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発明の名称 ギャップ検出装置、記録装置、プログラム、液体噴射装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−1071(P2007−1071A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−181796(P2005−181796)
出願日 平成17年6月22日(2005.6.22)
代理人 【識別番号】100095452
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 博樹
発明者 福枡 恵一郎 / 橋井 一博 / 古山 将史
要約 課題
複数のPGポジションを検出する構成において、より一層の低コスト化を図る。

解決手段
記録ヘッドを備えたキャリッジをガイドするキャリッジガイド軸の軸端34には、被回転検出板81が取り付けられている。被回転検出板81にはギャップ調節カム76が一体的に形成され、キャリッジガイド軸の回転によってキャリッジガイド軸が上下に変位する。被回転検出板81の外周にはPGの各ポジションに対応してフラグ82a〜82dが設けられており、各フラグがセンサ85の光軸を遮ることでPGポジションが検出される。各フラグ間の周方向間隔は、それぞれ固有の間隔に設定されていて、キャリッジガイド軸の回転量を検出しながら各フラグを検出することで、PGが現在いずれのポジションにあるかを検出できる。
特許請求の範囲
【請求項1】
被記録媒体に記録を行う記録ヘッドを支持するとともに主走査方向に往復動可能なキャリッジと、
前記キャリッジを主走査方向にガイドするキャリッジガイド軸と、
前記キャリッジガイド軸の軸芯の位置を、ガイド軸駆動モータの動力によって前記キャリッジガイド軸を回転させることにより変位させ、これによって被記録媒体と前記記録ヘッドとの間のギャップを調節するギャップ調節手段と、
前記ガイド軸駆動モータの回転量を検出する回転量検出手段と、
を備えた記録装置において、前記ギャップの大きさを検出するギャップ検出装置であって、
半径方向に突出するフラグを外周に沿って複数有し、前記キャリッジガイド軸に取り付けられて前記キャリッジガイド軸とともに回転する被回転検出板と、
所定位置において前記キャリッジガイド軸の回転に伴う前記フラグの通過を検出するセンサと、を備え、
前記フラグは、前記ギャップの大きさによって設定される複数のギャップポジションに対応して複数配置されるとともに、少なくとも一箇所のフラグ間の周方向間隔が、他のフラグ間の周方向間隔と異なるよう固有の間隔に設定されている、
ことを特徴とするギャップ検出装置。
【請求項2】
請求項1において、前記固有の間隔を形成する2つのフラグのうちいずれか一方が、最もギャップの小さいギャップポジションに対応するものである、
ことを特徴とするギャップ検出装置。
【請求項3】
被記録媒体に記録を行う記録ヘッドを支持するとともに主走査方向に往復動可能なキャリッジと、
前記キャリッジを主走査方向にガイドするキャリッジガイド軸と、
前記キャリッジガイド軸の軸芯の位置を、ガイド軸駆動モータの動力によって前記キャリッジガイド軸を回転させることにより変位させ、これによって被記録媒体と前記記録ヘッドとの間のギャップを調節するギャップ調節手段と、
前記ガイド軸駆動モータの回転量を検出する回転量検出手段と、
請求項1または2に記載の前記ギャップ検出装置と、
を備えたことを特徴とする記録装置。
【請求項4】
請求項3において、前記回転量検出手段及び前記ギャップ検出装置のそれぞれの検出結果を受信可能であるとともに前記ガイド軸駆動モータを制御する制御部が、
前記ガイド軸駆動モータを駆動しながら、前記回転量検出手段による検出結果と、前記ギャップ検出装置による検出結果とを対比することで、前記固有の間隔に設定されたフラグ間を形成するいずれか一方側のフラグを検出するステップ(a)を実行可能に構成されている、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項5】
請求項4において、前記キャリッジの主走査方向における位置を検出するキャリッジ位置検出手段と、
前記キャリッジと係合可能な被係合部材を介して前記キャリッジからトリガを受けることにより、前記ガイド軸駆動モータから前記キャリッジガイド軸に動力を伝達する動力伝達状態と、前記ガイド軸駆動モータから前記キャリッジガイド軸へ動力を伝達しない動力切断状態と、を切り換え可能に構成された動力伝達手段と、を備え、
被記録媒体を搬送する搬送ローラの動力源である搬送ローラ駆動用モータが、前記ガイド軸駆動モータとして兼用されるものであり、
前記制御部は、前記キャリッジを駆動するキャリッジ駆動モータを制御するよう構成され、前記キャリッジ駆動モータを駆動することで前記動力伝達手段にトリガを与えて前記動力伝達手段を前記動力伝達状態とするステップ(b)を、前記ステップ(a)の前に実行するよう構成されている、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項6】
請求項5において、前記動力伝達手段が歯車輪列を備えて構成され、
前記被係合部材が、前記歯車輪列を構成する、主走査方向に平行な回転軸を持つ平歯車であるとともに、その回転軸の軸線方向にスライド可能に、且つ付勢手段によって前記キャリッジに向けて付勢された状態に設けられ、これによって前記付勢手段の付勢力に抗して前記キャリッジに押されることにより隣接する歯車と噛合する噛合位置に変位し、或いは前記キャリッジと非係合状態となって前記付勢手段の付勢力によって付勢されることにより隣接する歯車と噛合しない非噛合位置に変位するものであり、
前記制御部が、前記ステップ(a)を実行した以降、前記キャリッジ駆動モータを駆動して前記キャリッジを前記被係合部材から離間させることにより、前記動力伝達手段を前記動力切断状態とするステップ(c)を実行し、
その後、前記ガイド軸駆動モータを直前の回転方向とは逆の回転方向に所定量回転させるステップ(d)を実行するよう構成されている、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項7】
請求項4乃至6記載の前記制御部にインストール可能なプログラムであって、請求項4乃至6記載の各ステップを前記制御部に実行させるためのプログラム。
【請求項8】
被噴射媒体に液体噴射を行う液体噴射ヘッドを支持するとともに主走査方向に往復動可能なキャリッジと、
前記キャリッジを主走査方向にガイドするキャリッジガイド軸と、
前記キャリッジガイド軸の軸芯の位置を、ガイド軸駆動モータの動力によって前記キャリッジガイド軸を回転させることにより変位させ、これによって被噴射媒体と前記液体噴射ヘッドとの間のギャップを調節するギャップ調節手段と、
前記ガイド軸駆動モータの回転量を検出する回転量検出手段と、
前記ギャップの大きさを検出するギャップ検出装置と、を備えた液体噴射装置であって、
半径方向に突出するフラグを外周に沿って複数有し、前記キャリッジガイド軸に取り付けられて前記キャリッジガイド軸とともに回転する被回転検出板と、
所定位置において前記キャリッジガイド軸の回転に伴う前記フラグの通過を検出するセンサと、を備え、
前記フラグは、前記ギャップの大きさによって設定される複数のギャップポジションに対応して複数配置されるとともに、少なくとも一箇所のフラグ間の周方向間隔が、他のフラグ間の周方向間隔と異なるよう固有の間隔に設定されている、
ことを特徴とする液体噴射装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャリッジガイド軸の回転状態を検出することにより記録ヘッドと被記録媒体とのギャップの各ポジションを検出するギャップ検出装置に関する。また、本発明は記録装置、当該記録装置の制御部で実行されるプログラム、液体噴射装置、に関する。
【0002】
ここで、液体噴射装置とは、インクジェット式記録ヘッドが用いられ、該記録ヘッドからインクを吐出して被記録媒体に記録を行うプリンタ、複写機およびファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えてその用途に対応する液体を前記インクジェット式記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから被記録媒体に相当する被噴射媒体に噴射して、前記液体を前記被噴射媒体に付着させる装置を含む意味で用いる。
液体噴射ヘッドとして、前記記録ヘッドの他に、液晶ディスプレー等のカラーフィルター製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレーや面発光ディスプレー(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料噴射ヘッド等が挙げられる。
【背景技術】
【0003】
Fax、プリンタ等に代表される記録装置或いは液体噴射装置には、多様な種類の被記録媒体、より具体的には厚さの異なる被記録媒体に適切に記録を行うために、特許文献1に示すように記録ヘッドと被記録媒体とのギャップ(以下「PG」と言う)を調節可能に構成されたものがある。
【0004】
そのような記録装置の多くは、特許文献1に示すように、キャリッジガイド軸を偏心軸構造とすることで、キャリッジガイド軸の回転に伴ってキャリッジを上下動させることにより、PGを調節するよう構成されている。また、特許文献1に示すように、PGを手動によって調節するのではなく、モータの駆動力によってキャリッジガイド軸を回転させ、即ち自動的にPGを調節する構成も存在していた。
【0005】
ところでこの様にPGを調節する構成において、PGはその大きさによって何段階のポジションが設定される。例えば、普通紙への記録時ポジション、厚紙への記録時ポジション、光ディスクへの記録時ポジション、光ディスクがセットされたトレイを挿入する際のポジション、の4つのポジションに設定されることがある。そして、良好な記録結果を得るためには、各ポジション毎に、適切な印刷制御を行う必要がある。
【0006】
従ってプリンタの制御部は、記録を実行する際に現在のPGがいずれのポジションにあるのかを知ることが必要となり、従ってその為にPGのポジションを検出する手段(センサ)が必要になる。特許文献2、3には、PGがいずれのポジションにあるかを検出する技術が開示されている。例えば、特許文献2には、2つのセンサのオン−オフの組み合わせによって、4つのポジションを識別可能な位置識別装置が記載されている。また、特許文献3には、外周に4枚の遮光板を有する円盤をキャリッジガイド軸に取り付け、どの遮光板が光学センサを遮っているかを検出することにより、PGがどのポジションにあるかを検出する安定領域検出装置が記載されている。
【0007】
【特許文献1】特開2002−67428号公報
【特許文献2】特開2003−211778号公報
【特許文献3】特開2004−314591号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記特許文献2、3記載の従来技術においては、複数のポジションを検出するために、それ専用のセンサを複数個(少なくとも2個以上)使用する必要があることから、コストアップを招く要因となっていた。
【0009】
そこで本発明はこの様な問題に鑑み成されたものであり、その目的は、複数のPGポジションを検出する構成において、より一層の低コスト化を図ることにある。具体的にはその一例として、より少ない数のセンサでPGを検出可能とすることにある。更に、複数のPGポジションを検出する構成において低コスト化を図りながらも、正確にPGポジションを検出することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様は、被記録媒体に記録を行う記録ヘッドを支持するとともに主走査方向に往復動可能なキャリッジと、前記キャリッジを主走査方向にガイドするキャリッジガイド軸と、前記キャリッジガイド軸の軸芯の位置を、ガイド軸駆動モータの動力によって前記キャリッジガイド軸を回転させることにより変位させ、これによって被記録媒体と前記記録ヘッドとの間のギャップを調節するギャップ調節手段と、前記ガイド軸駆動モータの回転量を検出する回転量検出手段と、を備えた記録装置において、前記ギャップの大きさを検出するギャップ検出装置であって、半径方向に突出するフラグを外周に沿って複数有し、前記キャリッジガイド軸に取り付けられて前記キャリッジガイド軸とともに回転する被回転検出板と、所定位置において前記キャリッジガイド軸の回転に伴う前記フラグの通過を検出するセンサと、を備え、前記フラグは、前記ギャップの大きさによって設定される複数のギャップポジションに対応して複数配置されるとともに、少なくとも一箇所のフラグ間の周方向間隔が、他のフラグ間の周方向間隔と異なるよう固有の間隔に設定されていることを特徴とする。
【0011】
本態様によれば、キャリッジガイド軸とともに回転する被回転検出板の外周には、各ギャップポジションに対応するようにフラグが複数設けられており、センサによってフラグを検出することにより、現在のPGが複数のギャップポジションのうちいずれかであることを検出できる。そして、少なくとも一箇所のフラグ間の周方向間隔が、他のフラグ間の周方向間隔と異なるよう固有の間隔に設定されているので、あるフラグがセンサを通過した後に、次のフラグを検出するまでの前記被回転検出板(即ち前記ガイド軸駆動モータ)の回転量が、前記固有の間隔に相当する場合には、そのとき検出されたフラグが、少なくとも前記固有の間隔を形成する2枚のフラグのいずれか一方であることを検出できる。そしてその際の前記被回転検出板(即ち前記ガイド軸駆動モータ)の回転方向をもとに、前記2枚のフラグのうちいずれか一方であること、即ち複数のフラグのうちのいずれのものであるか、を特定することができる。
【0012】
このようにして検出されたフラグが複数のフラグのうちのいずれのものであるか(いずれのギャップポジションに対応するか)を特定できれば、当該特定されたフラグと、他のフラグとの位置関係は予め判るので、従って他のフラグの位置、つまり他のギャップポジションに切り換える為に必要な前記ガイド軸駆動モータの回転量、を求めることができる。
【0013】
以上により、PGがいずれのギャップポジションにあるかを検出する為の専用のセンサとしては一つのセンサで済むことから、低コスト化を図ることが可能となる。尚、上記固有の間隔を検出する為には、キャリッジガイド軸を回転させるガイド軸駆動モータの回転量即ち被回転検出板の回転量を検出する前記回転量検出手段が必要となる。従って本態様に係る発明は、前記回転量検出手段を備えた記録装置において、ギャップポジションを検出する為の専用のセンサが一つで足りるという優れた作用効果を奏するものである。
【0014】
尚、仮にキャリッジガイド軸(被回転検出板)の回転量が前記回転量検出手段によって判るならば、前記被回転検出板の外周にフラグを1枚のみ設け、この1枚のフラグを検出した後に、キャリッジガイド軸を所定量回転させれば、PGを所望のギャップポジションに切り換えることも可能である。
【0015】
しかしながらこの場合、上記1枚のフラグを検出した後に、キャリッジガイド軸の回転量のみを検出することで、PGを所望のギャップポジションに切り換える必要がある為に、動力伝達系においてスリップ等が生じると、ガイド軸駆動モータを所定量回転させた場合であっても、実際にはキャリッジガイド軸が所定量回転していない、即ち所望するギャップポジションに切り換わらない、といった問題が生じる虞がある。しかしながら本態様においては、上記フラグはPGの各ギャップポジションに対応して複数設けられているので、確実に各ギャップポジションを検出することができ、即ち確実に所望するギャップポジションに切り換えることが可能となる。
【0016】
本発明の第2の態様は、上記第1の態様において、前記固有の間隔を形成する2つのフラグのうちいずれか一方が、最も小さいギャップに対応するギャップポジションに対応するものであることを特徴とする。
本態様によれば、前記固有の間隔を形成する2つのフラグのうちいずれか一方が、最もギャップの小さいギャップポジションに対応するものであるので、これを基準のフラグとしてキャリッジガイド軸を回転させることにより順次ギャップを大きくしていくことができ、制御が容易となる。
【0017】
本発明の第3の態様は、被記録媒体に記録を行う記録ヘッドを支持するとともに主走査方向に往復動可能なキャリッジと、前記キャリッジを主走査方向にガイドするキャリッジガイド軸と、前記キャリッジガイド軸の軸芯の位置を、ガイド軸駆動モータの動力によって前記キャリッジガイド軸を回転させることにより変位させ、これによって被記録媒体と前記記録ヘッドとの間のギャップを調節するギャップ調節手段と、前記ガイド軸駆動モータの回転量を検出する回転量検出手段と、上記第1のまたは第2の態様に記載の前記ギャップ検出装置とを備えたことを特徴とする。本態様によれば、記録装置において、上記第1のまたは第2の態様と同様な作用効果を得ることができる。
【0018】
本発明の第4の態様は、上記第3の態様において、前記回転量検出手段及び前記ギャップ検出装置のそれぞれの検出結果を受信可能であるとともに前記ガイド軸駆動モータを制御する制御部が、前記ガイド軸駆動モータを駆動しながら、前記回転量検出手段による検出結果と、前記ギャップ検出装置による検出結果とを対比することで、前記固有の間隔に設定されたフラグ間を形成するいずれか一方側のフラグを検出するステップ(a)を実行可能に構成されていることを特徴とする。
【0019】
本態様によれば、前記第1のまたは第2の態様に係るギャップ検出装置を備え、記録装置の制御部が、前記ガイド軸駆動モータを駆動しながら、前記回転量検出手段による検出結果と、前記ギャップ検出装置による検出結果とを対比することで、前記固有の間隔に設定されたフラグ間を形成するいずれか一方側のフラグを検出するステップ(a)を実行可能であるので、記録装置において上記第1のまたは第2の態様と同様な作用効果を得ることができる。
【0020】
本発明の第5の態様は、上記第4の態様において、前記キャリッジの主走査方向における位置を検出するキャリッジ位置検出手段と、前記キャリッジと係合可能な被係合部材を介して前記キャリッジからトリガを受けることにより、前記ガイド軸駆動モータから前記キャリッジガイド軸に動力を伝達する動力伝達状態と、前記ガイド軸駆動モータから前記キャリッジガイド軸へ動力を伝達しない動力切断状態と、を切り換え可能に構成された動力伝達手段と、を備え、被記録媒体を搬送する搬送ローラの動力源である搬送ローラ駆動用モータが、前記ガイド軸駆動モータとして兼用されるものであり、前記制御部は、前記キャリッジを駆動するキャリッジ駆動モータを制御するよう構成され、前記キャリッジ駆動モータを駆動することで前記動力伝達手段にトリガを与えて前記動力伝達手段を前記動力伝達状態とするステップ(b)を、前記ステップ(a)の前に実行するよう構成されていることを特徴とする。
【0021】
本態様によれば、前記ガイド軸駆動モータが、被記録媒体を搬送する搬送ローラの動力源として兼用されるものであり、そしてキャリッジによって前記動力伝達手段にトリガが付与されることにより、前記ガイド軸駆動モータから前記キャリッジガイド軸に動力が伝達される動力伝達状態と、動力を伝達しない動力切断状態とが切り換えられるので、この様に一つのモータによって複数の駆動対象を駆動することで、低コスト化を図ることができる。
【0022】
本発明の第6の態様は、上記第5の態様において、前記動力伝達手段が歯車輪列を備えて構成され、前記被係合部材が、前記歯車輪列を構成する、主走査方向に平行な回転軸を持つ平歯車であるとともに、その回転軸の軸線方向にスライド可能に、且つ付勢手段によって前記キャリッジに向けて付勢された状態に設けられ、これによって前記付勢手段の付勢力に抗して前記キャリッジに押されることにより隣接する歯車と噛合する噛合位置に変位し、或いは前記キャリッジと非係合状態となって前記付勢手段の付勢力によって付勢されることにより隣接する歯車と噛合しない非噛合位置に変位するものであり、前記制御部が、前記ステップ(a)を実行した以降、前記キャリッジ駆動モータを駆動して前記キャリッジを前記被係合部材から離間させることにより、前記動力伝達手段を前記動力切断状態とするステップ(c)を実行し、その後、前記ガイド軸駆動モータを直前の回転方向とは逆の回転方向に所定量回転させるステップ(d)を実行するよう構成されていることを特徴とする。
【0023】
キャリッジと係合する前記被係合部材が、歯車輪列を構成する平歯車であって、当該平歯車が隣接する歯車と噛合する噛合位置と、噛合しない非噛合位置とを変位することによって、動力伝達状態の切換が行われるように構成する場合、前記被係合部材が噛合位置にある状態においてキャリッジが前記被係合部材から離れても、歯車の歯面同士が圧接しているために前記被係合部材即ち平歯車が非噛合位置に変位せず、上記動力伝達手段が動力切断状態に切り替わらない虞がある。しかし本態様によれば、キャリッジを前記被係合部材から離間させる前に、前記ガイド軸駆動モータを直前の回転方向とは逆の回転方向に所定量(例えば、歯車のバックラッシ分)回転させるステップ(d)を実行するので、上記歯面同士の圧接状態が緩和または解消され、これによって前記被係合部材が円滑に前記噛合位置から前記非噛合位置へと変位することができ、即ち前記動力伝達手段を確実に動力切断状態とすることができる。
【0024】
本発明の第7の態様は、上記第4乃至第6の態様に記載の前記制御部にインストール可能なプログラムであって、上記第4乃至第6の態様に記載の各ステップを前記制御部に実行させるためのプログラムである。本態様によれば、上記第4乃至第6の態様と同様の作用効果を得ることができる。
【0025】
本発明の第8の態様は、被噴射媒体に液体噴射を行う液体噴射ヘッドを支持するとともに主走査方向に往復動可能なキャリッジと、前記キャリッジを主走査方向にガイドするキャリッジガイド軸と、前記キャリッジガイド軸の軸芯の位置を、ガイド軸駆動モータの動力によって前記キャリッジガイド軸を回転させることにより変位させ、これによって被噴射媒体と前記液体噴射ヘッドとの間のギャップを調節するギャップ調節手段と、前記キャリッジガイド軸の回転状態を検出することにより前記ギャップの各ポジションを検出するギャップ検出装置と、を備えた液体噴射装置であって、前記ギャップ検出装置が、半径方向に突出するフラグを外周に複数備え、前記キャリッジガイド軸に取り付けられて前記キャリッジガイド軸とともに回転する被回転検出板と、所定位置において前記キャリッジガイド軸の回転に伴う前記フラグの通過を検出するセンサと、を備え、前記フラグは、前記ギャップの各ポジションに対応する位置に配置されるとともに、少なくとも一箇所のフラグ間の周方向間隔が、他のフラグ間の周方向間隔と異なるよう固有の間隔に設定されていることを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。以下では先ず、図1及び図2を参照しながら、本発明に係る記録装置或いは液体噴射装置の一例としてのインクジェットプリンタ(以下「プリンタ」と言う)1の概要について説明する。ここで、図1はプリンタ1の側断面図、図2は制御部100のブロック図である。尚、以下では、図1の右方向(プリンタ前方側)を用紙或いはトレイの搬送経路の「下流側」と言い、左方向(プリンタ後方側)を「上流側」と言うこととする。
【0027】
プリンタ1は後部に「被記録媒体」、「被噴射媒体」の一例としての記録用紙(主として単票紙:以下「用紙P」と言う)を傾斜姿勢でセット可能な給送装置2を備え、当該給送装置2から、用紙Pを下流側の被記録媒体搬送手段4へ向けて給送する。給送された用紙Pは被記録媒体搬送手段4によって下流側の記録手段3へ搬送され、記録が実行される。そして記録手段3によって記録の行われた用紙Pは、下流側の被記録媒体排出手段5によって装置前方へ排出される。
【0028】
尚、プリンタ1においては光ディスク(図示せず)をセット可能なトレイ(図示せず)を、被記録媒体搬送手段4によって搬送可能に構成されていて、記録手段3によって前記トレイにセットされた光ディスクのラベル面へ直接記録を実行可能となっている。図1において符号7は前記トレイを支持するトレイガイドを示しており、前記トレイはプリンタ1前方側から後方側に向けてトレイガイド7を介して差し込まれ、そして被記録媒体搬送手段4によって副走査送りされる。
【0029】
以下、プリンタ1の用紙搬送経路上の構成要素について更に詳説する。給送装置2は、ホッパ11と、給送ローラ12と、リタードローラ13と、戻しレバー14とを備えて構成されている。
ホッパ11は板状体から成り、上部の揺動支点(図示せず)を中心に揺動可能に構成され、揺動することにより、ホッパ11上に傾斜姿勢に支持された用紙Pを給送ローラ12に圧接させ、または、給送ローラ12から離間させる。給送ローラ12は側面視略D形の形状を成し、その円弧部分によって圧接した最上位の用紙Pを下流側へ給送する一方で、用紙Pが給送された後の、被記録媒体搬送手段4による用紙Pの搬送中においては、搬送負荷を生じさせない様に図示する様にその平坦部が用紙Pと対向する様に制御される。
【0030】
リタードローラ13は、給送ローラ12の円弧部分と圧接可能に設けられている。リタードローラ13は用紙Pの重送が発生せずに、1枚だけ用紙Pが給送されている場合にはこの用紙Pに接して従動回転(図1の時計回り)し、用紙Pが給送ローラ12とリタードローラ13との間に複数枚存在する場合には、用紙間の摩擦係数が用紙Pとリタードローラ13との間の摩擦係数よりも低いため、回転せずに停止した状態となる。従ってこれにより、給送されるべき最上位の用紙Pにつられて重送されようとする次位以降の用紙Pが、リタードローラ13から下流側へ進まずに、重送が防止される。戻しレバー14は回動可能に設けられていて、重送されようとした次位以降の用紙Pをホッパ11上に戻す作用を奏する。
【0031】
給送装置2と被記録媒体搬送手段4との間には、用紙Pの通過を検出する紙検出器(図1では図示せず)と、用紙Pの給送姿勢を形成するとともに用紙Pの給送ローラ12への接触を防止して搬送負荷を軽減するガイドローラ26が設けられている。尚、本実施形態においてガイドローラ26は、紙案内上24の上流側端部において自由回転可能に軸支されている。
【0032】
給送装置2の下流側に設けられた被記録媒体搬送手段4は、「搬送ローラ駆動用モータ」としてのPFモータ52(図2)によって回転駆動される搬送駆動ローラ30と、該搬送駆動ローラ30に圧接して従動回転する搬送従動ローラ31とを備えて構成されている。搬送駆動ローラ30は用紙幅方向に延びる金属軸の外周面に耐摩耗性粒子がほぼ均一に分散されて成る付着層を備えて成され、搬送従動ローラ31は外周面がエラストマ等の低摩擦材料によって成され、搬送駆動ローラ30の軸線方向に複数配設されている。
【0033】
また、搬送従動ローラ31は本実施形態では1つの紙案内上24の下流側端部に2つ自由回転可能に軸支され、その紙案内上24は、用紙幅方向に3つ並設されている。また、紙案内上24は軸24aがメインフレーム23に軸支されることで、用紙搬送経路を側視して軸24a中心に揺動可能に設けられるとともに、コイルばね25によって、搬送従動ローラ31が搬送駆動ローラ30に圧接する方向に付勢されている。
被記録媒体搬送手段4に到達した用紙Pは、搬送駆動ローラ30と搬送従動ローラ31とによってニップされた状態で搬送駆動ローラ30が回転することにより、下流側の記録手段3へと搬送される。
【0034】
記録手段3は、インクジェット記録ヘッド(以下「記録ヘッド」と言う)36と、当該記録ヘッド36と対向するように設けられる紙案内下37とを備えて構成される。記録ヘッド36はキャリッジ33の底部に設けられ、当該キャリッジ33は主走査方向に延びるキャリッジガイド軸34にガイドされながら、キャリッジ駆動モータ113(図2)によって主走査方向に往復動する様に駆動される。また、キャリッジ33は、複数の色毎に独立したインクカートリッジ35を搭載し、記録ヘッド36へとインクを供給する。
【0035】
用紙Pと記録ヘッド36との距離を規定する紙案内下37には、記録ヘッド36と対向する面にリブが形成されているとともに(図示せず)、インクを打ち捨てる凹部(図示せず)が形成されていて、用紙Pの端部から外れた領域に吐出するインクを前記凹部に打ち捨てることにより、用紙Pの端部に余白無く印刷を行う所謂フチ無し印刷が実行される。
【0036】
尚、キャリッジガイド軸34は、ギャップ調節手段51(図4:詳細は後述)によって、その軸芯位置が変位するよう設けられており、これによって用紙P(または紙案内下37)と記録ヘッド36との間のギャップ(PG)が調節可能となっているが、これについては後に詳説する。
【0037】
続いて、記録ヘッド36の下流側には、ガイドローラ43と、被記録媒体排出手段5が設けられている。ガイドローラ43は用紙Pの紙案内下37からの浮き上がりを防止して用紙Pと記録ヘッド36との距離を一定に保つ機能を果たす。被記録媒体排出手段5はPFモータ52(図2)によって回転駆動される排出駆動ローラ41と、当該排出駆動ローラ41に接して従動回転する排出従動ローラ42とを備えて構成されている。
【0038】
本実施形態において排出駆動ローラ41はゴムローラによって成されるとともに回転駆動される軸体の軸方向に複数設けられる。また、排出従動ローラ42は外周に複数の歯を有する歯付きローラによって成されるとともに、主走査方向に長い形状を成す排紙フレームAssy45に、複数の排出駆動ローラ41に対応するよう複数設けられる。記録手段3によって記録の行われた用紙Pは、排出駆動ローラ41と排出従動ローラ42とによってニップされた状態で排出駆動ローラ41が回転駆動されることにより、装置前方(図示しないスタッカ)へ向けて排出される。
尚、排紙フレームAssy45は、排出従動ローラ42が排出駆動ローラ41に接する接触ポジションと、排出駆動ローラ41から離間する離間ポジションと、をとり得るように、図示しないレリース手段によって変位可能に設けられている。
【0039】
続いて、図2を参照しながら、プリンタ1の各種制御を実行する制御部100及びその周辺の構成について説明する。制御部100は、プリンタ1に印刷情報(印刷データ)を送信するホスト・コンピュータ200との間でデータの送受信が可能に構成され、ホスト・コンピュータ200とのインタフェースであるIF101、ASIC102、RAM103、PROM104、EEPROM105、CPU106、タイマIC107、DCユニット108、PFモータドライバ111、キャリッジ(CR)モータドライバ110、ヘッドドライバ109を備えている。
【0040】
CPU106はプリンタ1の制御プログラムを実行する為の演算処理やその他必要な演算処理を行い、タイマIC107は、CPU106に対して各種処理に必要な周期的な割り込み信号を発生させる。ASIC102は、ホスト・コンピュータ200からIF101を介して送信される印刷データに基づいて印刷解像度や記録ヘッド36の駆動波形等を制御するものである。RAM103は、ASIC102およびCPU106の作業領域や他のデータの1次格納領域として用いられ、PROM104およびEEPROM105には、プリンタ1を制御する為に必要な各種制御プログラム(ファームウェア)および処理に必要なデータ等が格納されている。
【0041】
DCユニット108は、DCモータ(CRモータ113及びPFモータ52)の速度制御を行う為の制御回路であり、図示を省略するPID制御部、加速制御部、PWM制御回路等を有している。DCユニット108は、CPU106から送られてくる制御命令や、ロータリエンコーダ118、リニアエンコーダ119、用紙Pの通過を検出する紙検出器116、PWセンサ115、ギャップ検出装置80等の検出手段からの出力信号に基づいてDCモータの速度制御を行う為の各種演算を行い、CRモータドライバ110及びPFモータドライバ111へ信号を送出する。
【0042】
PFモータドライバ111は、DCユニット108の制御の下、「搬送ローラ駆動用モータ」、「ガイド軸駆動モータ」としてのPFモータ52を駆動制御する。PFモータ52は、本実施形態においては複数の駆動対象、即ち、前述した給送ローラ12、搬送駆動ローラ30、排出駆動ローラ41、キャリッジガイド軸34、等の共通の動力源となる。
【0043】
CRモータドライバ110は、DCユニット108の制御の下、「キャリッジ駆動モータ」としてのCRモータ113を駆動制御することによりキャリッジ33を主走査方向に往復動させ、または停止・保持させる。ヘッドドライバ109は、CPU106の制御の下、ホスト・コンピュータ200から送信された印刷データに従って記録ヘッド36を駆動制御する。
【0044】
CPU106およびDCユニット108には、搬送される用紙Pの始端および終端を検出する紙検出器116からの検出信号と、PFモータ52の回転量、回転方向、回転速度を検出する為の「回転量検出手段」としてのロータリエンコーダ118からの出力信号と、キャリッジ33の主走査方向における絶対位置を検出するリニアエンコーダ119からの出力信号とが与えられる。また、CPU106及びDCユニット108には、PWセンサ115からの出力信号も与えられる。
【0045】
このPWセンサ115は、キャリッジ33の底部に設けられる光学センサであり、用紙Pに向けて発光する発光部(図示せず)と、用紙Pからの反射光を受光する受光部(図示せず)とを備えて構成され、用紙P上の反射率差を検出し、これにより制御部100は、PWセンサ115のセンシングに伴って用紙Pの有無や、用紙Pの幅を検出する。
【0046】
ロータリエンコーダ118は、外周部に多数の透光部を有する円盤状スケール(図示せず)と、透光部に対して発光する発光部および前記透光部を通過した光を受光する受光部を備えた検出部(図示せず)と、を有し、円盤状スケールの回動に従って検出部が透光部を通過する光によって形成される立ち上がり信号と立ち下がり信号とを出力し、制御部100は、この様なロータリエンコーダ118からの出力信号を受信することによって、PFモータ52による駆動対象(搬送駆動ローラ30、排出駆動ローラ41、キャリッジガイド軸34、等)の回転量、回転速度、回転方向を検出し、これにより、目的とする各種制御を実行することができる様になっている。
【0047】
リニアエンコーダ119は、主走査方向に長い符号板119bと、該符号板119bにおいて主走査方向に複数形成された透光部に対して発光する発光部および前記透光部を通過した光を受光する受光部を備えた検出部119aを有している。検出部119aは、前記透光部を通過する光によって形成される立ち上がり信号と立ち下がり信号とを出力し、制御部100は、この様な検出部119aからの出力信号を受信することによって、キャリッジ33の主走査方向における位置を検出する。
【0048】
以上がプリンタ1の概要であり、以下、図3乃至図11を参照しながらPGを調節するギャップ調節手段について詳説する。ここで、図3はプリンタ1の装置本体(主要部品)の外観斜視図、図4はギャップ調節手段の斜視図、図5及び図6は装置本体右側を後部から見た斜視図、図7は被係合部材としての歯車64の位相固定手段を示す斜視図、図8(A)(B)および図9(A)は動力伝達手段の平面図、図9(B)は歯車63の部分拡大斜視図、図10はメインフレーム23を中心としたプリンタ主要部の斜視図、図11はギャップ調節カム76および固定ピン77の正面図である。
【0049】
ギャップ調節手段51は、図4に示すようにPFモータ52と、PFモータ52からキャリッジガイド軸34へ動力を伝達する動力伝達手段67とを備えて構成されている。
キャリッジガイド軸34は、図3に示すようにサイドフレーム左23bの側と、サイドフレーム右23aの側とで支持されている。より詳しくは、図7に示すように、キャリッジガイド軸34はサイドフレーム右23aとサイドフレーム左23bとに形成された鉛直方向に延びる案内溝75を貫通するように設けられているため、鉛直方向の移動だけが許容され、水平方向への移動はできない状態となっている。
【0050】
図3に戻ってキャリッジガイド軸34においてサイドフレーム右23aの側には歯車66が取り付けられていて、歯車66にPFモータ52の動力が伝達されることにより、キャリッジガイド軸34が回転する(詳細は後述)。キャリッジガイド軸34の軸端34aには、図11に示すようにギャップ調節カム76が取り付けられ、またギャップ調節カム76に隣接する位置に、カムフォロアとして作用する固定ピン77が固定状態で設けられている。
【0051】
従ってこのような構成により、PFモータ52から歯車66へ動力が伝達されると、ギャップ調節カム76が回転し、ギャップ調節カム76の外周面と固定ピン77との作用によりキャリッジガイド軸34の軸芯位置が上下し、PGが調節可能となる。尚、図11はキャリッジガイド軸34においてサイドフレーム左23b側の軸端34aに取り付けられたギャップ調節カム76と、固定ピン77とを示しているが、サイドフレーム右23a側の軸端にも、同様なギャップ調節カム76と、固定ピン77とが設けられている。
【0052】
次に、PFモータ52からキャリッジガイド軸34へ動力を伝達する動力伝達手段67について詳説する。サイドフレーム左23bの側には図4に示すようにPFモータ52が設けられていて、当該PFモータ52の回転軸には歯車54が取り付けられ、当該歯車54と搬送駆動ローラ30の軸端に取り付けられた歯車55とが噛合し、これによって搬送駆動ローラ30が回転駆動されるようになっている。
【0053】
搬送駆動ローラ30の他方の軸端には歯車56が取り付けられ、そして歯車57、58、59を介して給送装置2(給送ローラ12)へ動力が伝達されるようになっている。そして更に、歯車59から、平歯車60bと平歯車60cとが軸60aを介して一体に構成された歯車60と、そして更に歯車61、62、63、64、65を介して、キャリッジガイド軸34の軸端に取り付けられた歯車66へPFモータ52の動力が伝達される。
【0054】
以上により、上述したPFモータ52からキャリッジガイド軸34に至る動力伝達経路の構成要素が、PFモータ52からキャリッジガイド軸34へ動力を伝達する動力伝達手段67を構成する。尚、歯車58は図示しないポンプ手段(図示せず)へも動力を伝達し、これによって記録ヘッド36を封止するキャップ(図示せず)内へ負圧が供給されるようになっている。
【0055】
続いて、歯車60から歯車66へ至る動力伝達経路を成す歯車輪列68について、図5乃至図9および他の図をも適宜参照しながら詳説する。図10は、キャリッジ33がホームポジション近傍に位置した状態を示すものであり、図示するようにキャリッジ33の移動領域において右側(装置前方から見て右側)が、キャリッジ33のホームポジションとなっていて、そして歯車輪列68は、図5および図6に示すようにキャリッジ33の移動領域においてホームポジションに近い側のサイドフレーム右23aに取り付けられている。即ち、歯車輪列68は、キャリッジ33の移動領域において、キャリッジ33のホームポジションに近い端部の側に配置されている。尚、符号70は、歯車輪列68を覆うとともに歯車を保持するカバーを示している。
【0056】
歯車輪列68を構成する歯車60乃至歯車66は、主走査方向に平行な回転軸を中心に回転可能となるようにサイドフレーム右23aに取り付けられ、その中でも歯車63と歯車64については、その回転軸の軸線方向にスライド移動可能に設けられている。以下では先ず、当該歯車64について詳説する。
【0057】
図7に示すようにサイドフレーム右23aには、穴74が形成されている。そして歯車64には、図7および図8に示すように穴74からサイドフレーム右23aの内側に突出することで、キャリッジ33のホームポジション側の側壁に形成された係合部33aと係合可能な被係合部64aが形成されていて、そして更に歯車64は付勢ばね78によって被係合部64aがサイドフレーム右23aの内側に突出する方向に(キャリッジ33に向けて)付勢された状態に設けられている。
【0058】
歯車64は、その回転軸の軸線方向にスライド移動することで、隣接する歯車63と噛合しない非噛合位置(図8(A)の位置)と、歯車63と噛合する噛合位置(図8(B)の位置)とを変位可能となっていて、キャリッジ33が被係合部64aを押していない状態では、図8(A)に示すように付勢ばね78の付勢力によって歯車64は非噛合位置をとる。即ち、動力伝達手段67がPFモータ52からキャリッジガイド軸34へ動力を伝達しない動力切断状態となる。
【0059】
次に、キャリッジ33がサイドフレーム右23aに隣接する位置まで移動すると、図8(B)に示すようにキャリッジ33が被係合部64aを押すことで、歯車64が噛合位置へ変位する。即ち、動力伝達手段67がPFモータ52からキャリッジガイド軸34へ動力を伝達する動力伝達状態となる。
【0060】
尚、図7において符号64b、64bは被係合部64aの周囲においてサイドフレーム右23aの内側に向かって突出するように形成された位相決めピンであり、符号71は、サイドフレーム右23aに形成された嵌合穴であって、図7(B)および図8(B)に示すように位相決めピン64b、64bが嵌合穴71に嵌入することで、歯車64の位相が所定の位置に定まる(歯車64が回転不可となる)ようになっている。尚、本実施形態においては、PGはその大きさによって4つのギャップポジションに切り換えるよう構成されていて(詳細は後述)、嵌合穴71は、この4つのギャップポジションに対応する位置に形成されている。
【0061】
以上により、PGを調節する際、即ちギャップポジションを切り換える際には、先ずキャリッジ33をサイドフレーム右23aに隣接する位置まで移動させて、歯車64を押し、歯車64を噛合位置に変位させる。そして、その状態でPFモータ52を所定量回転させることでキャリッジガイド軸34を回転させて、PGを所望のギャップポジションに切り換える。そして、キャリッジ33をサイドフレーム右23aから離間させて歯車64を非噛合位置に変位させるとともに、位置決めピン64b、64bを嵌合穴71に嵌入させて、PGを固定する。
【0062】
尚、上記歯車64に隣接する歯車63がその回転軸方向にスライド可能に設けられているのは、以下の理由による。即ち、歯車64が非噛合位置(図8(A))から噛合位置(図8(B))へ移動する際には、歯車64の歯と歯車63の歯とが衝突して正しく噛合しない虞があり、キャリッジ33が無理に歯車64を押すと歯を破損させる虞もある。従って、歯車64の歯と歯車63の歯とが衝突しても、歯車64が噛合位置に変位できるように、歯車63がその回転軸方向にスライド可能に設けられている(図9(A)の状態)。
【0063】
また、図9(B)に示すように、歯車63の歯cには斜面bが形成されていて、これによって歯車63の回転にともなって当該歯車63と歯車64とが円滑に噛合できるようになっている。尚、図8および図9(A)において符号78は歯車64を非噛合位置へ向けて付勢する付勢ばねを示し、符号79は歯車63を通常位置(隣接する歯車と噛合する位置)へ向けて付勢する付勢ばねを示している。
【0064】
以上のように構成されたプリンタ1においては、キャリッジ33からトリガを受ける被係合部材としての歯車64が、キャリッジ33の移動領域においてホームポジションに近端部の側(即ちサイドフレーム右23a)に配置されていて、用紙Pの搬送経路或いはトレイ50の搬送経路に対しては、キャリッジ33のホームポジションを挟む位置に配置されている。従ってキャリッジ33は、ホームポジションから歯車64を押しに行く過程において用紙Pの搬送経路やトレイ50の搬送経路を跨ぐ必要がなく、即ち用紙P或いはトレイ50と干渉することがない。従ってこれにより、PGが不適切な状態に設定されていても、記録ヘッド36と用紙P或いはトレイ50との干渉を防止することができる。また、歯車64を押しに行く際のキャリッジ33の走行距離を極めて短くすることができ、短時間でPG切り換え操作を行うことが可能となる。
【0065】
続いて、図10乃至図14を参照しながら、ギャップ検出装置80の構成と、PGの基準ポジションを検出するシーケンスについて詳説する。ここで、図12はキャリッジガイド軸34の1回転周期におけるPGの変化及びセンサ85のオンオフ変化を示すチャートであり、図13及び図14はPGの基準ポジションを検出するシーケンスの内容を示すフローチャートである。
【0066】
図10に示すように、サイドフレーム左23bの側には、PGが現在どのポジションにあるかを検出するギャップ検出装置80が設けられている。ギャップ検出装置80は、図11に示すように被回転検出板81と、センサ85とを備えて構成されている。被回転検出板81は、その半径方向に突出する4枚のフラグ82a、82b、82c、82dを外周に沿って備え、そしてキャリッジガイド軸34の軸端34aに取り付けられてキャリッジガイド軸34とともに回転する。
【0067】
センサ85は発光部(図示せず)と受光部(図示せず)とを備えた光学センサであり、その光軸を被回転検出板81に設けられたフラグ82a〜82dが横切るように、所定位置(キャリッジガイド軸34とメインフレーム23との間であってサイドフレーム左23bに隣接する位置)に設けられている。従ってキャリッジガイド軸34が回転すると、制御部100(図2)は、センサ85から送出される検出信号によってフラグ82a〜82dの通過を検出することができる。また、キャリッジガイド軸34が回転していない場合には、センサ85から送出される検出信号によってフラグの有無、即ち現在いずれかのギャップポジションにあるか否か、或いは、いずれのギャップポジションにも無いこと、を検出することができる。
【0068】
ここで、フラグ82a〜82dは、各ギャップポジションに対応して配置されている。具体的には、本実施形態においてギャップポジションはPGが小さい順からポジション1、2、3、4の4段階に設定されるよう構成されており、一例としてそれぞれのPGが1.2(mm)、1.7(mm)、2.35(mm)、4.2(mm)に設定されている。
【0069】
キャリッジガイド軸34の回転に伴ってギャップポジションが”1”になると、図11に示すようにフラグ82aがセンサ85の光軸を遮る。同様に、ギャップポジションが”2”になるとフラグ82bがセンサ85の光軸を遮り、ギャップポジションが”3”になるとフラグ82cがセンサ85の光軸を遮り、ギャップポジションが”4”になるとフラグ82dがセンサ85の光軸を遮る。プリンタ1の制御部100(図2)は、後述する方法によって今現在いずれのフラグがセンサ85の光軸を遮っているかを判断し、即ちギャップポジションが1〜4のいずれにあるのかを判断して、それぞれのギャップポジションに応じた適切な印刷制御を実行する。尚、ギャップポジションの判断方法については、後に詳述する。
【0070】
図12は、キャリッジガイド軸34の1回転動作におけるギャップポジションの変化と、センサ85のオンオフ変化とを示すものであり、図中開始地点aが図11に示す状態を示しており、この状態からキャリッジガイド軸34が360°回転して、図のt地点に到達した段階で、図11の状態に戻ることを示している(a地点=t地点)。また、図中丸付き数字(1〜4)は、ギャップポジションの番号を示している。
【0071】
ここで、図12において、例えばPGがポジション1の大きさとなる区間はa〜d地点であるが、ポジション1に対応するフラグ82aがセンサ85の光軸を遮る区間は、b〜c地点に設定されている。この様に、センサ85がフラグ82aを検出する領域は、実際にPGがポジション1の大きさとなる区間の中央、つまりPGが最も安定する領域に設定されており、他のポジション2〜4においても同様である。従ってこれにより、PGを安定した状態で保つことができるようになっている。
【0072】
続いて、図13及び図14をも参照しながら、PGの基準ポジションを検出するシーケンスについて説明する。尚、以下において「PFモータ52の回転量」とは、PFモータ52の回転に伴ってロータリエンコーダ118(図2)から送出されるパルス数(ステップ数)を意味する。また、本実施形態において「基準ポジション」は、ギャップポジション1に設定されるものであり、以下に説明するシーケンスは、制御部100(図2)が、ギャップポジション1に対応するフラグ82aを検出する為のシーケンスである。
【0073】
PGの基準ポジションを検出する為には、先ずリトライ回数を示す変数P(詳細は後述)をゼロリセットし(ステップS101)、次いでキャリッジ(フローチャート中において「CR」と表記する)33を、サイドフレーム右23aに隣接する位置、即ち最も右端の位置へと移動させる(ステップS102)。これにより、歯車64(図8)が噛合位置へと変位し、動力伝達手段67が、PFモータ52からキャリッジガイド軸34へ動力を伝達する動力伝達状態となる。
【0074】
次に、PFモータ52を僅かに(α1(step))正転及び逆転させる(ステップS103)。これは、上述したように、歯車64が非噛合位置(図8(A))から噛合位置(図8(B))へ移動する際には、歯車64の歯と歯車63の歯とが衝突して正しく噛合しない虞があり、従ってこの様に正しく噛合しない場合には、歯車63を僅かに回転(正転及び逆転)させることによって、両歯車の歯を噛合させることができるからである。従ってα1(step)は、少なくとも両歯車の歯のピッチ×0.5以上に相当する分だけ歯車を回転させるような値に設定されることが望ましく、本実施形態ではこれに更に安全率1.2を掛けるとともに歯車のバックラッシ分を考慮する。つまり、歯のピッチをp、バックラッシをjとすると、上記α1(step)は、p×0.5+jだけ歯が送られるように設定される。
【0075】
次いで、検出したフラグ枚数を示す変数Kをゼロリセットし(ステップS104)、PFモータ52の総回転ステップ数(積算値)を示す変数Lをゼロリセットし(ステップS105)、PFモータ52を1(step)正転させるとともに変数Lをインクリメントする(ステップS106、S107)。その結果センサ85がオン、即ちフラグ82a〜82dのいずれかがセンサ85の光軸を遮ったと判断できる場合には(ステップS108の肯定枝)、このときの変数Lがβ1(step)以上であるかを判断する(ステップS109)。また、センサ85がオフ、即ちフラグ82a〜82dのいずれもがセンサ85の光軸を遮っていないと判断できる場合には(ステップS108否定枝)、このときの変数Lがβ2(step)以上であるかを判断する(ステップS114)。
【0076】
ここで、β1(step)およびβ2(step)の意義について詳述する。フラグ82a〜82dのうち、隣合う2つのフラグの被回転検出部材81における周方向間隔は、図11及び図12に示すように符号A、B、C、Dで示す間隔によって表される。例えば、図12のc地点は、フラグ82aがセンサ85の光軸から外れる位置を示しているが、この状態から被回転検出板81が角度Aだけ回転すると、f地点に至り、次のフラグ82bがセンサ85の光軸を遮るようになる。角度B、C、Dについても、同様である。
【0077】
本実施形態では、角度Dが最も大きく、次いで角度Cが大きいように設定されており、上記β1(step)は、上記角度Cに安全率1.2を掛けた角度に相当する分だけ、被回転検出板81を回転させる際の、PFモータ52の回転量である。また、上記β2(step)は、上記角度Dに安全率1.2を掛けた角度に相当する分だけ、被回転検出板81を回転させる際の、PFモータ52の回転量である。
【0078】
従って図13のステップS109において、PFモータ52の回転量の積算値である変数Lがβ1より小さいという場合には(否定枝)、ステップS108において検出されたフラグは、フラグ82b、82c、82dのいずれかである(角度A、B、Cのいずれかの量だけ回転して次のフラグを検出したということ)と判断できるから、この場合はPFモータ52をα2(step)回転させて、フラグ(この場合82b、82c、82dのいずれか)をセンサ85の光軸から確実に外す(ステップS110)。
【0079】
尚このα2(step)は、フラグをセンサ85から確実に外すためのPFモータ52の回転量であり、図11における角度Eを2倍した角度に、更に安全率を掛けた角度だけ、被回転検出板81を回転させる際のPFモータ52の回転量である。
【0080】
その結果、ステップS110によってフラグをセンサ85の光軸から確実に外す動作を行ったにも拘わらずセンサ85が相変わらずオンのままのときは(ステップS111の肯定枝)、何らかの異常が発生しているので、その場合はフェータルエラーとして処理を終了する。ステップS111においてセンサ85がオフとなれば(否定枝)、フラグがセンサ85の光軸から正しく外れたので、フラグ検出枚数を示す変数Kをインクリメントする(ステップS112)。
【0081】
そして、K=4となったか否かを判断し(ステップS113)、K=4になった場合には(肯定枝)、基準とするフラグ82a即ち最も大きいフラグ間間隔(フラグ82dと82aとの間隔)を検出していないにも拘わらず全てのフラグを検出したことを意味するので、この場合もフェータルエラーとして処理を終了する。K=4未満であれば(否定枝)、ステップS105に戻って引き続き次のフラグを検出する。
【0082】
尚、ステップS114においてPFモータ52の回転量がβ2(step)を超えた場合、つまり最も大きいフラグ間間隔(フラグ82dと82aとの間隔)に相当する角度D以上被回転検出板81を回転させても、いずれのフラグも検出できなかったことを意味するから、この場合はフェータルエラーとして処理を終了する(ステップS114の肯定枝)。
【0083】
次に、ステップS109においてセンサ85がオンとなった場合は(肯定枝)、センサ85の光軸をフラグ82aが遮ったことを意味するので(図12のb地点)、この場合は図14のステップS115に進み、PFモータ52をα3(step)正転させる。ここで、α3(step)は、フラグ82aの中心にセンサ85の光軸を位置させる為の、PFモータ52の回転量であり、即ち図11の角度Eだけ被回転検出板81を回転させる為の、PFモータ52の回転量を意味する。この様にすることで、図11に示すように、センサ85の光軸がフラグ82aの中心に位置するようになる。
【0084】
次に、この状態では動力伝達手段67(図4)がPFモータ52からキャリッジガイド軸34へ動力を伝達する動力伝達状態となっているので(図8(B)の状態)、キャリッジ33をサイドフレーム右23aから退避させて(ステップS116)、図8(A)に示すように歯車64と歯車63との噛合状態を解除させる。
【0085】
ここで、ステップS115におけるPFモータ52の正転動作によって、図8に示す歯車64の歯と歯車63の歯とが圧接した状態となっているので、ステップS116によってキャリッジ33が退避しても、歯車63と歯車64とが噛合したままの状態となる虞がある。この状態でPFモータ52が回転してしまうと、センサ85の光軸がフラグ82aの中心からずれてしまったり、更にはその光軸からフラグ82aが外れてしまう虞もある。
従って、ステップS117においてPFモータ52を歯車のバックラッシ分(α5(step))だけ僅かに逆転させる。これにより、歯車63の歯と歯車64の歯との圧接状態が解除されて、付勢ばね78の付勢力によって歯車64を非噛合位置へと確実に変位させることができる。
【0086】
尚、図8において歯車64を非噛合位置へ向けて付勢する付勢ばね78の付勢力を、充分に大きくすることによっても、歯車64と歯車63との噛合状態をより確実に解除する、即ち動力伝達手段67を動力切断状態とすることもできる。また、こうすることによって次の様な作用効果も得られる。
【0087】
即ち、ステップS116においてキャリッジ33が退避した瞬間から、歯車64がやや遅れて付勢ばね78の付勢力によって非噛合位置へと変位する場合があり、この様な場合に被係合部64aがキャリッジ33に衝突する衝突音が発生する場合がある。しかし、付勢ばね78の付勢力を高めることにより、キャリッジ33の退避動作に追従して歯車64が非噛合位置へと即座に変位する様になり、これによって上記衝突音の発生を防止することができる。
【0088】
図14に戻って、ステップS118においてPFモータ52をα5(step)正転させる。ここで、本実施形態においてα5(step)は、図11の角度Eの2倍分だけ被回転検出板81を回転させる際のPFモータ52の回転量、つまり、フラグ1枚分だけ被回転検出板81を回転させる際のPFモータ52の回転量を意味する。
【0089】
しかしこの時点では上述したように図8に示す歯車64と歯車63との噛合状態は解除されている筈であるから、PFモータ52をα5(step)正転させても、センサ85には何らの変化も無い筈である。ステップS119はそれを判断するものであり、センサ85が引き続きオンのままであるならば(肯定枝)、PGフラグを”1”にセットする、即ちギャップポジション1に対応するフラグ82aを基準フラグとしてセットする(ステップS120)。
【0090】
一方、ステップS119においてセンサ85がオフとなった場合、PFモータ52の正転動作によって被回転検出板81が回転してしまったということ、つまり図8の歯車64と歯車63が引き続き噛合状態のままになっていたことを意味するから、この場合は再度、上述した全ての処理を実行する(ステップS123の否定枝)。尚、リトライ回数を示す変数PをステップS122においてインクリメントした結果、変数P=2となった場合(ステップS123の肯定枝)には、フェータルエラーとして処理を終了する。
【0091】
尚、以上説明したステップS104〜S115は、本発明の第4の態様に記載の「ステップ(a)」に相当し、ステップS102が本発明の第5の態様に記載の「ステップ(b)」に相当し、ステップS116が本発明の第6の態様に記載の「ステップ(c)」に相当し、ステップS117が本発明の第6の態様に記載の「ステップ(d)」に相当する。
【0092】
以下、上記ギャップ検出装置80およびPGの基準ポジションを検出するシーケンスの作用効果について説明する。
被回転検出板81の外周には、PGの各ポジション(1〜4)に対応してフラグ82a〜82dが設けられており、このフラグ82a〜82dを検出することにより、現在のPGが複数のギャップポジションのうちいずれかであることが判断できる。そして、少なくとも一箇所のフラグ間の周方向間隔が、他のフラグ間の周方向間隔と異なるよう固有の間隔に設定されている。本実施形態では、全てのフラグ間の周方向間隔が異なる様に、即ち固有の値に設定されている(図11及び図12に示す角度A〜D)。
【0093】
従って本実施形態においてキャリッジガイド軸34を図11の時計回り方向に回転させた際に、最も大きいフラグ間間隔(角度D)を検出した際には、検出されたフラグが、最も小さいPGに設定されたギャップポジション1に対応するフラグ82aであることが判る。そして、フラグ82aが検出されれば、フラグ82aに対する他のフラグ(82b、82c、82d)の位置、つまり、PGをポジション1から2、3、4に切り換える為に必要なPFモータ52の回転量、が判るので、一つのセンサ85によって、PGを所望のポジションに正確に切り換えることが可能となる。
【0094】
また、基準となるフラグ82aを検出した後、PFモータ52の回転量を管理するのみでPGを他のポジションに切り換えることも可能ではあるが、各フラグは各ポジションに対応して設けられているので、PFモータ52の回転量と併せて、センサ85のオンオフ状態を監視することにより、より一層正確にPGを所望するポジションに切り換えることが可能となる。
【0095】
ところで、本実施形態に係るプリンタ1は、低コスト化の観点から、PFモータ52によって複数の駆動対象を駆動する。従ってPFモータ52を逆転動作させると、他の駆動対象に動力が伝達されてしまい、不具合を招く虞があることから、キャリッジガイド軸34を回転させる際にも、一方向にのみ回転させたいという要請が生じる場合がある。上述した基準フラグ(フラグ82a)の検出に際しては、キャリッジガイド軸34を一方向にのみ回転させれば済むので、この様なキャリッジガイド軸34を一方向にのみ回転させたいといった要請に応えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1】本発明に係るプリンタの側断面図。
【図2】本発明に係るプリンタの制御部のブロック図。
【図3】本発明に係るプリンタの装置本体(主要部品)の外観斜視図。
【図4】ギャップ調節手段の外観斜視図。
【図5】装置本体右側を後部から見た斜視図。
【図6】装置本体右側を後部から見た斜視図。
【図7】被係合部材の位相固定手段を示す斜視図。
【図8】動力伝達手段の平面図。
【図9】(A)は動力伝達手段の平面図、(B)は歯車の拡大斜視図。
【図10】メインフレームを中心としたプリンタ主要部の斜視図。
【図11】ギャップ調節カム及び固定ピンの正面図。
【図12】PGの変化およびセンサのオンオフ変化を示すチャート。
【図13】基準ポジションを検出するシーケンスの内容を示すフローチャート。
【図14】基準ポジションを検出するシーケンスの内容を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0097】
1 インクジェットプリンタ、2 給送装置、3 記録手段、4 被記録媒体搬送手段、5 被記録媒体排出手段、7 トレイガイド、23 メインフレーム、23a サイドフレーム右、23b サイドフレーム左、30 搬送駆動ローラ、33 キャリッジ、34 キャリッジガイド軸、34a 軸端、36 記録ヘッド、41 排出駆動ローラ、51 ギャップ調節手段、52 PFモータ、54 ピニオン歯車、55〜63 歯車、64 歯車(被係合部材)、64a 被係合部、64b 位相決めピン、61〜66 歯車、67 動力伝達手段、68 歯車輪列、70 カバー、71 嵌合穴、74 穴、75 長穴、76 ギャップ調節カム、77 固定ピン、80 ギャップ検出手段、81 被回転検出板、82a〜82d フラグ、85 センサ、100 制御部、P 記録用紙




 

 


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