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発明の名称 液体噴射装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−1107(P2007−1107A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−182970(P2005−182970)
出願日 平成17年6月23日(2005.6.23)
代理人 【識別番号】100095728
【弁理士】
【氏名又は名称】上柳 雅誉
発明者 赤羽 富士男
要約 課題
ノズル列の傾きと噴射ヘッドの絶対位置との双方について簡単な構造と操作で高精度な位置合わせを実現する液体噴射装置を提供する。

解決手段
液体を噴射するノズルのノズル列11が形成された噴射ヘッド10を備え、上記噴射ヘッド10のノズル面を所定の記録紙7に対面させて液体を噴射する液体噴射装置であって、上記噴射ヘッド10の1つの側面側において、所定の基準面13に当接して上記噴射ヘッド10の位置補正をするための偏心カム部材15が、所定距離を隔てて2つ並んで設けられ、上記2つの偏心カム部材15によりノズル面方向におけるノズルの位置決めを可能としたことにより、ノズル列11の傾きと噴射ヘッド10の絶対位置との双方について簡単な構造と操作で高精度な位置決めを実現できた。
特許請求の範囲
【請求項1】
液体を噴射するノズルのノズル列が形成された噴射ヘッドを備え、上記噴射ヘッドのノズル面を所定の噴射対象物に対面させて液体を噴射する液体噴射装置であって、
上記噴射ヘッドの1つの側面側に、所定の基準面に当接して上記噴射ヘッドの位置補正をするための補正部材が、所定距離を隔てて2つ並んで設けられ、上記2つの補正部材によりノズル面方向におけるノズルの位置決めを可能としたことを特徴とする液体噴射装置。
【請求項2】
上記2つの補正部材は、噴射対象物の搬送方向と交差する側面側に設けられ、噴射対象物の搬送方向における噴射ヘッドの位置補正を行う請求項1記載の液体噴射装置。
【請求項3】
上記2つの補正部材は、ノズル列の列方向と交差する側面側に設けられ、ノズル列の列方向における噴射ヘッドの位置補正を行う請求項1または2記載の液体噴射装置。
【請求項4】
上記噴射ヘッドを複数備えたヘッドユニットを備え、
上記ヘッドユニットを構成する各噴射ヘッドに、それぞれ2つの補正部材が設けられている請求項1〜3のいずれか一項に記載の液体噴射装置。
【請求項5】
上記補正部材は、複数段階のカム面を有し中心から各カム面までの距離が段階的に変化する偏心カム部材であり、
この偏心カム部材には、上記各カム面を所定の基準面に対して対面させるよう位置決めする位置決め部が設けられている請求項1〜4のいずれか一項に記載の液体噴射装置。
【請求項6】
上記位置決め部は、カム面と同じ数の面を有する多角形凸部であり、上記多角形凸部が嵌合凹部に嵌合した状態でカム面の位置決めを行うように構成されている請求項5記載の液体噴射装置。
【請求項7】
上記嵌合凹部は、上記多角形凸部と略同じ形状の多角形凹部である請求項6記載の液体噴射装置。
【請求項8】
上記各カム面は、上記多角形凸部の中心を中心とする円弧面である請求項6または7記載の液体噴射装置。
【請求項9】
上記偏心カム部材は、中心からの距離が最小のカム面が所定の基準面に当接した状態で、中心からの距離が最大のカム面が上記基準面と干渉しないように構成されている請求項5〜8のいずれか一項に記載の液体噴射装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体カートリッジ等から供給された液体を液滴として噴射する液体噴射装置に係るものであり、詳しくは噴射ヘッドの位置調整機構を備えた液体噴射装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、液体噴射装置の1つとして、インクジェット記録装置が広く知られている。このようなインクジェット記録装置は、記録媒体に直接印刷が可能な上、ヘッドの小型化が容易であるという利点があり、さらに、インクの色を変えることでカラー印刷も容易に行うことが出来るが、同一キャリッジに複数のインクジェットヘッドやプリントヘッドカートリッジを搭載すると、各ヘッドが持つ機械的公差あるいは取付け上の公差により、互いのノズル位置が理想とする位置に対して相対的にずれて、良好な印刷品位を得ることが出来ないことになる。
【0003】
特に、インクカートリッジとヘッドが一体的に構成されたプリントヘッドカートリッジでは、インク終了時にヘッドも交換されるので、その都度ヘッドの位置調整が必要となるが、この調整をユーザに強いることはできないため、試験印刷の結果をセンサで読み取り、アクチュエータでカムを駆動してヘッドの相対位置を調整するようにするものがある。ところが、この調整方法は、おのずと複雑な構成となる上、ヘッド交換の都度調整動作が必要になる問題を有していた。
【0004】
そこで、ヘッド位置の調整機構を備えたインクジェット記録装置として、下記の特許文献1〜2に示すものが開示されている。
【特許文献1】特開平7−314851号
【特許文献2】特開2002−19097号
【0005】
上記特許文献1に示す装置は、2つの記録ヘッドの位置調整をしうるようにしたものであり、2つの記録ヘッドをそれぞれキャリッジのヘッドガイド溝に係合させることにより走査方向の位置決めを行うとともに、バネによって記録ヘッドをキャリッジのヘッド位置決め面に密着させることにより紙送り方向の位置決めを行い、さらに一方の記録ヘッドを基準として他方の記録ヘッドに調整板を装着することにより2つの記録ヘッドのズレを調整するようにしたものである。
【0006】
上記特許文献2に示す装置は、複数のノズルを有するノズルユニットと、複数のノズルユニットを一体的に固定可能なサブキャリッジと、サブキャリッジを装着し主走査方向に摺動可能なキャリッジとを備え、サブキャリッジの主走査方向に対する偏揺れ方向の傾きを調整する傾き調整部としてカム機構を採用したものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
近年では、高速印刷を実現するため、ヘッドユニットのノズル数を多くすることが検討されている。このようなヘッドユニットは、複数の単体ヘッドを並べて1つのヘッドユニットを構成している。
【0008】
図12は、複数の噴射ヘッド61を並べて構成したヘッドユニット60の一例を示す。この例では、4列のノズル列62を有する噴射ヘッド61を主走査方向Xに2つ並べて構成されている。このようなヘッドユニット60は、図示しないキャリッジに搭載されて主走査方向Xに往復移動し、副走査方向Yに向かって記録媒体を送りながら各ノズル列62を構成するノズルからインク滴を吐出することにより、記録媒体上にドットマトリックスにより画像を形成するものである。したがって、複数の噴射ヘッド61は正確に位置決めされている必要がある。
【0009】
2つの噴射ヘッド61の相対位置において、X方向のずれは、吐出タイミングをずらせる等の方法により電気的な補正が可能であるので、それほどシビアな精度合わせをしなくても実用上あまり問題にならない。しかしながら、紙送り方向であるY方向のずれは、電気的な補正が不可能であることから、物理的な取り付け位置を高精度にあわせる必要がある。このようなY方向の位置合わせは、(1)各噴射ヘッド61をノズル列62のY方向の傾きがY方向と平行になるように合わせたうえで、(2)各噴射ヘッド61同士のY方向の絶対的な位置精度を合わせる必要がある。
【0010】
上記従来の技術は、上記のようなノズル列の傾きと噴射ヘッドの絶対位置との双方について、簡単な構造と操作で高精度な位置合わせを実現しうるものではなかった。
【0011】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、ノズル列の傾きと噴射ヘッドの絶対位置との双方について簡単な構造と操作で高精度な位置合わせを実現する液体噴射装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するため、本発明の液体噴射装置は、液体を噴射するノズルのノズル列が形成された噴射ヘッドを備え、上記噴射ヘッドのノズル面を所定の噴射対象物に対面させて液体を噴射する液体噴射装置であって、上記噴射ヘッドの1つの側面側において、所定の基準面に当接して上記噴射ヘッドの位置補正をするための補正部材が、所定距離を隔てて2つ並んで設けられ、上記2つの補正部材によりノズル面方向におけるノズルの位置決めを可能としたことを要旨とする。
【0013】
すなわち、本発明は、上記噴射ヘッドの1つの側面側において、所定の基準面に当接して上記噴射ヘッドの位置補正をするための補正部材が、所定距離を隔てて2つ並んで設けられ、上記2つの補正部材によりノズル面方向におけるノズルの位置決めを可能とする。したがって、上記2つの補正部材のうち一方を固定して一方を調節することにより、噴射ヘッドのノズル列の傾きを調節することができる。そして、傾きが決まった後に、2つの補正部材を同じように調節することにより、ノズル列の傾きを維持しながら噴射ヘッドの絶対位置を調節することができる。このように、ノズル列の傾きと噴射ヘッドの絶対位置との双方について簡単な構造と操作で高精度な位置決めを実現できるのである。
【0014】
本発明において、上記2つの補正部材は、噴射対象物の搬送方向と交差する側面側に設けられ、噴射対象物の搬送方向における噴射ヘッドの位置補正を行う場合には、電気的な補正が実質的に困難な噴射対象物の搬送方向において、高精度にノズルの物理的な位置決めを行うことができ、機械的に高精度に液体を噴射することができ、噴射品質を確保することができる。
【0015】
本発明において、上記2つの補正部材は、ノズル列の列方向と交差する側面側に設けられ、ノズル列の列方向における噴射ヘッドの位置補正を行う場合には、ノズル列の列方向において、高精度にノズルの物理的な位置決めを行うことができ、機械的に高精度に液体を噴射することができ、噴射品質を確保することができる。そして、例えば、複数の噴射ヘッドの間でノズル端部同士の位置決めを高精度に行うことができ、複数の噴射ヘッドにわたったノズル列で液体を噴射する際の噴射品質を確保することができる。
【0016】
本発明において、上記噴射ヘッドを複数備えたヘッドユニットを備え、上記ヘッドユニットを構成する各噴射ヘッドに、それぞれ2つの補正部材が設けられている場合には、ヘッドユニットを構成する複数の噴射ヘッドの相対位置を機械的に高精度に位置決めすることができる。
【0017】
本発明において、上記補正部材は、複数段階のカム面を有し中心から各カム面までの距離が段階的に変化する偏心カム部材であり、この偏心カム部材には、上記各カム面を所定の基準面に対して対面させるよう位置決めする位置決め部が設けられている場合には、上記位置決め部により、所望のカム面を基準面に対して対面させることで調節できるため、ノズル列の傾き調節も簡単な操作で調節可能で、ノズル列の傾き調節をした状態で2つの補正部材で同じように調節して噴射ヘッドの絶対位置を調節するのも極めて簡単な操作で確実に行うことができる。
【0018】
本発明において、上記位置決め部は、カム面と同じ数の面を有する多角形凸部であり、上記多角形凸部が嵌合凹部に嵌合した状態でカム面の位置決めを行うように構成されている場合には、多角形凸部を嵌合凹部に嵌合させるだけでカム面が正確に基準面に対面するうえ、多角形凸部を嵌合凹部に嵌合させる際の回転角度を変化させるだけで調整作業が行えるため、位置決め作業を極めて容易にかつ高精度に行うことができる。
【0019】
本発明において、上記嵌合凹部は、上記多角形凸部と略同じ形状の多角形凹部である場合には、多角形凸部と嵌合凹部との嵌合において、多角形凸部を角1つ分ずつ回転させ、カム面を1つずつずらせて容易かつ確実に調整することができる。
【0020】
本発明において、上記各カム面は、上記多角形凸部の中心を中心とする円弧面である場合には、カム面と基準面とは線状に接触することになり、基準面とカム部の中心との距離を、正確にカム面の円弧面の曲率半径に合わせることができ、正確な位置調整を可能とする。
【0021】
本発明において、上記偏心カム部材は、中心からの距離が最小のカム面が所定の基準面に当接した状態で、中心からの距離が最大のカム面が上記基準面と干渉しないように構成されている場合には、不要な干渉が生じないことから、調節作業に対する不具合が生じず、確実に調節を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
つぎに、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
【0023】
図1は、本発明の液体噴射装置を適用したインクジェット式記録装置の周辺構造の一例を示す図である。
【0024】
この装置は、上部に液体供給源としてのインクカートリッジ2が搭載され、インク滴を噴射するヘッドユニット1が下面に取り付けられたキャリッジ3とを備えている。
【0025】
上記キャリッジ3は、タイミングベルト4を介してステッピングモータ5に接続され、ガイドバー6に案内されて噴射対象物としての記録紙7の紙幅方向(後述のX方向)に往復移動するようになっている。また、上記キャリッジ3には、記録紙7と対向する面(この例では下面)に、ヘッドユニット1が取り付けられている。そして、このヘッドユニット1には複数の噴射ヘッドが取り付けられ、各噴射ヘッドにインクカートリッジ2からインクが供給され、キャリッジ3を移動させながら記録紙7を搬送方向(後述のY方向)に搬送し、記録紙7上面にインク滴を吐出させて記録紙7に画像や文字をドットマトリックスにより印刷するようになっている。
【0026】
図において、8はキャリッジ3の移動範囲内の非印刷領域に設けられ、印刷休止中にヘッドユニット1のノズルを封止することによりノズル開口の乾燥をできるだけ防ぐキャッピング装置8である。また、上記キャッピング装置8は、ノズルを封止した状態で、吸引ポンプでキャップ内に負圧を与えることにより、ノズルから強制的にインクを吸引し、ノズル開口の目詰まりを回復するようになっている。また、9は上記吸引後の噴射ヘッドのノズル面をワイピングするワイピング装置9である。
【0027】
図2は、上記ヘッドユニット1をノズル面側から見た図である。
【0028】
上記ヘッドユニット1は噴射ヘッド10を複数(この例では2つ)備えている。また、上記噴射ヘッド10には、インクを噴射する所定ノズル数のノズル列11が形成されている。この例では、各噴射ヘッド10にはノズル列11が8列ずつ形成され、各ノズル列11でそれぞれ異なる色のインクを吐出するようになっている。上記各噴射ヘッド10は、ノズル列11がY方向に沿うように配置され、複数の噴射ヘッド10は、ノズル列11と直交する紙幅方向(X方向)に並ぶように配置されている。
【0029】
上記各ノズル列11は、ノズルが所定の解像度(ドットピッチ)に対応したピッチPで配列されている。そして、複数(この例では2つ)の噴射ヘッド10が、ノズル列11の長さ分Y方向にずれた段違いの千鳥状に配置され、ヘッドユニット1全体として、各色のノズル列11が記録紙7の搬送方向(Y方向)に2つ並ぶようになっている。すなわち、噴射ヘッド10の端部に設けられたノズルと、隣り合う噴射ヘッド10の端部に設けられたノズルとの紙送り方向の距離が上述したドットピッチに対応したピッチPになるよう各噴射ヘッド10が位置決めされ配置されている。
【0030】
そして、上記噴射ヘッド10のノズル面を記録紙7に対面させ、画像情報に対応して必要なノズルからインクが吐出されて記録紙7上に記録される。このとき、ヘッドユニット1がX方向に1ストロークするときに2つのノズル列11からインクの噴射が行われるため、高速印刷が可能となっている。
【0031】
そして、このヘッドユニット1には、上記各噴射ヘッド10の1つの側面側に、所定の基準面13に当接して上記噴射ヘッド10の位置補正をするための補正部材としての偏心カム部材15が、所定距離を隔てて2つ並んで設けられている。そして、上記2つの偏心カム部材15によりノズル面方向におけるノズルの位置決めを可能としている。
【0032】
この例では、ヘッドユニット1に2つの噴射ヘッド10が設けられ、当該ヘッドユニット1を構成する各噴射ヘッド10に、それぞれ2つの偏心カム部材15が設けられている。ヘッドユニット1には、噴射ヘッド10を取り付けるベース部材12に、2つの噴射ヘッド10のそれぞれに対応する2つの基準面13が設けられている。上記2つの基準面13は、それぞれX方向と平行になるよう設定され、ノズル列11の長さとノズル1ピッチPの長さを足した距離だけY方向にずれた段違い状に形成されている。
【0033】
そして、上記各噴射ヘッド10は、基準面13に向かって図示しない付勢手段で付勢されるとともに、上記2つの偏心カム部材15が、各噴射ヘッド10において、記録紙7の搬送方向(Y方向)と直交するX方向に延びる側面側に並んで設けられ、X方向に平行な基準面13に当接して記録紙7の搬送方向(Y方向)における噴射ヘッド10の位置補正を可能としている。すなわち、2つの偏心カム部材15により噴射ヘッド10の左右におけるY方向の位置調整を行うことにより、Y方向に対するノズル列11の傾斜角度と、Y方向の絶対位置を調整できる。これにより、2つの噴射ヘッド10間の各ノズルのY方向の絶対位置精度および相対位置精度を確保できるのである。
【0034】
また、上記2つの偏心カム部材15は、各噴射ヘッド10において、ノズル列11の列方向と直交するX方向に延びる側面側に設けられ、X方向に平行な基準面13に当接してノズル列11の列方向における噴射ヘッド10の位置補正を可能としている。これにより、ノズル列11の列方向において、高精度にノズルの物理的な位置決めを行うことができ、機械的に高精度にインクを噴射することができ、記録品質を確保することができる。
【0035】
この例では、複数の噴射ヘッド10をそれぞれノズル列11の列方向における位置精度の調節を可能としていることから、噴射ヘッド10の端部に設けられたノズルと、隣り合う噴射ヘッド10の端部に設けられたノズルとのノズル列11方向の位置決めを高精度かつ確実に行うことができる。このように、複数の噴射ヘッド10の間でノズル列11端部同士の位置決めを高精度に行うことができ、複数の噴射ヘッド10にわたったノズル列でインクを噴射する際の記録品質を確保することができる。
【0036】
図3は、上記偏心カム部材15を備えた噴射ヘッド10をノズル面側から見た斜視図である。
【0037】
上記噴射ヘッド10は、ノズル列11が形成されたノズルプレートを含む流路ユニット17と、上記流路ユニット17が接着剤等で固着され、内部に圧電振動子等の圧力発生手段が収容されるヘッドケース16とを備えている。また、上記ヘッドケース16のノズル面と反対側に取り付けられ、流路ユニット17から噴射されるインクをろ過するフィルタを内蔵したフィルタユニット18と、上記フィルタユニット18に対してインクを供給するインク供給ユニット19とを備えて構成されている。図において、21は流路ユニット17を保護するヘッドカバー21であり、20は圧電振動子に対して吐出信号を供給するためのフレキシブルケーブル20であり、22はコネクタ22である。
【0038】
上記フィルタユニット18およびインク供給ユニット19は、ノズル面側から見てヘッドケース16の外周からはみ出さないように形成されている。このようにすることにより、ヘッドユニット1に複数の噴射ヘッド10を搭載する際の噴射ヘッド10の集積率を高くすることができ、結果的にヘッドユニットを小型化することが可能となる。
【0039】
上記偏心カム部材15は、噴射ヘッド10のノズル列11の列方向と直交する同じ側面側において、それぞれ角部近傍に設けられている。このように、偏心カム部材15同士の距離をできるだけ長くとることにより、同じ偏心カム部材15を用いた場合でも、ノズル列11の傾き調節を行う際に微調整が可能になる。
【0040】
上記偏心カム部材15は、ツマミ部材25と連動して回転するように構成され、ツマミ部材25を手指で把持して回転させることにより、基準面13と当接するカム面の位置を変えうるようになっている。
【0041】
図4は、上記偏心カム部材15を含む補正機構部の分解斜視図である。
【0042】
上記偏心カム部材15は、カム部28の下側にシャフト部29が延び、下端近傍にツマミ部材25を取り付けるための取り付け溝30が形成されている。そして、ヘッドケース16およびフィルタユニット18のフランジ部23を上下に貫通する取り付け穴26にシャフト部29を挿通させ、シャフト部29がフランジ部23の下側に突出した部分に圧縮ばね24を挿通させ、下端の取り付け溝30にツマミ部材25が取り付けられる。
【0043】
図5は、上記偏心カム部材15の詳細を示す図である。
【0044】
上記偏心カム部材15は、上述したように、シャフト部29の上端にカム部28が形成され、下端近傍に取り付け溝30が形成されて構成されている。
【0045】
上記偏心カム部材15のカム部28は、略円筒状に形成されて外周部に複数段階(この例では9段階)のカム面32が形成されている。各カム面32は、それぞれ略円筒の中心からの距離が段階的に異なる円弧面である。
【0046】
また、この偏心カム部材15には、上記各カム面32を所定の基準面13に対して対面させるよう位置決めする位置決め部としての多角形凸部33が設けられている。上記多角形凸部33は、カム部28の下面において、カム部28よりも小径の多角柱が突出するように設けられ、この多角形凸部33の下面にシャフト部29が延びている。上記カム部28、多角形凸部33、シャフト部29は同心状に設けられている。
【0047】
上記多角形凸部33は、カム部28のカム面32と同じ数の面を有する正多角形(この例では正9角形)である。一方、上記フランジ部23の取り付け穴26の上部開口部には、上記多角形凸部33が嵌合する嵌合凹部34が形成されている。上記嵌合凹部34は、この例では、多角形凸部33と略同じ形状(この例では正9角形)の多角形凹部である。そして、上記多角形凸部33が嵌合凹部34に嵌合した状態で、カム面32が基準面13に対して対面するよう位置決めされる。
【0048】
図6(A)は、上記カム部28のカム面32と多角形凸部33の位置関係を説明する図である。上記カム部28は、この例では9段階のカム面32a〜32iを有し、各カム面32a〜32iは中心からの距離が段階的に異なる円弧面である。そして、多角形凸部33は、カム面32a〜32iの数と同じ数の角部36を有する正多角形である。この例では正9角形に形成され、カム部28と多角形凸部33とは同心状に配置されている。そして、多角形凸部33の各角部36が、各カム面32a〜32iの円弧の中央に位置するように配置されている。
【0049】
図6(B)は、上記多角形凸部33が嵌合する嵌合凹部34と基準面13の位置関係を説明する図である。上記嵌合凹部34は、多角形凸部33と同じこの例では正9角形を呈しており、正9角形の多角形凸部33の角部36に対応する1つの隅部37が、基準面13に対面させる噴射ヘッド10の側面を向くように形成されている。このような構成により、上記嵌合凹部34に多角形凸部33を嵌合させた状態で、各カム面32a〜32iの円弧の中央部が基準面13と対面するようになっている(図ではカム面32aが基準面13に対面して当接した状態を示している。
【0050】
そして、上記カム面32a〜32iのうちいずれかが基準面13に対面するよう、偏心カム部材15のカム部28を回転させて多角形凸部33を嵌合凹部34に嵌合させることにより、中心からの距離が異なるカム面32a〜32iが基準面13に当接するので、基準面13とカム部28の中心との距離を変化させることができる。その結果、噴射ヘッド10の偏心カム部材15のY方向の位置調節を行いうるようになっているのである。
【0051】
このとき、多角形凸部33と嵌合凹部34とは、同形状の正多角形同士の嵌合であるので、回転角度の正確な調整が可能である。また、各カム面32a〜32iは円弧面であることから、カム面32a〜32iと基準面13とは線状に接触することになり、基準面13とカム部28の中心との距離を、正確にカム面32a〜32iの円弧面の曲率半径に合わせることができ、正確な位置調整を可能とする。
【0052】
また、上記偏心カム部材15は、中心からの距離が最小のカム面32aが基準面13に当接した状態で、中心からの距離が最大のカム面32iが上記基準面13と干渉しないように構成され、不必要な干渉による位置調整の狂いを防止している。
【0053】
図5に戻って説明すると、上記偏心カム部材15には、そのシャフト部29の下端近傍に、ツマミ部材25を取り付けるための取り付け溝30が形成され、上記取り付け溝30よりさらに下側の下端面には、板状の嵌合片31が突設されている。
【0054】
図7は、上記偏心カム部材15の取り付け状態を説明する図である。
【0055】
噴射ヘッド10のフランジ部23には、シャフト部29を挿通させる取り付け穴26が上下に貫通するよう形成されており、この取り付け穴26の上部開口の部分に上述した嵌合凹部34が形成されている。
【0056】
一方、上記ツマミ部材25は、略有底円筒状に形成され、内周面に偏心カム部材15の取り付け溝30に嵌合する嵌合凸部38が形成されるとともに、底面に偏心カム部材15の嵌合片31と嵌合する嵌合溝39が形成されている。また、側壁には、取り付け溝30に嵌合凸部38を嵌合させる際に、一時的な弾性変形を容易にするためのスリット40が形成されている(図4参照)。
【0057】
そして、上記取り付け穴26にシャフト部29を挿通させ、嵌合凹部34に多角形凸部33を嵌合させる。この状態で、フランジ部の下側に突出したシャフト部29に圧縮ばね24を挿通させ、下端の取り付け溝30にツマミ部材25の嵌合凸部38を嵌合させてツマミ部材25が取り付けられる。
【0058】
この状態で、圧縮ばね24の上端はフランジ部23の下面に当接し、圧縮ばね24の下側はツマミ部材25の筒内に挿入されて下端が嵌合凸部38の上面に当接する。そして、圧縮ばね24の付勢力がフランジ部23とツマミ部材25に加わることにより、偏心カム部材15に対して図示の下向き(図示の矢印A方向)に引っ張る力を与え、多角形凸部33と嵌合凹部34との嵌合状態を確実に維持するようになっている。
【0059】
そして、偏心カム部材15を回転させる場合は、ツマミ部材25を手指等で把持し、圧縮ばね24のばね力に抗して偏心カム部材15を押上げ、多角形凸部33を嵌合凹部34から外す。その状態で1段隣のカム面32を基準面13に対面するよう所定角度だけ偏心カム部材15を回転させ、再び多角形凸部33を嵌合凹部34に嵌合させる。このようにして、基準面13に当接するカム面32を変えて偏心カム部材15中心のY方向の位置調整を行うのである。
【0060】
図8は、2つの偏心カム部材15を用いた噴射ヘッド10の位置調整方法を説明する図である。
【0061】
まず、図8(A)に示すように、左右2つの偏心カム部材15a,15bを、それぞれ9段階の真中(例えば5段目)のカム面32eが基準面13に当接するよう調節し、それぞれ基準面13に当接させる。ついで、左側の偏心カム部材15aをそのままにした状態で右側の偏心カム部材15bだけを回転調整し、右側の偏心カム部材15bのY方向の位置(すなわち基準面13と偏心カム部材15bの中心との距離)を調節する。
【0062】
これにより、各ノズル列11のY方向に対する角度θを調節することが可能であり。各ノズル列11がY方向と平行になるよう右側の偏心カム部材15bを回転調節する。
【0063】
つぎに、図8(B)に示すように、ノズル列11の傾きの調節が終わった後、左右の偏心カム部材15a,15bをそれぞれ同じ方向に同じ角度だけ回転調整する。これにより、左右の偏心カム部材15a,15bのY方向の位置(すなわち基準面13と偏心カム部材15bの中心との距離)を調節し、調整後のノズル列11の傾きを維持したまま、各ノズル列11のY方向の絶対位置を調節することが行われる。
【0064】
このような調節を各噴射ヘッド10において行うことにより、複数の噴射ヘッドの相対位置を正確に位置決め調節したヘッドユニット1を得ることができる。
【0065】
図9は、本発明を適用した記録装置の第2例を示す。
【0066】
この例では、上記第1例のように、ヘッドユニット1のベース部材12に基準面13を設けて噴射ヘッド10に偏心カム部材15を取り付けるのではなく、ベース部材12に偏心カム部材15を含む補正機構を設け、噴射ヘッド10のX方向に沿った側面を基準面13としたものである。それ以外は、上記第1例と同様であり、同様の作用効果を奏する。
【0067】
図10は、本発明を適用した記録装置の第3例を示す。
【0068】
この例は、噴射領域の全幅にわたって多数のノズルが配置されたラインヘッド45に適用した例である。すなわち、ヘッドユニット1をキャリッジ3で紙幅方向(X方向)に移動させながらインク滴を噴射するのではなく、紙幅方向にノズルが配置されたラインヘッド45を用い、ラインヘッド45のX方向への移動を行わないで紙送りだけを行ってインク滴を噴射して記録を行う記録装置である。
【0069】
図10は、上記ラインヘッド45をノズル面側から見た図である。上記ラインヘッド45は、所定ノズル数の単位ヘッド46が紙幅方向(X方向)に並ぶように配置されて構成されている。上記各単位ヘッド46は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(B)の各色インクのノズルがそれぞれ紙幅方向に列設されたノズル列11が形成されている。上記各ノズルは、所定の解像度(ドットピッチ)に対応したピッチPで配列されている。なお、記録紙に印字されるインクのドットピッチに関して、ライン方向(紙幅方向)のピッチを狭くするため、各色のノズルを整列方向に千鳥状に配列してもよい。
【0070】
また、上記各ノズルは、矢印Yで示す給紙方向の上流側が下流側に比べて淡い色相となるように配列されている。これにより、先に吐出されたインクの後に吐出されるインクに対する影響が小さくなる。
【0071】
そして、複数(この例では4つ)の単位ヘッド46が千鳥状に配置され、ラインヘッド45全体として、各色のノズルが少なくとも装置が搬送可能な最大幅の用紙と同じ幅にわたって所定ピッチPで設けられている。すなわち、単位ヘッド46の端部に設けられたノズルと、隣り合う単位ヘッド46の端部に設けられたノズルとの紙幅方向の距離が上述したドットピッチに対応したピッチPになるよう各単位ヘッド46が配置されている。
【0072】
そして、ラインヘッド45は走査することなく、画像情報に対応して必要なノズルからインクが吐出されて記録紙上に記録される。記録紙の搬送速度は、装置の印字解像度、すなわちインク滴の容量とインク吐出タイミングのサイクルとによって決定される。従って、記録紙の搬送は停止せずに常に搬送が行われるので、高速での印字が可能となっている。
【0073】
そして、このラインヘッド45では、ベース部材12に偏心カム部材15を含む補正機構を設け、単位ヘッド46のY方向に沿った側面を基準面13としている。そして、上記2つの偏心カム部材15は、各単位ヘッド46において、ノズル列11の列方向と直交するY方向に延びる側面側に設けられ、Y方向に平行な基準面13に当接してノズル列11の列方向(紙幅方向;X方向)における単位ヘッド46の位置補正を可能としている。これにより、ノズル列11の列方向において、高精度にノズルの物理的な位置決めを行うことができ、機械的に高精度にインクを噴射することができ、記録品質を確保することができる。
【0074】
この例では、複数の単位ヘッド46をそれぞれノズル列11の列方向における位置精度の調節を可能としていることから、単位ヘッド46の端部に設けられたノズルと、隣り合う単位ヘッド46の端部に設けられたノズルとのノズル列11方向の位置決めを高精度かつ確実に行うことができる。このように、複数の単位ヘッド46の間でノズル列11端部同士の位置決めを高精度に行うことができ、複数の単位ヘッド46にわたったノズル列でインクを噴射する際の記録品質を確保することができる。
【0075】
また、この例において、第1例に示すように、各単位ヘッド46に偏心カム部材15を含む補正機構を設け、それぞれ紙送り方向(Y方向)に延びるように設けた基準面と偏心カム部材15を当接させて位置調節するようにしてもよい。
【0076】
図11は、本発明を適用した記録装置の第4例を示す。
【0077】
この例は、噴射領域の全幅にわたって多数のノズルが配置されたラインヘッド45に適用した例である。すなわち、ヘッドユニット1をキャリッジ3で紙幅方向(X方向)に移動させながらインク滴を噴射するのではなく、紙幅方向にノズルが配置されたラインヘッド45を用い、ラインヘッド45のX方向への移動を行わないで紙送りだけを行ってインク滴を噴射して記録を行う記録装置である。
【0078】
図11は、上記ラインヘッド45をノズル面側から見た図である。上記ラインヘッド45は、所定ノズル数の単位ヘッド46が紙幅方向(X方向)に並ぶように配置されて構成されている。上記各単位ヘッド46は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(B)の各色インクのノズルがそれぞれ紙幅方向に列設されたノズル列11が形成されている。上記各ノズルは、所定の解像度(ドットピッチ)に対応したピッチPで配列されている。なお、記録紙に印字されるインクのドットピッチに関して、ライン方向(紙幅方向)のピッチを狭くするため、各色のノズルを整列方向に千鳥状に配列してもよい。
【0079】
また、上記各ノズルは、矢印Yで示す給紙方向の上流側が下流側に比べて淡い色相となるように配列されている。これにより、先に吐出されたインクの後に吐出されるインクに対する影響が小さくなる。
【0080】
そして、複数(この例では4つ)の単位ヘッド46が千鳥状に配置され、ラインヘッド45全体として、各色のノズルが少なくとも装置が搬送可能な最大幅の用紙と同じ幅にわたって所定ピッチPで設けられている。すなわち、単位ヘッド46の端部に設けられたノズルと、隣り合う単位ヘッド46の端部に設けられたノズルとの紙幅方向の距離が上述したドットピッチに対応したピッチPになるよう各単位ヘッド46が配置されている。
【0081】
そして、ラインヘッド45は走査することなく、画像情報に対応して必要なノズルからインクが吐出されて記録紙上に記録される。記録紙の搬送速度は、装置の印字解像度、すなわちインク滴の容量とインク吐出タイミングのサイクルとによって決定される。従って、記録紙の搬送は停止せずに常に搬送が行われるので、高速での印字が可能となっている。
【0082】
そして、このラインヘッド45では、記録紙の搬送方向(Y方向)の上流側と下流側に、それぞれ紙幅方向(X方向に延びる)基準面13a,13bが形成されている。そして、千鳥状に配置された単位ヘッド46のうち上流側に配置された複数の単位ヘッド46aは上流側の1つの基準面13aに偏心カム部材15を当接させて位置決めし、下流側に配置された複数の単位ヘッド46bは下流側の1つの基準面13bに偏心カム部材15を当接させて位置決めするようになっている。それ以外は、上記第1例と同様であり、同様の作用効果を奏する。
【0083】
また、この例において、第2例に示すように、ベース部材12に偏心カム部材15を含む補正機構を設け、単位ヘッド46のX方向に沿った側面を基準面13とすることもできる。
【0084】
以上の構成により、本発明は、上記噴射ヘッド10の1つの側面側において、所定の基準面13に当接して上記噴射ヘッド10の位置補正をするための補正部材が、所定距離を隔てて2つ並んで設けられ、上記2つの補正部材によりノズル面方向におけるノズルの位置決めを可能とする。したがって、上記2つの補正部材のうち一方を固定して一方を調節することにより、噴射ヘッド10のノズル列11の傾きを調節することができる。そして、傾きが決まった後に、2つの補正部材を同じように調節することにより、ノズル列11の傾きを維持しながら噴射ヘッド10の絶対位置を調節することができる。このように、ノズル列11の傾きと噴射ヘッド10の絶対位置との双方について簡単な構造と操作で高精度な位置決めを実現できるのである。
【0085】
また、上記2つの補正部材は、噴射対象物の搬送方向と交差する側面側に設けられ、噴射対象物の搬送方向における噴射ヘッド10の位置補正を行う場合には、電気的な補正が実質的に困難な噴射対象物の搬送方向において、高精度にノズルの物理的な位置決めを行うことができ、機械的に高精度に液体を噴射することができ、噴射品質を確保することができる。
【0086】
また、上記2つの補正部材は、ノズル列11の列方向と交差する側面側に設けられ、ノズル列11の列方向における噴射ヘッド10の位置補正を行う場合には、ノズル列11の列方向において、高精度にノズルの物理的な位置決めを行うことができ、機械的に高精度に液体を噴射することができ、噴射品質を確保することができる。そして、例えば、複数の噴射ヘッドの間でノズル端部同士の位置決めを高精度に行うことができ、複数の噴射ヘッドにわたったノズル列で液体を噴射する際の噴射品質を確保することができる。
【0087】
また、上記噴射ヘッド10を複数備えたヘッドユニット1を備え、上記ヘッドユニット1を構成する各噴射ヘッド10に、それぞれ2つの補正部材が設けられているため、ヘッドユニット1を構成する複数の噴射ヘッド10の相対位置を機械的に高精度に位置決めすることができる。
【0088】
また、上記補正部材は、複数段階のカム面32を有し中心から各カム面32までの距離が段階的に変化する偏心カム部材15であり、この偏心カム部材15には、上記各カム面32を所定の基準面13に対して対面させるよう位置決めする位置決め部が設けられているため、上記位置決め部により、所望のカム面32を基準面13に対して対面させることで調節できるため、ノズル列11の傾き調節も簡単な操作で調節可能で、ノズル列11の傾き調節をした状態で2つの補正部材で同じように調節して噴射ヘッド10の絶対位置を調節するのも極めて簡単な操作で確実に行うことができる。
【0089】
また、上記位置決め部は、カム面32と同じ数の面を有する多角形凸部33であり、上記多角形凸部33が嵌合凹部34に嵌合した状態でカム面32の位置決めを行うように構成されているため、多角形凸部33を嵌合凹部34に嵌合させるだけでカム面32が正確に基準面13に対面するうえ、多角形凸部33を嵌合凹部34に嵌合させる際の回転角度を変化させるだけで調整作業が行えるため、位置決め作業を極めて容易にかつ高精度に行うことができる。
【0090】
また、上記嵌合凹部34は、上記多角形凸部33と略同じ形状の多角形凹部であるため、多角形凸部33と嵌合凹部34との嵌合において、多角形凸部33を角1つ分ずつ回転させ、カム面32を1つずつずらせて容易かつ確実に調整することができる。
【0091】
また、上記各カム面32a〜32iは、上記多角形凸部33の中心を中心とする円弧面であるため、カム面32a〜32iと基準面13とは線状に接触することになり、基準面13とカム部28の中心との距離を、正確にカム面32a〜32iの円弧面の曲率半径に合わせることができ、正確な位置調整を可能とする。
【0092】
また、上記偏心カム部材15は、中心からの距離が最小のカム面32aが所定の基準面13に当接した状態で、中心からの距離が最大のカム面32iが上記基準面13と干渉しないように構成されているため、不要な干渉が生じないことから、調節作業に対する不具合が生じず、確実に調節を行うことができる。
【0093】
本発明は、液体噴射装置に適用可能であり、その代表例としては、画像記録用のインクジェット式記録ヘッドを備えたインクジェット式記録装置がある。その他の液体噴射装置としては、例えば液晶ディスプレー等のカラーフィルタ製造に用いられる色材噴射ヘッドを備えた装置、有機ELディスプレー、面発光ディスプレー(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッドを備えた装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッドを備えた装置、精密ピペットとしての試料噴射ヘッドを備えた装置等があげられる。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】本発明が適用される記録装置の一例を示す概略構成図である。
【図2】ヘッドユニットを示す概略構成図である。
【図3】噴射ヘッドをノズル面側から見た斜視図である。
【図4】補正機構を示す分解斜視図である。
【図5】偏心カム部材を示す図である。
【図6】カム部の詳細を説明する図である。
【図7】補正機構を示す断面図である。
【図8】補正の方法を示す図である。
【図9】本発明が適用される記録装置の第2例を示す概略構成図である。
【図10】本発明が適用される記録装置の第3例を示す概略構成図である。
【図11】本発明が適用される記録装置の第4例を示す概略構成図である。
【図12】従来例を示す図である。
【符号の説明】
【0095】
1 ヘッドユニット,2 インクカートリッジ,3 キャリッジ,4 タイミングベルト5 ステッピングモータ,6 ガイドバー,7 記録紙,8 キャッピング装置,9 ワイピング装置,10 噴射ヘッド,11 ノズル列,12 ベース部材,13,13a,13b 基準面,15,15a,15b 偏心カム部材,16 ヘッドケース,17 流路ユニット,18 フィルタユニット,19 インク供給ユニット,20 フレキシブルケーブル,21 ヘッドカバー,22 コネクタ,23 フランジ部,24 圧縮バネ,25 ツマミ部材,26 取り付け穴,28 カム部,29 シャフト部,30 取り付け溝,31 嵌合片,32,32a〜32i カム面,33 多角形凸部,34 嵌合凹部,36 角部,37 隅部,38 嵌合凸部,39 嵌合溝,40 スリット,45 ラインヘッド,46,46a,46b 単位ヘッド,60 ヘッドユニット,61 噴射ヘッド,62 ノズル列




 

 


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