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発明の名称 ポリアミド樹脂組成物
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−106959(P2007−106959A)
公開日 平成19年4月26日(2007.4.26)
出願番号 特願2005−301757(P2005−301757)
出願日 平成17年10月17日(2005.10.17)
代理人
発明者 太田 貢 / 木皿 嘉仁
要約 課題
ガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物の優れた機械的強度を損なうことなく、成形収縮率の異方性を低減したポリアミド系樹脂組成物を提供する。

解決手段
ナイロン66樹脂(A)60〜90質量%、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(B)40〜10質量%、及び前記(A)成分と(B)成分の合計量60〜95質量%に対して40〜5質量%のガラス繊維(C)からなる、機械的強度及び成形収縮率の異方性に優れたポリアミド樹脂組成物。
特許請求の範囲
【請求項1】

ナイロン66樹脂(A)60〜90質量%、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(B)40〜10質量%、及び前記(A)成分と(B)成分の合計量60〜95質量%に対して40〜5質量%のガラス繊維(C)からなる、機械的強度及び成形収縮率の異方性に優れたポリアミド樹脂組成物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物の優れた機械的強度を損なうことなく、成形収縮率の異方性を低減させたポリアミド樹脂組成物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ポリアミド樹脂は、耐熱性、耐薬品性、機械的強度等に優れ、エンジニアリングプラスチックとして幅広い用途に展開がされている。また、樹脂材料の機械特性をさらに向上させるため、ガラス繊維を配合した材料が広く用いられている。
【0003】
しかしながら、ガラス繊維を配合することにより、成形収縮率の異方性(流動方向と直角方向)が増加するため、自動車部品などの大型の成形品での利用は制限されたものであった。
【0004】
剛性を保持したまま、成形収縮率の異方性を低減させるためには、繊維状と非繊維状の強化材を併用して充填する方法が知られているが、この方法では、耐衝撃性が大きく低下するという問題があった。
【0005】
一方、ガラス強化ポリアミド樹脂にポリテトラフルオロエチレン樹脂を配合した樹脂組成物が特許文献1などで提案されているが、この文献には成形収縮の異方性改良については言及されていない。
【特許文献1】特開平8−028572号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】

本発明は、上記の問題を解決し、ガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物の優れた機械的強度を損なうことなく、成形収縮率の異方性を低減したポリアミド系樹脂組成物を提供することを技術的な課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、ポリアミド樹脂とガラス繊維とポリテトラフルオロエチレンとを用いることにより、組成物の優れた機械的強度を損なうことなく、成形収縮率の異方性を低減した組成物が得られることを見出して本発明に到達した。
すなわち、本発明は、ナイロン66樹脂(A)60〜90質量%、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(B)40〜10質量%、及び前記(A)成分と(B)成分の合計量60〜95質量%に対して40〜5質量%のガラス繊維(C)からなる、機械的強度及び成形収縮率の異方性に優れたポリアミド系樹脂組成物を要旨とするものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明のポリアミド系樹脂組成物は、ナイロン66樹脂とガラス繊維の混合物に、さらにポリテトラフルオロエチレン樹脂を配合することにより、機械的強度を損なうことなく、成形収縮率の異方性を低減できたものであり、この組成物は自動車部品などの大型の成形品に利用できるので、産業上の利用価値は極めて高い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0010】
本発明のポリアミド系樹脂組成物は、ナイロン66樹脂(A)、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(B)及びガラス繊維(C)で主として構成されている。
【0011】
まず、本発明において用いられるナイロン66樹脂(A)としては、ナイロン66ホモポリマー及びナイロン66を主体とする周知の方法で得られるコポリマーが使用される。ポリアミド樹脂の重合度には特に限定されるものではないが、98%濃硫酸にポリアミド樹脂を1質量%の割合で溶解した溶液の25℃で測定した相対粘度として、1.5〜5.0の範囲、特に2.0〜4.0の範囲のものを用いることが好ましい。
【0012】
また、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(B)としては、数平均分子量10,000〜10,000,000、平均粒径5〜32μmのものが好ましく、例えば、三幸ファインマテリアル(株)製の「エースフロンS(商品名)」が使用される。
【0013】
ポリテトラフルオロエチレン樹脂(B)の配合量は、ナイロン66樹脂(A)60〜90質量%に対して40〜10質量%であり、(B)成分が10質量%未満では成形収縮率の異方性の改良効果に乏しく、40質量%を超えると機械的強度が低下するため好ましくない。
【0014】
次に、本発明で使用するガラス繊維(C)は、特に限定されるものではないが、溶融混練前のもので、その平均直径が3〜15μmの範囲にあり、アスペクト比(平均長さ/平均直径)が250〜500の範囲にあるものが好ましい。アスペクト比が250未満のものでは、成形品としたときの機械的強度が十分でない場合があり、一方、アスペクト比が500を超えると、成形性が低下しやすい。また、溶融混練前のガラス繊維の平均長さは、前記したアスペクト比を満足するものなら特に制限はないが、通常は0.75〜5.5mmの範囲にあるものが好ましい。
【0015】
ガラス繊維(C)の配合量は、前記(A)成分と(B)成分の合計量60〜95質量%に対して40〜5質量%であることが必要であり、5質量%未満では強化材としての補強効果に乏しく、40質量%を超えると加工性が悪化する。
【0016】
なお、ガラス繊維(C)は、表面処理剤として、高級脂肪酸又はそのエステル、塩等の誘導体(例えば、ステアリン酸、オレイン酸、パルミチン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸アミド、ステアリン酸エチルエステル等)やカップリング剤(例えば、シラン系、チタネート系、アルミニウム系、ジルコニウム系等)を用いて処理することができる。表面処理剤はあらかじめ各々の無機フィラーと処理しておいてもよく、乾式撹拌時に同時に添加処理することも可能である。
【0017】
本発明のポリアミド系樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、他の成分、例えば顔料、染料等の着色剤や、ポリアミド樹脂の一般的な熱安定剤である銅系熱安定剤(例えばヨウ化銅、酢酸銅等とヨウ化カリウム、臭化カルウムとの併用)、ヒンダードフェノール系酸化劣化防止剤に代表される有機系耐熱剤、耐候性改良剤、核剤、可塑剤、滑剤、帯電防止剤等の添加剤、充填材、他の樹脂ポリマー等を添加することができる。
【0018】
本発明のポリアミド系樹脂組成物は、機械的強度及び成形収縮率の異方性に優れたものであるが、機械的強度として例えば引張強度は90MPa以上、曲げ強度は140MPa以上、曲げ弾性率は4.5GPa以上、衝撃強度は40J/m以上が好ましい。また、成形収縮率の異方性としては、流れ方向と直角方向の比が0.4以上が好ましい。

上記のポリアミド系樹脂組成物は、射出成形、押出成形、ブロー成形等、幅広い方法で成形することが可能であり、特に射出成形用途が最適である。また、得られる成形品は、その特性を生かして自動車用部品や家電製品等に幅広く使用することができる。
なお、本発明のポリアミド系樹脂組成物の製造方法は、特に限定されるものではなく、ポリアミド樹脂、ポリテトラフルオロエチレン樹脂及びガラス繊維を、常用の単軸又は2軸の押出機やニーダー等の混練機を用いて、溶融混練する方法等を用いることができる。
【実施例】
【0019】
次に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は実施例のみに限定されるものではない。なお、実施例で用いた原料、及び物性試験の測定法は次の通りである。
1.原料
(1)ポリアミド66樹脂(以下、PA66とする。):デュポン社製101NC010(相対粘度2.7)
(2)ポリテトラフルオロエチレン樹脂:三幸ファインマテリアル(株)製エースフロンS(以下、PTFEとする。)
(3)ガラス繊維:日本電気ガラス社製T-289(以下、GFとする。)
2.測定法
(1)引張強度:ASTM D638に準じて測定した。
(2)曲げ強度及び曲げ弾性率:ASTM D790に準じて測定した。
(3)衝撃強度:ASTM D256に準じて測定した。
(4)成形収縮率
射出成形機(東芝機械(株)製IS80EPN、シリンダー温度280℃、成形サイクル、金型温度80℃)で60×60×3mmの試験片を成形し、23℃で24時間放置後、成形収縮率を測定した。

(実施例1)
75質量部のPA66を10質量部のPTFEとともにクボタ社製連続定流供給装置を用いて、サイドフィーダー付同方向2軸押出機(東芝機械社製TEM‐37BS)の主供給口に供給した。また、サイドフィーダーより15質量部GFを供給した。樹脂温度280℃、吐出量14kg/時で溶融混練を行い、ノズルからストランド状に引取った樹脂組成物を水浴にくぐらせて冷却固化し、ペレタイザーでカッティングした後、100℃で12時間熱風乾燥することによって樹脂組成物のペレットを得た。
【0020】
次いで、得られた樹脂組成物ペレットを、射出成形機(東芝機械社製IS80EPN)を用いて樹脂温度280℃で成形し、各種試験片を作製した。これらについて機械的物性、成形収縮率を評価した。

(実施例2〜4、比較例1〜3)
PA66、PTFE及びGFの配合割合を表1に示す割合に変更した以外は、実施例1と同様にしてペレットを得て、諸特性を調べた。
【0021】
実施例1〜4及び比較例1〜3で得られた試験片の評価結果を表1に示す。
【0022】
【表1】


表1から明らかなように、実施例1〜4は、機械的強度、成形収縮率のいずれも満足できるものであった。
【0023】
一方、比較例1〜2は、PTFEを用いなかったため、成形収縮の異方性が大きかった。また、比較例3は、PTFEの配合量が本発明の範囲を上回っていたため、機械的強度が不十分であった。





 

 


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