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発明の名称 フェノール重合体
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−92082(P2007−92082A)
公開日 平成19年4月12日(2007.4.12)
出願番号 特願2006−330388(P2006−330388)
出願日 平成18年12月7日(2006.12.7)
代理人 【識別番号】100093285
【弁理士】
【氏名又は名称】久保山 隆
発明者 寺原 淳 / 東村 秀之
要約 課題
フェノール重合体を提供する。

解決手段
一般式
特許請求の範囲
【請求項1】
一般式
【化1】


(ただし、R1 、R2 、R3 、R4 およびR5 は、それぞれ独立に水素、ハロゲン、炭化水素基もしくは置換炭化水素基、炭化水素オキシ基、アミノ基、置換アミノ基または水酸基のいずれかであり、R1 、R3 、R5 のうち少なくとも2つは水素である。)
で表わされるフェノール類を酸化することにより得られ、
下式
【化2】


で表わされるポリフェニレン構造と、
下式
【化3】


で表わされるポリオキシフェニレン構造をランダムに有するフェノール重合体。
【請求項2】
遷移金属錯体の存在下に、酸化剤としてパーオキサイドを用いる請求項1記載の重合体。
【請求項3】
遷移金属錯体が、一般式
M(L)Xn
(ただし、Mはバナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルトもしくはニッケルを含む遷移金属イオンまたはバナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルトもしくはニッケルを含む遷移金属オキソイオンを表わし、Lは4座のキレート配位子を表わす.Xはハロゲンイオンを表わし,nは0から2の整数である。)
または一般式
M(L)−O−M(L)
(ただし、MおよびLは前記の通り.)
で表わされる遷移金属錯体である請求項2記載のフェノール重合体。
【請求項4】
パーオキサイドが過酸化水素である請求項2または3記載のフェノール重合体。
【請求項5】
遷移金属錯体が、一般式
【化4】


(ただし、Mは前記と同じ意味を表わし、R6 は二官能性炭化水素基を表わし、R7 およびR8 は、それぞれ独立に水素、炭化水素基または置換炭化水素基を表わし、R9 およびR10は水素、炭化水素基もしくは置換炭化水素基、炭化水素オキシ基、ハロゲン、アミノ基、置換アミノ基、ニトロ基または水酸基を表わし、Xはハロゲンイオンを表わし、nは0から2の整数である。)
または一般式
【化5】


(ただし、M、R6 、R7 、R8 、R9 およびR10の定義は前記の定義と同じである。)
または一般式
【化6】


(ただし、Mは前記と同じ意味を表わし、R11は二官能性炭化水素基を表わし、R12、R13、R14、R15、R16およびR17は、それぞれ独立して水素、炭化水素基または置換炭化水素基を表わし、Xおよびnの定義は前記の定義と同じである。)
または一般式
【化7】


(ただし、M、R11、R12、R13、R14、R15、R16、およびR17の定義は前記の定義と同じである。)
で表わされる錯体であることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載のフェノール重合体。
【請求項6】
Mがマンガンもしくは鉄を含む遷移金属イオンまたはマンガンもしくは鉄を含む遷移金属オキソイオンである請求項3〜5のいずれかに記載のフェノール重合体。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、接着剤や塗料などの原料、またはエポキシ樹脂、フォトレジストもしくは酸化防止剤の原料として利用され、熱、光または放射線などに優れた安定性を有するフェノール重合体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
フェノール類を酸化する方法としては種々の方法が知られているが、酸化剤としてパーオキサイドを用いる場合にはキノン類が主生成物となることが知られている。一方、生成物として、フェノールの重合体を得る方法が最近報告されている〔第43回高分子学会年次大会I・7・18(1994)〕。それによると、西洋ワサビペルオキシダーゼを触媒として、フェノールを過酸化水素で酸化することによりポリフェノールが得られることが記されている。
【0003】
触媒として用いられている酵素西洋ワサビペルオキシダーゼは、工業的に利用するには非常に高価である。また、酵素としての活性を発現させるために溶媒の種類や反応温度が制限されるという欠点をあわせ持っている。
【非特許文献1】第43回高分子学会年次大会I・7・18(1994)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、触媒として高価な酵素を必要としない、安価なフェノール重合体の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、この問題を解決するため鋭意検討した結果、遷移金属化合物とキレート化剤を触媒として用いることにより、フェノールを過酸化水素などで酸化することによりフェノール重合体が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち、本発明は、触媒として遷移金属錯体の存在下に、酸化剤としてパーオキサイドを用いて、一般式
【0007】
【化1】


(ただし、R1 、R2 、R3 、R4 およびR5 は、それぞれ独立に水素、ハロゲン、炭化水素基もしくは置換炭化水素基、炭化水素オキシ基、アミノ基、置換アミノ基または水酸基のいずれかであり、R1 、R3 、R5 のうち少なくとも2つは水素である。)
で表わされるフェノール類を酸化することを特徴とするフェノール重合体の製造方法に関する。
【発明の効果】
【0008】
本発明のフェノール重合体の製造方法は、酵素を触媒とする重合方法に比べて、安価な遷移金属錯体を触媒に用いて製造することができるという点で工業的に非常に有利である。
【0009】
以下、本発明について詳しく説明する。
【0010】
本発明のフェノール重合体の製造方法によって得られるフェノール重合体は、
【化2】


で表わされるポリフェニレン構造と、
【0011】
【化3】


で表わされるポリオキシフェニレン構造をランダムに有するフェノール重合体である.
【0012】
本発明において用いられるフェノール類は、一般式化6で表されるものであり、該フェノール類は、単独で用いることもでき、また2種以上を共に用いることもできる。
【0013】
本発明で使用される触媒として、遷移金属錯体が用いられる。
該触媒としてより好ましくは、一般式
M(L)Xn
(ただし、Mは遷移金属イオンまたは遷移金属オキソイオンを表し、Lは4座のキレート配位子を表わし、Xはハロゲンイオンを表わし、nは0から2の整数である。)
または一般式
M(L)−O−M(L)
(ただし、MおよびLの定義は前記の定義と同じである。)
で表わされる遷移金属錯体が用いられる。
該遷移金属錯体として、より好ましくはバナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルトまたはニッケルを含む遷移金属錯体が挙げられる。
【0014】
触媒として、さらに好ましくは遷移金属イオンまたは遷移金属オキソイオンと4座のキレート配位子から構成される錯体が用いられる。
さらに好ましくは、下記一般式
【0015】
【化4】


(ただし、Mの定義は前記の定義と同じである。R6 は二官能性炭化水素基を表わす.R7 およびR8 は水素、炭化水素基または置換炭化水素基を表わす。R9 およびR10は水素、炭化水素基もしくは置換炭化水素基、炭化水素オキシ基、ハロゲン原子、アミノ基、置換アミノ基、ニトロ基または水酸基を表わし、Xはハロゲンイオンを表わし、nは0から2の整数である。)
または一般式
【0016】
【化5】


(ただし、M、R6 、R7 、R8 、R9 およびR10の定義は前記の定義と同じである。)で表わされる金属錯体、または一般式
【0017】
【化6】


(ただし、Mの定義は前記の定義と同じである。R11は二官能性炭化水素基を表わし、R12、R13、R14、R15、R16およびR17は、それぞれ独立して水素、炭化水素基または置換炭化水素基を表わし、Xとnの定義は前記の定義と同じである。)
または一般式
【0018】
【化7】


(ただし、M、R11、R12、R13、R14、R15、R16およびR17の定義は、前記の定義と同じである。)
で表わされる遷移金属錯体が挙げられる。
【0019】
該遷移金属錯体は、単独でまたは混合して用いることができる。これらは任意の量を使用することができるが、一般的には原料のフェノールに対して、好ましくは0.01〜50モル%、さらに好ましくは0.1〜5モル%程度使用する。
【0020】
また、触媒としては、反応時に遷移金属化合物と対応する4座配位子を混合して用いることもできる。この場合4座配位子は任意の量を使用することができるが、一般的には遷移金属に対して0.1〜10モル当量程度使用することが好ましい。
【0021】
酸化剤として用いるパーオキサイドは、公知のものが使用できるが、好ましくは過酸化水素が使用される。過酸化水素は任意の濃度で使用できる。
使用されるパーオキサイドは、原料であるフェノールに対して2モル当量以下にすることが好ましい。
【0022】
本発明において、フェノールの酸化反応は反応溶媒の不存在下においても行うことができるが、一般には溶媒の存在下に反応を行うことが好ましい。溶媒は不活性である限り、触媒をある程度溶解するものであれば公知の溶媒が使用できる。一般的には、ジオキサン、テトラヒドロフランまたはエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類;アルコール類、アミド類またはニトリル類などの溶媒;またはそれらと水とを混合して用いられる。また、水と混ざらないベンゼン、トルエンもしくはヘキサンなどの炭化水素類またはそれらと水との2相系で反応を行うことができる.
【0023】
反応温度は、反応媒体が液状を保つ範囲内であればよいが、好ましくは−20℃〜80℃である.溶媒を用いない場合は原料フェノール類の融点以上の温度が必要である。
【実施例】
【0024】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、これらは本発明を限定するものではない。
【0025】
実施例1
電磁撹拌機を備えた50ml丸底フラスコにフェノール745mgと触媒のμ−オキソビス{N,N’−ジ(サリチリデン)エチレンジアミナト鉄(III)}の4mgを入れ、これにエチレングリコールジメチルエーテル4mlと3.2%水酸化ナトリウム水溶液0.1mlを加えて、水浴中室温で撹拌し溶解させた。さらに30%過酸化水素水1mlを30分間にわたって加え、その後3時間撹拌した。
反応終了後、メタノール20mlを加えてポリマーを析出させ、これを濾取、風乾して、淡褐色の粉末206mgを得た。
得られたフェノール重合体について、パーキンエルマー社製1600フーリエ変換赤外分光光度計(KBr)を用いて測定した赤外吸収スペクトルを図1に示す。
また、本重合体の分子量を、ウォーターズ社製600Eゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用いて求めたところ、標準ポリスチレン換算値として、数平均分子量は3300、重量平均分子量は14300であった。
【0026】
実施例2
電磁撹拌機を備えた50ml丸底フラスコに、2ーフェニルフェノール681mgと触媒のμ−オキソビス[N,N’−ジサリチリデンエチレンジアミナト鉄(III)]の13mgを入れ、これにエチレングリコールジメチルエーテル5mlとピリジン0.1mlを加えて、氷浴中0℃で撹拌し溶解させた。さらに30%過酸化水素水0.5mlを30分間にわたって加え、その後3時間0℃で撹拌した。
反応終了後、メタノール20mlを加えてポリマーを析出させ、これを濾取、風乾して、褐色の粉末297mgを得た。
【0027】
実施例3
電磁撹拌機を備えた50ml丸底フラスコに、フェノール752mgと触媒のN,N’−ジサリチリデンエチレンジアミナトマンガン(III)クロライド13mgを入れ,これにトルエン4mlとピリジン0.2mlを加えて、水浴中室温で撹拌し溶解させた。さらに30%過酸化水素水1mlを30分間にわたって加え、その後3時間撹拌した。
反応終了後、メタノール20mlを加えてポリマーを析出させ、これを濾取、風乾して、黄褐色の粉末460mgを得た。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】実施例1で得られたフェノール重合体の赤外吸収スペクトル図。




 

 


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