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発明の名称 合わせガラス、その製造方法及び合わせガラス用中間膜
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−106659(P2007−106659A)
公開日 平成19年4月26日(2007.4.26)
出願番号 特願2005−302188(P2005−302188)
出願日 平成17年10月17日(2005.10.17)
代理人 【識別番号】100078732
【弁理士】
【氏名又は名称】大谷 保
発明者 笹嶋 徹雄 / 河原 哲郎
要約 課題
ガラス、中間膜及びポリカーボネートを積層する合わせガラスにおいて、ガラス及びポリカーボネートとの接着性が高く、かつ透明性の高い中間膜、該中間膜を用いた合わせガラス及び合わせガラスの製造方法を提供すること。

解決手段
ガラス板、中間膜、ポリカーボネート板、中間膜、及びガラス板をこの順に積層する合わせガラスにおいて、中間膜の少なくとも一方が、架橋性のエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる層、非架橋性のエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる層及び架橋性のエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる層をこの順に積層した構造を有し、かつ非架橋性のエチレン−酢酸ビニル共重合体中の酢酸ビニルの含有量が15〜35質量%であることを特徴とする合わせガラスである。
特許請求の範囲
【請求項1】
ガラス板、中間膜、ポリカーボネート板、中間膜、及びガラス板をこの順に積層する合わせガラスにおいて、中間膜の少なくとも一方が、架橋性のエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる層、非架橋性のエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる層及び架橋性のエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる層をこの順に積層した構造を有し、かつ非架橋性のエチレン−酢酸ビニル共重合体中の酢酸ビニルの含有量が15〜35質量%であることを特徴とする合わせガラス。
【請求項2】
非架橋性のエチレン−酢酸ビニル共重合体が変性されている請求項1に記載の合わせガラス。
【請求項3】
中間膜の厚さが0.15〜2.5mmである請求項1又は2に記載の合わせガラス。
【請求項4】
架橋性のエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる層、非架橋性のエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる層及び架橋性のエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる層をこの順に積層した合わせガラス用中間膜であって、非架橋性のエチレン−酢酸ビニル共重合体中の酢酸ビニルの含有量が15〜35質量%である合わせガラス用中間膜。
【請求項5】
ガラス板、中間膜、ポリカーボネート板、中間膜、及びガラス板をこの順に積層し、加熱・加圧により合わせガラスを製造する方法であって、中間膜の少なくとも一方が請求項4に記載の中間膜である合わせガラスを製造する方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、合わせガラス、その製造方法及び合わせガラス用中間膜に関し、詳しくは、透明性及び耐久性に優れる合わせガラス、その製造方法及び合わせガラス用中間膜に関する。
【背景技術】
【0002】
建築用途や自動車用途に用いられる合わせガラスは、複数の板ガラスの間にポリビニルブチラール(以下「PVB」という。)を挟持したものが一般的に用いられている。中間膜としてPVBが用いられる主な理由としては、ガラスとの接着性が高く、耐久性が高いこと、及び透明性が高いことが挙げられる。また、中間膜として、エチレン−酢酸ビニル共重合体(以下「EVA」ということがある。)も用いられるが、PVBに比較して、接着性及び耐久性が劣るため、シランカップリング剤を用いてガラスとの接着性を向上させたり、EVA樹脂の末端を水素化して水素結合によりガラス表面との接着性を向上させる方法がとられている。
ところで、近年、防犯用合わせガラスなどとして、ガラス/中間膜(接着膜)/ポリカーボネートの構造を有する合わせガラスが提案されている(例えば特許文献1、特許請求の範囲、図1参照)。この構成の合わせガラスにおいては、ガラスとポリカーボネートの熱膨張差により接着界面に強い応力が発生し、剥離の原因となるため、この応力を低減することができ、ガラス及びポリカーボネートとの接着性が高く、かつ透明性の高い中間膜が要求される。
【0003】
ポリカーボネート板と、強化ガラス板とが接着膜により接合され、接着膜の線形膨張率がポリカーボネート板の線膨張率と強化ガラス板の線膨張率との間にある合わせガラスが提案されている(特許文献2、特許請求の範囲参照)。しかしながら、特許文献2には、具体的に中間膜としていかなるものを使用すればよいかの開示がなく、また、特許文献2に開示される中間膜は、ガラスとポリカーボネートの熱膨張差による接着界面の応力を緩和する点では効果を奏すると考えられるが、ガラス及びポリカーボネートとの接着性及び透明性の点で何ら解決手段を示していない。
【0004】
中間膜としては、前記応力を低減する柔らかさを持つものとして、従来の合わせガラスで用いられていたPVBを挙げることができるが、PVBはポリカーボネートとの接着性が低く、またPVB樹脂組成物に通常用いられる可塑剤がポリカーボネートと反応して白化することがあり透明性にも問題がある。
また、中間膜としてEVAを用いることが提案されているが(例えば、特許文献3、特許請求の範囲参照)、通常用いられる架橋性のEVAでは、ガラスとポリカーボネートとの熱膨張差による応力を緩衝することができず、一方、非架橋性のEVAではガラス及びポリカーボネートとの接着性に問題がある。この接着性を向上させるために通常用いられるシランカップリング剤等を添加しても、中間膜の耐湿性やポリカーボネートの耐可塑剤性について問題がある。
そこで、熱膨張差による応力の緩衝性と接着性とを向上させるために、PVB樹脂を主成分とするPVBシートの片面又は両面にEVAを主成分とするEVA層を形成した中間膜を用いた強化ガラスが提案されている(特許文献4、請求項1、5及び6参照)。このPVBとEVAを積層した中間膜は、ポリカーボネートとの接着力は向上するが、PVB樹脂組成物に含有される可塑剤がEVAとポリカーボネートの界面、あるいはEVAとガラスの界面に侵入し、ポリカーボネートの白化やEVAの剥離を生じて透過率が低下するという問題を解決することはできない。
【0005】
【特許文献1】特開平8−2948号公報
【特許文献2】特開2005−67150号公報
【特許文献3】特開平11−35349号公報
【特許文献4】特開2002−180019号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、ガラス、中間膜及びポリカーボネートを積層する合わせガラスにおいて、ガラスとポリカーボネートの熱膨張差により生じる接着界面の応力を低減することができ、ガラス及びポリカーボネートとの接着性が高く、かつ透明性の高い中間膜、該中間膜を用いた合わせガラス及び合わせガラスの製造方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、中間膜として架橋性のエチレン−酢酸ビニル共重合体と非架橋性のエチレン−酢酸ビニル共重合体を組み合わせることで、上記課題を解決し得ることを見出した。本発明はかかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
(1)ガラス板、中間膜、ポリカーボネート板、中間膜、及びガラス板をこの順に積層する合わせガラスにおいて、中間膜の少なくとも一方が、架橋性のエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる層、非架橋性のエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる層及び架橋性のエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる層をこの順に積層した構造を有し、かつ非架橋性のエチレン−酢酸ビニル共重合体中の酢酸ビニルの含有量が15〜35質量%であることを特徴とする合わせガラス、
(2)非架橋性のエチレン−酢酸ビニル共重合体が変性されている上記(1)に記載の合わせガラス、
(3)中間膜の厚さが0.15〜2.5mmである上記(1)又は(2)に記載の合わせガラス、
(4)架橋性のエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる層、非架橋性のエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる層及び架橋性のエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる層をこの順に積層した合わせガラス用中間膜であって、非架橋性のエチレン−酢酸ビニル共重合体中の酢酸ビニルの含有量が15〜35質量%である合わせガラス用中間膜、及び
(5)ガラス板、中間膜、ポリカーボネート板、中間膜、及びガラス板をこの順に積層し、加熱・加圧により合わせガラスを製造する方法であって、中間膜の少なくとも一方が上記(4)に記載の中間膜である合わせガラスを製造する方法、
を提供するものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ガラス、中間膜及びポリカーボネートを積層する合わせガラスにおいて、ガラスとポリカーボネートの熱膨張差により生じる接着界面の応力を低減することができ、ガラス及びポリカーボネートの接着性が高く、かつ透明性の高い合わせガラスを得ることができる。また、本発明の製造方法によれば、ガラス及びポリカーボネートの接着性が高く、かつ透明性の高い合わせガラスを効率的に製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の合わせガラスの構造の好ましい態様について、図1を用いて説明する。本発明の合わせガラス1は、ガラス板2、中間膜3、ポリカーボネート板4、中間膜3、及びガラス板2を順に積層したものである。
本発明で用いられるガラス板2は、一般に板ガラスや合わせガラスに用いられるものを使用することができ、例えば、ソーダ石灰ガラス、リン珪酸ガラス、ホウ珪酸ガラス、石英ガラス、カリ石灰ガラス、鉛アルカリガラス、アルミナ珪酸ガラス、バリウムガラス等が挙げられる。また、合わせガラスの強度の点からは、強化ガラスを用いることが好ましい。ガラス板2の製造方法については、特に限定されず、一般的なフロートガラス法などが用いられる。
ガラス板2の厚さについては特に制限はないが、通常1.5〜6mm程度である。1.5mm以上であると強度が向上し、破壊・破損を防止する点で有利であり、6mm以下であると、合わせガラスの製造時において、中間膜の冷却速度を十分に大きくすることができるため、EVAの結晶化度を小さくすることができ、合わせガラスのヘイズが大きくならない。以上の点から、ガラス板2の厚さは2.5〜5mmの範囲がより好ましい。
【0010】
本発明の中間膜3は、その少なくとも一方が、架橋性のエチレン−酢酸ビニル共重合体(以下「架橋性EVA」ということがある。)からなる層及び非架橋性のエチレン−酢酸ビニル共重合体(以下「非架橋性EVA」ということがある。)からなる層及び架橋性のエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる層をこの順に積層した構造を有することを特徴とする。以下、中間膜について図2を用いて説明する。
図2に示すように中間膜3は、少なくとも架橋性EVAからなる層31と非架橋性EVAからなる層32及び架橋性EVAからなる層33の3層構造をとる。このような3層構造をとる場合には、架橋性EVAからなる層31はガラス板2と接してこれと接着され、架橋性EVAからなる層33はポリカーボネート板4と接してこれと接着される。
架橋性EVAは、合わせガラスの製造工程において架橋し、架橋によって透明度が高くなる。これは、加熱によって温度が高くなり、エチレンの結晶が溶解し、分子がランダム状になった状態で架橋反応により固定され、冷却後も再結晶化が起こりにくいためである。一方、非架橋性EVAは、加熱後の冷却によって再結晶化するのでヘイズは高くなることがあるが、互いの分子間を固定しあわないため、ガラスとポリカーボネートの熱膨張率の差に起因する寸法差を非架橋性EVAの分子間のずれによって吸収することができる。
本発明の中間膜3においては、架橋性EVAによる透明性と非架橋性EVAによるポリカーボネートの収縮を緩衝する効果が相まって、本発明の効果を達成するものである。
【0011】
架橋性EVAは架橋剤を配合したEVAであり、架橋剤としては、有機過酸化物などが挙げられる。架橋剤の含有量としては、EVA100質量部に対して0.1〜5質量部程度である。また、架橋性EVAには、架橋剤の他に、架橋助剤、耐候剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等を添加することもできる。架橋助剤としては、不飽和イソシアヌレート化合物などがある。
本発明で使用できる架橋性EVAとしては、市販品として、(株)ブリヂストン製「エバーセーフ(商品名)」、三井・デュポンポリケミカル(株)製「エバフレックス(商品名)などが挙げられる。
架橋性EVAからなる層の厚さは0.05〜1.0mmの範囲であることが好ましい。0.05mm以上であるとガラスとの密着性が確保され、1.0mm以下であると、冷却速度が速いため結晶化を生じにくく、透明性を確保できる。以上の点から、架橋性のEVAからなる層の厚さは、0.1〜0.6mmの範囲であればさらに好ましい。
【0012】
本発明の非架橋性EVAとしては、変性されていてもよいし、未変性であってもよい。未変性の非架橋性EVAの市販品としては、三井デュポンケミカル(株)製「EV280」(商品名、酢酸ビニル含有量28質量%)などが挙げられる。
変性された非架橋性EVA(以下「変性EVA」ということがある。)とは、その分子中に−COOH基又は−OH基が導入されたものをいう。−COOH基の導入方法としては無水マレイン酸のグラフト反応等が挙げられ、また−OHの導入方法としてはアルコーリシス反応等が挙げられる。−COOH基及び−OH基の導入量は特に限定されないが、通常、EVAの質量に対して、0.1〜10質量%程度であることが好ましい。変性EVAの市販品としては、東ソー(株)「メルセンG7053(商品名)」などが挙げられる。
また、非架橋性EVAには透明改質剤を添加することが好ましい。冷却速度の結晶化に対する影響を抑制し、透明性を上げる効果がある。
なお、これらの非架橋性EVAは、架橋性EVAと相溶性を有するために、非架橋性EVAと架橋性EVAとの界面で剥離が生じることはない。
【0013】
本発明では、非架橋性EVA中の酢酸ビニルの含有量が15〜35質量%の範囲であることが必要である。酢酸ビニルの含有量が15質量%未満であると透明性が不十分となり、一方、35質量%を超えると耐熱性が不十分となる。以上の点から、非架橋性EVA中の酢酸ビニルの含有量は、19〜28質量%の範囲がさらに好ましい。
非架橋性EVAからなる層の厚さは、0.05〜0.5mmの範囲であることが好ましい。0.05mm以上であるとガラスとポリカーボネートの熱収縮率の相違により生じる接着界面の応力を十分低減することができ、また、ガラスの撓みなどの変形に十分追従することができる。一方、非架橋性のEVAからなる層の厚さが0.5mm以下であるとヘイズが高くならず、透明性が劣化しない。以上の点から、さらに好ましくは、0.1〜0.3mmの範囲である。
【0014】
中間膜3の厚さについては、本発明の合わせガラスの透明性と耐久性を維持し得る範囲で特に限定されないが、通常0.15〜2.5mmの範囲であることが好ましい。中間膜の厚さが0.15mm以上であれば、ガラス板2とポリカーボネート板4の十分な接着性が得られ、合わせガラス自体の十分な耐久性を得ることができる。一方、中間膜の厚さが2.5mm以下であれば、十分な透明性を確保できる。以上の点から、中間膜の厚さは0.3〜1.5mmの範囲であることがさらに好ましい。
【0015】
本発明で用いるポリカーボネート板4に用いるポリカーボネート樹脂としては、特に制限はなく、通常、下記一般式(I)で示される繰り返し単位を有する。
【0016】
【化1】


【0017】
式中、R1及びR2はそれぞれ水素、又はハロゲン原子などの置換基を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基を示す。また、芳香環に置換基を有していてもよい。製造方法としても、通常の方法で製造されるものであればよく、例えば、ビスフェノールAなどのジヒドロキシ芳香族化合物とホスゲンの反応によるもの(界面重縮合反応)やビスフェノールAなどのジヒドロキシ芳香族化合物とフェニルカーボネートなどの炭酸ジエステルとを溶融状態でエステル交換反応させる方法(溶融法)によるものなどが挙げられる。
また、ポリカーボネート樹脂としては他のモノマー成分を共重合したものであってもよく、ガラス繊維などの無機材料を混合したポリカーボネート樹脂組成物を用いてもよい。
【0018】
ポリカーボネート板4の厚さについては特に制限はないが、0.5〜6mmの範囲であることが好ましい。0.5mm以上であると合わせガラスに十分な強度を付与することができ、防犯性を高めることができる。一方、6mm以下であると、製造時に中間膜の冷却速度に与える影響が小さく、再結晶化に起因するヘイズを低減することができる。
【0019】
次に、本発明の合わせガラスの製造方法について詳細に説明する。
ポリカーボネート板を所望の大きさに切断し、必要に応じて乾燥処理を行う。ポリカーボネート板は吸湿性があり、吸湿による水分が気泡となって合わせガラスの透明性や外観を阻害する場合があるからである。乾燥条件には特に制限なく、例えば、常圧下又は減圧下、80〜130℃の範囲で30分〜10時間程度行えばよい。
次いで、ガラス板を切断し、洗浄後、クリーンルーム内でポリカーボネートとの貼り合わせを行う。貼り合わせは、ガラス板上に中間膜、ポリカーボネート、中間膜、及びガラス板を置き、はみ出した中間膜をカットし、ガラス周縁部の各辺1〜2箇所をテープ止めする。
【0020】
次に、テープで仮止めした合わせガラスを真空バックに入れ、熱風乾燥炉に入れて、真空度4kPa(30torr)以下の条件で、100〜115℃程度まで20分間かけて昇温し、同温度で20〜30分程度加熱して仮接着する。次いで、例えば、オートクレーブなどを用いて、115℃程度の温度、0.96MPa(9.8kg/cm2)程度の圧力にて接着処理をする。
なお、加熱温度については、ポリカーボネートの荷重撓み温度が135℃程度であるので、加熱炉中で局部的にもこの温度に達しないように設定することが好ましい。また、加熱時間については、架橋性のEVAが十分に架橋して透明度が高くなるまでの時間であることが好ましく、加熱温度によっても異なるが、通常30分〜1.5時間程度である。
接着処理後、脱圧して冷却する工程では、架橋性のEVAが結晶化しないような冷却速度であることが好ましく、通常40℃以下の温度まで30分程度で冷却する。
【実施例】
【0021】
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、この例によってなんら限定されるものではない。
評価方法
各実施例及び比較例で得られた合わせガラスに関し下記方法にて評価した。
(1)ヘイズ値;スガ試験機(株)製「ヘイズメーター」を用い、JIS K 7105に準拠してヘイズ値を測定した。
(2)剥離耐久性試験;合わせガラスを900×1800mmの大きさに切断し、環境試験機((株)カトー製「DS−13DWCI」)を用い、欧州規格JRC CT.15に準じて試験を実施した。具体的には、合わせガラスを80℃まで昇温し(昇温速度1℃/分)、−20℃まで冷却(冷却速度1℃/分)するサイクルを10回繰り返したときの、合わせガラスの剥離の有無を観察した。評価は同条件で3枚試験を行った際の剥離枚数により行った。
【0022】
実施例1
架橋性EVAとして(株)ブリヂストン製「エバーセーフ」(130℃架橋タイプ)を用い、非架橋性EVAとして三井デュポンケミカル(株)製「EV280」(酢酸ビニル含有量28質量%)を用いた。0.4mm厚の架橋性EVAからなる層と0.25mm厚の非架橋性EVAからなる層、及び0.4mm厚の架橋性EVAからなる層の3層構造を有する中間膜を製造した。
ガラス板として3mm厚のフロートガラス(日本板硝子(株)製「FL3G」)を用い、この上に上記中間膜、ポリカーボネート板(筒中プラスチック工業(株)製「ポリカエース」)、上記中間膜、及び前記フロートガラスを積層させ仮止めした。次いで、真空バック及び熱風乾燥炉を用いて減圧乾燥し、オートクレーブで加圧・加温し、接着して合わせガラスを得た。
乾燥時の減圧度は2.67kPa(20torr)、乾燥温度は100℃、乾燥時間は30分とした。また、オートクレーブでの圧力は0.96MPa、温度は115℃とした。
該合わせガラスについての評価結果を第1表に示す。
【0023】
比較例1
架橋性EVAとして、(株)ブリヂストン製「エバーセーフ」(130℃架橋タイプ)を用い、0.4mm厚の架橋性EVAからなる層のみを3層有する中間膜を製造した。該中間膜を用いたこと以外は実施例1と同様にして合わせガラスを得た。該合わせガラスについての評価結果を第1表に示す。
【0024】
比較例2
非架橋性EVAとして、東ソー(株)製「メルセン7055」を用い、0.4mm厚の非架橋性EVAからなる層のみを3層有する中間膜を製造した。該中間膜を用いたこと以外は実施例1と同様にして合わせガラスを得た。該合わせガラスについての評価結果を第1表に示す。
【0025】
【表1】


【産業上の利用可能性】
【0026】
本発明の合わせガラスは、透明性が高く、またガラス及びポリカーボネートの接着性が高く、耐久性が高い。また、本発明の製造方法によれば、ガラス及びポリカーボネートの接着性が高く、かつ透明性の高い合わせガラスを効率的に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の合わせガラスの構造を示す模式図である。
【図2】本発明の合わせガラス用中間膜の構造を示す模式図である。
【符号の説明】
【0028】
1 合わせガラス
2 ガラス板
3 中間膜
4 ポリカーボネート板
31 架橋性EVAからなる層
32 非架橋性EVAからなる層
33 架橋性EVAからなる層




 

 


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