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発明の名称 エチレン系重合体樹脂の高圧重合方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−84743(P2007−84743A)
公開日 平成19年4月5日(2007.4.5)
出願番号 特願2005−277479(P2005−277479)
出願日 平成17年9月26日(2005.9.26)
代理人 【識別番号】100093285
【弁理士】
【氏名又は名称】久保山 隆
発明者 麻生 理成 / 田村 森葉
要約 課題
高圧重合反応器の出口と高圧分離器との間に二重管熱交換器を有する高圧重合法によるエチレン系重合体樹脂の製造プロセスにおいて、製造品種の移行に際して、重合反応の停止を行うことなく製品品種を移行した場合に、移行後の製品品質、特にフィルム加工した際のフィッシュアイ等の問題のない高品質、かつ、安定的な重合反応の継続を可能にする効率的なエチレン系重合体樹脂の高圧重合方法を提供する。

解決手段
高圧重合反応器の出口と高圧分離器との間に、複数のゾーンに区分され、該ゾーン毎に加熱、冷却または放冷が可能なように設計された二重管熱交換器を有する高圧重合法によるエチレン系重合体樹脂の製造プロセスにおいて、製造品種の移行に際して、重合反応の停止を行うことなく、重合とフィッシュアイの検査の特定の組み合わせからなることを特徴とするエチレン系重合体樹脂の高圧重合方法。
特許請求の範囲
【請求項1】
高圧重合反応器の出口と高圧分離器との間に、複数のゾーンに区分され、該ゾーン毎に加熱、冷却または放冷が可能なように設計された二重管熱交換器を有する高圧重合法によるエチレン系重合体樹脂の製造プロセスにおいて、製造品種の移行に際して、重合反応の停止を行うことなく下記工程を含む操作を行うことを特徴とするエチレン系重合体樹脂の高圧重合方法。
工程1:Aグレードの重合終了後、Bグレードの重合に際して高圧重合反応器出口の二重管熱交換器を少なくとも2つのゾーンに分けて、一方を冷却ゾーン、他方を放冷ゾーンとして重合を行う工程
工程2:工程1における冷却ゾーンが放冷ゾーン、放冷ゾーンが冷却ゾーンになるように切り替えて重合を継続する工程
工程3:工程2における二重管熱交換器の冷却ゾーンおよび放冷ゾーンが、すべて冷却ゾーン、すべて放冷ゾーンまたは冷却ゾーンと放冷ゾーンの組み合わせのいずれかになるようにCグレードの種類に応じて選択し、Cグレードの重合反応へ移行して重合を継続する工程
工程4:前記工程1〜工程3の全工程に亘って、重合されたエチレン系重合体樹脂のフィルムのフィッシュアイを検査する工程
(但し、Aグレード、Bグレード、Cグレードはエチレン系重合体樹脂の品種を示す。)
【請求項2】
前記工程1における重合において、重合されたエチレン系重合体樹脂のフィルムのフィッシュアイが一定の水準以下に低下したことを確認後、工程2の操作に移行し、工程2において、工程1と同様にして重合されたエチレン系重合体樹脂のフィルムのフィッシュアイが一定の水準以下に低下したことを確認後、工程3に移行することを特徴とする請求項1記載のエチレン系重合体樹脂の高圧重合方法。
【請求項3】
前記冷却ゾーンの温度が少なくとも240℃以上を保つように冷却し、かつ、放冷ゾーンを自然冷却に任せることを特徴とする請求項1または2記載のエチレン系重合体樹脂の高圧重合方法。
【請求項4】
前記工程1および工程2における冷却ゾーンと放冷ゾーンの切り替え操作を少なくとも2回繰り返すことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のエチレン系重合体樹脂の高圧重合方法。
【請求項5】
前記高圧反応器または二重管熱交換器の入口部分へ重合禁止剤を添加することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のエチレン系重合体樹脂の高圧重合方法。
【請求項6】
前記重合禁止剤が2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノールを含んでいる重合禁止剤であることを特徴とする請求項5に記載のエチレン系重合体樹脂の高圧重合方法。
【請求項7】
前記エチレン系重合体樹脂がエチレン単独重合体、エチレンとメチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ビニルアセテートより選ばれる1または2よりなるエチレン共重合体樹脂、または高圧イオン重合法によって得られるエチレンと1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテンより選ばれる1または2よりなる直鎖状低密度ポリエチレンであることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のエチレン系重合体樹脂の高圧重合方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、エチレン系重合体樹脂の高圧重合方法に関するものである。さらに詳しくは、高圧重合法によるエチレン系重合体樹脂の製造プロセスにおいて、製造品種の移行に際して、重合反応の停止を行うことなく異なる品種に移行し、かつ、移行後の品種に対して要求される品質レベルを十分満足させる効率的なエチレン系重合体樹脂の高圧重合方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
エチレン系重合体樹脂は、エチレンに共重合させるコモノマーの量や種類によって接着性、応力緩和性、風合い、カット性、高周波シール性、柔軟性、耐熱性、透明性、カレンダー加工性、耐寒衝撃性等種々の物性を付与することが可能であり、かつハロゲンを含有しない環境にやさしい樹脂であることから、広く接着剤、建築材料、樹脂改質剤、文具・雑貨シート等への応用が試みられている。特に直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−ビニルアセテート共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体等を高圧重合法により製造する場合、重合反応器にて重合した溶融樹脂が重合反応器出口に設けられた熱交換器の冷却部分等に付着し、長期滞留して劣化して架橋ゲルを形成し、最終製品をフィルム等に加工した場合、いわゆるフィッシュアイとなり製品価値を著しく損なう等の問題があった。このような反応性の高いコモノマーを使用したエチレン共重合体樹脂の製造方法としては、少量の重合禁止剤を添加してコモノマー昇圧用超高圧ポンプ内及び配管内での重合を防止し、ならびにエチレンとコモノマーを事前混合後に該混合物を反応器へ導入することでフィードラインノズルの閉塞を防止する等の方法(特許文献1参照)が開示されている。また、重合反応をいったん停止して熱交換器の冷却部分を加熱し、反応器圧力を約160MPaまで昇圧し、次いで一気に降圧して反応器下流のバンピングを行う。この操作を2〜3回程度繰り返して、熱交換器内部に付着した架橋ゲル等を除去する方法も知られている。また、この操作中に重合禁止剤を投入することにより、架橋ゲルの除去効果を増大することも行われている。しかし、これらの方法では、近年のエチレン共重合体樹脂の用途拡大に伴い、高度にフィッシュアイを低減すると同時に種々の品種を同一の装置で重合する際に、品種の切り替えに要する時間や品質規格外の製品を極力少なくする要請に応えることは困難であり、より効率的なエチレン系重合体樹脂の製造方法が強く求められている。
【0003】
【特許文献1】特公平3−26688号公報(第1頁〜第3頁)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
かかる状況において、本発明が解決しようとする課題は、高圧重合反応器の出口と高圧分離器との間に、二重管熱交換器を有する高圧重合法によるエチレン系重合体樹脂の製造プロセスにおいて、重合反応の停止を行うことなく製品品種を移行した場合に、移行後の製品品質、特にフィルム加工した際のフィッシュアイ等の問題のない高品質、かつ、安定的な重合反応の継続を可能にする効率的なエチレン系重合体樹脂の高圧重合方法を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
すなわち本発明は、
(1)高圧重合反応器の出口と高圧分離器との間に、複数のゾーンに区分され、該ゾーン毎に加熱、冷却または放冷が可能なように設計された二重管熱交換器を有する高圧重合法によるエチレン系重合体樹脂の製造プロセスにおいて、製造品種の移行に際して、重合反応の停止を行うことなく下記工程を含む操作を行うことを特徴とするエチレン系重合体樹脂の高圧重合方法、
工程1:Aグレードの重合終了後、Bグレードの重合に際して高圧重合反応器出口の二重管熱交換器を少なくとも2つのゾーンに分けて、一方を冷却ゾーン、他方を放冷ゾーンとして重合を行う工程
工程2:工程1における冷却ゾーンが放冷ゾーン、放冷ゾーンが冷却ゾーンになるように切り替えて重合を継続する工程
工程3:工程2における二重管熱交換器の冷却ゾーンおよび放冷ゾーンが、すべて冷却ゾーン、すべて放冷ゾーンまたは冷却ゾーンと放冷ゾーンの組み合わせのいずれかになるようにCグレードの種類に応じて選択し、Cグレードの重合反応へ移行して重合を継続する工程
工程4:前記工程1〜工程3の全工程に亘って、重合されたエチレン系重合体樹脂のフィルムのフィッシュアイを検査する工程
(但し、Aグレード、Bグレード、Cグレードはエチレン系重合体樹脂の品種を示す。)
(2)前記工程1における重合において、重合されたエチレン系重合体樹脂のフィルムのフィッシュアイが一定の水準以下に低下したことを確認後、工程2の操作に移行し、工程2において、工程1と同様にして重合されたエチレン系重合体樹脂のフィルムのフィッシュアイが一定の水準以下に低下したことを確認後、工程3に移行することを特徴とする(1)のエチレン系重合体樹脂の高圧重合方法、
(3)前記冷却ゾーンの温度が少なくとも240℃以上を保つように冷却し、かつ、放冷ゾーンを自然冷却に任せることを特徴とする(1)、(2)のエチレン系重合体樹脂の高圧重合方法、
(4)前記工程1および工程2における冷却ゾーンと放冷ゾーンの切り替え操作を少なくとも2回繰り返すことを特徴とする(1)、(2)、(3)のエチレン系重合体樹脂の高圧重合方法、
(5)前記高圧反応器または二重管熱交換器の入口部分へ重合禁止剤を添加することを特徴とする(1)、(2)、(3)、(4)のエチレン系重合体樹脂の高圧重合方法、
(6)前記重合禁止剤が2,6−t−ブチル−4−メチルフェノールを含んでいる重合禁止剤であることを特徴とする(5)のエチレン系重合体樹脂の高圧重合方法、
(7)前記エチレン系重合体樹脂がエチレン単独重合体、エチレンとメチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ビニルアセテートより選ばれる1または2よりなるエチレン共重合体樹脂または高圧イオン重合法によって得られるエチレンと1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテンより選ばれる1または2よりなる直鎖状低密度ポリエチレンであることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のエチレン系重合体樹脂であることを特徴とする(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)のエチレン系重合体樹脂の高圧重合方法、
を提供するものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明により、高圧重合反応器の出口と高圧分離器との間に二重管熱交換器を有する高圧重合法によるエチレン系重合体樹脂の製造プロセスにおいて、製造品種の移行に際して、重合反応の停止を行うことなく製品品種を移行した場合に、移行後の製品品質、特にフィルム加工した際のフィッシュアイ等の問題のない高品質、かつ、安定的な重合反応の継続を可能にする効率的なエチレン系重合体樹脂の高圧重合方法の提供が可能になった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
エチレン系重合体樹脂には、多種の品種があるので同一の重合装置で異なる品種を順次変更して重合しなければならないが、品種の移行時には多量の品質規格外の製品が発生する等の問題があった。本発明においては、例えば、Aグレードとして特別な制限の無い任意のグレード、Bグレードとして品質的にフィッシュアイの管理が必要ない成型用途のようなグレード、Cグレードとしてマスキングフィルム用途のような、最終製品としてフィルム加工が行われる品質的にフィッシュアイを厳しく低下させる必要がある品種を重合するように順次品種を切り替えて重合を行う。このように、Aグレード、Bグレード、Cグレードの品種を選び、かつ、高圧重合反応共重合出口の二重管熱交換器の操作条件を次のような工程に基づいて製造することにより、同一の重合装置で連続的に、品質的問題を生じることなく、効率的に製造することができる。
【0008】
エチレン系重合体樹脂は、一般的に150℃〜300℃で重合され高圧重合反応器出口の二重管熱交換器で150〜260℃に冷却され、高圧分離器等へ送られる。この二重管熱交換器は、数10mに及ぶ長い管になっており冷却された部分に付着した重合体は、長期滞留している間に劣化して架橋ゲルを形成し、前記Cグレードのような高度にフィッシュアイの少ない品質を要求されるグレードを重合するに際して、品質的にフィッシュアイの問題がないBグレードのような品種を製造した後に、Cグレードを製造する。
【0009】
すなわち本発明は、高圧重合反応器の出口と高圧分離器との間に、複数のゾーンに区分され、該ゾーン毎に加熱、冷却または放冷が可能なように設計された二重管熱交換器を有する高圧重合法によるエチレン系重合体樹脂の製造プロセスにおいて、重合反応の停止を行うことなく製造品種の移行を行う場合に有用であり、下記のような工程を含む方法で実施される。
【0010】
工程1は、Aグレードの重合終了後、Bグレードの重合に際して高圧重合反応器出口の二重管熱交換器を少なくとも2つのゾーンに分けて、一方を冷却ゾーン、他方を放冷ゾーンとして重合を行う工程である。冷却ゾーンとは、冷媒、例えば、25〜30℃の冷却水で冷却するゾーンであり、放冷ゾーンとは熱交換器のジャケット部分に冷媒を供給せずに空冷に任せるゾーンである。放冷ゾーンでは、管壁は冷却されないので240℃以上の高温となり、付着している架橋ゲル等は剥離除去される。この際に、品質的にフィッシュアイの問題の無いBグレードを選択する。
【0011】
工程2は、工程1における冷却ゾーンが放冷ゾーン、放冷ゾーンが冷却ゾーンになるように切り替えて重合を継続する工程である。このように放冷ゾーンと冷却ゾーンを切り替えて重合を行うことによって、付着した架橋ゲル等の剥離除去効果が得られると共に一定の品質を有するBグレードを得ることができる。この操作を少なくとも2回繰り返すことにより、より効果的に架橋ゲル等の剥離除去が行われる。
【0012】
工程3は、工程2における二重管熱交換器の冷却ゾーンおよび放冷ゾーンが、すべて冷却ゾーン、すべて放冷ゾーンまたは冷却ゾーンと放冷ゾーンの組み合わせのいずれかになるようにCグレードの種類に応じて選択し、Cグレードの重合反応へ移行して重合を継続する工程である。この工程は、品質的に高度なグレードであるCグレードを重合する工程である。工程2によって、二重管熱交換器の内部の架橋ゲル等が除去されていることが確認されている。
【0013】
工程4は、前記工程1〜工程3の全工程に亘って、重合されたエチレン系重合体樹脂のフィルムのフィッシュアイを検査する工程である。フィッシュアイの検査は、重合されたエチレン系重合体樹脂の一部を連続的にサンプリングしたものをフィルム加工機、例えば、40mmφインフレーションフィルム加工機にて、厚さ30μmのフィルムに加工し、加工されたフィルム1800cm2当たりに含まれる直径0.2mm以上の凸欠陥の個数をカウントしたものをフィッシュアイ数とする。このフィッシュアイ検査方法は、製造現場における簡易的な検査方法であり、厳密な出荷検査方法と整合性がとれるような条件を選んで行うことができる。
【0014】
尚、出荷検査においてマスキングフィルムグレードのような低フィッシュアイ・ポリエチレンに要求されるフィッシュアイ数とは、60μm厚のインフレーションフィルムにおいて直径0.3mm以上のフィッシュアイが0.2個/m2以下であり、好ましくは0.15個/m2以下である。なお、フィッシュアイとは、ポリエチレンをインフレーション加工機にて60μm厚のフィルムに製膜後、1m2当りに存在する、ゲル若しくは繊維等の異物を核として凝集した、直径0.3mm以上の異物である。
【0015】
前記工程1における重合において、重合されたエチレン系重合体樹脂のフィルムのフィッシュアイが一定の水準以下に低下したことを確認後、工程2の操作に移行し、工程2において、工程1と同様にして重合されたエチレン系重合体樹脂のフィルムのフィッシュアイが一定の水準以下に低下したことを確認後、工程3に移行することが好ましい。それぞれの工程において、フィッシュアイの原因物質が除去されていることを確認するためである。フィッシュアイの低下レベルが十分でない場合には、工程1、2を繰り返す。
【0016】
前記冷却ゾーンを250℃以下に冷却し、放冷ゾーンを自然冷却に任せることが好ましく行われる。250℃以下に冷却することにより、酢酸等エチレン分解を誘発させるとされる物質の発生を防止し、エチレンの急激な分解、いわゆるデコンポを防止するためである。
【0017】
前記高圧反応器の出口または二重管熱交換器の入口部分へ重合禁止剤を添加することも、架橋ゲル等の除去に効果的である。重合禁止剤の添加によって架橋ゲル等の新たな発生が防止される。重合禁止剤としては、2,6−t−ブチル−4−メチルフェノールを含んでいる重合禁止剤が好ましい。その他有効なものとして、2,2’−メチレンビス(4−メチル−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、オクタデシル−3−(3,5−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス〔メチレン−3−(3’,5’−ジ−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、ジラウリルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニルジドデシル)フォスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(オクタデシルフォスファイト)、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジフォスフォナイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニルペンタエリスリトールフォスファイト)、3−(N−サリチロイル)アミノ−1,2,4トリアゾール、トリス(3,5-ジ-t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル)ヒドラジン、dl−α−トコフェロール等ポリオレフィン類の酸化防止剤として用いられるものが例示される。
【0018】
前記エチレン系重合体樹脂としては、エチレン単独重合体、高圧イオン重合法によって得られるエチレンと各種α-オレフィン、例えば1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン等との共重合体樹脂である直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、またはメチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ビニルアセテートより選ばれる1または2とエチレンとよりなるエチレン共重合体樹脂等が例示される。このようなエチレン共重合体としては、エチレン−メチルアクリレート2元共重合体、エチレン−メチルメタクリレート2元共重合体、エチレン−エチルアクリレート2元共重合体、エチレン−ブチルアクリレート2元共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート2元共重合体、エチレン−ビニルアセテート−メチルアクリレート3元共重合体、エチレン−ビニルアセテート−メチルメタクリレート3元共重合体、エチレン−ビニルアセテート−グリシジルメタクリレート3元共重合体、エチレン−メチルアクリレート−グリシジルメタクリレート3元共重合体等が挙げられる。
【実施例】
【0019】
以下、本発明を実施例に基づいて、より具体的に説明するが、もとより本発明はこれら実施例に限定されるものではない。以下の実施例は、べッセル型反応器を有する高圧重合法エチレン系重合体樹脂製造プロセスを使用して行った。
【0020】
実施例1
Aグレードとして、品質的にフィッシュアイ数の管理が比較的厳しくないフィルム用途であるエチレン−ビニルアセテート共重合体樹脂、Bグレードとして、品質的にフィルムのフィッシュアイを問題としない成型グレードであるエチレン−メチルメタアクリレート共重合体樹脂、Cグレードとしてフィッシュアイに関して品質的に高度なフィルム用品種であるエチレン−メチルメタアクリレート共重合体樹脂を選んで以下のごとく実施した。
【0021】
(1)エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(Aグレード)の生産に引き続き、重合反応を停止することなく、エチレン−メチルメタアクリレート共重合樹脂(Bグレード)の生産へ移行した。生産したAグレードのフィッシュアイ数は20〜25ヶであった。
(2)Bグレードの生産に際し、反応器(圧力196MPa、温度235℃)、高圧分離器(圧力20MPa)となるようにした。反応器内へ重合禁止剤として2,6−t−ブチル−4−メチルフェノールをエチレンとメチルメタアクリレートの混合ガスに対し、14wtppmとなるように注入した。
(3)Bグレードの生産を行いつつ、反応器出口の二重管熱交換器内に付着した架橋ゲル等の剥離除去操作を以下の手順にて行った。その際の同熱交換器出口温度の上限値は、Aグレードの生産に由来するビニルアセテートあるいはエチレン−ビニルアセテート共重合体の熱分解反応による酢酸の発生を抑制するために250℃とした。
【0022】
手順1: Bグレード生産開始時より、反応器出口の二重管熱交換器の2ゾーンのうち、上流側(以下、ゾーン(1))を放冷に、下流側(以下、ゾーン(2))を冷却とし、二重管熱交換器出口温度を247℃とした。
手順2: 手順1における生産中に、Bグレード3ton毎にフィッシュアイの検査を行った結果、フィッシュアイ数は最高で99ヶまで増加し、その後30ヶまで低下し安定したことを確認した。手順1〜2の間にBグレードを約5時間生産し、12tonを得た。
手順3: 次いで、手順1におけるゾーン(1)を冷却に、ゾーン(2)を放冷とし、同熱交換器出口温度を243℃とした。
手順4: 手順3における生産中に、手順2と同様にしてフィッシュアイの検査を行った結果、フィッシュアイ数は最高で40ヶまで増加し、その後25ヶまで低下し安定したことを確認した。手順3〜4の間にBグレードを約6時間生産し、15tonを得た。
【0023】
(4)(3)における架橋ゲル等の剥離除去操作の完了を確認後、重合反応を停止することなくBグレードからCグレードへ生産を移行した。Cグレードの生産へ移行するに際し、反応器(圧力200MPa、温度205℃)、高圧分離器(圧力20MPa)となるようにした。反応器出口の二重管熱交換器は、ゾーン(1)、及びゾーン(2)ともに放冷とし、同熱交換器出口温度を235℃とした。
(5)(4)における生産にて得られた100tonのCグレードのフィッシュアイ数は、6〜10ヶであり、品質的に十分に問題の無いレベルであった。
(6)(3)、(5)におけるフィッシュアイの検査は、具体的には出荷検査方法と整合性がとれていることを予め確認した以下の方法により行った。生産されるエチレン系重合体樹脂は、ペレットとして得られる。このペレットを連続的にサンプリングし、3tonのエチレン系重合体樹脂生産毎に、2kgを1検査単位とした。サンプルは、40mmφインフレーションフィルム加工機にて、厚さ30μmのフィルムに加工した。加工されたフィルム1800cm2当たりに含まれる直径0.2mm以上の凸欠陥の個数をカウントしたものをフィッシュアイ数とした。
【0024】
上記の結果から、本発明の工程1〜工程4を含む操作を行う重合方法は、重合反応を停止することなく品質的にフィッシュアイ数の管理が比較的厳しくないグレードから品質的にフィッシュアイ数の管理が高度なフィルム用品種であるグレードへの連続的な移行が可能であり、効率的な方法であることがわかる。





 

 


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