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発明の名称 油脂液酸化抑制装置、油脂液酸化抑制方法及び油脂液酸化抑制プログラム
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−70590(P2007−70590A)
公開日 平成19年3月22日(2007.3.22)
出願番号 特願2005−298033(P2005−298033)
出願日 平成17年10月12日(2005.10.12)
代理人 【識別番号】100096105
【弁理士】
【氏名又は名称】天野 広
発明者 白鳥 匡識 / 泉 良直
要約 課題
揚げ物の調理に使用される油脂液の酸化を抑制する。

解決手段
本発明に係る油脂液酸化抑制装置は、油脂液(11)中に浸漬されたアンテナと、アンテナが油脂液中において42乃至86kHzの周波数を有する超音波(50)を発生するようにアンテナを制御する制御装置(30)と、からなる。
特許請求の範囲
【請求項1】
油脂液中に浸漬されたアンテナと、
前記アンテナが前記油脂液中において42乃至86kHzの周波数を有する超音波を発生するように前記アンテナを制御する制御装置と、
からなる油脂液酸化抑制装置。
【請求項2】
使用者が、所定の油脂液の温度と、前記超音波の所定の周波数範囲とを前記制御装置に入力するための入力装置と、
前記油脂液の温度を測定し、測定した温度を示す油温信号を前記制御装置に送信する油温センサーと、
からなり、
前記制御装置は、前記油脂液の温度に応じて、前記所定の周波数範囲内において、前記油脂液中において発生する前記超音波の周波数を変更するものであることを特徴とする請求項1に記載の油脂液酸化抑制装置。
【請求項3】
前記制御装置は、前記使用者が設定した温度をTとすると、前記油脂液の温度がT以上、かつ、(T+A)未満の場合には(Aは1以上の正の整数)、前記所定の周波数範囲内における最大周波数未満の周波数を有する超音波を前記油脂液に印加し、前記油脂液の温度が(T+A)以上の場合には、前記所定の周波数範囲内における最大周波数を有する超音波を前記油脂液に印加することを特徴とする請求項2に記載の油脂液酸化抑制装置。
【請求項4】
前記制御装置は、前記使用者が設定した温度をTとすると、前記油脂液の温度が(T+A)未満の場合には(Aは1以上の正の整数)、前記所定の周波数範囲内における最大周波数未満の周波数を有する超音波を前記油脂液に印加し、前記油脂液の温度が(T+A)以上の場合には、前記所定の周波数範囲内における最大周波数を有する超音波を前記油脂液に印加することを特徴とする請求項2に記載の油脂液酸化抑制装置。
【請求項5】
前記Aは10であることを特徴とする請求項3または4に記載の油脂液酸化抑制装置。
【請求項6】
前記制御装置は、前記油脂液中において揚げられる揚げ物の種類に応じて、前記超音波の周波数を変更するものであることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の油脂液酸化抑制装置。
【請求項7】
前記制御装置は、前記油脂液の種類に応じて、前記超音波の周波数を変更するものであることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の油脂液酸化抑制装置。
【請求項8】
油脂液中にアンテナを浸漬させる第一の過程と、
前記アンテナを介して前記油脂液中に42乃至86kHzの周波数を有する超音波を発生させる第二の過程と、
からなる油脂液酸化抑制方法。
【請求項9】
使用者が前記超音波の所定の周波数範囲を前記制御装置に入力する過程と、
前記油脂液の温度を測定する過程と、をさらに備え、
からなり、
前記第二の過程においては、前記油脂液の温度に応じて、前記所定の周波数範囲内において、前記油脂液中において発生する前記超音波の周波数を変更するものであることを特徴とする請求項8に記載の油脂液酸化抑制方法。
【請求項10】
使用者が所定の油脂液の温度Tを前記制御装置に入力する過程をさらに備え、
前記油脂液の温度がT以上、かつ、(T+A)未満の場合には(Aは1以上の正の整数)、前記所定の周波数範囲内における最大周波数未満の周波数を有する超音波が前記油脂液に印加され、前記油脂液の温度が(T+A)以上の場合には、前記所定の周波数範囲内における最大周波数を有する超音波が前記油脂液に印加されることを特徴とする請求項9に記載の油脂液酸化抑制方法。
【請求項11】
使用者が所定の油脂液の温度Tを前記制御装置に入力する過程をさらに備え、
前記油脂液の温度Tが(T+A)未満の場合には(Aは1以上の正の整数)、前記所定の周波数範囲内における最大周波数未満の周波数を有する超音波が前記油脂液に印加され、前記油脂液の温度が(T+A)以上の場合には、前記所定の周波数範囲内における最大周波数を有する超音波が前記油脂液に印加されることを特徴とする請求項9に記載の油脂液酸化抑制方法。
【請求項12】
前記Aは10であることを特徴とする請求項10または11に記載の油脂液酸化抑制方法。
【請求項13】
前記第二の過程において、前記油脂液中において揚げられる揚げ物の種類に応じて、前記超音波の周波数を変更することを特徴とする請求項8乃至12の何れか一項に記載の油脂液酸化抑制方法。
【請求項14】
前記第二の過程において、前記油脂液の種類に応じて、前記超音波の周波数を変更することを特徴とする請求項8乃至13の何れか一項に記載の油脂液酸化抑制方法。
【請求項15】
油脂液の酸化を抑制する方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記プログラムが行う処理は、
油脂液中に浸漬されたアンテナを介して前記油脂液中に42乃至86kHzの周波数を有する超音波を発生させる第1の処理であることを特徴とするプログラム。
【請求項16】
前記油脂液の温度に応じて、使用者が選択した所定の周波数範囲内において、前記油脂液中において発生する前記超音波の周波数を変更する第2の処理を行うことを特徴とする請求項15に記載のプログラム。
【請求項17】
前記使用者が設定した油脂液の温度をTとすると、前記第2の処理において、前記油脂液の温度がT以上、かつ、(T+A)未満の場合には(Aは1以上の正の整数)、前記所定の周波数範囲内における最大周波数未満の周波数を有する超音波を前記油脂液に印加し、前記油脂液の温度が(T+A)以上の場合には、前記所定の周波数範囲内における最大周波数を有する超音波を前記油脂液に印加することを特徴とする請求項16に記載のプログラム。
【請求項18】
前記使用者が設定した油脂液の温度をTとすると、前記第2の処理において、前記油脂液の温度が(T+A)未満の場合には(Aは1以上の正の整数)、前記所定の周波数範囲内における最大周波数未満の周波数を有する超音波を前記油脂液に印加し、前記油脂液の温度が(T+A)以上の場合には、前記所定の周波数範囲内における最大周波数を有する超音波を前記油脂液に印加することを特徴とする請求項16に記載のプログラム。
【請求項19】
前記第1の処理において、前記油脂液中において揚げられる揚げ物の種類に応じて、前記超音波の周波数を変更することを特徴とする請求項15乃至18の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項20】
前記第1の処理において、前記油脂液の種類に応じて、前記超音波の周波数を変更することを特徴とする請求項15乃至18の何れか一項に記載のプログラム。

発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、魚、肉その他の食料品を揚げる際に用いる油脂液の酸化を抑制する装置及び方法並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
魚、肉、油菓子などの揚げ物対象物を揚げる際には、食用油脂液が用いられる。
【0003】
一般的には、揚げ物対象物を揚げる際には、食用油脂液は摂氏170度以上の温度に加熱される。この加熱温度の他に、加熱時間、食用油脂液の組成、揚げ物対象物の特性(水分含有率など)、食用油脂液の管理方法その他様々な要因に依存して、食用油脂液は使用されるにつれて、酸化される。
【0004】
酸化した食用油脂液は食中毒の原因となるため、食用油脂液の酸化の進展の度合いについては常に注意が払われている。
【0005】
食用油脂液の酸化度を表す指標の一つとして酸価数値がある。
【0006】
食品衛生上、揚げ物対象物の種類に応じて、臨界的な酸価数値が決められている。
【0007】
例えば、酸価数値が、油揚げ麺については1.2、味付け油揚げ麺については1.5、その他の食品については2.5または3.0を超えると、食中毒の危険性が指摘されている。このため、使用している食用油脂液の酸価数値が臨界的な酸価数値を超えた場合には、食用油脂液を全量交換することが望ましいとされている。
【0008】
実際には、揚げ物の調理・加工を行っている事業者は、油槽(フライヤーまたは油鍋)内の食用油脂液の減少量に応じて、新しい食用油脂液を注油することにより、食用油脂液の酸化を抑制している。このような注油を行うことにより、食用油脂液の全量交換の時期を延ばすことが可能である。
【0009】
食用油脂液の交換は経済的及び労力的な損失が大きいため、これまでに、食用油脂液の酸化を抑制するための様々な装置または方法が提案されている。
【0010】
例えば、特許第3489046号(特許文献1)は、絶縁された還元槽に濾過された使用済みの揚げ油を入れ、還元槽内に末広がり状に吊るした放電用ワイヤーのマイナス静電子発生装置から8000Vの電圧で静電子を放出し、使用中に酸化した揚げ油をマイナス静電子によって、新油と同程度の酸価数値に還元する揚げ湯の酸化還元装置を提案している。
【0011】
また、特許第3068386号(特許文献2)は、てんぷら油を収容した調理鍋を加熱するとともに、てんぷら油中に一対の印加電極と設置電極とを配置し、一対の印加電極に高周波の交流電圧を交互に印加しつつ調理することを特徴とするフライ調理方法を提案している。
【特許文献1】特許第3489046号公報
【特許文献2】特許第3068386号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、特許第3489046号に係る酸化還元装置においては、8000Vもの電圧を発生させることが必要であるため、大規模な昇圧器を用いなければならず、酸化還元装置の構造を複雑化する要因となっている。
【0013】
また、本出願人が特許第3068386号に係るフライ調理方法を試験したところ、てんぷら油の酸化を多少抑制することができるものの、必要な程度に酸化を抑制することは不可能であることが判明した。
【0014】
また、食用油脂液の酸化の程度は揚げ物対象物の特質(形状、大きさ、水分含有量、温度など)に大きく依存するが、従来は、揚げ物対象物の特質に応じて、食用油脂液の酸化の抑制を実施することは行われていなかった。
【0015】
本発明はこのような従来の装置または方法における問題点に鑑みてなされたものであり、複雑な構造を必要とせず、必要な程度に食用油脂液の酸化を抑制することができる油脂液酸化抑制装置及び油脂液酸化抑制方法並びに油脂液酸化抑制プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
以下に、「発明の実施の形態」において使用される参照符号を用いて、上述の課題を解決するための手段を説明する。これらの参照符号は、「特許請求の範囲」の記載と「発明の実施の形態」の記載との間の対応関係を明らかにするためにのみ付加されたものであり、「特許請求の範囲」に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いるべきものではない。
【0017】
本発明は、油脂液(11)中に浸漬されたアンテナ(20)と、前記アンテナ(20)が前記油脂液(11)中において42乃至86kHzの周波数を有する超音波(50)を発生するように前記アンテナ(20)を制御する制御装置(30、60)と、からなる油脂液酸化抑制装置(100、200)を提供する。
【0018】
発明者は、油脂液に超音波を印加することにより、酸化の促進を抑制することができること、さらには、酸化した油脂液に超音波を印加することにより、酸価数値を低下させることができること、を見出した。本発明はこのような発見に基づくものである。
【0019】
後述する実施形態において詳しく述べるように、酸化抑制のために必要な周波数帯域は42乃至86kHzである。
【0020】
本発明に係る油脂液酸化抑制装置(200)は、使用者が、所定の油脂液(10)の温度と、前記超音波(50)の所定の周波数範囲とを前記制御装置(60)に入力するための入力装置(35)と、前記油脂液(10)の温度を測定し、測定した温度を示す油温信号(91)を前記制御装置(60)に送信する油温センサー(90)と、をさらに備えることができる。この場合、前記制御装置(60)は、前記油脂液(10)の温度に応じて、前記所定の周波数範囲内において、前記油脂液中において発生する前記超音波(50)の周波数を変更する。
【0021】
本発明に係る油脂液酸化抑制装置(200)においては、前記制御装置(60)は、前記使用者が設定した温度をTとすると、前記油脂液(10)の温度がT以上、かつ、(T+A)未満の場合には(Aは1以上の正の整数)、前記所定の周波数範囲内における最大周波数未満の周波数を有する超音波(50)を前記油脂液(10)に印加し、前記油脂液(10)の温度が(T+A)以上の場合には、前記所定の周波数範囲内における最大周波数を有する超音波(50)を前記油脂液(10)に印加することができる。
【0022】
本発明に係る油脂液酸化抑制装置(200)においては、前記制御装置(60)は、前記使用者が設定した温度をTとすると、前記油脂液(10)の温度が(T+A)未満の場合には(Aは1以上の正の整数)、前記所定の周波数範囲内における最大周波数未満の周波数を有する超音波(50)を前記油脂液(10)に印加し、前記油脂液(10)の温度が(T+A)以上の場合には、前記所定の周波数範囲内における最大周波数を有する超音波(50)を前記油脂液(10)に印加することができる。
【0023】
前記Aとしては、例えば、10(度)を選択することができる。
【0024】
前記制御装置(30、60)は、前記油脂液中において揚げられる揚げ物の種類に応じて、前記超音波(50)の周波数を変更するものであることが好ましい。
【0025】
従来は揚げ物の種類にかかわらず、一律に同様の揚げ方が行われていた。しかしながら、揚げ物対象物は種類ごとに特性(形状、大きさ、水分含有量など)が異なるため、全て同様の揚げ方を行うと、満足な調理を行うことができないことがある。このため、本発明に係る油脂液酸化抑制装置(100、200)においては、揚げ物対象物の種類毎に適切な周波数を選択し、その周波数を有する超音波を油脂液に印加することとしている。
【0026】
前記制御装置(30、60)は、前記油脂液(11)の種類に応じて、前記超音波(50)の周波数を変更するものであることが好ましい。
【0027】
揚げ物対象物への熱の伝わり易さは油脂液の種類に応じて異なる。このため、通常、揚げ物対象物に応じて、使用する油脂液は異なる。
【0028】
油脂液は飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸とからなっており、飽和脂肪酸の含有割合が大きい油脂液は融点や粘性・粘度が高い。このため、飽和脂肪酸の含有割合が大きい油脂液を用いると、フライヤー(油槽)の加熱能である熱せられた油脂液の対流熱による昇温能力が劣ることになる。
【0029】
本油脂液酸化抑制装置における制御装置は、油脂液の種類に応じて、超音波の周波数を変更するため、使用する油脂液の酸化抑制に最適な周波数を選択することができる。
【0030】
さらに、本発明は、油脂液(11)中にアンテナ(20)を浸漬させる第一の過程と、前記アンテナ(20)を介して前記油脂液(11)中に42乃至86kHzの周波数を有する超音波(50)を発生させる第二の過程とからなる油脂液酸化抑制方法を提供する。
【0031】
本発明に係る油脂液酸化抑制方法によれば、前述の油脂液酸化抑制装置と同様に、油脂液の酸化の促進を抑制することができるとともに、酸化した油脂液に超音波を印加することにより、酸価数値を低下させることができる。
【0032】
本発明に係る油脂液酸化抑制方法は、使用者が前記超音波の所定の周波数範囲を前記制御装置に入力する過程と、前記油脂液の温度を測定する過程と、をさらに備えることができる。この場合、前記第二の過程においては、前記油脂液の温度に応じて、前記所定の周波数範囲内において、前記油脂液中において発生する前記超音波の周波数が変更される。
【0033】
本発明に係る油脂液酸化抑制方法は、使用者が所定の油脂液の温度Tを前記制御装置に入力する過程をさらに備え、前記油脂液の温度がT以上、かつ、(T+A)未満の場合には(Aは1以上の正の整数)、前記所定の周波数範囲内における最大周波数未満の周波数を有する超音波が前記油脂液に印加され、前記油脂液の温度が(T+A)以上の場合には、前記所定の周波数範囲内における最大周波数を有する超音波が前記油脂液に印加されるものとすることができる。
【0034】
本発明に係る油脂液酸化抑制方法は、使用者が所定の油脂液の温度Tを前記制御装置に入力する過程をさらに備え、前記油脂液の温度Tが(T+A)未満の場合には(Aは1以上の正の整数)、前記所定の周波数範囲内における最大周波数未満の周波数を有する超音波が前記油脂液に印加され、前記油脂液の温度が(T+A)以上の場合には、前記所定の周波数範囲内における最大周波数を有する超音波が前記油脂液に印加されるものとすることができる。
【0035】
本発明に係る油脂液酸化抑制方法において、前記Aは10であることが好ましい。
【0036】
前記第二の過程において、前記油脂液(11)中において揚げられる揚げ物の種類に応じて、前記超音波(50)の周波数を変更することが好ましい。
【0037】
前記第二の過程において、前記油脂液(11)の種類に応じて、前記超音波(50)の周波数を変更することが好ましい。
【0038】
さらに、本発明は、油脂液の酸化を抑制する方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記プログラムが行う処理は、油脂液中に浸漬されたアンテナを介して前記油脂液中に42乃至86kHzの周波数を有する超音波を発生させる第1の処理であることを特徴とするプログラムを提供する。
【0039】
本発明に係るプログラムは、前記油脂液の温度に応じて、使用者が選択した所定の周波数範囲内において、前記油脂液中において発生する前記超音波の周波数を変更する第2の処理をさらに行うことが好ましい。
【0040】
本発明に係るプログラムにおいては、前記使用者が設定した油脂液の温度をTとすると、前記第2の処理において、前記油脂液の温度がT以上、かつ、(T+A)未満の場合には(Aは1以上の正の整数)、前記所定の周波数範囲内における最大周波数未満の周波数を有する超音波を前記油脂液に印加し、前記油脂液の温度が(T+A)以上の場合には、前記所定の周波数範囲内における最大周波数を有する超音波を前記油脂液に印加することが好ましい。
【0041】
本発明に係るプログラムにおいては、前記使用者が設定した油脂液の温度をTとすると、前記第2の処理において、前記油脂液の温度が(T+A)未満の場合には(Aは1以上の正の整数)、前記所定の周波数範囲内における最大周波数未満の周波数を有する超音波を前記油脂液に印加し、前記油脂液の温度が(T+A)以上の場合には、前記所定の周波数範囲内における最大周波数を有する超音波を前記油脂液に印加することが好ましい。
【0042】
本発明に係るプログラムにおいては、前記第1の処理において、前記油脂液中において揚げられる揚げ物の種類に応じて、前記超音波の周波数を変更することが好ましい。
【0043】
本発明に係るプログラムにおいては、前記第1の処理において、前記油脂液の種類に応じて、前記超音波の周波数を変更することが好ましい。
【発明の効果】
【0044】
本発明に係る油脂液酸化抑制装置、油脂液酸化抑制方法または油脂液酸化抑制プログラムによれば、次のような効果を得ることができる。
【0045】
第一に、42乃至86kHzの周波数を有する超音波を油脂液に印加することにより、油脂液の酸化の促進を抑制することができる。
【0046】
第二に、酸化した油脂液に42乃至86kHzの周波数を有する超音波を印加することにより、油脂液の酸価数値を低下させることができ、その油脂液の再利用を可能にする。
【0047】
第三に、油脂液の酸化の促進を抑制することに伴い、使用に伴う油脂液の減少量を減らすことができる。
【0048】
揚げ物は水と油の交換作用である。衣の水分が蒸発してできた隙間に油が衣に吸収される。当然に、揚げ物の調理を行うにつれて油槽内の油脂液は減少する。通常は、その減少分は新しい油脂液を注油することにより補われる。油脂液が酸化すると、油脂液の粘度が上昇し、油脂液を構成する脂肪酸分子同士が大きな重合体を生成するため、衣への吸油量が多くなり、必然的に、油槽内の油脂液も減少する。油脂液の酸化を抑制することにより、油脂液の粘度の上昇も抑制され、その結果、脂肪酸分子同士が大きな重合体を生成することがなくなる。このため、衣への吸油量も少なくなり、調理に伴う油脂液の減少量を減らすことができる。
【0049】
第四に、調理温度を下げることが可能である。
【0050】
発明者が実験により見出した事実によれば、42乃至86kHzの周波数を有する超音波を油脂液に印加することにより、油脂液に超音波を印加しない場合と比較して、油脂液の加熱温度を低下させても、同様の調理を行うことができる。
【0051】
例えば、発明者が行った実験結果によれば、油脂液に超音波を印加せずに摂氏175度、170度、165度、160度で揚げ物の調理を行っていた場合、42乃至86kHzの周波数を有する超音波を油脂液に印加しながら調理を行うことにより、油脂液の温度をそれぞれ摂氏167度、158度、153度、150度に設定しても、同様の調理を行うことができた。
【0052】
第五に、油脂液の品質を上げることができる。
【0053】
発明者が行った実験結果によれば、42乃至86kHzの周波数を有する超音波を油脂液に印加することにより、低品質油である大豆油や紅花油の品質を高品質油であるキャノーラ油と同等の品質にまで高めることが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0054】
(第一の実施形態)
図1は、本発明の第一の実施形態に係る油脂液酸化抑制装置100の構造を示す概略図であり、図2は、本実施形態に係る油脂液酸化抑制装置100の一構成要素であるアンテナの部分的な斜視図である。
【0055】
本実施形態に係る油脂液酸化抑制装置100は、図1に示すように、てんぷら油その他の揚げ物用の油脂液10が満たされている油脂液槽11の中に浸漬された一対のアンテナ20(図2参照)と、アンテナ20が油脂液10中において超音波を発生するようにアンテナ20を制御する制御装置30と、制御装置30に電圧を供給する電圧源40と、から構成されている。
【0056】
図2に示すように、一対のアンテナ20は、表面に多数の小孔21が形成されているカバー22の内部に固定具23を介して固定されている。
【0057】
カバー22はアルミニウムその他の非導電性物質でつくられているとともに、一対のアンテナ20はカバー22で覆われているため、ユーザーの感電事故を回避することができるようになっている。
【0058】
制御装置30には、第1乃至第10のスイッチA−Jが配置されており、第1乃至第10のスイッチA−Jの各々に対して、アンテナ20から発する超音波の周波数について、所定の範囲の周波数が対応づけられている。
【0059】
例えば、ユーザーが第3のスイッチCを選択すると、制御装置30は電圧源40から供給される電圧を第3のスイッチCに対応する電圧に変圧し、変圧した電圧を一対のアンテナ20に印加する。アンテナ20からは、変圧した電圧に対応する周波数を有する超音波50が油脂液11内に放射される。
【0060】
図3は、第1乃至第10のスイッチA−Jの各々に対応付けられた周波数の範囲、その周波数に適した揚げ物食品の主要例、その周波数に適した油脂液の種類及びその主要例の揚げ物食品を扱う職種を示す表である。
【0061】
例えば、ユーザーが第1のスイッチAを選択すると、制御装置30は電圧源40から供給される電圧を第1のスイッチAに対応する電圧に変圧し、その結果として、一対のアンテナ20からは42乃至45kHzの周波数を有する超音波50が発せられる。
【0062】
42乃至45kHzの周波数を有する超音波50が有効な揚げ物食品の例としては、手作りとんかつ、ひれかつ、メンチカツ、コロッケ類などがあり、また、42乃至45kHzの周波数を有する超音波50に適する油脂液としては、飽和脂肪酸組成割合が小さい油脂液、例えば、キャノーラ油、菜種油、大豆油、コーン油、紅花油またはこれらのブレンド油などがある。
【0063】
さらに、42乃至45kHzの周波数を有する超音波50が有効な職種としては、とんかつ専門店、手作り物を主要商品とする食品販売事業者などがある。また、一般的に、42乃至45kHzの周波数を有する超音波50は脂っぽい食感が好まれる地域において有効である。
【0064】
あるいは、ユーザーが第4のスイッチDを選択すると、制御装置30は電圧源40から供給される電圧を第4のスイッチDに対応する電圧に変圧し、その結果として、一対のアンテナ20からは54乃至58kHzの周波数を有する超音波50が発せられる。
【0065】
54乃至58kHzの周波数を有する超音波50が有効な揚げ物食品の例としては、冷凍食品、チルド食品、水分含有量が多い魚介類などがあり、また、54乃至58kHzの周波数を有する超音波50に適する油脂液としては、飽和脂肪酸組成割合が小さい油脂液、例えば、キャノーラ油、菜種油、大豆油、コーン油、紅花油またはこれらのブレンド油などがある。
【0066】
さらに、54乃至58kHzの周波数を有する超音波50が有効な職種としては、スーパーマーケット、給食事業者、食品工場、弁当事業施設、惣菜事業施設、海鮮料理事業施設、ファーストフード事業施設などがある。また、一般的に、54乃至58kHzの周波数を有する超音波50はさっぱりした食感が好まれる地域において有効である。
【0067】
このように、第1乃至第10のスイッチA−Jは40乃至86kHzの周波数を細分化した10個の範囲の各々に対応している。
【0068】
40乃至86kHzの周波数は、後述するように、油脂液の酸化を抑制するのに有効な周波数として発明者が見出した周波数である。
【0069】
本実施形態に係る油脂液酸化抑制装置100においては、油脂液の飽和脂肪酸組成割合、揚げ物対象物の水分含有量、サイズ、形状及び温度、本油脂液酸化抑制装置100が使用される地域の需要者の食感の嗜好などの要因に基づいて、40乃至86kHzの周波数を10個の範囲に分割している。
【0070】
なお、本実施形態に係る油脂液酸化抑制装置100においては、一対のアンテナ20に印加する超音波の周波数の範囲を10個に分割したが、分割の数は10には限定されない。2以上の任意の数を選択することが可能である。
【0071】
一例として、4個に分割した場合の各周波数の範囲を図4に示す。
【0072】
図4に示す例においては、42乃至49kHz、50乃至58kHz、59乃至70kHz及び71乃至86kHzの4つに周波数の範囲を分割した。
【0073】
例えば、ユーザーが第1のスイッチAを選択すると、制御装置30は電圧源40から供給される電圧を第1のスイッチAに対応する電圧に変圧し、その結果として、一対のアンテナ20からは42乃至49kHzの周波数を有する超音波50が発せられる。
【0074】
42乃至49kHzの周波数を有する超音波50が有効な揚げ物食品の例としては、手作りとんかつ、ひれかつ、メンチカツ、コロッケ類などがあり、また、42乃至49kHzの周波数を有する超音波50に適する油脂液としては、飽和脂肪酸組成割合が小さい油脂液、例えば、キャノーラ油、菜種油、大豆油、コーン油、紅花油またはこれらのブレンド油などがある。
【0075】
さらに、42乃至49kHzの周波数を有する超音波50が有効な職種としては、とんかつ専門店、手作り物を主要商品とする食品販売事業者などがある。
【0076】
(第一の実験)
次いで、一対のアンテナ20から発せられる超音波の周波数として42乃至86kHzの周波数が有効であることを示す第一の実験の実験結果について、以下に、説明する。
【0077】
この第一の実験は、発明者が、実際の食品調理事業者の厨房において行ったものである。この第一の実験においては、各周波数の帯域の超音波をアンテナ20から発して、調理を行うとともに、比較対象として、超音波をアンテナ20から発せずに(この場合は周波数0kHzとして表す)、調理を行った。
【0078】
実験の条件は以下の通りである。
【0079】
使用したフライヤー(油槽):F社製 18リットル×2槽 ガス式
使用した油脂液:S社製菜種油(飽和脂肪酸組成割合は約7%であり、油脂液の中でもっとも小さい)
油脂液設定温度:摂氏170度(0kHz)、摂氏150度(各周波数帯域)
揚げ物対象物:水分含有量が多い魚介類。水分含有量が少なく、かつ、厚みがある鶏唐揚げ
揚げ物の数量:0kHz、各周波数帯域とともに、それぞれ10個を同時に調理した
油脂液の温度は、超音波を印加しない場合には摂氏170度、超音波を印加する場合には摂氏150度とした。これは、後述するように、揚げ物対象物に超音波を印加することにより、超音波を印加せずに調理を行う場合と比較して、油脂液の温度を下げることができることを示すためである。
【0080】
(1)0kHzと30−41kHzとの比較対比
図5は、周波数0kHzと周波数30−41kHzの場合のそれぞれの調理加工時間の比較を示す棒グラフである。なお、調理加工時間とは、所定の調理温度に達するまでに要した時間を指す。調理加工時間は揚げ物対象物の種類に応じて異なる。
【0081】
また、図6は、周波数30−41kHzの場合の各揚げ物の官能(食味)評価を示す表である。「◎」は最良、「○」は良、「△」は普通、「×」は不良を表す。
【0082】
図5から明らかであるように、周波数30−41kHzの帯域の超音波を印加する場合においては、いずれの揚げ物対象物においても、超音波を印加しない場合と比較して、調理加工時間は増加した。
【0083】
さらに、図6から明らかであるように、周波数30−41kHzの帯域の超音波を印加して調理した揚げ物の官能評価は総じて良くない。
【0084】
以上から明らかであるように、周波数30−41kHzの帯域の超音波を揚げ物対象物に印加しても、調理加工時間の短縮及び揚げ物の官能評価の向上は得られないことが判明した。
【0085】
(2)0kHzと42−49kHzとの比較対比
図7は、周波数0kHzと周波数42−49kHzの場合のそれぞれの調理加工時間の比較を示す棒グラフであり、図8は、周波数42−49kHzの場合の各揚げ物の官能(食味)評価を示す表である。
【0086】
図7に示すように、周波数42−49kHzの帯域の超音波を印加する場合においては、周波数30−41kHzの帯域の超音波を印加した場合(図5)と同様に、超音波を印加しない場合と比較して、調理加工時間は増加したが、周波数30−41kHzの帯域の超音波を印加した場合と比較して、調理加工時間は短縮されている。
【0087】
また、図8に示されるように、食パンを除く各食品において、官能評価が向上している。
【0088】
以上から明らかであるように、周波数42−49kHzの帯域の超音波を揚げ物対象物に印加した場合、超音波を印加しない場合と比較して、官能評価が向上するという効果を得ることできることが判明した。
【0089】
(3)0kHzと50−58kHzとの比較対比
図9は、周波数0kHzと周波数50−58kHzの場合のそれぞれの調理加工時間の比較を示す棒グラフであり、図10は、周波数50−58kHzの場合の各揚げ物の官能(食味)評価を示す表である。
【0090】
図9に示すように、周波数50−58kHzの帯域の超音波を印加する場合においては、超音波を印加しない場合と比較して、調理加工時間は同じか、または、短縮されている。
【0091】
また、図10に示されるように、官能評価に関しては、食パンを除く各食品において、最も高い評価を得た。
【0092】
以上から明らかであるように、周波数50−58kHzの帯域の超音波を揚げ物対象物に印加した場合、超音波を印加しない場合と比較して、調理加工時間の短縮及び官能評価の向上という効果を得ることできることが判明した。
【0093】
(4)0kHzと59−70kHzとの比較対比
図11は、周波数0kHzと周波数59−70kHzの場合のそれぞれの調理加工時間の比較を示す棒グラフであり、図12は、周波数59−70kHzの場合の各揚げ物の官能(食味)評価を示す表である。
【0094】
図11に示すように、周波数59−70kHzの帯域の超音波を印加する場合においては、超音波を印加しない場合と比較して、調理加工時間は全ての揚げ物対象物について短縮されている。
【0095】
また、図12に示されるように、官能評価に関しては、「油切れ」の項目以外の項目について、最も高い評価を得た。「油切れ」については、油切れが良過ぎたために、食感が味気ないとの評価を得た。
【0096】
以上から明らかであるように、周波数59−70kHzの帯域の超音波を揚げ物対象物に印加した場合、超音波を印加しない場合と比較して、調理加工時間の短縮及び官能評価の向上という効果を得ることできることが判明した。
【0097】
(5)0kHzと71−86kHzとの比較対比
図13は、食パンに関して、周波数0kHzと周波数71−86kHzの場合のそれぞれの調理加工時間の比較を示す棒グラフであり、図14は、周波数71−86kHzの場合の食パンの官能(食味)評価を示す表である。
【0098】
図13に示すように、食パンに関しては、周波数71−86kHzの帯域の超音波を印加することにより、超音波を印加しない場合と比較して、調理加工時間を短縮することが可能である。
【0099】
これに対して、食パン以外の揚げ物対象物については、表面が固まる前に内部に熱が浸透したため、調理加工時間は計測不能であった。
【0100】
食パンは表面積が大きく、かつ、生地が柔らかいため、油脂液が生地に吸収されやすく、このため、官能評価において最も高い評価が得られたものと考えられる。
【0101】
(第二の実験)
次いで、一対のアンテナ20から発せられる超音波の周波数として42乃至86kHzの周波数が有効であることを示す第二の実験の実験結果について、以下に、説明する。
【0102】
この第二の実験は、発明者が、実際の食品調理事業者の厨房において行ったものである。前述の第一の実験の場合と同様に、この第二の実験においては、各周波数の帯域の超音波をアンテナ20から発して、調理を行うとともに、比較対象として、超音波をアンテナ20から発せずに(この場合は周波数0kHzとして表す)、調理を行った。
【0103】
実験の条件は以下の通りである。
【0104】
使用したフライヤー(油槽):M社製 40リットル×2槽 ガス式
使用した油脂液:S社製大豆油
油脂液設定温度:以下の通り(単位は摂氏)
(周波数:kHz) 0 30−41 42−49 50−58
(第1槽の油脂液設定温度) 180 170 160 160
(第2槽の油脂液設定温度) 170 165 158 158
揚げ物対象物:手作りとんかつ
揚げ物の数量:0kHz、各周波数帯域とともに、それぞれ110gのとんかつ10個を同時に調理した
図15は、周波数0kHzと各周波数帯域の場合のそれぞれの調理加工時間の比較を示す棒グラフである。
【0105】
59−70kHzの帯域と71−86kHzの帯域とでは、調理加工時間は計測不能であった。
【0106】
これは、周波数が59kHz以上になると、食品の表面(衣)が固まる前に、食品内部の素材(肉)が揚がってしまい、さらに、食品表面(衣)の着色が薄く、商品として提供することができなかったためである。
【0107】
図16は、周波数0kHzの場合と比較した各周波数帯域における官能(食味)評価の結果を示す表である。
【0108】
図16から明らかであるように、最も高い評価を得たのは42−49kHzの周波数帯域であった。
【0109】
42−49kHzの周波数帯域においては、第1槽の油脂液温度は、超音波を印加しない場合の油脂液温度(摂氏180度)と比較して、20度低い摂氏160度に設定した。また、第2槽の油脂液温度は、超音波を印加しない場合の油脂液温度(摂氏170度)と比較して、12度低い摂氏158度に設定した。
【0110】
また、第1槽における揚げ物の揚げ時間は、超音波を印加しない場合の揚げ時間(2分)と比較して、変化はなかった。第2槽における揚げ物の揚げ時間は、超音波を印加しない場合の揚げ時間(4分)と比較して、1分15秒短縮された。
【0111】
このため、とんかつに関しては、アンテナ20から発する超音波の周波数は42−49kHzが最も好ましいことが判明した。
【0112】
42−49kHzの周波数帯域の超音波を用いることにより、揚げ時間を短縮し、生産効率を上げることができるとともに、超音波を印加しない場合と比較して、低温の油脂液で調理を行うことができるため、油脂液の酸化の抑制を図ることができる。
【0113】
(第三の実験)
次いで、一対のアンテナ20から発せられる超音波の周波数として42乃至86kHzの周波数が有効であることを示す第三の実験の実験結果について、以下に、説明する。
【0114】
この第三の実験は、発明者が、実際の食品調理事業者の厨房において行ったものである。前述の第一及び第二の実験の場合と同様に、この第三の実験においても、各周波数の帯域の超音波をアンテナ20から発して、調理を行うとともに、比較対象として、超音波をアンテナ20から発せずに(この場合は周波数0kHzとして表す)、調理を行った。
【0115】
実験の条件は以下の通りである。
【0116】
使用したフライヤー(油槽):M社製 25リットル×1槽 電気式
使用した油脂液:S社製ショートニング
油脂液設定温度:以下の通り(単位は摂氏)
(周波数:kHz) 0 30−41 42−49 50−58
(油脂液設定温度) 180 170 170 165
(周波数:kHz) 59−70 71−86
(油脂液設定温度) 165 160
揚げ物対象物:水分含有量が少ない発酵したパン生地
揚げ物の数量:0kHz、各周波数帯域とともに、それぞれアンドーナツ他3種類の計4種類を1日64個ずつ各1週間、調理加工した
指導酸価数値の計測:味の素社製の加熱油脂劣化判定試験紙を用いて、1日の調理加工が終わる午後1時に行った。
【0117】
指導酸価数値:油揚げ品質規格基準中の酸価数値3.0以下
油脂液交換サイクル:7日置き
図17は、周波数0kHzと各周波数帯域の場合のそれぞれの指導酸価数値の趨勢値の比較を示す棒グラフである。
【0118】
実験は7日間をわたって行われ、当初の油脂液量25リットルに対して、一日毎に新しい油脂液を1リットルずつフライヤーに注入した。初日から第7日目までの各日ごとに、周波数0kHz、周波数30−41kHz、周波数42−49kHz、周波数50−58kHz、周波数59−70kHz、周波数71−86kHzの各帯域の超音波を印加した場合の酸価数値を測定した。
【0119】
図18は、周波数の帯域別による酸価数値の推移を示すグラフである。
【0120】
(1)初日から第3日目まで
各周波数の帯域における酸価数値は0.5のまま変化しなかった。特に、周波数0kHzの場合も酸価数値が変化しなかったことから、第3日目までは酸化が促進しなかったことを示す。
【0121】
(2)第4日目
周波数0kHz、周波数30−41kHz、周波数42−49kHzの各帯域においては、酸価数値は1.0を示し、酸化抑制の効果は見られなかった。
【0122】
これに対して、周波数50−58kHz、周波数59−70kHz、周波数71−86kHzの各帯域においては、酸価数値は0.5を示し、酸化抑制の効果が確認された。
【0123】
(3)第5日目
周波数0kHz、周波数30−41kHzの各帯域においては、酸価数値は2.0を示したのに対して、周波数42−49kHzの各帯域においては、酸価数値は1.0を示し、酸化抑制の効果が確認された。
【0124】
また、周波数50−58kHz、周波数59−70kHz、周波数71−86kHzの各帯域においては、酸価数値は0.5を示し、周波数42−49kHzの帯域(酸価数値は1.0)と比較して、酸化抑制の効果が確認された。
【0125】
(4)第6日目
周波数0kHz、周波数30−41kHz、周波数42−49kHzの各帯域においては、酸価数値は2.0を示し、酸化抑制の効果は見られなかった。
【0126】
また、周波数59−70kHz、周波数71−86kHzの各帯域においては、酸価数値は0.5を示し、周波数50−58kHzの帯域(酸価数値は1.0)と比較して、酸化抑制の効果が確認された。
【0127】
(5)第7日目
周波数42−49kHzの帯域においては、酸価数値は2.0を示し、周波数0kHz、周波数30−41kHzの各帯域(酸価数値は3.0)と比較して、酸化抑制の効果が確認された。
【0128】
また、周波数59−70kHz、周波数71−86kHzの帯域においては、酸価数値は0.5を示し、周波数50−58kHzの各帯域(酸価数値は1.0)と比較して、酸化抑制の効果が確認された。
【0129】
本実験の揚げ物対象物である「水分含有量が少ない発酵したパン生地」の指導酸価数値は3.0である。
【0130】
本実験結果から明らかであるように(図18参照)、周波数0kHz及び周波数30−41kHzの帯域においては、酸価数値が3.0に達するまでに7日間を要した。
【0131】
図19は、各帯域の周波数を有する超音波を印加した場合に、指導酸価数値3.0に達するまでの予測所要日数を示すグラフである。
【0132】
周波数42−49kHzの超音波を印加した場合には9日を要し、周波数50−58kHz、周波数59−70kHz、周波数71−86kHzの超音波を印加した場合には、それぞれ、13日、18日、23日を要する。
【0133】
従って、周波数42−49kHz、波数50−58kHz、周波数59−70kHz、周波数71−86kHzの超音波を印加することにより、指導酸価数値3.0に達するまでの日数を、それぞれ、2日、6日、11日、16日延ばすことができることが判明した。
【0134】
(第四の実験)
厚生労働省要項の「弁当・惣菜類」の衛生規範に定められている揚げ物処理中の油脂液の指導酸価数値は2.5以下である。
【0135】
酸価数値2.5を示す油脂液に42kHz以上の周波数を有する超音波を30分から1時間印加した。
【0136】
その結果、酸価数値は約1.0低下し、1.5になった。
【0137】
このように、本実施形態に係る油脂液酸化抑制装置100によれば、油脂液の酸価数値を単純に低下させることも可能である。酸価数値が低下した油脂液は再利用が可能である。
【0138】
(第五の実験)
本実施形態に係る油脂液酸化抑制装置100によれば、油脂液の酸化を抑制することができることを示す実験を行った。
【0139】
第一の油脂液槽及び第二の油脂液槽の各々において、同じ対象物をほぼ同じ数量だけ揚げた。容量は第一の油脂液槽及び第二の油脂液槽ともに18リットルであり、毎日、新しい油脂液を差し油した。
【0140】
第一の油脂液槽には超音波は印加せず、第二の油脂液槽には、揚げ物調理中に、50−58kHzの周波数の超音波を油脂液に印加した。
【0141】
第一の油脂液槽の稼働条件は次の通りである。
【0142】
第1日目 第2日目 第3日目
差し油量 3.0 3.5 3.5(リットル)
稼働時間 11 11 11(時間)
揚げ物個数 386 303 219
酸価数値 0.7 1.5−1.6 2.5
第二の油脂液槽の稼働条件は次の通りである。
【0143】
第1日目 第2日目 第3日目
差し油量 0 1.2 1.5(リットル)
稼働時間 11 11 11(時間)
揚げ物個数 396 305 221
酸価数値 0.2 0.4 0.8
第一の油脂液槽における酸価数値と第二の油脂液槽における酸価数値とを比較すれば明らかであるように、第二の油脂液槽における酸価数値の方が第一の油脂液槽における酸価数値よりも低い。これは、本実施形態に係る油脂液酸化抑制装置100によって、50−58kHzの周波数の超音波を油脂液に印加したためである。
【0144】
なお、本実施形態に係る油脂液酸化抑制装置100によって、42−50kHz、58−86kHzの周波数の超音波を油脂液に印加した場合についても同様の実験を行ったところ、酸価数値の低下の度合いは異なるものの、超音波を油脂液に印加しない場合と比較して、酸価数値が低下することが確認された。
【0145】
(第六の実験)
異なる揚げ物対象物について第五の実験と同様の実験を行った。ただし、容量は第一の油脂液槽及び第二の油脂液槽ともに27リットルである。
【0146】
第一の油脂液槽の稼働条件は次の通りである。
【0147】
第1日目 第2日目 第3日目 第4日目 第5日目
差し油量 0.6 0.6 0.7 0.5 0(リットル)
稼働時間 3 3 3 3 3(時間)
揚げ物個数 177 156 163 163 158
酸価数値 0.2 0.5 0.5 0.8 0.8
第二の油脂液槽の稼働条件は次の通りである。
【0148】
第1日目 第2日目 第3日目 第4日目 第5日目
差し油量 0 1.7 0 1.2 0.8(リットル)
稼働時間 12 12 12 12 12(時間)
揚げ物個数 393 280 207 233 177
酸価数値 0.2 0.5 0.7 1.0 1.3
第二の油脂液槽の稼働時間(12時間)は第一の油脂液槽の稼働時間(3時間)の四倍であるので、これに応じて、第一の油脂液槽における酸価数値を換算すると、第1日目から順に、
0.8 2.0 2.0 3.2 3.2
となる。
【0149】
この換算値を第二の油脂液槽における酸価数値と比較すると、第二の油脂液槽における酸価数値は第一の油脂液槽における酸価数値よりも大幅に低下していることがわかる。
【0150】
さらに、第一の油脂液槽における第4日目及び第5日目の酸価数値は厚生労働省要項に定められている指導酸価数値2.5を超えてしまっている。
【0151】
(第二の実施形態)
図20は、本発明の第二の実施形態に係る油脂液酸化抑制装置200の構造を示す概略図である。
【0152】
本実施形態に係る油脂液酸化抑制装置200は、図20に示すように、てんぷら油その他の揚げ物用の油脂液10が満たされている油脂液槽11の中に浸漬された一対のアンテナ20(図2参照)と、アンテナ20が油脂液10中において超音波を発生するようにアンテナ20を制御する制御装置60と、本油脂液酸化抑制装置200の使用者が、油脂液10の所定の温度と、油脂液10に印加する超音波の所定の周波数範囲とを制御装置60に入力するための入力装置としての入力インターフェイス35と、制御装置60及び入力インターフェイス35に電圧を供給する電圧源40と、制御装置60の作動プログラム及び各種データが記憶されている第一記憶装置70と、制御装置60に作動領域を提供する第二記憶装置80と、油脂槽11内の油脂液10の温度を測定し、測定した油温を示す油温信号91を制御装置60に送信する油温センサー90と、から構成されている。
【0153】
アンテナ20は第一の実施形態におけるアンテナ20と同じものである。
【0154】
制御装置60はCPU(Central Processing Unit)からなる。
【0155】
制御装置60には、入力インターフェイス35を介して、油脂液10の所定の温度と、油脂液10に印加する超音波の所定の周波数範囲とが入力される。さらに、制御装置60は、油温センサー90が測定した油温を示す油温信号91を油温センサー90から受信する。
【0156】
後述するように、制御装置60は、油温信号91が示す油脂液10の温度に応じて、入力インターフェイス35を介して入力された所定の周波数範囲内において、油脂液10に印加する超音波50の周波数を変更する。
【0157】
第一記憶装置70はマスクROM(Read Only Memory)その他の不揮発性メモリから構成されており、制御装置60の作動を制御する制御プログラムが格納されている。
【0158】
第二記憶装置80はRAM(Random Access Memory)からなり、制御装置60の作動領域として機能する。
【0159】
すなわち、制御装置60は第一記憶装置70から制御プログラムを読み込み、第二記憶装置80を作動領域として使用しつつ、その制御プログラムに従って作動する。
【0160】
入力インターフェイス35は、キーボード、マウスその他の入力手段からなり、使用者はこの入力インターフェイス35を介して各種コマンド及びデータを制御装置60に入力することができる。具体的には、本実施形態においては、使用者は、入力インターフェイス35を介して、使用者が希望する油脂液10の温度(例えば、摂氏170度)と、油脂液10に印加する超音波の所定の周波数範囲(例えば、図3に示したような42−45kHz)とを入力する。
【0161】
図21は本実施形態に係る油脂液酸化抑制装置200の作動を示すフローチャートである。
【0162】
以下、図21を参照して、本実施形態に係る油脂液酸化抑制装置200の作動を説明する。
【0163】
以下の説明においては、使用者が、油脂液10の温度として摂氏170度、油脂液10に印加する超音波の周波数として42−45kHzをそれぞれ選定し、入力インターフェイス35を介して、これらの値を制御装置60に入力したものと仮定する。
【0164】
なお、第一の実施形態において述べたように、油脂液10に印加する超音波の周波数は揚げ物の種類または使用する油脂液に応じて選択される(図3参照)。
【0165】
また、油脂液10の温度として摂氏170度を想定したが、一般的には、油脂液10の温度としては、摂氏170度、175度、180度などが選定される。
【0166】
油温センサー90は、油脂液槽11の内部の油脂液10の温度を測定し、測定した油温を示す油温信号91を制御装置60に送信する(ステップS100)。
【0167】
油温信号91を受信した制御装置60は、油温信号91に示される油温が、使用者が設定した油脂液10の温度T(摂氏170度)以上であるか否かを判定する(ステップS110)。
【0168】
油温信号91に示される油温が、使用者が設定した油脂液10の温度T未満である場合には(ステップS110のNO)、制御装置60はアンテナ20を作動させることなく、油温信号91に示される油温が、使用者が設定した油脂液10の温度Tに到達するまで、油温信号91に示される油温と使用者が設定した油脂液10の温度Tとの比較を繰り返す。
【0169】
油温信号91に示される油温が、使用者が設定した油脂液10の温度T以上である場合には(ステップS110のYES)、制御装置60は、アンテナ20から42kHzの周波数を有する超音波が油脂液10に発せられるように、アンテナ20を作動させる(ステップS120)。
【0170】
42kHzの周波数は、使用者が選択した周波数範囲42−45kHzのうちの最小の周波数である。
【0171】
この間も油温センサー90は油脂液10の温度を測定し続け、測定した油温を示す油温信号91を制御装置60に送信し続ける。
【0172】
油温信号91を受信し続けている制御装置60は、油温信号91に示される油温と使用者が設定した油脂液10の温度Tとの比較(ステップS110)の他に、油温信号91に示される油温が(T+10)以上であるか否かを判定する(ステップS130)。
【0173】
油温信号91に示される油温が(T+10)未満である場合には(ステップS130のNO)、制御装置60は油温信号91に示される油温と使用者が設定した油脂液10の温度Tとの比較(ステップS110)を継続して行う。
【0174】
油温信号91に示される油温が(T+10)以上である場合には(ステップS130のYES)、制御装置60は、アンテナ20から45kHzの周波数を有する超音波が油脂液10に発せられるように、アンテナ20を作動させる(ステップS140)。
【0175】
45kHzの周波数は、使用者が選択した周波数範囲42−45kHzのうちの最大の周波数である。
【0176】
油脂液10の酸化の最大因子は油脂液槽11の空加熱(揚げ物を揚げない状態で行う加熱)であると言われている。油脂液が加熱されて高熱になると、油脂と酸素とが結合して、油脂液の粘度が増加するとともに、脂肪酸同士が結合して高分子化し、粘度の増加速度と油脂液の変色(茶褐色から黒色への変色)速度とを高める。
【0177】
このため、本実施形態に係る油脂液酸化抑制装置200においては、以下に述べるように、油温信号91に示される油温が(T+10)以上である場合には油脂液槽11が空加熱されているものと判定し、使用者が選択した周波数範囲42−45kHzのうちの最大の周波数である45kHzの周波数を有する超音波50を油脂液10に印加している。これにより、脂肪酸と酸素との結合及び脂肪酸同士の結合を切断し、油脂液10の酸化を抑制する。
【0178】
例えば、使用者が、入力インターフェイス35を介して、油脂液槽11内の油脂液10の温度を摂氏170度に設定した場合であっても、実際の油脂液10の温度は摂氏175度から179度までの範囲内の温度にまで上昇する。
【0179】
仮に、油脂液10の内部で揚げ物を揚げたとしても、油脂液10の温度は摂氏175度から179度までの範囲内の温度に維持される。
【0180】
これに対して、揚げ物を揚げない場合、すなわち、油脂液10を空加熱した場合には、油脂液10の温度はさらに上昇し、使用者が設定した摂氏170度の温度よりも10度から18度だけ高くなる。すなわち、油脂液10の温度は摂氏180度から188度の範囲内の温度まで上昇する。
【0181】
このように、油脂液10の温度が、使用者が設定した温度(例えば、摂氏170度)よりも10度以上上昇した場合には、油脂液10が空加熱されているものと考えられる。このため、本実施形態に係る油脂液酸化抑制装置200においては、油脂液10の温度が、使用者が設定した温度(例えば、摂氏170度)よりも10度以上上昇した場合には、使用者が選択した周波数範囲42−45kHzのうちの最大の周波数である45kHzの周波数を有する超音波50を油脂液10に印加することとしている。
【0182】
ただし、油脂液10の温度が、使用者が設定した温度(例えば、摂氏170度)よりも10度以上上昇する以前に、最大周波数である45kHzの周波数を有する超音波50を油脂液10に印加すると、揚げ物の表面が固まる前に、揚げ物の芯部に熱が通ってしまい、揚げ物を良好に揚げることができなくなるため、最大周波数である45kHzの周波数を有する超音波50を油脂液10に印加する開始時点は、油脂液10の温度が、使用者が設定した温度よりも10度上昇した時点とした。
【0183】
なお、本実施形態においては、油温信号91に示される油温が、使用者が設定した油脂液10の温度T以上である場合には(ステップS110のYES)、制御装置60は、アンテナ20から42kHzの周波数を有する超音波が発せられるように、アンテナ20を作動させているが、アンテナ20から発せられる超音波の周波数は42kHzには限定されない。使用者が選択した周波数範囲42−45kHzの中の最大周波数である45kHzよりも低い周波数であれば、制御装置60は任意の周波数を選択することができる。
【0184】
さらに、本実施形態においては、油脂液10の温度が、使用者が設定した温度(例えば、摂氏170度)よりも10度以上上昇した場合には、油脂液10が空加熱されているものと想定したが、必ずしも「10度」に限定する必要はない。
【0185】
油脂液10の種類、揚げ物に使用した使用時間、加熱温度その他の様々な要因により、10度以下の温度であっても、油脂液10が実際に空加熱される場合がある。このため、10度未満の温度を選定することも可能である。例えば、油脂液10が空加熱されているものと想定する温度を当初「10度」に設定しておき、使用者が、必要に応じて、例えば、入力インターフェイス35を介して、「10度」を他の温度(例えば、5度)に変更することができるようにすることも可能である。
【0186】
図22は本実施形態に係る油脂液酸化抑制装置200の他の作動を示すフローチャートである。
【0187】
以下、図22を参照して、本実施形態に係る油脂液酸化抑制装置200の他の作動を説明する。
【0188】
図21に示したフローチャートにおいては、本実施形態に係る油脂液酸化抑制装置200の制御装置60は、油温信号91に示される油温が、使用者が設定した油脂液10の温度T(摂氏170度)以上であるか否かを判定し(ステップS110)、油温信号91に示される油温が、使用者が設定した油脂液10の温度T以上である場合にのみ(ステップS110のYES)、制御装置60は、アンテナ20から42kHzの周波数を有する超音波が油脂液10に発せられるように、アンテナ20を作動させていた(ステップS120)。
【0189】
これに対して、図22に示す作動においては、制御装置60は、油温信号91に示される油温が、使用者が設定した油脂液10の温度T(摂氏170度)以上であるか否かの判定は行わない。制御装置60は、油温信号91に示される油温が(T+10)以上であるか否かのみを判定し(ステップS130)、油温信号91に示される油温が(T+10)未満である場合には(ステップS130のNO)、アンテナ20から42kHzの周波数を有する超音波が油脂液10に発せられるように、アンテナ20を作動させる(ステップS120)。
【0190】
図22に示したフローチャートによる作動によれば、図21に示したフローチャートによる作動と比較して、油脂液10の温度に応じたアンテナ20の作動の制御を簡素化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0191】
【図1】本発明の第一の実施形態に係る油脂液酸化抑制装置の構造を示す概略図である。
【図2】本発明の第一の実施形態に係る油脂液酸化抑制装置の一構成要素であるアンテナの部分的な斜視図である。
【図3】制御装置の複数のスイッチの各々に対応付けられた周波数の範囲、その周波数に適した揚げ物食品の主要例、その周波数に適した油脂液の種類及びその主要例の揚げ物食品を扱う職種を示す表である。
【図4】有効な周波数の範囲を4個に分割した場合の各周波数帯域を示す表である。
【図5】周波数0kHzと周波数30−41kHzの場合のそれぞれの調理加工時間の比較を示す棒グラフである。
【図6】周波数30−41kHzの場合の各揚げ物の官能(食味)評価を示す表である。
【図7】周波数0kHzと周波数42−49kHzの場合のそれぞれの調理加工時間の比較を示す棒グラフである。
【図8】周波数42−49kHzの場合の各揚げ物の官能(食味)評価を示す表である。
【図9】周波数0kHzと周波数50−58kHzの場合のそれぞれの調理加工時間の比較を示す棒グラフである。
【図10】周波数50−58kHzの場合の各揚げ物の官能(食味)評価を示す表である。
【図11】周波数0kHzと周波数59−70kHzの場合のそれぞれの調理加工時間の比較を示す棒グラフである。
【図12】周波数59−70kHzの場合の各揚げ物の官能(食味)評価を示す表である。
【図13】食パンに関して、周波数0kHzと周波数71−86kHzの場合のそれぞれの調理加工時間の比較を示す棒グラフである。
【図14】周波数71−86kHzの場合の食パンの官能(食味)評価を示す表である。
【図15】周波数0kHzと各周波数帯域の場合のそれぞれの調理加工時間の比較を示す棒グラフである。
【図16】周波数0kHzの場合と比較した各周波数帯域における官能(食味)評価の結果を示す表である。
【図17】周波数0kHzと各周波数帯域の場合のそれぞれの指導酸価数値の趨勢値の比較を示す棒グラフである。
【図18】周波数の帯域別による酸価数値の推移を示すグラフである。
【図19】各帯域の周波数を有する超音波を印加した場合に、指導酸価数値3.0に達するまでの予測所要日数を示すグラフである。
【図20】本発明の第二の実施形態に係る油脂液酸化抑制装置の構造を示す概略図である。
【図21】本発明の第二の実施形態に係る油脂液酸化抑制装置の作動を示すフローチャートである。
【図22】本発明の第二の実施形態に係る油脂液酸化抑制装置の別の作動を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0192】
10 油脂液
11 油脂液槽
20 アンテナ
21 小孔
22 カバー
23 固定具
30 制御装置
35 入力インターフェイス
40 電圧源
50 超音波
60 制御装置
70 第一記憶装置
80 第二記憶装置
90 油温センサー
91 油温信号
100 本発明の第一の実施形態に係る油脂液酸化抑制装置
200 本発明の第二の実施形態に係る油脂液酸化抑制装置




 

 


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