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発明の名称 ポリアリレート樹脂組成物
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−9015(P2007−9015A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−189974(P2005−189974)
出願日 平成17年6月29日(2005.6.29)
代理人
発明者 中山 泰樹
要約 課題
従来のPAR/PCTA系の樹脂組成物が有していた耐熱性、成形加工性、透明性等を維持しつつ、成形時の滞留安定性の改善された樹脂組成物を提供する。

解決手段
ポリアリレート樹脂(A1)、ポリカーボネート樹脂(A2)、テレフタル酸成分と1,4−シクロヘキサンジメタノール成分とを主成分とするポリエステル樹脂(B)、フェノキシ樹脂(C)、およびホスフェート化合物(D)とからなり、各成分の質量比が下式(1)〜(4)をすべて満足する樹脂組成物。(1): (A1)/(A2)=100/0〜10/90(2): {(A1)+(A2)}/(B)=20/80〜80/20(3): (C)/{(A1)+(A2)+(B)}=0.2/100〜10/100(4): (D)/{(A1)+(A2)+(B)}=0.01/100〜0.3/100
特許請求の範囲
【請求項1】
ポリアリレート樹脂(A1)、ポリカーボネート樹脂(A2)、テレフタル酸成分と1,4−シクロヘキサンジメタノール成分とを主成分とするポリエステル樹脂(B)、フェノキシ樹脂(C)、およびホスフェート化合物(D)とからなり、各成分の質量比が下式(1)〜(4)をすべて満足する樹脂組成物。
(1): (A1)/(A2)=100/0〜10/90
(2): {(A1)+(A2)}/(B)=20/80〜80/20
(3): (C)/{(A1)+(A2)+(B)}=0.2/100〜10/100
(4): (D)/{(A1)+(A2)+(B)}=0.01/100〜0.3/100
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、耐熱性、透明性、耐薬品性に優れ、かつ、成形時の滞留安定性の改善されたポリアリレート樹脂組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン成分とフタル酸成分とからなる芳香族ポリエステルに代表される、いわゆるポリアリレート(以下、PARと略称する)は、エンジニアプラスチックとして広く知られている。PARは、耐熱性が高く、透明性、機械的強度、寸法安定性に優れた樹脂として、様々な分野で使用されている。また、成形加工性、耐薬品性、耐候性の改善を目的として、ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略称する)等の他のポリエステル樹脂とアロイ化した樹脂組成物も、その使用分野を広げている。
【0003】
しかしながら、PARとPETとの樹脂組成物は、PARの単体と比較すると、成形加工性、耐薬品性は向上するものの、熱的特性や、耐衝撃性が低下する。
【0004】
これらを解決するため、特許文献1では、芳香族ジカルボン酸と1,4−シクロヘキサンジメタノールからなるポリエステル樹脂(以下、PCTAと略称する)をPARと混合した樹脂組成物が提案されている。しかしながら、この樹脂組成物は、成形時の滞留安定性が不十分であり、特に成形時の滞留時間が長くなると、樹脂の劣化を引き起こし、機械物性においても満足できないものであった。
【0005】
ポリエステル樹脂の滞留安定性の改善には、一般に熱安定剤(酸化防止剤)が使用されているが、PAR/PCTAのアロイ化樹脂組成物での効果は低く、満足できるものではなかった。
【特許文献1】特開2002−302596号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、前記事情に鑑み、従来のPAR/PCTA系の樹脂組成物における成形時の滞留安定性の改善を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究した結果、PARからなる樹脂組成物に、特定の樹脂および化合物を配合することで課題が解決されることを見出し、本発明を完成させた。
【0008】
すなわち、本発明の要旨は、ポリアリレート樹脂(A1)、ポリカーボネート樹脂(A2)、テレフタル酸成分と1,4−シクロヘキサンジメタノール成分とを主成分とするポリエステル樹脂(B)、フェノキシ樹脂(C)、およびホスフェート化合物(D)とからなり、各成分の質量比が下式(1)〜(4)をすべて満足する樹脂組成物である。
(1): (A1)/(A2)=100/0〜10/90
(2): {(A1)+(A2)}/(B)=20/80〜80/20
(3): (C)/{(A1)+(A2)+(B)}= 0.2/100〜10/100
(4): (D)/{(A1)+(A2)+(B)}=0.01/100〜0.3/100
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、従来のPAR/PCTA系の樹脂組成物が有していた耐熱性、成形加工性、透明性等を維持しつつ、成形時の滞留安定性の改善された樹脂組成物が提供され、自動車外板、電子機器部品といった用途をはじめとして、産業上の利用価値は極めて高い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
PAR樹脂(A1)とは、芳香族ジカルボン酸残基とビスフェノール残基を繰り返し単位とする樹脂である。
【0011】
ビスフェノール残基を導入するためのPAR原料はビスフェノール類であり、その具体例として、例えば2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルケトン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン等が挙げられる。これらの化合物は単独で使用してもよいし、あるいは、2種類以上を混合して使用してもよい。とりわけ、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以下、BAと略称する)が経済的に好ましく、当該化合物を単独で使用することが最適である。
【0012】
一方、PAR樹脂(A1)に、芳香族ジカルボン酸残基を導入するための原料としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジフェン酸、4,4´−ジカルボキシジフェニルエーテル、ビス(p−カルボキシフェニル)アルカン、4,4´−ジカルボキシジフェニルスルホン等が挙げられ、なかでもテレフタル酸、イソフタル酸が好ましい。本発明においては両者を混合使用して得られるポリアリレート樹脂組成物が、溶融加工性、および機械的特性の面で特に好ましい。その混合比率(テレフタル酸/イソフタル酸)は任意に選択することができるが、モル分率で90/10〜10/90の範囲であることが好ましく、より好ましくは70/30〜30/70、最適には50/50である。テレフタル酸の混合モル分率が10モル%未満であっても、90モル%を超えていても界面重合法では十分な重合度を得にくくなる場合がある。
【0013】
PAR樹脂(A1)は機械的特性と流動性の観点から、極限粘度が0.4〜1.0、好ましくは0.4〜0.8、より好ましくは0.5〜0.7であることが望ましい。
【0014】
本発明においては、PAR樹脂として、例えば、市販のユニチカ社製Uポリマー(登録商標)U−100(パウダー)を使用することができる。
【0015】
ポリカーボネート樹脂(A2)とは、ビスフェノール残基とカーボネート残基を繰り返し単位とするポリ炭酸エステルである。ビスフェノール残基単位を導入するための原料としては、例えば、BA、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルケトン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)デカン、1,3−または1,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン、4,4’−ジチオジフェノール、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジクロロジフェニルエーテル、4,4−ジヒドロキシ−2,5−ジヒドロキシジフェニルエーテル等が挙げられる。その他にも米国特許明細書第2,999,835号、第3,028,365号、第3,334,154号および第4,131,575号に記載されているジフェノール類が使用できる。これらは単独で使用してもよいし、あるいは、2種類以上を混合して使用してもよい。とりわけ、BAが好ましく、当該化合物を単独で使用することが最適である。カーボネート残基を導入するためのポリカーボネート樹脂原料としては、ホスゲン、ジフェニルカーボネート等が挙げられる。
【0016】
ポリカーボネート樹脂(A2)の極限粘度は、0.3〜0.7の範囲が好ましく、そのようなポリカーボネート樹脂(A2)として、住友ダウ社製カリバー(登録商標)(200−30、200−13、200−3)、帝人化成社製パンライト(登録商標)(L−1250、L1225LL)、日本GE社製レキサン(登録商標)(5221C)等が例示できる。
【0017】
PAR樹脂(A1)とポリカーボネート樹脂(A2)の配合比率は、要求される耐熱性、成形性(流動性)の要求に合わせ、適切な割合を選択でき、ポリカーボネート樹脂(A2)は用いなくてもよい。通常、その質量比(PAR樹脂(A1)/ポリカーボネート樹脂(A2))は100/0〜10/90であり、好ましくは100/0〜20/80である。なお、PAR樹脂(A1)、ポリカーボネート樹脂(A2)はそれぞれ2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0018】
テレフタル酸成分と1,4−シクロヘキサンジメタノール成分とを主成分とするポリエステル樹脂(B)(以下、単に「ポリエステル樹脂(B)」と呼ぶ。)は、好ましくは、ポリエステルを構成する全アルコール成分中、1,4−シクロヘキサンジメタノールを70モル%以上含有するポリエステルである。この成分が70モル%未満であると、十分な耐衝撃性能が得られず、また耐熱性も低下する傾向がある。1,4−シクロヘキサンジメタノール以外の他のジオール成分としては、例えば、エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル,1,5−ペンタンジオール、ポリテトラメチレングリコールおよびそれらの混合物を挙げることができる。特に好ましい他のジオール成分としてはエチレングリコールを単独で用いるものである。
【0019】
また、ポリエステル樹脂(B)のジカルボン酸成分としては、テレフタル酸成分を80モル%以上含有していることが好ましく、90モル%以上含有していることが特に好ましい。テレフタル酸以外の酸成分として、例えばイソフタル酸、フタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジフェン酸、および、それらの炭素数が1〜3のアルキルのエステル化物、テレフタル酸の炭素数が1〜3のアルキルエステル化物およびそれらの混合物を挙げることができる。
【0020】
ポリエステル樹脂(B)は、機械的特性、および、成形加工性の観点から、極限粘度が0.5〜1.2、好ましくは0.6〜1.0であることが望ましい。
【0021】
ポリエステル樹脂(B)は、市販のイーストマンケミカル社製サーミックス(登録商標)6761、同社製デュラスター(登録商標)DS2000、同社製イースター(登録商標)DN003等が例示できる。また、ポリエステル樹脂(B)は2種以上組み合わせて使用してもよい。
【0022】
PAR樹脂(A1)、ポリカーボネート樹脂(A2)、ポリエステル樹脂(B)の配合比は、樹脂組成物の成形加工性、耐熱性、耐薬品性の観点から、質量比{(A1+A2)/B}は20/80〜80/20の範囲とすることが必要である。PAR樹脂(A1)とポリカーボネート樹脂(A2)との合計{(A1)+(A2)}の質量比が20%未満であると、耐熱性の低下、および衝撃強度の低下が顕著となり、また、逆に80%を超えると、樹脂の流動性が低下することから、成形加工性が著しく悪くなり、さらには、耐薬品性も低下する。
【0023】
フェノキシ樹脂(C)は、例えば、BAとエピクロルヒドリンから製造される、ポリヒドロキシポリエーテル樹脂が挙げられ、分子量(Mn)は5000〜20000のものを好ましく使用することができる。
【0024】
このフェノキシ樹脂(C)の含有量は、全ポリマー成分{(A1)+(A2)+(B)}100質量部に対して0.2〜10質量部とする必要があり、好ましくは0.5〜8.0質量部である。含有量が0.2質量部未満であると、滞留安定性をもたらす効果が低く、10質量部より多いと、加工時にゲル化を生じ、生産に支障をきたすこととなる。
【0025】
市販のフェノキシ樹脂(C)としては、インケム社製PAPHEN(登録商標)(PKHH)、同社製PAPHEN(登録商標)((PKHJ)、同社製PAPHEN(登録商標)((PKHC)、エポキシレジン社製エピコート(登録商標)(1256)、東都化成社製YP(YP−50)等が例示できる。
【0026】
本発明にいうホスフェート化合物(D)は、下記一般式(1)で表される化合物である。
【0027】
【化1】


【0028】
式中、R、Rは水素原子、または、炭素数が1〜24(好ましくは2〜18、より好ましくは4〜18)のアルキル基、または、アルケニル基から選ばれる基であり、同種でも異種でもよい。R、Rのいずれかが炭素数25以上のアルキル基またはアルケニル基であると、成形加工時の樹脂組成物の変色を抑制できない場合がある。また、Rは、水素あるいはRと同一のアルキル基またはアルケニル基であることが好ましい。炭素数が1〜24のアルキル基またはアルケニル基として、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、2-エチルヘキシル基、ラウリル基、ミリスチル基、ステアリル基、オレイル基、ベヘニル基、テトラコシル基が挙げられる。
【0029】
好ましいホスフェート化合物(D)の例として、エチルアシッドホスフェート、ブチルアシッドホスフェート、ブトキシエチルアシッドホスフェート、2−エチルヘキシルアシッドホスフェート、オレイルアシッドホスフェート、テトラコシルアシッドホスフェートが挙げられる。これらの具体例の中で、ブチルアシッドホスフェート、2−エチルヘキシルアシッドホスフェート、オレイルアシッドホスフェートが好ましい。また、ホスフェート化合物は2種以上組み合わせて使用してもよい。
【0030】
ホスフェート化合物(D)は、全ポリマー成分{(A1)+(A2)+(B)}100質量部に対して0.01〜0.3質量部とする必要があり、好ましくは0.03〜0.2質量部である。含有量が0.01質量部未満であると、成形加工する時の変色を防止する効果が乏しくなり、また、透明性が若干低下する傾向があり、意匠性の面で好ましくない。また、含有量が0.3質量部を超えると、変色が起こり、さらには透明性が低下する。
【0031】
本発明に用いる樹脂組成物には、本発明の効果を大きく損なわない限り、ブルーイング剤、難燃剤、離型剤、帯電防止剤、滑剤等の各種添加剤を含んでもよい。
【0032】
本発明の樹脂組成物は、前記(A1)、(B)、(C)、(D)および必要に応じて(A2)の各成分を混合してなる。混合方法としては、ペレット状や粉末状の原料を単にドライブレンドしたものでもよいし、溶融、混練することにより混合したものをペレット化したものでもよい。成形加工時における取り扱いの容易さの観点から、ペレット形状の混練物であることが好ましい。
【0033】
本発明の樹脂組成物は、射出成形や押出成形などの公知の成形方法により、各種成形品、シート、フィルム等に容易に加工することができる。
【実施例】
【0034】
以下、実施例および比較例により本発明をさらに詳しく説明する。
【0035】
1.原料
(1)PAR樹脂(A1):ユニチカ社製U−ポリマーパウダー(極限粘度0.5)
(2)ポリカーボネート樹脂(A2):住友ダウ社製カリバー(登録商標)200−30、(極限粘度0.5)
(3)ポリエステル樹脂(B):イーストマンケミカル社製サーミックス(登録商標)6761(極限粘度0.9、モノマー使用割合:テレフタル酸/イソフタル酸/1,4シクロヘキサンジメタノール=95/5/100(モル比))
(4)フェノキシ樹脂(C):インケム社製PAPHEN(登録商標)(PKHH)
(5)ホスフェート化合物(D):城北化学社製JP−504(アルキルアシッドホスフェート)
【0036】
2.評価方法
【0037】
(1)極限粘度:フェノールと1,1,2,2−テトラクロロエタンとの等質量混合物を溶媒として、温度20℃で測定した溶液粘度から求めた。
【0038】
(2)コンパウンド性:樹脂混練装置(東芝機械社性TEM−37BS)を用い、各原料をブレンド後、シリンダ設定温度280〜300℃にてコンパウンドを実施し、ペレットを得た。評価判断は、以下のようにおこない、○、△を合格とした。
【0039】
ストランド切れの発生が5回/時間 未満 ; ○
ストランド切れの発生が5回/時間以上10回/未満 ; △
ストランド切れの発生が10回/時間以上 ; ×
【0040】
(3)バーフロー測定:樹脂組成物ペレットを、射出成形機(東芝機械社製IS−100E−3S)を用いて樹脂温度300℃、流動先端圧力100MPaにて、厚さ2mm、幅20mmのバー状金型内に射出成形し、その長さで成形加工性を評価した。評価判断は、以下のようにおこない、○、△を合格とした。
【0041】
バーフロー長が200mm以上 ; ○
バーフロー長が100mm以上200mm未満; △
バーフロー長が100mm未満 ; ×
【0042】
(4)DTUL:ASTM D648に準じ、荷重0.45MPaにて測定した。試験片は、樹脂組成物ペレットを、射出成形機(東芝機械社製IS−100E−3S)を用いて樹脂温度300℃で成形した。この物性測定試験片は1日以上室温にて放置した後、測定に供した。評価判断は、以下のようにおこない、○、△を合格とした。
【0043】
DTUL値が100℃以上 ; ○
DTUL値が80℃以上 100℃未満 ; △
DTUL値が80℃未満 ; ×
【0044】
(5)引張強度:ASTM D638に準じて測定した。試験片は、樹脂組成物ペレットを、射出成形機(東芝機械社製IS−100E−3S)を用いて樹脂温度280℃で成形した。この際、滞留安定性を評価するために、射出成形サイクル30sのときの試験片をコントロールとして、射出成形サイクルを100sとしたときの試験片についても評価を行った。この物性測定試験片は1日以上室温にて放置した後、測定に供した。
【0045】
評価判断として55MPa以上を合格とした。
【0046】
(6)伸度:ASTM D638に準じて測定した。試験片は、樹脂組成物ペレットを、射出成形機(東芝機械社製IS−100E−3S)を用いて樹脂温度280℃で成形した。この際、滞留安定性評価として、前記(5)と同様にして試験片を得た。この物性測定試験片は1日以上室温にて放置した後、測定に供した。
【0047】
また、滞留安定性の評価は、射出成形サイクル30sの試験片をコントロールとした100sにおける試験片の伸度の保持率によって、以下の基準で判定し、○、△を合格とした。
【0048】
滞留伸度保持率(100s/30s)が80%以上 ; ○
滞留伸度保持率(100s/30s)が80%未満 60%以上 ; △
滞留伸度保持率(100s/30s)が60%未満 ; ×
【0049】
(7)透明性:射出成形機(東芝機械社製IS−100E−3S)を用いて樹脂温度280℃で厚さ2mmの見本板を成形し、色調測定装置(日本電色製SZ−Σ80型測色器)により、JIS K7103に基づいて測定した。評価判断は、以下のようにおこない、○、△を合格とした。
【0050】
透明性が80%以上 ; ○
透明性が80%未満60%以上 ; △
透明性が60%未満 ; ×
【0051】
実施例1
PAR樹脂(A1)60質量部、ポリエステル樹脂(B)40質量部、フェノキシ樹脂(C)0.4質量部、およびホスフェート化合物(D)0.06質量部をクボタ社製連続定量供給装置を用いて、同方向2軸押出機(東芝機械社製TEM−37BS)の主供給口に供給した。樹脂温度290℃、吐出量20kg/hで溶融混練をおこない、ノズルからストランド状に引き取った樹脂組成物を水浴に浸して冷却固化し、ペレタイザーでカッティングした後、100℃で12時間熱風乾燥することによって樹脂組成物のペレットを得た。
【0052】
次いで、得られた樹脂組成物ペレットを、射出成形機(東芝機械社製IS−100E−3S)を用いて樹脂温度280℃で成形し、物性測定試験片、見本板、試験プレートを作製し、各種評価試験をおこなった。
【0053】
実施例2〜7、比較例1〜7
表1に示すように、樹脂および化合物の配合量を変えた以外は、実施例1と同様に溶融混錬をおこない樹脂組成物のペレットを得た。このペレットを用いて実施例1と同様に評価を行った。
【0054】
実施例1〜7の評価結果を表1に、比較例1〜7の評価結果を表2に示す。
【0055】
【表1】


【0056】
【表2】


【0057】
実施例1〜7に記載されている本発明の樹脂組成物は、コンパウンド性については、特に問題はなく、良好にペレット化することができた。得られたペレットを評価したところ、引張強度が55MPa以上あり、同時に滞留伸度保持率が85%以上と優れた物性を有しており、滞留安定性は良好であった。また、成形品の透明性も光線透過率が60%以上あり良好であった。
【0058】
比較例1、2はフェノキシ樹脂(C)が、配合されていないため、伸度の低下率が大きく、滞留劣化が起こっていることが分かった。
【0059】
比較例3は、逆にフェノキシ樹脂(C)が、本発明の範囲の上限を外れたため、コンパウンド時にゲル化が起こり、ペレット化ができない状況であった。
【0060】
比較例4は、ホスフェート化合物(D)が、本発明の範囲の上限を外れたため、黒色の変色が起こり、透明性が低下した。
【0061】
比較例5は、ポリエステル樹脂(B)が、本発明の範囲の上限を外れたため、DTULの値が80℃よりも低く、耐熱性に劣るものであった。
【0062】
比較例6は、PAR樹脂(A1)とポリカーボネート樹脂(A2)の合計量が、本発明の範囲の上限を外れたため、成形性評価であるバーフロー長が100mmを下回り、成形加工性で劣るものであった。
【0063】
比較例7は、ホスフェート化合物(D)が、配合されていないため、黄色の変色が起こり、透明性が低下した。




 

 


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