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発明の名称 ポリプロピレン系樹脂組成物およびフィルム
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−91831(P2007−91831A)
公開日 平成19年4月12日(2007.4.12)
出願番号 特願2005−281347(P2005−281347)
出願日 平成17年9月28日(2005.9.28)
代理人 【識別番号】100093285
【弁理士】
【氏名又は名称】久保山 隆
発明者 小畑 洋一 / 堀 英明
要約 課題
フィルムに成形した場合に、端面の着色防止効果、耐脱落性、耐スクラッチ性およびホットスリップ性に優れ、さらに、異物(メヤニ)の付着防止効果および熱安定性が改良されたポリプロピレン系樹脂組成物、および、その樹脂組成物からなるフィルムを提供する。

解決手段
プロピレン系重合体(A)と、前記重合体(A)100重量部に対して、コールターカウンター法で測定される重量平均粒子径が1〜9μmであるアンチブロッキング剤(B)0.01〜2重量部と、脂肪酸のマグネシウム塩(C)0.01〜2重量部と、下記の一般式(I)で示される亜リン酸エステル類(D)0.01〜0.5重量部および/またはベンゾフラノン類(E)0.001〜0.5重量部とを含有するポリプロピレン系樹脂組成物、および、その樹脂組成物からなるフィルム。
特許請求の範囲
【請求項1】
プロピレン系重合体(A)と、前記重合体(A)100重量部に対して、コールターカウンター法で測定される重量平均粒子径が1〜9μmであるアンチブロッキング剤(B)0.01〜2重量部と、脂肪酸のマグネシウム塩(C)0.01〜2重量部と、下記の一般式(I)で示される亜リン酸エステル類(D)0.01〜0.5重量部および/またはベンゾフラノン類(E)0.001〜0.5重量部とを含有するポリプロピレン系樹脂組成物。


(式中、R1、R2、R4及びR5はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基又はフェニル基を表し、R3は水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を表す。Xは硫黄原子又は−CHR6−(R6は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数5〜8のシクロアルキル基を示す。)で示される基を表し、nは0または1である。Aは炭素数2〜8のアルキレン基又は*−CO(R7m−(R7は炭素数1〜8のアルキレン基を、*は酸素原子と結合する部位であることを示し、mは0または1である。)で示される基を表す。Y又はZのいずれか一方が、ヒドロキシル基、炭素数1〜8のアルコキシ基又は炭素数7〜12のアラルキルオキシ基を表し、他方が水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を表す。)
【請求項2】
ベンゾフラノン類(E)が、5,7−ジ−tert−ブチル−3−(3,4−ジメチルフェニル)−3H−ベンゾフラン−2−オンである請求項1記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
【請求項3】
請求項1または2のいずれかに記載のポリプロピレン系樹脂組成物からなるフィルム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリプロピレン系樹脂組成物、および、その樹脂組成物からなるフィルムに関するものである。さらに詳しくは、フィルムに成形した場合に、端面の着色防止効果、耐脱落性、耐スクラッチ性およびホットスリップ性に優れ、さらに、異物(メヤニと称されるもの)の付着防止効果および熱安定性が改良されたポリプロピレン系樹脂組成物、および、その樹脂組成物からなるフィルムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ポリプロピレン系樹脂からなるフィルムは、透明性や機械的特性に優れることから、各種の包装材料として、広く用いられている。
例えば、特開平7−228733号公報には、透明性、滑り性及び耐ブロッキング性を改良する方法として、重量平均粒子径、BET比表面積および細孔容積のそれぞれが特定の範囲にある部分シリカを表面処理剤で表面処理した微粉シリカを含有するポリプロピレン組成物およびその延伸フィルムが記載されている。
【0003】
また、特開平10−273494号公報には、ポリプロピレン系樹脂の加工安定性を改良する方法として、ポリプロピレンと亜リン酸エステル類を含有する樹脂組成物が記載されている。
【0004】
また、特開昭58−225142号公報には、分散性、かすみ度、FE、耐ブロッキング性を改良する方法として、オレフィン重合体に、2酸化珪素と脂肪酸のマグネシウム塩及び/またはアルミニウム塩とを配合してなるポリオレフィン重合体組成物が記載されている。
【0005】
そして、特開平6−256589号公報には、透明性、耐ブロッキング性を改良する方法として、オレフィン樹脂に、アンチブロッキング剤および高級脂肪酸とを配合してなるフィルム成形用オレフィン樹脂組成物が記載されている。
【0006】
さらに、特開2003−268174号公報には、色調および滑り性を改良する方法として、ポリプロピレンに、無機中和剤、特定の式で示される亜リン酸エステル類および脂肪酸アミド類を含有するポリプロピレン系樹脂組成物が記載されている。
【0007】
【特許文献1】特開平7−228733号公報
【特許文献2】特開平10−273494号公報
【特許文献3】特開昭58−225142号公報
【特許文献4】特開平6−256589号公報
【特許文献5】特開2003−268174号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、上記の公報等に記載されているポリプロピレン組成物およびそのフィルムにおいても、フィルムに成形した場合の端面の着色防止効果、耐脱落性、耐スクラッチ性およびホットスリップ性、さらに、異物(メヤニ)の付着防止効果および熱安定性については、さらなる改良が望まれていた。
【0009】
本発明の目的は、フィルムに成形した場合に、端面の着色防止効果、耐脱落性、耐スクラッチ性およびホットスリップ性に優れ、さらに、異物(メヤニ)の付着防止効果および熱安定性が改良されたポリプロピレン系樹脂組成物、および、その樹脂組成物からなるフィルムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者等は、かかる実情に鑑み、鋭意検討した結果、本発明が、上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、
プロピレン系重合体(A)と、前記重合体(A)100重量部に対して、コールターカウンター法で測定される重量平均粒子径が1〜9μmであるアンチブロッキング剤(B)0.01〜2重量部と、脂肪酸のマグネシウム塩(C)0.01〜2重量部と、下記の一般式(I)で示される亜リン酸エステル類(D)0.01〜0.5重量部および/またはベンゾフラノン類(E)0.001〜0.5重量部とを含有するポリプロピレン系樹脂組成物、および、その樹脂組成物からなるフィルムに係るものである。


(式中、R1、R2、R4及びR5はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基又はフェニル基を表し、R3は水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を表す。Xは硫黄原子又は−CHR6−(R6は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数5〜8のシクロアルキル基を示す。)で示される基を表し、nは0または1である。Aは炭素数2〜8のアルキレン基又は*−CO(R7m−(R7は炭素数1〜8のアルキレン基を、*は酸素原子と結合する部位であることを示し、mは0または1である。)で示される基を表す。Y又はZのいずれか一方が、ヒドロキシル基、炭素数1〜8のアルコキシ基又は炭素数7〜12のアラルキルオキシ基を表し、他方が水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を表す。)
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、延伸フィルムに成形した場合に、端面の着色防止効果、耐脱落性、耐スクラッチ性およびホットスリップ性に優れ、さらに、異物(メヤニ)の付着防止効果および熱安定性が改良されたポリプロピレン系樹脂組成物、および、その樹脂組成物からなるフィルムを得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明で用いられるポリプロピレン系重合体(A)とは、プロピレン単独重合体またはプロピレン系ランダム共重合体である。本発明で用いられるプロピレン系重合体(A)がプロピレン系ランダム共重合体の場合、プロピレンとエチレンを共重合して得られるプロピレン系ランダム共重合体、プロピレンと炭素数4〜20個を有する少なくとも1種のα−オレフィンを共重合して得られるプロピレン系ランダム共重合体、または、プロピレンとエチレンと炭素数4〜20個を有する少なくとも1種のα−オレフィンを共重合して得られるプロピレン系ランダム共重合体が挙げられる。
【0013】
炭素数4〜20個を有するα−オレフィンとしては、例えば、1−ブテン、2−メチル−1−プロペン、1−ペンテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、2−エチル−1−ブテン、2,3−ジメチル−1−ブテン、2−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、3,3−ジメチル−1−ブテン、1−ヘプテン、メチル−1−ヘキセン、ジメチル−1−ペンテン、エチル−1−ペンテン、トリメチル−1−ブテン、メチルエチル−1−ブテン、1−オクテン、メチル−1−ペンテン、エチル−1−ヘキセン、ジメチル−1−ヘキセン、プロピル−1−ヘプテン、メチルエチル−1−ヘプテン、トリメチル−1−ペンテン、プロピル−1−ペンテン、ジエチル−1−ブテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン等が挙げられる。好ましくは、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンであり、より好ましくは1−ブテン、1−ヘキセンである。
【0014】
本発明でプロピレン系重合体(A)として用いられるプロピレン系ランダム共重合体としては、例えば、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体等が挙げられる。プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体としては、例えば、プロピレン−1−ブテンランダム共重合体、プロピレン−1−ヘキセンランダム共重合体、プロピレン−1−オクテンランダム共重合体、プロピレン−エチレン−1−ブテンランダム共重合体、プロピレン−エチレン−1−ヘキセンランダム共重合体、プロピレン−エチレン−1−オクテンランダム共重合体等が挙げられ、好ましくはプロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−1−ブテンランダム共重合体、プロピレン−1−ヘキセンランダム共重合体、プロピレン−エチレン−1−ブテンランダム共重合体、プロピレン−エチレン−1−ヘキセンランダム共重合体である。特に好ましくはプロピレン−エチレン−1−ブテンランダム共重合体である。
【0015】
本発明でプロピレン系重合体(A)として用いられるプロピレン系ランダム共重合体がプロピレン−エチレンランダム共重合体である場合、エチレン含有量は、得られるフィルムの剛性の観点から、好ましくは0.01〜10重量%であり、より好ましくは0.1〜6重量%であり、さらに好ましくは0.4〜5重量%である。
【0016】
本発明でプロピレン系重合体(A)として用いられるプロピレン系ランダム共重合体がプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体である場合、α−オレフィン含有量は、得られるフィルムの剛性の観点から、好ましくは0.01〜30重量%であり、より好ましくは0.1〜12重量%であり、さらに好ましくは0.4〜8重量%である。
【0017】
本発明でプロピレン系重合体(A)として用いられるプロピレン系ランダム共重合体がプロピレン−エチレン−α−オレフィンランダム共重合体である場合、エチレンとα−オレフィンの含有量の合計は、得られるフィルムの剛性の観点から、好ましくは0.01〜30重量%であり、より好ましくは0.1〜15重量%であり、さらに好ましくは0.4〜12重量%である。
【0018】
本発明で用いられるプロピレン系重合体(A)の製造方法としては、公知の重合触媒を用いて、公知の重合方法によって製造する方法が挙げられる。
公知の重合触媒としては、例えば、マグネシウム、チタンおよびハロゲンを必須とする固体触媒成分と、有機アルミニウム化合物と、必要に応じて用いられる電子供与性化合物等の第3成分とからなる触媒系、シクロペンタジエニル環を有する周期表第IV族の遷移金属化合物とアルキルアルミノキサンからなる触媒系、またはシクロペンタジエニル環を有する周期表第4族の遷移金属化合物とそれと反応してイオン性の錯体を形成する化合物および有機アルミニウム化合物からなる触媒系等が挙げられる。好ましくはマグネシウム、チタンおよびハロゲンを必須とする固体触媒成分と、有機アルミニウム化合物と、電子供与性化合物からなる触媒系であり、例えば、特開昭61−218606号公報、特開昭61−287904号公報、特開平1−319508号公報、特開平7−216017号公報等に記載されている触媒系である。
【0019】
公知の重合方法としては、例えば、不活性炭化水素溶媒によるスラリー重合法、溶媒重合法、無溶媒による液相重合法、気相重合法等が挙げられ、好ましくは気相重合法である。さらに、前記の重合法を組み合わせ、それらを連続的に行なう方法、例えば、液相−気相重合法等が挙げられる。
【0020】
本発明で用いられるアンチブロッキング剤(B)は、コールターカウンター法で測定される重量平均粒子径が1〜9μmであり、好ましくは1〜3μmであり、更に好ましくは1〜2μmである。重量平均粒子径が該下限を下まわると得られるフィルムの耐ブロッキング性の改良効果が十分ではない場合がある。重量平均粒子径が該上限を上まわると得られるフィルムの透明性が十分ではない場合がある。
【0021】
本発明で用いられるアンチブロッキング剤(B)として、具体的には、二酸化ケイ素、アルミノシリケート、炭酸カルシウム、高分子微粉体等が挙げられる。好ましくは二酸化ケイ素、高分子微粉体であり、より好ましくは二酸化ケイ素である。
【0022】
本発明で用いられるアンチブロッキング剤(B)として二酸化ケイ素が用いられる場合、得られるフィルムの透明性と耐スクラッチ性の観点から、二酸化ケイ素のBET比表面積は好ましくは50〜800m2/gであり、より好ましくは250〜750m2/gであり、さらに好ましくは300〜400m2/gである。
【0023】
本発明で用いられるアンチブロッキング剤(B)として二酸化ケイ素が用いられる場合、得られるフィルムの透明性と耐スクラッチ性の観点から、二酸化ケイ素の細孔容積は好ましくは0.04〜3ml/gであり、より好ましくは0.8〜2ml/gであり、さらに好ましくは1.2〜1.5ml/gである。
【0024】
本発明で用いられるアンチブロッキング剤(B)として二酸化ケイ素が用いられる場合、得られるフィルムの端面色の観点から、二酸化ケイ素の白色度は好ましくは80以上であり、より好ましくは90以上であり、さらに好ましくは95以上である。
【0025】
本発明に用いられる二酸化ケイ素のBET比表面積、細孔容積および白色度は下記の方法によって測定されるものである。
(1)BET比表面積:自動ガス吸脱着分析装置(BECKMAN COULTER社 オムニソーブ360)を用い、連続容量方式により測定して求める。
(2)細孔容積:自動ガス吸脱着分析装置(BECKMAN COULTER社 オムニソーブ360)を用い、連続容量方式により測定して求める。
(3)白色度:JIS P 8123に従って求める。
【0026】
本発明で用いられるアンチブロッキング剤(B)として高分子微粉体が用いられる場合、高分子微粉体としては架橋ポリマービーズ、球状ポリメチルメタクリレート、シリコーン系微粒子等が挙げられる。好ましくは、架橋ポリマービーズである。
【0027】
本発明で用いられるアンチブロッキング剤(B)として架橋ポリマービーズが用いられる場合、フィルムのホットスリップ性と耐脱落性の観点から、好ましくは、架橋ポリマービーズにスチレン誘導体モノマーユニットを含有するものであって、スチレン誘導体モノマーユニットの含有量として、好ましくは60重量%以上96重量%以下であり、より好ましくは70重量%以上92重量%以下である。
【0028】
本発明で使用できるスチレン誘導体モノマーの例としては、スチレン、メチルスチレン、エチルスチレン、ブチルスチレン、プロピルスチレン等を挙げることができる。
【0029】
また、本発明で使用する架橋ポリマービーズは、ラジカル重合性モノマーユニットを含有するものであって(ただし、該ラジカル重合性モノマーの重合体の屈折率は、1.50以下である。)、ラジカル重合性モノマーユニットの含有量として、好ましくは2重量%以上38重量%以下であり、より好ましくは5重量%以上28重量%以下である。
【0030】
更に本発明で使用する架橋ポリマービースは、架橋性モノマーユニットを含有するものであって、好ましくは2重量%以上50重量%以下であり、より好ましくは2重量%以上30重量%以下であり、さらに好ましくは、3重量%以上20重量%以下である。
【0031】
本発明で用いられるアンチブロッキング剤(B)の含有量は、ポリプロピレン系重合体(A)100重量部に対して、0.01〜2重量部であり、好ましくは0.05〜0.5重量部であり、より好ましくは0.1〜0.2重量部である。アンチブロッキング剤(B)の含有量が、0.01重量部未満の場合、フィルムのホットスリップ性や耐ブロッキング性の改良効果が不十分なことがあり、2重量部を超える場合、フィルムの透明性が不十分なことがある。
【0032】
本発明で用いられる脂肪酸のマグネシウム塩(C)とは、炭素数8〜30を有する天然又は合成の飽和又は不飽和の脂肪族モノカルボン酸(構造中に側鎖、水酸基、ケトン基、アルデヒド基、エポキシ基等があっても良い)とマグネシウムとを公知の製造方法で製造した脂肪酸のマグネシウム塩であり、その代表例としては、カプリル酸マグネシウム、カプロン酸マグネシウム、カプリン酸マグネシウム、ラウリン酸マグネシウム、ミリスチン酸マグネシウム、パルミチン酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、アラギン酸マグネシウム、ヘプタデシル酸マグネシウム、ベヘン酸マグネシウム、オレイン酸マグネシウム、エライジン酸マグネシウム、エルカ酸マグネシウム、リノール酸マグネシウム、リノレイン酸マグネシウム、リシノール酸マグネシウム、12−ヒドロキシステアリン酸マグネシウム、モンタン酸マグネシウム、イソステアリン酸マグネシウム、エポキシステアリン酸マグネシウムが挙げられる。
【0033】
本発明に用いられる脂肪酸のマグネシウム塩(C)としては、好ましくはステアリン酸マグネシウム、12−ヒドロキシステアリン酸マグネシウムである。
【0034】
本発明で用いられる脂肪酸のマグネシウム塩(C)の含有量は、ポリプロピレン系重合体(A)100重量部に対して、0.01〜2重量部であり、好ましくは0.05〜0.5重量部であり、より好ましくは0.1〜0.2重量部である。脂肪酸のマグネシウム塩(C)の含有量が、0.01重量部未満の場合、異物(メヤニ)の付着防止効果が十分ではない場合がある。含有量が、2重量部を超えた場合、得られるフィルムのホットスリップ性が十分ではない場合がある。
【0035】
本発明で用いられるアンチブロッキング剤(B)と脂肪酸のマグネシウム塩(C)との重量比(脂肪酸のマグネシウム塩(C)/アンチブロッキング剤(B))は、異物(メヤニ)の付着を防止するという観点やホットスリップ性の観点から、好ましくは1〜10であり、よりに好ましくは1.2〜5あり、さらに好ましくは1.5〜4である。
【0036】
本発明で用いられる亜リン酸エステル類(D)は下記の一般式(I)で示される亜リン酸エステル類である。


(式中、R1、R2、R4及びR5はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基又はフェニル基を表し、R3は水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を表す。Xは硫黄原子又は−CHR6−(R6は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数5〜8のシクロアルキル基を示す。)で示される基を表し、nは0または1である。Aは炭素数2〜8のアルキレン基又は*−CO(R7m−(R7は炭素数1〜8のアルキレン基を、*は酸素原子と結合する部位であることを示し、mは0または1である。)で示される基を表す。Y又はZのいずれか一方が、ヒドロキシル基、炭素数1〜8のアルコキシ基又は炭素数7〜12のアラルキルオキシ基を表し、他方が水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を表す。)
【0037】
一般式(I)で表される亜リン酸エステル類(D)において、置換基R1、R2、R4及びR5はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基又はフェニル基を表す。
【0038】
ここで、炭素数1〜8のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、t−ペンチル基、i−オクチル基、t−オクチル基、2−エチルヘキシル基等が挙げられ、炭素数5〜8のシクロアルキル基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等が挙げられ、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基としては、例えば、1−メチルシクロペンチル基、1−メチルシクロヘキシル基、1−メチル−4−i−プロピルシクロヘキシル基等が挙げられ、炭素数7〜12のアラルキル基としては、例えば、ベンジル基、α−メチルベンジル基、α,α−ジメチルベンジル基等が挙げられる。
【0039】
1、R2、R4として、好ましくは炭素数1〜8のアルキル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基である。なかでも、R1、R4として、より好ましくはt−ブチル基、t−ペンチル基、t−オクチル基等のt−アルキル基、シクロヘキシル基、1−メチルシクロヘキシル基である。
【0040】
2として、より好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、t−ペンチル基等の炭素数1〜5のアルキル基であり、更に好ましくはメチル基、t−ブチル基、t−ペンチル基である。
【0041】
5として、好ましくは水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基であり、より好ましくは水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、t−ペンチル基等の炭素数1〜5のアルキル基である。
【0042】
置換基R3は、水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を表すが、炭素数1〜8のアルキル基としては、例えば、前記と同様のアルキル基が挙げられる。好ましくは水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基であり、より好ましくは水素原子又はメチル基である。
【0043】
また、置換基Xは、nが0である場合、二つのフェノキシ基骨格を有する基が直接結合していることを表し、nが1である場合、硫黄原子又は炭素数1〜8のアルキル基もしくは炭素数5〜8のシクロアルキル基が置換していることもあるメチレン基を表す。ここで、メチレン基に置換している炭素数1〜8のアルキル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基としては、それぞれ前記と同様のアルキル基、シクロアルキル基が挙げられる。置換基Xとして、好ましくはnが0であり、二つのフェノキシ基骨格を有する基が直接結合していること、または、nが1であり、メチレン基又はメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基等が置換したメチレン基である。
【0044】
また、置換基Aは、炭素数2〜8のアルキレン基又は*−CO(R7m(R7は炭素数1〜8のアルキレン基を、*は酸素原子と結合する部位であることを示し、mは0または1である。)で示される基を表す。
【0045】
ここで、炭素数2〜8のアルキレン基としては、例えば、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、オクタメチレン基、2,2−ジメチル−1,3−プロピレン基等が挙げられ、好ましくはプロピレン基である。また*−COR7−で示される基における*は、カルボニル基がホスファイト基の酸素原子と結合する部位であることを示す。R7における、炭素数1〜8のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、オクタメチレン基、2,2−ジメチル−1,3−プロピレン基等が挙げられる。*−CO(R7m−で示される基として好ましくは、mが0である*−CO−、または、mが1でありR7としてはエチレンである*−CO(CH2CH2)−である。
【0046】
Y又はZのいずれか一方が、ヒドロキシル基、炭素数1〜8のアルコキシ基又は炭素数7〜12のアラルキルオキシ基を表し、他方が水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を表す。
【0047】
ここで、炭素数1〜8のアルキル基としては、例えば、前記と同様のアルキル基が挙げられ、炭素数1〜8のアルコキシ基としては、例えば、アルキル部分が前記の炭素数1〜8のアルキルと同様のアルキルであるアルコキシ基が挙げられる。また、炭素数7〜12のアラルキルオキシ基としては、例えば、アラルキル部分が前記炭素数7〜12のアラルキルと同様のアラルキルであるアラルキルオキシ基が挙げられる。
【0048】
本発明に用いられる亜リン酸エステル類(D)として、好ましくは以下の化合物(化合物1〜13)である。化合物1〜13の構造を下記の式(化1)〜(化13)に示す。
化合物1:2,4,8,10−テトラ−t−ブチル−6−[3−(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)プロポキシ]ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン
(化1)


【0049】
化合物2:2,10−ジメチル−4,8−ジ−t−ブチル−6−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロポキシ]−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン、
(化2)


【0050】
化合物3:2,4,8,10−テトラ−t−ブチル−6−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロポキシ]ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン、
(化3)


【0051】
化合物4:2,4,8,10−テトラ−t−ペンチル−6−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロポキシ]−12−メチル―12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン、
(化4)


【0052】
化合物5:2,10−ジメチル−4,8−ジ−t−ブチル−6−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン、
(化5)


【0053】
化合物6:2,4,8,10−テトラ−t−ペンチル−6−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]−12−メチル―12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン、
(化6)


【0054】
化合物7:2,4,8,10−テトラ−t−ブチル−6−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]−ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン、
(化7)


【0055】
化合物8:2,10−ジメチル−4,8−ジ−t−ブチル−6−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾイルオキシ)−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン、
(化8)


【0056】
化合物9:2,4,8,10−テトラ−t−ブチル−6−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾイルオキシ)−12−メチル−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン、
(化9)


【0057】
化合物10:2,10−ジメチル−4,8−ジ−t−ブチル−6[3−(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)プロポキシ]−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン、
(化10)


【0058】
化合物11:2,4,8,10−テトラ−t−ブチル−6−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロポキシ]−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン、
(化11)


【0059】
化合物12:2,10−ジエチル−4,8−ジ−t−ブチル−6[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロポキシ]−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン、
(化12)


【0060】
化合物13:2,4,8,10−テトラ−t−ブチル−6−[2,2−ジメチル−3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン。
(化13)


【0061】
本発明で用いられる亜リン酸エステル類(D)の含有量は、熱安定性、異物(メヤニ)の付着防止、端面の着色防止、溶断シール強度、耐加工機汚染性(加工機の汚染防止)の観点から、ポリプロピレン系重合体(A)100重量部に対して、0.001〜0.5重量部であり、好ましくは0.05〜0.4重量部であり、より好ましくは、0.1〜0.3重量部である。
【0062】
本発明で用いられるベンゾフラノン類(E)としては、例えば、下記の式(化14)で示される化合物が挙げられる。
(化14)


(式中、R8は、フェニル基又は、炭素数が多くても18個であって、1〜3個のアルキル基で置換されたフェニル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数2〜18のアルコキシカルボニル基又は塩素原子を表す。R9は水素原子を表し、R11は水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基又は塩素原子を表す。R10は、R9又はR11で表される基又は原子、または、下記の式(化15)で示される基を表す。)
【0063】
(化15)


(式中、R13は水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、酸素原子および硫黄原子から選ばれる少なくとも1種の原子で遮断されている炭素数2〜18のアルキル基、炭素数3〜16のジアルキルアミノアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、フェニル基又は、炭素数が多くても18個であって、1〜3個のアルキル基で置換されたフェニル基を表す。nは0、1又は2を表す。R14は、相互に独立して、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、炭素数が多くても16個であって、1又は2個のアルキル基で置換されたフェニル基、式−C24OH、−C24−O−Cm2m+1又は−C24−O−CO−R20で示される基、または次式
(化16)


で表される官能基を表す。mは1〜18を表す。R17は、水素原子、炭素数1〜22のアルキル基又は炭素数5〜12のシクロアルキル基を表す。Dは、窒素原子と酸素原子と硫黄原子とから選ばれる少なくとも1種の原子で遮断されていてもよい炭素数2〜22のアルキレン基を表す。R15は水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、炭素数が多くても16個であって、1又は2個のアルキル基で置換されたフェニル基、又はベンジル基を表す。R16は、炭素数1〜18のアルキル基を表す。Jは、−O−、−S−、−SO−、−SO2−又は−C(R182−で示される基を表す。R18は、相互に独立して、水素原子、炭素数1〜16のアルキル基、フェニル基又は
(化17)


(化18)


で表される官能基を表す。(式中、n、R13及びR14は前述の定義のとおりである。)
【0064】
Eは下記の式(化19)で示される基を表す。
(化19)


(式中、R8、R9及びR11は前述の定義のとおりの基を表す。R12は、水素原子、塩素原子、炭素数1〜20のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、又は、式−CH2−CO−OR13又は−CH2−CO−N(R142(式中、R13及びR14前述の定義のとおりである。)で示される基を表す。R13が、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、シクロペンチル基又はシクロヘキシル基であるベンゾフラン−2−オンが好ましい。
【0065】
ベンゾフラノン類(E)としては下記の式(化20)で示される化合物5,7−ジ−tert−ブチル−3−(3,4−ジメチルフェニル)−3H−ベンゾフラン−2−オンが特に好ましい。
(化20)


【0066】
本発明で用いられるベンゾフラノン類(E)は、市販のものから適宜選択して使用することが出来る。例えば、5,7−ジ−tert−ブチル−3−(3,4−ジメチルフェニル)−3H−ベンゾフラン−2−オン(チバ・スペシャルティケミカルズ(株)社製、商品名:HP136(登録商標))が挙げられる。
【0067】
本発明で用いられるベンゾフラノン類(E)の含有量は、熱安定性、異物(メヤニ)の付着防止、端面の着色防止、耐加工機汚染性(加工機の汚染防止)の観点から、ポリプロピレン系重合体(A)100重量部に対して、0.001〜0.5重量部であり、好ましくは0.005〜0.4重量部であり、さらに好ましくは、0.01〜0.03重量部である。
【0068】
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物には、必要に応じて、さらに他の添加剤を含有させても良い。他の添加剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、ヒドロキシルアミン、可塑剤、難燃剤、造核剤、金属不活性化剤、帯電防止剤、顔料、界面活性剤、加工助剤、発泡剤、乳化剤、光沢剤等が挙げられる。これらの添加剤は単独で用いても良く、少なくとも2種を併用しても良い。
【0069】
フェノール系酸化防止剤としては、例えば、イルガノックス1076(チバスペシャルティーケミカルズ(株)社製、オクタデシル−3−(3,5−ジ−ターシャリ−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、イルガノックス1010(チバスペシャルティーケミカルズ(株)社製、テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、イルガノックス3114(チバスペシャルティーケミカルズ(株)社製、1,3,5−トリス(3,5−ジ−ターシャリー−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート)、ビタミンE、スミライザーGA80(住友化学(株)社製、3,9−ビス[2−{3−(3−ターシャリー−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン)、BHT 等を用いることができる。好ましくはイルガノックス1010である。
【0070】
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物に、フェノール系酸化防止剤を含有させる場合、異物(メヤニ)の付着防止、端面の着色防止、耐加工機汚染性(加工機の汚染防止)の観点から、ポリプロピレン系重合体(A)100重量部に対して、通常、0.05〜0.5重量部であり、好ましくは0.16〜0.2重量部である。
【0071】
リン系酸化防止剤としては、例えば、イルガホス168(チバスペシャルティーケミカルズ(株)社製、トリス〔2,4−ジ−ターシャリー−ブチルフェニル〕−フォスファイト)、イルガホス38(チバスペシャルティーケミカルズ(株)社製、ビス(2,4−ジ−ターシャリー−ブチル−6−メチルフェニル)エチルホスファイト)、サンドスターブP−EPQ(サンド(株)社製、テトラキス〔2,4−ジ−ターシャリ−ブチルフェニル〕4,4’−ビフェニレン−ジ−フォスフォナイト)等を用いることができる。好ましくはイルガホス168である。
【0072】
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物に、リン系酸化防止剤を含有させる場合、異物(メヤニ)の付着防止、端面の着色防止、耐加工機汚染性(加工機の汚染防止)の観点から、ポリプロピレン系重合体(A)100重量部に対して、通常、0.05〜0.5重量部であり、好ましくは0.1〜0.2重量部である。
【0073】
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物のメルトフローレート(MFR)は、フィルム製膜性または押出機内流動性の観点から、好ましくは0.1〜20g/10分であり、より好ましくは1〜12g/10分であり、さらに好ましくは1〜5g/10分である。
【0074】
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物のダイスウェル比は、得られるフィルム用ポリプロピレン系樹脂組成物の押出し加工時の流動性と得られるフィルムの透明性を同時に発現させる観点から、好ましくは1.0〜1.4であり、更に好ましくは1.00〜1.35であり、特に好ましくは1.15〜1.25である。
【0075】
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物の示差走査型熱量計(DSC)によって測定される融解曲線のピーク温度から定義される融点(Tm、単位:℃)は、得られるフィルムの剛性、または製膜加工性の観点から、好ましくは120〜165℃であり、より好ましくは125〜164℃であり、さらに好ましくは130〜163℃である。
【0076】
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物の冷キシレン可溶部量(CXS、単位:重量%)は、得られるフィルムのホットスリップ性と剛性や耐ブロッキング性を同時に発現させる観点から、好ましくは0〜15重量%であり、より好ましくは0.5〜6重量%である。
【0077】
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物に、必要に応じて、含有させられるポリプロピレン系重合体(A)以外の他の樹脂としては、例えば、各種ポリエチレン、ポリブテン等のオレフィン系樹脂、エチレンとα−オレフィンの共重合体エラストマー等が挙げられる。これらは不均一系触媒で製造されたものでも良く、メタロセン触媒等の均一系触媒で製造されたものでも良い。またスチレン−ブタジエン−スチレン共重合体、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体を水添したスチレン系共重合体ゴムや、その他のスチレン系共重合体ゴム等が挙げられる。
【0078】
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物の製造方法としては、公知の加熱溶融混合方法が挙げられる。例えば、
(1)ポリプロピレンとアンチブロッキング剤と脂肪酸のマグネシウム塩と亜リン酸エステル類およびまたはベンゾフラノン類をヘンシェルミキサー等の混合装置に直接配合し、加熱溶融混合する方法(必要に応じて、その他の添加剤やその他の樹脂をヘンシェルミキサー等の混合装置に直接配合しても良い。)、
(2)アンチブロッキング剤、脂肪酸のマグネシウム塩、亜リン酸エステル類およびまたはベンゾフラノン類または、これらの少なくとも2種を高濃度で含有するポリプロピレンのマスターバッチを、ポリプロピレンに配合して、加熱溶融混合する方法(必要に応じて、その他の添加剤やその他の樹脂をマスターバッチに含有させても良い。)、
(3)溶融し得る添加剤を溶融させ、押出機等に添加剤を溶融した状態で配合して、溶融加熱混合する方法、
等が挙げられる。
【0079】
前記の加熱溶融混合方法において、必要に応じて、添加されるその他の添加剤やその他の樹脂は、アンチブロッキング剤、または、これらの少なくとも2種と同時に添加してもよく、別の段階で添加してもよい。
【0080】
前記の加熱溶融混合に用いられる装置としては、例えば、押出機、バンバリーミキサー、バッチ式混練機等が挙げられる。加熱溶融混合方法として、好ましくは、不活性ガス(窒素、アルゴン等)の存在下で行なう方法であり、加熱溶融混合の温度としては、通常、300℃未満であり、好ましくは180〜250℃である。
【0081】
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物からなるフィルムは、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物からなる単層のフィルムであってもよく、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物からなる層を含む積層フィルムであってもよい。積層フィルムの場合、その他の層は、特に限定されることなく使用することが出来る。
【0082】
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物からなるフィルムを製造する方法としては、通常用いられるインフレーション法、Tダイ法、カレンダー法等を用いて、単独で本発明のポリプロピレン系樹脂組成物を製膜する方法、または、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物および異なる樹脂を用いて得られる多層フィルムの少なくとも1層として製膜する方法等が挙げられる。多層フィルムの製造方法としては、通常用いられている押出しラミネート法、熱ラミネート法、ドライラミネート法等が挙げられる。また、事前に成形して得られたシートを延伸してフィルムを製造する方法が挙げられる。特に、延伸してフィルムを製造する方法が本発明の効果が大きいので好ましく用いられる。延伸方式としては、例えば、(1)縦方向一軸延伸方式、(2)横方向一軸延伸方式、(3)逐次二軸延伸方式、(4)同時二軸延伸方式、(5)チューブラー二軸延伸方式等が挙げられる。これらの延伸方式について以下に説明する。
【0083】
(1)縦方向一軸延伸方式
ポリプロピレンを押出機にて溶融後、Tダイより押出し、冷却ロールにてシート状に冷却固化する。次いで得られたシートを一連の加熱ロールにて縦方向に予熱、延伸し、必要に応じてコロナ処理等を実施し、巻き取る。
【0084】
(2)横方向一軸延伸方式
ポリプロピレンを押出機にて溶融後、Tダイより押出し、冷却ロールにてシート状に冷却固化する。次いで得られたシートの両端を流れ方向に沿って並んだ2列のチャックでそれぞれ掴み、予熱部、延伸部、および熱処理部からなる加熱炉にて、上記2列のチャック間隔を広げることにより横方向に延伸し、必要に応じてコロナ処理等を実施し、巻き取る。
【0085】
(3)逐次二軸延伸方式
ポリプロピレンを押出機にて溶融後、Tダイより押出し、冷却ロールにてシート状に冷却固化する。次いで得られたシートを一連の加熱ロールにて縦方向に予熱、延伸する。続いて、得られた縦延伸シートの両端を流れ方向に沿って並んだ2列のチャックでそれぞれ掴み、予熱部、延伸部、および熱処理部からなる加熱炉にて、上記2列のチャック間隔を広げることにより横方向に延伸し、必要に応じてコロナ処理等を実施し、巻き取る。
逐次二軸延伸方式におけるポリプロピレンの溶融温度は通常230〜290℃である。縦延伸温度は通常130〜150℃であり、縦延伸倍率は通常4〜6倍である。横延伸温度は通常150〜165℃であり、横延伸倍率は通常8〜10倍である。
【0086】
(4)同時二軸延伸方式
ポリプロピレンを押出し機にて溶融後、Tダイより押し出し、冷却ロールにてシート状に冷却固化する。次いで得られたシートの両端を流れ方向に沿って並んだ2列のチャックでそれぞれ掴み、予熱部、延伸部、および熱処理部からなる加熱炉にて、上記2列のチャック間隔と列内の個々のチャック間隔を広げることにより、縦方向と横方向へ同時に延伸し、必要に応じてコロナ処理等を実施し、巻き取る。
【0087】
(5)チューブラー二軸延伸方式
ポリプロピレンを押出し機にて溶融後、環状ダイより押し出し、水槽にてチューブ状に冷却固化する。次いで得られたチューブを加熱炉あるいは一連の熱ロールにて予熱し、次いで低速ニップロールを通し、高速ニップロールで巻き取ることにより流れ方向に延伸する。この際、低速ニップロールと高速ニップロールの間に蓄えられた空気の内圧によってチューブを膨らませることにより、幅方向にも延伸する。高速ニップロールを通った延伸フィルムを加熱炉あるいは一連の熱ロールにて熱処理し、必要に応じてコロナ処理等を実施し、巻き取る。
【0088】
本発明のフィルムは、食品包装フィルム(菓子類、液状食品等)、繊維包装フィルム、雑貨包装フィルム、熱収縮フィルム等に用いられる。特に熱収縮フィルムが本発明の効果が大きいので好ましく用いられる。
【実施例】
【0089】
以下、実施例および比較例により本発明をさらに詳細に説明する。実施例または比較例中の各項目の物性値または評価は、下記の方法で測定または評価した。
なお、実施例および比較例に用いたフィルムの加工は以下の方法に従って行った。
【0090】
(記載I)フィルム加工
ポリプロピレン系樹脂組成物をTダイシート加工機を用いて樹脂温度280℃で押し出し、15℃の冷却ロールで固化し、厚み300μmのシートを作成した。次に、このシートをテンター式逐次2軸延伸装置を用いて、下記に示した延伸条件で延伸し、厚み12μmの2軸延伸フィルムを得た。
延伸機:三菱重工製テンター式逐次2軸延伸機
縦延伸温度:120℃
縦延伸倍率:4倍
横予熱温度:130℃
横延伸温度:125℃
横延伸倍率:4倍
フィルム巻取り速度:14.5m/分
【0091】
実施例および比較例に用いたプロピレン系重合体、ポリプロピレン系樹脂組成物および延伸フィルムの物性は以下の方法に従って測定した。
(1)メルトフローレート(MFR、単位:g/10分)
JIS K7210の条件14(Condition Number 14)の方法に従って温度230℃、荷重21.18Nで測定した。
【0092】
(2)ダイスウェル比(SR)
JIS K7210の条件14(Condition Number 14)の方法に従うメルトフローレート(MFR)測定時の押出物の断面の直径を測定し、次式から決定した値をダイスウェル比(SR)とした。
ダイスウェル比 = 押出物の断面の直径/オリフィスの直径
但し、押出物の断面とは押出物の押出方向に垂直な断面をいい、該断面が真円形でない場合には、該断面の直径の最大値と最小値との平均値を該押出物の断面の直径とする。
【0093】
(3)融点(Tm、単位:℃)
示差走査型熱量計(パーキンエルマー社製DSC−7)を用い、あらかじめプロピレン系重合体またはポリプロピレン系樹脂組成物を熱プレス成形(230℃で5分間予熱後、3分間かけて50kgf/cm2の圧力まで昇圧し、2分間保圧する。その後、30℃で30kgf/cm2の圧力で5分間冷却して、そのシートから採取した試料10mgを窒素雰囲気下、220℃で5分間ポリマーを熱処理後、降温速度300℃/分で150℃まで冷却して150℃において1分間保温し、さらに降温速度5℃/分で50℃まで冷却して50℃において1分間保温し、さらに50℃から180℃まで昇温速度5℃/分で加熱した際の融解ピーク曲線において最高強度を示すピークの温度を融点(Tm(℃))として求めた。
【0094】
(4)冷キシレン可溶部量(CXS、単位:重量%)
10gのプロピレン系重合体を1000mlの沸騰キシレンに溶解した後、50℃まで徐冷し、次いで氷水に浸し攪拌しながら20℃まで冷却し、20℃で一晩放置した後、析出したポリマーを濾別し、濾液からキシレンを蒸発させ、60℃で減圧乾燥して20℃のキシレンに可溶なポリマーを回収することにより算出した。
【0095】
(5)コモノマー含量(単位:重量%)
(5−1)エチレン含有量
高分子分析ハンドブック(1985年、朝倉書店発行)の第256頁“(i)ランダム共重合体”の項に記載の方法によってIRスペクトル法で決定した。
(5−2)1−ブテン含有量
IRスペクトル法により次式から決定した。
1−ブテン含有量(重量%)=1.208K’
K’:767cm-1の吸光度
【0096】
(6)異物(メヤニ)の付着量(異物(メヤニ)の付着防止効果)
フルフライト型40mmφ単軸スクリューを用いた押し出し機を使用し、リップ開度1mm、幅1cmのTダイからポリプロピレン樹脂組成物を樹脂温度310℃で10kg/Hrで押し出し、1時間30分経過後のダイリップへの異物(メヤニ)の付着を目視で判定した。判定は、異物(メヤニ)の付着が殆ど無い場合を○(良)、異物(メヤニ)がダイリップの1/2未満の幅に渡って付着する場合を△(やや劣る)、異物(メヤニ)がダイリップの1/2から全面の幅に渡って付着する場合を×(劣る)とした。
【0097】
(7)MFR比 (熱安定性)
フルフライト型40mmφ単軸スクリューを用いた押し出し機を使用し、リップ開度1mm、幅1cmのTダイからポリプロピレン樹脂組成物を樹脂温度310℃で10kg/Hrで押し出し、押出されたポリプロピレン樹脂組成物のメルトフローレイト(MFR2)を測定し、熱安定性試験前のポリプロピレン樹脂組成物のメルトフローレイト(MFR1)を測定し、下記式1より熱安定性を求めた。
MFR比=(MFR2)/(MFR1) 式1
数値が小さい程、熱安定性に優れることを示す。
【0098】
(8)フィルムの端面色(端面の着色防止)
フィルムを厚み2cmになるように束ね、端面の色を目視で判定した。判定は、白色を○(良)、微黄色を△(やや劣る)、淡黄色を×(劣る)とした。
【0099】
(9)粉付着量 (耐脱落性)
(記載I)に記載された方法で5分間フィルムの製膜を続け、巻き取り機の直前のニップロールに付着する粉(アンチブロッキング剤の脱落)を黒布で拭き取り、粉の付着量を目視にて確認した。その結果を下記の基準で判定した。
○:粉が殆ど付着しておらず耐脱落性が良好であった。
△ :粉が若干量付着しており耐脱落性が悪かった。
× :粉が大幅に付着しており耐脱落性が悪かった。
【0100】
(10)Δヘイズ (耐スクラッチ性、単位:%)
平板にシリコンシートを積層した測定台のシリコンシート上にフィルムを固定した後、該測定用フィルム上に2kgの荷重をかけたもう一枚のフィルムを載置し、このフィルムを一方向に10回滑らせる。シリコンシート上に固定した側の測定用フィルムのヘイズ(ヘイズ2)を測定し、スクラッチ性試験前のフィルムのヘイズ(ヘイズ1)を測定し、下記式2より耐スクラッチ性を求めた。
Δヘイズ=(ヘイズ2)−(ヘイズ1) 式2
数値が小さい程、耐スクラッチ性に優れることを示す。
なお、ヘイズ(透明性、単位:%)は、フィルムをASTM D1103に従って測定した。
【0101】
(11)40℃動摩擦係数 (ホットスリップ性)
フィルムを相対湿度65%RHの恒温室において、フィルム温度40℃でASTM−D1894−63に従い測定した動摩擦係数で示した。数値が小さい程、ホットスリップ性に優れることを示す。
【0102】
(12)耐ブロッキング性(単位:kg/12cm2
上述の記載(I)で得られたフィルムから、30mm×150mmのフィルム試験片を採取し、長手方向に40mm重なるようにフィルムをあわせたものをトレーシングペーパーにはさみ、0.5kgの荷重下で60℃、3時間状態調整を行った。その後、23℃、湿度50%雰囲気下に30分以上放置し、200mm/分の速度で剪断引っ張り試験を行った。同一フィルムの4試験片について計4回測定し、4回のデータの平均を算出して、試料の剥離に要する強度を求め、耐ブロッキング性の指標とした。
【0103】
実施例1
プロピレン重合体A−1(プロピレン−エチレン−ブテン共重合体、エチレン含有量4.1重量%、ブテン含有量3.8重量%)100重量部に対し、下記のアンチブロッキング剤(B−1)0.2重量部、下記の脂肪酸のマグネシウム塩(C−1)0.2重量部、下記の亜リン酸エステル化合物(D−1)0.1重量部、下記のベンゾフラノン類(E−1)0.03重量部をヘンシェルミキサーで混合した後、65mmφ押出し機により220℃で造粒、ペレット化した。ペレットのMFRは6.1g/10分、SRは1.18、融点は132℃、CXSは5重量%であった。得られた造粒ペレットを用い、上記の記載Iに従って、フィルムを作成した。得られたフィルムの物性を表1および表2に示した。得られた造粒ペレットを用いて行なった異物(メヤニ)付着の試験の結果を表1に示した。
【0104】
比較例1
実施例1において下記の亜リン酸エステル化合物(D−1)と下記のベンゾフラノン類(E−1)を用いず、代わりに下記のリン系酸化防止剤(1)0.1重量%および下記のフェノール系酸化防止剤(1)0.1重量%を添加した以外は実施例1と同様に行った。ペレットのMFRは5.5g/10分、融点は132℃、CXSは5重量%であった。得られたペレットを用い、実施例1と同様の方法でフィルムを作成し、フィルムの物性を評価した。また、得られた造粒ペレットを用いて、実施例1と同様の方法で異物(メヤニ)付着の試験を行なった。結果を表1および表2に示した。
【0105】
比較例2
実施例1において脂肪酸のマグネシウム塩(C−1)を用いなかった以外は実施例1と同様に行った。ペレットのMFRは5.5g/10分、融点は132℃、CXSは5重量%であった。得られたペレットを用い、実施例1と同様の方法でフィルムを作成し、フィルムの物性を評価した。また、得られた造粒ペレットを用いて、実施例1と同様の方法で異物(メヤニ)付着の試験を行なった。結果を表1および表2に示した。
【0106】
実施例、比較例に用いた安定剤を以下に示した。
アンチブロッキング剤(B−1)
コールターカウンターで測定した重量平均粒子径が1.9μmで、BET比表面積が321m2/gで、N2吸着法で測定した細孔容積が1.25ml/g、白色度が97である微分シリカ(商品名:サイリシア420(富士シリシア(株)製))
【0107】
脂肪酸のマグネシウム塩(C−1)
化合物名:ステアリン酸マグネシウム
【0108】
亜リン酸エステル化合物(D−1)
化合物名:2,4,8,10−テトラ−t−ブチル−6−[3−(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)プロポキシ]ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン(CAS No.203255−81−6、商品名:スミライザーGP(住友化学工業(株)製))
【0109】
ベンゾフラノン類(E−1)
化合物名:5,7−ジ−tert−ブチル−3−(3,4−ジメチルフェニル)−3H−ベンゾフラン−2−オン(商品名:HP136(チバ・スペシャリティ−ケミカルズ社製))
【0110】
リン系酸化防止剤(1)
化合物名:トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト(商品名:イルガホス168(チバ・スペシャリティ−ケミカルズ社製))
【0111】
フェノール系酸化防止剤(1)
化合物名:ペンタエリスリトール テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](商品名:イルガノックス1010(チバ・スペシャリティ−ケミカルズ社製))
【0112】
【表1】


【0113】
【表2】


【0114】
実施例1は、フィルムに成形した場合に、端面の着色防止効果、耐脱落性、耐スクラッチ性およびホットスリップ性に優れ、さらに、異物(メヤニ)の付着防止効果および熱安定性が改良されたポリプロピレン系樹脂組成物、および、その樹脂組成物からなるフィルムであることが分かる。
【0115】
これに対して、本発明の要件である亜リン酸エステル類およびベンゾフラン類を含まない比較例1は、熱安定性、および、異物(メヤニ)の付着防止効果が不十分であることが分かる。
また、本発明の要件である脂肪酸のマグネシウム塩を含まない比較例2は、熱安定性、異物(メヤニ)の付着防止効果、およびホットスリップ性が不十分であることが分かる。




 

 


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