米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 化学;冶金 -> 住友化学株式会社

発明の名称 不飽和ビシナルジオール化合物の製造法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−77031(P2007−77031A)
公開日 平成19年3月29日(2007.3.29)
出願番号 特願2005−263462(P2005−263462)
出願日 平成17年9月12日(2005.9.12)
代理人 【識別番号】100093285
【弁理士】
【氏名又は名称】久保山 隆
発明者 萩谷 弘寿
要約 課題
選択性のよい不飽和ビシナルジオール化合物の製造法の提供。

解決手段
リン酸類の存在下に、式(1)(R〜Rはアルキル基、アリール基または水素原子を表す。)で示される不飽和エポキシ化合物と水とを反応させる式(2)(R〜Rはそれぞれ上記と同じ。)で示される不飽和ビシナルジオール化合物の製造法。
特許請求の範囲
【請求項1】
リン酸類の存在下に、式(1)
【化1】


(式中、R、R、R、R、RおよびRはそれぞれ同一または相異なって、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基または水素原子を表す。)
で示される不飽和エポキシ化合物と水とを反応させることを特徴とする式(2)
【化2】


(式中、R、R、R、R、RおよびRはそれぞれ上記と同じ意味を表す。)
で示される不飽和ビシナルジオール化合物の製造法。
【請求項2】
リン酸類が、リン酸、メタリン酸およびポリリン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の製造法。
【請求項3】
式(1)で示される不飽和エポキシ化合物が1,2−エポキシ−3−ブテンであり、式(2)で示される不飽和ビシナルジオール化合物が3−ブテン−1,2−ジオールである請求項1に記載の製造法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、不飽和ビシナルジオール化合物の製造法を提供するものである。
【背景技術】
【0002】
不飽和ビシナルジオール化合物は、機能性高分子用モノマーや医農薬などの生物活性物質原料として重要な化合物である(例えば、特許文献1参照。)。かかる不飽和ビシナルジオール化合物の製造法としては、一般的には、酸の存在下、対応する不飽和エポキシ化合物と水とを付加開環反応させる方法が用いられる。例えば、硫酸を触媒とする方法(例えば、特許文献2参照。)、強酸性イオン交換樹脂を用いる方法(例えば、特許文献3参照。)、レニウム酸を用いる方法(例えば、特許文献4参照。)、含フッ素チタンシリケート等の金属酸化物を用いる方法(例えば、特許文献5参照。)などが知られている。しかしながら、いずれの方法も反応収率が低く、工業的に満足できるものではなかった。
【0003】
【特許文献1】特開平6−32751号公報
【特許文献2】米国特許第5250743号公報
【特許文献3】国際公開第91/15469号公報
【特許文献4】ドイツ特許公開第4429700号公報
【特許文献5】ドイツ特許公開第4429699号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような状況の下、本発明者は、不飽和ビシナルジオール化合物の製法を鋭意検討したところ、入手の容易なリン酸類の存在下に、上記のような不飽和エポキシ化合物と水との付加開環反応を実施すれば、高選択的に不飽和ビシナルジオール化合物を与えることを見出し、本発明に至った。
【課題を解決するための手段】
【0005】
すなわち本発明は、リン酸類の存在下に、式(1)
【化1】


(式中、R、R、R、R、RおよびRはそれぞれ同一または相異なって、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基または水素原子を表す。)
で示される不飽和エポキシ化合物と水とを反応させることを特徴とする式(2)
【化2】


(式中、R、R、R、R、RおよびRはそれぞれ上記と同じ意味を表す。)
で示される不飽和ビシナルジオール化合物の製造法を提供するものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、入手の容易なリン酸類を用いて、不飽和エポキシ化合物と水とから、不飽和ビシナルジオール化合物を収率よく製造することができ、工業的に有利である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0008】
本発明において用いられるリン酸類としては、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、メタリン酸、ポリリン酸などのリン酸類が挙げられる。好ましくは、リン酸、メタリン酸およびポリリン酸であり、より好ましくはリン酸が用いられる。リン酸類は、通常、市販のものを使用することができる。また、水溶液として市販されているリン酸類を使用することもできる。
【0009】
次に、リン酸類の存在下に、式(1)で示される不飽和エポキシ化合物(以下、不飽和エポキシ化合物(1)と略記する。)と水とを反応させることによる、式(2)で示される不飽和ビシナルジオール化合物(以下、不飽和ビシナルジオール化合物(2)と略記する。)の製造法について説明する。
【0010】
不飽和エポキシ化合物(1)の式中、R、R、R、R、RおよびRはそれぞれ同一または相異なって、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基または水素原子を表す。
【0011】
アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、デシル基、シクロプロピル基、2,2−ジメチルシクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メンチル基等の直鎖状、分枝鎖状または環状の炭素数1〜20のアルキル基が挙げられる。
【0012】
アルキル基上に有していてもよい置換基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基;フェニル基、ナフチル基等のアリール基;カルボキシ基;などが例示される。かかる置換基で置換されたアルキル基の具体例としては、クロロメチル基、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、メトキシエチル基、メトキシカルボニルメチル基、ベンジル基等が挙げられる。
【0013】
アリール基としては、例えばフェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜10のアリール基が挙げられる。アリール基上に有していてもよい置換基としては、上記した置換されていてもよいアルキル基;メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基;フェニル基、ナフチル基等のアリール基;カルボキシ基;などが例示される。かかる置換基で置換されたアリール基の具体例としては、例えば2−メチルフェニル基、4−クロロフェニル基、4−メチルフェニル基、4−メトキシフェニル基等が挙げられる。
【0014】
不飽和エポキシ化合物(1)としては、例えば1,2−エポキシ−3−ブテン、1,2−エポキシ−2−メチル−3−ブテン、1,2−エポキシ−1−フェニル−3−ブテン、2,3−エポキシ−2−メチル−4−ペンテン、2,3−エポキシ−1−フェニル−4−ペンテン、2,3−エポキシ−4−ペンテン、2,3−エポキシ−2,5−ジメチル−4−ヘキセン、2,3−エポキシ−4−ヘキセン等が挙げられる。
【0015】
かかる不飽和エポキシ化合物(1)の中には、その分子内に不斉炭素原子を有し、光学異性体が存在するものがあるが、本発明には、光学異性体の単独または混合物のいずれも用いることができる。
【0016】
不飽和エポキシ化合物(1)は、例えば、銀含有触媒の存在下にジエン化合物を酸素酸化する方法(例えば、特許第2854059号公報参照。)等の公知の方法により製造することができる。
【0017】
不飽和エポキシ化合物(1)に対して、リン酸類を0.001モル倍以上用いれば、通常、本発明の目的を達成することができる。リン酸類の使用量の上限は特にないが、経済的な面を考慮すると、実用的には、不飽和エポキシ化合物(1)に対して1モル倍以下である。
【0018】
水の使用量は、不飽和エポキシ化合物(1)に対して、通常1モル倍以上であり、使用量の上限は特になく、反応溶媒を兼ねて大過剰量、例えば不飽和化合物に対して、500モル倍を用いてもよい。また、リン酸類の水溶液を用いる場合は、該水溶液中の水分量を考慮して、適宜、水の使用量を決めればよい。
【0019】
不飽和エポキシ化合物(1)と水との反応は、通常は無溶媒または溶媒を兼ねて水を過剰量用いて実施されるが、有機溶媒の存在下に実施してもよい。有機溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル溶媒;酢酸エチル等のエステル溶媒;tert−ブタノール等の第三級アルコール溶媒;アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル溶媒;などが挙げられる。有機溶媒の使用量は特に制限されないが、容積効率等を考慮すると、実用的には、不飽和エポキシ化合物(1)に対して、100重量倍以下である。
【0020】
不飽和エポキシ化合物(1)と水との反応は、通常、不飽和エポキシ化合物(1)、水およびリン酸類を接触、混合することにより実施され、その混合順序は特に制限されない。
【0021】
通常は常圧条件下で反応を実施するが、減圧条件下や加圧条件下で実施してもよい。反応温度は、通常−20〜100℃の範囲であり、無溶媒または溶媒を兼ねて水を過剰量用いた場合には、0〜100℃の範囲が好ましい。
【0022】
反応の進行は、例えばガスクロマトグラフィ、高速液体クロマトグラフィ、薄層クロマトグラフィ、核磁気共鳴スペクトル分析、赤外吸収スペクトル分析等の通常の分析手段により確認することができる。
【0023】
反応終了後、例えば、反応液に必要に応じて水および/または水に不溶の有機溶媒を加え、抽出処理し、得られる有機層をそのまま、あるいは必要に応じて塩基性水洗浄等の中和処理を行った後に、濃縮処理することにより、不飽和ビシナルジオール化合物(2)を単離することができる。
【0024】
水に不溶の有機溶媒としては、例えばジクロロメタン、クロロホルム、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素溶媒;ジエチルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル等のエーテル溶媒;酢酸エチル等のエステル溶媒;などが挙げられ、その使用量は特に制限されない。
【0025】
塩基性水洗浄を行う場合に用いる塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の金属水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の金属炭酸塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の金属炭酸水素塩;などが通常用いられ、その濃度および使用量は特に限定されない。
【0026】
得られた不飽和ビシナルジオール化合物(2)は、例えば蒸留、カラムクロマトグラフィ等の手段によりさらに精製してもよい。
【0027】
かくして得られる不飽和ビシナルジオール化合物(2)としては、例えば3−ブテン−1,2−ジオール、2−メチル−3−ブテン−1,2−ジオール、1−フェニル−3−ブテン−1,2−ジオール、2−メチル−4−ペンテン−2,3−ジオール、1−フェニル−4−ペンテン−2,3−ジオール、4−ペンテン−2,3−ジオール、2,5−ジメチル−4−ヘキセン−2,3−ジオール、4−ヘキセン−2,3−ジオール等が挙げられる。
【0028】
なお、不飽和エポキシ化合物(1)として、光学活性体を用いた場合には、得られる不飽和ビシナルジオール化合物(2)も、通常は光学活性を示す。
【0029】
また、抽出処理等により反応液から分離したリン酸類あるいはリン酸類水溶液は、そのままもしくは必要に応じて濃縮処理等を行った後、不飽和エポキシ化合物(1)と水との反応に再使用することができる。
【実施例】
【0030】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。なお、分析はガスクロマトグラフィ(以下、GCと略記する。)により実施した。
【0031】
実施例1
磁気回転子および還流冷却管を付した50mLフラスコに、85%リン酸30mg、1,2−エポキシ−3−ブテン300mgおよび蒸留水3gを仕込み、内温5℃で5時間攪拌、保持し、反応させた。得られた反応液にテトラヒドロフラン10gを加え、得られた溶液のGC分析(内部標準法)により、各生成物の収率を求めた。
3−ブテン−1,2−ジオール 収率:92%。
2−ブテン−1,4−ジオール 収率: 3%。
【0032】
実施例2
磁気回転子および還流冷却管を付した50mLフラスコに、メタリン酸30mg、1,2−エポキシ−3−ブテン300mgおよび蒸留水3gを仕込み、内温25℃で5時間攪拌、保持し、反応させた。得られた反応液にテトラヒドロフラン10gを加え、得られた溶液のGC分析(内部標準法)により、各生成物の収率を求めた。
3−ブテン−1,2−ジオール 収率:86%。
2−ブテン−1,4−ジオール 収率:10%。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013