図6A及び図6Bに示すように、貫通孔3の外形寸法よりも若干大きい平板状のシート体(扉部に相当)であり、貫通孔3を上部空間R2側から覆いつつ、その一部が貫通孔3の周縁部分に固定されている。素材としては、作用する風圧に応じて撓み変形可能で、かつ風圧が無くなると平板状に復元するゴム等の弾性素材が使用される。これによって、内側空間R1から上部空間R2へと流れる風に対しては、図6Aの二点差線で示すように、シート体4は上部空間R2側へ撓んで風を通過させるが、これとは逆方向の上部空間R2から内側空間R1へと流れる風に対しては、図6Aの実線で示すように、シート体4の外周縁部が貫通孔3の周縁部分に当接して貫通孔3を閉塞し、これによって逆流防止機能が達成される。ちなみに、この例では、内側空間R1よりも上方に上部空間R2があるために、内側空間R1の空気には自然対流に基づく上昇気流が作用して上述の逆流防止機能を補助するようにもなっている。
【0054】
ところで、ケース部材15の内側空間R1への空気の供給は、前述したようにケース部材15の下端15bが壁無しの開口端となっていることから(図6A及び図6Dを参照)、この下端15bから行われる。ここで、この下端15bの開口は、筐体11の下面壁11cに形成された吸気口6に対向していることから、自然対流に基づく上昇気流によって前記内側空間R1には効果的に外気が取り込まれる。そして、この低温の外気が、真っ先に、この内側空間R1に取り込まれるため、そこに収容されている最高保障温度の低いキャリッジ31のヘッド41が有効に冷却される。
【0055】
ちなみに、図6A及び図6Dに示すように、ケース部材15の下端15bと筐体11の下面壁11cとの間が離れている場合には、吸気口6からの外気を効率良く内側空間R1へ誘導すべく、下面壁11cに誘導壁を立設するのが望ましく、図示例では、ケース部材15の前後左右の4つの側面壁15c,15d,15e,15fに対応させて4つの誘導壁8c,8d,8e,8fが設けられている。
【0056】
また、望ましくは、キャリッジ31に、前記移動方向たる左右方向と交差する方向、すなわち上下方向及び前後方向に突出する鍔部31aを設けると良く、そうすれば、キャリッジ31の往復移動時の風量を増大させることができて、冷却能力の向上が図れる。なお、この鍔部31aの大きさは、前記フレキシブルフラットケーブル43と干渉しない範囲で前記ケース部材15の内側面との隙間が極力小さくなるようにすると良い。
【0057】
<送風ルートの変形例>
図7A乃至図7Dは、送風ルートの変形例の説明図であって、前述の図6A乃至図6Dと同じ様式で示している。なお、各ユニット(搬送ユニット20、キャリッジユニット30、コントローラ60)の配置位置も前述の図6A乃至図6Dと同じである。
【0058】
前述の送風ルートは、キャリッジ31による風を上部空間R2へ直送してコントローラ60の回路基板のみを冷却するものであったが、本変形例の送風ルートは、回路基板60の冷却前にキャリッジモータ32(駆動用モータに相当)を冷却すべく迂回ルートがとられている点で相違する。すなわちキャリッジモータ32は、図7C及び図7Dに示すように、筐体11の下部空間R3における右後方の入隅空間R4の上部に配置されているので、その入隅空間R4経由で、キャリッジ31による風を上部空間R2へ送るようにしている。なお、図7A乃至図7D中では、風の流れを破線矢印で示している。
【0059】
図7A、図7C、及び図7Dに示すように、入隅空間R4に風を送るべく、ケース部材15の右の側面壁15d(隔壁に相当)には貫通孔3aが形成されるとともに、この貫通孔3aには前述と同様にシート体4aからなる逆流防止弁が設けられている。そして、これによって、風の逆流を防ぎつつ、ケース部材15の内側空間R1から入隅空間R4へと送風されキャリッジモータ32は冷却される。
【0060】
また、この入隅空間R4の直上の隔壁13の部分には、前述のシート体4bからなる逆流防止弁付き貫通孔3bが形成されているとともに、前記入隅空間R4には、キャリッジモータ32の冷却後の風を前記貫通孔3bへ誘導するための誘導壁9a,9bが設けられている。よって、キャリッジモータ32の冷却に供された風は、この貫通孔3aを通って上部空間R2へ流入し、そこの回路基板60の冷却に供された後に排気口7から排気される。
【0061】
なお、図7Bに示すように、この上部空間R2に流入する風は後方の入隅で吹き出すことから、この風を上部空間R2の全体へ満遍なく行き渡らせるべく、前方へ誘導するための誘導壁9cが、前記貫通孔3aと回路基板60との間に設けられている。
また、図7A中の隔壁13の左側の部分には、ケース部材15の内側空間R1の風を筐体11の上部空間R2へ直送するための貫通孔3が設けられているが、これは、図6A乃至図6Dを参照して前述した構成と同じである。
【0062】
===筐体11内における各ユニットの第2配置例及び送風ルートについて===
図8A乃至図8Dは、筐体11内における各ユニット(搬送ユニット20、キャリッジユニット30、コントローラ60)の第2配置例の説明図である。
図8Aは、筐体11の前方からの正面図であり、筐体11の前面壁11aを取り除いて示している。また、図8B乃至図8Dは、それぞれに、図8A中のB-B線断面図、C-C線断面図、及び、D-D線断面図である。
【0063】
前述の第1配置例では、コントローラ60の回路基板が筐体11内の上部に配置されていたが、この第2配置例では、筐体11内の左端部に配置されている点で相違する。すなわち、図8A及び図8Bに示すように、筐体11の左の側面壁11dとケース部材15の右の側面壁15cとの間の空間には、コントローラ60の回路基板が縦置き状態で収容されており、これに伴って送風ルートも前述のものとは異なっている。なお、キャリッジ31の往路移動による右向きの風は、前述の変形例と同様に、右後方の入隅空間R4に配置されたキャリッジモータ32の冷却に供されるが、前述の変形例との相違点は、冷却後の暖気が、この入隅空間R4に対応させて筐体11の後面壁11bの上部に形成された排気口7aから排気される点だけなので、その説明は省略する。
【0064】
<送風ルート>
図8A及び図8Bに示す左端部の収容空間R5に前記風を送るべく、ケース部材15の左の側面壁15c(隔壁に相当)には貫通孔3cが形成されるとともに、この貫通孔3cには前述と同様にシート体4cからなる逆流防止弁が設けられている。これによって、キャリッジ31の復路移動による左向きの風は、ケース部材15の内側空間R1から回路基板60の収容空間R5へと送られて回路基板60の冷却に供される。そして、冷却後の暖気は、この収容空間R5に対応させて筐体11の後面壁11bの上部に形成された排気口7bを介して排気される。なお、前記逆流防止弁によって収容空間R5から内側空間R1への暖気の逆流が阻止されるのは言うまでもない。
【0065】
===その他の実施の形態===
前述の実施形態ではプリンタ1を説明したが、本発明を限定して解釈するためのものではない。つまり、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもなく、特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
【0066】
<プリンタ1について>
前述の実施形態では、プリンタ1が説明されていたが、これに限られるものではない。例えば、カラーフィルタ製造装置、染色装置、微細加工装置、半導体製造装置、表面加工装置、三次元造形機、液体気化装置、有機EL製造装置(特に高分子EL製造装置)、ディスプレイ製造装置、成膜装置、DNAチップ製造装置などのインクジェット技術を応用した各種の記録装置に、本実施形態と同様の技術を適用しても良い。また、これらの方法や製造方法も応用範囲の範疇である。
【0067】
<筐体11の形状について>
前述の実施形態では、筐体11として略直方体形状の箱体を例示したが、キャリッジ31が移動する第1空間R1と、発熱部が収容される第2空間R2とを有していれば何等これに限るものではなく、これ以外の形状であっても良い。
【0068】
<逆流防止弁について>
前述の実施形態では、空気通過規制部材の扉部の一例として風圧で貫通孔3を開閉するシート体4を適用し、このシート体4が、キャリッジ31の移動方向の変化と連動して開閉動作を行っていた。すなわち、図6Aの右側のシート体4を例に言えば、キャリッジ31が右に往路移動すると、その風圧でシート体4は、二点鎖線で示すように上部空間R2側へ撓んで貫通孔3を開状態にする一方、左に復路移動すると、前記風圧の消失と伴にシート体4の撓みも無くなって貫通孔3を覆い閉状態にしていた。
しかしながら、このようなキャリッジ31の移動方向の変化と連動して開閉動作をする逆流防止弁としては、このような風圧により開閉するシート体4に限るものではない。
例えば、キャリッジモータ32から動力をとって開閉動作するシャッター等により貫通孔3を開閉するようにしても良い。
【0069】
<発熱部について>
前述の実施形態では、発熱部の一例として、コントローラ60の回路基板とキャリッジモータ32を例示したが、何等これに限るものではなく、搬送ローラ23を駆動するための搬送モータ22であっても良い。
【0070】
<吸気口6と排気口7の設置位置について>
前述の実施形態では、筐体11内への吸排気に関して自然対流に基づく上昇気流を利用すべく、図6A乃至図6Dに示すように、吸気口6を筐体11の下面壁11cに設け、また、この吸気口6よりも上方の後面壁11bの上部に排気口7を設置するようにしたが、必ずしもこのように配置する必要はなく、これとは逆に排気口7を吸気口6よりも下方に配置しても何等問題ない。
【0071】
そのように配置しても吸排気可能な理由は、キャリッジ31とケース部材15とが組み合わされて、これらが、言わば筐体11の吸排気用ポンプとして機能するためである。つまり、ケース部材15がポンプのシリンダーに、またキャリッジ31がポンプのピストンに相当し、これによって、強制的に吸気口6から低温の外気を取り込んで内側空間R1及び上部空間R2等へ送った後に排気口7から排気可能であり、もって、上昇気流による排気に頼らずに済むからである。但し、上昇気流を利用する方が、キャリッジ31のヘッド41及び回路基板6等の冷却効率が良くなるので、吸気口6よりも上方に排気口7を設ける方が望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】印刷システム100の構成の説明図である。
【図2】プリンタ1の全体構成のブロック図である。
【図3】図3Aは、プリンタ1の全体構成の概略図であり、図3Bは、プリンタ1の全体構成の断面図である。
【図4】ヘッド41の下面におけるノズルの配列の説明図である。
【図5】印刷時の動作のフロー図である。
【図6】図6A乃至図6Dは、筐体11内における各ユニット(搬送ユニット20、キャリッジユニット30、コントローラ60)の第1配置例の説明図である。
【図7】図7A乃至図7Dは、送風ルートの変形例の説明図である。
【図8】図8A乃至図8Dは、筐体11内における各ユニット(搬送ユニット20、キャリッジユニット30、コントローラ60)の第2配置例の説明図である。
【符号の説明】
【0073】
1 プリンタ、3 貫通孔、3a 貫通孔、3b 貫通孔、3c 貫通孔、
4 シート体、4a シート体、4b シート体、4c シート体、
6 吸気口、7 排気口、7a 排気口、7b 排気口、
8c 誘導壁、8d 誘導壁、8e 誘導壁、8f 誘導壁、
9a 誘導壁、9b 誘導壁、9c 誘導壁、11 筐体、
11a 前面壁、11b 後面壁、11c 下面壁、11d 側面壁、
13 隔壁、15 ケース部材、15a 上端、15b 下端、
15c 側面壁、15d 側面壁、20 搬送ユニット、
21 給紙ローラ、22 搬送モータ、23 搬送ローラ、
24 プラテン、25 排紙ローラ、26 給紙トレー、
30 キャリッジユニット、31 キャリッジ、32 キャリッジモータ、
33a プーリ、33b プーリ、34 タイミングベルト、35、ガイドレール、
40 ヘッドユニット、41 ヘッド、43 フレキシブルフラットケーブル、
50 検出器群、51、リニア式エンコーダ、52、ロータリー式エンコーダ、
53 紙検出センサ、60 コントローラ、61 インターフェース部、
62 CPU、63 メモリ、64 ユニット制御回路、
70 クリーニングユニット、
100 印刷システム、110 コンピュータ、120 表示装置、
130 入力装置、140 記録再生装置、
R1 内側空間、R2 上部空間、R3 下部空間、R4 入隅空間、R5 収容空間




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013