米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 化学;冶金 -> 株式会社日本触媒

発明の名称 近赤外線吸収剤を含有する感圧接着剤組成物およびその用途
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−131748(P2007−131748A)
公開日 平成19年5月31日(2007.5.31)
出願番号 特願2005−326643(P2005−326643)
出願日 平成17年11月10日(2005.11.10)
代理人
発明者 小林 信弘
要約 課題
十分な近赤外線遮断特性および透明性を維持し、かつ耐熱、耐湿熱試験時における近赤外線吸収剤の劣化が少なく、かつ凝集力の優れた感圧接着剤組成物を提供する。

解決手段
多価メルカプタンの存在下にラジカル重合して得られるブロック重合体もしくはグラフト重合体である感圧接着性重合体(A)と、近赤外線吸収色素(B)とを含む感圧接着剤組成物であり、(A)が、50℃以上のガラス転移温度を有する重合体部分と0℃未満のガラス転移温度を有する重合体部分とを同一分子内に有する感圧接着剤組成物。
特許請求の範囲
【請求項1】
感圧接着性重合体(A)と、近赤外線吸収色素(B)とを含んでなる感圧接着剤組成物であり、(A)が、50℃以上のガラス転移温度を有する重合体部分と0℃未満のガラス転移温度を有する重合体部分とを同一分子内に有する重合体である感圧接着剤組成物。
【請求項2】
感圧接着性重合体(A)が、ブロック重合体もしくはグラフト重合体である請求項1に記載の感圧接着剤組成物。
【請求項3】
感圧接着性重合体(A)が、多価メルカプタンからそのメルカプト基のプロトンが解離した残りの部分である多価メルカプタン部分と、該多価メルカプタン部分から放射状に延びた50℃以上のガラス転移温度を有する第1重合体部分および0℃未満のガラス転移温度を有する第2重合体部分とを同一分子内に有する重合体である請求項1または2に記載の感圧接着剤組成物。
【請求項4】
感圧接着性重合体(A)が、多価メルカプタンの存在下に各段階で種類の異なる重合性モノマーを使用するラジカル重合を複数段階行うことにより製造されるものである請求項1から3のいずれかに記載の感圧接着剤組成物。
【請求項5】
50℃以上のガラス転移温度を有する重合体部分として、片末端に重合性二重結合を有する重合体であるマクロモノマーを使用する請求項1から4のいずれかに記載の感圧接着剤組成物。
【請求項6】
感圧接着性重合体(A)の酸価が25未満である請求項1から5に記載の感圧接着剤組成物。
【請求項7】
感圧接着性重合体(A)を厚さ20μmの感圧接着剤層とした際の、400nm〜800nmの平均透過率が50%以上である請求項1〜6に記載の感圧接着剤組成物。
【請求項8】
感圧接着性重合体(A)を厚さ20μmの感圧接着剤層とした際の、ヘイズ値が10以下である請求項1〜7に記載の感圧接着剤組成物。
【請求項9】
請求項1〜8に記載の感圧接着剤組成物を用いて形成された感圧接着剤層。
【請求項10】
透明基材に、請求項1から8のいずれかに記載の感圧接着剤組成物を含む塗膜を積層した近赤外吸収材。
【請求項11】
該透明基材が、ガラス、PETフィルム、易接着性PETフィルム、反射防止フィルムまたは電磁波シールドフィルムである請求項10記載の近赤外吸収材。
【請求項12】
請求項10または11記載の近赤外吸収材を用いる、プラズマディスプレイ用光学フィルター。
【請求項13】
請求項12に記載のプラズマディスプレイ用光学フィルタ−を用いる、プラズマディスプレイ。
【請求項14】
請求項10または11記載の近赤外吸収材を用いる、撮像素子用光学フィルター。
【請求項15】
請求項14に記載の撮像素子用光学フィルタ−を用いる、撮像素子。
【請求項16】
請求項15に記載の撮像素子を用いる、撮像装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、近赤外吸収剤を含有する感圧接着剤組成物に関する。特に、本発明は、耐熱性、耐湿熱性に優れた近赤外吸収剤を含有する感圧接着剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、薄型で大画面に適用できるPDP(プラズマディスプレイパネル)が注目されている。PDPはプラズマ放電の際に近赤外線が発生し、この近赤外線が家電用リモコンの誤作動を誘発することが問題となっている。PDPなどから発生する近赤外線を吸収する近赤外線色素としては、一般にシアニン系、ポリメチン系、スクアリリウム系、ポルフィリン系、ジチオール金属錯体系、フタロシアニン系、ジイモニウム系などの色素がある(特許文献1,2)。
【0003】
また、PDPは、パネル内部に封入された希ガス、特にネオンを主体としたガス中で放電を発生させ、その際に発生する真空紫外線により、パネル内部のセルに設けられたR、G、Bの蛍光体を発光させるため、この発光過程でPDPの作動に不必要な電磁波も同時に放出され、電磁波を遮蔽する必要もある。また、反射光を抑えるために反射防止フィルム、ぎらつき防止フィルムも必要である。このため、PDP用光学フィルターは、近赤外線吸収フィルム、電磁波遮蔽フィルム、反射防止フィルムを支持体であるガラスや衝撃吸収材の上に積層して作成することが一般的である。このようなPDP用光学フィルターは、PDPの前面側に載置され、または接着剤や感圧接着剤を用いて貼合させて、使用される場合もある。
【0004】
【特許文献1】特開2003−960040号公報
【特許文献2】特開2000−80071号公報また、PDPの前面に載置される光学フィルターの薄層化や、光学フィルターの製造工程を簡略化することを目的として、感圧接着剤に近赤外線吸収色素を含有させることにより、近赤外線吸収フィルムと感圧接着剤層を一体化させる試みがなされている(特許文献3)。
【0005】
【特許文献3】特許第3621322号 また、CCDやCMOSをもつ撮像装置も最注目を浴びているが、これらの撮像装置は1100nm付近の近赤外領域にまで感度を有している。そのため、可視光以上の近赤外光をカットしないと目で見た場合の色目と異なってくるため、CCDやCMOSチップの表面に赤外カットフィルターがつけられている。また、色モアレを防止するためのローパスフィルターも設けられている。これら赤外カットフィルターやローパスフィルターは、ほぼ単機能のフィルムが透明接着剤等を介して接着された多層構造を取っているものが多かったが、多層構造は機器の小型や製造コスト面からも不利となる事から、PDPと同様に層構成の簡素化を狙った様々な試みがなされている。例えば、カバーガラスを設けずに、ローパスフィルターを直接容器に接着すると共に、赤外カットフィルターはローパスフィルター表面の光学薄膜のみで実現する技術が開示されている。しかしながら、赤外カットフィルターを光学薄膜のみで構成すると、入射する光線の角度によって遮断波長が変化するため、画面周辺に色むらが発生する等の不都合が生じる。他方、特許文献4には、カバーガラスの容器内部側に赤外カット10フィルター(色ガラスフィルター)を接着する技術が開示されている。しかし、同公報の技術では、ローパスフィルターを別に配置しなければならないため、機器の小型化に対する寄与が小さい。更に、特許文献5には、カバーガラスに色ガラスフィルターを接着し、更に回折格子型のローパスフィルターを形成する技術が開示されているが、回折格子型のローパスフィルターではフィルターと受光部との間隔を所定の寸法に保たねばならず、小型化の制約となるばかりか、組立寸法精度を高めなければならなかった。
【0006】
【特許文献4】特開2000−216368号公報
【特許文献5】特許第2989739号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
感圧接着剤に近赤外線吸収色素を含有させる例として、特許文献3には、被着体への良好な接着性や、架橋剤と反応する架橋点として、カルボキシル基や水酸基含有(メタ)アクリレートを0.1〜20重量%共重合させた感圧接着剤が開示されている。しかし、感圧接着剤中のカルボキシル基や水酸基が近赤外線吸収色素と反応して、近赤外線吸収を低下させるという問題点がある。また、架橋剤も近赤外線吸収色素と反応して、近赤外線吸収を低下させるという問題点がある。
【0008】
アクリル系感圧接着剤重合体は重合体そのものでは凝集力が不足するため、架橋剤を添加して凝集力を補うことが一般的である。架橋を施さずに凝集力を向上させる方法として、重合体のガラス転移温度を上げることが考えられるが、タックや粘着力が低下するという問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そこで、発明者は、感圧接着性重合体として、50℃以上のガラス転移温度を有する重合体部分と0℃未満のガラス転移温度を有する重合体部分とを同一分子内に有する重合体を用いることにより、近赤外線吸収の低下抑制と感圧接着剤の凝集力を両立できることを見いだした。
【0010】
一般に異なるガラス転移温度の重合体部分を同一分子内に有する重合体は、ミクロ相分離構造を取ることが知られており、高いガラス転移温度を有する重合体部分が不連続相(ミクロドメイン)を形成し、擬似架橋構造を取るために、一般的感圧接着剤と比較して凝集力が高く、耐熱性に優れている。一方、低いガラス転移温度を有する重合体部分は連続相を形成し粘着性を発現する。よって、架橋剤等による架橋を施さなくとも、実用上問題ないレベルの凝集力と粘着性を兼ね備えた感圧接着剤を得ることが出来る。
【0011】
また、架橋剤の使用や、架橋点となるカルボキシル基や水酸基含有モノマーの共重合が必須ではなくなるため、近赤外線吸収色素の劣化も抑制できる。
【発明の効果】
【0012】
発明の近赤外吸収剤を含有する感圧接着剤組成物は、700nmから1200nmに極大吸収波長を有する近赤外線吸収色素、ならびに50℃以上のガラス転移温度を有する重合体部分と0℃未満のガラス転移温度を有する重合体部分とを、同一分子内に有する重合体である感圧接着性重合体からなることを特徴とするものである。本発明によると、該重合体の高いガラス転移温度を有する重合体部分が不連続相(ミクロドメイン)を形成し、擬似架橋構造を取るために、架橋剤等による架橋を施さなくとも、実用上問題ないレベルの凝集力と粘着性を兼ね備えた感圧接着剤を得ることが出来る。
【0013】
また、架橋剤の使用や、架橋点となるカルボキシル基や水酸基含有モノマーの共重合が必須ではなくなるため、近赤外線吸収色素の劣化も抑制できる。このため、近赤外吸収色素をこのような感圧接着性重合体に分散して得た感圧接着剤組成物は、高い安定性を有し、色調が変化したり消色したりしにくいという利点がある。上記利点に加えて、キセノン発光に由来する近赤外線波長の光を有効にカットでき、長期にわたって電気機器の誤動作を有効に抑止できる。したがって、本発明の感圧接着剤組成物を用いて製造された光学フィルターやプラズマディスプレイ(特に、プラズマディスプレイ前面板やプラズマディスプレイ用の近赤外線吸収フィルター)は、可視領域の透明性が高いため、ディスプレイの外観が向上し、また、安定性に優れるため、プラズマディスプレイ周辺のリモコンの誤動作が起きにくく、ディスプレイの外観も変化しにくくすることができる。
【0014】
さらに、感圧接着層と近赤外線遮断層とを一の層として製造できるため、プラズマディスプレイ前面板やプラズマディスプレイ用の近赤外線吸収フィルターの製造工程が簡略化できる。
【0015】
また、CCDやCMOSをもつ撮像装置においても、本発明の感圧接着剤組成物もしくは感圧接着剤層を用いることにより、小型で画像品質の高い固体撮像装置を低コストで提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の第一は、近赤外線吸収剤と、50℃以上のガラス転移温度を有する重合体部分と0℃未満のガラス転移温度を有する重合体部分とを同一分子内に有する重合体である感圧接着剤組成物に関するものである。従来から近赤外吸収色素を高分子樹脂と混合することについては報告がされていたが、樹脂について詳細な検討がなされているものはあまり知られていなかったため、高分子樹脂、特に感圧接着剤用の樹脂と、近赤外線吸収剤とを混合して感圧接着層を形成すると、安定性が低下してしまうことがしばしばであり、感圧接着層と近赤外線遮断層を独立した2層として形成せざるをえなかった。
本発明では、感圧接着層と近赤外線遮断層とを単一の層にすることを目的として、上記近赤外線吸収剤の近赤外線遮蔽性、熱安定性(耐熱性)、耐湿熱性や耐光性などの諸性質を低下させることがなく、架橋剤による架橋を施さなくても凝集力に優れた感圧接着剤樹脂としては、50℃以上のガラス転移温度を有する重合体部分と0℃未満のガラス転移温度を有する重合体部分とを同一分子内に有する重合体が特に好適に使用できることが判明した。このため、近赤外線吸収色素、ならびに50℃以上のガラス転移温度を有する重合体部分と0℃未満のガラス転移温度を有する重合体部分とを、同一分子内に有する重合体である感圧接着性重合体は、感圧接着層と近赤外線遮断層との機能を併せ持つ単層を形成するのに非常に有用であり、ゆえに、光学フィルター、プラズマディスプレイ(特に、プラズマディスプレイ前面板やプラズマディスプレイ用の近赤外線吸収フィルター)、CCDやCMOS等を有する撮像素子や撮像装置の製造に好適に使用できる。
【0017】
以下、本発明を詳細に説明する。
(1)感圧接着性重合体(A)
感圧接着性重合体(A)としては、50℃以上のガラス転移温度を有する重合体部分と0℃未満のガラス転移温度を有する重合体部分とを、同一分子内に有する重合体であれば特に限定を受けないが、以下、本発明で好ましい重合体について説明する。
本発明で使用される感圧接着性重合体(A)としては、同一分子内に、50℃以上のガラス転移温度を有する重合体部分と、0℃未満のガラス転移温度を有する重合体部分とを有する構造をもつようなものであればよい。そのような重合体としては、例えばブロック重合体もしくはグラフト重合体が挙げられる。
【0018】
そのようなブロック重合体もしくはグラフト重合体の製造方法の例としては、有機金属化合物を開始剤としてイオン重合を行うもの(3M、特開昭60−8379号)、イニファーターを用いてラジカル重合を行うもの(大阪市立大学、大津、「ABおよびABA型ブロックコポリマーの均一合成におけるリビングモノおよびパイラジカル重合」、Polymer Bulletin、11,135−142(1984)、多価メルカプタンを用いラジカル重合を行うもの(特許第2842782号、特許第3385177号など)、マクロモノマーを用いてラジカル重合を行うもの(特開平2−167380号)などが挙げられる。
【0019】
これらのうちでも、多価メルカプタンを用いラジカル重合により製造する方法が、より安価にブロック重合体を合成できるため好ましい。
【0020】
本発明において用いられる重合性モノマーは、ラジカル重合により単独重合体あるいは共重合体を生成するものであれば、いずれのモノマーも使用可能である。
そのようなモノマーの具体例としては、例えば、炭素原子数1〜30のアルキル(メタ)アクリレ−ト、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−ト、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ−ト、グリシジル(メタ)アクリレ−ト、メトキシエチル(メタ)アクリレ−ト、エトキシエチル(メタ)アクリレ−ト、エトキシエトキシエチル(メタ)アクリレ−ト、などに代表される(メタ)アクリレ−ト類;α−メチルスチレン、ビニルトルエン、スチレンなどに代表されるスチレン系単量体;フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミドなどに代表されるマレイミド系単量体;メチルビニルエ−テル、エチルビニルエ−テル、イソブチルビニルエ−テルなどに代表されるビニルエ−テル系単量体;フマル酸、フマル酸のモノアルキルエステル、フマル酸のジアルキルエステル;マレイン酸、マレイン酸のモノアルキルエステル、マレイン酸のジアルキルエステル;イタコン酸、イタコン酸のモノアルキルエステル、イタコン酸のジアルキルエステル;(メタ)アクリロニトリル、ブタジエン、イソプレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、ビニルケトン、ビニルピリジン、ビニルカルバゾ−ルなどを挙げることができ、いずれかを単独で、または、2種類以上を合わせて使用することができる。
50℃以上のガラス転移温度を有する重合体部分と0℃未満のガラス転移温度を有する重合体部分で使用されるモノマーは、下記式で表わされるFoxの式を用いて計算されたガラス転移温度が所定の値を満足していれば特に限定されない。
1/(Tg+273)=Σ〔Wi/(Tgi+273)〕 :Foxの式
Tg(℃):ガラス転移温度
Wi:各モノマーの重量分率
Tgi(℃):各モノマー成分の単独重合体のガラス転移温度
50℃以上のガラス転移温度を有する第1重合体部分は、感圧接着性重合体の凝集力を高める働きから設計されるため、よりガラス転移温度が高いほど良く、好ましくは60℃以上、より好ましくは70℃以上である。
【0021】
0℃未満のガラス転移温度を有する第2重合体部分は、感圧接着性重合体の粘着性を付与する働きから設計されるため、よりガラス転移温度が低いほど良く、好ましくは-10℃未満、より好ましくは-20℃未満である。
【0022】
第1重合体部分と第2重合体部分の重量比は、3/97〜50/50である。第1重合体部分が3重量%未満であると凝集力向上の効果が得られない恐れがあり、50重量%であると粘着性が不足する恐れがある。
【0023】
本発明の感圧接着剤組成物が用いられるプラズマディスプレイ用光学フィルターでは、400nm〜800nmのいわゆる可視光領域での透過率が高く、ヘイズ値(濁度)が小さいことが望ましい。
本発明の感圧接着剤組成物に用いられる感圧接着性重合体はミクロ層分離構造を有しているため、通常のランダム共重合体と比較すると透過率が低く、ヘイズ値が高くなる傾向がある。ただし、高Tg重合体部分と低Tg重合体部分の組成や重量比、さらに合成方法を最適化することにより透過率やヘイズ値の改善が可能となる。400nm〜800nmの平均透過率としては50%以上であることが好ましく、より好ましくは60%以上、さらに好ましくは70%以上である。ヘイズ値としては10以下が好ましく、より好ましくは8以下、さらに好ましくは6以下である。
【0024】
以下に本発明の感圧接着性重合体を得るために好ましい製造方法の一つを説明する。本発明の感圧接着性重合体は、多価メルカプタン存在下による多段階重合工程によって得られ、該多段階重合工程における少なくとも第1段階と第2段階の重合工程において、互いに組成の異なる単量体成分を用いて行う多段階重合工程を行う事により得ることが好ましい。
【0025】
つまり、多価メルカプタンの存在下で、各段階で種類の異なる重合性モノマ−を使用するラジカル重合を複数段階行うことにより得られる星型ブロック重合体である事は好ましい製造形態の一つである。
【0026】
製造の手順としては、多価メルカプタン存在下に、第1段階として、50℃以上のガラス転移点を有する重合体部分を形成する第1重合性単量体成分のラジカル重合を行い、重合率が50%以上、好ましくは60%以上になってから、第2段階として、0℃未満のガラス転移点を有する重合体部分を形成する第2重合性単量体成分を加えて重合することにより、本発明の50℃以上のガラス転移温度を有する重合体部分と0℃未満のガラス転移温度を有する重合体部分とを、同一分子内に有する重合体を得ることができる。先に行うラジカル重合の重合率を50%以上とするのは、重合後残存している重合性単量体を除去せずに次の重合を行ったとしても、第2重合体部分を形成する重合体の性質をできるだけ異なるようにするためである。そのために第1の重合後、重合性単量体を揮発除去することも可能である。
【0027】
第1段階として、第1重合性単量体のラジカル重合を重合率70%で停止した後、引き続いて第2重合性単量体成分を加えてラジカル重合を行った場合、この第2段階で生成する重合体部分は、第1段階の重合において反応していない30%の単量体と第2重合体成分として加えられる単量体との共重合体となる。
【0028】
また、第1段階の50℃以上のガラス転移点を有する重合体部分として、マクロモノマーを使用することも可能である。マクロモノマーとしては、50℃以上のガラス転移温度を有し、かつ、片末端に重合性二重結合を有する重合体であればよい。そのようなマクロモノマーの例としては、ポリメチルメタクリレート(AA−6、東亞合成社製)、ポリスチレン(AS−6、東亞合成社製)、ポリ(アクリロニトリルースチレン)(AN−6、東亞合成社製)などが挙げられる。
【0029】
また、多価メルカプタン存在下に、第1段階として、50℃以上のガラス転移点を有する重合体部分を形成する第1重合性単量体成分のラジカル重合を行い、その後、0℃未満のガラス転移点を有する重合体部分を形成する第2重合性単量体成分とマクロモノマーの混合物を用いて第2段階のラジカル重合を行うことも可能である。
本発明において、粘着剤樹脂の酸価は、25以下であることが好ましく、好ましくは0〜20、より好ましくは0〜10、最も好ましくは0である。本明細書において、「酸価」とは、試料1gを中和するのに要する水酸化カリウムのmg量をいう。
【0030】
また、本発明で使用される粘着剤樹脂は、10以下の水酸基価を有することが好ましく、より好ましくは、粘着剤樹脂の水酸基価は、0〜10、さらにより好ましくは0〜5、最も好ましくは0である。
(2)近赤外線吸収色素(B)
本発明における近赤外線吸収色素(B)としては、700〜1200nmに極大吸収波長を有する色素が好適である。近赤外線の吸収特性が異なる2種類以上を併用しても良く、この場合には、近赤外線の吸収効果が向上する場合がある。
上記近赤外線吸収色素(B)の種類としては、フタロシアニン系、ナフタロシアニン系、アントラキノン系、ナフトキノン系、シアニン系、アミニウム系、ジイモニウム系、ポリメチン系、芳香族ジチオール系、芳香族ジオール系などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。具体的な商品として、日本触媒社製の「イーエクスカラー」シリーズ、米国エポリン社製の「エポライト」シリーズ、日本化薬社製の「KAYASORB」シリーズ、山本化成社製の「YKR」シリーズ、日本カーリット社製の「CIR」シリーズなどが挙げられる。
これらのうち、フタロシアニン系化合物としては下記式(1)で表される化合物が好ましく、またナフタロシアニン系化合物としては下記式(2)で表される化合物が好ましい。
【0031】
【化1】


【0032】
〔式(1)中のA1〜A16は官能基を表し、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ヒドロキシスルホニル基、カルボン酸基、チオール基、置換されていてもよい炭素原子数1〜20個のアルキル基、置換されていてもよい炭素原子数1〜20個のアルコキシ基、置換されていてもよい炭素原子数6〜20個のアリール基、置換されていてもよい炭素原子数6〜20個のアリールオキシ基、置換されていてもよい炭素原子数7〜20個のアラルキル基、置換されていてもよい炭素原子数7〜20個のアラルキルオキシ基、置換されていてもよい炭素原子数1〜20個のアルキルチオ基、置換されていてもよい炭素原子数6〜20個のアリールチオ基、置換されていてもよい炭素原子数7〜20個のアラルキルチオ基、置換されていてもよい炭素原子数1〜20個のアルキルスルホニル基、置換されていてもよい炭素原子数6〜20個のアリールスルホニル基、置換されていてもよい炭素原子数7〜20個のアラルキルスルホニル基、置換されていてもよい炭素原子数1〜20個のアシル基(本明細書でいうアシル基の定義は日刊工業新聞社発行の第三版科学技術用語大辞典のP17に記載されている)、置換されていてもよい炭素原子数2〜20個のアルコキシカルボニル基、置換されていてもよい炭素原子数6〜20個のアリールオキシカルボニル基、置換されていてもよい炭素原子数2〜20個のアラルキルオキシカルボニル基、置換されていてもよい炭素原子数2〜20個のアルキルカルボニルオキシ基、置換されていてもよい炭素原子数6〜20個のアリールカルボニルオキシ基、置換されていてもよい炭素原子数8〜20個のアラルキルカルボニルオキシ基、置換されていてもよい炭素原子数2〜20個の複素環基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいアミノスルホニル基、置換されていてもよいアミノカルボニル基を表す。A1〜A16の官能基は同種若しくは異種のいずれであっても良く、同種の場合においても同一若しくは異なっていても良く、官能基同士が連結基を介して繋がっていても良い。M1は2個の水素原子、2価の金属原子、3価又は4価の置換金属原子あるいはオキシ金属を表す。
(末端がアミノ基以外の官能基の場合)
式(1)中の官能基A1〜A16としてハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子が挙げられる。置換されていてもよい炭素原子数1〜20個のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、等の直鎖、分岐又は環状のアルキル基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。置換されていてもよい炭素原子数1〜20個のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、iso−プロピルオキシ基、n−ブチルオキシ基、iso−ブチルオキシ基、sec−ブチルオキシ基、t−ブチルオキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、等の直鎖、分岐又は環状のアルコキシ基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。置換されていてもよい炭素原子数6〜20個のアリール基としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。置換されていてもよい炭素原子数6〜20個のアリールオキシ基としては、フェノキシ基、ナフトキシ基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。置換されていてもよい炭素原子数7〜20個のアラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、ジフェニルメチル基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。置換されていてもよい炭素原子数7〜20個のアラルキルオキシ基としては、ベンジルオキシ基、フェネチルオキシ基、ジフェニルメチルオキシ基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。置換されていてもよい炭素原子数1〜20個のアルキルチオ基としては、メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、iso−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、iso−ブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、t−ブチルチオ基、n−ペンチルチオ基、n−ヘキシルチオ基、シクロヘキシルチオ基、n−ヘプチルチオ基、n−オクチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基等の直鎖、分岐又は環状のアルキルチオ基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。置換されていてもよい炭素原子数6〜20個のアリールチオ基としては、フェニルチオ基、ナフチルチオ基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。置換されていてもよい炭素原子数7〜20個のアラルキルチオ基としては、ベンジルチオ基、フェネチルチオ基、ジフェニルメチルチオ基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。置換されていてもよい炭素原子数1〜20個のアルキルスルホニル基としては、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n−プロピルスルホニル基、iso−プロピルスルホニル基、n−ブチルスルホニル基、iso−ブチルスルホニル基、sec−ブチルスルホニル基、t−ブチルスルホニル基、n−ペンチルスルホニル基、n−ヘキシルスルホニル基、シクロヘキシルスルホニル基、n−ヘプチルスルホニル基、n−オクチルスルホニル基、2−エチルヘキシルスルホニル基、等の直鎖、分岐又は環状のアルキルスルホニル基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。置換されていても良い炭素原子数6〜20個のアリールスルホニル基としては、フェニルスルホニル基、ナフチルスルホニル基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。置換されていてもよいアラルキルスルホニル基としては、ベンジルスルホニル基、フェネチルスルホニル基、ジフェニルメチルスルホニル基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。置換されていてもよい炭素原子数1〜20個のアシル基としてはメチルカルボニル基、エチルカルボニル基、n−プロピルカルボニル基、iso−プロピルカルボニル基、n−ブチルカルボニル基、iso−ブチルカルボニル基、sec−ブチルカルボニル基、t−ブチルカルボニル基、n−ペンチルカルボニル基、n−ヘキシルカルボニル基、シクロヘキシルカルボニル基、n−ヘプチルカルボニル基、n−オクチルカルボニル基、2−エチルヘキシルカルボニル基等の直鎖、分岐又は環状のアルキルカルボニル基、ベンジルカルボニル基、フェニルカルボニル基等のアリールカルボニル基、ベンゾイル基等のアラルキルカルボニル基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。置換されていてもよい炭素原子数2〜20個のアルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロピルオキシカルボニル基、iso−プロピルオキシカルボニル基、n−ブチルオキシカルボニル基、iso−ブチルオキシカルボニル基、sec−ブチルオキシカルボニル基、t−ブチルオキシカルボニル基、n−ペンチルオキシカルボニル基、n−ヘキシルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、n−ヘプチルオキシカルボニル基、n−オクチルオキシカルボニル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニル基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。置換されていてもよい炭素原子数7〜20個のアリールオキシカルボニル基としては、フェノキシカルボニル、ナフチルカルボニル基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。置換されていてもよい炭素原子数8〜20個のアラルキルオキシカルボニル基としては、ベンジルオキシカルボニル基、フェネチルオキシカルボニル基、ジフェニルメチルオキシカルボニル基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。置換されていてもよい炭素原子数2〜20個のアルキルカルボニルオキシ基としては、アセチルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、n−プロピルカルボニルオキシ基、iso−プロピルカルボニルオキシ基、n−ブチルカルボニルオキシ基、iso−ブチルカルボニルオキシ基、sec−ブチルカルボニルオキシ基、t−ブチルカルボニルオキシ基、n−ペンチルカルボニルオキシ基、n−ヘキシルカルボニルオキシ基、シクロヘキシルカルボニルオキシ基、n−ヘプチルカルボニルオキシ基、3−ヘプチルカルボニルオキシ基、n−オクチルカルボニルオキシ基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。置換されていてもよい炭素原子数7〜20個のアリールカルボニルオキシ基としては、ベンゾイルオキシ基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。置換されていてもよい炭素原子数8〜20個のアラルキルカルボニルオキシ基としては、ベンジルカルボニルオキシ基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。置換されていてもよい炭素原子数2〜20個の複素環基としては、ピロール基、イミダゾール基、ピペリジン基、モルホリン基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
式(1)中の官能基A1〜A16のアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アラルキル基、アラルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アラルキルスルホニル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アラルキルカルボニルオキシ基、複素環基に場合によっては存在する置換基として、例えば、ハロゲン原子、アシル基、アルキル基、フェニル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アルコキシ基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルキルカルボニルアミノ基、アリールアミノ基、アリールカルボニルアミノ基、カルボニル基、アルコキシカルボニル基、アルキルアミノカルボニル基、アルコキシスルホニル基、アルキルチオ基、カルバモイル基、アリールオキシカルボニル基、シアノ基、複素環基などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの置換基は複数個存在していても良く、複数個存在する場合には同種若しくは異種のいずれであっても良く、同種の場合においても同一若しくは異なっていても良い。また、置換基同士が連結基を介して繋がっていてもよい。
(末端がアミノ基である官能基の場合)
式(1)中の官能基A1〜A16の置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいアミノスルホニル基、置換されていてもよいアミノカルボニル基への置換基としては、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基、等の直鎖、分岐又は環状のアルキル基、フェニル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基、アセチル基、エチルカルボニル基、n−プロピルカルボニル基、iso−プロピルカルボニル基、n−ブチルカルボニル基、iso−ブチルカルボニル基、sec−ブチルカルボニル基、t−ブチルカルボニル基、n−ペンチルカルボニル基、n−ヘキシルカルボニル基、シクロヘキシルカルボニル基、n−ヘプチルカルボニル基、3−ヘプチルカルボニル基、n−オクチルカルボニル基等の直鎖、分岐又は環状のアルキルカルボニル基、ベンゾイル基、ナフチルカルボニル基等のアリールカルボニル基、ベンジルカルボニル基等のアラルキルカルボニル基などが挙げられるが、これらに限定されるものではなく、これらの置換基はさらに置換基で置換されていても良い。これらの置換基は0個、1個、2個存在していても良く、2個存在する場合にはお互いが同種若しくは異種のいずれであっても良く、同種の場合においても同一若しくは異なっていても良い。また、置換基が2個の場合は連結基を介して繋がっていてもよい。
上記の置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいアミノスルホニル基、置換されていてもよいアミノカルボニル基への置換基であるアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アラルキルカルボニル基などに更に存在しても良い置換基として、例えば、ハロゲン原子、アシル基、アルキル基、フェニル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アルコキシ基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルキルカルボニルアミノ基、アリールアミノ基、アリールカルボニルアミノ基、カルボニル基、アルコキシカルボニル基、アルキルアミノカルボニル基、アルコキシスルホニル基、アルキルチオ基、カルバモイル基、アリールオキシカルボニル基、シアノ基、複素環基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの置換基は複数個存在していても良く、複数個存在する場合には同種若しくは異種のいずれであっても良く、同種の場合においても同一若しくは異なっていても良い。また、置換基同士が連結基を介して繋がっていてもよい。
また、金属M1として2価の金属の例としては、Cu(II)、Co(II)、Zn(II)、Fe(II)、Ni(II)、Ru(II)、Rh(II)、Pd(II)、Pt(II)、Mn(II)、Mg(II)、Ti(II)、Be(II)、Ca(II)、Ba(II)、Cd(II)、Hg(II)、Pb(II)、Sn(II)などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。3価の置換金属原子の例としては、Al−F、Al−Cl、Al−Br、Al−I、Fe−Cl、Ga−F、Ga−Cl、Ga−I、Ga−Br、In−F、In−Cl、In−Br、In−I、Tl−F、Tl−Cl、Tl−Br、Tl−I、Al−C6 H5 、Al−C6 H4 (CH3 )、In−C6 H5 、In−C6 H4 (CH3 )、In−C6 H5 、Mn(OH)、Mn(OC6 H5 )、 Mn〔OSi(CH3 )3 〕、Ru−Cl等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。4価の置換金属原子の例としては、CrCl2 、SiF2 、SiCl2 、SiBr2 、SiI2 、ZrCl2 、GeF2 、GeCl2、GeBr2 、GeI2 、SnF2 、SnCl2 、SnBr2 、TiF2 、TiCl2 、TiBr2 、Ge(OH)2 、Mn(OH)2 、Si(OH)2 、Sn(OH)2 、Zr(OH)2 、Cr(R1)2 、Ge(R1)2、Si(R1)2 、Sn(R1)2 、Ti(R1)2 {R1はアルキル基、フェニル基、ナフチル基、およびその誘導体を表す}Cr(OR2)2、Ge(OR2)2 、 Si(OR2)2 、Sn(OR2)2 、Ti(OR2)2 、{R2はアルキル基、フェニル基、ナフチル基、トリアルキルシリル基、ジアルキルアルコキシシリル基およびその誘導体を表す}、Sn(SR3)2 、Ge(SR3)2 {R3はアルキル基、フェニル基、ナフチル基、およびその誘導体を表す}などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。オキシ金属の例としては、VO、MnO、TiOなどが挙げられるがこれらに限定されるものではない。〕
【0033】
【化2】


【0034】
〔式(2)中のB1〜B24は官能基を表し、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ヒドロキシスルホニル基、カルボン酸基、チオール基、置換されていてもよい炭素原子数1〜20個のアルキル基、置換されていてもよい炭素原子数1〜20個のアルコキシ基、置換されていてもよい炭素原子数6〜20個のアリール基、置換されていてもよい炭素原子数6〜20個のアリールオキシ基、置換されていてもよい炭素原子数7〜20個のアラルキル基、置換されていてもよい炭素原子数7〜20個のアラルキルオキシ基、置換されていてもよい炭素原子数1〜20個のアルキルチオ基、置換されていてもよい炭素原子数6〜20個のアリールチオ基、置換されていてもよい炭素原子数7〜20個のアラルキルチオ基、置換されていてもよい炭素原子数1〜20個のアルキルスルホニル基、置換されていてもよい炭素原子数6〜20個のアリールスルホニル基、置換されていてもよい炭素原子数7〜20個のアラルキルスルホニル基、置換されていてもよい炭素原子数1〜20個のアシル基(本明細書でいうアシル基の定義は日刊工業新聞社発行の第三版科学技術用語大辞典のP17に記載されている)、置換されていてもよい炭素原子数2〜20個のアルコキシカルボニル基、置換されていてもよい炭素原子数6〜20個のアリールオキシカルボニル基、置換されていてもよい炭素原子数2〜20個のアラルキルオキシカルボニル基、置換されていてもよい炭素原子数2〜20個のアルキルカルボニルオキシ基、置換されていてもよい炭素原子数6〜20個のアリールカルボニルオキシ基、置換されていてもよい炭素原子数8〜20個のアラルキルカルボニルオキシ基、置換されていてもよい炭素原子数2〜20個の複素環基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいアミノスルホニル基、置換されていてもよいアミノカルボニル基を表す。B1〜B24の官能基は同種若しくは異種のいずれであっても良く、同種の場合においても同一若しくは異なっていても良く、官能基同士が連結基を介して繋がっていても良い。M2は2個の水素原子、2価の金属原子、3価又は4価の置換金属原子あるいはオキシ金属を表す。
(末端がアミノ基以外の官能基の場合)
式(2)中の官能基B1〜B24としてハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子が挙げられる。置換されていてもよい炭素原子数1〜20個のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、等の直鎖、分岐又は環状のアルキル基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。置換されていてもよい炭素原子数1〜20個のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、iso−プロピルオキシ基、n−ブチルオキシ基、iso−ブチルオキシ基、sec−ブチルオキシ基、t−ブチルオキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、等の直鎖、分岐又は環状のアルコキシ基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。置換されていてもよい炭素原子数6〜20個のアリール基としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。置換されていてもよい炭素原子数6〜20個のアリールオキシ基としては、フェノキシ基、ナフトキシ基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。置換されていてもよい炭素原子数7〜20個のアラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、ジフェニルメチル基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。置換されていてもよい炭素原子数7〜20個のアラルキルオキシ基としては、ベンジルオキシ基、フェネチルオキシ基、ジフェニルメチルオキシ基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。置換されていてもよい炭素原子数1〜20個のアルキルチオ基としては、メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、iso−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、iso−ブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、t−ブチルチオ基、n−ペンチルチオ基、n−ヘキシルチオ基、シクロヘキシルチオ基、n−ヘプチルチオ基、n−オクチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基等の直鎖、分岐又は環状のアルキルチオ基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。置換されていてもよい炭素原子数6〜20個のアリールチオ基としては、フェニルチオ基、ナフチルチオ基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。置換されていてもよい炭素原子数7〜20個のアラルキルチオ基としては、ベンジルチオ基、フェネチルチオ基、ジフェニルメチルチオ基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。置換されていてもよい炭素原子数1〜20個のアルキルスルホニル基としては、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n−プロピルスルホニル基、iso−プロピルスルホニル基、n−ブチルスルホニル基、iso−ブチルスルホニル基、sec−ブチルスルホニル基、t−ブチルスルホニル基、n−ペンチルスルホニル基、n−ヘキシルスルホニル基、シクロヘキシルスルホニル基、n−ヘプチルスルホニル基、n−オクチルスルホニル基、2−エチルヘキシルスルホニル基、等の直鎖、分岐又は環状のアルキルスルホニル基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。置換されていても良い炭素原子数6〜20個のアリールスルホニル基としては、フェニルスルホニル基、ナフチルスルホニル基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。置換されていてもよいアラルキルスルホニル基としては、ベンジルスルホニル基、フェネチルスルホニル基、ジフェニルメチルスルホニル基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。置換されていてもよい炭素原子数1〜20個のアシル基としてはメチルカルボニル基、エチルカルボニル基、n−プロピルカルボニル基、iso−プロピルカルボニル基、n−ブチルカルボニル基、iso−ブチルカルボニル基、sec−ブチルカルボニル基、t−ブチルカルボニル基、n−ペンチルカルボニル基、n−ヘキシルカルボニル基、シクロヘキシルカルボニル基、n−ヘプチルカルボニル基、n−オクチルカルボニル基、2−エチルヘキシルカルボニル基等の直鎖、分岐又は環状のアルキルカルボニル基、ベンジルカルボニル基、フェニルカルボニル基等のアリールカルボニル基、ベンゾイル基等のアラルキルカルボニル基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。置換されていてもよい炭素原子数2〜20個のアルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロピルオキシカルボニル基、iso−プロピルオキシカルボニル基、n−ブチルオキシカルボニル基、iso−ブチルオキシカルボニル基、sec−ブチルオキシカルボニル基、t−ブチルオキシカルボニル基、n−ペンチルオキシカルボニル基、n−ヘキシルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、n−ヘプチルオキシカルボニル基、n−オクチルオキシカルボニル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニル基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。置換されていてもよい炭素原子数7〜20個のアリールオキシカルボニル基としては、フェノキシカルボニル、ナフチルカルボニル基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。置換されていてもよい炭素原子数8〜20個のアラルキルオキシカルボニル基としては、ベンジルオキシカルボニル基、フェネチルオキシカルボニル基、ジフェニルメチルオキシカルボニル基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。置換されていてもよい炭素原子数2〜20個のアルキルカルボニルオキシ基としては、アセチルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、n−プロピルカルボニルオキシ基、iso−プロピルカルボニルオキシ基、n−ブチルカルボニルオキシ基、iso−ブチルカルボニルオキシ基、sec−ブチルカルボニルオキシ基、t−ブチルカルボニルオキシ基、n−ペンチルカルボニルオキシ基、n−ヘキシルカルボニルオキシ基、シクロヘキシルカルボニルオキシ基、n−ヘプチルカルボニルオキシ基、3−ヘプチルカルボニルオキシ基、n−オクチルカルボニルオキシ基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。置換されていてもよい炭素原子数7〜20個のアリールカルボニルオキシ基としては、ベンゾイルオキシ基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。置換されていてもよい炭素原子数8〜20個のアラルキルカルボニルオキシ基としては、ベンジルカルボニルオキシ基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。置換されていてもよい炭素原子数2〜20個の複素環基としては、ピロール基、イミダゾール基、ピペリジン基、モルホリン基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
式(2)中の官能基B1〜B24のアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アラルキル基、アラルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アラルキルスルホニル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アラルキルカルボニルオキシ基、複素環基に場合によっては存在する置換基として、例えば、ハロゲン原子、アシル基、アルキル基、フェニル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アルコキシ基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルキルカルボニルアミノ基、アリールアミノ基、アリールカルボニルアミノ基、カルボニル基、アルコキシカルボニル基、アルキルアミノカルボニル基、アルコキシスルホニル基、アルキルチオ基、カルバモイル基、アリールオキシカルボニル基、シアノ基、複素環基などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの置換基は複数個存在していても良く、複数個存在する場合には同種若しくは異種のいずれであっても良く、同種の場合においても同一若しくは異なっていても良い。また、置換基同士が連結基を介して繋がっていてもよい。
(末端がアミノ基である官能基の場合)
式(2)中の官能基B1〜B24の置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいアミノスルホニル基、置換されていてもよいアミノカルボニル基への置換基としては、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基、等の直鎖、分岐又は環状のアルキル基、フェニル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基、アセチル基、エチルカルボニル基、n−プロピルカルボニル基、iso−プロピルカルボニル基、n−ブチルカルボニル基、iso−ブチルカルボニル基、sec−ブチルカルボニル基、t−ブチルカルボニル基、n−ペンチルカルボニル基、n−ヘキシルカルボニル基、シクロヘキシルカルボニル基、n−ヘプチルカルボニル基、3−ヘプチルカルボニル基、n−オクチルカルボニル基等の直鎖、分岐又は環状のアルキルカルボニル基、ベンゾイル基、ナフチルカルボニル基等のアリールカルボニル基、ベンジルカルボニル基等のアラルキルカルボニル基などが挙げられるが、これらに限定されるものではなく、これらの置換基はさらに置換基で置換されていても良い。これらの置換基は0個、1個、2個存在していても良く、2個存在する場合にはお互いが同種若しくは異種のいずれであっても良く、同種の場合においても同一若しくは異なっていても良い。また、置換基が2個の場合は連結基を介して繋がっていてもよい。
上記の置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいアミノスルホニル基、置換されていてもよいアミノカルボニル基への置換基であるアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アラルキルカルボニル基などに更に存在しても良い置換基として、例えば、ハロゲン原子、アシル基、アルキル基、フェニル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アルコキシ基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルキルカルボニルアミノ基、アリールアミノ基、アリールカルボニルアミノ基、カルボニル基、アルコキシカルボニル基、アルキルアミノカルボニル基、アルコキシスルホニル基、アルキルチオ基、カルバモイル基、アリールオキシカルボニル基、シアノ基、複素環基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの置換基は複数個存在していても良く、複数個存在する場合には同種若しくは異種のいずれであっても良く、同種の場合においても同一若しくは異なっていても良い。また、置換基同士が連結基を介して繋がっていてもよい。
また、金属M2として2価の金属の例としては、Cu(II)、Co(II)、Zn(II)、Fe(II)、Ni(II)、Ru(II)、Rh(II)、Pd(II)、Pt(II)、Mn(II)、Mg(II)、Ti(II)、Be(II)、Ca(II)、Ba(II)、Cd(II)、Hg(II)、Pb(II)、Sn(II)などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。3価の置換金属原子の例としては、Al−F、Al−Cl、Al−Br、Al−I、Fe−Cl、Ga−F、Ga−Cl、Ga−I、Ga−Br、In−F、In−Cl、In−Br、In−I、Tl−F、Tl−Cl、Tl−Br、Tl−I、Al−C6 H5 、Al−C6 H4 (CH3 )、In−C6 H5 、In−C6 H4 (CH3 )、In−C6 H5 、Mn(OH)、Mn(OC6 H5 )、 Mn〔OSi(CH3 )3 〕、Ru−Cl等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。4価の置換金属原子の例としては、CrCl2 、SiF2 、SiCl2 、SiBr2 、SiI2 、ZrCl2 、GeF2 、GeCl2、GeBr2 、GeI2 、SnF2 、SnCl2 、SnBr2 、TiF2 、TiCl2 、TiBr2 、Ge(OH)2 、Mn(OH)2 、Si(OH)2 、Sn(OH)2 、Zr(OH)2 、Cr(R1)2 、Ge(R1)2、Si(R1)2 、Sn(R1)2 、Ti(R1)2 {R1はアルキル基、フェニル基、ナフチル基、およびその誘導体を表す}Cr(OR2)2、Ge(OR2)2 、 Si(OR2)2 、Sn(OR2)2 、Ti(OR2)2 、{R2はアルキル基、フェニル基、ナフチル基、トリアルキルシリル基、ジアルキルアルコキシシリル基およびその誘導体を表す}、Sn(SR3)2 、Ge(SR3)2 {R3はアルキル基、フェニル基、ナフチル基、およびその誘導体を表す}などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。オキシ金属の例としては、VO、MnO、TiOなどが挙げられるがこれらに限定されるものではない。〕
具体的には、商品名イーエクスカラーIR−10A、イーエクスカラーIR−12、イーエクスカラーIR−14やTX−EX−906B、TX−EX−910B、TX−EX−902K(いずれも日本触媒製)が挙げられる。
【0035】
また、本発明で使用される近赤外線吸収組成物はシアニン系色素を使用してもよい。シアニン系色素は近赤外線吸収能に優れるものであれば特に制限されないが、下記式(3)〜(9)で示される骨格を有する化合物が好ましく使用される。
【0036】
【化3】


【0037】
【化4】


【0038】
【化5】


【0039】
【化6】


【0040】
【化7】


【0041】
【化8】


【0042】
【化9】


具体的には、上記一般式(3)で表される色素は、林原生物化学研究所の商品名NK−1056、上記一般式(4)で表される色素は、林原生物化学研究所の商品名NK−2610、上記一般式(5)で表される色素は、林原生物化学研究所の商品名NK−6、上記一般式(6)で表される色素は、林原生物化学研究所の商品名NK−2014、上記一般式(7)で表される色素は、林原生物化学研究所の商品名NK−427、上記一般式(8)で表される色素は、林原生物化学研究所の商品名NK−123、上記一般式(9)で表される色素は、アメリカンダイソース社の商品名ADS830AT等の市販されているものを用いることができる。
ジイモニウム塩系色素としては、下記式(10)で示されるアニオンと、下記式(11)で示されるカチオンからなるものである。
【0043】
【化10】


【0044】
【化11】


上記式(10)中、Rは電子吸引性基を有するアリール基を表わし;Rは有機基、ハロゲン原子または水酸基を表わし;およびmは1〜4の整数を表わす、で示される構造を有するアニオンである。
【0045】
上記式(10)中のRは特に限定されるものではないが、炭素数6〜12のアリール基に電子吸引性基が結合したものであることが好ましく、例えばフェニル基、ナフチル基、ビフェニル基に電子吸引性基が結合したものが挙げられる。上記例示のアリール基のうち、フェニル基に電子吸引性基が結合したものは、経済的であり好ましい。
【0046】
また、Rが有する電子吸引性基としては、特に限定されるものではないが、具体的には、−C2p+1(pは自然数)、−NO、−CN、−F、−Clおよび−Brからなる群より選ばれる少なくとも一種の置換基であることがより好ましく、−CF、−Cおよび−Fからなる群より選ばれる少なくとも一種の置換基であることがさらに好ましく、−Fであることが特に好ましい。また、アリール基に複数の電子吸引性基が含まれる場合に、各電子吸引性基は同一であってもよく異なっていてもよい。
【0047】
上記式(10)中のRで示される置換基は、有機基、ハロゲン原子または水酸基であればよく、該有機基としては電子吸引性基を有していてもよい。有機基としては、例えば、炭素数6〜12のアリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基)、置換基を有していてもよい炭素数1〜12のアルキル基等が挙げられるが、特に限定されるものではない。特に、有機基がアルキル基である場合に電子吸引性基を有していることがより好ましい。なお、置換基を有するアルキル基としては、水素原子の全部または一部がフッ素原子で置換されていることがさらに好ましい。ハロゲン原子としては、具体的には、例えば、−F、−Cl、−Br、−I等が挙げられるが、−Fがより好ましい。
【0048】
上記式(10)中のmは1〜4であれば特に制限はないが、好ましくは4、即ち〔BRで表される構造を有するものである。なお、本発明においてmが2以上の場合には複数のRがホウ酸アニオンに含まれるが、この場合に複数のRは、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
【0049】
上記式(10)で示されるホウ酸アニオンとしては、例えば、〔B(C(テトラキスペンタフルオロフェニルボレート)、〔B(CCF、〔B(C(C)〕、〔B(C(C、〔B(C)(C、〔B(CF〕、〔B(C、〔B(C(CF)〕、〔B(C(CF、〔B(C)(CF、〔B(C(CCF)〕、〔B(C(CCF、〔B(C)(CCF、〔B(CCFF〕、〔B(CCF、〔B(CCF)F、〔B(CCF(CF)〕、〔B(CCF(CF、〔B(CCF)(CF、〔B(C(C)〕、〔B(C(C13、〔B(C)(C13、〔B(CCF、〔B(C等が挙げられる。
上記式(11)中のR〜Rは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、置換基を有する炭素数1〜10のアルキル基を表わす。R〜Rはそれぞれ異なっていても同一でもよい。
【0050】
炭素数1〜10のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、1−メチルブチル基、1−エチルプロピル基、1,2−ジメチルプロピル基、1,1−ジメチルプロピル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、等の直鎖、分岐状、脂環式アルキル基等が挙げられる。
【0051】
また、置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基に結合しうる置換基としては、シアノ基;ヒドロキシル基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;メトキシメトキシ基、エトキシメトキシ基、メトキシエトキシ基、エトキシエトキシ基、メトキシプロポキシ基、メトキシブトキシ基、エトキシブトキシ基等の炭素数2〜8のアルコキシアルコキシ基;メトキシメトキシメトキシ基、メトキシメトキシエトキシ基、メトキシエトキシエトキシ基、エトキシエトキシエトキシ基等の炭素数3〜15のアルコキシアルコキシアルコキシ基;アリルオキシ基;フェノキシ基、トリルオキシ基、キシリルオキシ基、ナフチルオキシ基等の炭素数6〜12のアリールオキシ基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基等の炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基;メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、n−プロピルカルボニルオキシ基、n−ブチルカルボニルオキシ基等の炭素数2〜7のアルキルカルボニルオキシ基;メトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、n−プロポキシカルボニルオキシ基、n−ブトキシカルボニルオキシ基等の炭素数2〜7のアルコキシカルボニルオキシ基等がある。このようなジイモニウム色素としてはEX−991(日本触媒社製)などが挙げられる。
【0052】
その他配合しうる色素としては、シアニン系、テトラアザポルフィリン系、アズレニウム系、スクアリリウム系、ジフェニルメタン系、トリフェニルメタン系、オキサジン系、アジン系、チオピリリウム系、ビオローゲン系、アゾ系、アゾ金属錯塩系、ビスアゾ系、アントラキノン系、ペリレン系、インダンスロン系、ニトロソ系、金属チオール錯体系、インジコ系、アゾメチン系、キサンテン系、オキサノール系、インドアニリン系、キノリン系等従来公知の色素を広く使用することができる。例えば、旭電化工業社製、商品名アデカアークルズTW−1367、アデカアークルズSG−1574、アデカアークルズTW1317、アデカアークルズFD−3351、アデカアークルズY944、林原生物化学研究所製、商品名NK−5451、NK−5532、NK−5450等が挙げられる。
【0053】
本発明の感圧接着剤組成物における近赤外線吸収色素の配合量は、用途によって適宜選択することが出来るが、厚みが10〜30μm程度の膜にする場合は樹脂の固形分に対して、0.1〜10質量%、好ましくは0.5〜8質量%である。この際、近赤外線吸収色素の配合量が0.1質量%未満であると、色素の配合量が少なすぎて、製造されたPDPパネルのフィルターに使用されても、十分な近赤外線吸収能が達成できなくなる可能性がある。逆に10質量%を超えると、添加に見合う効果が得られず経済的でない上、逆に可視領域での透明性が損なわれる可能性がある。
【0054】
更に、本発明の近赤外線吸収組成物は、必要に応じて、その性能を失わない範囲で溶剤や添加剤、架橋剤を1種または2種以上含んでいてもよい。
【0055】
本発明の近赤外線吸収組成物は、近赤外線吸収色素が樹脂中に固体(例えば、粉末)の形態で混合されたものであってもよいが、フィルム上にコーティングして使用する場合は溶剤中に、溶解、分散、懸濁した形態であることが好ましい。
【0056】
この際使用できる溶剤としては、例えばシクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂肪族系、トルエン、キシレンなどの芳香族系、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系、アセトニトリル等のニトリル系、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール系、テトラヒドロフラン、ジブチルエーテル等のエーテル系、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールn−プロピルエーテル、プロピレングリコールn−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールエーテル系、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド系、塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン系が使用できる。これらを単独で使用しても混合して使用してもよい。色素の耐久性を向上させるためにはメチルエチルケトン、酢酸エチル等の沸点が100℃以下の溶媒が好適である。また、コーティング時の塗膜外観を向上させるためにはトルエン、メチルイソブチルケトン、酢酸ブチル等沸点が100〜150℃の溶媒が好適である。
(3)その他添加物
本発明のアクリル系感圧接着剤組成物中には、粘着付与剤が含まれてもよい。本発明において、粘着付与剤とは、(メタ)アクリル系樹脂とブレンドされることによって、感圧接着剤の粘着力を向上せしめる添加物を意味する。
【0057】
粘着付与剤としては、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、石油樹脂、クマロン系樹脂、キシレン系樹脂、スチレン系樹脂など、各種公知の粘着付与剤が用いられうる。これらの粘着付与剤は、単独で使用されてもあるいは2種以上の混合物の形態で使用されてもよい。
これらの粘着付与剤の中では、好ましくは、一般に安価である、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、または石油樹脂が用いられる。また、これらの樹脂は、着色が強いことが多く、蛍光増白剤を配合する意義が大きい。ただし、用いられる粘着付与剤がこれらに限定されるわけではなく、他の粘着付与剤も配合されうる。
【0058】
ロジン系樹脂とは、松の木から採取されるガムロジン、松の切り株をチップにした後、石油系溶剤で抽出して得られるウッドロジン、クラフトパルプ製造時の蒸解廃液から得られるトール油ロジンなどのロジン、およびこれらの誘導体を意味する。ロジンは、C1929COOHの一般式で示される数種の異性体と、少量の中性分から構成され、組成は原木の種類、産地、およびロジンの精製工程によって異なる。主成分は、通常、アビエチン酸である。ロジンの誘導体とは、酸化に対する安定性を改良するために、水添、不均化、または二量化などの改変が施されたロジンを意味する。ロジン誘導体としては、水素化ロジン、不均化ロジン、重合ロジンなどが挙げられる。ロジン誘導体は、ロジンをもとに合成されうる。商品名「ハイペール」(荒川化学工業株式会社製)、商品名「Poly−pale」(ハーキュレス社)などの市販のロジン誘導体を用いてもよい。
【0059】
テルペン系樹脂とは、松の木からロジンを得る際に得られるテレピン油を原料とした樹脂である。テレピン油には、ガムテレピン油、ウッドテレピン油、サルフェートテレピン油などがある。組成は原木の種類、産地、およびテルペン系樹脂の精製工程によって異なる。テルペン系樹脂の主成分は、通常、α−ピネンである。他成分として、β−ピネン、カンフェン、ジペンテンなども含まれうる。テルペン系樹脂の具体例としては、テルペン、テルペンフェノール、ロジンフェノール、芳香族変成テルペン、水素化テルペンなどが挙げられる。その他にも、各種公知のテルペン系樹脂が用いられうる。テルペン系樹脂は合成されてもよく、商品名「タマノル803」(荒川化学工業株式会社製)、商品名「Zonatac」(アリゾナケミカル社)などの市販のロジン誘導体を用いてもよい。
【0060】
石油樹脂とは、石油ナフサなどの熱分解によって副生する不飽和炭化水素を含む留分をカチオン重合したものを意味する。石油樹脂は、構成モノマーの種類や分子構造によって、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、共重合系石油樹脂などに大別される。脂肪族系石油樹脂は、ナフサ分解油のうち沸点が20〜80℃の留分を、塩化アルミニウムなどを触媒としてカチオン重合して得られる樹脂を意味する。芳香族系石油樹脂は、ナフサ分解油のスチレン類やインデン類を含むC留分を、塩化アルミニウムやBF触媒などでカチオン重合したものを意味する。共重合系石油樹脂は、C留分とC留分とを適当な割合に混合して、カチオン重合した樹脂を意味する。
【0061】
本発明の粘着剤組成物中に含まれる粘着付与剤の量は、粘着剤樹脂100質量部に対して、好ましくは5〜100質量部、より好ましくは10〜50質量部である。粘着付与剤の含有量が少なすぎると、粘着付与剤による粘着力向上効果が発揮されない恐れがある。
逆に、粘着付与剤の含有量が多すぎると、タックが減少して粘着力が低下するおそれがある。
【0062】
本発明の感圧接着剤組成物には、必要に応じて、充填剤、顔料、希釈剤、老化防止剤、UVA(紫外線吸収剤)、HALS(ヒンダードアミン光安定剤)、紫外線安定剤等の従来公知の添加剤が添加されうる。これらのうち、本発明の組成物をPDPなどのパネル用途に使用する場合には、UVA(紫外線吸収剤)、HALS(ヒンダードアミン光安定剤)が好ましく使用される。UVA(紫外線吸収剤)としては、特に制限されず、公知の紫外線吸収剤が使用できる。また、HALS(ヒンダードアミン光安定剤)としても、特に制限されず、公知のヒンダードアミン光安定剤が使用できる。また、これらの添加剤の添加量は、所望する物性が得られるように適宜設定されるが、例えば、UVAを使用する場合の添加量は、感圧接着剤組成物の全質量に対して、0.1〜100質量%、より好ましくは2〜20質量%である。また、例えば、HALSを使用する場合の添加量は、感圧接着剤組成物の全質量に対して、0.1〜50質量%、より好ましくは0.5〜10質量%である。
(4)近赤外吸収材
本発明の近赤外線吸収材は、非透明基材もしくは透明基材上に前記感圧接着剤組成物を含む層を積層したものである。
【0063】
透明基材としては、一般に光学材に使用し得るものであって、実質的に透明であれば特に制限はない。具体的な例としては、ガラス、シクロポリオレフィン、非晶質ポリオレフィン等のオレフィン系ポリマー、ポリメチルメタクリレート等のメタクリル系ポリマー、酢酸ビニルやハロゲン化ビニル等のビニル系ポリマー、PET等のポリエステル、ポリカーボネート、ブチラール樹脂等のポリビニルアセタール、ポリアリールエーテル系樹脂等が挙げられる。更に、該透明基材は、コロナ放電処理、火炎処理、プラズマ処理、グロー放電処理、粗面化処理、薬品処理等の従来公知の方法による表面処理や、アンカーコート剤やプライマー等のコーティングを施してもよい。また、上記基材樹脂は、公知の添加剤、耐熱老化防止剤、滑剤、帯電防止剤等を配合することができ、公知の射出成形、Tダイ成形、カレンダー成形、圧縮成形等の方法や、有機溶剤に溶融させてキャスティングする方法などを用い、フィルムまたはシート状に成形される。かかる透明基板を構成する基材
は、未延伸でも延伸されていてもよく、また他の基材と積層されていてもよい。
【0064】
近赤外線吸収材をフィルムとして使用する場合の透明基材としては、ガラス、PETフィルム、易接着性PETフィルム、反射防止フィルムまたは電磁波シールドフィルムが好ましく、PETフィルムがより好ましく、特に易接着処理をしたPETフィルムが特に好適である。具体的にはコスモシャインA4300(東洋紡績製)、ルミラーU34(東レ製)、メリネックス705(帝人デュポン製)等が挙げられる。
【0065】
また、透明基材として、反射防止フィルム、ぎらつき防止フィルム、衝撃吸収フィルム、電磁波シールドフィルなどの機能性フィルムを使用すると簡便にプラズマディスプレイ用光学フィルターを作製することができる。フィルムを使用することが好ましい。
【0066】
本発明の近赤外線吸収材の厚みは一般に10μm〜10mm程度であるが、目的に応じて適宜決定される。また近赤外線吸収材に含まれる近赤外線吸収色素の含有量も目的に応じて、適宜決定される。
【0067】
本発明の感圧接着剤組成物を用いた感圧接着層の透明基材上の形成方法は、特に制限されず、公知の塗工機が使用できる。例えばコンマコーター等のナイフコーター、スロットダイコーター、リップコーター等のファウンテンコーター、マイクログラビアコーター等のキスコーター、グラビアコーター、リバースロールコーター等のロールコーター、フローコーター、スプレーコーター、バーコーターなどが挙げられる。塗布前にコロナ放電処理、プラズマ処理等の公知の方法で基材の表面処理を行ってもよい。乾燥、硬化方法としは熱風、遠赤外線、UV硬化等公知の方法が使用できる。乾燥、硬化後は公知の保護フィルムとともに巻き取ってもよい。また、離型フィルム等の上に上記方法により塗布し、その後透明基板上に貼りあわせる方法等であってもよい。離型性の基材としては、シリコン系、オレフィン系、オイル系、フッ素系等の離型剤を塗布した紙やフィルム、フッ素系基材、オレフィン系基材等が用いられる。また、透明基材や塗工機は上記のものが使用できる。
【0068】
また、上記方法において、感圧接着層の厚みは、特に制限されず、所望の用途(例えば、プラズマディスプレイ前面板やプラズマディスプレイ用の近赤外線吸収フィルター用途)などによって適宜選択できるが、好ましくは5〜50μm、より好ましくは10〜30μmである。
【0069】
このような方法によって得られた感圧接着層は、公知の方法により、他の基板やプラズマディスプレイパネル等の他の部材と強固に接着することができ、また優れた近赤外線吸収能及び透明性を発揮すると同時に、熱安定性(耐熱性)、耐湿熱性や耐光性などの諸性にも優れる。
【0070】
本発明の近赤外線吸収材は、耐久性と近赤外線の吸収能が高い優れたプラズマディスプレイ用光学フィルターの構成材料となりうる。本発明の近赤外線吸収材は高い安定性を有するため、長期間の保管や使用でも外観と近赤外線吸収能が維持される。さらに、このような特徴を有していることからディスプレー用途に限らず、赤外線をカットする必要があるフィルターやフィルム、例えば断熱フィルム、サングラス、光記録材料等にも使用することができる。
【0071】
(5)プラズマディスプレイ用光学フィルター
本発明のプラズマディスプレイ用光学フィルターは前記の近赤外線吸収材を使用するものである。このような光学フィルターは可視領域の全光線透過率が40%以上、好ましくは50%以上、さらに好ましくは60%以上であり、波長800〜1200nmの近赤外線の透過率が30%以下、好ましくは15%以下、さらに好ましくは5%以下である。
【0072】
本発明の光学フィルターは、上記の近赤外線吸収材からなる近赤外線吸収層のほかに、電磁波遮蔽層、反射防止層、ぎらつき防止(アンチグレア)層、傷付き防止層、色調整層、衝撃吸収層、ガラス等の支持体が設けられていてもよい。
【0073】
近赤外線吸収層と反射防止層を有する光学フィルターは、反射防止フィルムの裏面に本発明の粘着剤組成物からなる層を積層させるか、本発明の近赤外線吸収材上に反射防止コーティング剤を塗布することで得られる。
【0074】
反射防止層は、表面の反射を抑えて、表面への蛍光灯などの外光の写り込みを防止するためのものである。反射防止層は、金属酸化物、フッ化物、ケイ化物、ホウ化物、炭化物、窒化物、硫化物等の無機物の薄膜からなる場合と、アクリル樹脂、フッ素樹脂などの屈折率の異なる樹脂を単層あるいは多層に積層させたものからなる場合とがあり、前者の場合には、蒸着やスパッタリング法を用いて単層あるいは多層の形態で、透明基材上に形成させる方法がある。また、後者の場合は、透明フィルム上に、コンマコーター等のナイフコーター、スロットコーター、リップコーター等のファウンテンコーター、グラビアコーター、フローコーター、スプレーコーター、バーコーターを用いて透明基材の表面に反射防止コーティングを塗布する方法がある。
【0075】
また、近赤外線吸収層とぎらつき防止層を有する光学フィルターは、アンチグレアフィルムの裏面に本発明の感圧接着剤組成物からなる層を積層させるか、本発明の近赤外線吸収材上にアンチグレアコーティング剤を塗布することで得られる。
【0076】
アンチグレア層は、シリカ、メラミン樹脂、アクリル樹脂等の微粉体をインキ化し、従来公知の塗布法で、本発明のフィルターのいずれかの層上に塗布し、熱或いは光硬化させることにより形成される。また、アンチグレア処理したフィルムを該フィルター上に貼りつけてもよい。また、傷付き防止層は、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、多官能アクリレート等のアクリレートと光重合開始剤を有機溶剤に溶解或いは分散させた塗布液を従来公知の塗布法で、本発明のフィルターのいずれかの層上に、好ましくは、最外層に位置するように、塗布し、乾燥させ、光硬化させることにより形成される。
【0077】
近赤外線吸収層と電磁波遮蔽層を有する光学フィルターは、電磁波防止フィルム上に近赤外線吸収組成物からなる層を積層することで得られる。
【0078】
電磁波遮蔽層はエッチング、印刷等の手法で金属のメッシュをフィルム上にパターニングしたものを樹脂で平滑化したフィルムや、繊維メッシュの上に金属を蒸着させたものを樹脂中に抱埋したフィルムが使用される。フィルム上の金属のメッシュを平滑化する樹脂として感圧接着剤組成物を使用することもできる。また、金属を蒸着した繊維を抱埋する樹脂として、本発明の近赤外吸収組成物を使用することもできる。
【0079】
衝撃吸収層は表示装置を外部からの衝撃から保護するためのものである。支持体を使用しない光学フィルターで使用するのが好ましい。衝撃吸収材としては特開2004−246365号公報、特開平−2004−264416号公報に示されているような、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル系ポリマー、ポリ塩化ビニル、ウレタン系、シリコン系樹脂等が使用できるが、これらに限定されるものではない。
【0080】
光学フィルターの各層の構成は任意に選択すればよいが、好ましくは反射防止層とぎらつき防止層のうちどちらか一層と、近赤外線吸収層の少なくとも2層を組み合わせたものが好ましく、さらに好ましくは電磁波遮蔽層を組み合わせた少なくとも3層を有する光学フィルターである。
【0081】
反射防止層、またはぎらつき防止層が人側の最表層となり、近赤外線吸収層と電磁波遮蔽層の組み合わせは任意である。また、3つ層の間には傷付き防止層、色調整層、衝撃吸収層、支持体、透明基材等の他の層が挿入されていてもよい。
【0082】
各層を本発明の近赤外線吸収材のみで貼り合わせてもよいし、他の感圧接着剤や接着剤を併用してもよい。本発明の近赤外線吸収材を使用することで、プラズマディスプレイ用光学フィルターの構成が簡略化されるため、経済的である。
【0083】
なお、各層を張り合わせる際にはコロナ処理、プラズマ処理等の物理的な処理をしてもよいし、ポリエチレンイミン、オキサゾリン系ポリマー、ポリエステル、セルロース等の高極性ポリマー等の公知のアンカーコート剤を使用してもよい。
(6)プラズマディスプレイ
本発明のプラズマディスプレイは、上記プラズマディスプレイ用光学フィルターを用いるものである。上記光学フィルターは表示装置から離して設置してもよいし、表示装置に直接貼り付けてもよい。
【0084】
直接貼り付ける場合は、支持体を使用していない光学フィルターを使用するのが好ましく、さらに好ましくは衝撃吸収層を設けた光学フィルターを使用するのが好ましい。
【0085】
表示装置に貼り付ける際の感圧接着剤としては、スチレンブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、ポリイソブチレンゴム、天然ゴム、ネオプレンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム等のゴム類やポリアクリル酸メチル、ボリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル等のポリアクリル酸アルキルエステル等が挙げられ、これらは単独に用いられてもよいが、さらに粘着付与剤としてピッコライト、ポリベール、ロジンエステル等を添加したものを用いてもよい。また、特開2004−263084号公報で示されているように衝撃吸収能を有する感圧接着剤を使用することができるが、これに限定されるものではない。
【0086】
この感圧接着剤層の厚みは、通常5〜2000μm、好ましくは10〜1000μmである。感圧接着剤層の表面に剥離フィルムを設け、感圧接着剤層にゴミ等が付着しないように、プラズマディスプレイの表面に張り付けるまで感圧接着剤層を保護するのもよい。この場合、フィルターの縁綾部の感圧接着剤層と剥離フィルムとの間に、感圧接着剤層を設けない部分を形成したり、非感圧接着性のフィルムを挟む等して非感圧接着部分を形成し、剥離開始部とすれば貼着時の作業がやりやすい。
(7)撮像素子用光学フィルター
本発明の撮像素子用光学フィルターは前記の近赤外線吸収材を使用するものである。
本発明の撮像素子用光学フィルターは、上記の近赤外線吸収材からなる近赤外線吸収層のほかに、原色フィルター層、補色フィルター層、光学ローパスフィルター層、ガラス等の支持体が設けられていてもよい。
CCDやCMOSに代表される撮像素子は、光の強弱を電気信号に変える働きをする。しかし、これだけでは明暗しか識別できず、カラー映像を得る事が出来ないため、通常は、赤(R)、緑(G)、青(B)のフィルターを使って、この3色の画像を取り込む。この赤緑青を3原色といい、3色のフィルターは原色フィルター層と呼ばれる。
補色フィルター層は、3原色以外の黄色、マゼンダ、シアンのフィルターを使用したものである。近赤外線吸収層は、近赤外光のゴーストやかぶりにより、人が見た実際の景色とディスプレイに再生される画像の色調や形状の違いを修正するために設けられる。
ローパスフィルター層は、空間周波数の高い光が単一の画素にしか入らず、本来とは異なる色として認識される現象を低減させること目的として使用される。
これらのフィルターは総称して、撮像素子用光学フィルターと呼ばれる。
(8)撮像素子
本発明の撮像素子は、上記撮像素子用光学フィルターを用いるものである。
撮像素子とは、レンズから入ってきた光を受け止めて電気信号に変換する部品のことを言う。現在は CCD や CMOSセンサーという部品が使われているが、通常は、そのまま CCD とか CMOSセンサーと呼ばれる事が多い。さらに、最近では、上記の撮像素子用光学フィルターを積層させたデバイスを総称して撮像素子と呼ばれるケースが増えている。
(9)撮像装置
本発明の撮像装置は、上記撮像素子を用いるものである。
【0087】
撮像装置とは、撮像素子により光を電気信号に変換し、さらに電気信号を、組みこまれたD/Aコンバータがデジタル信号化し、デジタルデータとなり、さらにこのデータに各種補正などを行い、画像データとして出力したり、メモリに記録するようにできる装置を総称していう。
【実施例】
【0088】
次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、これらの実施例は何ら本発明を制限するものではない。なお、近赤外吸収能、耐熱性、耐湿熱性、粘着力、凝集力、酸価、水酸基価、可視光領域透過率、ヘイズ値の評価、測定は以下に従った。
1.近赤外線吸収能の評価
分光光度計(島津製作所製:UV−3700)を用いて、赤外領域の波長として980nmにおける透過率を各試験片について測定した。また、可視光領域の透過率として450nmの透過率も測定した。
2.耐熱性の評価
試験体を100℃のオーブン中に120時間静置し、試験前後での可視−近赤外領域の透過スペクトルを測定した。スペクトルの測定には、島津製作所製:UV−3700を使用し、透過率の変化を測定した。
3.耐湿熱性の評価
試験体を80℃、95%RHの恒温恒湿器中に120時間静置し、試験前後での可視−近赤外領域の透過スペクトルを測定した。スペクトルの測定には、島津製作所製:UV−3700を使用し、透過率の変化を測定した。
4.粘着力の評価
下記実施例及び比較例で得られた粘着フィルムについて、JIS−Z0237に準じて、23℃、65%RHの雰囲気下で、25mm幅の粘着シートをガラス板(日本テストパネル社製)に2kgローラーを1往復させて貼り合わせ、24時間後に180度方向に速度300mm/分で剥離して測定した。
5.凝集力の測定
下記実施例及び比較例で得られた粘着フィルムについて、JIS−Z0237に準じて、ステンレス板(SUS304)に貼付け面積が25mmx25mmとなるように貼り合わせ、40℃の雰囲気中で1kgの荷重をかけて落下するまでの時間を測定した。
6.酸価の測定
アクリル系重合体溶液0.5gを精秤し、トルエン50gを加えて均一に溶解させた。指示薬としてフェノールフタレイン/アルコール溶液を2〜3滴加え、0.1N水酸化カリウム/アルコール溶液で滴定し、液の赤みが約30秒で消えてなくなったときを終点とした。このときの滴定量と樹脂の固形分から酸価を求めた。酸価は、樹脂固形分1gを中和するのに必要な水酸化カリウムのmgで表わす。
7.水酸基価の測定
JIS K0070に準じて、下記方法により測定した。
(アセチル化試薬の調製)
ピリジン/無水酢酸を容量比で100/30で均一に混合し、アセチル化試薬とした。
(ピリジン水溶液の調製)
試薬一級ピリジン/イオン交換水を容量比で2/3で混合し、ピリジン水溶液とした。
(KOHメタノール溶液の調製)
試薬特級KOH約70gを採取し、イオン交換水約50mlを加えて溶解させ、これに試薬一級メタノールを加えて約1リットルとして、振盪して溶解させた。炭酸ガスを遮り、一晩以上放置後、上澄液を取り、ファクターが既知の1mol/リットル塩酸で標定し、ファクター(下記式の「f」)を求めた。
(滴定)
試料10gを精秤し、アセチル化試薬5mlをホールピペットで添加した。試料を完全に溶解させた後、100±2℃のオイルバスに60分間浸漬した。ピリジン水溶液5mlをホールピペットで添加し、均一に混合した後、100℃のオイルバスに10分間浸漬した。 常温で冷却した後、ジオキサン40mlを添加した。均一に混同し、フェノールフタレイン指示薬を2〜3滴加え、KOHメタノール溶液で滴定した。薄紅色となった時点を終点とし、滴定量(下記式の「C」)を求めた。
【0089】
同様に試料を添加しないブランクについても滴定量(下記式の「B」)を求めた。
(水酸基価の計算)
次式により水酸基価を計算した。水酸基価は、樹脂固形分1g中に含まれる水酸基と等モルの水酸化カリウムのmgで表わす。
水酸基価 ={[(B−C)xfx56.1]/(sxN)}+A
ただし、Bは、ブランクの滴定量(ml)であり;Cは、試料の滴定量(ml)であり;sは、試料の採取量(g)(10g)であり;fは、1mol/リットルのKOHメタノール溶液のファクターであり;Aは、樹脂固形分の酸価であり;およびNは、樹脂固形分である。
8.可視光領域透過率の測定
下記製造例で得られた感圧接着性重合体溶液をアプリケーターにて、易接着処理PETフィルム(東洋紡績社製、コスモシャインA4300)上に乾燥後の感圧接着層厚みが20ミクロンとなるように塗工し、150℃の熱風乾燥器中で3分間乾燥させた。この上にさらに易接着PETフィルムを貼り合わせ試験体を得た。この試験体を分光光度計(島津製作所製:UV−3700)を用いて、波長400nm〜800nmにおける平均透過率を測定した。
9.ヘイズ値の測定
下記製造例で得られた感圧接着性重合体溶液をアプリケーターにて、易接着処理PETフィルム(東洋紡績社製、コスモシャインA4300)上に乾燥後の感圧接着層厚みが20ミクロンとなるように塗工し、150℃の熱風乾燥器中で3分間乾燥させた。この上にさらに易接着PETフィルムを貼り合わせ試験体を得た。この試験体をヘイズメーター(日本電色工業製:NDH−2000)を用いてヘイズ値を測定した。
(製造例1−a)50℃以上のガラス転移温度を有する重合体部分の製造
撹拌装置、窒素導入管、滴下ロ−ト、温度計、冷却管を備えた2リットルの4つ口フラスコにモノマ−として、メチルメタクリレ−ト 297g、NKエステルA−200(新中村化学社製)3g、溶剤として酢酸エチル 300gを加え、窒素雰囲気下で85℃まで昇温した。内温が85℃に達した後、多価メルカプタンとしてペンタエリスリト−ルテトラキスチオプロピオネート 9g、ラジカル重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル 0.45g、溶剤として酢酸エチル 9gを投入して重合を開始した。重合開始10分後、メチルメタクリレ−ト 693g、NKエステルA−200 7g、ペンタエリスリト−ルテトラキスチオプロピオネート 21g、アゾビスイソブチロニトリル 1.05g、酢酸エチル 31gを110分かけて滴下を行った。重合開始170分後に重合率が70.2%に達した時点で、重合禁止剤であるメトキシフェノ−ル 0.5g、溶剤として酢酸エチル 475gを加え、冷却を行って第1段階の重合を完了させた。
(製造例1−b)50℃以上のガラス転移温度を有する重合体部分を用いたブロック重合体の製造
撹拌装置、窒素導入管、滴下ロ−ト、温度計、冷却管を備えた2リットルの4つ口フラスコに、製造例1−aで得られたポリマ−溶液 137.1g、アクリル酸ブチル 171.4g、酢酸エチル 124.2gを加え、窒素雰囲気下で85℃まで昇温した。内温が85℃に達した後、アゾビスイソブチロニトリル 0.14g、酢酸エチル 3.5gを投入して重合を開始した。反応開始10分後、製造例1−aで得られたポリマ−溶液 205.7g、アクリル酸ブチル 257.1g、アゾビスイソブチロニトリル 0.22g、酢酸エチル 192.4gを110分かけて滴下した。滴下終了60、90、120、150分後にそれぞれアゾビスイソブチロニトリル 0.15g、酢酸エチル 9gを投入し、さらに還流下で4時間反応を行った後冷却を行い、固形分濃度50.6%、重量平均分子量34万の感圧接着性重合体1を得た。この感圧接着性重合体1の可視光領域透過率は85%、ヘイズ値は2.2であった。
(製造例2、3)
製造例1−bと同様の操作で、表1に示した組成で重合を行い感圧接着性重合体2および3を得た。
(製造例4)マクロモノマーを用いたグラフト重合体の製造
撹拌装置、窒素導入管、滴下ロ−ト、温度計、冷却管を備えた2リットルの4つ口フラスコに、マクロモノマーAA−6(重合性不飽和基としてメタクリロイル基、モノマー組成としてメタクリル酸メチル、計算ガラス転移温度105℃、東亞合成社製)48g、アクリル酸ブチル 192g、酢酸エチル 179g、トルエン 179gを加え、窒素雰囲気下で85℃まで昇温した。内温が85℃に達した後、アゾビスイソブチロニトリル 0.14g、酢酸エチル 3.5gを投入して重合を開始した。反応開始10分後、マクロモノマーAA−6 72g、アクリル酸ブチル 288g、アゾビスイソブチロニトリル 0.22g、酢酸エチル120g、トルエン 120gを110分かけて滴下した。滴下終了60、90、120,150分後にそれぞれアゾビスイソブチロニトリル 0.15g、酢酸エチル 9gを投入し、さらに還流下で4時間反応を行った後冷却を行い、固形分濃度49.9%、重量平均分子量29万の感圧接着性重合体4を得た。この感圧接着性重合体4の可視光領域透過率は87%、ヘイズ値は2.9であった。
(製造例5)25以上の酸価を有する感圧接着性重合体の製造
撹拌装置、窒素導入管、滴下ロ−ト、温度計、冷却管を備えた2リットルの4つ口フラスコに、、アクリル酸2−エチルヘキシル 169g、アクリル酸ブチル 62.4g、アクリル酸 8.4g、アクリル酸2−ヒドロキシエチル 0.24g、酢酸エチル 124gを加え、窒素雰囲気下で85℃まで昇温した。内温が85℃に達した後、ナイパーBMT−K40(日本油脂社性) 0.48g、酢酸エチル 5gを投入して重合を開始した。反応開始10分後、アクリル酸2−エチルヘキシル 253.4g、アクリル酸ブチル 93.6g、アクリル酸 12.6g、アクリル酸2−ヒドロキシエチル 0.36g、ナイパーBMT−K40 0.36g、酢酸エチル 127.7gを90分かけて滴下した。滴下終了60、90、120、150分後にそれぞれアゾビスイソブチロニトリル 0.15g、酢酸エチル 9gを投入し、さらに還流下で4時間反応を行った後、最後に固形分濃度が40%になるようにトルエンで希釈し感圧性重合体5を得た。得られた重合体の重量平均分子量51万は、酸価は27.5、水酸基価は0.5であった。
(製造例6)酸価を有さない感圧接着性重合体の製造
製造例5と同様の操作で、表1に示した組成で重合を行い感圧接着性重合体6を得た。
(実施例1)
上記製造例1−bで得られた感圧接着性重合体1に、近赤外線吸収色素であるEX−910B、EX−906B、IR−10A(以上日本触媒製)を固形分比で、100/0.8/0.3/0.8となるように配合し、均一になるまで混合攪拌して樹脂溶液を作成した。なお、本実施例で使用された赤外線吸収色素であるEX−910B、EX−906B、IR−10Aの最大吸収波長(λmax)は、それぞれ968nm、916nm、828nmである。
【0090】
上記樹脂溶液をアプリケーターにて、易接着処理PETフィルム(東洋紡績社製、コスモシャインA4300)上に乾燥後の感圧接着層厚みが20ミクロンとなるように塗工し、150℃の熱風乾燥機中で3分間乾燥させた。この上に離型フィルム(シリコン処理したPETフィルム)を貼り合わせ、試験体を得た。この試験体を用いて、近赤外線吸収能、耐熱性、耐湿熱性、粘着力、凝集力の測定を行い、その結果を表2に示した。
(実施例2〜4)
感圧接着性重合体2〜4に対し、実施例1と同様の操作を行って試験体を得、同様の評価を行った。結果を表2に示した。
(実施例5、6)
感圧接着性重合体1および3に、近赤外線吸収色素であるEX−991、IR−10A(以上日本触媒製)を固形分比で、100/2/1となるように配合した以外は、実施例1と同様の操作を行って試験体を得た。なお、本実施例で使用された赤外線吸収色素であるEX−991、IR−10Aの最大吸収波長(λmax)は、それぞれ1080nm、828nmである。

(比較例1)
上記製造例5で得られた感圧接着性重合体5に、近赤外線吸収色素であるEX−910B、EX−906B、IR−10A(以上日本触媒製)を固形分比で100/0.8/0.3/0.8、架橋剤としてコロネートL−55E(日本ポリウレタン社製)を固形分比で100/となるように配合し、均一になるまで混合攪拌して樹脂溶液を作成した。この溶液を用い、実施例1と同様の操作を行って試験体を得、同様の評価を行った。結果を表2に示した。
(比較例2)
上記製造例6で得られた感圧接着性重合体6に、近赤外線吸収色素であるEX−910B、EX−906B、IR−10A(以上日本触媒製)を固形分比で100/0.8/0.3/0.8となるように配合し、均一になるまで混合攪拌して樹脂溶液を作成した。この溶液を用い、実施例1と同様の操作を行って試験体を得、同様の評価を行った。結果を表2に示した。
【0091】
以上の評価結果から、実施例1〜6は、可視光域での透過率を保ちつつ近赤外領域での透過率が抑えられ、さらに耐熱、耐湿熱性に優れた高い光学特性を有している。また、粘着力、凝集力も問題なく、光学特性、粘着特性に優れた感圧接着剤組成物であることがわかる。
【0092】
これに対し、酸価27.5の感圧接着性重合体をイソシアネート化合物で架橋した比較例1では、試験前から980nmでの透過率が高くなってしまい、しかも耐熱試験後に透過率がさらに大きくなる結果であった。これは、感圧接着性重合体に多く含まれる酸基や、イソシアネート化合物により色素が劣化され、これにより近赤外光のカット効率が低下しているものと考えられる。
【0093】
比較例2は、酸基やイソシアネート化合物を含まないために耐熱、耐湿熱試験後の透過率低下は見られず、良好な光学特性を有しているものの、非架橋であるために凝集力が不足している。凝集力の不足は、PDPの製造および使用時に光学フィルターが被着体からずれてしまうなどの問題を引き起こす可能性が考えられる。
【0094】
【表1】


【0095】
【表2】


【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1】実施例1で得られた試験体の可視−近赤外吸収スペクトルを示すグラフである。
【図2】実施例5で得られた試験体の可視−近赤外吸収スペクトルを示すグラフである。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013